JP2692016B2 - ワイヤ放電加工のテーパ加工方法 - Google Patents

ワイヤ放電加工のテーパ加工方法

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JP2692016B2 JP3028296A JP2829691A JP2692016B2 JP 2692016 B2 JP2692016 B2 JP 2692016B2 JP 3028296 A JP3028296 A JP 3028296A JP 2829691 A JP2829691 A JP 2829691A JP 2692016 B2 JP2692016 B2 JP 2692016B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイヤ放電加工機を用
いたテーパ加工方法に関し、特に円弧のブロックにおい
てテーパ角度が変化する場合に、前後のブロックとの間
でテーパ角度が滑らかに変化するようにワイヤ電極を移
動させるテーパ加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図3はワイヤ放電加工機におけるテーパ
加工を説明するための図である。ワイヤ放電加工は上部
ガイド4と下部ガイド5間に張架したワイヤ電極2とワ
ーク1の間で放電を発生させて、ワークを糸鋸式に加工
するもので、ワークはテーブル3上に設置され、NC装
置(図示せず)からの指令に従ってテーブル3がX,Y
方向に移動される。また、上部ガイド4がそれぞれX,
Y方向と平行なU,V方向に移動される。このときワイ
ヤ電極2がワーク1に対して垂直状態から傾斜した状態
で加工するとテーパ加工となる。
【0003】ここで、テーパ加工の説明のために次のよ
うな記号を使用する。Z1 はワークが設置されたテーブ
ル3の上面からプログラム形状を実現する面、すなわち
プログラム面までの高さを表すとともに、プログラム面
そのものをも表すものとする。Z3 はテーブル3の上面
から上部ガイド4までの高さを表すとともに、上部ガイ
ド4そのものをも表すものとする。Z4 はテーブル3の
上面から下部ガイド5までの距離を表すとともに、下部
ガイド5そのものをも表すものとする。Z5 はテーブル
3の上面からプログラム面とは異なるテーパ高さ指定面
までの高さを表すとともに、テーパ高さ指定面そのもの
をも表すものとする。テーパ高さ指定面はプログラム面
と異なった高さにおいてプログラム面とは異なった形状
を指定するためのものである。
【0004】図4はテーパ角度が一定の状態で直線から
円弧へ滑らかにつながり、さらに滑らかに直線につなが
るテーパ加工が行われる場合のZ1 ,Z3 ,Z4 ,Z5
の移動軌跡を表したものである。この場合は周知のごと
く、円弧ブロック10において、下部ガイド、上部ガイ
ドともに円弧補間を行えばよい。図中、11は前部の直
線ブロック、12は後部の直線ブロック、点Oは円弧ブ
ロック10における全ての円弧軌跡に共通する中心であ
る。
【0005】ところが、図5に示すように円弧ブロック
においてテーパ角度が滑らかに変化し、かつ前後のブロ
ックとも滑らかにつながるような加工は前述のような円
弧補間では実現できなかった。そこで、従来行われてい
る方法は、図6に示すようにZ5 面の移動軌跡を前後の
直線ブロック11,12と接し、かつ互いに接する2つ
の円弧14,15による軌跡とする方法である。この方
法は、例えば特開昭58−114822号公報に開示さ
れているように、円弧ブロック10の始点(直線ブロッ
ク11の終点)B1 においてZ5 面に接する接線16に
垂直な直線17,及び円弧ブロック10の終点(直線ブ
ロック12の始点)B2 においてZ5 面に接する接線1
8に垂直な直線19をそれぞれ求め、この2点B1 とB
2 を結ぶ直線20を求め、接線16と直線20とのなす
角度を2等分する2等分線21,及び接線18と直線2
0とのなす角度を2等分する2等分線22をそれぞれ求
め、2等分線21と22の交点Po を求め、さらにこの
交点Po より直線20に下した垂線23と直線17との
交点O1 ,及びこの垂線23と直線19との交点O2 を
それぞれ求めれば、交点O1 を中心とする半径R1 の円
弧14,及び交点O2 を中心とする半径R2の円弧15
をそれぞれ求めることができる。
【0006】しかし、この方法では、2円弧の半径R1
,R2 と中心O1 ,O2 を求めるために、角度の2等
分線21,22を求める計算を2回、直線の交点Po ,
O1 ,O2 を求める計算を3回、2点間すなわち点B1
とP1 間及び点B2 とP1 間の距離を求める計算を2回
行う必要があった。また、Z1 面とZ5 面で対応する円
弧の開き角が異なるため、実際に補間を行うためには結
局円弧を直線ブロックに微分割する必要があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のテーパ加工方法
は以上のように構成されていたので、円弧ブロックの前
後でテーパ角度が変化する場合の計算量が多大でかつ複
雑になるという課題があった。
【0008】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたもので、複雑な計算を用いなくとも、円弧
ブロックの前後でテーパ角度が変化する場合の前後のブ
ロックとの滑らかな接続、並びに円弧ブロック上での滑
らかなテーパ角度の変化を実現可能にしたワイヤ放電加
工のテーパ加工方法を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係るワイヤ放電加工のテーパ加工方法は、
前後のブロックと滑らかにつながる円弧ブロックにおい
てテーパ角度が変化する場合のワイヤ放電加工のテーパ
加工方法において、該円弧ブロックのプログラム面にお
いては、ワイヤ電極をNCプログラムの指令による円弧
の軌跡を通るように移動させ、上記プログラム面とは異
なる高さのテーパ高さ指定面においては、ワイヤ電極
を、半径がその中心を上記円弧の中心と共通にして上記
円弧ブロックの始点から終点まで徐々に変化するよう
に、移動させることを特徴とするものである。また、上
記テーパ高さ指定面において、円弧ブロックの半径は該
円弧ブロックの始点と終点の間において滑らかに変化
し、かつ該始点と終点における変化率がともにゼロであ
るように変化する関数で表現されていることを特徴とす
るものである。
【0010】
【作用】本発明においては、Z5 面におけるワイヤ電極
の移動軌跡を純粋の円弧ではなく、半径がZ1 面におけ
る円弧の中心において徐々に変化する円弧としている。
そしてこの場合において、半径の変化は始点から終点ま
で、滑らかに変化させるようにし、なおかつ、始点と終
点においては半径の変化率がともにゼロとなるようにし
ているので、円弧ブロックは前後のブロックと滑らかに
つながるとともに、該円弧ブロックにおけるテーパ角度
も滑らかに変化する。
【0011】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示す説明図であ
る。Z5 面(テーパ高さ指定面)の移動軌跡は、当該円
弧ブロック10の始点B1 から終点B2 まで、Z1 面
(プログラム面)の円弧13の中心Oと同じ位置におい
て半径がr1 からr2 まで変化する円弧25とする。な
お、Z1 面(プログラム面)の移動軌跡は、当該円弧ブ
ロック10の始点B3から終点B4 まで、一定の半径r3
の円弧13である。
【0012】この実施例では円弧25における半径の変
化の仕方は図2に示すようなsin関数で表現されたも
のとなっている。これを数式で表すと以下のようにな
る。 r=r1+(r2-r1)(sin [π(t-t1)/(t2-t1) -π/2]+1)/2 (1) x= r・cos [(θ2-θ1)(t-t1)/(t2-t1) +θ1] (2) y= r・sin [(θ2-θ1)(t-t1)/(t2-t1) +θ1] (3) ここで r1 :始点における半径 r2 :終点における半径 r :任意の時間における半径 t1 :始点における時刻 t2 :終点における時刻 t :任意の時刻 θ1 :始点における中心角 θ2 :終点における中心角 x :X座標 y :Y座標 さらに、始点B1 と終点B2 における半径の変化率は [dr/dt](t=t1)=0 (4) [dr/dt](t=t2)=0 (5) となり、また、始点B1 と終点B2 における軌跡の傾き
は [dy/dx](t=t1)=−cos[θ1]/sin[θ1] (6) [dy/dx](t=t2)=−cos[θ2]/sin[θ2] (7) となり、前後のブロック11,12と滑らかにつながる
ことがわかる。
【0013】この方法によれば、従来の半径を一定値と
していた円弧補間処理に付加して、円弧の半径を上記の
式に従って変化させるだけで、円弧ブロック10でテー
パ角度を滑らかに変化させ、かつ前後のブロック11,
12と滑らかにつなげることができる。
【0014】ここでは半径の変化をsin関数で表現し
たが、高次多項式や、指数関数など変化が滑らかであっ
て、かつ始点と終点において変化率がゼロになる関数を
用いて表現することもできる。
【0015】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、従来の円
弧補間に対して、円弧の半径を徐々に変化させる計算を
付加するだけで、円弧を2分割するような複雑な計算を
用いずに、円弧ブロックを前後のブロックとそれぞれ滑
らかにつなげるとともに、該円弧ブロックおいてテーパ
角度を滑らかに変化させるテーパ加工が可能となる。し
たがって、かかるテーパ加工に伴う計算量を大巾に減ず
ることができ、計算がきわめて簡単になるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるテーパ加工方法の説明図で、移動
軌跡と補間方法を数式で表した図である。
【図2】本発明によるテーパ加工方法における円弧の半
径の変化の様子を示す図である。
【図3】テーパ加工の原理を説明するための図である。
【図4】円弧ブロックの前後でテーパ角度が変化しない
場合の移動軌跡を示す図である。
【図5】円弧ブロックの前後でテーパ角度が変化する場
合の図である。
【図6】円弧ブロックの前後でテーパ角度が変化する場
合にZ5 面の移動軌跡を2分割円弧で表現する従来法の
説明図である。
【符号の説明】
1 ワーク 2 ワイヤ電極 3 テーブル 4 上部ガイド 5 下部ガイド 10 円弧ブロック 11 前部ブロック 12 後部ブロック 13 プログラム面(Z1 面)の円弧 25 テーパ高さ指定面(Z5 面)の円弧

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後のブロックとそれぞれ滑らかにつな
    がる円弧ブロックにおいてテーパ角度が変化するような
    テーパ加工をワイヤ放電加工で行うにあたり、前記円弧
    ブロックのプログラム面においては、ワイヤ電極をNC
    プログラムの指令による円弧の軌跡を通るように移動さ
    せ、 前記プログラム面とは異なる高さのテーパ高さ指定面に
    おいては、ワイヤ電極を半径が前記円弧の中心と同じ位
    において前記円弧ブロックの始点から終点まで徐々に
    変化するように移動させることを特徴とするワイヤ放電
    加工のテーパ加工方法。
  2. 【請求項2】 前記テーパ高さ指定面において、前記円
    弧ブロックの半径は該円弧ブロックの始点と終点の間に
    おいて滑らかに変化し、かつ該始点と終点における変化
    率がともにゼロであるように変化する関数で表現されて
    いることを特徴とする請求項1記載のワイヤ放電加工の
    テーパ加工方法。
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