JP2690967B2 - シート型の流量制御弁 - Google Patents

シート型の流量制御弁

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JP2690967B2 JP24346588A JP24346588A JP2690967B2 JP 2690967 B2 JP2690967 B2 JP 2690967B2 JP 24346588 A JP24346588 A JP 24346588A JP 24346588 A JP24346588 A JP 24346588A JP 2690967 B2 JP2690967 B2 JP 2690967B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はシート型の流量制御弁に係わり、特にパロッ
ト弁の変位に応じてシート型主弁の変位を比例制御する
シート型の流量制御弁に関する。
〔従来の技術〕
油圧制御装置を用いた機械、例えば油圧ショベル等の
建設機械では、機器のコンパクト化及びエネルギー伝達
効率の改良のため高圧化を目指している。しかしなが
ら、高圧化に伴い油圧機器の摺動間隙からの漏れが増加
するため、従来スプール弁を用いて方向切換弁を構成し
ていたのに対し、流量制御弁としてシート弁を複数個用
いて従来のスプール式方向切換弁の代替えとする試みが
さなれている。例えば特許出願公表昭58−501781号にお
いては、シート型の主弁の背面側に主弁を閉弁方に付勢
する制御室を設け、該制御室を主弁の変位に応じて開度
を変化させる可変絞りを介して主弁入口側に連絡すると
共に、該制御室を主弁出口側にパイロット通路を介して
連絡し、該パイロット通路にパイロット弁を配置し、パ
イロット弁の変位に応じて主弁の変位を比例制御するよ
うにしている。しかしながら方向切換弁を構成するため
シート弁を複数個用いることは機器の構成が複雑になる
ばかりでなく、価格の面でも大きな問題を抱えている。
従って、個々のシート弁が単なる流量制御弁としての機
能だけでなく、種々の機能が与えられるならば好都合で
ある。上記出願公表では、このような観点から、さらに
パイロット弁と制御室間のパイロット通路部分に制御弁
を配置し、この制御弁の作用により圧力補償機能を付与
することが提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら上記従来のシート弁を用いた流量制御弁
では、付加される機能が1つに限定されているため、種
々の機能を与えるという点では要望に十分答えるもので
はなかった。また種々の機能を付与しようとした場合、
構成が複雑となるという問題があった。
本発明の目的は、簡単な構成で種々の機能を付与する
ことのできるシート型の流量制御弁を提供することであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、制御弁を主弁と共通の弁ケース内に主弁
と同軸的に収納し、制御弁の一端は制御室内に位置さ
せ、かつ主弁にはその背面側よりピストンを挿通し、ピ
ストンの一端には主弁内において主弁入口圧力を導くと
共に、ピストンの他端は制御弁の前記一端に当接させ、
制御弁の他端には制御室の圧力を導き、制御弁とピスト
ンとを一体に動くように構成したシート型の流量制御弁
において、前記弁ケースに制御弁用の少なくとも1つの
信号ポートを設け、制御弁を該信号ポートから導入され
る信号圧力により制御するようにすることにより達成さ
れる。
〔作用〕
このように構成された本発明の流量制御弁において
は、信号ポートより導入される信号圧力を適宜選択する
ことにより、その信号圧力により制御弁の動作を制御す
ることができる。従って、制御弁の作用により圧力補償
機能だけでなく、選択された信号圧力に応じたその他の
機能を付与することができる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
まず、本発明の理解を容易にするため、本発明の基礎
となったシート型の流量制御弁を第3図により説明す
る。この流量制御弁は、前述した特許出願公表昭58−50
1781号に記載の圧力補償機能を付与した流量制御弁のシ
ート弁と制御弁とを一体化したものである。
第3図において、弁ケース1内には摺動自在にシート
型の主弁即ちシート弁2が挿入され、シート弁2の背面
側にはシート弁2を閉弁方向に付勢する制御室3が形成
されている。制御室3は、シート弁2内に形成された連
通路4及び弁ケース1とシート弁2とにより形成された
シート弁2の変位に応じて開度を変化させる可変絞り5
を介してシート弁2の入口ポート6に連絡している。ま
た制御室3はパイロット通路7を介してパイロット弁8
の入口側に連絡し、パイロット弁8の出口側はパイロッ
ト通路9を介してシート弁2の出口ポート10に連絡して
いる。シート弁2の弁位置xはパイロット弁8の操作量
に対応した変位yに応じて比例制御される。シート弁2
の出口側にはメインオリフィス2Aが設けられている。
またシート弁制御室3とパイロット通路7間にはスプ
ール型の制御弁11が配置されている。この制御弁11は、
弁ケース1内にシート弁2と同軸的に摺動自在に挿入さ
れ、その一端は制御室3内に位置し、弁ケース1の制御
室3に隣接する部分12と制御弁11の傾斜段部13とでパイ
ロット流量を制御する可変絞りを構成し、ここを通過し
た流量はパイロットポート14を経てパイロット通路7へ
と流れる。また制御弁11は傾斜段部13の下流側に大径部
15を有し、大径部15はパイロットポート14に連通する第
1の受圧室6を画定している。
一方、シート弁2にはその背面側よりピストン17が挿
通され、ピストン17の一端はシート弁2内において第2
の受圧室18を画定し、この受圧室18は連通路4に連通す
る連通路19を介して入口ポート6に連絡している。ピス
トン17の他端は制御室3内において制御弁11の上記一端
と当接している。また制御弁11の他端は弁ケース1内に
おいて第3の受圧室20を画定し、この受圧室19は連通路
21を介して制御室3に連絡している。制御弁11の他端に
はまたばね22が配置され、制御弁11をピストン17に向け
て付勢するばね力が作用している。
シート弁2と制御弁11及びピスト17は基本的には次の
ような面積関係にある。まずシート弁2は入口ポート6
側の入口側受圧面積をAs、出口ポート10側の出口側受圧
面積をAa、制御室3側に位置する背面の面積をAcとす
る。また、ピストン17の第2の受圧室18に面する端部の
受圧面積をas、制御弁11の反ピストン側の第3の受圧
室20に面する受圧面積をac、制御弁11の第1の受圧室1
6に面する大径部15の受圧面積をaaとする。ここでシー
ト弁2の入口側受圧面積Asには弁入口圧力Psが作用し、
出口側受圧面積Aaには弁出口圧力Paが作用し、シート弁
2の制御室3の圧力Pcが作用する制御室受圧面積はAc−
asである。そして面積As,Aa,Acには、 Ac=As+Aa ……(1) の関係がある。またピストン17の受圧面積asには連通
路4,19を介して弁入口圧力asが作用し、制御弁11の受
圧面積acには連通路21を介して制御室3の圧力Pcが作
用し、受圧面積aaには、パイロット弁8が閉じている
ときには制御室3の圧力Pcに等しいパイロット弁8の入
力圧力Pzが作用し、開いているときには圧力Pcと異なる
パイロット弁8の入口圧力Pzが作用している。そして面
積as,ac,aaには、 aa=ac−as ……(2) の関係がある。なお、圧力Pc,Pz,PaはPc>Pz>Paの関係
にある。またピストン17と制御弁11の互いに当接する端
部はピストン17の受圧面積asと同じ面積にあり、両者
離れているときには制御室3の圧力Pcが作用するが、Pc
>Pz>Paの関係より当接状態が維持され、制御弁11とピ
ストン17は一体に移動するので、受圧面積として考慮す
る必要がない。
次に、以上のように構成された流量制御弁の動作を説
明する。
まず、パイロット弁8を操作したときのシート弁2及
び制御弁11の油圧力の釣り合いは、シート弁2に働く流
体力を近似的に省略できると考えれば、上記(1)式及
び(2)式の面積関係よりシート弁2については、 AsPs+AaPa=(Ac−as)Pc+asPs ……(3) ここで(As−as)/(Ac−as)=Kと置くと、 KPs+(1−K)Pa=Pc ……(4) 制御弁11については、 asPs+aaPz=acPc+kz(zs+z) ここでkzはばね22のばね定数であり、zsはばね22の
取付け撓みであり、zは制御弁11の変位である。as/ac
=Kに設計すると、上記式は以下のように変形できる。
{KPs+(1−K)Pa−Pc}+(1−K)(z−Pa) =kz(zs+z)/ac { }内は(4)の式の関係から0になるので、 この(5)式の左辺Pz−Paはパイロット弁8の前後差圧
である。即ち、パイロット弁8の前後差圧はほぼ一定と
なる。
一方、シート弁2の可変絞り5を通る流量をqcとす
ると、流量qcは、 ここでCcは可変絞り5の流量係数、Wcはオリフィス幅、
gは重力加速度、γは液体の比重である。またパイロッ
ト弁8を通る流量をqpとすると、流量qpは、 ここでCpはパイロット弁8の流量係数、Wpは等価オイフ
ィス幅である。上記2つの流量qc,qpはqc=qpの関係
にあるから、シート弁2の変位xは、 そしてシート弁2のメインオリフィス2Aを通過する流
量をQmとすると、流量Qmは、 ここでCmはメインオリフィス2Aの流量係数、Wmは等価オ
リフィスである。(9)式に(8)式の関係を代入する
と、 (4)式の関係からPs−Pc=(1−K)(Ps−Pa)が得
られるから、上記式は以下のようになる。
(5)式からパイロット弁8の前後差圧Pz−Paは一定値
に保たれるので、(10)式で示されるシート弁2のメイ
ンオリフィス2Aを通過する流量Qmもほぼ一定となる。即
ち、流量Qmは圧力補償される。
以上の流量制御弁の圧力補償機能を、シート弁2の前
後差圧Ps−Paとメインオリフィス2Aを通過する流量Qmと
の関係で図示すれば第4図に示すようになる。第4図に
おいて、範囲Iはばね22の取り付け撓みzsによる制御
弁11の非動作領域であり、領域IIが圧力補償機能の領域
である。
このように第3図に示したシート型の流量制御弁は、
パイロット通路に置かれた制御弁11の作用による圧力補
償機能が付与され、かつ制御弁11はパイロット通路に置
かれているので、シート弁2が制御する流量Qmの大小に
左右されることがない。
しかしながら、この流量制御弁は付加される機能が1
つに限定されているため種々の機能を持たせたいという
要求を満たすものではない。本発明は、この流量制御弁
に簡単な変更を加えることにより当該要求を満たそうと
するものである。以下、本発明の一実施例を第1図及び
第2図により説明する。図中、第3図に示す部材と同等
の部材には同じ符号を付してある。
第1図において、本実施例の流量制御弁には、弁ケー
ス1に制御弁30に対する信号ポート31が新たに付加され
ており、制御弁30には大径部15より径の大きい第2の大
径部32が設けられ、これは信号ポート31に連通する第4
の受圧室33を画定している。
シート弁2内のピストン17の受圧面積は第3図に示す
基本構造のものと同じasであり、制御弁30の大径部15
の受圧面積はaaからaa/Kに変更された、新たに付加さ
れた大径部32の受圧面積はaaとなっている。そして制
御弁11の第3の受圧室20に位置する反ピストン側端部の
受圧面積は、上記3つの受圧面積as,aa/K,aaの総和に
等しくされている。即ち、その大きさは、as+aa/K+
aaである。これは、第3図に示す基本構造で用いた対
応する制御弁端部の受圧面積acを用いて変形すると、
(2)式よりas+aa=acであり、またas/ac=Kな
ので、 このように構成された流量制御弁において、制御弁30
の油圧力の釣り合いは次のようになる。なお本実施例に
おいては、制御弁30に対してばねを用いていない。ばね
を用いると、以下に解析する以外のバライティーに富ん
だ特性が得られるが、以下の解析ではばねを除外してお
く。
asPs+aa/KPz+aaPl=ac/KPc ……(11) この(1)式を変形すると、 {asPs+aaPa−acPc}+aa(Pz−Pa)=Ka a(Ps
−Pl) { }内はac{KPs+(1−K)Pa−Pc}となるから
(4)式より0となる。従って(11)式の関係は、 aa(Pz−Pa)=Ka a(Ps−Pl)Pz−Pa=K(Ps−P
l) ……(12) この(12)式と基本構造の(5)式とを比べてみる
と、(5)式の場合Pz−Paがある一定値しか取れないの
に対して、(12)式の場合、Pz−PaはPs−Plの大小で変
化する。即ち、パイロット弁8の前後差圧Pz−Paは弁入
口圧力Psと信号ポート31からの信号圧力Plとの差圧によ
って変えることができる。
そこでこの流量制御弁を用いて第2図に示すような回
路を構成する。この例では、油圧アクチュエータ40,41
を1つの油圧ポンプ42で駆動するメータイン回路側に上
記制御弁30が組み込まれた流量制御弁43,44を用いてい
る。そして弁43,44の信号ポート31には、シャトル弁45
を介して油圧アクチュエータ40,41の負荷圧力(弁43,44
の出口圧力)Pa1,Pa2のいずれか高い圧力即ち最大負荷
圧力Pamaxが信号圧力Plとして誘導されている。また油
圧ポンプ42の吐出量は、吐出圧力を最大負荷圧力Pamax
よりも所定値だけ高く保持するロードセンシングレギュ
レータ46により制御される。
この回路を用いれば、油圧アクチュエータ40,41を同
時操作する場合、油圧ポンプ42の最大吐出量の範囲内い
おいてはロードセンシングレギュレータ46により差圧Ps
−Plは一定値に保持され、従って制御弁30により基本構
造のものと同様に圧力補償機能が付与され、油圧アクチ
ュエータ40,41の要求流量が油圧ポンプ42の最大吐出量
より大きくなり、吐出量が不足する場合には、差圧Ps−
Plが変化して小さくなり、それに応じてパイロット弁8
の前後差圧Pz−Pa1,Pza−Pa2もそれぞれ小さくなる。従
って、負荷の低い側の圧力補償機能が差圧Ps−Pamaxの
大小に依存して可変化され、油圧ポンプ42の吐出量が限
定されていても、複数の油圧アクチュエータ40,41を同
時操作することができる。即ち、制御弁30によりノンサ
チュレーション制御機能が付与される。
本発明の第2の実施例を第5図及び第6図を参照して
説明する。図中、第3図に示す部材と同等の部材には同
じ符号を付してある。
第5図において、本実施例の流量制御弁は、第1図の
実施例と同様、制御弁50用の信号ポート51を有し、制御
弁50には信号ポート51からの信号圧力を受ける受圧室52
を画定する大径部53が設けられているが、制御弁50はパ
イロット弁8の入口圧力Pzを受ける大径部15に相当する
構成を有しておらず、かつ入口圧力Pzの影響を何ら受な
い形状としてある。また制御弁40の反ピストン側の端部
はばね54が装着されている。
シート弁2内のピストン17の受圧面積は第3図に示す
基本構造のものと同じasであり、制御弁50の大径部53
の受圧面積はaa、反ピストン側端部の受圧面積は基本
構造のものと同じacである。
本実施例の場合、制御弁50の油圧力の釣り合い関係
は、 asPs+aaPl=acPc+kz(zs+z) ……(13) ここでzsはばね54の取付け撓み、kzはばね定数、zは
制御弁50の変位である。この式を変形すると、 {asPs+aaPa−acPc}+aa(Pl−Pa)=kz(zs
+z) { }内は(4)式から0となるから、制御弁50の動作
は下記の(14)式で与えられる。
従って、制御弁50の動作は信号圧力Plの大小に応じて
制御される。
本流量制御弁を用いた回路例を第6図に示す。本回路
例では負荷60を有する油圧モータ61を駆動するものであ
り、油圧ポンプ62と油圧モータ61間のメータイン回路に
第1図に示した流量制御弁63が、油圧モータ62とタンク
64間のメータアウト回路に本実施例の流量制御弁65が配
置されている。そして弁65の信号ポート51には、弁63の
出口圧力即ち油圧モータ61の負荷圧力Paが信号圧力Plと
して導かれる。なお弁63の信号ポート31には第2図に示
す回路例と同様、油圧モータ61の負荷圧力と図示しない
同時操作される油圧アクチュエータの負荷圧力のいずれ
か高い圧力が導かれる。
このような回路においては、油圧モータ61の負荷60が
正の負極として作用する場合は、負荷圧力Paは高くな
り、信号圧力Plも高くなるので、流量制御弁65の制御弁
50はフルストロークで変位し、シート弁2を大ストロー
クで変位させることが可能となる。一方、負荷60が負の
負荷の場合、油圧モータ61はポンプとして作用し、負荷
圧力Pa従って信号圧力Plは低下するので、制御弁50の変
位は(14)式に従い変化する。即ち、制御弁50の変位z
は小さくなる。ここで制御弁50の変位zとシート弁2の
変位xとの間には、(8)式でyをzに、(Pz−Pa)を
(Pc−Pa)に置き換えた関係にあるから、z∝xの関係
が得られる。従って、シート弁2の変位も小さくなり、
弁65を通過する流量は絞られ、油圧モータ61の排出圧力
が増加する。即ち、油圧モータ61にブレーキがかかる。
このように、制御弁50を組込んだ弁65は信号圧力Plの
大小に応じてシート弁2の変位xが制御されるこから、
いわゆるカウンターバランス弁の機能を有することにな
る。
なお、本実施例の流量制御弁65で制御弁50の前後差圧
をPc−Paとするには、パイロット弁8の開口面積をON−
OFF的なものにしておけば良い。
本発明のさらに他の実施例を第7図及び第8図により
説明する。図中、第3図に示す部材と同等の部材には同
じ符号を付してある。本実施例は、前記2つの実施例が
信号ポート31,51を1つのみ用いたのに対して、2つの
信号ポートを用いたものである。
即ち第7図において、本実施例の流量制御弁は弁ケー
ス1に制御弁70用の第1及び第2の信号ポート71,72を
有し、制御弁70には大径部15にフランジ73を設け、この
フランジ73を挾んで、第1の信号ポート71からの圧力が
導入される受圧室74と、第2の信号ポート72からの圧力
が導入される受圧室75が設けられており、フランジ73の
各受圧室に面する受圧面積はαaaとする。他の構造及
び受圧面積の大きさは、ばね22がない点を除いて第1図
に示す基本構造と同じである。
本実施例において、制御弁70の油圧力の釣り合い関係
は、第1の信号ポート71より導入される信号圧力をPl
1、第2の信号ポート72より導入される信号圧力をPl2と
すると、第3図に示す基本構造の制御弁11の釣り合い関
係が(5)式で与えられることを考えると、この式の右
辺のばね力kz zsに代わってαaa(Pl2−Pl1)を用
いれば良いので、次のようになる。
Pz−Pa=α(Pl2−Pl1) ……(15) 従って、パイロット弁8の前後差圧Pz−Paは信号ポー
ト72からの信号圧力Pl2と信号ポート71からの信号圧力P
l1との差圧で変えることができる。
本流量制御弁を用いた回路例を第8図に示す。本回路
例では、油圧ポンプ80と油圧アクチュエータ81間のメー
タイン回路に第1図に示した流量制御弁82が、油圧アク
チェエータ81とタンク83間のメータアウト回路に本実施
例の流量制御弁84が配置されている。そして流量制御弁
84の第1の信号ポート71には流量制御弁82の出口圧力即
ち油圧アクチュエータ81の負荷圧力Paが、第2の信号ポ
ート72には流量制御弁82の入口圧力Psがそれぞれ信号圧
力Pl1,Pl2として導かれる。なお弁82の信号ポート31に
は第2図に示す回路例と同様、油圧アクチェエータ81の
負荷圧力と同時操作される図示しない油圧アクチュエー
タの負荷圧力のいずれか高い圧力が導かれる。
ところで油圧アクチュエータ81に負荷力Fが働いて
も、負荷が逸走することなくかつ油圧ポンプ80側のメー
タイン回路にキャビテーションを発生しないためには、
油圧アクチュエータ81のヘッド側受圧面積をAH、ロッ
ド側受圧面積をAR、油圧アクチュエータ81の流入流量
をQi、流出流量をQoとすると、油圧アクチュエータの駆
動速度vが下記の(16)式の関係にあれば良い。
v=Qi/AH=Qo/AR ……(16) この(16)式から Qo=QiAR/AH ……(17) 今、第8図に示す回路令において、流量制御弁82の信
号ポート31に自分の出口圧力Paが最大負荷圧力として誘
導されているものとすると、弁82のパイロット弁8の前
後差圧Pz1−Paは(12)式から、 Pz1−Pa=K(Ps−Pa) 従って、流入流量Qiは(10)式から、 即ち、油圧アクチュエータ81の流入流量Qiは弁82の前後
差圧Ps−Paとパイロト弁8の操作量(変位)yにより決
定される。
一方、タンク圧力をPtとすると、流量制御弁84のパイ
ロット弁8の前後差圧はPz2−Ptは(15)式から、 Pz2−Pt=α(Ps−Pa) また流出流量Qoは、流量制御弁84の状態量にoのサフィ
ックスを付して表わすと、(10)式より、 従って(18)式と(19)式の比較から、αの値即ちフ
ランジ73の大きさを適宜選択すれば(17)式の関係、即
ちQo=QiAR/AHを得ることができる。
従って、2つの信号ポート71,72を設けた流量制御弁8
4は、油圧アクチュエータ81に負荷力Fが働いても負荷
が逸走することなくかつ油圧ポンプ80側のメータイン回
路にキャビテーションを発生しないカウンターバランス
弁として機能することができる。
なお、以上の実施例では、シート弁と制御弁との間
に、K=(As−as)/(Ac−as)=as/acの関係があ
るとして説明したが、制御弁においてはこのK値にこだ
わることはなく、制御べのas/acの値を変えることで例
えば第4図には線で示すように、圧力補償領域IIにおい
て一定の流量Qmに対し、差圧Ps−Paに応じて変化する流
量Qm1の特性又はQm2の特性を得ることができる。また、
第1図及び第7図の実施例では、制御弁に対しばねなし
の構成としているが、ばねを用いて他の特性を持たせる
こともできる。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、少
なくとも1つの信号ポートを追加することで、弁本体を
大きく変更することなく、従来の圧力補償機能だけでな
く、例えば、複合操作を可能とするノンサチュレーショ
ン機能、カウンターバランス弁機能、油圧アクチュエー
タをシリンダとした場合の逸走防止機能等、種々の機能
を付与することができ、シート弁のコスト高の問題を解
消することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例によるシート型の流量制御弁
の断面図であり、第2図はその流量制御弁を応用した回
路例を示す回路図であり、第3図は本発明の基礎となっ
たシート型の流量制御弁の断面図であり、第4図はその
流量制御弁の機能説明図であり、第5図は本発明の他の
実施例によるシート型の流量制御弁の断面図であり、第
6図はその流量制御弁を応用した回路例を示す回路図で
あり、第7図は本発明のさらに実施例によるシート型の
流量制御弁の断面図であり、第8図はその流量制御弁を
応用した回路例を示す回路図である。 符号の説明 1……弁ケース、2……シート弁(主弁) 3……制御室、5……可変絞り 6……入口ポート(主弁入口側) 7,9……パイロット通路 8……パイロット弁 10……出口ポート(主弁出口側) 17……ピストン 19……(主弁入口圧力が導かれる)受圧室 20……(制御室圧力が導かれる)受圧室 30;50;70……制御弁 31;51;71,72……信号ポート 33;52;74,75……(信号圧力が導かれる)受圧室

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート型の主弁の背面側に主弁を閉弁方向
    に付勢する制御室を設け、該制御室を主弁の変位に応じ
    て開度を変化させる可変絞りを介して主弁入口側に連絡
    すると共に、該制御室を主弁出口側にパイロット通路を
    介して連絡し、該パイロット通路にパイロット弁を配置
    し、パイロット弁の変位に応じて主弁の変位を比例制御
    するように構成すると共に、パイロット弁と制御室間の
    パイロット通路部分に制御弁を配置し、該制御弁を主弁
    と共通の弁ケース内に主弁と同軸的に収納し、制御弁の
    一端は制御室内に位置させ、かつ主弁にはその背面側よ
    りピストンを挿通し、ピストンの一端には主弁内におい
    て主弁入口圧力を導くと共に、ピストンの他端は制御弁
    の前記一端に当接させ、制御弁の他端には制御室の圧力
    を導き、制御弁とピストンとを一体に動くように構成し
    たシート型の流量制御弁において、 前記弁ケースに制御弁用の少なくとも1つの信号ポート
    を設け、制御弁を該信号ポートから導入される信号圧力
    により制御するようにしたことを特徴とするシート型の
    流量制御弁。
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