JP3703307B2 - 油圧制御装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フォークリフトなどに用いる油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
フォークリフトに用いられる油圧制御装置としては、例えば、図4、図5に示すものがある。
図4に示した従来の油圧制御装置は、リフトシリンダを制御する電磁パイロット切換弁1と2を制御流路3に対してパラレルに接続している。そして、この制御流路3は、コンペンセータバルブ4を介してポンプPに接続している。このコンペンセータバルブ4には、そのスプールの両端に第1、2パイロット室4a、4bを設けるとともに、第1パイロット室4aにはスプリング4cを介在させている。
また、このコンペンセータバルブ4には、余剰流路5を接続するとともに、この余剰流路5にはアタッチメント用のアクチュエータを制御する電磁パイロット切換弁6を接続している。そして、この余剰流路5もコンペンセータバルブ4を介してポンプPに連通する。
【0003】
ただし、このコンペンセータバルブ4の切り換え位置によって、ポンプPの吐出量のうち、制御流路3側に振り分けられる流量と、余剰流路5側に振り分けられる流量とが決められる。
そして、このコンペンセータバルブ4の切り換え位置は、第1、2パイロット室4aと4bとの圧力作用によって決められるが、これらパイロット室4a、4bに導かれるパイロット圧については、後で詳しく説明する。
【0004】
上記コンペンセータバルブ4の上流側には、第1パイロット流路7を接続しているが、この第1パイロット流路7は流量制御弁8を介して上記コンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに接続している。
そして、この流量制御弁8には、第1、2パイロット室8a、8bを設けるとともに、第1パイロット室8a側にスプリング8cを設けている。このようにした流量制御弁8の下流側には絞り9を設け、この絞り9の下流側の圧力を第1パイロット室8aに導き、上流側の圧力を第2パイロット室8bに導くようにしている。
したがって、この流量制御弁8は、絞り9の前後の差圧を、スプリング8cのバネ力に相当する圧力に保って、そこを通過する流量を一定に保つ制御機能を発揮する。
なお、図中符号10は、第2パイロット室8bに通じる流路に設けたダンパオリフィスである。
【0005】
上記流量制御弁8の下流側は、第1シャトル弁11を介して、コンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに接続している。しかも、この第1シャトル弁11の上流側には、パイロット圧設定用のリリーフ弁12を接続している。
また、上記第1シャトル弁11は、第2シャトル弁13に接続しているが、この第2シャトル弁13は、電磁パイロット切換弁1および2のアクチュエータポート側に接続している。したがって、両切換弁1、2のうちの高い方の負荷圧が、この第2シャトル弁13で選択されるとともに、この第2シャトル弁13で選択された圧力と、リリーフ弁12で設定された圧力との高い方の圧力が第1シャトル弁11で選択されて、コンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに導かれる。
【0006】
一方、コンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bには、電磁パイロット切換弁1、2の上流側の圧力が導かれる。
したがって、このコンペンセータバルブ4は、電磁パイロット切換弁1、2の上流側の圧力と、リリーフ弁12で設定されたパイロット圧とのバランスで動作する場合と、同じく切換弁1、2の上流側の圧力とその下流側の圧力、すなわち上記両切換弁1、2のうち高い方の負荷圧とのバランスで動作する場合とがある。
【0007】
また、上記リリーフ弁12の設定圧として発生したパイロット圧は、流量制御弁8と第1シャトル弁11との間から分岐した第2パイロット流路14から各切換弁1、2、6のパイロット室に導かれる。そして、これら電磁パイロット切換弁1、2、6は、第2パイロット流路14からのパイロット圧を、さらに電磁弁で制御して、その励磁電流に比例したパイロット圧を切換弁1、2、6のパイロット室に作用させるようにしている。
なお、図中符号15はメインリリーフ弁、16はコンペンセータバルブのダンパオリフィスである。
【0008】
次に、この従来の油圧制御装置の作用を説明する。
電磁パイロット切換弁1、2を図示の中立位置すなわち閉位置に保って、ポンプPを駆動すると、制御流路3側にもポンプ吐出油が流れようとするが、切換弁1、2が閉じているので、制御流路3には流れが生じない。ただ、この制御流路3に発生した圧力は、コンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bに作用する。
また、コンペンセータバルブ4の上流側では、ポンプPの吐出油が、流量制御弁8を通過するので、第1パイロット流路7には、リリーフ弁12の設定圧に相当するパイロット圧が発生する。この第1パイロット流路7に発生したパイロット圧は、第1シャトル弁11で選択されて、コンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに導かれる。
【0009】
したがって、コンペンセータバルブ4は、第1パイロット室4aのパイロット圧の作用力およびスプリング4cのバネ力と、第2パイロット室4bのパイロット圧の作用力とがバランスした位置を保つ。ただし、この場合に、第1パイロット室4aのパイロット圧は、リリーフ弁12で設定された一定の圧力に保たれる。
上記のバランス状態から、ポンプPの吐出圧が上昇すれば、コンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bの作用力が打ち勝つので、コンペンセータバルブ4は、図示の右側のバルブ位置に切り換わり、ポンプの吐出油が、余剰流路5および電磁パイロット切換弁6の中立流路を介してタンクTに導かれる。
【0010】
さらに、電磁切換弁1、2のうちのいずれか一方の切換弁、例えば切換弁1を切り換えたとすると、この電磁パイロット切換弁1は、その切り換え量に応じた絞り開度を保つ。この絞り開度の上流側の圧力がコンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bに導かれ、下流側の圧力が第2シャトル弁13を経由して第1シャトル弁11に導かれる。そして、この切換弁1に接続したアクチュエータの負荷圧が、リリーフ弁12の設定圧以上になったとき、この負荷圧がコンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに導かれる。
このように、上記電磁パイロット切換弁1の前後の圧力を、両パイロット室4bと4aに導くようにすると、切換弁1に接続したアクチュエータに対してコンペンセータバルブ4がロードセンシング機能を発揮する。すなわち、電磁パイロット切換弁1の開度によって決まる絞り前後の差圧が、一定になるように制御する。したがって、アクチュエータには、その負荷変動に係りなく、一定の流量が供給される。
【0011】
なお、両切換弁1および2を同時に切り換えた場合に、コンペンセータバルブ4は、それら切換弁に接続したアクチュエータのうち、高い方の負荷圧で制御される。しかし、このときには、制御流路3に供給される流量が制御されるだけで、個々の切換弁1あるいは2に接続したアクチュエータに対して、コンペンセータバルブ4がロードセンシング機能を発揮するわけではない。もし、両方の切換弁1、2に接続したアクチュエータに対しても、ロードセンシング機能を発揮させようとすれば、両切換弁1、2のそれぞれに個別にコンペンセータバルブを設けなければならない。
【0012】
また、制御流路3に供給される制御流量以上の余剰流量は、余剰流路5からアタッチメント用のアクチュエータを制御する電磁パイロット切換弁6に供給される。したがって、この余剰流量でアタッチメント用のアクチュエータを動作させられる。
このようにした従来の油圧制御装置の特徴は、電磁パイロット切換弁1、2、6を切り換えるためのパイロット圧を安定させられる点にある。すなわち、パイロット圧を安定させられるのは、流量制御弁8で一定に制御された流量に基づいて、リリーフ弁12が機能するからである。
【0013】
図4に示した回路のうち、コンペンセータバルブ4、流量制御弁8、リリーフ弁12の具体的な構造を示したのが、図5である。
この図5では、バルブボディ29にポンプポート21およびタンクポート22を形成するとともに、制御流路3および余剰流路5も形成している。
このようにしたバルブボディ29には、コンペンセータバルブ4のコンペンセータスプール23を組み込んでいるが、このコンペンセータスプール23の一端を第1パイロット室4aに臨ませ、他端を第2パイロット室4bに臨ませている。そして、この第1パイロット室4aには、スプリング4cを介在させている。また、この第1パイロット室4aは、通路24を介して第1シャトル弁11に接続している。
【0014】
上記コンペンセータスプール23には、ポンプポート21に常時連通する環状溝25を形成している。そして、コンペンセータスプール23が、図示の中立位置にあるとき、環状溝25を介して、ポンプポート21と制御流路3とが連通する。ただし、この中立位置においては、環状溝25が余剰流路5と食い違って、余剰流路5と制御流路3との連通が遮断される。
そして、コンペンセータスプール23がスプリング4cに抗して、図5の右方向へ移動すると、環状溝25と制御流路3とのラップ量が少なくなるとともに、この環状溝25と余剰流路5がラップする。このように環状溝25が、制御流路3と余剰流路5との両方にラップするので、ポンプポート21から流入した圧油は、これらラップ量に応じて、制御流路3および余剰流路5に振り分けられる。上記コンペンセータスプール23が、さらに右方向へ移動すると、環状溝25と制御流路3とのラップ量が小さくなる。ただし、環状溝25の第2パイロット室4b側端部には、複数のノッチ19を形成しているため、このノッチ19が制御流路3とラップしている間は、ポンプポート21と制御流路3との間が、僅かに連通している。
【0015】
なお、上記制御流路3は、ダンパオリフィス16を介して、コンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bに連通している。したがって、この第2パイロット室4bには、ポンプPの吐出圧が導かれ、一方、第1パイロット室4aには、第1シャトル弁11で選択された圧力が導かれる。
また、上記コンペンセータスプール23には、流量制御弁8の流量制御スプール26を組み込んでいる。この流量制御スプール26は、その一端を第1パイロット室8aに臨ませ、他端を第2パイロット室8bに臨ませている。そして、第1パイロット室8aには、スプリング8cを介在させるとともに、このパイロット室8aを、パイロット圧設定用のリリーフ弁12と第1シャトル弁11との両方に接続している。
【0016】
このようにした流量制御スプール26には、環状凹部27を形成している。この環状凹部27は、流量制御スプール26の移動量に応じて、コンペンセータスプール23の環状溝25内に形成した制御ポート28とのラップ量が決まる。ただし、コンペンセータスプール23が図示のノーマル位置にあるとき、環状凹部27に対する制御ポート28の開度が最大になるようにしている。そして、流量制御スプール26がスプリング8cに抗して移動すると、環状凹部27と制御ポート28とのラップ量が少なくなって、制御ポート28の相対的開度が小さくなる。
上記のようにした流量制御スプール26には、環状凹部27に開口させた絞り9を形成し、この絞り9を第1パイロット室8aに連通させている。したがって、第1パイロット室8aは、絞り9→環状凹部27→制御ポート28を介してポンプポート21に連通している。
【0017】
このような油圧制御装置で、制御流路3に接続した電磁パイロット切換弁1、2を図4の中立位置に保って、ポンプPを駆動した場合、図5において、ポンプポート21から流入した圧油が、環状溝25→制御流路3→ダンパオリフィス16を経由してコンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bに導かれる。
また、上記ポンプポート21からの圧油は、制御ポート28→環状凹部27→絞り9→第1パイロット室8a→第1シャトル弁11→通路24を経由して、コンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに導かれる。
このようにポンプPからの圧油が、流量制御弁8を通過する過程では、絞り9の上流側の圧力がダンパオリフィス10を経由して第2パイロット室8bに作用する。ただし、このときに電磁パイロット切換弁1、2のいずれも切り換えていなければ、第1パイロット室8aの圧力がパイロット圧設定用のリリーフ弁12の設定圧まで上昇する。したがって、このリリーフ弁12が開弁するが、これによって絞り9に流れが生じ、その前後に差圧が発生する。このときの絞り9の下流側の圧力が第1パイロット室8aに作用し、上流側のポンプ圧が第2パイロット室8bに作用する。
【0018】
このようにして両パイロット室8a、8bに圧力差が生じると、流量制御弁8の流量制御スプール26は、絞り9前後の差圧が一定になるところでバランスする。絞り9前後の差圧が一定に保たれれば、そこを流れる流量も一定になる。したがって、パイロット圧設定用のリリーフ弁12は、この流量制御弁8で制御された一定流量を排出しながら、通路24の圧力すなわちコンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aの圧力を一定に保つ。
【0019】
この状態で、ポンプPの吐出圧すなわちコンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bの圧力が少しでも上昇すれば、コンペンセータスプール23がスプリング4cに抗して移動する。なぜなら、第1パイロット室4a側の圧力は、ポンプ吐出圧に係りなく、リリーフ弁12で設定された一定の圧力に保たれているからである。このようにコンペンセータスプール23がさらに移動すれば、環状溝25と余剰流路5とをラップさせるとともに、このときのラップ量によって、余剰流路5側に振り分けられる流量が決まる。ただし、電磁パイロット切換弁1、2を中立位置に保ったまま、ポンプ吐出圧がどんどん上昇すれば、コンペンセータスプール23がフルストロークして、ノッチ19が制御流路3から外れてA部を閉じて、ポンプ吐出量のほとんどが余剰流路5側に供給される。
【0020】
このとき、余剰流路5に接続した電磁パイロット切換弁6を中立位置に保てば、ポンプ吐出油はこの切換弁6の中立流路を経由してタンクTに戻される。
一方、電磁パイロット切換弁6を切り換えれば、この電磁パイロット切換弁6に接続したアクチュエータに圧油が供給されることになる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、上記電磁パイロット切換弁6を切り換えて、アクチュエータを作動しているときには、このアクチュエータの負荷圧に応じて、ポンプ吐出圧が上昇する。このポンプ吐出圧が第2パイロット室4bに作用するが、このときの圧力が第1パイロット室4aの作用力に打ち勝てば、コンペンセータスプール23が移動する。そして、第2パイロット室4bの圧力が大きくなれば、コンペンセータスプール23がフルストロークして図5のA部を閉じてしまう。
このようにA部を閉じると、ポンプポート21と第2パイロット室4bとの連通は遮断される。しかし、負荷圧が高ければ高いほど、ポンプ吐出圧は高くなるので、この高圧の吐出圧が、スプール摺動面のクリアランスを介して第2パイロット室4b側へ漏れる。そのために、上記第2パイロット室4bには、高圧がこもってしまう。
【0022】
この状態から、電磁パイロット切換弁6を中立位置に切り換えて、制御流路3に接続した電磁パイロット切換弁1を切り換えると、この切換弁1に接続したアクチュエータの負荷保持圧が、第1パイロット室4aに作用する。したがって、第1パイロット室4a側のスプール端には、上記負荷保持圧とスプリング4cのバネ力が作用する。しかし、上記したように第2パイロット室4bに高圧がこもっているので、その高圧が逃げるまでは、コンペンセータバルブ4が動作できない。
しかも、第2パイロット室4b内にこもった圧力は、上記A部を閉じたコンペンセータスプール23外周のクリアランスからしか漏れない。そのため、切換弁1を切り換えても、コンペンセータバルブ4が即座に応答しない。
つまり、電磁パイロット切換弁6に接続したアクチュエータを使用していた状態から、この切換弁6を中立位置に戻して、制御回路に接続した電磁パイロット切換弁1または2を切り換えても、第2パイロット室4bの圧油をすぐに排出できず、コンペンセータバルブ4の応答が遅れてしまうという問題があった。
【0023】
また、電磁パイロット切換弁6に接続したアクチュエータを使用しているときに、このアクチュエータの負荷圧の上昇にともなってコンペンセータスプール23がフルストロークすると、コンペンセータスプール23の端部がバルブボディ29に取り付けたキャップ30に押し付けられる。このとき、第2パイロット室4bの圧力によっては、コンペンセータスプール23のロッド23aが、必要以上にキャップ30に押し付けられて曲がってしまうという問題もあった。
この発明の目的は、第2パイロット室内の圧油をポンプ流路に排出できるようにして、コンペンセータバルブの応答性を改善することである。
また、別の目的は、コンペンセータスプールがフルストロークして、そのロッドが曲がってしまうことを防止することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、ポンプと、このポンプにポンプ流路を介して接続したコンペンセータバルブと、このコンペンセータバルブに接続した制御流路および余剰流路と、コンペンセータバルブと並列に接続した流量制御弁と、この流量制御弁の下流側に設け、第1パイロット流路のパイロット圧設定用のリリーフ弁と、このリリーフ弁の設定圧と制御流路にパイロット切換弁を介して接続したアクチュエータの負荷圧とのうち高圧を選択する選択弁とを備え、この選択弁で選択された圧力を、コンペンセータバルブの第1パイロット室に導き、第2パイロット室にはパイロット切換弁の上流側の圧力を導き、これら両パイロット室の圧力バランスで流動制御する構成にした油圧制御装置において、上記コンペンセータバルブが、ポンプ流路から制御流路への流通路を絞るのに伴って開くオリフィスを設け、このオリフィスを介して、上記制御流路と上記第1パイロット流路とを連通させることを特徴とする。
【0025】
第2の発明は、バルブボディにポンプポートおよびタンクポートを形成する一方、バルブボディにコンペンセータスプールを組み込むとともに、このコンペンセータスプールの一方の端部を、スプリングを介在させた第1パイロット室に臨ませ、このコンペンセータスプールの他方の端部をポンプポートに連通する第2パイロット室に臨ませ、上記第1パイロット室を制御流路に接続したパイロット切換弁の負荷側に接続し、上記コンペンセータスプールに流量制御スプールを組み込み、この流量制御スプールの一端を、スプリングを介在させた流量制御弁の第1パイロット室に臨ませ、他端をポンプポートに連通させた流量制御弁の第2パイロット室に臨ませ、この流量制御弁の第1パイロット室を、第1パイロット流路のパイロット圧を設定するリリーフ弁に接続するとともに、上記コンペンセータスプールの外周にスリットを形成し、上記コンペンセータスプールが第1パイロット室側にストロークしたとき、上記スリットが、上記制御流路と上記第1パイロット流路とを連通させるオリフィスを構成することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1に示す実施例の油圧回路は、コンペンセータバルブ4にオリフィス17を設けた点が図4の従来例と異なる。そして、この回路の具体的な装置の断面図を図2に示す。また図3は、図2の部分拡大図である。
図3に示すように、コンペンセータバルブ4のコンペンセータスプール23には、スリット18を形成しているが、このスリット18が、図1の回路のオリフィス17に相当する。
このスリット18は、コンペンセータスプール23の外周に形成した環状溝25より第2パイロット室4b側の摺動部23bに形成し、軸方向に長さを持つ。また、上記コンペンセータスプール23を挿入するスプール孔の内面には、第1パイロット流路7に連通する環状溝部20を形成している。そして、上記スリット18は、コンペンセータスプール23の移動位置にかかわりなく、上記環状溝部20に常時連通する関係にしている。
【0027】
そして、図2の状態から、コンペンセータスプール23が右方向へ移動すると、A部の開度は絞られる。ただし、制御流路3とポンプポート21との連通が完全に遮断される前に、上記スリット18が、上記環状溝部20と制御流路3とにラップして、環状溝部20と制御流路3とを連通させる寸法を維持している。
具体的には、図3に示すように、コンペンセータスプール23の、環状溝25と制御流路3とのラップ巾をL1とし、スリット18の先端から制御流路3までの距離をL2としたとき、L1>L2としている。なお、ここでいうスリット18の先端とは、第1パイロット室4a側の端部をいう。また、上記環状溝25にはノッチ19を含む。
上記のように、L1>L2としているので、A部が完全に閉じる前に必ずスリット18が制御流路3に連通する。
また、コンペンセータスプール23が第1パイロット室4a方向にフルストロークした場合には、コンペンセータスプール23のロッド23aがキャップ30に突き当たる。
なお、図1〜図3の実施例において、従来例と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0028】
次に、この実施例の油圧制御装置の作用を説明する。
電磁パイロット切換弁1、2を図示の中立位置すなわち閉位置に保って、ポンプPを駆動したとき、制御流路3側に発生した圧力が、コンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bに作用すること、従来と同様である。
また、このコンペンセータバルブ4の上流側では、第1パイロット流路7に発生したパイロット圧が、第1シャトル弁11で選択されて、第1パイロット室4aに導かれることも、従来と同様である。なお、上記第1シャトル弁11がこの発明の選択弁に相当する。
したがって、コンペンセータバルブ4は、第1パイロット室4aのパイロット圧の作用力およびスプリング4cのバネ力と、第2パイロット室4bのパイロット圧の作用力とがバランスした位置を保つ。ただし、この場合に、第1パイロット室4aのパイロット圧は、リリーフ弁12で設定された一定の圧力に保たれる。
【0029】
このバランス状態から、ポンプPの回転数が上昇して、その吐出圧が上がると、コンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bの作用力が打ち勝つので、コンペンセータバルブ4は図1の中央位置に切り換わり、ポンプの吐出油が、余剰流路5に供給され、電磁パイロット切換弁6に接続した中立流路を介してタンクTに導かれる。
ここで、上記電磁パイロット切換弁6を切り換えて、それに接続したアクチュエータを駆動すると、このアクチュエータの負荷圧に応じて、ポンプPの吐出圧が上昇するとともに、制御流路3側の圧力も上昇する。このように、制御流路3の圧力が上昇すると、第2パイロット室4bに高圧が作用し、コンペンセータスプール23はさらに移動し、図1の右側のバルブ位置に切り換わる。
【0030】
図1の回路で、コンペンセータバルブ4が中央、または、右側のバルブ位置に切り換わると、制御流路3と流量制御弁8の下流側の第1パイロット流路7がオリフィス17を介して連通する。このように制御流路3と第1パイロット流路7とが連通すると、その制御流路3の圧力が、リリーフ弁12に作用する。
したがって、この制御流路3の圧力がリリーフ弁12の設定圧以上であれば、リリーフ弁12が開くので、上記オリフィス17に流れが生じ、そこに差圧が発生する。このようにオリフィス17の前後に差圧が発生すると、その下流側の圧力P1が第1パイロット室4aに作用し、上流側の圧力P2が第2パイロット室4bに作用する。
このように、それぞれのパイロット室4a、4bに、オリフィス17前後の差圧が作用すれば、コンペンセータバルブ4は、そのオリフィス前後の差圧が、第1パイロット室4aのスプリング4cのバネ力に等しくなるように制御する。言い換えれば、コンペンセータスプール23が、P2=P1+Fとなる位置でバランスする。なお、Fはスプリング4cのバネ力である。
【0031】
以上のことを図2、図3を用いてさらに具体的に説明する。
図示の中立位置から、ポンプPを駆動して、余剰流路5に接続した電磁パイロット切換弁6を切り換えると、その負荷圧に応じてポンプポート21の圧力が高くなる。そして、このときの圧力は、ポンプポート21→制御流路3→オリフィス16→第2パイロット室4bへと導かれる。この第2パイロット室4bの圧力が、第1パイロット室4a側の圧力に打ち勝つと、コンペンセータスプール23は、右方向へ移動する。
コンペンセータスプール23が移動すると、ポンプポート21と余剰流路5とが、コンペンセータスプール23に形成した環状溝25を介して連通する。このように余剰流路5に供給された圧油は、電磁パイロット切換弁6に接続したアクチュエータに供給される。そして、負荷圧に応じて、ポンプポート21の圧力が上がれば、第2パイロット室4bの圧力も上がって、コンペンセータスプール23は、さらに右方向へ移動する。
【0032】
コンペンセータスプール23が右方向へ移動すればするほど、A部が絞られる。そして、スプール23が右方向にフルストロークしたときには、A部が閉じてポンプポート21と制御流路3との連通が遮断されることになる。しかし、A部が完全に閉じる前に、スリット18によって、制御流路3と環状溝部20とが連通する。
したがって、ポンプポート21→A部→制御流路3→スリット18→環状溝部20→第1パイロット流路7→リリーフ弁12→タンクTという流れが生じ、上記スリット18すなわちオリフィス17の前後に前記した差圧が発生する。そして、このスリット18の上流側の圧力P2が第2パイロット室4bに導かれ、下流側の圧力P1が第1パイロット室4aに導かれる。これによって、コンペンセータスプール23はP2=P1+Fとなる位置でバランスする。
【0033】
上記のバランス位置においては、A部は常に開いた状態を維持する。例えば、コンペンセータスプール23がフルストロークしてA部を完全に閉じてしまったことを想定すると、スリット18すなわちオリフィス17の流れが止まるので、その前後の差圧もなくなる。ということは、前後の差圧が等しくなって、両パイロット室4aおよび4bの圧力が等しくなる。両パイロット室4a、4bの圧力が等しくなれば、コンペンセータスプール23がスプリング4cのバネ力で、図面左方向に移動し、上記A部を開く。このようにA部が閉じれば、コンペンセータスプール23がスプリング4cで押し戻されるので、A部が閉じることはない。
【0034】
このように、A部が閉じないということは、コンペンセータスプール23がフルストロークしないことを意味する。コンペンセータスプール23がフルストロークしないので、A部を完全に閉じて、ポンプポート21と制御流路3とが完全に遮断されることがない。常に、ポンプポート21→制御流路3→第2パイロット室4bの連通は保たれる。言い換えれば、第2パイロット室4b内に圧力がこもらないので、ポンプポート21の圧力が下がれば、コンペンセータバルブ4は、すばやく応答することができる。
また、コンペンセータスプール23がフルストロークしないため、ロッド23aがキャップ30に押し付けられて曲がることもない。
【0035】
【発明の効果】
第1の発明によれば、コンペンセータスプールが、フルストロークすることがない。
そのため、第2パイロット室に高圧がこもってしまうことがなく、コンペンセータバルブの応答性を良くすることができる。
また、コンペンセータスプールのロッドがキャップに押し付けられて、曲がってしまうことがない。
第2の発明によれば、コンペンセータバルブのスプールにスリットを形成することで、オリフィスを構成するようにしたので、オリフィスの形成が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の油圧回路である。
【図2】図1の回路を構成する装置の断面図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】従来例の油圧回路である。
【図5】従来例の回路を構成する装置の断面図である。
【符号の説明】
P ポンプ
T タンク
1、2、6 電磁パイロット切換弁
3 制御流路
4 コンペンセータバルブ
4a 第1パイロット室
4b 第2パイロット室
4c スプリング
5 余剰流路
7 第1パイロット流路
8 流量制御弁
11 シャトル弁
12 リリーフ弁
17 オリフィス
18 スリット
21 ポンプポート
22 タンクポート
23 コンペンセータスプール
26 流量制御スプール
29 バルブボディ
【発明の属する技術分野】
この発明は、フォークリフトなどに用いる油圧制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
フォークリフトに用いられる油圧制御装置としては、例えば、図4、図5に示すものがある。
図4に示した従来の油圧制御装置は、リフトシリンダを制御する電磁パイロット切換弁1と2を制御流路3に対してパラレルに接続している。そして、この制御流路3は、コンペンセータバルブ4を介してポンプPに接続している。このコンペンセータバルブ4には、そのスプールの両端に第1、2パイロット室4a、4bを設けるとともに、第1パイロット室4aにはスプリング4cを介在させている。
また、このコンペンセータバルブ4には、余剰流路5を接続するとともに、この余剰流路5にはアタッチメント用のアクチュエータを制御する電磁パイロット切換弁6を接続している。そして、この余剰流路5もコンペンセータバルブ4を介してポンプPに連通する。
【0003】
ただし、このコンペンセータバルブ4の切り換え位置によって、ポンプPの吐出量のうち、制御流路3側に振り分けられる流量と、余剰流路5側に振り分けられる流量とが決められる。
そして、このコンペンセータバルブ4の切り換え位置は、第1、2パイロット室4aと4bとの圧力作用によって決められるが、これらパイロット室4a、4bに導かれるパイロット圧については、後で詳しく説明する。
【0004】
上記コンペンセータバルブ4の上流側には、第1パイロット流路7を接続しているが、この第1パイロット流路7は流量制御弁8を介して上記コンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに接続している。
そして、この流量制御弁8には、第1、2パイロット室8a、8bを設けるとともに、第1パイロット室8a側にスプリング8cを設けている。このようにした流量制御弁8の下流側には絞り9を設け、この絞り9の下流側の圧力を第1パイロット室8aに導き、上流側の圧力を第2パイロット室8bに導くようにしている。
したがって、この流量制御弁8は、絞り9の前後の差圧を、スプリング8cのバネ力に相当する圧力に保って、そこを通過する流量を一定に保つ制御機能を発揮する。
なお、図中符号10は、第2パイロット室8bに通じる流路に設けたダンパオリフィスである。
【0005】
上記流量制御弁8の下流側は、第1シャトル弁11を介して、コンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに接続している。しかも、この第1シャトル弁11の上流側には、パイロット圧設定用のリリーフ弁12を接続している。
また、上記第1シャトル弁11は、第2シャトル弁13に接続しているが、この第2シャトル弁13は、電磁パイロット切換弁1および2のアクチュエータポート側に接続している。したがって、両切換弁1、2のうちの高い方の負荷圧が、この第2シャトル弁13で選択されるとともに、この第2シャトル弁13で選択された圧力と、リリーフ弁12で設定された圧力との高い方の圧力が第1シャトル弁11で選択されて、コンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに導かれる。
【0006】
一方、コンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bには、電磁パイロット切換弁1、2の上流側の圧力が導かれる。
したがって、このコンペンセータバルブ4は、電磁パイロット切換弁1、2の上流側の圧力と、リリーフ弁12で設定されたパイロット圧とのバランスで動作する場合と、同じく切換弁1、2の上流側の圧力とその下流側の圧力、すなわち上記両切換弁1、2のうち高い方の負荷圧とのバランスで動作する場合とがある。
【0007】
また、上記リリーフ弁12の設定圧として発生したパイロット圧は、流量制御弁8と第1シャトル弁11との間から分岐した第2パイロット流路14から各切換弁1、2、6のパイロット室に導かれる。そして、これら電磁パイロット切換弁1、2、6は、第2パイロット流路14からのパイロット圧を、さらに電磁弁で制御して、その励磁電流に比例したパイロット圧を切換弁1、2、6のパイロット室に作用させるようにしている。
なお、図中符号15はメインリリーフ弁、16はコンペンセータバルブのダンパオリフィスである。
【0008】
次に、この従来の油圧制御装置の作用を説明する。
電磁パイロット切換弁1、2を図示の中立位置すなわち閉位置に保って、ポンプPを駆動すると、制御流路3側にもポンプ吐出油が流れようとするが、切換弁1、2が閉じているので、制御流路3には流れが生じない。ただ、この制御流路3に発生した圧力は、コンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bに作用する。
また、コンペンセータバルブ4の上流側では、ポンプPの吐出油が、流量制御弁8を通過するので、第1パイロット流路7には、リリーフ弁12の設定圧に相当するパイロット圧が発生する。この第1パイロット流路7に発生したパイロット圧は、第1シャトル弁11で選択されて、コンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに導かれる。
【0009】
したがって、コンペンセータバルブ4は、第1パイロット室4aのパイロット圧の作用力およびスプリング4cのバネ力と、第2パイロット室4bのパイロット圧の作用力とがバランスした位置を保つ。ただし、この場合に、第1パイロット室4aのパイロット圧は、リリーフ弁12で設定された一定の圧力に保たれる。
上記のバランス状態から、ポンプPの吐出圧が上昇すれば、コンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bの作用力が打ち勝つので、コンペンセータバルブ4は、図示の右側のバルブ位置に切り換わり、ポンプの吐出油が、余剰流路5および電磁パイロット切換弁6の中立流路を介してタンクTに導かれる。
【0010】
さらに、電磁切換弁1、2のうちのいずれか一方の切換弁、例えば切換弁1を切り換えたとすると、この電磁パイロット切換弁1は、その切り換え量に応じた絞り開度を保つ。この絞り開度の上流側の圧力がコンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bに導かれ、下流側の圧力が第2シャトル弁13を経由して第1シャトル弁11に導かれる。そして、この切換弁1に接続したアクチュエータの負荷圧が、リリーフ弁12の設定圧以上になったとき、この負荷圧がコンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに導かれる。
このように、上記電磁パイロット切換弁1の前後の圧力を、両パイロット室4bと4aに導くようにすると、切換弁1に接続したアクチュエータに対してコンペンセータバルブ4がロードセンシング機能を発揮する。すなわち、電磁パイロット切換弁1の開度によって決まる絞り前後の差圧が、一定になるように制御する。したがって、アクチュエータには、その負荷変動に係りなく、一定の流量が供給される。
【0011】
なお、両切換弁1および2を同時に切り換えた場合に、コンペンセータバルブ4は、それら切換弁に接続したアクチュエータのうち、高い方の負荷圧で制御される。しかし、このときには、制御流路3に供給される流量が制御されるだけで、個々の切換弁1あるいは2に接続したアクチュエータに対して、コンペンセータバルブ4がロードセンシング機能を発揮するわけではない。もし、両方の切換弁1、2に接続したアクチュエータに対しても、ロードセンシング機能を発揮させようとすれば、両切換弁1、2のそれぞれに個別にコンペンセータバルブを設けなければならない。
【0012】
また、制御流路3に供給される制御流量以上の余剰流量は、余剰流路5からアタッチメント用のアクチュエータを制御する電磁パイロット切換弁6に供給される。したがって、この余剰流量でアタッチメント用のアクチュエータを動作させられる。
このようにした従来の油圧制御装置の特徴は、電磁パイロット切換弁1、2、6を切り換えるためのパイロット圧を安定させられる点にある。すなわち、パイロット圧を安定させられるのは、流量制御弁8で一定に制御された流量に基づいて、リリーフ弁12が機能するからである。
【0013】
図4に示した回路のうち、コンペンセータバルブ4、流量制御弁8、リリーフ弁12の具体的な構造を示したのが、図5である。
この図5では、バルブボディ29にポンプポート21およびタンクポート22を形成するとともに、制御流路3および余剰流路5も形成している。
このようにしたバルブボディ29には、コンペンセータバルブ4のコンペンセータスプール23を組み込んでいるが、このコンペンセータスプール23の一端を第1パイロット室4aに臨ませ、他端を第2パイロット室4bに臨ませている。そして、この第1パイロット室4aには、スプリング4cを介在させている。また、この第1パイロット室4aは、通路24を介して第1シャトル弁11に接続している。
【0014】
上記コンペンセータスプール23には、ポンプポート21に常時連通する環状溝25を形成している。そして、コンペンセータスプール23が、図示の中立位置にあるとき、環状溝25を介して、ポンプポート21と制御流路3とが連通する。ただし、この中立位置においては、環状溝25が余剰流路5と食い違って、余剰流路5と制御流路3との連通が遮断される。
そして、コンペンセータスプール23がスプリング4cに抗して、図5の右方向へ移動すると、環状溝25と制御流路3とのラップ量が少なくなるとともに、この環状溝25と余剰流路5がラップする。このように環状溝25が、制御流路3と余剰流路5との両方にラップするので、ポンプポート21から流入した圧油は、これらラップ量に応じて、制御流路3および余剰流路5に振り分けられる。上記コンペンセータスプール23が、さらに右方向へ移動すると、環状溝25と制御流路3とのラップ量が小さくなる。ただし、環状溝25の第2パイロット室4b側端部には、複数のノッチ19を形成しているため、このノッチ19が制御流路3とラップしている間は、ポンプポート21と制御流路3との間が、僅かに連通している。
【0015】
なお、上記制御流路3は、ダンパオリフィス16を介して、コンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bに連通している。したがって、この第2パイロット室4bには、ポンプPの吐出圧が導かれ、一方、第1パイロット室4aには、第1シャトル弁11で選択された圧力が導かれる。
また、上記コンペンセータスプール23には、流量制御弁8の流量制御スプール26を組み込んでいる。この流量制御スプール26は、その一端を第1パイロット室8aに臨ませ、他端を第2パイロット室8bに臨ませている。そして、第1パイロット室8aには、スプリング8cを介在させるとともに、このパイロット室8aを、パイロット圧設定用のリリーフ弁12と第1シャトル弁11との両方に接続している。
【0016】
このようにした流量制御スプール26には、環状凹部27を形成している。この環状凹部27は、流量制御スプール26の移動量に応じて、コンペンセータスプール23の環状溝25内に形成した制御ポート28とのラップ量が決まる。ただし、コンペンセータスプール23が図示のノーマル位置にあるとき、環状凹部27に対する制御ポート28の開度が最大になるようにしている。そして、流量制御スプール26がスプリング8cに抗して移動すると、環状凹部27と制御ポート28とのラップ量が少なくなって、制御ポート28の相対的開度が小さくなる。
上記のようにした流量制御スプール26には、環状凹部27に開口させた絞り9を形成し、この絞り9を第1パイロット室8aに連通させている。したがって、第1パイロット室8aは、絞り9→環状凹部27→制御ポート28を介してポンプポート21に連通している。
【0017】
このような油圧制御装置で、制御流路3に接続した電磁パイロット切換弁1、2を図4の中立位置に保って、ポンプPを駆動した場合、図5において、ポンプポート21から流入した圧油が、環状溝25→制御流路3→ダンパオリフィス16を経由してコンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bに導かれる。
また、上記ポンプポート21からの圧油は、制御ポート28→環状凹部27→絞り9→第1パイロット室8a→第1シャトル弁11→通路24を経由して、コンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aに導かれる。
このようにポンプPからの圧油が、流量制御弁8を通過する過程では、絞り9の上流側の圧力がダンパオリフィス10を経由して第2パイロット室8bに作用する。ただし、このときに電磁パイロット切換弁1、2のいずれも切り換えていなければ、第1パイロット室8aの圧力がパイロット圧設定用のリリーフ弁12の設定圧まで上昇する。したがって、このリリーフ弁12が開弁するが、これによって絞り9に流れが生じ、その前後に差圧が発生する。このときの絞り9の下流側の圧力が第1パイロット室8aに作用し、上流側のポンプ圧が第2パイロット室8bに作用する。
【0018】
このようにして両パイロット室8a、8bに圧力差が生じると、流量制御弁8の流量制御スプール26は、絞り9前後の差圧が一定になるところでバランスする。絞り9前後の差圧が一定に保たれれば、そこを流れる流量も一定になる。したがって、パイロット圧設定用のリリーフ弁12は、この流量制御弁8で制御された一定流量を排出しながら、通路24の圧力すなわちコンペンセータバルブ4の第1パイロット室4aの圧力を一定に保つ。
【0019】
この状態で、ポンプPの吐出圧すなわちコンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bの圧力が少しでも上昇すれば、コンペンセータスプール23がスプリング4cに抗して移動する。なぜなら、第1パイロット室4a側の圧力は、ポンプ吐出圧に係りなく、リリーフ弁12で設定された一定の圧力に保たれているからである。このようにコンペンセータスプール23がさらに移動すれば、環状溝25と余剰流路5とをラップさせるとともに、このときのラップ量によって、余剰流路5側に振り分けられる流量が決まる。ただし、電磁パイロット切換弁1、2を中立位置に保ったまま、ポンプ吐出圧がどんどん上昇すれば、コンペンセータスプール23がフルストロークして、ノッチ19が制御流路3から外れてA部を閉じて、ポンプ吐出量のほとんどが余剰流路5側に供給される。
【0020】
このとき、余剰流路5に接続した電磁パイロット切換弁6を中立位置に保てば、ポンプ吐出油はこの切換弁6の中立流路を経由してタンクTに戻される。
一方、電磁パイロット切換弁6を切り換えれば、この電磁パイロット切換弁6に接続したアクチュエータに圧油が供給されることになる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、上記電磁パイロット切換弁6を切り換えて、アクチュエータを作動しているときには、このアクチュエータの負荷圧に応じて、ポンプ吐出圧が上昇する。このポンプ吐出圧が第2パイロット室4bに作用するが、このときの圧力が第1パイロット室4aの作用力に打ち勝てば、コンペンセータスプール23が移動する。そして、第2パイロット室4bの圧力が大きくなれば、コンペンセータスプール23がフルストロークして図5のA部を閉じてしまう。
このようにA部を閉じると、ポンプポート21と第2パイロット室4bとの連通は遮断される。しかし、負荷圧が高ければ高いほど、ポンプ吐出圧は高くなるので、この高圧の吐出圧が、スプール摺動面のクリアランスを介して第2パイロット室4b側へ漏れる。そのために、上記第2パイロット室4bには、高圧がこもってしまう。
【0022】
この状態から、電磁パイロット切換弁6を中立位置に切り換えて、制御流路3に接続した電磁パイロット切換弁1を切り換えると、この切換弁1に接続したアクチュエータの負荷保持圧が、第1パイロット室4aに作用する。したがって、第1パイロット室4a側のスプール端には、上記負荷保持圧とスプリング4cのバネ力が作用する。しかし、上記したように第2パイロット室4bに高圧がこもっているので、その高圧が逃げるまでは、コンペンセータバルブ4が動作できない。
しかも、第2パイロット室4b内にこもった圧力は、上記A部を閉じたコンペンセータスプール23外周のクリアランスからしか漏れない。そのため、切換弁1を切り換えても、コンペンセータバルブ4が即座に応答しない。
つまり、電磁パイロット切換弁6に接続したアクチュエータを使用していた状態から、この切換弁6を中立位置に戻して、制御回路に接続した電磁パイロット切換弁1または2を切り換えても、第2パイロット室4bの圧油をすぐに排出できず、コンペンセータバルブ4の応答が遅れてしまうという問題があった。
【0023】
また、電磁パイロット切換弁6に接続したアクチュエータを使用しているときに、このアクチュエータの負荷圧の上昇にともなってコンペンセータスプール23がフルストロークすると、コンペンセータスプール23の端部がバルブボディ29に取り付けたキャップ30に押し付けられる。このとき、第2パイロット室4bの圧力によっては、コンペンセータスプール23のロッド23aが、必要以上にキャップ30に押し付けられて曲がってしまうという問題もあった。
この発明の目的は、第2パイロット室内の圧油をポンプ流路に排出できるようにして、コンペンセータバルブの応答性を改善することである。
また、別の目的は、コンペンセータスプールがフルストロークして、そのロッドが曲がってしまうことを防止することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、ポンプと、このポンプにポンプ流路を介して接続したコンペンセータバルブと、このコンペンセータバルブに接続した制御流路および余剰流路と、コンペンセータバルブと並列に接続した流量制御弁と、この流量制御弁の下流側に設け、第1パイロット流路のパイロット圧設定用のリリーフ弁と、このリリーフ弁の設定圧と制御流路にパイロット切換弁を介して接続したアクチュエータの負荷圧とのうち高圧を選択する選択弁とを備え、この選択弁で選択された圧力を、コンペンセータバルブの第1パイロット室に導き、第2パイロット室にはパイロット切換弁の上流側の圧力を導き、これら両パイロット室の圧力バランスで流動制御する構成にした油圧制御装置において、上記コンペンセータバルブが、ポンプ流路から制御流路への流通路を絞るのに伴って開くオリフィスを設け、このオリフィスを介して、上記制御流路と上記第1パイロット流路とを連通させることを特徴とする。
【0025】
第2の発明は、バルブボディにポンプポートおよびタンクポートを形成する一方、バルブボディにコンペンセータスプールを組み込むとともに、このコンペンセータスプールの一方の端部を、スプリングを介在させた第1パイロット室に臨ませ、このコンペンセータスプールの他方の端部をポンプポートに連通する第2パイロット室に臨ませ、上記第1パイロット室を制御流路に接続したパイロット切換弁の負荷側に接続し、上記コンペンセータスプールに流量制御スプールを組み込み、この流量制御スプールの一端を、スプリングを介在させた流量制御弁の第1パイロット室に臨ませ、他端をポンプポートに連通させた流量制御弁の第2パイロット室に臨ませ、この流量制御弁の第1パイロット室を、第1パイロット流路のパイロット圧を設定するリリーフ弁に接続するとともに、上記コンペンセータスプールの外周にスリットを形成し、上記コンペンセータスプールが第1パイロット室側にストロークしたとき、上記スリットが、上記制御流路と上記第1パイロット流路とを連通させるオリフィスを構成することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1に示す実施例の油圧回路は、コンペンセータバルブ4にオリフィス17を設けた点が図4の従来例と異なる。そして、この回路の具体的な装置の断面図を図2に示す。また図3は、図2の部分拡大図である。
図3に示すように、コンペンセータバルブ4のコンペンセータスプール23には、スリット18を形成しているが、このスリット18が、図1の回路のオリフィス17に相当する。
このスリット18は、コンペンセータスプール23の外周に形成した環状溝25より第2パイロット室4b側の摺動部23bに形成し、軸方向に長さを持つ。また、上記コンペンセータスプール23を挿入するスプール孔の内面には、第1パイロット流路7に連通する環状溝部20を形成している。そして、上記スリット18は、コンペンセータスプール23の移動位置にかかわりなく、上記環状溝部20に常時連通する関係にしている。
【0027】
そして、図2の状態から、コンペンセータスプール23が右方向へ移動すると、A部の開度は絞られる。ただし、制御流路3とポンプポート21との連通が完全に遮断される前に、上記スリット18が、上記環状溝部20と制御流路3とにラップして、環状溝部20と制御流路3とを連通させる寸法を維持している。
具体的には、図3に示すように、コンペンセータスプール23の、環状溝25と制御流路3とのラップ巾をL1とし、スリット18の先端から制御流路3までの距離をL2としたとき、L1>L2としている。なお、ここでいうスリット18の先端とは、第1パイロット室4a側の端部をいう。また、上記環状溝25にはノッチ19を含む。
上記のように、L1>L2としているので、A部が完全に閉じる前に必ずスリット18が制御流路3に連通する。
また、コンペンセータスプール23が第1パイロット室4a方向にフルストロークした場合には、コンペンセータスプール23のロッド23aがキャップ30に突き当たる。
なお、図1〜図3の実施例において、従来例と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0028】
次に、この実施例の油圧制御装置の作用を説明する。
電磁パイロット切換弁1、2を図示の中立位置すなわち閉位置に保って、ポンプPを駆動したとき、制御流路3側に発生した圧力が、コンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bに作用すること、従来と同様である。
また、このコンペンセータバルブ4の上流側では、第1パイロット流路7に発生したパイロット圧が、第1シャトル弁11で選択されて、第1パイロット室4aに導かれることも、従来と同様である。なお、上記第1シャトル弁11がこの発明の選択弁に相当する。
したがって、コンペンセータバルブ4は、第1パイロット室4aのパイロット圧の作用力およびスプリング4cのバネ力と、第2パイロット室4bのパイロット圧の作用力とがバランスした位置を保つ。ただし、この場合に、第1パイロット室4aのパイロット圧は、リリーフ弁12で設定された一定の圧力に保たれる。
【0029】
このバランス状態から、ポンプPの回転数が上昇して、その吐出圧が上がると、コンペンセータバルブ4の第2パイロット室4bの作用力が打ち勝つので、コンペンセータバルブ4は図1の中央位置に切り換わり、ポンプの吐出油が、余剰流路5に供給され、電磁パイロット切換弁6に接続した中立流路を介してタンクTに導かれる。
ここで、上記電磁パイロット切換弁6を切り換えて、それに接続したアクチュエータを駆動すると、このアクチュエータの負荷圧に応じて、ポンプPの吐出圧が上昇するとともに、制御流路3側の圧力も上昇する。このように、制御流路3の圧力が上昇すると、第2パイロット室4bに高圧が作用し、コンペンセータスプール23はさらに移動し、図1の右側のバルブ位置に切り換わる。
【0030】
図1の回路で、コンペンセータバルブ4が中央、または、右側のバルブ位置に切り換わると、制御流路3と流量制御弁8の下流側の第1パイロット流路7がオリフィス17を介して連通する。このように制御流路3と第1パイロット流路7とが連通すると、その制御流路3の圧力が、リリーフ弁12に作用する。
したがって、この制御流路3の圧力がリリーフ弁12の設定圧以上であれば、リリーフ弁12が開くので、上記オリフィス17に流れが生じ、そこに差圧が発生する。このようにオリフィス17の前後に差圧が発生すると、その下流側の圧力P1が第1パイロット室4aに作用し、上流側の圧力P2が第2パイロット室4bに作用する。
このように、それぞれのパイロット室4a、4bに、オリフィス17前後の差圧が作用すれば、コンペンセータバルブ4は、そのオリフィス前後の差圧が、第1パイロット室4aのスプリング4cのバネ力に等しくなるように制御する。言い換えれば、コンペンセータスプール23が、P2=P1+Fとなる位置でバランスする。なお、Fはスプリング4cのバネ力である。
【0031】
以上のことを図2、図3を用いてさらに具体的に説明する。
図示の中立位置から、ポンプPを駆動して、余剰流路5に接続した電磁パイロット切換弁6を切り換えると、その負荷圧に応じてポンプポート21の圧力が高くなる。そして、このときの圧力は、ポンプポート21→制御流路3→オリフィス16→第2パイロット室4bへと導かれる。この第2パイロット室4bの圧力が、第1パイロット室4a側の圧力に打ち勝つと、コンペンセータスプール23は、右方向へ移動する。
コンペンセータスプール23が移動すると、ポンプポート21と余剰流路5とが、コンペンセータスプール23に形成した環状溝25を介して連通する。このように余剰流路5に供給された圧油は、電磁パイロット切換弁6に接続したアクチュエータに供給される。そして、負荷圧に応じて、ポンプポート21の圧力が上がれば、第2パイロット室4bの圧力も上がって、コンペンセータスプール23は、さらに右方向へ移動する。
【0032】
コンペンセータスプール23が右方向へ移動すればするほど、A部が絞られる。そして、スプール23が右方向にフルストロークしたときには、A部が閉じてポンプポート21と制御流路3との連通が遮断されることになる。しかし、A部が完全に閉じる前に、スリット18によって、制御流路3と環状溝部20とが連通する。
したがって、ポンプポート21→A部→制御流路3→スリット18→環状溝部20→第1パイロット流路7→リリーフ弁12→タンクTという流れが生じ、上記スリット18すなわちオリフィス17の前後に前記した差圧が発生する。そして、このスリット18の上流側の圧力P2が第2パイロット室4bに導かれ、下流側の圧力P1が第1パイロット室4aに導かれる。これによって、コンペンセータスプール23はP2=P1+Fとなる位置でバランスする。
【0033】
上記のバランス位置においては、A部は常に開いた状態を維持する。例えば、コンペンセータスプール23がフルストロークしてA部を完全に閉じてしまったことを想定すると、スリット18すなわちオリフィス17の流れが止まるので、その前後の差圧もなくなる。ということは、前後の差圧が等しくなって、両パイロット室4aおよび4bの圧力が等しくなる。両パイロット室4a、4bの圧力が等しくなれば、コンペンセータスプール23がスプリング4cのバネ力で、図面左方向に移動し、上記A部を開く。このようにA部が閉じれば、コンペンセータスプール23がスプリング4cで押し戻されるので、A部が閉じることはない。
【0034】
このように、A部が閉じないということは、コンペンセータスプール23がフルストロークしないことを意味する。コンペンセータスプール23がフルストロークしないので、A部を完全に閉じて、ポンプポート21と制御流路3とが完全に遮断されることがない。常に、ポンプポート21→制御流路3→第2パイロット室4bの連通は保たれる。言い換えれば、第2パイロット室4b内に圧力がこもらないので、ポンプポート21の圧力が下がれば、コンペンセータバルブ4は、すばやく応答することができる。
また、コンペンセータスプール23がフルストロークしないため、ロッド23aがキャップ30に押し付けられて曲がることもない。
【0035】
【発明の効果】
第1の発明によれば、コンペンセータスプールが、フルストロークすることがない。
そのため、第2パイロット室に高圧がこもってしまうことがなく、コンペンセータバルブの応答性を良くすることができる。
また、コンペンセータスプールのロッドがキャップに押し付けられて、曲がってしまうことがない。
第2の発明によれば、コンペンセータバルブのスプールにスリットを形成することで、オリフィスを構成するようにしたので、オリフィスの形成が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の油圧回路である。
【図2】図1の回路を構成する装置の断面図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】従来例の油圧回路である。
【図5】従来例の回路を構成する装置の断面図である。
【符号の説明】
P ポンプ
T タンク
1、2、6 電磁パイロット切換弁
3 制御流路
4 コンペンセータバルブ
4a 第1パイロット室
4b 第2パイロット室
4c スプリング
5 余剰流路
7 第1パイロット流路
8 流量制御弁
11 シャトル弁
12 リリーフ弁
17 オリフィス
18 スリット
21 ポンプポート
22 タンクポート
23 コンペンセータスプール
26 流量制御スプール
29 バルブボディ
Claims (2)
- ポンプと、このポンプにポンプ流路を介して接続したコンペンセータバルブと、このコンペンセータバルブに接続した制御流路および余剰流路と、コンペンセータバルブと並列に接続した流量制御弁と、この流量制御弁の下流側に設け、第1パイロット流路のパイロット圧設定用のリリーフ弁と、このリリーフ弁の設定圧と制御流路にパイロット切換弁を介して接続したアクチュエータの負荷圧とのうち高圧を選択する選択弁とを備え、この選択弁で選択された圧力を、コンペンセータバルブの第1パイロット室に導き、第2パイロット室にはパイロット切換弁の上流側の圧力を導き、これら両パイロット室の圧力バランスで流動制御する構成にした油圧制御装置において、上記コンペンセータバルブが、ポンプ流路から制御流路への流通路を絞るのに伴って開くオリフィスを設け、このオリフィスを介して、上記制御流路と上記第1パイロット流路とを連通させることを特徴とする油圧制御装置。
- バルブボディにポンプポートおよびタンクポートを形成する一方、バルブボディにコンペンセータスプールを組み込むとともに、このコンペンセータスプールの一方の端部を、スプリングを介在させた第1パイロット室に臨ませ、このコンペンセータスプールの他方の端部をポンプポートに連通する第2パイロット室に臨ませ、上記第1パイロット室を制御流路に接続したパイロット切換弁の負荷側に接続し、上記コンペンセータスプールに流量制御スプールを組み込み、この流量制御スプールの一端を、スプリングを介在させた流量制御弁の第1パイロット室に臨ませ、他端をポンプポートに連通させた流量制御弁の第2パイロット室に臨ませ、この流量制御弁の第1パイロット室を、第1パイロット流路のパイロット圧を設定するリリーフ弁に接続するとともに、上記コンペンセータスプールの外周にスリットを形成し、上記コンペンセータスプールが第1パイロット室側にストロークしたとき、上記スリットが、上記制御流路と上記第1パイロット流路とを連通させるオリフィスを構成することを特徴とする請求項1の油圧制御装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP17535798A JP3703307B2 (ja) | 1998-06-08 | 1998-06-08 | 油圧制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JPH11351205A JPH11351205A (ja) | 1999-12-24 |
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Family Applications (1)
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JP17535798A Expired - Fee Related JP3703307B2 (ja) | 1998-06-08 | 1998-06-08 | 油圧制御装置 |
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JP (1) | JP3703307B2 (ja) |
-
1998
- 1998-06-08 JP JP17535798A patent/JP3703307B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11351205A (ja) | 1999-12-24 |
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