JP2690556B2 - ライン走査装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 レーザプリンタ等においてレーザビームを制御してラ
イン走査を行うライン走査装置に関し、 光学部品をユニット化して取り付けや調整を容易にす
るとともに、小型かつ低価格化を図ることを目的とし、 第１の発明は、レーザ光源ユニットから発光されるレ
ーザビームをホログラムディスクとモータとよりなる走
査ユニットにより制御して走査するライン走査装置にお
いて、前記レーザ光源ユニットはレーザダイオードとホ
ログラムレンズとをハウジングに取り付けてなり、かつ
前記レーザ光源ユニットと前記走査ユニットとをベース
に固定して構成し、 また第２の発明は、第１の発明において、レーザ光源
ユニットが、レーザダイオードにより発光されるレーザ
ビームの光軸に対してホログラムレンズを回動可能とな
るようにハウジングに取り付けて構成する。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、レーザプリンタ等においてレーザビームを
制御してライン走査を行うライン走査装置に関するもの
である。

ライン走査装置としては、レーザ光源より発光された
レーザビームをコリメートレンズ系によってコリメート
し、回転多面鏡に反射させｆ−θレンズを介して感光体
上に直線走査するものが知られている。しかしながら、
このようなレンズ系を用いた構成においては光路長が長
くなり装置が大型化する。また、ミラーによって光路を
折り曲げて小型化を図った場合でも、商品点数の増加に
より高コストとなっている。

このような状況のもとで、光学部品をユニット化し、
小型かつ低コストのライン走査装置が求められている。

〔従来の技術〕

従来、ライン走査装置は第５図に示すように、レーザ
ダイオード10から発光されるレーザビーム２をコリメー
トレンズ20によりコリメートして回転多面鏡30に反射さ
せてｆ−θレンズ40を介して感光体５上に直線走査する
ように構成されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、このようなライン走査装置は、コリメートレ
ンズ20およびｆ−θレンズ40のように結像系に光学レン
ズを用いるため、光路長が長く、装置が大型化する。従
って小型化を図るため、通常ミラー等により光路を折り
曲げるようになっているが、部品点数が多くなり、また
これらの光学部品を所定位置に精度良く装着する必要が
あるため、部品の加工コストが増加するという欠点を有
するものであった。

また、光学レンズに代えて、ホログラムの記録された
ホログラムディスクおよびホログラムレンズを使用する
ことも考えられているが、装着においてホログラムの取
り付け方向等に高い精度が要求されるため、加工コスト
が増加し、また取り付けベースの変形等の影響を受けや
すく装置の信頼性が低下するという欠点があった。

本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたものであ
って、光学部品をユニット化して取り付けや調整を容易
にするとともに、小型かつ低価格化を図ることを目的と
する。

〔課題を解決するための手段〕

本発明を実施例に対応する第１図ないし第４図に基づ
いて説明する。

第１の発明は、第１図および第２図に示すように、レ
ーザ光源ユニット１を、レーザダイオード11とホログラ
ムレンズ12とを同一のハウジング13に取り付けてユニッ
ト化するとともに、モータ32にホログラムディスク31を
取り付けてなる走査ユニット３と前記レーザ光源ユニッ
ト１とを同一のベース４に装着して形成する。

また、第２の発明は、第３図および第４図に示すよう
に、第１の発明のレーザ光源ユニット１のホログラムレ
ンズ12をレーザダイオード11より発光されるレーザビー
ム２の光軸21に対して回動可能となるようにハウジング
13に取り付けて形成する。

〔作用〕

上記構成に基づき、本発明においては、レーザダイオ
ード11とホログラムレンズ12とを同一のハウジング13に
取り付けてレーザ光源ユニット１を形成することによ
り、レーザダイオード11からホログラム12に入射される
レーザビーム２の位置調整をユニット単位で行うことが
でき、さらにホログラムディスク31を設けた走査ユニッ
ト３と同一のベース４の所定位置に取り付けることによ
ってレーザ光源ユニット１と走査ユニット３のホログラ
ムディスク31との位置調整をベース４との機械精度によ
って装着するだけで容易に行うことができる。

さらに、レーザ光源ユニット１のホログラムレンズ12
をハウジング13に回動可能に取り付けているため、ホロ
グラムレンズ12の方向を最適な位置へ容易に調整でき、
レーザ光源ユニット１の精度を高めることができる。

〔実施例〕

以下、本発明の望ましい実施例を添付図面に基づいて
詳細に説明する。

第１図および第２図に示すように、ライン走査装置Ａ
はレーザビーム２を発光するレーザ光源ユニット１とレ
ーザビーム２を偏向させて走査する走査ユニット３とを
ベース４の所定位置に装着して構成されている。

レーザ光源ユニット１は筒状のハウジング13の一端に
レーザダイオード11を固定するとともに他端にはホログ
ラムレンズ12を取り付けてユニット化されており、レー
ザダイオード11より発光されるレーザビーム２をホログ
ラムレンズ12により集光するとともに走査ユニット３へ
向けて偏向させる。

走査ユニット３は、ホログラムの記録されたホログラ
ムディスク31の中心軸33にモータ32に取り付けてなり、
モータ32によりホログラムディスク31を回転させると、
レーザ光源ユニット１より発光されたレーザビーム２が
回転するホログラムディスク31により連続的に走査方向
に偏向されて感光体５上に収束するように構成されるも
ので、レーザビーム２が感光体５上に直線状にライン走
査されるようにホログラムディスク31のホログラムのパ
ターンが形成されている。

そして、ベース４はレーザ光源ユニット１と走査ユニ
ット３が所定の角度および間隔で配置されるように取り
付け凹部41、42を形成しており、レーザ光源ユニット１
のハウジング13および走査ユニット３のフランジ34がそ
れぞれ取り付け凹部41、42に嵌合されることによって、
正しい調整位置に装着されるようになっている。

このようにして、レーザダイオード11とホログラムレ
ンズ12との位置がハウジング13によって正確な調整位置
に維持され、ホログラムレンズ12とホログラムディスク
31との位置はベース４に精密に加工された取り付け凹部
41、42によって正確な調整位置に維持される。

第３図は、レーザ光源ユニット１におけるホログラム
レンズ12の取り付けを示すものであり、ハウジング13の
一端に設けられる固定座14に形成されて凹部141にホロ
グラムレンズ12を嵌合し、ウェーブワッシャー15を介し
て押さえナット16によって固定している。

ホログラムレンズ12はその両側121を直線状に切り落
とした円盤状に形成されており、固定座14の凹部141と
ホログラムレンズ12の両側121との間に押さえナット16
の下面に設けられた突起161が係合するように組み合わ
されている。そして、ウェーブワッシャー15は波形のリ
ング状に形成され、固定座14の上端面142と押さえナッ
ト16との間に介在されて、押さえナット16を固定部14外
周のネジ部143に締め付けた時に、圧縮されて、その弾
性力により押さえナット16の緩み防止となる。また、17
はスペーサであり、ホログラムレンズ12を密接状に押さ
えるとともに、レンズ面を保護するものである。

そして、押さえナット16によって固定座14の凹部141
に嵌合されたホログラムレンズ12は、その両側121を押
さえナット16の突起161に挟持されているため、押さえ
ナット16の回動に従って同様の向きに回動する。従って
ハウジング13へ取り付けた状態においてレーザダイオー
ド11から発光されるレーザビーム２の光軸21に対してホ
ログラムレンズ12に記録されているホログラムの向きを
押さえナット16を回動することによって容易かつ正確に
調整することができる。

〔発明の効果〕

以上の説明から明らかなように、本発明によるライン
走査装置は、レーザダイオードとホログラムレンズをユ
ニット化したレーザ光源ユニットと、ホログラムディス
クとモータをユニット化した走査ユニットとを同一のベ
ース４に装着することによって構成されるので、ユニッ
トに組み込まれたホログラムレンズおよびホログラムデ
ィスクによって、光学レンズやミラー等の光学部品を用
いることなく、取り付け精度の要求される光学部品の数
を削減でき、調整や組み立てを容易にするとともに、装
置を小型化し、かつ安価に製造することができる。

また、ホログラムレンズが回動可能に組み込まれるこ
とによって、ホログラムの回動方向の位置調整を容易に
して、最適な取り付け位置に調整して、収差等の少ない
精密なライン走査を行うことができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す分解斜視図、 第２図は本発明の実施例を示す断面図、 第３図はホログラムレンズの取り付けを示す分解斜視
図、 第４図はレーザ光源ユニットの断面図、 第５図は従来例を示す斜視図である。 図において、 １はレーザ光源ユニット、 11はレーザダイオード、 12はホログラムレンズ、 13はハウジング、 ２はレーザビーム、 21は光軸、 ３は走査ユニット、 31はホログラムディスク、 32はモータ、 ４はベースである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩田 成健 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 平本 稲臣 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】レーザ光源ユニット（１）から発光される
   レーザビーム（２）をホログラムディスク（31）とモー
   タ（32）とよりなる走査ユニット（３）により制御して
   走査するライン走査装置において、 前記レーザ光源ユニット（１）はレーザダイオード（1
   1）とホログラムレンズ（12）とをハウジング（13）に
   取り付けてなり、かつ前記レーザ光源ユニット（１）と
   前記走査ユニット（３）とをベース（４）に固定してな
   ることを特徴とするライン走査装置。
2. 【請求項２】レーザ光源ユニット（１）は、レーザダイ
   オード（11）より発光されるレーザビーム（２）の光軸
   （21）に対してホログラムレンズ（12）を回動可能とな
   るようにハウジング（13）に取り付けてなることを特徴
   とする請求項１記載のライン走査装置。