JP2689127B2 - 壁面に吸着し且つそれに沿って移動可能な装置 - Google Patents

壁面に吸着し且つそれに沿って移動可能な装置

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JP2689127B2 JP63071973A JP7197388A JP2689127B2 JP 2689127 B2 JP2689127 B2 JP 2689127B2 JP 63071973 A JP63071973 A JP 63071973A JP 7197388 A JP7197388 A JP 7197388A JP 2689127 B2 JP2689127 B2 JP 2689127B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 本発明は、空気又は水の如き包囲流体の圧力によって
壁面に吸着し、そして壁面に沿って移動することができ
る装置に関する。
〔従来の技術〕
本発明者は、特開昭62−26173号公報において、船
舶、ビルデイング等の傾斜した又は実質上鉛直な種々の
壁面に吸着し、これに沿って移動可能な装置を提案し
た。この装置は、装置本体、装置本体に装着された移動
手段、装置本体に装着され且つ装置本体及び壁面と協働
して減圧空間を規定する仕切手段、及び減圧空間から流
体を排出するための減圧手段を備えている。仕切手段は
外壁部、接触部及び内壁部を有し、外壁部は装置本体に
接続された一端から接触部まで延び、接触部は壁面に接
触せしめられ、内壁部は外壁部の内側にて接触部から装
置本体に接続された他端まで延びる。外壁部には壁面に
近接及びこれから離隔する方向に伸縮自在である伸縮部
が配設されている。
かような装置において、減圧手段が作動せしめられて
減圧空間内が減圧されると、減圧空間内外の流体圧力差
に起因して装置本体に作用する包囲流体圧力によって装
置が壁面に吸着される。装置本体に作用するる包囲流体
圧力は主として移動手段を介して壁面に伝えられ、移動
手段が作動せしめられると装置が壁面に沿って移動せし
められる。
〔発明が解決しようとする課題〕
而して、本発明者が先に提案した上述したとおりの装
置には、仕切手段の接触部と壁面との接触が必ずしも充
分ではなく、(イ)特に壁面に比較的急激な凹凸等が存
在する場合に減圧空間の密封性が不充分になる虞が少な
くなく、減圧空間内に所要の減圧状態を生成するために
は相当高能力の減圧手段を必要とする、(ロ)仕切手段
を回転せしめて壁面をクリーニングする形態の場合、充
分なクリーニング効率を達成することができない、とい
う解決すべき問題がある。
本発明はかかる事実に鑑みてなされたものであり、そ
の主たる技術的課題は、上述した形態の装置における仕
切手段を改良して、仕切手段と壁面との接触を充分なも
のにせしめ、減圧空間を充分良好に密封することができ
るようになし、そしてまた仕切手段を回転せしめて壁面
をクリーニングする形態に場合、充分なクリーニング効
率を達成することができるようになすことである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は、鋭意検討及び実験の結果、接触部から壁
面に沿って外方に延びる主部を有するリップ部を仕切手
段に付設して、接触部と共にリップ部の主部が壁面に接
触せしめられるように構成することによって、上記主た
る技術的課題を達成することができることを見出した。
即ち、本発明によれば、上記主たる技術的課題を達成
する装置として、装置本体と、該装置本体に装着された
移動手段と、該装置本体に装着され且つ該装置本体及び
壁面と協働して減圧空間を規定する仕切手段と、該減圧
空間から流体を排出するための減圧手段とを具備し、 該仕切手段は外壁部、接触部及び内壁部を有し、該外
壁部は該装置本体に接続された一端から該接触部まで延
び、該接触部は該壁面に接触せしめられ、該内壁部は該
外壁部の内側にて該接触部から該装置本体に接続された
他端まで延び、該外壁部と該内壁部との少なくとも一方
には該壁面に近接及びこれから離隔する方向に伸縮自在
である伸縮部が配設されており、 該減圧空間内外の流体圧力差に起因して該装置本体に
作用する包囲流体圧力によって該壁面に吸着し、該移動
手段の作用によって該壁面に沿って移動する装置におい
て、 該仕切手段には該接触部から該壁面に沿って外方に延
びる主部を有するリップ部が付設されている、ことを特
徴とする装置が提供される。
該リップ部は該主部から更に外方に向かって該壁面か
ら離れる方向に延びる延長部を有するのが好適である。
また、該仕切手段の該外壁部と該内壁部との双方に該伸
縮部が配設されているのが好適である。
〔発明の実施の形態〕
以下、添付図面を参照して、本発明に従って構成され
た壁面に吸着し且つそれに沿って移動する装置の好適実
施形態について、詳細に説明する。
第1図乃至第3図、主として第1図において、図示の
装置は全体を番号2で示す装置本体を具備している。図
示の装置本体2は、略直方体形状のハウジング4とこの
ハウジング4に回転自在に装着された回転体6を備えて
いる。ハウジング4の第1図において左端部は上方に突
出している。このハウジング4の内部は中空であり、後
述する減圧空間に連通せしめられている。ハウジング4
の上壁8には円形の開口が形成され、この開口に支持部
材10が溶接の如き適宜の手段により固定されている。支
持部材10は円板状の本体部12と本体部12の片面からスリ
ーブ状に突出するスリーブ14を有しており、本体部12の
外面には駆動源を構成する電動モータ16が複数の取付ね
じ18により取付けられている。電動モータ16の出力軸20
は支持部材10の本体部12に形成された開口を通してスリ
ーブ部14内に突出している。一方、スリーブ部14内には
受部22が規定されたカップリング部材24が軸受部材26を
介して回転自在に支持されており、スリーブ部14内に突
出している上記出力軸20はカップリング部材24の受部22
内に受入れられ、出力軸20とカップリング部材24はキー
部材26を介して駆動連結されている。
ハウジング4の下壁28の略中央部にも円形の開口が形
成されており、回転体6はかかる開口部に配設されてい
る。かかる回転体6は鋼板の如き剛性乃至半剛性の材料
から形成された円板30から構成されており、その中央部
には円形の開口が形成されている。この円板30の内縁部
にはハウジング4の下壁28に向けて突出する環状フラン
ジ32が設けられており、環状フランジ32とその内側に配
線された環状取付部34とは放射状に延びる複数の連結部
36により接続されている。また、円板30の上面には、放
射状に延びる複数の補強部材38が設けられている(第2
図も参照)。かかる回転体6は次の通りにして装着され
ている。即ち、環状取付部34をカップリング部材24の下
端部に装着した後その端面に取付ねじ40によりプレート
42を固定することによって回転体64カップリング部材24
に取付けられ、環状取付部34とカップリング部材24の間
には、両者を駆動連結するキー部材44が介在されてい
る。また、環状取付部34と支持部材10のスリーブ部14と
の間には環状のスペーサ46が介在されている。かくの通
りであるので、電動モータ16が付勢されると、その出力
軸20の回転駆動力はキー部材26、カップリング部材24及
びキー部材44を介して回転体6の環状取付部34に伝達さ
れ、かくして回転体6はハウジング4に対して相対的に
回転される。
円板30の、壁面48と対向する面の外周縁には、仕切手
段50が装着されている。ウレタンゴム、プラスチック等
の比較的柔軟な材料から形成することができる仕切手段
50は、第1図と共に第3図を参照することによって理解
される如く、全体として略円環状である。第1図に明確
に図示する如く、仕切手段50は外壁部52、接触部54及び
内壁部56を有する。外壁部52は、円板30の外周縁に接続
された一端部から接触部54まで延び、内側部56は、外側
壁52の内側において、接触壁54から円板30に接続された
他端まで延びている。接触部54は壁面48に接触せしめら
れる。仕切手段50の上記一端及び上記他端には、夫々、
半径方向外方に延びる環状フランジ58及び60が配設され
ている。環状フランジ58は、複数のボルト62を円板30及
び環状フランジ58を通して環状プレート64に螺着するこ
とによって、円板30と環状プレート64間に挟持されてい
る。環状フランジ60は、複数のボルト66を環状プレート
68、環状フランジ60及び円板30を通して突出せしめた後
に、これらのボルト66の突出端部にナット70を螺着する
ことによって、円板30と環状プレート68との間に挟持さ
れている。
仕切手段50の外壁部52の内壁部56との少なくとも一
方、好ましくは双方に、伸縮部が設けられていることが
重要である。外壁部52は第1、第2及び第3の湾曲部52
a、52b及び502を有し、第1の湾曲部52a及び第3の湾曲
部52bは壁面48に向かって突出した湾曲であり、第1の
湾曲部52aと第3の湾曲部52cとの間に位置する第2の湾
曲部52bは壁面48から離れる方向に突出した湾曲であ
る。かような第1、第2及び第3の湾曲部52a、52b及び
52cは、壁面48に近接及びこれから離れる方向に伸縮自
在である伸縮部を構成する。内壁部56は第1、第2、第
3及び第4の湾曲部56a、56b、56c及び56dを有する。か
ような第1、第2、第3及び第4の湾曲部56a、56b、56
c及び56dを有する内壁部56も伸縮部を構成し、主として
略半円形状である第3の湾曲部56cの存在に起因して壁
面48に近接する方向及びこれから離れる方向に移動自在
である。仕切手段50の上記接触部54の、壁面48と接触せ
しめられる面には、必要に応じて、周方向に間隔をおい
て半径方向に延びる複数個の溝(図示していない)を形
成することができる。
仕切手段50には更にリップ部51が付設されていること
が重要である。図示の実施形態においては、リップ部51
は接触部54に一体に接続されており、接触部54から壁面
48に沿って外方に延びる主部51aとこの主部51aから更に
外方に向かって壁面48から離れる方向に延びる延長部51
bから構成されている。リップ部51が付設された仕切手
段50においては、第1図を参照することによって明確に
理解される如く、接触部54と共にリップ部51の主部51a
が壁面48に接触せしめられ、従って仕切手段50と壁面48
との間に大きな接触面積が確保され、壁面48上に比較的
急激な凹凸等が存在する場合にも、仕切手段50と壁面48
との間の接触が確保され、後述する減圧空間が充分良好
に密封される。また、後述する如くして回転体6と共に
仕切手段50が回転せしめられると、充分効果的に壁面48
がクリーニングされる。リップ部51の主部51aは壁面48
に沿って延在せしめられており、従って後述するとおり
にして装置が壁面48に沿って移動せしめられる際に壁面
48からリップ部51の主部51aに加えられる力は、実質上
壁面48に沿った方向に作用し、壁面48に対して垂直な方
向の成分は存在するとしても著しく小さい。リップ部51
の主部51aを内側に捲らんとする力は、壁面48に対して
垂直な方向にリップ部51の主部51aに作用する壁面48と
リップ部51の主部51aとの間の摩擦係数を乗じた値であ
り、従ってリップ部51の主部51aを内側に捲らんとする
力は作用するとしても著しく小さい。それ故に、リップ
部51は内側に捲れる等の問題を生成せしめることなく、
充分に安定して壁面48に接触した状態に維持される。加
えて、図示の実施形態におけるリップ部51には、主部51
aから更に外方に向かって壁面から離れる方向に延びる
延長部51bが設けられている故に、壁面48に比較的急激
な凹凸等が存在していても、かかる凹凸等によってリッ
プ部51の移動が阻害されることはなく、延長部51bの所
謂案内作用によってリップ部51は充分円滑に凹凸等に沿
って移動することができる。
第1図を参照して説明を続けると、上記仕切手段50は
装置本体2(特にその回転体6)及び壁面48と協働して
減圧空間72を規定する。そして、かかる減圧空間72は、
円板30に形成された開口と環状フランジ32、環状取付部
34及び連結部36によって規定された開口を通してハウジ
ング4内に連通されている。ハウジング4の第1図にお
いて左端部には接続管部76が設けられており、かかる接
続管部76は例えば可撓性のホース(図示せず)を介して
真空ポンプの如き減圧生成手段78に接続される。従っ
て、減圧生成手段78が付勢されると、減圧空間72内の空
気の如き流体がハウジング4及び上記ホース(図示せ
ず)を通って外部に排出され、かくして減圧空間は所要
の通り減圧される。ハウジング4の下壁28に形成された
開口を通しての流体の流入を防止するために、環状のシ
ール部材80が配設されている。このシール部材80の外周
縁部は複数のボルト82を固定用環状プレート84に所要の
通り螺着することによって下壁28と環状プレート84間に
挾持され、その内周縁部は環状フランジ32の外周面に接
触せしめられている。
減圧空間72の圧力は、圧力調整手段86によって調整す
ることができる。圧力調整手段86は、弁体88、弁体88を
閉位置に向けて弾性的に偏倚せしめる偏倚ばね90及び偏
倚ばね90の予荷重を調整する調整ねじ92を備えている。
ハウジング4の下壁28の左端部には円形の開口が形成さ
れ、かかる開口に、周方向に複数の扇形状の開口が形成
された弁座部材94が取付けられている。この弁座部材94
の中央部にはボルト96によってガイド軸98が装着され、
ガイド軸98はハウジング4内を上壁8に向けて延びてい
る。一方、弁体88には受部100が規定され、受部100内に
ガイド軸98を位置付けることによって、この弁体88が弁
座部材94に近接及び離隔する方向に移動自在に装着され
ている。弁体88の弁座部材94と接触する面には、シール
性を高めるために、ゴム部材102が貼着されている。ま
た、ハウジング4の上壁8の左端部には矩形状の開口が
形成され、かかる開口部に複数の取付ねじ104によって
矩形状のカバー106が装着されている。図示する如く、
上壁8とカバー106の間にも、シール部材108を介在せし
めるのが好ましい。カバー106の中央部には雌ねじ孔が
形成されたねじ取付部材110が固定され、このねじ取付
部材110に調整ねじ92が螺合されている。調整ねじ92の
一端部は上壁8に形成された上記開口を通してハウジン
グ4内に突出し、かかる突出端部にナット112によって
ばね受部材114が取付けられている。偏倚ばね90は、上
記ばね受部材114と弁体88に規定されたばに受部116の間
に介在されている。偏倚ばね90には予め圧縮荷重が加え
られており、従ってこの偏倚ばね90は弁体88を第1図に
示す閉位置(即ち、弁体88が弁座部材94に着座する位
置)に向けて弾性的に偏倚せしめる。かかる圧力調整手
段86においては、減圧空間72内の圧力が異常に低下する
と、外部の大気の如き流体圧力によって弁体88が偏倚ば
ね90の力に抗して第1図において上方に押上げられ、弁
体88と弁座部材94間を通って外部の流体がハウジング4
内に流入し、かくして減圧空間72の圧力の異常低下が防
止される。ロックナット118を緩めて調整ねじ92を所定
方向(又は所定方向と反対方向)に回動せしめると、ば
ね受部材114が第1図において下方(又は上方)に移動
され、これによって偏倚ばね90の予荷重が大きく(又は
小さく)なり、減圧空間72の圧力をより小さく(又は大
きく)設定することができる。
仕切手段50の外壁部52と内壁部56との間には圧力調整
空間120が規定されている。圧力調整空間120は外壁部5
2、内壁部56及び円板30の周縁部によって規定され、可
変圧力設定手段122に接続されている。即ち、圧力調整
空間120は、円板30に形成された開口124、円板30及び部
材126によって規定された流路128、回転体6の環状取付
部34に形成された貫通孔130、カップリング部材24に形
成された孔132及び134、カップリング部材24と支持部材
14間の空間、支持部材14に形成された孔136、支持部材1
4に固定された管部材138によって規定された流路140、
支持部材14に取付けられた接続部材124によって規定さ
れた流路及び接続部材142に接続されたホース(図示せ
ず)によって規定された流路を介して可変圧力設定手段
122に接続されている。可変圧力設定手段122は、圧力調
整空間120内の例えば空気の如き流体を外部に排出する
真空ポンプの如き減圧生成手段144と、圧力調整空間120
に圧縮空路の如き加圧流体を供給するコンプレッサの如
き加圧流体供給源146と、減圧生成手段144又は加圧流体
供給減146を圧力調整空間120に接続する切換弁148との
組合せから構成されている。従って、切換弁148を例え
ば第1の位置にせしめると減圧生成手段144が圧力調整
空間120に連通され、一方切換弁148を例えば第2の位置
にせしめると加圧流体供給源146が圧力調整空間120に連
通される。
第2図及び第3図を参照して、ハウジング4の両側壁
には、夫々、間隔を置いて一対の補助フレーム150a及び
150bが固定され、一対の補助フレーム150a間にはボルト
152によって右フレーム154aが装着され、他方の一対の
補助フレーム150b間にはボルト152によって左フレーム1
54bが装着されている。右フレーム154a及び左フレーム1
54bの一端部には、夫々、走行駆動源を構成する電動モ
ータ156が装着され、それらの出力軸には車輪158及びス
プロケット160が一体に回転するように装着されてい
る。また、それらのフレーム154a及び154bの他端部に
は、夫々、軸受部材(図示せず)を介して回転軸162が
回転自在に装着され、かかる回転軸162には車輪164及び
スプロケット166が一体に回転するように装着され、ス
プロケット160とスプロケット166は、夫々、チェーン16
8を介して駆動連結されている。従って、各電動モータ1
56が付勢されると、車輪158が所定方向に回転駆動さ
れ、かかる車輪158の回転駆動力は、夫々、スプロケッ
ト160、チェーン168及びスプロケット166を介して他方
の車輪164に伝達される。電動モータ156は、正転及び逆
転が可能であるのが望ましい。
上述した装置の作用を要約して説明すると、次の通り
である。
減圧生成手段78を付勢すると、減圧空間72内の空気の
如き流体がハウジング4及びホース(図示せず)を通っ
て外部に排出され、減圧空間72が所要の通り減圧され
る。減圧空間72内の圧力が異常に低下すると、弁体88が
開になり、外部の大気の如き流体が弁座部材94及び弁体
88間を通ってハウジング4内に流入し、かくして減圧空
間72の圧力は圧力調整手段86によって設定される所定圧
力に維持される。減圧空間72が減圧すると、減圧空間72
内外の流体圧力差に起因して装置本体2(特に、受圧体
として作用する回転体6)に作用する大気の如き包囲流
体圧力が右フレーム154a及び左フレーム154b並びに車輪
158及び164を介して壁面48に伝達され、かくしてかかる
包囲流体圧力によって装置本体2が壁面48に吸着され
る。
次に、可変圧力設定手段122における減圧生成手段144
に付勢すると共に切換弁148を上記第1の位置にせしめ
ると、仕切手段50の圧力調整空間120が切換弁148を介し
て減圧生成手段144に連通され、圧力調整空間120内の空
気の如き流体が外部に排出され、この圧力調整空間120
も所要の通り減圧される。かかる圧力調整空間120内の
圧力は仕切手段50の接地圧力に大きな影響を与え、例え
ば次の通りに設定することができる。即ち、圧力調整空
間120の圧力Paを外部のPoよりも小さく且つ減圧空間72
の圧力Pbよりも大きく設定する(Po<Pa<Pb)と、第1
図から理解される如く、圧力調整空間120と減圧空間72
の流体圧力差に起因して仕切手段50の内壁部56に作用す
る圧力調整空間120の流体圧力によって、壁面48に近接
する方向の力が接触部54に作用し、また外部と圧力調整
手段120の流体圧力に起因して仕切手段50の外壁部52に
作用する外部の流体圧力によって、壁面から離隔する方
向の力が接触部54に作用する。従って、仕切手段50の接
触部54は壁面48に近接する方向と壁面48から離隔する方
向の力の差によって壁面48に押付けられ、減圧空間72の
流体圧力を比較的低く設定した場合においても接触部54
の接地圧力を小さくすることができる。仕切手段50の接
触部54が壁面48から実質上離れないようにするために
は、壁面48に近接する方向の上記力が壁面48から離れる
方向の上記力より大きくなるようにする必要がある。上
述の記載から理解される如く、圧力調整空間120の圧力
を変化させることによって、減圧空間72の圧力を一定に
保持した状態において仕切手段50の接触部54の接地圧力
を調整することができ、圧力調整空間120の圧力を例え
ば大気の如き外部の圧力に近づけると壁面48から離れる
方向の力が小さくなって接触部54の接地圧力は比較的大
きくなり、これに対し圧力調整空間120の圧力を減圧空
間72の圧力に近づけると壁面48に近接する方向の力が小
さくなって接触部54の接地圧力は比較的小さくなる。
吸着状態において電動モータ16を付勢すると、車輪15
8及び164と壁面48間の摩擦力が大きい故に、ハウジング
4に対して回転体6が所要通り回転される。かくする
と、仕切手段50の接触部54が壁面48に接触しながら回転
し、かかる接触部54の作用によって壁面48がクリーニン
グされる。接触部54に上述した如く複数の溝(図示して
いない)が形成されている場合には、回転時に仕切手段
50における溝を規定する部位が壁面48に効果的に作用
し、壁面48のクリーニング効果も向上する。また、電動
モータ156を付勢して正転(又は逆転)させると、車輪1
58及び164が所定方向(又は所定方向と反対方向)に回
転され、装置本体2は壁面48に沿って第1図において左
方(又は右方)に移動しながら壁面48をクリーニングす
る。
仕切手段50を表面処理手段として実質上利用すること
なく、ハウジング4に、船体壁面等のブラストクリーニ
ング、塗装、清掃等のための専用の表面処理手段を設け
るようにすることもできる。かかる場合においても、装
置本体2の移動時に仕切体50を上述した如く回転せしめ
るのが好ましく、かくすることによって仕切手段50の接
触部54と壁面48の間の摩擦力を小さくすることができ
る。
装置本体2の移動方向を変えるときには、電動モータ
16を除勢した後可変圧力設定手段122における加圧流体
供給源146を付勢すると共に切換弁148を上記第2の位置
にせしめる。かくすると、仕切手段50の圧力調整空間12
0が切換弁148を介して加圧流体供給源146に連通され、
加圧流体供給源146からの圧縮空気の如き加圧流体が圧
力調整空間120に供給される。装置の使用時には可変圧
力設定手段122の源圧生成手段144及び加圧流体供給手段
146を常時付勢し、切換弁148を切換えることによって圧
力調整空間120を源圧又は加圧せしめるようにすること
もできる。圧力調整空間120に加圧流体が供給される
と、かかる加圧流体によって外壁部52及び内壁部56に設
けられた伸張部が伸張する。かくすると、第3図と第4
図とを比較することによって容易に理解される如く、両
伸縮部の上述した伸張によって回転体6(これと一体に
ハウジング4、右フレーム154a、左フレーム154b並びに
車輪158及び164)が壁面48から離れる方向に押上げら
れ、車輪158及び164は壁面48から離れる。しかる後、電
動モータ16を幾分回動せしめる。かくすると、仕切手段
50が壁面48と接触して両者の相対的回動が阻止される故
に、仕切手段50及び円板30に対してハウジング4、右フ
レーム154a、左フレーム154b並びに車輪158及び164が所
要の通り回動され、かくして装置本体2の移動方向が切
換えられる。装置本体2の移動方向切換は仕切手段50に
対するハウジング4(これに装着された車輪158及び16
4)の相対的回動によって達成され、それ故に、かかる
方向変更時に壁面48を傷付ける等の不都合が発生するこ
とはない。方向変更後は、切換弁148を上記第1の位置
に位置付けて圧力調整空間120を所要の通り減圧せし
め、また電動モータ16を付勢して回転体6を回転せしめ
ればよく、かくすることによって壁面48のクリーニング
作業が再開される。
かくの通りの装置は、容易に理解される如く、大気の
如き気体中のみならず水、海水の如き液体中においても
広く使用することができる。
壁面のクリーニング効果を高めるために、上述した溝
を形成することに加えて或いはこれに代えて研摩部材を
取付けるようにすることもできる。かかる場合、溝又は
研摩部材を仕切体の接触部からリップ部の主部に渡って
設けることもできる。
以上、本発明に従って構成された装置の好適実施形態
について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種
々の変形乃至修正が可能である。
例えば、仕切手段に規定される圧力調整空間の圧力を
外部圧力よりも低く設定して仕切手段の接地圧力を低減
することに代えて、必要に応じて、この圧力調整空間の
圧力を外部圧力よりも大きくして仕切手段の接地圧力を
増大せしめることもできる。
〔発明の効果〕
本発明に従って構成された装置によれば、仕切手段の
接触部から壁面に沿って外方に延びる主部を有するリッ
プ部が付設されている故に、仕切手段の接触部と共にリ
ップ部の主部が壁面に接触せしめられ、従って仕切手段
と壁面との間に大きな接触面積が確保され、壁面上に比
較的急激な凹凸等が存在する場合にも、仕切手段と壁面
との間の接触が確保され、減圧空間が充分良好に密封さ
れる。また、仕切手段50を回転せしめることによって充
分効果的に壁面をクリーニングすることができる。リッ
プ部の主部は壁面に沿って延在せしめられており、従っ
て装置が壁面に沿って移動せしめられる際に壁面からリ
ップ部の主部に加えられる力は、実質上壁面に沿った方
向に作用し、壁面に対して垂直な方向の成分は存在する
としても著しく小さい。リップ部の主部を内側に捲らん
とする力は、壁面に対して垂直な方向にリップ部の主部
に作用する力に壁面とリップ部の主部との間の摩擦係数
を乗じた値であり、従ってリップ部の主部を内側に捲ら
んとする力は作用するとしても著しく小さい。それ故
に、リップ部は、内側に捲れる等の問題を生成せしめる
ことなく、充分に安定して壁面に接触した状態に維持さ
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に従って構成された装置の好適実施形
態を示す断面図。 第2図は、第1図に示す装置の平面図。 第3図は、第1図に示す装置の側面図。 第4図は、第1図の装置において移動方向変更のために
圧力調整空間を加圧せしめた状態を示す側面図。 2:装置本体 48:壁面 50:仕切手段 51:仕切手段のリップ部 51a:リップ部の主部 51b:リップ部の延長部 52:仕切手段の外壁部 52a:外壁部の湾曲部(伸縮部) 52b:外壁部の湾曲部(伸縮部) 52c:外壁部の湾曲部(伸縮部) 54:仕切手段の接触部 56:仕切手段の内壁部 56a:内壁部の湾曲部(伸縮部) 56b:内壁部の湾曲部(伸縮部) 56c:内壁部の湾曲部(伸縮部) 56d:内壁部の湾曲部(伸縮部) 72:減圧空間 78:減圧生成手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】装置本体と、該装置本体に装着された移動
    手段と、該装置本体に装着され且つ該装置本体及び壁面
    と協働して減圧空間を規定する仕切手段と、該減圧空間
    から流体を排出するための減圧手段とを具備し、 該仕切手段は外壁部、接触部及び内壁部を有し、該外壁
    部は該装置本体に接続された一端から該接触部まで延
    び、該接触部は該壁面に接触せしめられ、該内壁部は該
    外壁部の内側にて該接触部から該装置本体に接続された
    他端まで延び、該外壁部と該内壁部との少なくとも一方
    には該壁面に近接及びこれから離隔する方向に伸縮自在
    である伸縮部が配設されており、 該減圧空間内外の流体圧力差に起因して該装置本体に作
    用する包囲流体圧力によって該壁面に吸着し、該移動手
    段の作用によって該壁面に沿って移動する装置におい
    て、 該仕切手段には該接触部から該壁面に沿って外方に延び
    る主部を有するリップ部が付設されている、ことを特徴
    とする装置。
  2. 【請求項2】該リップ部は該主部から更に外方に向かっ
    て該壁面から離れる方向に延びる延長部を有する、請求
    項1記載の装置。
  3. 【請求項3】該仕切手段の該外壁部と該内壁部との双方
    に該伸縮部が配設されている、請求項1又は2記載の装
    置。
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