JP2688172B2 - 冷間圧延潤滑剤 - Google Patents

冷間圧延潤滑剤

Info

Publication number
JP2688172B2
JP2688172B2 JP3485494A JP3485494A JP2688172B2 JP 2688172 B2 JP2688172 B2 JP 2688172B2 JP 3485494 A JP3485494 A JP 3485494A JP 3485494 A JP3485494 A JP 3485494A JP 2688172 B2 JP2688172 B2 JP 2688172B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mpa
cold rolling
lubricant
less
rolling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3485494A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07247490A (ja
Inventor
普康 山本
透 梶間
芳明 岩崎
次士 水田
勇三 檜垣
義明 岩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Chemical Industry Co Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Daido Chemical Industry Co Ltd
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daido Chemical Industry Co Ltd, Nippon Steel Corp filed Critical Daido Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP3485494A priority Critical patent/JP2688172B2/ja
Publication of JPH07247490A publication Critical patent/JPH07247490A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2688172B2 publication Critical patent/JP2688172B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lubricants (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、普通鋼、ステンレス
鋼、チタン、アルミニウム、銅、その他の金属板の圧延
潤滑に用いられる冷間圧延潤滑剤に関する。
【0002】
【従来の技術】冷間圧延では、圧延荷重の減少、および
板の表面疵の防止のために、潤滑剤を板とワークロール
の表面に供給することが行われている。潤滑剤の供給方
法として、作業性、濃度管理、効果などの点からエマル
ション供給方式が広く用いられている。エマルション供
給方式は、潤滑剤を水と混合し、エマルション化した潤
滑剤をノズルにより板とロールの表面に噴射する。潤滑
剤として、鉱油、動植物油、または合成エステルが用い
られている。
【0003】特に、変形抵抗の大きい材料、たとえばス
テンレス鋼板は12段あるいは20段など多段クラスタ
ーミルで圧延される。この場合、潤滑剤として鉱油系か
合成エステルを基油とした100%濃度のニート油か、
鉱油系のエマルションタイプの圧延油が用いられてい
る。(梶間他:第38塑加連講論,(1987),11
7.参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高速で圧延する場合、
ワークロールと圧延材との間で大きな摩擦熱が発生す
る。摩擦熱がワークロールに蓄積されてロール表面が高
温になると、ワークロールと圧延材との間で焼付きが生
じやすい。特に、変形抵抗が大きい圧延材を従来の潤滑
剤を用いて高速圧延すると焼付きが生じ、圧延が困難で
あった。たとえば、圧延速度が500〜1200 m/min
の高速でステンレス鋼板を冷間圧延する場合、ニート油
の圧延油ではロール冷却能が小さいために焼付きが発生
して安定した圧延が困難であった。また、鉱油系のエマ
ルションタイプの圧延油では、ロール冷却能は大きい
が、耐焼付き性が劣るために上記のような高速で冷間圧
延することは困難であった。
【0005】この発明は、変形抵抗の高い材料であって
も、高速・高圧下圧延可能な冷間圧延潤滑剤を提供しよ
うとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の冷間圧延潤滑
剤は、ダイマー酸イソブチルグリコールジエステルおよ
び/またはダイマー酸ブチルグリコールジエステルとス
テアリン酸2−エチルヘキシルとを混合し、40℃粘度
が8.5 mPa・s 以上、20 mPa・s 以下とした混合合
成エステルを、基油として50%以上、90%以下含有
している。
【0007】ダイマー酸イソブチルグリコールジエステ
ルおよび/またはダイマー酸ブチルグリコールジエステ
ル(以下、Aエステルという)の化学構造式は次の通り
である。
【0008】
【化3】
【0009】また、ステアリン酸2−エチルヘキシル
(以下、Bエステルという)の化学構造式は次の通りで
ある。
【0010】
【化4】
【0011】Bエステルに対するAエステルの混合比は
50〜1%が適当である。一般にこの混合比の混合合成
エステルに他の添加剤を調合した冷間圧延潤滑油の粘度
から決定される。また、混合合成エステルの40℃粘度
が8.5 mPa・s 未満では、十分な耐焼付き性が確保で
きない。また、40℃粘度が20 mPa・s を超えると十
分な光沢が確保できない。ただし、40℃の単体粘度
は、鉱油が5.2 mPa・s 、Aエステルが65.0 mPa
・s 、Bエステルが8.3 mPa・s である。
【0012】また、40℃粘度が8.5 mPa・s 以上、
20 mPa・s 以下の混合合成エステルの濃度が50%未
満では十分な耐焼付性が確保できない。90%を超える
と、高級アルコール、界面活性剤、その他の添加剤を添
加する場合、添加量が不足し、エマルション粒径の確保
が困難となったり、清浄な潤滑剤が得られない。
【0013】上記冷間圧延潤滑剤において、混合合成エ
ステル以外の成分として、鉱油、動植物油、他の合成エ
ステル、添加剤などが適宜用いられる。添加剤として、
高級アルコール(たとえば、ラウリルアルコール)、界
面活性剤(たとえば、脂肪酸アミン石けん)、極圧添加
剤(たとえば、アルキルホスフェート)、防錆剤(たと
えば、脂肪アミン)、酸化防止剤(たとえば、ジターシ
ャリーブチルパラクレゾール)、および有機アミン(た
とえば、ナフチルアミン)の内少くとも1種類以上含有
してもよい。この場合、40℃粘度は8.5 mPa・s 以
上、20 mPa・s 以下とする。高級アルコールおよび有
機アミンは、圧延板の汚れを防止する。極圧添加剤は、
耐焼付き性を向上する。防錆剤は、圧延板および潤滑剤
系統の配管の錆を防ぐ。また、酸化防止剤は潤滑剤の酸
化を防止し、界面活性剤は潤滑剤の乳化状態を調整す
る。
【0014】上記冷間圧延潤滑剤は、1〜30%の濃度
でエマルションとして用いられる。エマルション粒径分
布の平均値を3μm 以上、15μm 以下とすることが望
ましい。エマルションの平均粒径が3μm 未満では潤滑
剤として製造が困難となり、平均粒径が15μm を超え
ると十分な光沢が確保できない。
【0015】
【実施例】ステンレス鋼板を冷間圧延した例について説
明する。圧延および潤滑条件は次の通りである。
【0016】4Hi圧延機 バックアップロール:4
00φ×100mm ワークロール:70φ×100mm 圧延材料 SUS430、板厚×板幅1.0mmt
×50mmw 圧下率 20% 圧延速度 0〜1200 m/min 張力 入側張力:10kgf/mm2 、出側張力:
15kgf/mm2 潤滑剤 成分 表1 ただし混合合成エステル:ダイマー酸イソブチルグリコ
ールジエステル( 15%)+ステアリン酸2−エチル
ヘキシル( 85%) 濃度 10%エマルション 温度 50℃
【表1】
【0017】上記条件で圧延した結果、従来の鉱油系潤
滑剤では圧延速度600 m/minで焼付きが発生した。こ
れに対して、この発明によるA・B混合合成エステル系
潤滑剤では圧延速度1200 m/minでも焼付きが発生せ
ず、圧延した板は良好な光沢を示した。
【0018】図1は、鉱油、Aエステル、およびBエス
テル単体の耐焼付き性をスリップ式冷間圧延実験法で測
定した結果の一例を示している。
【0019】図2は、表1に示す潤滑剤の耐焼付き性を
上記実験法で測定した結果を示している。この図から、
この発明の潤滑剤の耐焼付き性は、従来のものに比べて
著しく高いことがわかる。
【0020】図3は、圧延したステンレス鋼の光沢度の
測定結果の一例を示している。この発明の潤滑剤の光沢
度は、従来のものに比べてわずかに劣るが、目視によっ
ては両者の差を認めることができない程度である。
【0021】なお、ダイマー酸ブチルグリコールジエス
テルとステアリン酸2−エチルヘキシルとの混合合成エ
ステルを用いた場合、効果は上記のものとまったく同じ
であった。
【0022】
【発明の効果】この発明の冷間圧延潤滑剤は、変形抵抗
の高い材料を高速・高圧下で圧延しても、焼付きを生じ
ることはない。たとえば、SUS430ステンレス鋼を
圧下率20%で圧延する場合、従来の潤滑剤では最高圧
延速度が500 m/minであったものを1200 m/minま
で高めることができる。このため、冷間圧延の生産性を
高めることができる。また、高速・高圧下で圧延して
も、圧延板の表面光沢が良好なため、高品質の製品を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉱油、Aエステル、およびBエステル単体のそ
れぞれについて、耐焼付き性試験を行った結果を示す棒
グラフである。
【図2】表1に示す潤滑剤について耐焼付き性試験法を
行った結果を示す棒グラフである。
【図3】表1に示す潤滑剤を用いて圧延したステンレス
鋼の光沢度の測定結果を示す棒グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶間 透 東京都千代田区大手町2−6−3 新日 本製鐵株式会社内 (72)発明者 岩崎 芳明 奈良県大和郡山市額田部北町1021 大同 化学工業株式会社内 (72)発明者 水田 次士 奈良県大和郡山市額田部北町1021 大同 化学工業株式会社内 (72)発明者 檜垣 勇三 神奈川県横浜市神奈川区千若町1−3 日清ファインケミカル株式会社内 (72)発明者 岩本 義明 神奈川県横浜市神奈川区千若町1−3 日清ファインケミカル株式会社内 審査官 脇村 善一 (56)参考文献 特開 平7−247489(JP,A) 特開 昭57−73088(JP,A) 特開 平2−107696(JP,A) 特開 平5−7904(JP,A) 特開 平5−7905(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で表されるダイマー酸イソブチ
    ルグリコールジエステルおよび/またはダイマー酸ブチ
    ルグリコールジエステルと、式(2)で表されるステア
    リン酸2−エチルヘキシルとを混合し、40℃粘度が
    8.5 mPa・s以上、20 mPa・s 以下とした混合合成
    エステルを、基油として50%以上、90%以下含有す
    る冷間圧延潤滑剤。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 混合合成エステル以外の成分として、高
    級アルコール、界面活性剤、極圧添加剤、防錆剤、酸化
    防止剤、および有機アミンの内少くとも1種類以上含有
    し、40℃粘度が8.5 mPa・s 以上、20 mPa・s 以
    下である請求項1記載の冷間圧延潤滑剤。
  3. 【請求項3】 エマルション粒径分布の平均値が3μm
    以上、15μm 以下である請求項1または2記載の冷間
    圧延潤滑剤。
JP3485494A 1994-03-04 1994-03-04 冷間圧延潤滑剤 Expired - Lifetime JP2688172B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3485494A JP2688172B2 (ja) 1994-03-04 1994-03-04 冷間圧延潤滑剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3485494A JP2688172B2 (ja) 1994-03-04 1994-03-04 冷間圧延潤滑剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07247490A JPH07247490A (ja) 1995-09-26
JP2688172B2 true JP2688172B2 (ja) 1997-12-08

Family

ID=12425771

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3485494A Expired - Lifetime JP2688172B2 (ja) 1994-03-04 1994-03-04 冷間圧延潤滑剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2688172B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07247490A (ja) 1995-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2004263087A (ja) アルミニウム板用熱間圧延油用潤滑油
JPH0745674B2 (ja) 金属加工用潤滑油
Perry Oils for Metal Rolling
JP2004204214A (ja) 鋼板冷間圧延油
JPH07228880A (ja) 冷間圧延潤滑剤
US3835052A (en) Emulsion for hot rolling aluminum products
US20120245067A1 (en) Small particle size oil in water lubricant fluid
JP2688172B2 (ja) 冷間圧延潤滑剤
JPH108077A (ja) 金属塑性加工用潤滑油剤
JPH08302381A (ja) 金属加工油剤原液組成物および金属加工油剤組成物
JPH07247489A (ja) 冷間圧延潤滑剤
JPH0578691A (ja) ステンレス鋼帯の冷間圧延油組成物
JP2791723B2 (ja) 水溶性冷間圧延油組成物
JP4830888B2 (ja) 金属板の冷間圧延方法および冷間タンデム圧延機
JP2008194721A (ja) 金属板の冷間圧延方法
JPS59199109A (ja) 冷間圧延油の使用方法
WO1999051369A1 (en) Process for adjusting lubricant oil droplet size in an aluminum rolling mill
JP3370872B2 (ja) アルミニウム又はアルミニウム合金板の圧延方法
JP3129228B2 (ja) ステンレス鋼板の冷間圧延方法
CN115885025B (zh) 用于冷轧铝的冷却润滑剂
EP4005694B1 (en) Rolling method, production method for metal sheet, and rolling device
JP3370878B2 (ja) アルミニウム又はアルミニウム合金板の圧延方法
JPH11156405A (ja) ステンレス鋼板の冷間圧延方法
JP3090032B2 (ja) ステンレス鋼帯の冷間圧延方法
JP2957026B2 (ja) 鋼板の冷間圧延用潤滑油

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970722