JP2688031B2 - 通信手段を備えた電磁弁マニホールド - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】この発明は、通信手段を備えた電
磁弁マニホールドに関し、一層詳細には複数個の電磁弁
を連設した電磁弁マニホールドにおいて個々の電磁弁の
駆動信号と動作確認検出信号あるいは制御回路内部の構
成要素の制御信号等をノイズ等の影響を可及的に回避す
べく一定の信号に変換して他の機器に送給し、あるいは
他の機器から受信することを可能とする通信手段を備え
た電磁弁マニホールドに関する。 【０００２】 【従来の技術】流体制御系において、装置や機械に多数
の電磁弁を使用する時、配管作業の簡易化と取り付けス
ペースの狭小化を図るために電磁弁を連設してマニホー
ルドにより一括構成した電磁弁マニホールドが用いられ
ている。この場合、従来においては、個々の電磁弁の駆
動制御用信号と電磁弁の動作確認信号とは別異の信号線
により送信・受信されており、また電磁弁の駆動用電力
線および電磁弁の動作確認を行うためのリミットスイッ
チの駆動用電力線も夫々別の系を構成していた。 【０００３】 【解決すべき課題】従って、電力線並びに信号線の数
は、連設される電磁弁の数により増加し、このため多く
の電線を設ける費用が嵩み、また、電線の束が形成され
るために広いスペースが要求される欠点があった。しか
もマニホールドはシリンダの近くに配置されるが、この
場合、機械的振動、高温、電気的障害等を惹起しやすく
環境的に好適とは言えない。従って、このような場所に
多くの電線を配置することは、多くのノイズが発生し、
種々の故障の原因となる可能性が極めて高くなるおそれ
があった。 【０００４】本発明の目的は、小型化に適し、保守管理
が容易な、しかも製造コストが低廉で故障が少なく、ノ
イズ等の影響もない通信手段を備えた電磁弁マニホール
ドを提供することにある。 【０００５】 【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、複数のアクチュエータを駆動するため
の複数個の電磁弁を連設した電磁弁マニホールドと、前
記電磁弁マニホールドに設けられ前記電磁弁を夫々付勢
・滅勢する動作を一括して制御する制御回路と、を備
え、前記制御回路は前記電磁弁の動作制御信号を直列信
号で受けて並列信号に変換する第１変換回路と、前記複
数のアクチュエータの並列の動作検出信号を直列信号に
変換する第２変換回路と、所定間隔離間した装置からノ
イズ信号を除去して前記電磁弁の動作制御信号を直列で
前記第１変換回路に送る第１通信手段と、前記複数のア
クチュエータの動作検出信号を直列の信号としてノイズ
を除去して前記装置に送る第２通信手段とを含み、前記
動作検出信号は、各アクチュエータに複数設けられたス
イッチ手段から前記制御回路に一括して集められること
を特徴とする。 【０００６】 【作用】装置から個々の電磁弁の制御信号を直列信号で
受けて、第１変換回路でこれを並列の制御信号に変換し
て該電磁弁を付勢・滅勢する。前記電磁弁の動作検出信
号がスイッチ手段を介して確認され、この並列の動作検
出信号は第２変換回路で直列の信号に変換されて装置に
送られる。この直列信号で送られる制御信号あるいは動
作検出信号は可及的にノイズから保護される。 【０００７】 【実施例】次に、本発明に係る通信手段を備えた電磁弁
マニホールドについて好適な実施例を挙げ、添付の図面
を参照しながら以下詳細に説明する。 【０００８】図１において、参照符号１０は、流体駆動
用モジュールを示し、このモジュール１０は、複数個の
電磁弁１２ａ乃至１２ｅを連設した電磁弁マニホールド
１４と、前記電磁弁１２ａ乃至１２ｅに対応する数のシ
リンダ１６ａ乃至１６ｅとを含む。電磁弁１２ａとシリ
ンダ１６ａとは、一対の流体導入・導出系１８ａと流体
導入・導出系２０ａとで接続され、以下、電磁弁１２ｂ
乃至１２ｅおよびシリンダ１６ｂ乃至１６ｅも同様に、
流体導入・導出系１８ｂ乃至１８ｅと流体導入・導出系
２０ｂ乃至２０ｅとで夫々接続される。前記シリンダ１
６ａの両端部には、スイッチ手段としてシリンダの動作
検出用のリミットスイッチ２２ａと２４ａが固設され、
シリンダ１６ｂ乃至１６ｅについても同様に、リミット
スイッチ２２ｂ乃至２２ｅとリミットスイッチ２４ｂ乃
至２４ｅが固設されている。前記夫々のリミットスイッ
チ２２ａ乃至２２ｅ、２４ａ乃至２４ｅから導出された
シリンダ１６ａ乃至１６ｅの動作検出信号を送給する信
号線２６ａ乃至２６ｅ並びに２８ａ乃至２８ｅは、電磁
弁マニホールド１４に内設された制御回路３０に接続し
ている。 【０００９】一方、前記電磁弁マニホールド１４の制御
回路３０からは、二本の光ファイバケーブル３２および
３４を導出してこれらを制御指令装置３６に接続する。
なお、図１において、参照符号３８は、モジュール１０
内の電磁弁マニホールド１４に所要の流体、例えば、空
気を供給するための空気供給系であり、また参照符号４
０は、外部電源４２と電磁弁マニホールド１４とを接続
して電磁弁１２ａ乃至１２ｅ並びにリミットスイッチ２
２ａ乃至２２ｅ、２４ａ乃至２４ｅの付勢を行う電力を
供給するための電力線である。 【００１０】図２に、前記制御回路３０と制御指令装置
３６のブロック回路図を示す。この場合、制御指令装置
３６は、出力側において各電磁弁１２ａ乃至１２ｅの駆
動信号を入力する入力回路５０と、前記入力回路５０に
よって導入されるパラレルな駆動信号をシリアルな信号
に変更する並列信号／直列信号変換器５２と、前記並列
信号／直列信号変換器５２の出力側に接続されて電気信
号を光信号に変換するＥ／Ｏ変換器５４とを具備し、前
記Ｅ／Ｏ変換器５４の出力側は、光ファイバケーブル３
２に接続される。前記制御指令装置３６の入力側には、
前記光ファイバケーブル３４に接続されて制御回路３０
から送給されてくるリミットスイッチの動作確認のため
の光信号を電気信号に変換するＯ／Ｅ変換器５６を設
け、このＯ／Ｅ変換器５６の出力側を直列信号／並列信
号変換器５８に接続する。直列信号／並列信号変換器５
８の出力側は、ディスプレイ装置等を含む表示装置６０
に接続してもよいが、一方、そのパラレルな信号をＣＰ
Ｕ６２に導入してメモリ６４に記憶させ、必要に応じて
表示装置６０でそれを確認することも可能である。 【００１１】次に、制御回路３０は、前記光ファイバケ
ーブル３２に接続する光信号を電気信号に変換するＯ／
Ｅ変換器７０と、このＯ／Ｅ変換器７０の出力側に接続
されてそのシリアルな電気信号をパラレルな電気信号に
変える直列信号／並列信号変換器７２を含み、さらに各
リミットスイッチ２２ａ乃至２２ｅおよびリミットスイ
ッチ２４ａ乃至２４ｅからのパラレルな動作確認信号を
シリアルな電気信号に変える並列信号／直列信号変換器
７４と、この並列信号／直列信号変換器７４に接続され
て電気信号を光信号に変換しこれを光ファイバケーブル
３４に送るＥ／Ｏ変換器７６とを具備する。 【００１２】本発明に係る通信手段を備えた電磁弁マニ
ホールドは、基本的には以上のように構成されるもので
あり、次にその作用並びに効果について説明する。 【００１３】メモリ６４に記憶されている各電磁弁駆動
用制御信号並びに制御回路３０の制御信号がＣＰＵ６２
を介して入力回路５０に導入されると、これらの並列的
な信号は、並列信号／直列信号変換器５２を介してシリ
アル信号に変換され、次いでＥ／Ｏ変換器５４で光信号
に変換された後、光ファイバケーブル３２により制御回
路３０に送られる。この信号は制御回路３０内でＯ／Ｅ
変換器７０によりシリアルな電気信号に変換され、直列
信号／並列信号変換器７２によりパラレルな電気信号に
変換される。これらの信号は、制御回路３０の内部構成
要素および各電磁弁１２ａ乃至１２ｅに図示しないバス
線を介して送給され、直列信号／並列信号変換器７２等
および各電磁弁１２ａ乃至１２ｅではこの制御信号に基
づき電力線４０から送給される駆動電力によって駆動さ
れることになる。 【００１４】一方、前記電磁弁１２ａ乃至１２ｅによる
シリンダ１６ａ乃至１６ｅの夫々の動作は、リミットス
イッチ２２ａ乃至２２ｅおよび２４ａ乃至２４ｅにより
検出される。そこでこれらの信号並びに他の構成要素
（直列信号／並列信号変換器７２等）の制御信号は、並
列信号／直列信号変換器７４に導入されシリアル信号に
変換される。これらの信号は、次いで、Ｅ／Ｏ変換器７
６でシリアルな光信号に変換されて光ファイバケーブル
３４を介してＯ／Ｅ変換器５６に導入される。そして、
その出力信号は、直列信号／並列信号変換器５８でパラ
レルな電気信号に変換され、表示装置６０でその動作が
確認されることになる。 【００１５】また、この場合、前記シリンダ１６ａ乃至
１６ｅの動作信号をＣＰＵ６２にも導入し、メモリ６４
に記憶された正常状態におけるシリンダ１６ａ乃至１６
ｅの動作信号と比較して、これを表示装置６０に表すこ
ともできる。 【００１６】 【発明の効果】本発明によれば、以上のように、電磁弁
マニホールドにおいて、電磁弁のオン・オフ制御信号お
よび前記シリンダの動作検出信号等を変換回路によって
シリアル信号として供給し、この結果、夫々の電磁弁お
よびシリンダに必要とされた制御信号、パワー源を供給
する配線（配管）本数を減少させることができ、これに
よって機器の配線（配管）の設計が非常に簡便化する。
さらにノイズに対してもその影響を蒙ることなく動作を
安定させることができ、しかもパワー系、信号系がまと
まって接続されているので一括して保守管理がし易い等
の種々の効果を奏する。特に、複数の電磁弁を連設し、
しかも圧縮空気供給系をまとめるべくマニホールド化し
た場合、個々の電磁弁の制御信号を送る配線系がもとの
ままであると、却って、配線系等の接続、保守管理が煩
雑化する。本発明はこの種の不都合を一挙に解消でき
る。 【００１７】以上、本発明について好適な実施例を挙げ
て説明したが、本発明は、この実施例に限定されるもの
ではなく、例えば、ノイズ除去に際し、光ファイバケー
ブルに代えて同軸ケーブル、バスケーブル、ツイストケ
ーブル等を使用することもできる等、本発明の要旨を逸
脱しない範囲において種々の改変が可能であることは勿
論である。

【図面の簡単な説明】 【図１】本発明に係る通信手段を備えた電磁弁マニホー
ルドのブロック回路図である。 【図２】前記電磁弁マニホールドに組み込まれる制御回
路と制御指令装置のブロック回路図である。 【符号の説明】 １０…モジュール １２ａ〜１２ｅ…電磁弁 １４…電磁弁マニホールド １６ａ〜１６ｅ…シリンダ １８ａ〜１８ｅ、２０ａ〜２０ｅ…流体導入・導出系 ２２ａ〜２２ｅ、２４ａ〜２４ｅ…リミットスイッチ ２６ａ〜２６ｅ、２８ａ〜２８ｅ…信号線 ３０…制御回路 ３２、３４…光ファイバケーブル ３６…制御指令装置 ３８…空気供給系 ４０…電力線 ４２…外部電源 ５０…入力回路 ５２…並列信号／直列信号変換器 ５４…Ｅ／Ｏ変換器 ５６…Ｏ／Ｅ変換器 ５８…直列信号／並列信号変換器 ６０…表示装置 ６２…ＣＰＵ ６４…メモリ ７０…Ｏ／Ｅ変換器 ７２…直列信号／並列信号変換器 ７４…並列信号／直列信号変換器 ７６…Ｅ／Ｏ変換器

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久々湊 哲夫 埼玉県草加市稲荷町938 焼結金属工業 株式会社 草加工場内 (56)参考文献 特開 昭58−142419（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−184781（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．複数のアクチュエータ（１６ａ〜１６ｅ）を駆動す
   るための複数個の電磁弁（１２ａ〜１２ｅ）を連設した
   電磁弁マニホールド（１４）と、 前記電磁弁マニホールド（１４）に設けられ前記電磁弁
   （１２ａ〜１２ｅ）を夫々付勢・滅勢する動作を一括し
   て制御する制御回路（３０）と、 を備え、前記制御回路（３０）は前記電磁弁（１２ａ〜
   １２ｅ）の動作制御信号を直列信号で受けて並列信号に
   変換する第１変換回路（７２）と、前記複数のアクチュ
   エータ（１６ａ〜１６ｅ）の並列の動作検出信号を直列
   信号に変換する第２変換回路（７４）と、所定間隔離間
   した装置（３６）からノイズ信号を除去して前記電磁弁
   （１２ａ〜１２ｅ）の動作制御信号を直列で前記第１変
   換回路（７２）に送る第１通信手段（３２）と、前記複
   数のアクチュエータ（１６ａ〜１６ｅ）の動作検出信号
   を直列の信号としてノイズを除去して前記装置（３６）
   に送る第２通信手段（３４）とを含み、 前記動作検出信号は、各アクチュエータ（１６ａ〜１６
   ｅ）に複数設けられたスイッチ手段（２２ａ〜２２ｅ、
   ２４ａ〜２４ｅ）から前記制御回路（３０）に一括して
   集められることを特徴とする通信手段を備えた電磁弁マ
   ニホールド。