JP2687311B2 - 核物質片回収装置 - Google Patents

核物質片回収装置

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JP2687311B2
JP2687311B2 JP6330262A JP33026294A JP2687311B2 JP 2687311 B2 JP2687311 B2 JP 2687311B2 JP 6330262 A JP6330262 A JP 6330262A JP 33026294 A JP33026294 A JP 33026294A JP 2687311 B2 JP2687311 B2 JP 2687311B2
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義章 井上
幸一 飯塚
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千代田メインテナンス株式会社
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は核燃料製造施設等(以
下、核燃料施設という)において使用されるグローブボ
ックス内での核燃料製造において発生する、プルトニウ
ムを含有する核物質からなる粉末やペレットなどの加工
くず等を回収するための、新規な核物質片回収装置に関
する。
【0002】
【従来技術】プルトニウムを含有する原子炉燃料である
核燃料(以下、核物質という)を製造する核燃料施設で
各種の作業を行う場合、一般に、いわゆるグローブボッ
クスと呼ばれる施設が用いられている。このグローブボ
ックスは、核物質による汚染を防止し、核物質を外界に
対して隔離された密閉状態で取り扱うために用いられる
ものであり、このグローブボックス内では、例えば核物
質を原子炉燃料に加工するためには、溶解、乾燥、造
粒、焙焼還元、成形、測定、組立等を行う必要がある。
これらの処理や作業を行うための装置や機器は、必要に
応じて、このグロープボックス内に設けられる。
【0003】かかるグローブボックス内では、これら装
置や機器の運転に伴い、落下、破損、拡散等により核物
質からなる粉末及びペレット状の加工くず等(以下、粉
末等という)を生じ、これがグローブボックス内に徐々
に蓄積していく。この核物質からなる粉末等は、回収し
て再利用する必要があり、また、この粉末等のグローブ
ボックス内での蓄積はグローブボックスの外部放射線を
上昇させ、装置や機器の運転者の被ばくを多くする原因
となることから、グローブボックス内でのこの核物質か
らなる粉末等の蓄積は、常に、これらを最小限とする必
要がある。
【0004】以上のような理由から、グローブボックス
内では、適時これらの粉末等を回収することが必要とな
るが、従来、かかるグローブボックス内での核物質片の
回収の方法としては、例えば、グローブを介して刷毛と
塵取りを用いて手作業により回収することが、あるい
は、市販の小型集塵機を用いるなどの方法によって行わ
れていた。
【0005】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、上記の従来の
核物質片の回収方法、特に、前者の手作業により核物質
片を回収する方法では、刷毛などを使用することによ
り、この刷毛の繊維など不純物が混人する欠点があり、
また、手作業に頼るため時間がかかり、そのため作業者
の被ばくが多くなるという問題があった。そこで、被ば
く低減のため遮蔽用具等を併用しながら作業を行うこと
も提案されていたが、その遮蔽用具等の併用によりさら
に作業性が悪くなるため、作業に要する時間がさらに延
長されてしまい、これでは、作業者の被ばくがむしろ増
大してしまうことにもなり、また、期間が長くなること
は作業コストの上昇などの問題にもつながる。さらに、
かかるグローブを介しての手作業に頼ることは、作業者
の被ばく量の増大に加えて、トラブル発生の機会が多く
なるなどの欠点をも有していた。
【0006】また、上記従来技術における後者の市販の
小型集塵機を用いる方法においては、回収対象である核
物質片の比重が11.5と大きく、さらに、その大きさ
も、ペレットの加工くずなどの比較的大きなものから粒
径0.5μm程度の浮遊性の粉塵に至るまで、非常に幅
広く分布する。そのため、市販の小型集塵機では、この
核物質片により容易にフィルタが目詰まりを生じてしま
い、その吸引力が低下し、粉末等の回収が不可能とな
り、この目詰まりした状態で吸引運転を継続すると、集
塵機のブロアを回転駆動するモーターに高負荷がかかっ
て加熱し、ついには破損する。そのため、吸引力を維持
するためには適時フィルタを交換すればよいが、しかし
ながら、このフィルタ交換により、むしろ、フィルタの
表面に付着している核燃料の粉塵をグローブボックス内
に拡散させることともなり、さらには、その作業に費や
す時間のロスが発生し、かつ、廃棄物の増加にもつなが
り、作業員の被ばくの原因ともなってしまうなどの問題
点を有していた。
【0007】さらに、回収装置の吸引力増加のためには
装置を大型化することが効果的であるが、スペースの限
られたグローブボックス内では大型装置を使用すること
はできない。すなわち、グローブボックス内はスペース
が限られており、そのため、かかる回収装置は小型でな
ければならず、特に、吸引を利用して核物質片を回収す
る場合には、さらに、回収すべき上記核物質片の性質を
考慮した場合、吸引力の強力なものでなければ実際の回
収には利用することができない。
【0008】そこで、本発明では、上述のような従来技
術における問題点に鑑みて、先ず、核物質片であっても
吸引によって回収することが可能な強力な吸引力を発揮
し、かつ、その小型化の可能な核物質片回収装置を提供
することをその目的とする。
【0009】また、本発明では、回収対象物である上記
の核物質片であっても容易に目詰まりすることなく吸引
回収することの可能な核物質片回収装置を提供すること
をその目的とする。
【0010】さらに、本発明では、フィルタ手段が目詰
まりしてもこれを自動的に解消し、もって、フィルタの
目詰まり状態を気にすることなく、かつ、使用によって
その吸引力を低下することなく核物質片を吸引して回収
することの可能な核物質片回収装置を提供することをそ
の目的とする。
【0011】本発明では、また、上記のフィルタ手段の
目詰まりの自動的な解消の際でも吸引力を持続させなが
ら回収作業の中断を要求することなく、もって、回収作
業における作業時間の短縮が可能な核物質片回収装置を
提供することをその目的とする。
【0012】
【課題を解決する手段】かかる上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、先ず、管状の一端から核物質片を
吸引する吸引部と、前記吸引部の他端に接続され、前記
吸引部から吸入された核物質片を収容する収容部と、前
記吸引部に吸引力を付与する吸引動力部と、前記吸引動
力部へ導かれる吸引空気内に混入する核物質片を分離し
て前記収容部へ残留させるフィルタ手段とから構成さ
れ、グロープボックス内の核物質片を回収するための回
収装置において、前記吸引動力部を、外部から圧縮空気
を送り込み、空気を高速で噴出させることにより負圧を
生じさせるエジェクタとブロアとが同時運転されるよう
直列に組み合わてなり、同吸引動力部をグローブボック
ス内に配置すると共に、その排気口をグローブボックス
内に配置したことを特徴とする核物質片回収装置が提案
される。
【0013】また、本発明によれば、上記の他の目的を
達成するため、上記に記載の核物質片回収装置におい
て、前記フィルタ手段は、固形フィルタ外側を樹脂繊維
製のバッグフィルタで覆って構成したことを特徴とする
核物質片回収装置が提案される。
【0014】さらに、本発明によれば、上記のさらに他
の目的を達成するため、上記に記載の核物質片回収装置
において、前記バッグフィルタは、自体の目詰まり状態
によって伸張を行うような可撓性の部材によって形成さ
れていることを特徴とする核物質片回収装置が提案され
る。
【0015】そして、本発明によれば、やはり上記のさ
らに他の目的を達成するため、上記に記載の核物質片回
収装置において、さらに、前記フィルタ手段を構成する
前記バッグフィルタあるいは固形フィルタが目詰まりし
た時に圧縮空気により逆洗するための逆洗手段を設けた
ことを特徴とする核物質片回収装置が提案される。
【0016】
【作用】このため本発明では、グローブボックス内でも
十分使用できるように核物質片回収装置を小型化するた
めに、ブロアにエジェクタを組み合わせることにより、
あるいは、複数のエジェクタを組み合わせることによ
り、その小型化と吸引力を増大を図る。即ち、ブロアの
吸引側にエジェクタを付設することにより、ブロアのみ
による吸引力にエジェクタの吸引力を加算させるもので
あり、両者を合わせた吸引力は、ペレットの加工くずな
ど比較的大きなものの回収をも可能とする。さらに、フ
ィルタの目詰まりが生じた場合でも、エジェクタの排気
をブロアに供給することが出来ることから、ブロアのモ
ーターの負荷を低減し、その加熱による破損等から防止
する。なお、ここでいうエジェクタとは、外部から圧縮
空気を送り込み、空気を高速で噴出させることにより負
圧を生じさせて、この負圧で吸引力を生じさせる装置で
ある。
【0017】さらに、本発明の核物質片回収装置では、
粒径0.5μm程度の小さな核燃料粉末の吸引によるフィ
ルタの目詰まりを防止するため、例えば焼結金属からな
る固形フィルタの外側を樹脂繊維製のバッグフィルタで
覆う構造とし、直接、固形フィルタに粉末等が多量に付
着しないような構造としている。これは、回収対象物で
ある核物質片の中には粒径0.5μmのものがあることは
先に示したが、従来の集塵機ではこのような場合すぐに
目詰まりすることを考慮したものである。すなわち、固
形フィルタをバッグフィルタで覆うことにより、固形フ
ィルタがすぐに目詰まりすることがない。
【0018】また、本発明の核物質片回収装置では、前
記バッグフィルタを伸張可能な可撓性の部材によって形
成したことから、吸引部に粉末等が詰まって閉塞した状
態と閉塞していない状態とによる脈動を利用し、バッグ
フィルタを膨らませたり、縮ませたりさせ、これにより
表面に付着した粉末等を剥離させ、回収容器に落下させ
ることが出来、フィルタの目詰まりを自動的に解消し、
吸引力を低下しにくい核物質片回収装置を提供すること
が出来る。このことは、さらに、バッグフィルタの内部
にバネを設け、その復元作用を付加することによっても
可能である。
【0019】また、固形フィルタ及びバッグフィルタ等
が目詰まりした時には、圧縮空気による逆洗を行うため
の逆洗手段を設けたことにより、使用によりその吸引力
が低下することなく吸引力を持続させながら回収作業の
中断のない核物質片回収装置を提供することが可能にな
る。より具体的には、差圧を検知することにより自動的
に逆洗が行われるため、回収粉末等の拡散防止、回収作
業時間の短縮及び廃棄物低減が可能となる。さらに、フ
ィルタを複数設け、逆洗を順次自動化するなどの方法に
より、逆洗のための回収作業の中断を無くし、短時間に
回収を可能とすることにより、作業者の被ばくの低減や
作業コストのダウンが可能となる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例の詳細について、添付
の図面を参照しながら説明する。先ず、図1には、本発
明の実施例による核物質片回収装置の構成が示されてお
り、この図において、符号1は、核物質を外界に対して
隔離された密閉状態で取り扱うために用いられるグロー
ブボックスであり、本発明の核物質片回収装置はその内
部に配置され、これにより、図示されない原子炉燃料の
加工・処理のための装置や機器の運転に伴って生じ、か
つ、グローブボックス1内に徐々に蓄積していく核物質
からなる粉末等を回収する。
【0021】この核物質片回収装置は、先ず、可撓性の
管状の部材からなり、核物質片を吸引する吸引部2と、
この吸引部2が接続され、吸引部2の先端から吸引され
た核物質片を吸引空気から分離するためのサイクロン部
3と、このサイクロン部3の下方に接続された回収容器
4とを備えている。すなわち、核物質片は回収物からこ
こで分離され、重力により落下して回収容器4に溜る。
【0022】上記サイクロン部3の上面壁には複数(本
実施例では2個)の吐出口31、31’が設けられ、そ
れらの内側には固形フィルタ5、5’及びバッグフィル
タ6、6’から構成されたフィルタがそれぞれ設けられ
ている。なお、これらの固形フィルタ5、5’は、例え
ば、焼結金属などでできている。また、バッグフィルタ
6、6’は樹脂繊維製であり、上記の固形フィルタに多
量に粉じんが付着することを防止するためのものであ
り、この樹脂繊維製のバッグフィルタ6、6’には、さ
らに、バッグフィルタを膨らませる作用を持ち合わせる
バネ7、7’が内側に組み込まれている。但し、これら
は省略することも出来る。そして、このような固形フィ
ルタ5、5’及びバッグフィルタ6、6’から構成され
たフィルタが複数(2組以上)設けられているのは、こ
れらの固形フィルタは濾過効率を良くすると共に、後述
する逆洗による装置の吸引中断を無くすためである。
【0023】上記サイクロン部3の吐出口31、31’
には、ダクト12、12’が接続されており、これらの
ダクト12、12’はそれぞれの弁17、19を介して
エジェクタ8、さらには、ブロア10へと連結されてい
る。ここでいうエジェクタとは、ブロア10のみによる
吸引力にさらに吸引力を加算させるものであり、両者を
合わせた吸引力はペレットの加工くずなどの比較的大き
なものの回収をも可能とするものである。また、このエ
ジェクタ8は、図示のように、外部から圧縮空気を送り
込み、この圧縮空気を高速で噴出させることにより負圧
を生じさせ、この負圧で吸引力を生じさせる装置であ
る。なお、圧縮空気は、グローブボックス1の外部から
圧縮空気を供給する供給口9及び弁15を介して連結さ
れたダクト12”により供給されている。また、上記ブ
ロア10の排気口11はグローブボックス1内に吐き出
される。また、上記グローブボックス1の外部から圧縮
空気を供給する供給口9は、弁16、さらには、弁1
8、20を介して、上記サイクロン部3の吐出口31、
31’に接続されたダクト12、12’へ連結されてい
る。また、上記のブロア10は、図示されないモータに
より駆動されている。
【0024】この核物質片回収装置には、図からも明ら
かなように、さらに、2つの差圧検知器13、13’が
設けられており、それぞれの検出端は、上記サイクロン
部3の内部とその2つの吐出口31、31’内にそれぞ
れ配置されている。すなわち、これらの2つの差圧検知
器13、13’は、上記サイクロン部3の内部圧力とフ
ィルタ直後のダクト(吐出口31、31’)内の差圧を
計り、その情報を、例えば電気信号として制御装置14
に送るものである。この制御装置14は、これらの差圧
検出信号を入力とし、この制御装置に電気的に接続され
た(図示はしていない)弁15、16、17、18、1
9、20を、その制御指令により開閉制御する。また、
図中における符号21は回収前の核物質片を、符号2
1’は回収された核物質片を示している。
【0025】以上に詳細に述べた構造を有する核物質片
回収装置の核物質片の吸引、回収動作について、以下に
説明する。回収作業開始にあたり、先ず、ブロア10を
起動させるが、この時、制御装置14はその制御指令に
より、弁16、18及び20は閉じ、一方、他の弁1
5、17及び19は開いておく。その後、圧縮空気の供
給口9からエジェクタ8に圧縮空気が供給され、これに
より、ブロア10の吸引力と共に強力な吸引力が発生
し、サイクロン部3内部を負圧にし、吸引部2の先端か
ら核物質片21を吸引しながら回収する。
【0026】回収された核物質片は、サイクロン部3の
内部で重力により落下し、回収容器4に回収される。ま
た、重力により落下が困難な粒径の小さな核物質片は、
先ず、外側のフィルタを構成するバッグフィルタ6、
6’を通過する際に吸着され、これでも濾過されなかっ
た更に粒径の細かい粉末等は、内側の固形フィルタ5、
5’により濾過・吸着される。なお、バッグフィルタ
6、6’は初期状態では膨らんでいることが好ましく、
上述のように内側にバネ7、7’を用いればこれはより
確実となる。
【0027】グローブボックス1内に蓄積していく核物
質からなる粉末等は、このようにして回収作業がなされ
るが、固形フィルタ5、5’及びバッグフィルタ6、
6’の表面にはそれぞれの粒径の核物質片が付着し、こ
れにより、徐々に目詰まりしていく。バッグフィルタ
6、6’は、添付の図2(b)に示すように、その内部
にバネ7、7’を用いて膨らませるか否かに係わらず、
目詰まりすれば縮み、これに伴い、サイクロン部3内と
フィルタ直後の吐出口31、31’との差圧を上げてい
く。また、固形フィルタ5、5’が目詰まりしても同様
に差圧を上げていく。
【0028】しかしながら、吸引部2が大きなペレット
加工くずや多量の粉末等を一度に吸引し、閉塞して空気
の流れが無くなった時(差圧が無くなった時)には、バ
ッグフィルタ6、6’は、添付の図2(a)に示すよう
に、元の状態に膨らむ。ここで、前記バネ7、7’を用
いていれば、復元が確実に行われる。このようにバッグ
フィルタ6、6’が膨らむことにより、その衝撃で表面
に付着していた核物質片は剥離し、落下して回収容器4
内に回収される。このことにより、バッグフィルタ6、
6’の目詰まりが解消され、差圧が無くなり、その分だ
け差圧は元の値に戻り、吸引力が回復する。
【0029】このことを繰り返すうちに、今度は固形フ
ィルタ5、5’が徐々に目詰まりし、この場合は、以後
に詳細に説明する逆洗を行う必要が生じる。今、例え
ば、固形フィルタの一方の5が目詰まりしたとすれれ
ば、上記の2個の差圧検知器13、13’の内の対応す
る一方の差圧検知器が、例えば、差圧検知器13の検出
値が予め設定した閾値を超える差圧を検出し、この電気
信号を制御装置14に送り(点線で図示)、目詰まり状
態に応じて制御装置14が逆洗の指令を出す。
【0030】具体的には、制御装置14は、弁15、1
7を閉じると共に、弁16、18を開とする。これによ
り、グローブボックス1の外部から圧縮空気を供給する
供給口9からの圧縮空気が、配管12側から固形フィル
タ5及びバッグフィルタ6を通して、サイクロン部3内
に吹き出し、これによって、いわゆる逆洗が行われる。
この逆洗の終了後は、制御装置14は上記の弁を元の状
態に復帰させる。なお、この時にはエジェクタ8は一時
的に停止し、かつ、他の固形フィルタ5’等とブロア1
0のみで吸引を行う。そのため、吸引力は低下するが、
しかしながら、この逆洗に要する時間は数秒程度で済む
ことから、事実上、回収作業に影響が出るほどのもので
はない。また、他方の固形フィルタ5’が目詰まりした
場合にも、上記と同様の方法で逆洗を行うことが出来
る。
【0031】なお、上記の制御装置14は、装置の吸引
による核物質片の回収作業を停止させることのないよ
う、上記複数の固形フィルタ5、5’を同時には逆洗を
行わないよう制御すると共に、固形フィルタ等の目詰ま
りによる吸引力の低下の度合を適切に判定し、自動的に
これらの制御を行うものである。
【0032】このように、上記の本発明の実施例による
核物質片回収装置によれば、エジェクタ8を採用するこ
とにより吸引力を高めたことにより、グローブボックス
1内でも十分使用できるように小型化すると同時に、ペ
レットの加工くずなどの比較的大きなものから粒径0.
5μm程度の浮遊性の粉塵に至るまで非常に幅広く分布
する、グローブボックス1内に蓄積した核物質片の回収
を効率よく行うことが可能になる。また、ブロア10の
吸引側にエジェクタ8を設けたことにより、固形フィル
タ5、5’及びバッグフィルタ6、6’からなるフィル
タの目詰まりが生じた場合でも、エジェクタ8の排気を
ブロア10に供給することによりブロア8を駆動するモ
ータの負荷を低減し、その加熱や破損を防止することが
出来る。
【0033】以下に、上記の実施例による回収装置の吸
引力の実例を示す。例えば、ブロア10の吸引による真
空度1,700mmHg、エジェクタ8の吸引による真
空度1,750mmHg(圧縮空気4.5kg/cm
2)の時、エジェクタ8とブロア10を直列に接続し吸
引を行った場合、3,250mmHgの真空度が得られ
た。以上のような強力な吸引能力が得られるため、目詰
まり無しの状態の差圧550mmHgのフィルタが、目
詰まりして800〜850mmHgに達しても、吸引能
力の低下は全く感じることなく使用できた。
【0034】また、上記の実施例では、特に固形フィル
タ5、5’が目詰まりした時に行う逆洗を行うために
は、圧縮空気が必要であるが、これは予め配管を設けて
おけば、エジェクタ8に供給される圧縮空気を、弁1
5、16、18及び20の切り替えにより固形フィルタ
等の逆洗に使用することもできる。この切り替えは、サ
イクロン部3内と固形フィルタ5、5’の直後のダクト
内の差圧を差圧検知器13、13’により検知すること
により自動化することが出来ることから、回収作業者は
両フィルタの目詰まり状態を気にすることなく回収作業
を行うことが可能となる。
【0035】さらに、上記の実施例では、固形フィルタ
5、5’とバッグフィルタ6、6’の両フィルタ、及
び、差圧検知器を2組以上設けることにより、全てのフ
ィルタの逆洗を同時には行わないよう制御し、差圧の高
くなった(目詰まりした)フィルタから順次、自動的に
行うようにすることにより、逆洗のため回収作業の中断
をすることがなくなるから、核物質粉末等の回収の作業
時間の大きな短縮が可能となる。
【0036】
【発明の効果】以上の詳細な説明からも明らかなよう
に、本発明による核物質片回収装置によれば、グロープ
ボックス内でも十分使用可能な小型化が可能で、かつ、
核燃料のペレット加工くずなどの比較的大きなものから
浮遊性の粉塵である核燃料粉末に至るまで、非常に幅広
く分布する核物質片を効率よく回収でき、目詰まりによ
る回収作業の中断を要求することなく、回収作業時間の
短縮が可能な核物質片回収装置を実現することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である核物質片回収装置の全体
構成を示すブロック図である。
【図2】上記回収装置のフィルタ部の詳細構成とその伸
縮動作を示す図である。
【符号の説明】
1 グロープボックス 2 吸引部 3 サイクロン部 4 回収容器 5、5’ 固形フィルタ 6、6’ バッグフィルタ 7、7’バネ 8 エジェクタ 9 圧縮空気の供給口 10 ブロア 11 ブロアの排気口 12、12’、12” 配管(ダクト) 13、13’ 差圧検知器 14 制御装置 15、16、17、18、19、20 弁 21、21’ 核物質片 31、31’ 吐出口

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管状の一端から核物質片を吸引する吸引
    部と、前記吸引部の他端に接続され、前記吸引部から吸
    入された核物質片を分離して収容する収容部と、前記吸
    引部に吸引力を付与する吸引動力部と、前記吸引動力部
    へ導かれる吸引空気内に混入する核物質片を分離して前
    記収容部へ残留させるフィルタ手段とから構成され、グ
    ロープボックス内の核物質片を回収するための回収装置
    において、前記吸引動力部を、外部から圧縮空気を送り
    込み、空気を高速で噴出させることにより負圧を生じさ
    せるエジェクタとブロアとが同時運転されるよう直列に
    組み合わてなり、同吸引駆動力部をグローブボックス内
    に配置すると共に、その排気口をグローブボックス内に
    配置したことを特徴とする核物質片回収装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の核物質片回収装置
    において、前記フィルタ手段は、固形フィルタ外側を樹
    脂繊維製のバッグフィルタで覆って構成したことを特徴
    とする核物質片回収装置。
  3. 【請求項3】 前記請求項2に記載の核物質片回収装置
    において、前記バッグフィルタは、自体の目詰まり状態
    によって伸縮を行うことを特徴とする核物質片回収装
    置。
  4. 【請求項4】 前記請求項2または3に記載の核物質片
    回収装置において、前記バックフィルタまたは固形フィ
    ルタが目詰まりをした時に前記エジェクタ側の圧縮空気
    により逆洗するための逆洗手段を設けたことを特徴とす
    る核物質片回収装置。
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