JP2686353B2 - 水性樹脂組成物 - Google Patents

水性樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用範囲) 最近、グラフトブロックポリマーが産業上広く使用さ
れるようになってきている。特にポリマーアロイの分野
では積極的に展開されている。塗料分野においてもポリ
マーの機能性を付与させるためにグラフトブロックポリ
マーの研究が活発である。本発明は、ウレタン樹脂の水
性化においてアゾ基を含む活性水素含有複素環化合物と
ジイソシアネートとを反応させてなる高分子ウレタン系
重合開始剤を用いてα,β不飽和二重結合を有する水溶
性モノマーを重合させてなる水性樹脂組成物に関するも
ので、プラスチック基材、金属、紙、布、木工、無機基
材などに塗工、印刷等により、幅広い用途に適用でき産
業上極めて有用な素材を提供するものである。
(従来の技術) 従来ウレタン樹脂の水性化には、ウレタン樹脂のポリ
オール成分に水溶性原料を使用する方法が用いられてい
た。例えば原料ポリオールにポリエチレングリコールの
ような水溶性オリゴマーを使用する方法、またアミノス
ルホン酸などのスルホン酸基含有化合物を使用する方
法、ポリヒドロキシカルボン酸などのようなカルボン酸
基含有化合物を使用する方法、第三級アミノ基を導入し
酸で中和するか、または四級化剤で第四級アンモニウム
塩にしてなる化合物を使用する方法などがあるが、ウレ
タンのポリオール成分に水溶性原料を使用する方法であ
るため樹脂設計上制限される欠点があった。また末端イ
ソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを重亜硫
酸塩でブロックする方法や、高分子量のウレタンを溶剤
系で製造し、これを適当な乳化剤で強制的にエマルジョ
ン化して溶剤を適宜回収する方法が知られている。しか
しこれらの方法において重亜硫酸塩方法では安定性が悪
く、また乳化する方法では乳化剤などによる耐水性の極
端な低下を招くなどの欠点を有していた。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明は上記の欠点を改良し、水の存在下で、アゾ基
を含む活性水素含有複素環化合物とジイソシアネートと
を反応させてなる高分子ウレタン系重合開始剤を用いて
α,β不飽和二重結合を有する水溶性モノマーを重合さ
せ、アルカリまたは4級化により水性化してなることを
特徴とする水性樹脂組成物に関するものである。
本発明は、非常に反応性に富むジイソシアネートを用
いているためにアゾ基を含む活性水素含有複素環化合物
と確実に反応させることにより高分子化できることにあ
る。即ちアクリルモノマーを重合する前に、先に高分子
ウレタン系重合開始剤を製造することが特徴でアゾ基を
含む活性水素含有複素環化合物をウレタン樹脂の鎖延長
剤成分として用いることにある。導入の仕方はジイソシ
アネートとアゾ基を含む活性水素含有複素環化合物とを
反応させて、その後、ジオール成分と反応させて鎖延長
させても良く、同時に仕込んで反応させても良い。さら
に予め一般のジオールとジイソシアネートからウレタン
プレポリマーを製造して後、アゾ基を含む活性水素含有
複素環化合物を反応させても良い。そして本発明は水の
存在下で、これらの高分子ウレタン系重合開始剤を用い
てα,β不飽和二重結合を有する水溶性モノマーを重合
させ、アルカリまたは4級化により水性化してなる水性
樹脂組成物であって、これらの方法で得られる樹脂塗膜
は塗膜硬度が硬いにもかかわらず可撓性が得られるなど
の特徴を備えた新規な水性樹脂を提供するものである。
本発明におけるジイソシアネートとしては、脂肪族、
芳香族、脂環式、ジイソシアネートが挙げられるが、例
えば4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジ
イソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ト
ランス−1,4−シクロヘキサンジイソシアネート(CHD
I)、1,3−ビス−(イソシアナトメチル−ベンゼン、4,
4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MD
I)、1,3−ビス−(イソシアナトメチル)−シクロヘキ
サン(H6XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HD
I)、3−イソシアナトメチル−3,5,5′−トリメチルシ
クロヘキシルイソシアネート(IPDI)、メタ−テトラメ
チルキシレンジイソシアネート又パラ−テトラメチルキ
シレンジイソシアネート(m−TMXDI、p−TMXDI)など
が挙げられるがこれらに限定されるものではない。また
硬化した重合体の耐候性が重要である用途に対しては、
例えばCHDI、H12MDI、H6XDI、HDI、IPDI、m−TMXDIま
たは、p−TMXDIのような脂肪族又は脂環式ジイソシア
ネートを使用する方が望ましい。
高分子ウレタン系重合開始剤を製造するのに本発明で
使用されるアゾ基を含む活性水素含有複素環化合物とし
ては、アゾ基を含むイミダゾリン誘導体及びまたはその
塩としては2,2′−アゾビス(2−(2−イミダゾリン
−2−イル)プロパン)、2,2′−アゾビス(2−(2
−イミダゾリン−2−イル)プロパン)ジヒドロクロリ
ド、2,2′−アゾビス(2−(5−メチル−2−イミダ
ゾリン)−2−イル)プロパン)ジヒドロクロリドな
ど、アゾ基を含むピリミジン誘導体及びまたはその塩と
しては2,2′−アゾビス(2−(3,4,5,6−テトラヒドロ
ピリミジン−2−イル)プロパン)ジヒドロクロリドな
ど、アゾ基を含むジアゼピン誘導体及びまたはその塩と
しては2,2′−アゾビス(2−(4,5,6,7−テトラヒドロ
−1H−1,3−ジアゼピン−2−イル)プロパン)ジヒド
ロクロリドなどが挙げられるがこれらに限定されるもの
ではなく基本的に熱分解によりラジカルを発生するアゾ
基を含む活性水素含有複素環化合物であれば使用でき
る。
また鎖延長剤として一般にジオールを併用することも
可能である。それらのジオールはイソシアネートと反応
し得る水素原子を少なくとも2個有し、一般に分子量10
000までの組成物である。例えば、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,6
−ヘキサンジオール,1,8−オクタンジオール、ネオペン
チルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ペンタ
エリスリトール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、テトラエチレングリコール、ポリエーテル
グリコール、ポリエステルグリコール、両末端水酸基を
有する液状ポリオレフィンなどのジオール類など、また
耐候性を上げるにはシリコンジオール、フルオロジオー
ルなども使用できる。例えば、1,3−ビス(2−ヒドロ
キシヘキサフルオロイソプロピル)ベンゼン、1,4−ビ
ス(2−ヒドロキシヘキサフルオロイソプロピル)ベン
ゼン、1,1,2,3,3,、ペンタヒドロパーフルオロウンデカ
ン−1,2,−ジオール、1,1,2,3,3−ペンタヒドロパーフ
ルオロノナン−1,2−ジオール、ヘキサフルオロビスフ
ェノールA、末端反応性シリコーンジオールとしては、
X−22−160AS、X−22−160A、X−22−160B、X−22
−160C(以上、信越化学(株)製)、PS197、PX101(以
上、チッソ(株)製)などが挙げられるがこれらに限定
されるものではない。
高分子ウレタン系重合開始剤を製造する際に必要とあ
れば触媒を用いることができる。例えば、三級アミン、
有機金属化合物などが使用される。三級アミンとしてト
リエチルアミン、トリエチレンジアミン、トリメチルア
ミンのようなトリアルキルアミン、テトラメチレンジア
ミン、N,N,N′,N′−テトラメチル−1,3−ブタンジアミ
ンのようなテトラアルキルジアミン、ビス(ジエチルエ
タノールアミン)アジペートのようなエステルアミン、
N,N−ジメチルシクロヘキシルアミンのようなシクロヘ
キシルアミン誘導体、N−メチルモルホリンのようなモ
ルホリン誘導体、N,N′−ジエチル−2−メチルピペラ
ジンのようなピペラジン誘導体があげられるがこれらに
限定されるものではない。さらに有機金属化合物として
はジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジ(2−エチル
ヘキソエート)などのジアルキル錫化合物が挙げられる
がこれらに限定されるものではない。またこれらのジア
ルキル錫化合物と三級アミンとの併用も可能である。
またα,β不飽和二重結合を有する水溶性モノマーと
してはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、イタコン酸、フマル酸、クロトン酸などが挙
げられるが必ずしもこれに限定されるものではなく、ア
ンモニア、有機アミン、水酸化ナトリウムなどのアルカ
リにより容易に水性化可能なモノマーであればよい。
アミノ基を有する水溶性モノマーとしてはアリルアミ
ン、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−
ジエチルアミノエチルメタクリレートなどが挙げられる
が必ずしもこれらに限定されるものではなく、四級化し
て水性化できるものであればよい。例えば、ビニルピリ
ジンや、グリシジルメタクリレートに有機アミンを反応
させて四級化できるものでもよい。
またα,β不飽和二重結合を有するモノマーとして
は、アクリル酸アルキル(炭素数1−22)エステル類:
例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−
ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert
−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、グリシジルアクリレート、メチルブリシジルアクリ
レートなど。メタクリル酸アルキル(炭素数1−22)エ
ステル類:例えばメチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメ
タクリレート、tert−チルメタクリレート、2−エチル
ヘキシルメタクリレート、グリシジルメタクリレートな
ど。水酸基含有ビニル単量体類:例えばヒドロキシエチ
ルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒ
ドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメ
タクリレートなど。その他の単量体類:例えばスチレ
ン、ビニルトルエン、アクリロニトリル、塩化ビニル、
酢酸ビニル、塩化ビニリデン、ビニルピロリドンなど。
以上のα,β不飽和二重結合を有するモノマーが挙げら
れるが基本的にラジカルにより重合するものであればよ
くこれらに限定されるものではない。そして、使用に際
しては、これらの1種または2種以上を前記α,β不飽
和二重結合を有する水溶性モノマーと共重合させて水性
化できれば何ら問題はない。
本発明組成物が水性化できる理由は必ずしも明確では
ないが、高分子ウレタン系開始剤により生成したアクリ
ルウレタンブロック共重合体がアクリル樹脂とウレタン
樹脂の相溶性を向上させ、さらに水溶性アクリル樹脂が
乳化剤として作用するものと推察される。
本発明組成物には必要に応じて、さらにアミノ樹脂、
エポキシ樹脂またはイソシアネート樹脂等を配合するこ
とができる。このような添加樹脂は架橋剤として作用
し、より強固な皮膜を形成し、耐水性、耐アルカリ性、
耐酸性、耐溶剤性を付与することができる。かかるアミ
ノ樹脂としては、メタノールあるいはブタノールなど一
価のアルコールでそれぞれ変性された従来からの公知の
尿素−ホルムアルデヒド縮重合物、モノメリック及びポ
リメリックのメラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂など
が挙げられる。またエポキシ樹脂はその分子中のエポキ
シ基と樹脂中の水酸基あるいはアミノ基の付加反応によ
って架橋し、より強固な皮膜を形成することができる。
かかるエポキシ樹脂としては平均分子量が少なくとも約
350以上、好適には約350〜3000及びエポキシ当量が150
〜3000、好適には200〜2000の範囲のポリフェノールグ
リシジルエーテル類等である。またイソシアネート樹脂
としては、トリメチロールプロパンなどの多価アルコー
ルによりそれぞれ変性された従来からの公知の多官能イ
ソシアネート樹脂、イソシアヌレート結合、ビューレッ
ト結合によりそれぞれ変性された多官能イソシアネート
樹脂などが挙げられる。前記したアミノ樹脂及びまたエ
ポキシ樹脂及びまたはイソシアネート樹脂と水性樹脂と
の割合は重量百分率比で40/60〜5/95、好ましくは30/70
〜10/90である。前記アミノ樹脂及びまたはエポキシ樹
脂の使用量が前記範囲を越えるとかえって物性が低下す
る傾向がある。また前記範囲より少ないと架橋剤として
の効果が充分でない。
さらに、顔料、充填剤、可塑剤、顔料分散剤、増粘
剤、消泡剤、レベリング剤などの添加剤も併用すること
ができる。
以下に実施例を示す。但しいずれも数字は重量部を示
す。
実施例1 1)デュラネートD−101(注1) 10部 2)ブチレングリコール 1.5部 3)ジブチル錫ジラウレート 0.01部 4)ジオキサン 30部 5)2,2′−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−
イル)プロパン) 0.5部 6)イソプロピルアルコール 90部 7)メタクリル酸 10部 8)メチルメタクリレート 5部 9)アンモニア水(28%) 10部 10)水 100部 1)〜4)を還流凝縮器、撹拌機、内部温度計、気体
導入管を備えた四つ口フラスコにいれ、窒素気流中で60
℃にて1時間反応させる。その後室温まで冷却して
5)、6)を加え、撹拌しながら2時間重付加を行な
う。その後、7)、8)を加えて窒素気流下、75℃にて
で昇温してで撹拌しながら4時間反応させる。その後
9)、10)を添加して水性化し脱溶媒を行う。このよう
にして得られた水性樹脂は、室温で安定であり分子量は
Mw=35000であった。得られたフィルムは、耐衝撃性に
優れ、可撓性がありかつ透明性に優れるフィルムであっ
た。(注1)デュラネートD−201(2官能HDI系ウレタ
ンオリゴマー 旭化成工業(株)製) 実施例2 1)3−イソシアナトメチル3,5,5′−トリメチルシク
ロヘキシルイソシアネート 4部 2)Poly bd R−15HT(注2)5部3)1,6−ヘキサンジ
オール 1部 4)トリエチルアミン 3.0部 5)ジオキサン 30部 6)2,2′−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−
イル)プロパン)ジヒドロクロリド 0.8部 7)エタノール 30部 8)N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート 20部 9)エチルアクリレート 10部 10)酢酸 8部 11)水 100部 1)〜5)を実施例1と同様な装置で、60℃1時間反
応させる。それを室温まで冷却した後、6)、7)を加
え、8時間撹拌しながら反応させる。さらに8)、9)
を加えて70℃、6時間反応させる。その後10)、11)を
添加して水性化し脱溶媒を行う。このようにして得られ
た水性樹脂は、室温で安定であり分子量はMw=42000で
あった。得られたフィルムは、耐衝撃性に優れ、可撓性
がありかつ透明性に優れるフィルムであった。
(注2)Poly bd R−15HT(両末端水酸基ポリブタジエ
ン 出光石油化学(株)製) 実施例3 1)4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート 5部 2)X−22−160AS 9部 3)1,6−ヘキサンジオール 0.5部 4)ジブチル錫ジラウレート 0.01部 5)ジオキサン 80部 6)2,2′−アゾビス(2−(5−メチル−2−イミダ
ゾリン−2−イル)プロパン)ジヒドロクロリド 0.7部 7)イソプロピルアルコール 50部 8)N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート 20部 9)ブチルメタクリレート 10部 10)酢酸 7部 11)水 100部 1)〜5)を実施例1と同様な装置で50℃1時間反応
させ、その後室温まで冷却し、6)、7)を加えて室温
で8時間撹拌する。さらに8)、9)を加えて70℃6時
間重合する。その後10)、11)を添加して水性化し脱溶
媒を行う。このようにして得られた水性樹脂は、室温で
安定であり分子量はMw=32000であった。得られたフィ
ルムは、耐衝撃性に優れ、可撓性がありかつ透明性に優
れるフィルムであった。
実施例4 1)デュラネートD−201 10部 2)エチレングリコール 0.7部 3)ジブチル錫ジラウレート 0.01部 4)ジオキサン 30部 5)2,2′−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−
イル)プロパン) 0.5部 6)イソプロピルアルコール 90部 7)メタクリル酸15部 8)メチルメタクリレート 3部 9)2−ヒドロキシエチルメタクリレート 2部 10)アンモニア水(28%) 15部 11)水 100部 12)エポン828 10部 1)〜4)を還流凝縮器、撹拌機、内部温度計、気体
導入管を備えた四つ口フラスコにいれ、窒素気流中で60
℃にて1時間反応させる。その後室温まで冷却して
5)、6)を加え、撹拌しながら2時間重付加を行な
う。その後、7)〜9)を加えて窒素気流下、75℃に昇
温してで撹拌しながら4時間反応させる。その後10)、
11)を添加して水性化し脱溶媒を行う。このようにして
得られた水性樹脂は、室温で安定であり分子量はMw=36
000であった。得られた水性樹脂50部に対して12)を添
加して50℃の雰囲気中で皮膜を形成させた。得られたフ
ィルムは、可撓性がありかつ透明性に優れるフィルムで
あった。
比較例1 1)デュラネートD−101 15部 2)エチレングリコール 1.6部 3)ジブチル錫ジラウレート 0.01部 4)ジオキサン 50部 5)n−ブタノール 0.8部 6)N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート 20部 7)エチルアクリレート 10部 8)2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 9)酢酸 8部 10)水 100部 1)〜4)を還流凝縮器、撹拌機、内部温度計、気体
導入管を備えた四つ口フラスコにいれ、窒素気流中で60
℃にて1時間反応させる。その後5)〜8)を加えて窒
素気流下、75℃に昇温してで撹拌しながら4時間反応さ
せる。その後9)、10)を添加して水性化し脱溶媒を行
う。このものはすぐに二層に分離した。この樹脂の分子
量はMW=38000であった。得られたフィルムは可撓性が
あったが、不透明なフィルムであった。
比較例2 1)デュラネートD−201 10部 2)エチレングリコール 0.5部 3)ジブチル錫ジラウレート 0.01部 4)ジオキサン 50部 5)イソプロピルアルコール 90部 6)メタクリル酸 15部 7)メチルメタクリレート 5部 8)2,2′−アゾビスイソブチロニトリル 0.4部 9)アンモニア水(28%) 15部 10)水 100部 1)〜4)を還流凝縮器、撹拌機、内部温度計、気体
導入管を備えた四つ口フラスコにいれ、窒素気流中で60
℃にて1時間反応させる。その後5)〜8)を加えて窒
素気流下、75℃に昇温してで撹拌しながら4時間反応さ
せる。その後9)、10)を添加して水性化したところす
ぐに凝集して水性化できなかった。
〔本発明の効果〕
本発明組成物は水性であるため、火災の危険がなく、
プラスチック基材、金属、紙、布、木工、無機基材など
幅広い用途に適用でき、産業上極めて有用な素材であ
る。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水の存在下で、アゾ基を含む活性水素含有
    複素環化合物とジイソシアネートとを反応させてなる高
    分子ウレタン系重合開始剤を用いて、α、β不飽和二重
    結合を有する水溶性モノマーを重合させ、アルカリまた
    は4級化により水性化してなることを特徴とする水性樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】アゾ基を含む活性水素含有複素環化合物と
    してアゾ基を含むジイミダゾリン誘導体及びまたはその
    塩を用いることを特徴とする請求項1記載の水性樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】アゾ基を含む活性水素含有複素環化合物と
    してアゾ基を含むピリミジン誘導体及びまたはその塩を
    用いることを特徴とする請求項1記載の水性樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】アゾ基を含む活性水素含有複素環化合物と
    してアゾ基を含むジアゼピン誘導体及びまたはその塩を
    用いることを特徴とする請求項1記載の水性樹脂組成
    物。
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