JP2684006B2 - 浄化装置 - Google Patents

浄化装置

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JP2684006B2
JP2684006B2 JP5297463A JP29746393A JP2684006B2 JP 2684006 B2 JP2684006 B2 JP 2684006B2 JP 5297463 A JP5297463 A JP 5297463A JP 29746393 A JP29746393 A JP 29746393A JP 2684006 B2 JP2684006 B2 JP 2684006B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は廃水液中の溶存物質、懸
濁性物質、沈降性物質などを浮上分離させる浄化装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、廃水中の溶存物質、懸濁性物質、
沈降性物質等の分離除去方法としては、濾過、凝集、沈
澱、電解、加圧浮上等の各種の方法があるが、それぞれ
技術的、経済的、処理能力的、あるいは立地条件的に問
題が多い。
【0003】この対策として先に本発明者は、特願昭5
7−127235号(特開昭59−16585号公報)
において浮上分離サイクロンによる浄化装置を提案し
た。
【0004】この特願昭57−127235号(特開昭
59−16585号公報)の浄化装置は次のように構成
されている。即ち、条件付与槽において、処理すべき原
水に、フロックを生じさせるための薬剤を注入攪拌した
後、条件付与槽からの原水に、低圧の気体を注入し、且
つ、ポンプで攪拌しつつ、浮上分離サイクロンの螺旋パ
イプへと低速で送り出すと共に、このポンプの前段又は
後段で各種フロックのスカム化を促進させるための薬剤
を注入する。すると、螺旋パイプ内を低速で進む間に、
原水中から泡沫スカムが生成する。そして、浮上分離サ
イクロンのサイクロン本体内に螺旋パイプから吐出され
た泡沫スカムはサイクロン本体内を気泡の浮力によって
上昇し、順次螺旋パイプから送り込まれてくる泡沫スカ
ムによって液面へと押し上げられる。このようにして、
サイクロン本体の液面から押し上げられた泡沫スカムは
重力によって液体が下方へ流下し、次第に含水率の低い
泡沫スカムとなる。この泡沫スカムをサイクロン本体の
上面開口部から掻き落として廃棄物として廃棄し、サイ
クロン本体内で泡沫スカムと分離されて浄化された液体
は、河川又は下水道へと放流する。
【0005】この方式によれば、従来の凝集、沈澱、加
圧浮上等の諸方式に比べて、設置面積を格段に小さくで
き、且つ浄化処理能力も格段に大きくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかして、浮上分離サ
イクロンで浮上する泡沫スカムには、フロックを生じさ
せるための薬剤及びフロックのスカム化を促進させる薬
剤が含まれているが、特願昭57−127235号(特
開昭59−16585号公報)の浄化装置では、そのま
ま泡沫スカムを廃棄していたため、これらの薬剤の持つ
フロックの生成作用及び凝集作用が充分生かされないま
ま泡沫スカムに含まれたまま廃棄されてしまうという問
題があった。また、廃棄物の廃棄が社会的問題となって
おり、あまり多量に廃棄することには問題があった。本
発明はこの問題を解決した浄化装置を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の浄化装置では、原水を貯える原水槽と、こ
の原水槽から送られてきた原水を貯える条件付与槽と、
原水中からフロックを生じさせるための薬剤を、前記条
件付与槽中へ、注入する条件付与系薬剤供給装置と、泡
沫の外周にメッシュ状に付着させて泡沫スカムを安定化
させるための植物性短繊維を前記条件付与槽中へ注入す
る植物性短繊維供給装置と、前記条件付与槽内の条件付
与原水と注入された前記薬剤及び植物性短繊維とを攪拌
する攪拌装置と、前記条件付与槽からの流過経路におい
て、前記条件付与槽からの条件付与原水中に低圧の気体
を注入する気体供給装置と、前記流過経路に設けられ、
前記条件付与原水と前記気体供給装置から注入された気
体と混合攪拌して前記植物性短繊維が泡沫の外周にメッ
シュ状に付着した泡沫スカムを生成させつつ、泡沫スカ
ムが破壊されない程度の低速で送出するポンプと、前記
流過経路における前記ポンプの吸込み側直前あるいは吐
出側直後に、前記条件付与槽で生じた各種フロックのス
カム化を促進させるための薬剤を注入する浮上分離系薬
剤供給装置と、上面のほぼ全体に開口部が形成されたサ
イクロン本体と、該サイクロン本体の外周に螺旋状に配
置された螺旋パイプとを有し、前記流過経路から前記ポ
ンプで送出される前記条件付与原水を該螺旋パイプ内で
泡沫スカムを生成させつつ該サイクロン本体内に送り込
んで、互いに集合付着した泡沫スカムを浮上させる少な
くとも1つの浮上分離サイクロンと、前記浮上分離サイ
クロンで浮上分離した泡沫スカムの少なくとも一部を、
前記条件付与槽へ戻す循環装置を設けたことを特徴とし
ている。
【0008】
【作用】このようにしたため、本発明の浄化装置では、
条件付与槽内の原水に、条件付与系薬剤供給装置からの
薬剤と短繊維供給装置からの植物性短繊維を注入して攪
拌し、条件付与槽からの原水の流過経路において、原水
と、前記薬剤及び植物性短繊維と、気体供給装置から注
入された低圧の気体及び浮上分離系薬剤供給装置から注
入されたスカム化促進のための薬剤とを、ポンプによっ
て混合攪拌して植物性短繊維が泡沫の外周にメッシュ状
に付着した泡沫スカムを生成させつつ、泡沫スカムが破
壊されない程度の低圧で浮上分離サイクロンの螺旋パイ
プへと送り出し、螺旋パイプ内でさらに泡沫スカムを生
成させつつサイクロン本体内に送り込んで、互いに集合
付着した泡沫スカムを浮上させて、スカムをサイクロン
本体の上面開口部から廃棄物として取り出す。この廃棄
物には植物性繊維が多量に含まれているので焼却処分で
き、廃棄の社会的問題がなくなる。
【0009】また、サイクロン本体の上面に浮上した泡
沫スカムの一部を条件付与槽に戻す。条件付与槽に戻さ
れた泡沫スカムは、再び浮上分離サイクロンへの流過経
路において注入された気体と共に攪拌されて細分化され
た泡沫となって、汚濁物質との接触及び吸着の確率がさ
らに大きくなるばかりでなく、泡沫スカムが細分化され
た核分子となって汚濁物質の吸着捕集の核となるため、
螺旋パイプ中を進む間に泡沫スカムにさらに原水中のフ
ロックが吸着されて、さらに大きな泡沫スカムに成長し
てサイクロン本体内で浮上分離する。このように浮上分
離した泡沫スカムの一部はまた条件付与槽へ戻され、泡
沫による汚濁物質の吸着捕集作用が反復して徹底的に利
用される。また、泡沫スカムの一部が常に条件付与槽へ
戻されるため、廃棄すべきスカムの量も減少する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1中、1は処理すべき廃水(以下原水と記
す。)を貯溜する原水槽、2は原水槽内の原水Aを条件
付与槽10へ送出するポンプ、3はパイプ、4は弁であ
る。
【0011】10は条件付与槽で、仕切板11a、11
b及び12a、12bによって第1の槽13、第2の槽
14、第3の槽15に仕切られ、各槽はそれぞれ仕切板
11aと11b及び12aと12bの開路によって連通
となっている。第1の槽13には、水位が設定水位高を
超すと原水槽1へ原水を戻すオーバーフロー装置16が
設けられている。
【0012】17、18はモータ17a、18aとプロ
ペラ17b、18bを備えた攪拌装置である。19、2
0はpH計である。
【0013】30は薬剤槽31、32から成る条件付与
系薬剤供給装置で、例えばエマルジョン含油廃水中のエ
マルジョンを破壊させるための薬剤(これをX剤と記
す)を貯溜した薬剤槽31と、分解遊離油を吸着捕集す
るための薬剤(これをOH剤と記す。)を貯溜した薬剤
槽32とを備え、X剤はポンプ33によって第2の槽1
4に注入され、OH剤はポンプ34によって第3の槽1
5に注入される。
【0014】40は浮上分離サイクロン装置である。4
1は上面が開口した有底円筒状のサイクロン本体であ
る。42は、サイクロン本体41の外周に螺旋状に配置
された螺旋パイプであって、ポンプ50、51によって
条件付与槽10からの原水は螺旋パイプ42を通ってか
らサイクロン本体41内へ円周方向に送り出される。5
2、53、54は流量調整弁である。55は条件付与槽
10の第3の槽15内の液体を浮上分離サイクロン40
へ導くパイプである。
【0015】51は、パイプ55に設けられ、条件付与
槽10からの原水と、後述するエアポンプ60から注入
される低圧のエアーと、浮上分離系薬剤供給装置70か
ら注入される薬剤とを攪拌しつつ低速で浮上分離サイク
ロン装置40の螺旋パイプ42へ送り出すポンプであ
る。なお、このポンプ51は、原水を浮上分離サイクロ
ン本体41内へ螺旋パイプ42で発生した泡沫スカムが
破壊されないように低速で送り出すために、前記攪拌さ
え充分に遂行できるに足る充分に低圧のものを用いる。
【0016】43はサイクロン本体41の上部に設けら
れ、サイクロン本体41内を浮上してさらに液面から上
へ浮上した泡沫スカムを回転しつつ外周方向へ掻き落と
すスキマーである。
【0017】44は、サイクロン本体41の下部から泡
沫スカムと分離された液体の一部を取り出して再びサイ
クロン本体41内へ円周方向へ戻す循環パイプ、45は
循環パイプ44からの液体と後述するエアポンプから注
入される低圧のエアーとを攪拌しつつ低速でサイクロン
本体41内へ送り出すパイプである。46は流量調整弁
である。
【0018】60は気体供給装置をなすエアポンプであ
って、電磁弁61、62を介してポンプ51、45の吸
込み直前のパイプ55、44へ低圧のエアーを注入する
ものである。
【0019】70は浮上分離系薬剤供給装置で、条件付
与槽10内での各種フロックをスカム化するための薬剤
(これをZK剤、ZA剤と記す。)をそれぞれ貯溜した
薬剤槽71、72とを備え、薬剤槽71内のZK剤はポ
ンプ73により、パイプ55のポンプ51の吸込み直前
に、薬剤槽72内のZA剤はポンプ74により、ポンプ
51の吐出直後に注入される。なお、この吐出前後にお
けるZK剤、ZA剤の注入を、前記の逆にすることもあ
る。75、76は攪拌装置である。
【0020】80はサイクロン本体41の下部と連通さ
れた連通管81を介してサイクロン本体41で泡沫スカ
ムから分離された液体を貯溜し排出するレベル調整槽で
あって、レベル調整槽80内には上端が開口した排出管
82が設けられ、この排出管82の開口部82aから液
体は流れ落ちて外部に排出される。従って、この上端の
開口部82aの高さを調節することによって、互いに連
通したサイクロン本体41の液面レベルを調整する。
【0021】47はスキマー43によって掻き落とされ
た泡沫スカムを受けて傾斜面に沿って自然落下させる排
出シュート、48は排出シュート47から落下する泡沫
スカムの一部を受けて傾斜面に沿って条件付与槽10へ
自然落下させる循環シュートである。
【0022】90は排出シュート47から落下した泡沫
スカムを受けてベルトコンベアで搬送しつつ挟圧して泡
沫スカムからさらに脱水させるスカム脱水装置であっ
て、このベルトは例えば金網に濾布を張ったものから成
る。91はスカム脱水装置90で脱水された液体を原水
槽1へ戻すパイプである。
【0023】37は、植物性短繊維と薬剤とを混合攪拌
した吸着捕集助剤をポンプ38によって条件付与槽10
へ注入する植物性短繊維供給装置である。
【0024】なお、100〜104は、各薬剤槽に設け
られた攪拌装置である。次に上記浄化装置の作動をエマ
ルジョン含油廃水の処理を例にとって説明する。
【0025】先ず、原水槽1内の原水Aはポンプ2によ
って条件付与槽10の第1の槽13へ送られる。
【0026】第1の槽13に貯溜された原水は仕切板1
1a〜11bから成る連通路から第2の槽14へ流入
し、薬剤槽31からX剤が注入され攪拌装置17で攪拌
される。このX剤により原水中のエマルジョンは破壊さ
れる。破壊されたエマルジョン含油廃水は仕切板12a
〜12bから成る連通路から第3の槽15へ流入し、こ
こで、薬剤槽32からOH剤が注入され、攪拌装置18
で攪拌され、分解遊離された油等はX剤とOH剤とから
生成されるコロイダルフロックに吸着される。
【0027】以上の処理をされた条件付与原水は、ポン
プ50によってパイプ55へ送られ、ポンプ51によっ
て、螺旋パイプ42を通ってサイクロン本体41内へ送
られる。
【0028】この際、ポンプ51の直前にエアポンプ6
0から低圧エアーが注入されるため、ポンプ51によっ
てエアーが分散攪拌されて微細な気泡が多量に液体中に
生じる。そして、これと共に、スカム化を促進するため
に、浮上分離系薬剤供給装置70からポンプ51の吸込
み側に薬剤槽71のZK剤が注入され、吐出側に薬剤槽
72のZA剤が注入される(ZK剤、ZA剤を逆にする
こともある。)ため、微細な気泡にフロックが接着し
て、これによって、螺旋パイプ42内で浮上し易く且つ
壊れ難い特殊組成をもつスカムが生成されつつ、低速で
進み、円筒状のサイクロン本体41内へ螺旋パイプ42
の先端から円周方向に送り込まれる。
【0029】なお、条件付与槽10には、多量の微細な
植物性短繊維と薬剤とを混入した吸着捕集助剤が注入さ
れ原水と攪拌されているので、生成した泡沫スカムの泡
沫の外周にメッシュ状に付着するため、泡沫が破壊され
にくく安定化し、しかも、この植物性短繊維に原水中の
各種の汚濁物質などが付着し、一層強力に且つ安定的に
フロックの吸着捕集が行なわれる。
【0030】条件付与原水は円筒状のサイクロン本体4
1へ円周方向に送入されると、円運動で回遊し、遠心分
離作用によって、比重の大きい液体が半径方向の外側
に、比重の小さい泡沫スカムが回転の中心部にと分離さ
れ、この結果、泡沫スカムがサイクロンの中心部に集ま
り、泡沫スカム同士が互いに付着し合って塊り(集合
体)となり、泡沫スカムの塊りは気泡の浮力によって上
方へ浮上する。そして、下から次々と後続して浮上する
後続の泡沫スカムによって、次第に液面より上方へ押し
上げられ、泡沫スカムはサイクロン本体41の上方に液
面から浮いた状態で維持される結果、泡沫スカムからは
自然に脱水され、脱水性の極めて良い状態となり、順次
下から浮上してくる後続の泡沫スカムによって持ち上げ
られて次第に圧密される。
【0031】なお、サイクロン本体41の下部からは、
液体の一部が循環パイプ44からエアーポンプ60から
のエアーと共にポンプ45で攪拌されて多量の微細な泡
沫を発生し、パイプ44内で泡沫が生成されてサイクロ
ン本体41内に戻されるため、原水の浄化が一層促進さ
れると共に、この泡沫が上方の泡沫スカムをさらに押し
上げる働きをする。
【0032】このようにサイクロン本体41の液面から
上方へ浮上した泡沫スカムは、回転するスキマー43で
掻き落とされて、一部は排出シュート47から循環シュ
ート48を経て条件付与槽10へ戻される。従って、廃
棄すべきスカムの絶対量は減少する。他はスカム脱水装
置90に落下してコンベヤで上下から挟圧されて脱水さ
れて廃棄される。
【0033】サイクロン本体41内の泡沫スカムから分
離された液体は、連通管81を経てレベル調整槽80の
排出管82の上端の開口部82aから流れ込んで排出さ
れる。
【0034】循環シュート48によって条件付与槽10
へ戻された泡沫スカムは、条件付与槽10からの原水と
共にパイプ55から螺旋パイプ42へポンプ51によっ
てエアーと共に攪拌されて進むが、この攪拌によって細
分化された泡沫となるため、フロックの吸着捕集の機会
が増大し、また泡沫スカムが細分化された核分子となっ
て汚濁物質の吸着捕集の核となるため、フロックを吸着
して雪ダルマ式に次第に大きくなって再びサイクロン本
体41内へ送り込まれて浮上する。
【0035】このようにして、浮上分離サイクロン40
で原水から浮上分離して次々と生成する泡沫スカムは、
一部がスカム脱水装置90を介して廃棄され、一部が条
件付与槽10へ戻されてさらにフロックの吸着、凝集に
繰返えし再利用されつつ、原水の浄化が行われる。この
ように泡沫スカムをリサイクル利用することによって、
一層強力に原水の浄化が可能となるばかりでなく、スカ
ム量も少なくなり、さらに薬剤の注入量を少なくしても
充分な浄化が可能となる。
【0036】本発明者が、某ホテルの厨房廃水を原水と
して、従来の特願昭第57−127235号の浄化装置
で浄化処理した結果と、本発明の植物性短繊維を含む吸
着捕集助剤を用い且つ泡沫スカムをリサイクルする本発
明の浄化装置で浄化処理した結果を比較すると、表1の
とおりであった。
【0037】
【表1】
【0038】また、従来方法による廃棄すべきスカム発
生量を100とすると、本発明では75となり、著しく
減少した。また、従来方法による条件付与槽へ注入する
液剤の量を100とすると、本発明では70となり、著
しく減少した。
【0039】なお、泡沫スカムを条件付与槽10に戻す
には、前記循環シュート48で自然落下させる方法以外
にも種々の方法が可能であり、例えば排出シュート47
から直接戻してもよく、あるいはコンベヤで移送しても
よい。
【0040】なお、浮上分離サイクロンを複数段設けた
場合には、各浮上分離サイクロンからの泡沫スカムの一
部を条件付与槽10へ戻すようにすればよい。あるい
は、2つの浮上分離サイクロンの中間に設けた第2の条
件付与槽(図示せず)へ戻すようにすればよい。
【0041】以上のように多量の微細な植物性短繊維と
薬剤とを混合した吸着捕集助剤を植物性短繊維供給装置
37から注入すれば、短繊維が泡沫の外周にメッシュ状
に付着して、この短繊維に原水中の各種の汚濁物質など
が付着するため、一層強力且つ安定的にフロックの吸着
捕集が行われ、浮上分離サイクロン40で浮上した泡沫
スカムにも多量の植物性短繊維がメッシュ状に付着して
いるので壊れにくく、この泡沫スカムを条件付与槽10
へ戻して再利用すれば、一層フロックを吸着捕集して雪
だるま式に増大して、原水の浄化に一層著しい効果をも
たらす。
【0042】また、このように泡沫スカムは植物性短繊
維を多量に含んでいるので、植物性短繊維がメッシュ状
にからみあっているため、排出シュート47から排出し
たスカムを脱水装置90で挟圧して脱水する際にスカム
が固形状になって型くずれしにくく脱水装置90から外
方へはみ出したりすることがない。その上、濾布との剥
離性がよくなり、濾布の洗浄も不必要なまでに改善され
る。
【0043】また、脱水したスカムは、植物性繊維を多
量に含んでいるため、焼却処分することができ、廃棄物
の減量化に貢献できる。また、この植物性短繊維を含ん
だ吸着捕集補助剤は各種物質の吸着性に富み、油や色素
を吸収するため吸油性、脱色性に優れているので、廃液
の浄化に一層効果的である。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の浄化装置
では、植物性短繊維を泡沫の外周にメッシュ状に付着さ
せるので、泡沫スカムが破壊されにくく安定化するため
浮上分離に浄化が一層促進される。また廃棄すべき泡沫
スカムが多量の植物性短繊維を含んでいるので、廃棄せ
ずに焼却処分できる。また、浮上分離サイクロンで浮上
分離した泡沫スカムを条件付与槽に戻してその吸着捕集
力を徹底的に再利用しているため、原水の浄化が著しく
促進され、発生スカム量も減少し、薬剤の使用量も少な
くて済むなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略構成図
【符号の説明】
1 原水槽 10 条件付与槽 30 条件付与系薬剤供給装置 37 植物性短繊維供給装置 40 浮上分離サイクロン装置 41 サイクロン本体 42 螺旋パイプ 47 排出シュート 48 循環シュート 51 ポンプ 60 エアポンプ 70 浮上分離系薬剤供給装置 80 レベル調整槽 82 排出管 82a 開口部 90 スカム脱水装置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原水を貯える原水槽と、 この原水槽から送られてきた原水を貯える条件付与槽
    と、 原水中からフロックを生じさせるための薬剤を、前記条
    件付与槽中へ、注入する条件付与系薬剤供給装置と、泡沫の外周にメッシュ状に付着させて泡沫スカムを安定
    化させるための植物性短繊維を前記条件付与槽中へ注入
    する植物性短繊維供給装置と、 前記条件付与槽内の条件付与原水と注入された前記薬剤
    及び植物性短繊維とを攪拌する攪拌装置と、 前記条件付与槽からの流過経路において、前記条件付与
    槽からの条件付与原水中に低圧の気体を注入する気体供
    給装置と、 前記流過経路に設けられ、前記条件付与原水と前記気体
    供給装置から注入された気体と混合攪拌して前記植物性
    短繊維が泡沫の外周にメッシュ状に付着した泡沫スカム
    を生成させつつ、泡沫スカムが破壊されない程度の低速
    で送出するポンプと、 前記流過経路における前記ポンプの吸込み側直前あるい
    は吐出側直後に、前記条件付与槽で生じた各種フロック
    のスカム化を促進させるための薬剤を注入する浮上分離
    系薬剤供給装置と、 上面のほぼ全体に開口部が形成されたサイクロン本体
    と、該サイクロン本体の外周に螺旋状に配置された螺旋
    パイプとを有し、前記流過経路から前記ポンプで送出さ
    れる前記条件付与原水を該螺旋パイプ内で泡沫スカムを
    生成させつつ該サイクロン本体内に送り込んで、互いに
    集合付着した泡沫スカムを浮上させる少なくとも1つの
    浮上分離サイクロンと、 前記浮上分離サイクロンで浮上分離した泡沫スカムの少
    なくとも一部を、前記条件付与槽へ戻す循環装置を設け
    たことを特徴とする浄化装置。
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