JP2683112B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2683112B2
JP2683112B2 JP1243769A JP24376989A JP2683112B2 JP 2683112 B2 JP2683112 B2 JP 2683112B2 JP 1243769 A JP1243769 A JP 1243769A JP 24376989 A JP24376989 A JP 24376989A JP 2683112 B2 JP2683112 B2 JP 2683112B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はインク吐出口から被記録部材に対してインク
を吐出して記録を行なうインクジェット記録装置に関す
る。
また、本発明はインクジェット記録ヘッドの温度調整
手段としてヒートパイプのごとき熱交換手段を利用した
インクジェット記録手段用温度制御装置に関する。
さらに、本発明は記録媒体の最大幅に対して記録可能
なフルラインタイプの記録手段、更にはこの記録手段を
複数有し、好ましくはフルカラー記録可能なインクジェ
ット記録装置に有効な発明に関する。
〔従来技術〕
従来、熱エネルギーを利用した画像記録方法は、感熱
式、熱転写方式に代表されるものがあり、高信頼性、高
画質が得られるため、フアクシミリ、複写機等に巾広く
利用されている。
また、最近では、さらに高速化、高信頼性、高画質化
が図られるものとして、所定の記録信号に応じて発生す
る熱エネルギーを利用することによりインクの飛翔的液
滴を吐出させて、所望の画像を形成する、いわゆるイン
クジェット方式が注目されている。
これら熱エネルギーを利用して所望の画像を記録する
方式では、発熱素子を被記録部材の全幅にわたって複数
個設け記録を行なうように構成された、いわゆるフルラ
インタイプの記録ヘッドを使用し、高速化をはかること
が提案されている。
このようなフルラインタイプの記録ヘッドを使用し
て、例えば第6図に示す様に被記録部材の一部の領域に
のみ画像を形成したような場合、フルラインタイプの記
録ヘッド内において第7図(a)で示されるように偏
った温度上昇が生じてしまう。このように偏よった温度
上昇が生じた場合、一部領域の発熱素子の過加熱やイン
クの粘度の変化等が生じその後に記録されるハーフトー
ン印字領域においては第7図(b)の′に示されるよ
うに記録された画像は濃度ムラを生じることになり画像
品位を低下させることとなってしまう。
この様な画像品位を低下させる記録ヘッド内の偏った
温度上昇の問題に対して出願人は、先に特願平1−5520
3号に示されるようなインクジェット式の記録ヘッドに
ヒートパイプのような熱交換手段を取り付ける構成とす
ることで前述の問題点を改善することを提案した。
[発明が解決しようとしている課題] しかしながら、ヒートパイプを単に記録ヘッドに取り
付けただけの構成では、温度調節効果は低速記録には適
しているものの、高速記録に対しては十分とはいえなか
った。
即ち本発明者らの従来装置では、前述のように記録ヘ
ッドに対してヒートパイプを設けた構成とした場合であ
っても、第7図(b)′に示されるような濃ムラは低
速記録では生じなくなるものの、特にフルラインタイプ
の記録ヘッドを使用してA4版サイズの記録紙毎分40枚以
上の高速で連続記録を行うとその効果は十分であるとは
いえなかった。
例えば第6図に示す様な画像を連続して60枚記録した
場合、記録ヘッドのベタ印字を行なったA領域の温度
は、記録ヘッドの温調温度を40℃としたとき、第7図
(a)に示されるように50℃まで昇温してしまった。
そのときのハーフトーン印字領域の印字濃度は第7図
(b)′で示されるように最大で約0.10のムラを生じ
ており画質を低下させていることがわかった。
一方、記録ヘッドに温度検出手段を設けて行なう記録
ヘッドの温度調整では温度調整の応答性にバラツキを生
じるなど所望の温度調節を行なえなかった。
また、従来ではヒートパイプ自体の構造に着目するこ
とがなく、記録信号のタイミング制御が複雑でインクジ
ェットの分野において実用化されていなかった。例え
ば、カラー画像を形成する場合に複数の記録ヘッドを並
列するが、記録ヘッド間距離dが隣接する記録ヘッドに
影響を与えない範囲でできるだけ小さな値とすることが
要求される。これはカラー画像の記録を行う場合、画像
データを記憶するメモリが必要になるが、ヘッド間距離
dが大きいほどメモリ量が多くなり装置コストを大幅に
上げてしまうことになる。
加えて、記録ヘッドのレジストレーション合わせ等の精
度を合わせることが難しく、装置の小型化の観点からも
記録ヘッド間距離dは小さい方がより好ましい。一方、
ヒートパイプの能力としては、熱輸送量を考慮すること
が必要である。ヒートパイプの熱特性として充分な能力
を得るためには、記録ヘッドとヒートパイプとの間にお
ける最大熱量以上の熱量を熱伝達可能なヒートパイプを
使用することが必要である。熱輸送量はヒートパイプの
管径Rに応じて変化するもので、管径Rが大きくなれば
なるほど大きな熱輸送量を得られる。
したがって、複数の記録装置を備えたインクジェット
記録装置にあっては、記録ヘッド間距離dは小さく、ヒ
ートパイプの管径は大きくという相矛盾した要求が生じ
る。
このような要求に対して、ヒートパイプ全体を記録ヘ
ッド間距離d以下になるように偏平状に加工することが
考えられる。しかし、放熱部における熱交換効率があま
り良好ではなく円筒管状のヒートパイプに比較して最大
熱輸送能力は約10%程度低下してしまった。
また、放熱部のフィンの取り付け状態を熱的に安定化
させることも容易ではなかった。
別の観点から、ヒートパイプを使ったインクジェット
記録装置としては、特公昭62−55990号公報もある。こ
の公報では、フルラインタイプの記録ヘッドにおいて発
生する熱を記録済の媒体に与え、記録インクの乾燥を行
うためにヒートパイプを記録ヘッドに取付けた構成を開
示している。この公報の目的は、記録ヘッドの余熱を利
用することに着眼したものであって、本願発明の技術課
題とは全く異なる。この公報に開示された前記ヒートパ
イプは均一形状のコの字形配置であって、前記記録ヘッ
ドの記録領域全域にわたって、密着して余熱を回収でき
る構成である。
しかしながら、この公報は、熱の記録済画像に対する
再利用であって、印字過程の記録ヘッド自体の前述した
問題を示唆するものは全く見られない。
いずれにしても、本発明は本発明者たちが見出だし着
目した問題を技術課題とするものであり、高速記録、高
精細画像の形成の格段に優れた技術目的を達成するため
の発明に関するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者等の検討の結果、ヒートパイプの構造に起因
するものであり、記録ヘッドと接触する領域のヒートパ
イプはその断面を偏平形にし、記録ヘッドとの接触領域
以外のヒートパイプはその断面形状を円筒形とすること
で、効率の良い熱交換が行え、記録ヘッドを所望の温度
に容易に調整することができるとともに記録ヘッド間を
狭くすることができ、レジストレーションの精度を向上
させ、装置の小型化を図れることを見出した。
また、温度検出手段の配置位置によって応答性のよい
温度制御が行え、偏った温度上昇を抑制することができ
ることを見出した。
これらの知見に基づいて本発明は提案されたもので、
被記録部材に対してインクを飛翔させて画像を形成する
インクジェット記録装置において、インクを吐出するた
めに利用される電気熱変換素子が複数配された記録ヘッ
ドと、該記録ヘッドの一方の側面の長手方向の略全域に
接触して熱交換を行う第1熱交換部と前記記録ヘッドか
ら離れた外部に位置する第2熱交換部とを有する熱交換
手段と、前記第1熱交換部と第2熱交換部の間の領域に
設けられた前記熱交換手段を加熱する加熱手段と、前記
第1熱交換部の長手方向中央領域に配置された前記熱交
換手段の前記第1熱交換部の温度を検出するために用い
られる温度検出手段と、前記熱交換手段の第2熱交換部
に対して作用し、第2熱交換部の放熱を補助する冷却手
段と、前記温度検出手段の温度検出値に基づき前記冷却
手段及び/または前記加熱手段の駆動を制御する駆動制
御手段と、を備えており、前記熱交換手段の第1熱交換
部の断面形状が偏平形、前記第2熱交換部の断面形状が
丸形であり、前記第1熱交換部の偏平面側を前記記録ヘ
ッドと接触するように配置されていることを特徴とす
る。
また、前記熱交換手段の前記第1熱交換部の短辺側の
長さをd1としたとき、5≦d1≦20mmの条件を満足するこ
とを特徴とする。
さらに、前記加熱手段は前記第1熱交換部と第2熱交
換部の間の領域に設けられていることを特徴とする。
また、前記温度検出手段は前記第1熱交換部の長手方
向中央領域に接触配置されたものであることを特徴とす
る。
加えて、前記記録ヘッド、熱交換手段、加熱手段、冷
却手段、温度検出手段は、複数備えられていることを特
徴とする。
さらに、前記熱交換手段は、35℃乃至60℃の範囲で温
度を制御することを特徴とする。
また、前記記録ヘッドは、被記録媒体の進行方向に対
して交差する幅方向の略全領域にわたって吐出口が配さ
れたフルラインタイプであることを特徴とする。
複数の記録ヘッドからインク吐出させてカラー画像を
形成するインクジェット記録装置において、該記録ヘッ
ドの一方の側面の長手方向の略全域に接触して熱交換を
行う第1熱交換部と前記記録ヘッドから離れた外部に位
置する第2熱交換部とを有する熱交換手段と、前記第1
熱交換部と第2熱交換部の間の領域に設けられた前記熱
交換手段を加熱する加熱手段と、前記第1熱交換部の長
手方向中央領域に配置された前記熱交換手段の前記第1
熱交換部の温度を検出するために用いられる温度検出手
段と、前記熱交換手段の第2熱交換部に対して作用し、
第2熱交換部の放熱を補助する冷却手段と、前記温度検
出手段の温度検出値に基づき前記冷却手段及び/または
前記加熱手段の駆動を制御する駆動制御手段と、を備え
るとともに、前記熱交換手段の第1熱交換部の断面形状
が偏平形、前記第2熱交換部の断面形状が丸形であり、
前記第1熱交換部の偏平面側を前記記録ヘッドと接触す
るように配置されており、前記複数の記録ヘッド間隔を
d、前記第1熱交換部の短辺側の長さをd1、前記第1熱
交換部の側面と隣接する記録ヘッドの側面との間隔をd3
としたとき、 5mm≦d≦20mm、5mm≦d1≦20mm、0mm≦d3≦15mm、ただ
し、d<d1、の条件を満足することを特徴とする。
また、前記熱交換手段は、35℃乃至60℃の範囲で温度
を制御することを特徴とする。
加えて、前記記録ヘッドは、被記録媒体の進行方向に
対して交差する幅方向の略全領域にわたって吐出口が配
されたフルラインタイプであることを特徴とする。
[作用] 請求項1、6の発明によれば、ヒートパイプの第1熱
交換部の断面形状を偏平にしているので、記録ヘッド間
距離dを短くでき、レジストレーションの精度の向上を
図れ、装置の低コスト化、小型化が図れる。
第2熱交換部の断面形状を円筒にしているためヒート
パイプ内の作動液上記を効率よく放熱部に伝達できる。
温度検出手段を第1熱交換部の長手方向の中央領域に
配置したことで記録ヘッドのいずれの位置における温度
変化であっても熱交換手段を介した応答性のよい検出が
行える。
[実施例] 第1図は、本発明に係るインクジェット記録装置を構
成する記録ヘッド1と熱交換手段としてのヒートパイプ
2とを有した記録ヘッドユニット10の一例の概略を示す
概略斜視図である。
第1図において、1は被記録部材の全幅にわたって吐
出口が設けられたフルラインタイプの記録ヘッドであ
る。この例で使用される記録ヘッドには、吐出口が63.5
μピツチで4736個並列されている。そしてこの記録ヘッ
ド1の吐出口には不図示の熱エネルギー発生素子が備え
られている。そして、この熱エネルギー発生素子の熱エ
ネルギーを利用して、熱エネルギー発生素子近傍のイン
クに急激な温度上昇を与えて膜沸騰を生じせしめ同時に
気泡を生成させ、この気泡によって生ずる急激な圧力変
化を利用してインクを吐出するようになっている。
2は、前記記録ヘッドの一方の側面の長手方向の略全
域に接触して熱交換を行う第1熱交換部2Aと記録ヘッド
による記録領域から離れた外部に延在して位置する第2
熱交換部2Bとを有した鋼製の熱交換手段としてのヒート
パイプである。銅は熱の伝導性が高いために好ましい材
料である。このヒートパイプを使用することにより記録
ヘッドの均一な温度調節が容易に行なえる。
ここで、使用するヒートパイプは、その熱輸送量を考
慮する必要がある。すなわち、ヒートパイプの熱輸送量
には限界があるため、十分な熱特性を得るためには、ヘ
ッドからヒートパイプに伝達されるあるいはヒートパイ
プからヘッドに伝達される最大熱量以上の熱量を伝達可
能なヒートパイプを使用することが必要である。
前記熱輸送量の限界量はヒートパイプの管径Rに応じ
て変化するものであり、ヒートパイプの管径Rが大きく
なればなる程度大きな熱輸送量を有するものとなる。
一方、後述するように複数の記録ヘッドを用いてカラ
ー画像の記録を行う場合記録ヘッド間距離dが大きくな
ればなるほど、画像データを記録するメモリ量が多くな
り、装置全体コストをあげてしまうことになる。
また、記録ヘッド位置合せ(レジストレーション)の
精度を向上させたり、記録装置の小型化のためにも、記
録ヘッド間距離dは小さければ小さい程好ましい。
本発明で使用されるヒートパイプは、これらの点を考
慮してヒートパイプ2と記録ヘッド1との伝熱による熱
交換を行う第1熱交換部2Aを円筒形のヒートパイプをプ
レス加工して偏平形状とし、主として放熱を行う第2熱
交換部2Bは円筒形状とされている。
このような形状のヒートパイプを使用することにより
記録ヘッド間距離を狭くすることができる。また熱輸送
量を低下させることなく効率の良い熱交換をすることが
できる。
前記記録ヘッド1とヒートパイプ2の一方の面とはそ
の間に例えばシリコングリスを介して略均等な間隔をも
って4カ所取付具8,9によって取付けられている。この
取付具の構成材のうち板状部材9はその厚みが0.3mm、
タテ27.6mm、ヨコ10mmのSUSもしくはリン製銅である。
この板状部材9は、厚みが非常に薄いためヒートパイプ
と直接接触していても熱の伝導等の熱的な問題は無視す
ることができる。
前記記録ヘッド1に対してヒートパイプ2を取付ける
にあたっては、インクの吐出に寄与する熱エネルギーを
発生する電気熱変換体が形成された記録ヘッドの基体側
に取付けてもよく、あるいは前記電気熱変換体が形成さ
れた基体に対向した、いわゆる天板側に取付けてもよ
い。特に、電気熱変換体で発生した熱が基体に蓄熱され
ることを防止し記録品位の向上を図るためには基体側に
取付けることが好ましい。
一方、ヒートパイプ2の第2熱交換部2Bには冷却手段
を構成する放熱フィン3が圧入されて取付けられてい
る。また、放熱フィン3の放熱機能を最大限に発揮する
ために冷却手段を構成するファン4が放熱フィン3の近
傍であって、記録ヘッドからインクが吐出される方向に
対して対向する方向に風を送るように放熱フィン3に対
向した下部に設けられている。このファン4は本実施例
の取付け形態に限られることなく後述するインクミスト
の問題を生じることのない場所であって、放熱補助効
果、装置の小型化等が達成することができる最も好まし
い位置に配設可能である。尚、このファン4は本体装置
に設けられているが、記録ユニットに設けられていても
良い。そしてこの放熱フィン3は、ヒートパイプの長手
方向に対して交差する方向に面をつくるようにして設け
られている。このように放熱フィン3を設けることで、
ファン4による放熱フィン3の下方から送られた風が記
録ヘッド側(記録領域側)にまわり込むことが抑制され
る。これによってインクミストが記録装置内を飛翔する
ことやそれによって生じる問題が低減される。
放熱フィン3は、ヒートパイプ2と同様放熱性に優れ
る銅材が使用されている。しかしながら、銅材は重いた
め放熱フィンの材料としては、放熱性に優れる軽量な材
料が用いられることが好ましい。
例えば、放熱性は銅に比べて低いものの非常に軽いAl
材等を使用することも可能である。
前記ヒートパイプ2には記録ヘッドの長手方向中央に
該当する位置にヒートパイプ2の温度を検知する温度検
知手段として温度センサー5が設けられている。またヒ
ートパイプ2を加熱するための加熱手段としてのヒータ
ー6が後述するように前記記録ヘッド1による記録領域
外の所定位置に設けられている。
本実施例で使用した温度センサーは、φ1.5(ヒート
パイプとの当接面径)×2.5mm(センサー厚み)大の豆
粒形状のPCB型サーミスタである。使用されるべきセン
サーとしては、検知すべき温度範囲例えば0℃〜70℃に
おいて、ダイナミツクレンジの大きなものが好ましく、
高感度のものがより好ましい。
この温度センサー5は前述のように記録ヘッドの長手
方向中央部に取付けられる。本実施例では、全長330mm
の記録ヘッドを使用しており、したがって、記録ヘッド
の端部から165mmの部分に前述の温度センサー5の中心
部が位置するように配置される。
また、記録ヘッドの吐出口との位置関係に着目した場
合、本実施例では、一端の吐出口から2348個目から2356
個目の間にセンサーが位置するように配置されている。
尚、温度検知手段(センサー)は、ヒートパイプに対
して直接取付けた接触タイプであっても、非接触タイプ
のものであっても適用することができる。特に、より安
定に応答性よくヒートパイプの温度を検知しようとする
本実施例等の場合には接触タイプのセンサーを用いるこ
とが好ましい。
このように記録ヘッドの長手方向中央部領域に対応し
て温度センサーを設けるのは次のような理由による。
偏った記録が行われた場合、わずかであるがヒートパ
イプの長手方向で温度分布が生じる。すなわち、第2図
(a),(b),(c)のように偏った記録が行われた
領域の記録ヘッドの温度が高くなり、その熱がヒートパ
イプに移動することで図示するようにヒートパイプの温
度がわずかに高くなる。例えば、ヒートパイプの一方の
端に温度センサーが配置されていたとすると、別の端で
偏った記録が行われた場合、その温度を検知するのがお
くれることになり、適切な温度制御を行うことがむずか
しいものとなる。
これに対して記録ヘッドのいずれの位置からも最も短
い距離に相当する長手方向中央部に温度センサーを設け
ることにより、いずれかの位置で生じた温度変化であっ
ても最も早く検知でき、応答性に優れた適切な温度制御
が可能となる。
さらに、温度センサーは、記録ヘッドの長手方向中央
領域(さらには吐出口形成部の長手方向の中央領域)に
対応するヒートパイプの周面上の所定の位置に設け得
る。
例えば第1図に示されるように断面略楕円形状のヒー
トパイプの前記周面上の中心部分5−2に設けられる。
温度センサー5は前記5−2で示される位置に限られ
ず、断面略楕円形状の長辺側端部であって、記録ヘッド
の吐出口形成領域側端部5−3や前記5−3を対向した
楕円長辺端部であって、吐出口形成領域から最も離向し
た領域5−1に設けてもよい。いずれの位置であっても
応答性に優れた適切な温度制御が可能であるが、より好
ましくは発熱素子が設けられている吐出口形成領域に最
も近い位置5−3に設けることにより一層応答性に優れ
た記録ヘッドの温度制御が可能となる。
一方、ヒートパイプ加熱用のヒーター6は、ヒートパ
イプ2に取付けた放熱フィン3と記録ヘッドとの間の記
録に寄与しない領域のヒートパイプ2にアタツチメント
12により取付けられている。
本実施例では、ヒーター6は2コ用いられており、例
えば後述するように複数の記録ヘッドを並列した場合等
に、小さい設置面積で、記録ヘッド1の間隔を広げるこ
とのない位置に設置することが好ましいために記録ヘッ
ドの記録領域に延在されたヒートパイプの部分に熱伝導
性に優れた銅製のアタツチメント12によって、記録ヘッ
ドの吐出口が設けられた側のヒートパイプの側面とは反
対側面部分のヒートパイプに取りつけられている。
ヒートパイプにヒーターを取付けるためのアタツチメ
ント12は、ヒーター6による加熱によって、ヒートパイ
プにドライアウト現象が生じるような熱流束がヒートパ
イプに集中しない様に、適度な面積をもって、ヒートパ
イプに熱的に接触している。
また、本実施例ではパワートランジスタをヒーターと
して用いているが(小型かつ発熱量が大きい為)、パワ
ートランジスタがヒートパイプ加熱時に定格温度以上に
上昇しない様に、アタツチメント材質及び肉厚を規定し
ている。
尚、ヒーター6は、第3図に示すようにヒートパイプ
に対して直接取付ける構成とされてもよい。その場合、
ヒータによる加熱によってヒートパイプ内の作動流体が
蒸発してしまい流体が流れなくなる。いわゆるドライア
ウト現象が生じないような接触面積をもってとりつける
ことが好ましい。
ところでヒーター6は、あまり記録ヘッド1に近接し
て設けるとヒーターの熱的影響をヒートパイプ2を介す
ることなしに直接受けてしまうことになるおそれがある
ため、ある程の距離をへだてて配置することが好まし
い。
第4図、第5図(a),(b)は、第1図に示した構
成の記録ヘッドユニット10をカラー記録が可能なよう
に、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラツクの各色を吐
出する記録ヘッド1を並列に配置した構成の記録装置を
示したものである。すなわち、第1図に示す構成の記録
ヘッドユニット10を複数個並列に配置しているので、温
度センサー5、ヒーター6、放熱フィン3、ファン4は
各記録ヘッド1夫々に個別に設けられた構成となってい
る。
このように個別に記録ヘッド1の温度調節を行うこと
でより精度の高い温度調節を行うためである。
ところで、複数の記録ヘッドを並列して行われる記録
においては、レジストレーシヨンの問題やメモリコスト
の問題がある。すなわち各記録ヘッドの間隔が広い場合
各記録ヘッド間隔の精度を出すことが非常に難しく、ま
た、メモリの容量を大きくする必要が生じる。したがっ
て、各記録ヘッドの間隔はできるだけ小さいことが好ま
しい。そのため、ヒートパイプに設けられるヒーターの
位置は第5図(a)に示されるように、記録ヘッド間の
間隔に影響を与えないような位置、すなわち、記録ヘッ
ドの吐出口が設けられた側のヒートパイプの側面とは反
対の側面にあたる位置、いわゆるヒートパイプ上部に取
りつけられている。
尚、第5図(b)に示されるように、並列した4本の
記録ヘッドユニット10の第1番目と第4番目に配列され
るユニットのヒートパイプに設けられるヒーターは、必
ずしもヒートパイプ上部に設けなくとも配列された記録
ヘッドユニットの外部側に面しているヒートパイプの側
面に設けてもよい。
このような構成の記録ヘッドユニット10は、温度セン
サー5からの検出温度によって制御装置7を介してヒー
ター5とファン4とを各々駆動させて記録ヘッド1の温
度を所望の温度に調整するように構成されている。
尚、前記ファン4としては小型で十分な風量を得るこ
とが可能なシロツコ型ファン等が使用可能である。
前述の如く、ヒートパイプは第1熱交換部2Aに相当す
る領域は平偏形状、第2熱交換部2Bはに相当する領域は
円筒形状とされている。このようなヒートパイプを取付
けた記録ヘッドをカラー記録可能なように複数個並置し
た時、前記第1熱変換部2Aの短辺側の長さをd1,長辺側
の長さをd2,ヒートパイプと隣接する記録ヘッドの間隔
をd3,複数の記録ヘッドの各記録ヘッドの対向する側面
側の間隔をdとすると、本実施例においては、d=10m
m,d1=5mm,d2=15mm,d3=5mmとされている。尚、記録ヘ
ッドの厚みは略13mmである。これらの値は本実施例側に
限定されることなく、以下のような関係を満足する範囲
であれば各種の値をとりうる。
すなわち、夫々の記録ヘッド間隔は、メモリ量やレジ
ストレーションの精度の関係から0≦d≦20(20mm)の
範囲に収めたい。これに対してヒートパイプは熱交換特
性として好ましい直径として10≦R≦30(mm)の範囲が
要求される。
したがって、直径Rを有するヒートパイプを前述のよ
うに平偏にプレス加工する必要が生じるが、短辺側の長
さd1をあまり短くしてしまうと、ヒートパイプ内の作動
流体に悪影響を与えるおそれがあるため安定な短辺側の
長さとしては、5≦d1≦20(mm)程度の範囲内とするこ
とが好ましい。
さらに、隣接するヒートパイプ2の側面と記録ヘッド
1の側面との間隔d3は、0<d3≦15(mm)の範囲内とす
ることが好ましい。
あまりd3が広いとレジストレーションやメモリ量の関
係から好ましくなく、あまり狭いと隣接する記録ヘッド
の熱的な影響をうけるおそれがある。また記録ヘッド間
距離dとヒートパイプ短辺長さd1とはd>d1なる関係を
満足しなければ隣接する記録ヘッドとヒートパイプとが
接触してしまい、本来温度調節をしなければならない記
録ヘッドの温度調節を安定に行うことができなくなって
しまう。
加えて、隣接するヒートパイプと記録ヘッドとが上述
のような熱的な悪影響を低減させうる範囲としてヒート
パイプ短辺長さd1とヒートパイプと隣接する記録ヘッド
間距離d3がd3≧d1なる関係を満足することが好ましい。
次に、本実施例の動作の一例を説明する。
図示しない記録動作開始のスイツチが入れられると、
まず温度センサ5によってヒートパイプ2の温度が検知
される。制御手段7は検出温度が記録時に維持しなけれ
ばならない所定の温度(以下、規定温度と称する)、例
えば本実施例では48℃(+4℃、−3℃の範囲)より低
い場合には、ヒーター6をオンにし、ヒートパイプ2を
介して記録ヘッド1を加熱する。このときヒートパイプ
2と記録ヘッド1との接触共有面2aはヒートパイプ5内
の作動流体が液化する凝縮部となり、ヒーター6による
加熱で蒸発した作動流体が均一に広がり凝縮し、均一に
潜熱を放出するために記録ヘッド1は均一な熱流束を受
け均一に急峻に温度上昇し規定温度に達する。
記録ヘッド1が規定温度に達すると、記録可能と判定
され、記録時としての所定の画像信号が入力されれば、
これに従ってインクに電気熱変換素子のエネルギーが作
用し記録ヘッド1の吐出口からインクが吐出される。吐
出されたインクは対向する被記録部材8に到達すると被
記録部材8に吸収され、所望の画像が形成される。この
画像形成が進行すると、インクに印加された熱エネルギ
ーのうち記録ヘッド1内に残留した熱により、記録ヘッ
ド1は昇温する。この時、温度センサ5からの検出温度
が規定温度から許容量以上に離れると制御手段7はファ
ン4をオンし、フィン3に風を送り、ヒートパイプ2を
介し記録ヘッド1の放熱を開始する。この時、ヒートパ
イプ2と記録ヘッド1との接触共有面は、蒸発部とな
り、記録ヘッド1からの熱流束の流入が大きい部分から
は多くの作動液体が蒸発し、それぞれの蒸発量に応じ
て、多くの熱量、少量の熱量をうばい、蒸気となる。ま
た、全く熱流束の流入がない部分に対しては、一旦蒸気
となった作動液体がそこで凝縮し潜熱を出し、熱量を供
給する。蒸気部分にはほとんど全く熱抵抗がなく、熱量
の移動が瞬時に行われるため、この蒸発部の作動液体と
蒸気部の界面温度の均一化は瞬間的に行われ、ヒートパ
イプ2へ流入する熱流束が場所ムラを持つ場合でも、こ
の界面温度はほぼ均一に保持される。したがって、画像
信号に応じて、場所ムラを持った熱流束が生じたとして
もヒートパイプ2内部のこの温度均一化の作用によっ
て、記録ヘッド1はほぼ均一な温度に保たれることにな
る。そして、この界面温度を均一化してもまだあり余る
熱量は、瞬時にフィン3の放熱部2Bに運ばれ、ここで凝
縮し熱量を発生する。発生した熱量は、フィン3を通
し、ファン4より送られる空気流に伝達され空気中に放
出される。
そして、画像記録動作は、制御手段7が温度センサ5
の検出温度に従って適宜ファン4をオン、オフすること
により、記録ヘッド1の温度を上述の如くほぼ均一に規
定温度近傍に保持した状態で安定して続けられる。
尚、記録ヘッドの温調温度としては前述のように48℃
(+4℃、−3℃)に限られることなく、使用されるイ
ンクや記録ヘッドあるいは使用環境等に応じて適宜決め
られるものであるが略35℃乃至60の範囲の温度に調節さ
れることが好ましい。
温度調節のための制御の方法としては前述の如く加熱
手段と冷却手段とを適宜オン・オフして行う他、常時冷
却手段たるファンを駆動し、冷却手段についてはオン・
オフの制御は行わず、必要に応じて加熱手段で記録ヘッ
ドの温度を調節するようにオン・オフの制御を行うよう
にしてもよく、あるいは加熱手段たるヒーターを常時駆
動させた状態とし、加熱手段のオン・オフの制御は行わ
ず、記録ヘッドの温度を調節するように必要に応じて冷
却手段のオン・オフを制御して所望の温度を維持するよ
うにしてもよい。
以上詳述したように、記録ヘッドにヒートパイプを装
着し、該記録ヘッドの温度に従って、該ヒートパイプを
介し該記録ヘッドを加熱または放熱することによって、
長尺の記録ヘッドを均一に加熱または均一に放熱するこ
とが可能となり、長尺の記録ヘッドを均一な温度に安定
して制御することが可能となる。これによって、インク
の吐出状態が飛躍的に安定化され、画像の安定性が大き
く向上する。さらに、本実施例の如くの構成において
は、フィンとファンの設置位置を画像域外に置けるた
め、ファンからの強い空気流を画像域と分離でき、吐出
するインクの飛翔経路を乱すことなく放熱を行え、これ
によってさらに画像の安定性が高まる。
このように記録ヘッドの温度が制御されるので第6図
に示されるような画像をA4サイズの用紙60枚に対して連
続的に形成した場合であっても、第7図(a)に示さ
れるように記録ヘッドの長手方向の温度ムラが極めて小
さく抑制される。
そのため、第7図(b)′に示されるように60枚印
字後のハーフトーン印字部の濃度ムラも極めて低く抑制
することが可能である。
これに対して、第1図中11で示される記録ヘッド1の
所定位置にセンサーを設置した構成の記録装置における
温度制御の例を比較実施例として示す。
この例では、第6図に示されるような画像をA4サイズ
の用紙60枚に対して連続的に形成した場合、第7図
(a)で示されるように記録ヘッドの長手方向で大き
な濃度ムラを生じており、第7図(b)′で示される
ように60枚印字後のハーフトーン部の温度ムラも大きい
ものであった。これは、記録ヘッド1のベタ印字領域で
発生した熱が温度センサー11に伝わりにくいため、温度
検出位置11の検出温度とベタ印字領域の温度との温度差
が大きくなり、冷却手段の制御を精度良く行うことが困
難なためである。
本実施例のように、ヒートパイプ2と記録ヘッド1と
の接触共有面、長手方向中央部で温度を検出するように
構成することで記録ヘッド内の温度を位置にかかわらず
略一定の温度を示すヒートパイプの温度で検出すること
としているため、冷却手段や加熱手段の制御を精度良く
行うことが可能となり、記録ヘッドを常に略一定の温度
に維持することができる。
以上のように本発明は、特にインクジェット記録方式
の中でも熱を利用したバブルジェット方式の記録ヘッ
ド、記録装置において、優れた効果をもたらすものであ
る。その代表的な構成や原理については、例えば米国特
許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この
方式はいわゆるオンデマンド型、コンテイニユアス型い
ずれにも適用可能であるが、特にオンデマンド型の場合
には、液体(インク)が保持されているシートや液路に
対応して配置されている電気熱変換体に記録情報に対応
していて、核沸騰をこえる急速な温度上昇を与える少な
くとも1つの駆動信号を印加することによって、該電気
熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱
作用面に膜沸騰させて、結果的にこの駆動信号の一対一
対応し液体(インク)内の気泡を形成できるので有効で
ある。この気体の成長、収縮により吐出用開口を介して
液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの液を形
成させる。
この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡
の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体
(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパル
ス形状の駆動信号としては、米国特許第4462259号明細
書、同第4345262号明細書に記載されているようなもの
が適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関す
る発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている
条件を採用すると、更に優れた記録を行うことができ
る。記録ヘッドの構成としては、上述の明細書に開示さ
れているような吐出口、液路電気熱変換体の組み合わせ
構成(直線状液流路または直角液流路)のほかに熱作用
部が屈曲する領域に配置されている構成を開示7る米国
特許第4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書を
用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて複数
の電気熱変換体に対して共通するスリツトを電気熱変換
体の吐出部とする構成を開示する特開昭50年第123670号
公報や熱エネルギーの圧力波を吸収する開口を吐出部に
対応させた構成を開示する特開昭59年第138461号公報に
基づいた構成としても本発明の効果は有効である。更に
記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さ
を有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述
した明細書に開示されているような、複数記録ヘッドの
組み合わせによって、その長さを満たす構成や、一体的
に形成された一個の記録ヘッドとしての構成のいずれで
もよいが、本発明は、上述した効果を一層有効に発揮す
ることができる。また、本発明に、記録装置の構成とし
て設けられる記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な
補助手段などを付加する事も好ましいものである。これ
らを具体的に上げれば記録ヘッドに対してのキヤツピン
グ手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段が安
定した記録を行うために有効である。特に本発明は、前
述したように記録ヘッドを一体的に構成するか、複数個
の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複数カラ
ーまたは、混色によるフルカラーの記録を達成する装置
にきわめて有効である。
〔発明の効果〕
請求項1、6の発明によれば、ヒートパイプの第1熱
交換部の断面形状を偏平にしているので、記録ヘッド間
距離dを短くでき、レジストレーションの精度の向上を
図れ、装置の低コスト化、小型化が図れる。
第2熱交換部の断面形状を円筒にしているためヒート
パイプ内の作動液上記を効率よく放熱部に伝達でき、放
熱能力を向上させられ記録ヘッド全体の温度を均一化調
整が容易に行える。
温度検出手段を第1熱交換部の長手方向の中央領域に
配置したことで記録ヘッドのいずれの位置における温度
変化であっても熱交換手段を介した応答性のよい検出が
行える。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を適用したインクジェット記録装置を
構成するインクジェットヘッドの一例を示す概略斜視
図、第2図は、高濃度印字領域の記録場所の異なりによ
るヒートパイプの温度分布を示す特性図、第3図は、本
発明を適用したインクジェット記録装置を構成するイン
クジェットヘッドの他の例を示す概略斜視図、第4図
は、本発明を適用したインクジェット記録装置の一例を
模式的に示す平面図、第5図(a),第5図(b)は本
発明に係るインクジェット記録装置の一例を示す概略斜
視図、第6図は、被記録部材の一部領域のみに画像を形
成した場合の一例を示す平面図、第7図(a)は、第6
図に示す画像を記録した場合の記録ヘッドの長手方向の
温度分布を示す特性図、第7図(b)は、第6図に示す
画像を記録した場合の印字濃度ムラを示す特性図であ
る。 1…記録ヘッド、2…ヒートパイプ、3…フィン、4…
ファン、5…温度センサー(温度検出手段)、6…ヒー
ター(加熱手段)、7…制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−55180(JP,A) 特開 昭55−117673(JP,A) 特開 昭60−73861(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被記録部材に対してインクを飛翔させて画
    像を形成するインクジェット記録装置において、 インクを吐出するために利用される電気熱変換素子が複
    数配された記録ヘッドと、該記録ヘッドの一方の側面の
    長手方向の略全域に接触して熱交換を行う第1熱交換部
    と前記記録ヘッドから離れた外部に位置する第2熱交換
    部とを有する熱交換手段と、 前記第1熱交換部と第2熱交換部の間の領域に設けられ
    た前記熱交換手段を加熱する加熱手段と、 前記第1熱交換部の長手方向中央領域に配置された前記
    熱交換手段の前記第1熱交換部の温度を検出するために
    用いられる温度検出手段と、 前記熱交換手段の第2熱交換部に対して作用し、第2熱
    交換部の放熱を補助する冷却手段と、 前記温度検出手段の温度検出値に基づき前記冷却手段及
    び/または前記加熱手段の駆動を制御する駆動制御手段
    と、 を備えており、 前記熱交換手段の第1熱交換部の断面形状が偏平形、前
    記第2熱交換部の断面形状が丸形であり、前記第1熱交
    換部の偏平面側を前記記録ヘッドと接触するように配置
    されていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】前記熱交換手段の前記第1熱交換部の短辺
    側の長さをd1としたとき、 5≦d1≦20mm の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】前記記録ヘッド、熱交換手段、加熱手段、
    冷却手段、温度検出手段は、複数備えられていることを
    特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】前記熱交換手段は、35℃乃至60℃の範囲で
    温度を制御することを特徴とする請求項1に記載のイン
    クジェット記録装置。
  5. 【請求項5】前記記録ヘッドは、被記録媒体の進行方向
    に対して交差する幅方向の略全領域にわたって吐出口が
    配されたフルラインタイプであることを特徴とする請求
    項1に記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】複数の記録ヘッドからインクを吐出させて
    カラー画像を形成するインクジェット記録装置におい
    て、 該記録ヘッドの一方の側面の長手方向の略全域に接触し
    て熱交換を行う第1熱交換部と前記記録ヘッドから離れ
    た外部に位置する第2熱交換部とを有する熱交換手段
    と、 前記第1熱交換部と第2熱交換部の間の領域に設けられ
    た前記熱交換手段を加熱する加熱手段と、 前記第1熱交換部の長手方向中央領域に配置された前記
    熱交換手段の前記第1熱交換部の温度を検出するために
    用いられる温度検出手段と、 前記熱交換手段の第2熱交換部に対して作用し、第2熱
    交換部の放熱を補助する冷却手段と、 前記温度検出手段の温度検出値に基づき前記冷却手段及
    び/または前記加熱手段の駆動を制御する駆動制御手段
    と、 を備えるとともに、 前記熱交換手段の第1熱交換部の断面形状が偏平形、前
    記第2熱交換部の断面形状が丸形であり、前記第1熱交
    換部の偏平面側を前記記録ヘッドと接触するように配置
    されており、 前記複数の記録ヘッド間隔をd、前記第1熱交換部の短
    辺側の長さをd1、前記第1熱交換部の側面と隣接する記
    録ヘッドの側面との間隔をd3としたとき、 5mm≦d≦20mm 5mm≦d1≦20mm 0mm≦d3≦15mm ただし、d<d1 の条件を満足することを特徴とするインクジェット記録
    装置。
  7. 【請求項7】前記熱交換手段は、35℃乃至60℃の範囲で
    温度を制御することを特徴とする請求項6に記載のイン
    クジェット記録装置。
  8. 【請求項8】前記記録ヘッドは、被記録媒体の進行方向
    に対して交差する幅方向の略全領域にわたって吐出口が
    配されたフルラインタイプであることを特徴とする請求
    項6に記載のインクジェット記録装置。
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