JP2683103B2 - 車両用自動変速機の制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ベルト式の無段変速機構を用いた車両用の
自動変速機に係り、特に、あまり出力が大きくないエン
ジンを備えた自動車に好適な自動変速機の制御装置に関
する。
〔従来の技術〕
ガソリンエンジンなどの内燃機関を原動機とした自動
車などの車両では、その走行状態に応じて駆動輪に伝達
されるトルクを制御することができるように、エンジン
からの駆動力伝達系に変速機構を設ける必要がある。
そして、この変速機構としては、従来から、変速比の
異なる複数の歯車伝達機構の切り換えによる方式のもの
と、ハイドロリック・トルクコンバータなどの無段変速
方式によるものとが広く用いられているが、近年は、後
者の方式による、いわゆる自動変速装置が重用される趨
勢にある。
しかして、さらに近年に到り、無段変速機構として純
機械的に動作する、いわゆるベルト式無段変速機構を用
いた自動変速装置が、比較的少出力のエンジンを備えた
自動車用などに実用化されるにようになり、その例を特
開昭63−57953号公報などに見ることが出来る。
そして、この従来例では、その変速比制御のためのア
クチュエータとして、それまで主として使用されていた
油圧方式のものに代えて直流電動機を用い、これにより
マイコン(マイクロ・コンピュータ)による木目細かな
制御の適用を可能にし、且つ、小型、軽量化、それにロ
ーコスト化などが得られるようにしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、ベルト式無段変速機構のプーリ溝幅
制御用のアクチュエータとして直流電動機を用いること
によるメリットが充分に期待できる反面、直流電動機に
よる駆動力伝達系での、機械的な故障などによる駆動力
(トルク)ロックの発生について配慮がされておらず、
直流電動機やその制御回路の保護が不充分で、信頼性の
面で問題があった。
つまり、上記した駆動力ロックが発生すると、ベルト
式無段変速機構の変速動作が不可能になり、変速比制御
が停止してしまうので、そのときに与えられている変速
指令値に対応した実変速比がいつまでも達成されなくな
るため、直流電動機に流れる電流が増加されて行き、こ
の結果、直流電動機と、その制御回路に過熱などによる
悪影響が現われ、従って、信頼性の低下などの問題が生
じるのである。
本発明の目的は、上記した駆動力ロックの発生に際し
ても直流電動機が過電流状態になる虞れが無く、常に充
分な信頼性が確保でき、変速比制御用のアクチュエータ
として直流電動機を用いたことによるメリットが充分に
活用できるようにした車両用自動変速機の制御装置を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明は、ベルト式無段変
速機構により与えられている実変速値で定まる所定の変
速指令値範囲が設定されるようにし、変速比制御用の直
流電動機に対する変速指令値と上記した実変速値との偏
差値が所定時間以上にわたって変化しなくなったときに
は、上記変速許容範囲を逐次狭めて行くようにしたもの
である。
〔作用〕 ベルト式無段変速機構の変速比制御のための駆動力伝
達系に上記した駆動力ロックが発生したときには、所定
の変速指令値を直流電動機に与えたとしても、それに対
応した実変速比は得られなくなるが、このときには上記
した偏差値の変化が停止し、この結果、変速許容範囲を
逐次狭めて行く制御が働くため、最終的には上記変速指
令値と実変速比との一致が与えられたことになり、直流
電動機の電流はゼロを含む所定値に収斂制御されるの
で、直流電動機や制御回路を過電流から確実に保護する
ことが出来る。
〔実施例〕
以下、本発明による車両用自動変速機の制御装置につ
いて、図示の自動車に適用した実施例により詳細に説明
する。
第5図は本発明の一実施例が適用された自動車のエン
ジン駆動系を示したもので、図において、エンジン1が
発生したトルク(回転力)は電磁クラッチ2からリダク
ションギア部3、ベルト式無段変速機構(以下、単に変
速機構という)4、それにディファレンシャルギア部6
を介して駆動輪7に伝達され、車両を走行可能にする。
電磁クラッチ2は、いわゆるパウダー式電磁クラッチ
で、内部に磁性粉を有し、電磁コイル2aに電流を通じる
ことにより磁性粉の固体化をもたらし、所定のトルク伝
達が得られるように構成されている、周知のものであ
る。
リダクションギア部3は、エンジン1からのトルク伝
達系に所定の減速比を与えると共に、自動車後進時に回
転方向を切り換える働きをする。
変速機構4は、それぞれ溝幅の変化が可能な駆動側プ
ーリ40と非駆動側プーリ41、それに、これらのプーリ間
に掛け渡されたV字ベルト42とからなる周知のもので、
直流電動機4aから減速ギア4bを介して回動されることに
より、軸方向に移動して駆動側プーリ40の溝幅を変化さ
せ、変速比を所定の範囲内で無段階に制御することがで
きるようになっているものである。
従って、この直流電動機4aが変速比制御用のアクチュ
エータであり、この実施例では、永久磁石界磁型直流電
動機で構成されている。
10は制御部で、マイコンを含み、各種センサ、すなわ
ち、ディファレンシャルギア部6の回転数を検出する電
磁ピックアップセンサ16、変速機構4の入力軸回転数を
検出する電磁ピックアップセンサ17、エンジン1の回転
数を検出する電磁ピックアップセンサ18、スロットルバ
ルブの開度を検出するスロットルセンサ19、エンジン冷
却水温度を検出する水温センサ20、それに変速機構4の
プーリ溝幅検出用の位置センサ21などからの信号や、自
動変速機制御用のセレクタスイッチ14、アクセルペダル
に取付けられたアクセルスイッチ15a、ブレーキペダル
に取付けられたブレーキスイッチ15bからの信号を取り
込み、電磁クラッチ2や変速機構4の変速比を制御する
直流電動機4aに制御信号を出力し、所定の変速制御を実
行するように構成されている。
第6図は制御部10の詳細を示したもので、MPU(マイ
クロ・プロセッシング・ユニット)11、ROM(リード・
オンリ・メモリ)12、それにI/O(入出力インターフェ
ース)13などからなるマイコンを主要部とするもので、
パーキングP、リバースR、ニュートラルN、ドライブ
Dなどの各シフト位置を表わすセレクタスイッチ14から
の信号と、アクセルスイッチ15aからのアクセルペダル
が戻されたことを表わすアクセルオフ信号と、ブレーキ
スイッチ15bからのブレーキペダルが踏み込まれたこと
を表わすブレーキ信号はそれぞれI/O13に入力されたあ
と、MPU11に取り込まれる。
また、各電磁ピックアップセンサ16、17、18からはパ
ルス信号が入力され、、このI/O13に内蔵された演算部
により処理され、それぞれのパルス信号の周期から、対
応する各部分での回転数が算出され、MPU11に入力され
る。
同様に、スロットルバルブの開度を検出するスロット
ルセンサ19、エンジン冷却水温度を検出する水温センサ
20、それに変速機構4のプーリ溝幅検出用の位置センサ
21などからの信号も、このI/O13に入力されるが、これ
らのセンサからの信号はアナログ量の信号であるため、
これも内蔵されているアナログ・ディジタル変換器によ
りディジタル化されてからMPU11に取り込まれるように
なっている。なお、このI/O13にはデータなどの一時記
憶を行うRAMなども含まれており、LSI化されているもの
である MPU11はROM12に予め書き込まれている所定のプログラ
ムによる処理を実行し、各種センサからのデータによ
り、そのときどきでのエンジンの運転状態や自動車の走
行状態、それに運転者の操作などに応じて最適と考えら
れている所定の状態に、電磁クラッチ2のトルク伝達量
や変速機構4の変速比を制御するため、電磁コイル2aの
電流値と直流電動機4aの電流値を表わすデータをI/O13
内のRAMに書き込む。
一方、これに応じてI/O13は、このデータを所定のデ
ューティ比のパルス信号に変換し、それぞれの駆動部2
2、23に出力し、これによりいわゆる通流率制御による
電磁クラッチ2と直流電動機4aの電流制御を行なう。
クラッチ駆動部22は、上記したパルス信号に応じたパ
ルス電流を電磁コイル2aに供給し、伝達トルクを制御す
ると共に、このときの電磁コイル2aに流れる電流を検出
して、それをI/O13に戻し、これにより電流のフィード
バック制御を可能にし、クラッチ電流の制御や、異常電
流の監視などが得られるようにしている。
直流電動機4を制御するモータ駆動部23は第7図に示
すように、4個のパワーFET41、42、43、44と、これら
のFETを制御するゲート回路45、さらには電流検出用の
抵抗素子46などで構成されており、I/O13から供給され
る信号13A、13B、13C、13Dによりオン・オフ制御され、
直流電動機4aの正転、逆転、それに通流率の制御が行わ
れる。
これらの信号13A、13B、13C、13Dは、それぞれ信号13
Aと13B、それに13Cと13Dが対になって出力され、例えば
直流電動機4aを正転方向に回転制御するときには、信号
13Aと13Bが出力され、逆転方向に回転制御するときには
信号13Cと13Dが出力されるようになっている。つまり、
信号13Aと13Bが出力されたときには、FET41、44がオン
・オフ制御されるので直流電動機4aには、図の上側から
下側に電流が流れて正転し、反対に信号13Cと13Dが出力
されたときには、FET42、43がオン・オフ制御されるの
で、今度は直流電動機4aには下側から上側に電流が流
れ、逆転することになるのである。
このときの信号の波形は第8図のようになり、上側の
パワーFET、つまり正転時ではFET41、逆転時にはFET42
がそれぞれパルス幅変調信号により通流率制御され、直
流電動機4aのトルクが制御されることになる。すなわ
ち、信号13Aと13B、それに13Cと13Dの、それぞれ対をな
す信号の双方が、いずれもローレベルになったときに直
流電動機4aに電流が流れ、この電流の値は第8図に示す
ように、信号13A、13Cのパルスデューティ、つまり、こ
れらの信号のパルスがローレベルになっている時間とパ
ルス周期との比、すなわち通流率で定まることになる。
そして、このときの直流電動機4aに流れる電流は抵抗
素子46により電圧に変換されてI/O13に取り込まれ、こ
れにより電流フィードバック制御が掛けられ、過電流な
どの異常が生じないようにしている。
なお、上記したように、直流電動機4aに流れる電流
は、パルス信号13Aまたは13Cがローレベルになっている
時間の平均値となるが、直流電動機4aに流れる電流の時
定数は、上記したパルスの周期よりも大となっているた
め、実際には信号13a、13Cがハイレベルになっていてパ
ワーFET41、または42がオフされている期間にも電流を
流す必要があるが、このときの電流は、各パワーFETに
内蔵されているフリーホィールダイオードを通して流れ
るようになっている。
次に、この実施例の動作について説明する。
第5図と第6図に戻り、マイコンを含む制御部10は、
変速比制御のために、第1図、第2図、それに第3図に
示す処理を、所定の周期ごとに繰返し実行する。
まず、第1図は変速比制御に必要な直流電動機4aの制
御処理を示したもので、この処理に入ると、まずステッ
プ101で実変速比iと目標変速比iaとの偏差をとり、こ
の偏差が所定の定数Ik以下であるか否かを調べ、結果が
Yes、つまり実変速比iと目標変速比iaとの偏差が所定
値以下であると判断されたときはステップ106の処理に
進み、直流電動機4aを停止したままにして処理を終了す
る。
しかして、ステップ101で結果がNoとなったときに
は、次にステップ102に進み、今度は実変速比iと目標
変速比iaとを比較し、その判定結果により、以下の選択
を行う。
i>ia:ステップ103のHIGH方向制御 i=ia:ステップ104のモータ停止制御 i<ia:ステップ105のLOW方向制御 ここで、HIGH方向制御とは実変速比iをTOP方向に制
御することであり、LOW方向制御とは、反対に実変速比
iをLOW方向に制御することである。
まず、判定結果が(i>ia)と判断され、ステップ10
3に進んだときには、第2図に示す処理を実行する。
ステップ110では、まず実変速比iを調べ、それが変
化したか否かを判断する。そして結果がYes、つまり実
変速比iに変化があれば、直流電動機4aによる変速機構
の変速駆動系に異常なしと判断し、ステップ113以降の
通常のHIGH方向制御に移行する。
しかして、ステップ110でNo、すなわち、実変速比i
に変化なしと判定されたときには、続いてステップ111
で所定の設定時間taが経過するのを待ち、この間に変化
が検出されたら、同じくステップ113以降の処理に進む
のであるが、時間taがそのまま経過したときには、この
ときの実変速比iをデータI2として所定のレジスタに書
き込み、ここで初めてステップ113に進むのである。
このデータI2は、上記した目標変速比iaの制限値とな
るデータなので、ステップ113での通流率は、このとき
の動作条件が、 目標変速比ia=データI2=実変速比i となっているため、0%にされてしまうことになる。つ
まり、このときには、このデータI2により、変速機構4
の変速許容範囲が制限されてしまうことになる。
ステップ114では、このようにして設定された通流率
が、そしてステップ115ではHIGH方向の信号がそれぞれI
/O13に設定され、ここで、この処理を終了する。そし
て、この結果、このときには第7図、第8図に示す信号
13A、13Bが出力されることになる。なお、ここでは、直
流電動機4aの正転方向が変速比のHIGH方向に対応するよ
うに設定されているものとしている。
次に、判定結果が(i<ia)と判断され、ステップ10
5に進んだときには、第3図に示す処理を実行する。
まず、ステップ120で実変速比iの変化を監視し、変
化が検出されればロックなどの異常は無いものと判定
し、ステップ123以降の通常のLOW方向制御に移行する。
しかして、ステップ120で実変速比iに変化無しと判
定されたときには、ステップ121で所定の設定時間taの
経過を待ち、その間に変化が検出されたときには、同じ
くステップ123以降の処理に移行するが、時間taが経過
してしまったときにはステップ122で、現在の実変速比
iをデータI1として書き込んでからステップ123に進む
のである。
このデータI1は、上記した目標変速比iaの制限値とな
るデータなので、ステップ123での通流率は、このとき
の動作条件が、 目標変速比ia=データI1=実変速比i となっているため、0%にされてしまうことになる。つ
まり、このときには、このデータI1により、変速機構4
の変速許容範囲が制限されてしまうことになる。
ステップ124では、このようにして設定された通流率
が、そしてステップ125ではHIGH方向の信号がそれぞれI
/O13に設定され、ここで、この処理を終了する。そし
て、この結果、このときには第7図、第8図に示す信号
13C、13Dが出力され、直流電動機4aは逆転制御されるこ
とになる。
なお、ステップ104に進んだ場合は、既に説明したス
テップ106の処理と同じく、直流電動機4aを停止させて
から処理を終了させるだけである。
ここで、このステップ104が設けられているのは、次
の理由による。
すなわち、何らかの理由により、ステップ101での判
定がYESになるべきところ、ステップ102に抜けてしまっ
た場合や、このステップ102に抜けてくるまでの間に実
変速比と目標変速比が等しくなっていた場合には、ステ
ップ102での「=」の判定によりステップ104に進み、無
用な変速比の変更が抑えられようにするためである。
次に、以上の第1図乃至第3図のフローチャートに従
った処理が実行されることにより得られる変速時での動
作について、第4図により説明する。
この第4図は、縦軸に変速比をとり、横軸に時間をと
って示したもので、自動車が時刻t0で発進したあとの実
変速比iの変化を特性50で表わしたものである。
そして、データI1の初期値は、56で表わすように、最
大変速比LOWにあり、他方、データI2の初期値は、同じ
く54で表わすように、最小変速比TOPにある。
いま、時刻t0で自動車が発進したとすると、停止時及
び10km程度までの低速走行時には、 目標変速比ia=データI1 に保たれ、この結果、実変速比iもLOWに制御されてい
るが、やがて車速の増加など所定の条件が満足されるに
つれて目標変速比iaがHIGH方向に設定換えされてゆき、
これに伴い、実変速比iもTOP側に、つまり小さい方に
移行して行く。
しかして、次に、実変速比iが点51にまで変化したと
に、直流電動機又はそれによる変速駆動系に異常が発生
し、ロック状態になってしまったとする。
そうすると、この時点以降、実変速比iの変化が停止
するから、ここでステップ110(第2図)での結果がNo
になり、このあと所定の設定時間td(53)が経過するま
では、それまでの通流率による電流を直流電動機に供給
しながら実変速比を監視し(ステップ111)、設定時間t
dが経過するまで変化が現われなかったときにはステッ
プ112が実行されるので、データI2は、このときの実変
速比に等しく設定換えされ、その初期値54から所定値55
に移される。
次に、減速状態に移行した場合には、実変速比50はLO
W側に変化してゆくが、このとき、点52に達したところ
でロック状態が発生したとすると、ここでまた実変速比
の変化が停止するから、同じくステップ120から121、12
2の処理が実行され(第3図)、こんどはデータI2がそ
の初期値56から、このときの実変速比と同じ値57に変更
されることになる。
従って、この場合には、図から明らかなように、目標
変速比の設定範囲はレベル55と57の間に限定され、この
結果、実変速比50の変化範囲も、同じくこの範囲内、つ
まりロック状態が現われていない範囲内に限られること
になり、直流電動機4aやその駆動回路に大きな電流が流
れたりすることがなくなる。
ところで、上記の説明では、点51でTOP側への変速動
作時にロックが発生したあと、反対のLOW側へは変速動
作が可能な場合について説明したが、直流電動機4aによ
る変速比駆動が点51でロックなどにより停止した後、今
度はLOW側への変速動作にもロックが発生したとする
と、目標変速比を限定するLOW側のデータI1も、この点5
1での実変速比に書き換えられることになるので、この
ときには、HIGH側、LOW側の双方のデータがレベル55に
書き換えられるので、変速許容範囲は実質的にゼロにな
り、ロックしたまま直流電動機に電流が流れ続けてしま
うという事態の発生は無くなり、従って、この実施例に
よれば、直流電動機や、その駆動回路の過熱などを確実
に抑えることができる。
また、上記実施例では、ロック状態になったとき、そ
こで直ちにHIGH側とLOW側の双方について、目標変速比
の制限データを設定するのではなく、HIGH側への変速時
にロック状態になったら、このHIGH側での制限を与える
データI2だけを書き換え、他方、LOW側でロックが発生
したら、このときは、このLOW側での制限用のデータI1
を書き換えるようにしているので、とにかく、ロックの
態様によっては、変速操作が可能な余地を充分に残すこ
とが出来、かつ、このように、反対方向への変速操作の
余地を残すことにより、場合によっては、そのロック状
態が解除される場合も考えられ、従って、この実施例に
よれば、変速比の変更操作が不能になってしまう事態発
生の確率を充分に低く抑えることが出来、高い信頼性を
得ることが出来る。
〔発明の効果〕
本発明によれば、ベルト式無段変速機構を用いた自動
変速機において、何らかの異常により、変速操作用の駆
動系にロックが発生しても、変速操作用のアクチュエー
タである直流電動機に電流が流れ続けたままになるとい
う事態の発生を確実に無くすことができるから、システ
ムの保護や信頼性の確保が充分に得られ、ベルト式無段
変速機構を用い、その変速操作用のアクチュエータとし
て直流電動機を用いたことによる利点を充分に活かし、
マイコン制御による豊富な制御内容をもった車両用の自
動変速機を容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による車両用自動変速機の制御装置の一
実施例における変速処理動作を示すフローチャート、第
2図は変速比を高速側に制御するときの処理の詳細を示
すフローチャート、第3図は同じく低速側に制御すると
きの処理の詳細を説明するフローチャート、第4図は本
発明の一実施例による変速動作を説明するための特性
図、第5図は本発明の一実施例が適用された自動車のエ
ンジン駆動系を示すブロック図、第6図は制御部の一実
施例を示すブロック図、第7図は駆動部の一実施例を示
す回路図、第8図は信号波形の説明図である。 1……エンジン、2……電磁クラッチ、3……リダクシ
ョンギア部、4……ベルト式無段変速機構(変速機
構)、4a……直流電動機、6……ディファレンシャルギ
ア部、7……駆動輪、40……駆動側プーリ、41……非駆
動側プーリ、42……V字ベルト。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 明 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社日立製作所佐和工場内 (56)参考文献 特開 昭61−109957(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベルト式無段変速機構を用い、電動機を変
    速比制御用のアクチュエータとして使用した車両用自動
    変速機の制御装置において、 上記電動機に与えられた変速指令値と、上記ベルト式無
    段変速機構により与えられている実変速値との偏差値の
    変化を検出する偏差値変化検出手段と、 上記実変速値に対応して、所定の上限値と下限値の少な
    くとも一方で定まる変速許容範囲を設定する変速許容範
    囲算定手段とを設け、 該偏差値を小さくする方向に上記電動機を制御すると共
    に、上記偏差値が変化しなくなってから所定時間が経過
    する毎に、そのときの実変速値に対応する上記上限値又
    は下限値の一方を定めることにより、 上記所定の変速許容範囲を逐次狭めて行くように構成し
    たことを特徴とする車両用自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1の発明において、 上記電動機が永久磁石界磁型直流電動機であり、 そのトルクが電機子電流の通流率により制御されるよう
    に構成したことを特徴とする車両用自動変速機の制御装
    置。
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