JP2681808B2 - 樹心を有する木材の乾燥方法 - Google Patents

樹心を有する木材の乾燥方法

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、樹心を有する天然木の長尺木材を、背割り
(挽き溝)を施さずに乾燥する方法に関するもので、特
に、飾柱や床柱等として用いられる木材の乾燥に適した
乾燥方法に関する。
[従来の技術] 従来、天然木からなる樹心を有する飾柱や床柱は、木
材の一面に背割りを施し、自然乾燥又は低温度(50℃)
以下による乾燥が施されている。また、第3図に示され
るような内部強制送風循環式の密閉型乾燥装置1を用
い、密閉型乾燥装置1内の温度及び湿度を制御しなが
ら、比較的高温で乾燥させることも行われている。特に
この内部強制送風循環式の密閉型乾燥装置1内で乾燥を
行う場合、乾燥過程での木材の表層含水率と深層含水率
の制御が重要であることも知られている(特開昭58−29
605号公報)。尚、第3図における2は強制送風循環フ
ァン、3は吸気管、4は排気管、5は木材、6は加熱
管、7は加湿管、8は冷水噴射管9は乾球温度計、10は
湿球温度計である。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、自然乾燥や低温乾燥では、乾燥時間の
短縮及び干割れの発生を防ぐために背割りを施しても、
乾燥終了までに長時間を要するだけでなく、乾燥途中で
木材の表面にカビや干割れを生じることも多く、歩留り
が悪い問題がある。また、背割りを施した木材は、施行
に際しての取り付け方向が制限されてしまう問題もあ
る。
一方、内部強制送風循環式の密閉型乾燥装置での乾燥
は、背割りを施していない木材についても、乾燥過程で
の木材の表層含水率と深層含水率を適切に制御しながら
乾燥を進めれば、乾燥途中での干割れの発生を防止しつ
つ短時間で乾燥させることができる利点があるが、木材
を密閉型乾燥装置から取り出す際又は取り出した後に干
割れが発生してしまう問題がある。即ち、乾燥終了後、
密閉型乾燥装置内に積極的に外気を循環させ、ある程度
冷却してから木材が取り出されるが、この冷却時又は取
り出し後に木材に干割れが生じやすい問題がある。特に
背割りを施していない木材においてこの傾向が著しい。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもの
で、乾燥時間が短くかつ乾燥途中での干割れも防止でき
る内部強制送風循環式の密閉型乾燥装置を用いた木材の
乾燥において、背割りを施していない木材であっても、
密閉型乾燥装置から取り出す際又は取り出した後の干割
れの発生を防止できるようにすることを目的とする。
[課題を解決するための手段] このために本発明では、樹心を有し、しかも背割りを
施していない長尺の木材を、内部強制送風循環式の密閉
型乾燥装置に入れて加熱乾燥処理した後、密閉型乾燥装
置内に外気を導入すると共に、密閉型乾燥装置内の湿度
が外気の湿度以下に低下した時に密閉型乾燥装置内を加
湿して、ほぼ外気の湿度に応じた密閉型乾燥装置内の湿
度を維持しつつ、木材の内層部の温度が外気温度と同程
度になるまで徐々に木材を冷却した後、木材を密閉型乾
燥装置から取り出すことを特徴とする樹心を有する木材
の乾燥方法としているものである。
[実施例及び作用] 以下、図面に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
第1図は、本発明の方法に適した内部強制送風循環式
の密閉型乾燥装置1の一例を示すもので、第2図は、第
1図に示される密閉型乾燥装置1の制御系の説明図であ
る。先ずこの密閉型乾燥装置1について説明する。
密閉型乾燥装置1は、直方体状をなし、内部に乾燥室
空間Aを形成している。密閉型乾燥装置1内の天井部中
央には、強制送風循環ファン2が配置されており、その
送風方向の前後には、夫々吸気管3及び排気管4が配置
されている。
密閉型乾燥装置1内の中央部には、複数段に亙って、
樹心を有する長尺の木材5が積み重ねられている。密閉
型乾燥装置1内の温度を高めてこの木材5を乾燥させる
ために、強制送風循環ファン2の送風方向前後に夫々設
けられた吸気管3及び排気管4の外側に加熱管6が配置
されている。また、この加熱管6の更に外側には、乾燥
過程で密閉型乾燥装置1内の加湿を行う加湿管7と、乾
燥終了と同時に木材5の冷却と密閉型乾燥装置1内の加
湿のための冷水を噴射する噴射ノズル付の冷水噴射管8
とが並列して設けられている。
乾燥工程は、密閉型乾燥装置1内の温度及び湿度を制
御しつつ、強制送風循環ファン2を作動させて、強制循
環送風しながら行われる。乾燥工程における密閉型乾燥
装置1内の温度及び湿度の制御は、乾球温度計9と湿球
温度計10による測定温度及びその温度差を利用し、制御
盤11からの信号に基づいて加熱自動弁13及び加湿自動弁
14を開閉することで行われる。また、乾燥終了後の木材
5の冷却工程における密閉型乾燥装置1内の湿度の制御
は、やはり乾球温度計9と湿球温度計10の測定温度に基
づいて、制御盤11で冷水噴射自動弁15を開閉することに
より行われるものである。尚、第2図における15は、密
閉型乾燥装置1内の加熱と加湿のための熱源として用い
られるボイラー、16は冷水を噴射するための圧搾タンク
である。
木材5の乾燥工程は、密閉型乾燥装置1内の温度や湿
度が設定値より低くなると、これを乾球温度計9及び湿
球温度計10により検知し、加熱自動弁13や加湿自動弁14
を、設定値よりわずかに上回る温度や湿度となるまで開
放した後再び閉鎖する動作を繰り返しながら行われる。
上記のようにして木材5を乾燥させた後、本発明の最
も特徴的工程である木材5の冷却工程に移る。この冷却
工程は、加熱自動弁13及び加湿自動弁14を休止状態に
し、設定温度と湿度を外気の状態に応じて設定し直して
開始される。この冷却工程を桧飾柱を乾燥する場合を例
に説明する。
乾燥工程終了時点での密閉型乾燥装置1内の温度が65
℃、湿度が75%であったとすると、密閉型乾燥装置1内
の木材5の平衡含水率(ある温度と湿度下で木材5の含
水率が平衡し、変化しなくなった時の木材5の含水率)
は約11%である。一方、外気の温度が25℃で、湿度が75
%であったとすると、外気下における木材5の平衡含水
率は15%である。
上記のような密閉型乾燥装置1内と外気の雰囲気下に
おいて、直ちに密閉型乾燥装置1を開放して木材5を取
り出すと、65℃の温度下で加熱された状態にある木材5
が温度の低い外気下にさらされることで、木材5の表面
部分の水分が急速に蒸発し、木材5の表面とその内深部
との間の含水率に大きな傾斜を生じ、干割れを生じる原
因となる。そこで、本発明では、加熱自動弁13及び加湿
自動弁14を休止させた状態で、強制送風循環ファン2の
稼働と吸気管3及び排気管3とによって、密閉型乾燥装
置1内に外気を導入循環させ、木材5を冷却する。
ところで、上記のように密閉型乾燥装置1内に外気を
導入すると、密閉型乾燥装置内は外気に比して高温であ
ることから、密閉型乾燥装置1内の湿度が下がり、やは
り木材5の表面部分の水分が急速に蒸発して、干割れを
生じる原因となる。そこで、本発明では、冷却工程当初
において、外気に応じた湿度及び温度を設定し、密閉型
乾燥装置1内に適宜水を噴射して、密閉型乾燥装置1内
をほぼ当該設定湿度に維持しつつ、設定温度まで徐々に
冷却することとしているものである。
前記乾燥工程終了時点での密閉型乾燥装置1内及び外
気の温度及び湿度条件下において、冷却工程の温度を25
℃、湿度を75%に設定する。そして、強制送風循環ファ
ン2を稼働させ、吸気管3と排気管4により一部排気し
ながら外気を密閉型乾燥装置1内に導入循環させ、冷却
に入る。この冷却は始まると、密閉型乾燥装置1内の湿
度は降下し、乾球温度計9及び湿球温度計10によって検
知される湿度が75%以下になると、吸気管3と排気管4
のダンパーが閉鎖されると共に、冷水噴射自動弁14が開
放されて、冷水噴射管8から密閉型乾燥装置1内に水が
噴射される。この水は、密閉型乾燥装置1内の湿度を補
充するものであると同時に、木材5の冷却を促し、しか
も木材5への補湿を図るものである。この水の噴射によ
って、密閉型乾燥装置1内の湿度が例えば80%になる
と、冷水噴射自動弁14が閉鎖され、吸気管3及び排気管
4のダンパーが開放されて、再び外気の導入循環が行わ
れ、順次これを繰り返しながら、設定温度である25℃ま
で冷却を行い、その後木材5を密閉型乾燥装置1から取
り出す。
上記冷却によって、密閉乾燥装置1内の木材5の平衡
含水率は11%から15%へと変化するが、上記水の噴射を
伴う湿度維持を行いながらの冷却によって、表面部と内
深部間の大きな含水率の傾斜を生じることなく木材5を
徐々に冷却でき、しかも木材5の含水率を外気における
平衡含水率に徐々に近づけることができる。加えて、木
材5の内深部の温度が外気温度と同程度になるまで冷却
が行われるので、取り出した木材5を直ちに建築に使用
しても、狂いや干割れを生じることがない。
[発明の効果] 本発明は以上説明した通りのものであり、背割りを施し
ていない樹心を有する木材5を内部強制送風循環式の密
閉型乾燥装置1で乾燥処理するに際し、木材5の取り出
しの祭やその後に発生する干割れを確実に防止すること
ができ、密閉型乾燥装置1による乾燥処理を一層効率的
で確実なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法に適した内部強制送風循環式の密
閉型乾燥装置の一例を示す図、第2図は第1図に示され
る密閉型乾燥装置の制御系の説明図、第3図は従来の内
部強制送風循環式の密閉型乾燥装置の一例を示す図であ
る。 1:密閉型乾燥装置、2:強制送風循環ファン、3:吸気管、
4:排気管、5:木材、6:加熱管、7:加湿管、8:冷水噴射
管、9:乾球温度計、10:湿球温度計、11:制御盤、12:加
熱自動弁、13:加湿自動弁、14:冷水噴射自動弁、15:ボ
イラー、16:圧搾タンク。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹心を有し、しかも背割りを施していない
    長尺の木材を、内部強制送風循環式の密閉型乾燥装置に
    入れて加熱乾燥処理した後、密閉型乾燥装置内に外気を
    導入すると共に、密閉型乾燥装置内の湿度が外気の湿度
    以下に低下した時に密閉型乾燥装置内に水を噴射して、
    ほぼ外気の湿度に応じた密閉型乾燥装置内の湿度を維持
    しつつ、木材の内層部の温度が外気温度と同程度になる
    まで徐々に木材を冷却した後、木材を密閉型乾燥装置か
    ら取り出すことを特徴とする樹心を有する木材の乾燥方
    法。
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