JP2680080B2 - 新規カルシトニン誘導体 - Google Patents

新規カルシトニン誘導体

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JP2680080B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、血清Ca2+濃度を低下させる作用を有し、骨
粗鬆症、骨ページェット病、高カルシウム血症等の治療
薬として有用な新規カルシトニン誘導体及びその塩に関
するものである。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) カルシトニンは、血清カルシウム低下作用を有する、
アミノ酸32個よりなるペプチドホルモンであり、サケ、
ウナギ、ニワトリ、ヒト、ブタ、ウシ、ヒツジ、ラット
由来のものが知られている。これら天然型カルシトニン
は、分子内にジスルフィド結合を有するため、溶液中で
の安定性が低く、高Ca血症、骨粗鬆症、骨ページェット
病などの治療薬としては、主にジスルフィド結合をエチ
レン結合に置換した合成カルシトニン誘導体が用いられ
てきた(特公昭53−41677号公報)。
しかしながら、この方法はアミノスベリン酸をペプチ
ド鎖に導入しなければならないため、操作が煩雑であ
り、容易な手段により得られ、その生物活性が保持され
ている誘導体の出現が望まれている。
最近、本発明者らはカルシトニンの1位のアミノ酸残
基を特定の環状アミノ酸とすることにより、カルシトニ
ンの生物活性、安定性が向上し、かつペプチド化学にお
ける固相法による合成が可能となることを見出し、特願
昭62−252592号として既に出願している。
本発明者らは、更に鋭意研究を重ねた結果、上記環状
アミノ酸を有するニワトリカルシトニン誘導体の3位の
セリンをスレオニン又はアラニンで置換した誘導体に高
い生物活性と安定性を認め、本発明を完成するに至っ
た。
なお、本願明細書において使用される略称、略号の意
味、意義は次の如くである。
1.アミノ酸について Ala:アラニン、Arg:アルギニン、Asn:アスパラギン、As
p:アスパラギン酸、Cys:システイン、Gln:グルタミン、
Glu:グルタミン酸、Gly:グリシン、His:ヒスチジン、Le
u:ロイシン、Lys:リジン、Pro:プロリン、Ser:セリン、
Thr:スレオニン、Tyr:チロシン、Val:バリン、Oct:3−
オキソ−5−カルボキシペルヒドロ−1,4−チアジン、p
Glu:ピログルタミン酸 各々、対応するアミノ酸残基を示す場合もある。
2.保護基について Boc:t−ブチルオキシカルボニル、Fmoc:9−フルオレニ
ルメチルオキシカルボニル、But:t−ブチル、Bzl:ベン
ジル、Cl2・Bzl:2,6−ジクロロベンジル、Z:ベンジルオ
キシカルボニル、Cl・Z:2−クロロベンジルオキシカル
ボニル、Npys:3−ニトロピリジンスルフェニル、OBzl:
ベンジルエステル、OBut:t−ブチルエステル、OcHex:シ
クロヘキシルエステル、Tos:トシル、Br・Z:2−ブロモ
ベンジルオキシカルボニル、NO2:ニトロ基、Mtr:4−メ
トキシ−2,3,6−トリメチルベンゼンスルホニル、M・B
zl:4−メトキシベンジル、4CH3・Bzl:4−メチルベンジ
ル、Trt:トリチル、SBut:t−ブチルメルカプト、CA:カ
ルバモイルメチル、Acm:アセトアミドメチル、CM:カル
ボキシメチル、AE:アミノエチル 3.試薬について DCC:ジシクロヘキシルカルボジイミド、HOBt:1−ヒドロ
キシベンゾトリアゾール、DTT:ジチオスレイトール、DC
M:ジクロロメタン、DMF:ジメチルホルムアミド、DMSO:
ジメチルスルホキシド、MeOH:メタノール、TEA:トリエ
チルアミン、TFA:トリフルオロ酢酸、HF:フッ化水素、H
Cl:塩化水素又は塩酸、CH3CN:アセトニトリル、Tris・H
Cl:トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩酸塩 4.その他 CCT:ニワトリカルシトニン、 CCTのシスチン残基 α−アミノスベリン酸残基 で置換した誘導体 [発明の構成] (課題を解決するための手段及び作用) 本発明は、 次式: [式中、Xはアラニン又はスレオニンを、Yは次式: (式中、Aはイオウ原子又はメチレン基を表し、nは0
又は1を表す。) で示される環状アミノ酸残基を、Zはペプチド化学上慣
用されるメルカプト基の保護基を、Alaはアラニンを、L
euはロイシンを、Serはセリンを、Thrはスレオニンを、
Cysはシステインを、Valはバリンを、Glyはグリシン
を、Lysはリジンを、Glnはグルタミンを、Gluはグルタ
ミン酸を、Hisはヒスチジンを、Tyrはチロシンを、Pro
はプロリンを、Argはアルギニンを、Aspはアスパラギン
酸を表す。] で示される新規カルシトニン誘導体及びその塩に関する
ものである。
1位の環状アミノ酸残基としては、特にOct、pGluが
好ましい。
前記式において、Zで表されるシステイン残基の保護
基は、ペプチド化学上慣用されるメルカプト基の保護基
であれば、特に制限はなく、例えば、ペプチドの合成時
の保護基として用いられるBzl基、M・Bzl基、Npys基、
But基、SBut基、4CH3・Bzl基、Acm基、Trt基、あるい
は、メルカプト基と修飾剤の反応によって導入されるCA
基、CM基、AE基等が挙げられ、特に、Acm基、CA基が好
ましい。
本発明のカルシトニン誘導体は、塩酸、硫酸、リン酸
等の鉱酸、あるいは酢酸、クエン酸等の有機酸との塩の
形態であってもよく、また、ナトリウム、カリウム、カ
ルシウム等の金属塩、あるいは、アンモニア、ジシクロ
ヘキシルアミン、ピリジン等の有機塩基との塩の形態で
あってもよい。
本発明のカルシトニン誘導体は、ペプチドの合成に常
用される固相法又は液相法によって合成することができ
る。この合成は、例えば、矢島治明、榊原俊平著、日本
生化学会編、生化学実験講座(I);“蛋白質の化学"4
巻、東京化学同人発行(1977);及び、泉屋伸夫ほか著
“ペプチド合成の基礎と実験”丸善(株)発行(1985)
に記載されている方法に準じて行うことができる。本発
明のカルシトニン誘導体の合成法としては、固相法が好
ましい。
以下、固相法により本発明のカルシトニン誘導体を合
成する場合について説明する。
まず、目的とするカルシトニン誘導体のC端アミノ
酸、即ちProを不溶性樹脂に結合させる。次いで、該誘
導体のアミノ酸配列に従ってC端側から保護アミノ酸を
順次結合させ、保護ペプチド樹脂を得る。不溶性樹脂と
しては、当該技術分野で知られたもののいずれであって
もよく、例えば、HFで脱離可能なクロロメチル樹脂、ヒ
ドロキシメチル樹脂、ベンズヒドリルアミン樹脂(BHA
樹脂)、TFAで脱離可能な4−(オキシメチル)フェノ
キシメチル樹脂、4−(アミノメチル)フェノキシメチ
ル樹脂等が挙げられるが、BHA樹脂あるいは4−(アミ
ノメチル)フェノキシメチル樹脂は該樹脂とペプチド鎖
間の開裂によって直接アミドを与えるので、特に好まし
い。
「保護アミノ酸」とは、官能基を公知の方法により保
護基で保護したアミノ酸であり、各種の保護アミノ酸が
市販されている。本発明のカルシトニン誘導体を合成す
る場合には、以下に示す保護基のいずれかを選択するの
が好ましい。まず、アミノ酸のα−アミノ基の保護基は
Boc又はFmocである。Ser、Thrの水酸基の保護基は、B
ut、Bzlである。Tyrの水酸基の保護基は、Br・Z、Cl2
・Bzl、Butであるか、あるいは保護しなくてもよい。Ly
sのε−アミノ基の保護基は、Z、Cl・Z、Boc、Npysで
ある。Glu、Aspのカルボキシル基の保護基は、OBzl、OB
ut、OcHexである。Argのグアニジノ基の保護基は、To
s、NO2、Mtrである。Hisのイミダゾリル基の保護基は、
Tos、Fmocである。
各保護基は、ペプチドの合成条件に応じ適切なものを
選択する必要がある。
環状アミノ酸であるOctは公知の方法に従って合成す
ることができる。この合成は、例えば、特公昭41−2082
7号公報;J.Chromatogr.,294(1984),413;Bull.Chem.So
c.Japan,36(1963),920;特開昭52−116465号公報等に
記載されている方法に準じて行うことができる。例え
ば、以下に示す方法に従って合成する。
システイン又はその塩を水に懸濁し、モノヨードアセ
トアミド、モノブロモアセトアミド等のカルバモイルメ
チル化剤を加える。適切な塩基、例えば、水酸化ナトリ
ウム、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、水酸化アンモニウム等の無機塩基、あるいは、TE
A、ジシクロヘキシルアミン等の有機塩基を添加し、混
合溶液をpH6〜10、好ましくはpH7〜9に調整する。反応
温度20〜60℃、好ましくは室温〜50℃で、反応時間0.1
〜10時間、好ましくは0.5〜5時間で反応させ、システ
インのメルカプト基をカルバモイルメチル化する。続い
て、反応溶液を封管中で、反応温度60〜150℃、好まし
くは80〜120℃で、反応時間0.5〜50時間、好ましくは1
〜10時間で反応させ、Octを得る。得られたOctは再結
晶、各種クロマトグラフィー等の方法を用いて精製す
る。
保護アミノ酸の結合は、通常の縮合法、例えば、DCC
法、活性エステル法、混合あるいは対称酸無水物法、カ
ルボニルジイミダゾール法、DCC−HOBt法、ジフェニル
ホスホリルアジド法等に従って行うことができるが、DC
C法、DCC−HOBt法、対称酸無水物法が好ましい。これら
の縮合反応は、通常、DCM、DMF、クロロホルム、DMSO、
ベンゼン等の有機溶媒又はそれらの混合溶媒中で行う。
DCM、DMF又はこれらの混合溶媒中で行うのが好ましい。
α−アミノ基の保護基の脱離試薬としては、TFA/DCM、H
C1/ジオキサン、ピペリジン/DMF等が用いられ、該保護
基の種類により適宜選択する。また、合成の各段階にお
ける縮合反応の進行の程度はE.カイザーらの方法[Ana
l.Biochem.,34,595(1970)](ニンヒドリン反応法)
によって検査される。
以上のようにして、所望のアミノ酸配列を有する保護
ペプチド樹脂を得るがその具体的な例を以下に示す。
保護ペプチド樹脂は、ペプチドを樹脂から脱離させ、
更に、メルカプト保護基以外の保護基を脱離させる試
薬、例えば、HF、TFA等で処理すること(最終脱保護反
応)により、目的とするカルシトニン誘導体を得る。
また、7位のCysのメルカプト基の保護基に前述の最
終脱保護条件下で脱離可能な保護基を用いた場合には、
保護ペプチド樹脂の最終脱保護反応により、Cysのメル
カプト基が遊離のペプチドを得る。このペプチドを緩衝
液中で、修飾剤と反応させ、メルカプト基を保護するこ
とにより、7位のCysが保護された本発明のカルシトニ
ン誘導体を得ることができる。修飾剤としては、メルカ
プト基と反応して、保護基を導入しうるものであれば、
どのようなものでもよい。例えば、モノヨード酢酸、モ
ノブロモ酢酸、モノヨードアセトアミド、モノブロモア
セトアミド、エチレンイミン、アクリロニトリル、ビニ
ルピリジン等のアルキル化又はアリール化剤、5,5′−
ジチオビス−(2−ニトロ)安息香酸又は2,2′−ジピ
リジルジスルフィドのような非対称ジスルフィド形成
剤、N−エチルマレイミド、2−ニトロ−5−チオシア
ノ安息香酸等が挙げられる。
修飾反応は、通常pH2〜11の、好ましくはpH6〜9の緩
衝液中で行なわれる。かかる反応に用いられる緩衝液は
公知のもので、例えば、クエン酸−クエン酸ナトリウ
ム、酢酸−酢酸ナトリウム、リン酸、イミダゾール−塩
酸、Tris・HCl、ホウ酸、ジエタノールアミン−塩酸、
グリシン−水酸化ナトリウム等が挙げられる。修飾反応
の条件は、修飾剤の種類によって異なるが、例えば、修
飾剤としてモノヨードアセトアミドを用いる場合には、
通常pH6〜10の各種の緩衝液を用い、メルカプト基の通
常0.1〜10倍当量、好ましくは1〜2倍当量を加え、反
応温度は、通常0〜60℃、好ましくは20〜40℃であり、
反応時間は、通常0.1〜10時間、好ましくは0.5〜2時間
である。
また、本発明のカルシトニン誘導体のうち、1位のア
ミノ酸残基がOctであるペプチドは、以下に示す方法に
より合成してもよい。即ち、前述の最終脱保護条件下で
脱離可能な保護基、例えば、M・Bzl、4CH3・Bzlで保護
したCysをOctの代わりに用いて保護ペプチド樹脂を合成
する。この保護ペプチド樹脂の具体的な例を以下に示
す。
この保護ペプチド樹脂は、前述の方法に従って、最終
脱保護を行い、遊離のメルカプト基をもつぺプチドを得
る。このペプチドのメルカプト基は、例えば、モノヨー
ドアセトアミド、モノブロモアセトアミド等の修飾剤を
用いてカルバモイルメチル化して保護する。
得られたカルバモイルメチル化ペプチドを緩衝液中で
加熱することにより、目的とするペプチドを得る。かか
る反応に用いられる緩衝液は前述のごとく公知のもので
あり、そのpHは、通常2〜10、好ましくは3〜7であ
る。また、ペプチドの濃度は、通常0.1〜100μM、好ま
しくは0.5〜10μMであり、反応温度は、通常30〜150
℃、好ましくは60〜100℃であり、反応時間は、通常0.1
〜100時間、好ましくは0.5〜50時間である。
かくして得られたペプチドは、ペプチドの精製の常套
的手段、例えば、抽出、再結晶、各種クロマトグラフィ
ー(ゲルろ過、イオン交換、分配、吸着、逆相)、電気
泳動、向流分配等により単離精製することができるが、
逆相高速液体クロマトグラフィー(逆相HPLC)による方
法が最も効果的である。
(発明の実施例) 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
これらの実施例は本発明の範囲を何ら制限するものでは
ない。
実施例1 次式I: で示されるペプチド[(Oct1,Thr3,Cys(CA))−CC
T]の合成 (1) 3−オキソ−5−カルボキシペルヒドロ−1,4
−チアジンの合成 L−システイン塩酸塩一水和物1.75g(10mmol)を水5
0mlに溶解し、1M炭酸ナトリウムでpH8.0に調整した。窒
素気流下、モノヨードアセトアミド1.85g(10mmol)と1
M炭酸ナトリウム交互に、pH8.0に保ちながら加えた。室
温で1時間反応させた後、更に100℃で2時間封管中で
反応させた。反応液に4N HC1を加え、pHを3.25に調整し
た後、濃縮乾固した。残渣を熱エタノールで抽出し、冷
却後、結晶をろ取し、熱エタノールより再結晶した。収
量560mg(34.8%)、融点182〜184℃、Fab質量分析[M
+H]=162 (2) BHA樹脂へのプロリンの導入 BHA樹脂(ペプチド研究所製、ジビニルベンゼン2
%、100〜200メッシュ、アミノ基当量0.61meq/g)2gを
ペプチド固相合成用反応容器(デュポン社製)に入れ、
下記の溶媒各30mlで順次処理し、各々の処理後にろ過し
た。
DCM(3回、各2分) MeOH(3回、各1分) DCM(3回、各2分) 10%TEA/DCM溶液(5回、10分、各1回) 次いで、BHA樹脂をDCM15mlに溶解したBoc−Pro0.32g
(1.5mmol)とともに2分撹拌した。DCC0.31g(1.5mmo
l)のDCM15ml溶液を加え、120分撹拌した。反応混合物
をろ過して、Boc−Pro一樹脂を次の溶媒各30mlで洗浄・
ろ過した。
DCM(3回、各2分) MeOH(3回、各2分) DCM(3回、各2分) 更に、Boc−Pro−樹脂に1−アセチルイミダゾール1.
34g(12.2mmol)のDCM30ml溶液を加え、12時間かけてア
セチル化を行った。これにより、BHA樹脂中の未反応の
アミノ基が修飾され、以下、保護アミノ酸の付加延長は
プロリンのN末端が反応開始点となる。
(3) 31位スレオニンの導入 (2)で得られたBoc−Pro−樹脂全量をDCMで3回、M
eOHで3回、DCMで3回、各2分洗浄し、ろ過した。この
樹脂に50%TFA溶液(溶媒;DCM)30mlを加え、5分撹拌
後、ろ過した。更に、同様のTFA溶液下で30分撹拌し、B
oc基を脱離させた。得られた樹脂を(2)と同様にして
下記の溶媒各30mlで順次処理し、各々の処理後にろ過し
た。
DCM(3回、各2分) MeOH(3回、各2分) DCM(3回、各2分) 10%TEA/DCM溶液(5分、10分、各1回) DCM(3回、各2分) 次いで、Pro−樹脂にBoc−Thr(Bzl)0.46g(1.5mmo
l)のDCM15ml溶液を加え、2分撹拌した。次に、DCC0.3
1gのDCM15ml溶液を加え、240分撹拌した。反応後、DCM
で3回、MeOHで3回、DCMで3回、各2分洗浄し、ろ過
した。この樹脂の極微量を採取し、ニンヒドリン試験が
陰性であることを確認した。次いで、樹脂の一部を採取
し、そのC末端アミノ酸結合量を測定したところ、0.15
mmol/gであった。
(4) 30〜1位の各アミノ酸の導入 (3)と同様にして、Boc−Thr(Bzl)−Pro−樹脂
に、前記式(I)で示されるカルシトニンの030位から
1位までの各構成アミノ酸に対応する保護アミノ酸を順
次カップリングした。表1に各反応段階で用いた保護ア
ミノ酸とその使用量を示す。
カップリング反応は同一の保護アミノ酸量で2回行
い、第1回目は120分、第2回目は300分のカップリング
反応時間とした。
ここで、LysはBoc−Lys(Cl・Z)TBA(ペプチド研究
所製)のTBAを脱離してBoc−Lys(Cl・Z)として用い
た。Boc−Leu・H2O及びOctはDCM単一溶媒には難溶のた
め、Boc−Leu・H2OはDMFとDCMの混合溶媒(1:4)に、Oc
tはDMFに溶解して用いた。更に、Octのカップリング時
の洗浄溶媒はDCMに代えてDMFを用いた。14位及び20位の
Glnの導入においては、HOBt0.23gとBoc−Gln0.37gとを
同時に反応容器へ添加した。
1位のアミノ酸の導入後、樹脂ペプチドを一昼夜圧乾
燥して乾燥樹脂ペプチドを得た。
(5) HFによる分解 乾燥した樹脂ペプチドの一部(200mg)を秤量し、HF
分解用反応容器(テフロン製)に入れ、アニソール1.0m
lを加え、一夜放置し、樹脂を膨潤させた。撹拌子を入
れた前記反応容器をHF分解装置(ペプチド研究所製)に
取り付けドライアイス−エタノール浴中に起き、HF10ml
を反応容器中に導入した。この混合物を氷浴中において
1時間、0℃で撹拌した。減圧下にHFを徐々に留去し
た。3時間後、反応容器を取りはずし、ジエチルエーテ
ルを用いて反応容器から樹脂ペプチド分解物を取出し、
ジエチルエーテルで洗浄した。2M酢酸20ml中に樹脂ペプ
チド分解物を加え、脱保護されたペプチドを溶解した。
(6) メルカプト基のカルバモイルメチル化 この溶液をろ過し、アンモニア水でpH8.0に調整した
(40ml)。DTT30.8mgを加え、37℃で4時間撹拌した。
この還元操作で、メルカプト基の酸化によって生成する
可能性がある二量体が単量体にもどる。次に、モノヨー
ドアセトアミド37.0mgを加え、37℃で30分間暗所で反応
させた。
この反応液をオクタデシルシリルシリカを充填したカ
ラム(ODSカラム,φ2×30cm)に吸着させ、水で洗浄
後、60%アセトニトリル溶液でペプチドを溶出した。溶
出液を凍結乾燥し、粗(Oct1,Thr3,Cys(CA))−CCT
27.2mgを得た。
(7) 粗(Oct1,Thr3,Cys(CA))−CCTの精製 得られた粗(Oct1,Thr3,Cys(CA))−CCTを1M酢酸
に溶解(5mg/ml)し、濃度勾配型高速液体クロマトグラ
フィーにて精製した。カラムはケムコ社製ケムコパック
ODS−H(φ10mm×250mm)を用い、溶離液はA液として
水(100)−10%TFA(1)、B液として水(40)−アセ
トニトリル(60)−10%TFA(1)を用い、A液からB
液への直線型濃度勾配条件下で溶出した。ここで、
( )内は溶媒の体積比である。(Oct1,Thr3,Cys(C
A))−CCTに相当する画分を分取し、凍結乾燥して白
色粉末3.3mgを得た。
そのアミノ酸分析値を表2に示す。
得られた白色粉末を高速液体クロマトグラフィーで検
定した。
測定条件: カラム;ケムコ社製カムコパックODS−H(φ4.6mm×15
0mm) 流速;1.0ml/分 溶離液;A液(水:アセトニトリル:10%TFA=100:0:1) B液(水:アセトニトリル:10%TFA=40:60:1) を用い、A液からB液へ直線型濃度勾配溶出(30分) 測定波長;210nm その結果、保持時間23.6分にペプチドに基づく単一の
強い吸収を認め、これが本発明の(Oct1,Thr3,Cys(C
A))−CCTであった。
本ペプチドのFab質量分析の結果を次に示す。
測定値([M+H]) 3484.4 理論値([M+H]) 3483.8 実施例2 [(Oct1,Ala3,Cys(CA))−CCT]の合成 3位のアミノ酸の導入において、Boc−Thr(Bzl)の
代わりにBoc−Ala0.28gを用いる以外は、実施例1と同
様の条件にて固相合成を行い、保護ペプチド樹脂を得
た。保護ペプチド樹脂の一部(50mg)を実施例1と同様
にしてHF分解した。得られた粗ペプチドを実施例1
(7)と同様の方法で精製し、(Oct1,Ala3,Cys(CA)
)−CCT0.9mgを得た。
実施例3 次式II: で示されるペプチド[(Oct1,Thr3,Cys(Acm))−CC
T]の合成 (1) 30〜1位の各アミノ酸の導入 実施例1(3)と同様にして、Boc−Thr(Bzl)−Pro
−樹脂に、前記式(II)で示されるCTの30位から1位ま
での各構成アミノ酸に対応する保護アミノ酸を順次カッ
プリングした。表3に各反応段階で用いた保護アミノ酸
とその使用量を示す。
カップリング反応は同一の保護アミノ酸量で2回行
い、第1回目は120分、第2回目は300分のカップリング
反応時間とした。ここで、LysはBoc−Lys(C1・Z)TBA
(ペプチド研究所製)のTBAを脱離してBoc−Lys(C1・
Z)として用いた。Boc−Leu・H2O及びOctはDCM単一溶
媒には難溶のため、Boc−Leu・H2OはDMFとDCMの混合溶
媒(1:4)に、OctはDMFに溶解して用いた。更に、Octの
カップリング時の洗浄溶媒はDCMに代えてDMFを用いた。
14位及び20位のGlnの導入においては、HOBt0.23gとBoc
−Gln0.37gとを同時に反応容器へ添加した。
1位のアミノ酸の導入後、樹脂ペプチドを一昼夜減圧
乾燥して乾燥樹脂ペプチドを得た。
(2) HFによる分解 乾燥した樹脂ペプチドの一部(50.7mg)を秤量し、HF
分解用反応容器(テフロン製)に入れ、アニソール0.5m
lを加え、一夜放置し、樹脂を膨潤させた。撹拌子を入
れた前記反応容器をHF分解装置(ペプチド研修所製)に
取り付けドライアイス−エタノール浴中に置き、HF5ml
を反応容器中に導入した。この混合物を氷浴中において
1時間、0℃で撹拌した。減圧下にHFを徐々に留去し
た。3時間後、反応容器を取りはずし、ジエチルエーテ
ルを用いて反応容器から樹脂ペプチド分解物を取出し、
ジエチルエーテルで洗浄した。2M酢酸20ml中に樹脂ペプ
チド分解物を加え、脱保護されたペプチドを溶解した。
この溶液をダウエックス(Dowex)1×2cm(AcO-)に
通し、凍結乾燥して、粗(Oct1,Thr3,Cys(Acm))−
CCT19.2mgを得た。
(3) 粗(Oct1,Thr3,Cys(Acm))−CCTの精製 得られた粗(Oct1,Thr3,Cys(Acm))−CCTを1M酢
酸に溶解し、濃度勾配型高速液体クロマトグラフィーに
て精製した。カラムはケムコ社製ケムコパックODS−H
(φ10mm×250mm)を用い、溶離液はA液として水(10
0)−10%TFA(1)、B液として水(40)−アセトニト
リル(60)−10%TFA(1)を用い、A液からB液への
直線型濃度勾配条件下で溶出した。ここで、( )内は
溶媒の体積比である。(Oct1,Thr3,Cys(Acm))−CC
Tに相当する画分を分取し、凍結乾燥して白色粉末1.75m
gを得た。
そのアミノ酸分析値を表4に示す。
得られた白色粉末を高速液体クロマトグラフィーで検
定した。
測定条件: カラム;ケムコ社製ケムコパックODS−H(φ4.6mm×15
0mm) 流速;1.0ml/分 溶離液;A液(水:アセトニトリル:10%TFA=100:0:1) B液(水:アセトニトリル:10%TFA=40:60:1) を用い、A液からB液へ直線型濃度勾配溶出(30分) 測定波長;210nm その結果、保持時間30.0分にペプチドに基づく単一の
強い吸収を認め、これが本発明の(Oct1,Thr3,Cys(Ac
m))−CCTであった。
本ペプチドのFab質量分析の結果を次に示す。
測定値([M+H]) 3497.2 理論値([M+H]) 3497.8 実施例4 [(pGlu1,Thr3,Cys(Acm))−CCT]の合成 1位のアミノ酸の導入において、Octの代わりにpGlu
0.19gを用いる以外は、実施例3と同様の条件にて固相
合成を行い、保護ペプチド樹脂を得た。保護ペプチド樹
脂の一部を実施例3と同様にしてHF分解した。得れらた
粗ペプチドを実施例3(3)と同様の方法で精製し、
(pGlu1,Thr3,Cys(Acm))−CCT1.79mgを得た。
試験例1 生物活性試験 本発明のカルシトニン誘導体の生物活性を特開昭60−
123500号公報記載の方法に従い測定し、 の活性と比較した。結果を表5に示す。
試験例2 安定性試験 本発明のカルシトニン誘導体の安定性試験を以下のよ
うにして行った。
0.1Mクエン酸ナトリウム緩衝液(pH6.0)にカルシト
ニン誘導体を溶解し、10μg/ml濃度とした。この溶液1m
lを80℃、24時間封管中で放置した。測定条件を用い
た逆相HPLCで分析し、残存するカルシトニン誘導体の溶
出ピーク面積Aを求めた。同様にして、加熱処理してい
ない試料溶液中のカルシトニン誘導体の溶出ピーク面積
Bを求め、AのBに対する割合(%)を安定性の指標と
した。同様にして、CCT及び の安定性試験を行った結果を表6にまとめる。
[発明の効果] 本発明によれば、高活性、高安定性を有するカルシト
ニン誘導体を安定にかつ安価に供給することができる。
また、本発明のカルシトニン誘導体は、実験用試薬とし
て、更にこれを用いてアッセイ系を確立し診断薬として
用いうるし、生物活性に基づいて医薬又は動物薬として
利用することも可能である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式: [式中、Xはアラニン又はスレオニンを、Yは次式: (式中、Aはイオウ原子又はメチレン基を表し、nは0
    又は1を表す。) で示される環状アミノ酸残基を、Zはペプチド化学上慣
    用されるメルカプト基の保護基を、Alaはアラニンを、L
    euはロイシンを、Serはセリンを、Thrはスレオニンを、
    Cysはシステインを、Valはバリンを、Glyはグリシン
    を、Lysはリジンを、Glnはグルタミンを、Gluはグルタ
    ミン酸を、Hisはヒスチジンを、Tyrはチロシンを、Pro
    はプロリンを、Argはアルギニンを、Aspはアスパラギン
    酸を表す。] で示される新規カルシトニン誘導体及びその塩。
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