JP2679189B2 - 溶融還元におけるスロッピング予知方法およびスロッピング防止方法 - Google Patents

溶融還元におけるスロッピング予知方法およびスロッピング防止方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は溶融還元におけるスロッピング予知方法およ
びこの予知に基づくスロッピング防止方法に関する。
〔従来の技術〕
鉄鉱石の溶融還元において重要な要素の1つとしてス
ロッピングの抑制がある。このスロッピングとは、スラ
グや溶湯、粒鉄が突沸的に還元炉外に噴出する現象であ
り、スロッピングが発生すると操業停止や鉄歩留の低下
など、生産面や溶銑製造コスト面に悪影響を与える。こ
のためスロッピングは皆無にする必要がある。
ところで、転炉操業においてもスロッピングの抑制は
重要であり、スロッピング発生を的確に予知し、その抑
制アクションを速やかにとることができる方法について
研究が進めされてきた。転炉でのスロッピング予知技術
として、従来、炉内をファイバースコープで直接観察
し、その画像からスロッピングを予知する方法(山根
ら、鉄と鋼71(1985)S1045)、および排ガス情報から
得られる脱炭酸素効率の変化でスロッピングを予知する
方法(滝ら、鉄と鋼74(1988)S757)が知られている。
このうち前者の方法は、転炉側部に設けた開孔から光
ファイバースコープを挿入して炉内を観察し、活発なス
ラグフォーミングをスロッピングの前兆現像としてとら
え、スロッピング予知を行うものである。また後者の方
法は、脱炭酸素効率を連続的に監視し、脱炭酸素効率の
低下をスロッピングの前兆としてとらえ、スロッピング
予知を行うものである。
〔発明が解決すべき課題〕
しかし、このような転炉におけるスロッピング予知方
法は、以下のような理由により溶融還元炉でスロッピン
グ予知には適用できない。
すなわち、前者の方法では、スロッピング発生をその
約40秒程度前に予知できるとしているが、この程度の時
間では、スロッピング抑制のためのアクション(送酸量
減少、フォーミング沈静剤の投入、ランス高さの上昇
等)を採るかどうかを判断し、実施して効果をあげるま
での時間的余裕が十分でない。
また、長時間連続操業を行う溶融還元法においては、
スラグの長期に亘る堆積によってファイバースコープを
挿入している炉内観察孔が詰まることが多く、生成ガス
を回収するため密閉構造を採る溶融還元炉ではメンテナ
ンスが非常に困難である。
また後者の方法では、溶融還元における生成ガス量が
転炉の場合の2〜3倍(転炉が4〜6Nm3/min/tonである
のに対し、溶融還元炉では10〜20Nm3/min/ton)もあ
り、またガス酸化度ODが高いため(転炉がOD:0.05〜0.1
であるのに対し、溶融還元炉では0.4〜0.7程度)、脱炭
酸素効率(DC/DO)を転炉並みに精度良く監視すること
は困難である。加えて、この方法でもスロッピング発生
をその約40秒程度前にしか予知できず、アクションを採
るための十分な時間的余裕がない。
このように従来転炉において利用されているスロッピ
ング予知技術を溶融還元に適用することは難しい。
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、溶融還
元炉におけるスロッピングを、正確且つ十分な時間的余
裕をもって予知し得る方法およびこの予知に基づきスロ
ッピングを確実に防止し得る方法を提供しようとするも
のである。
〔課題を解決するための手段〕
溶融還元においては炉内で高2次燃焼率を実現するこ
とが極めて重要な技術であるが、本発明者らはこのよう
な高2次燃焼に関する検討の過程で、2次燃焼率、換言
すれば排ガスのガス酸化度OD(〔CO2+H2O〕/〔CO+CO
2+H2+H2O〕またはCO2/〔CO+CO2〕)の低下という現
象がスロッピング発生の前兆現象として極めて明確に把
え得ることを見い出し、本発明を完成させたものであ
る。
第1図(イ)〜(ハ)は本発明者らが行った溶融還元
(5Ton溶融還元炉)において、排ガス組成から求められ
たガス酸化度ODの変化とスロッピング発生との関係を示
したものである。これらのデータによれば、スロッピン
グ発生前にはガス酸化度ODが急激に低下しており、この
急激な低下後しばらくしてからスロッピングが発生して
いる。したがって、このガス酸化度ODの急激な低下をス
ロッピングの前兆として把え、これを予知することがで
きる。本発明者らが検討したところによれば、このよう
なスロッピングの予知は、一般に、ガス酸化度ODの減少
速度の大きさおよびガス酸化度OD自体の大きさいずれに
よっても予知できることが判った。
このため、本発明は溶融還元炉から発生するガスの組
成から求められるガス酸化度OD(〔CO2+H2O〕/〔CO+
CO2+H2+H2O〕またはCO2/〔CO+CO2〕、以下同様とす
る。)を連続的に監視し、その単位時間当りの減少量
(減少速度)が基準値を超えたことをもって、またはガ
ス酸化度ODそのものが基準値を下回ったことをもって、
スロッピング発生を予知するようにしたものである。但
し、ガス酸化度ODは0.1〜2秒周期で比較的大きく変動
しており、このため上記基準値と比較するガス酸化度OD
は所定時間内におけるガス酸化度ODの値の平均値とし、
この平均値の単位時間当りの減少量が上記基準値を超え
ることをもって、または上記平均値が基準値を下回るこ
とをもって、スロッピング発生を予知するようにした。
また、本願の他の発明は、以上のようなスロッピング
予知に基づくスロッピング防止方法に係るもので、上記
の方法によりスロッピング予知後、直ちに、 i)送酸量の絞り込み ii)ランス高さの上昇 iii)スラグフォーミング沈静剤の添加 iv)粉炭の浴中への吹き込み のうちの1以上のスロッピング抑制アクションをとるよ
うにしたものである。
第2図は、溶融還元操業の一例を模式的に示したもの
で、溶融還元炉には鉱石および炭材、フラックスが装入
され、底吹羽口2や横吹羽口1からは撹拌ガスが、また
上吹ランス3からは酸素が吹き込まれる。このような溶
融還元では、炭材のCが溶湯中に溶解するとともに、炭
材のCが0で酸化され、その酸化熱が鉱石溶解の熱源の
一部となる。そして、鉱石は主として溶湯中のCにより
還元される。溶銑から発生するCOガスは上吹ランス3か
ら吹き込まれるO2によって2次燃焼され、CO2ガスにな
る。そしてその酸化熱はスラグに伝達され鉱石溶解の熱
源となる。
転炉等の操業においても広く知られているように、ス
ロッピングの発生は、溶湯中のFeが酸化されて生じたFe
Oがスラグ中に残留している未還元FeOに加わり、これら
が還元される際の反応により、スラグが突沸的に上方に
吹き上げられることによるものである。そして溶融還元
においては、スロッピングの前段階として生じる上記Fe
の酸化に2次燃焼用として吹き込まれた酸素が使用わ
れ、この結果、2次燃焼用O2が不足して2次燃焼が妨げ
られ、ガス酸化度ODが低下することになる。したがっ
て、このガス酸化度ODの低下をスロッピングの前兆現象
として把えることができる。
ところで、溶融還元においてこのようにスロッピング
の前兆現象としてのガス酸化度ODの変化を明確に把える
ことができるのは、溶融還元では高2次燃焼が実現さ
れ、通常、0.4〜07程度の高いガス酸化度ODで操業され
ていることによる。この点転炉操業ではガス酸化度ODは
0.05〜0.1程度であるため、仮に本発明法を適用しても
検知精度が極めて悪く、その適用は事実上不可能に近
い。
本発明において基準値と比較されるガス酸化度ODは、
測定されたガス組成から算出されたガス酸化度そのもの
ではなく、所定時間、通常5秒〜1分程度の時間内で得
られた複数個のOD値の平均値とする。これは、第3図
(A)に示すように、排ガス組成より求められるガス酸
化度ODは小さな周期で比較的大きく変動しており、この
ガス酸化度をそのまま使用した場合、短周期での変動に
よりスロッピングを誤予知してしまうことがあるからで
ある。このため、第3図(B)に示すように、所定の時
間内で得られた複数個のOD値を平均化する平滑化処理を
行う。例えば、10秒間に得られたガス酸化度ODの複数の
算出値を平均化し、この平均値を基準値と比較する方
法、或いは、ガス組成に基づくガス酸化度ODが算出され
る毎に、その算出値とその前10秒〜1分間に算出された
1または2以上のガス酸化度値との平均値を求め、これ
を現在のガス酸化度として基準値と比較する方法等が採
られる。
次に、ガス酸化度ODの減少速度でスロッピングを予知
する場合の基準値は、操業中の定常的なガス酸化度レベ
ルやガス酸化度の平均値の求め方等に応じ、適当な値が
選択される。第4図はガス酸化度OD(15秒ピッチでの平
均値)の単位時間当りの減少量とスロッピング発生との
関係の一例を示すものである。これによればガス酸化度
ODの減少速度とスロッピング発生率との関係は、操業中
の定常的なガス酸化度(平均値)によって若干異なり、
このガス酸化度に応じて適当な基準値を選択することに
より、スロッピングの発生を精度良く予測できることが
判る。上記基準値は余り低過ぎると、ガス酸化度ODのわ
ずかな変動でスロッピング発生を誤予知してしまい、ま
た逆に大き過ぎるとスロッピング発生の前兆となるガス
酸化度ODの低下をとらえることができない。また、ガス
酸化度ODの減少速度とスロッピング発生率との関係は、
ガス酸化度ODの平均値の出し方によっても影響を受け
る。しかし、種々の実験の結果によれば、通常の条件下
においては、スロッピングが発生する際のガス酸化度OD
の減少速度は、ほぼ0.05〜1.0(/min)の範囲(より限
定的には0.05〜0.5の範囲)に入り、したがって一般に
は、この範囲内から選ばれる数値(例えば0.1〔/mi
n〕)を基準値として設定しておけば、スロッピングの
発生をほぼ正確に予知することができる。
ここで、基準値が上記したように比較的広い範囲から
選ばれるのは次のような理由による。
すなわち、操業が定常的な状態で行われている場合に
は、ガス酸化度の大きな低下のほとんどはスロッピング
の前兆としてのものであり、したがってこの場合には、
上記数値範囲のうち比較的小さい値を基準値として設定
しておくことにより、スロッピングの発生を正確に予知
することができ、逆にあまり大きい値を基準値として
も、スロッピングの前兆たるガス酸化度の低下を看過し
てしまうことになる。
一方、ガス酸化度ODは、スロッピングの前兆現象とし
て以外にも、原料(鉱石、炭材)の投入速度を増大さ
せた際、送酸速度を増大させた際、ランス高さを下
げた際、底吹ガス量を増大させた際、等に急激に低下
する。
したがって、このような操業条件が変動する際に比較
的小さい値の基準値を設定しておくと、上記〜に基
づくガス酸化度ODの変動をスロッピング前兆として誤予
知してしまうおそれがある。したがって、このような操
業条件が変動する場合(特に変動期間中)には、上記範
囲のうち比較的大きい値を基準値として設定しておくこ
とが必要となる。
上記した0.05〜1.0(/min)の数値範囲は、このよう
な操業条件の違いを考慮して規定されたものであり、こ
の範囲から具体的な操業条件に応じ適当な基準値が選択
されることになる。
なお、基準値は通常上記範囲で選択されるが、本発明
で設定される基準値がこの範囲に限定されるものでない
ことは言うまでもない。
また、ガス酸化度ODのしきい値(基準値)を設け、ガ
ス酸化度ODそのものの量でスロッピングを予知する場合
の基準値は、特に操業中の定常的なガス酸化度レベルに
応じて適当な値が選択される。操業中の定常的なガス酸
化度レベルが高い場合には、比較的高いしきい値でもス
ロッピング予知が可能であるが、定常的なガス酸化度レ
ベルが低い場合には、低いしきい値を設定する必要があ
る。第5図はガス酸化度OD(15秒ピッチでの平均値)と
スロッピング発生との関係の一例を示すものであり、こ
の例では、操業中の定常的な平均ガス酸化度が0.5の場
合には、ガス酸化度ODが0.35を下回った時から、また定
常的な平均ガス酸化度が0.4の場合には、ガス酸化度OD
が0.3を下回った時から、それぞれスロッピングが発生
している。したがって、操業中の定常的なガス酸化度OD
(平均値)に応じて適当な基準値を選択することによ
り、スロッピングの発生を精度良く予測できる。
一般に、溶融還元ではガス酸化度:0.4〜0.7程度の条
件で操業が行われる。そして、種々の実験の結果によれ
ば、このような操業条件下では0.1〜0.4の範囲から選ば
れる数値(例えば0.2)を基準値として設定することが
好ましく、これにより、スロッピングの発生をほぼ正確
に予知することができる。但し、定常的なガス酸化度が
より低いレベルにある場合には0.05程度までの基準値を
設定することができる。
なお、ガス酸化度ODは、厳密には〔CO2+H2O〕/〔CO
+CO2+H2+H2O〕により求められるが、測定の簡便性等
の面からCO2/〔CO+CO2〕により求めることも可能であ
り、これによっても十分精度良いスロッピング予知が可
能である。
次に、上記予知に基づき行われるスロッピング抑制ア
クションとしては、 i)送酸量の絞り込み ii)ランス高さの上昇 iii)スラグフォーミング沈静剤の添加 iv)粉炭の浴中への吹き込み があり、このうちの1つ以上のスロッピング抑制アクシ
ョンが上記スロッピング発生予知後、直ちに実施され
る。
第1図からも明らかなように、本発明法では適正な基
準値さえ設定しておけば、スロッピングの発生をその2
〜3分前に正確に予知することができ、上記スロッピン
グ抑制アクションを十分な時間的余裕をもって実施する
ことができる。
以上のような本発明は鉄鉱石の溶融還元だけでなくCr
鉱石の溶融還元等にも適用することができる。
〔実施例〕
第2図に示すような転炉型溶融還元炉(5Ton炉)を用
い、以下のような条件で溶融還元を実施し、その操業
中、スロッピング予知および抑制アクションの実施を行
った。
・炉内圧:0.7kg/cm2・G以下 ・横吹羽口ガス吹込条件 ガス種:N2 供給量:200Nm3/Hr ・底吹羽口ガス吹込条件 ガス種:N2 供給量:200〜700Nm3/Hr ・上吹ランスO2吹込条件 主孔O2量:200〜1000Nm3/Hr 副孔O2量:200〜1200Nm3/Hr ランス高さ(ランス下端・溶湯頂面間距離):1〜2m ・炭材:コークス、中揮発分含有石炭、高揮発分含有石
炭 ・溶湯 生産量:4〜8Ton 温度:1500〜1550℃ 〔C〕:5% ・スラグ200〜300kg/溶湯Ton 本発明法に基づき、炉から排出されるガスの組成を1
秒毎に測定して、そのガス酸化度OD(〔CO2+H2O〕/
〔CO+CO2+H2+H2O〕)を求め、このOD値に基づき15秒
毎の平均値を求めた。そしてこのようにして得られたガ
ス酸化度ODに基づき、次のようにして本発明を実施し
た。
実施例1 ガス酸化度ODの単位時間当りの減少量dOD/dtの基準値
を0.1とし、dOD/dtが0.1(/分)を超えた際、スロッピ
ング発生警報が出されるようにした。
第6図(イ)、(ロ)は、スロッピング予知がなされ
た際の、ガス酸化度ODの推移とスロッピング予知および
抑制アクションの時期を経時的に示したもので、第6図
(イ)の場合には、Aの時点でOD減少速度が0.1(/
分)を超えてスロッピング発生が予知され、その警報に
基づき、直ちに(1分以内)送酸量およびランス高さを
次のように変更するスロッピング抑制アクションが採ら
れた。
(アクション) (変更前) (変更後) 送酸量 : 2000Nm3/H→ 1100Nm3/H ランス高さ : 1.2m → 1.5m この結果、スロッピングの発生は全くなく、3分後、
ガス酸化度ODはほぼ定常レベルに回復した。
また、第6図(ロ)の場合には、Aの時点でOD減少速
度が0.1(/分)を超えてスロッピング発生が予知さ
れ、その警報に基づき、直ちに(1分以内)にコークス
を200kg投入した。
この結果、スロッピングの発生は全くなく、3分後、
ガス酸化度ODはほぼ定常レベルに回復した。
実施例2 ガス酸化度ODの基準値を0.3とし、ガス酸化度ODが0.3
を下回った際、スロッピング発生警報が出されるように
した。
第6図(ハ)は、この方式によりスロッピング予知が
なされた際の、ガス酸化度ODの推移とスロッピング予知
および抑制アクションの時期を経時的に示したもので、
Aの時点でのOD値が0.3を下回ってスロッピング発生が
予知され、その警報に基づき、直ちに(1分以内)に横
吹き羽口から微粉炭を100kg投入した。
この結果、スロッピングの発生は全くなく、2分後、
ガス酸化度ODはほぼ定常レベルに回復した。
〔発明の効果〕
以上述べた本発明によれば、スロッピングの発生を正
確且つ十分な時間的余裕を持って予知することができ、
またこの予知に基づくスロッピング抑制アクションを採
ることにより、スロッピングの発生を確実に防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ)ないし(ハ)はガス酸化度ODの推移とスロ
ッピング発生との関係を示したものである。第2図は、
溶融還元操業の一例を示す説明図である。第3図(A)
は測定ままのガス酸化度ODの推移を示すもの、また第3
図(B)は(A)のガス酸化度を平滑化処理した後のガ
ス酸化度を示すものである。第4図は、ガス酸化度減少
速度とスロッピング発生率との関係を示すものである。
第5図は、ガス酸化度ODとスロッピング発生率との関係
を示すものである。第6図(イ)ないし(ハ)は、実施
例におけるガス酸化度の推移とスロッピング発生予知お
よびスロッピング抑制アクションのタイミングを示すも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川上 正弘 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 高橋 謙二 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 室屋 正廣 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−224618(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融還元炉から発生するガスの組成から求
    められるガス酸化度ODを連続的に監視し、所定時間内に
    おけるガス酸化度ODの平均値の単位時間当りの減少量が
    基準値を超えたことをもってスロッピング発生を予知す
    ることを特徴とする溶融還元におけるスロッピング予知
    方法。
  2. 【請求項2】0.05〜1.0(/min)の範囲から選ばれる数
    値を基準値として設定することを特徴とする特許請求の
    範囲(1)記載の溶融還元におけるスロッピング予知方
    法。
  3. 【請求項3】溶融還元炉から発生するガスの組成から求
    められるガス酸化度ODを連続的に監視し、所定時間内に
    おけるガス酸化度ODの平均値が基準値を下回ることをも
    ってスロッピング発生を予知することを特徴とする溶融
    還元におけるスロッピング予知方法。
  4. 【請求項4】0.05〜4.0の範囲から選ばれる数値を基準
    値として設定することを特徴とする特許請求の範囲
    (3)記載の溶融還元におけるスロッピング予知方法。
  5. 【請求項5】溶融還元炉から発生するガスの組成から求
    められるガス酸化度ODを連続的に監視し、所定時間内に
    おけるガス酸化度ODの平均値の単位時間当りの減少量が
    基準値を超えたことをもってスロッピング発生を予知
    し、直ちに、 i)送酸量の絞り込み ii)ランス高さの上昇 iii)スラグフォーミング沈静剤の添加 iv)粉炭の浴中への吹き込み のうちの1以上のスロッピング抑制アクションをとるこ
    とを特徴とする溶融還元におけるスロッピング防止方
    法。
  6. 【請求項6】0.05〜1.0(/min)の範囲から選ばれる数
    値を基準値として設定することを特徴とする特許請求の
    範囲(5)記載の溶融還元におけるスロッピング防止方
    法。
  7. 【請求項7】溶融還元炉から発生するガスの組成から求
    められるガス酸化度ODを連続的に監視し、所定時間内に
    おけるガス酸化度ODの平均値が基準値を下回ることをも
    ってスロッピング発生を予知し、直ちに、 i)送酸量の絞り込み ii)ランス高さの上昇 iii)スラグフォーミング沈静剤の添加 iv)粉炭の浴中への吹き込み のうちの1以上のスロッピング抑制アクションをとるこ
    とを特徴とする溶融還元におけるスロッピング防止方
    法。
  8. 【請求項8】0.05〜4.0の範囲から選ばれる数値を基準
    値として設定することを特徴とする特許請求の範囲
    (7)記載の溶融還元におけるスロッピング防止方法。
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