JP2678877B2 - ゴルフボール - Google Patents
ゴルフボールInfo
- Publication number
- JP2678877B2 JP2678877B2 JP5339599A JP33959993A JP2678877B2 JP 2678877 B2 JP2678877 B2 JP 2678877B2 JP 5339599 A JP5339599 A JP 5339599A JP 33959993 A JP33959993 A JP 33959993A JP 2678877 B2 JP2678877 B2 JP 2678877B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- golf ball
- loss tangent
- inner core
- flight distance
- rubber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
さらに詳しくは、飛距離が大きいゴルフボールに関す
る。
の関心事は飛距離であり、従来から飛距離を向上させる
ための工夫が種々なされているが、いまだゴルファーの
要望を充分に満足させるゴルフボールは得られていな
い。特に、非力な女性ゴルファーが増加した近年におい
ては、飛距離の増大に対する要望が益々高まってきてい
る。
フボールが飛距離の点でゴルファーの要望を充分に満足
させることができなかったという問題点を解決し、飛距
離を増大させたゴルフボールを提供することを目的とす
る。
接を従来より小さくし、内核の−50℃における損失正
接を0.01以上で0.2以下に特定することによっ
て、ゴルフボールの飛距離を増大させ、上記目的を達成
したものである。
来のゴルフボールが飛距離の点でゴルファーの要望を充
分に満足させることができなかったという事情に鑑み種
々研究を重ねた結果、ゴルフボールの内核の反撥性能と
損失正接〔tanδ=(損失弾性率)/(貯蔵弾性率)
で示され、動的粘弾性率とも呼ばれる〕との間に一定の
相関関係があり、この損失正接を特定することによっ
て、飛距離の大きいゴルフボールが得られることを見出
したのである。
まず、−50℃の損失正接が小さいゴム組成物ほど、反
撥性能の大きい内核となることを見出した。これは、損
失正接が小さいと、エネルギーの損失が小さくなり、ゴ
ルフクラブから伝達されたエネルギーの大部分がゴルフ
ボールの運動エネルギーに変換されるためであると考え
られる。また、−50℃というゴルフボールの通常条件
下での使用温度とはかけ離れた温度域での損失正接が、
ゴルフボールの反撥性能と相関関係を持ち得るのは、ゴ
ルフボールがゴルフクラブによって非常に高い周波数の
運動を与えられるためであると考えられる。
ルの内核の−50℃における損失正接が0.22以上で
あり、そのために充分な飛距離を得ることができなかっ
たこと、ならびに−50℃における損失正接が0.2以
下になると、従来のゴルフボールとは飛距離において明
確な差がつくようになり、飛距離の大きいゴルフボール
が得られることを見出したのである。
いほど反撥性能が向上し、特に−50℃における損失正
接が0.06以下になると、反撥性能が顕著に向上し、
飛距離が明確に増大するようになるが、損失正接が小さ
くなりすぎると、内核が硬くなりすぎ、打球時の感触
(フィーリング)が悪くなるので、−50℃における損
失正接は0.01以上であることが好ましい。
示すように行われる。
さ30mmのものとし、この試験片を岩本製作所社製の
粘弾性スペクトルメーターVES−F−III で周波数1
0Hz、初期歪0.5%、振幅0.25%の引張りで測
定を行い、温度−100℃〜+70℃の温度範囲にわた
って、損失弾性率、貯蔵弾性率、損失正接を求め、−5
0℃の損失正接の値を採用する。
以下になるようにするには、下記に示すように、内核の
ゴム組成物の配合面での工夫、加硫(架橋)系の選択、
加硫条件の選択などによって行い得る。
タジエンゴムなどのジエン系ゴムを主材とするゴム成分
100重量部に対して、たとえばアクリル酸、メタクリ
ル酸などのα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸ま
たはその亜鉛塩などの金属塩や、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレートなどの官能性モノマーなどの加硫
剤(架橋剤)を単独または合計で10〜60重量部、た
とえば酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、炭酸カルシウ
ムなどの充填剤を10〜30重量部、過酸化物を0.5
〜5.0重量部、要すれば酸化防止剤を0.001〜
1.0重量部配合したゴム組成物が採用されている。そ
して、上記ゴム組成物の加硫にあたっては、一般に、1
40〜170℃の温度で10〜40分間加熱圧縮するこ
とが行われている。
以下にするには、次の〜のいずれか、あるいはそれ
らの2以上を組み合わせて、採用するのが適切である。
用量を少なくする。したがって、加硫剤の使用量をゴム
成分100重量部に対して70重量部程度にまで増量し
てもよいし、また、充填剤をゴム成分100重量部に対
して5重量部程度にまで減らしてもよい。
使用量を少なくする。加硫剤としては、上記例示の物を
用い得るが、それらのなかでも、特にアクリル酸亜鉛が
ボールに好適な硬度を付与し、かつ反撥性能を効果的に
付与することから好ましい。また、過酸化物としては、
たとえばジクミルパーオキサイド、1,1−ビス(te
rt−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシク
ロヘキサンなどが用いられるが、特にジクミルパーオキ
サイドがアクリル酸亜鉛との組み合わせで好結果をもた
らすことから好適である。
たはブタジエンゴムにスチレンブタジエンゴム、エチレ
ンプロピレンジエンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムな
どを添加したジエン系ゴムを主材とするものが用いられ
るが、ブタジエンゴムが反撥性能の点で優れているので
特に好適である。
般に、140〜170℃で10〜40分間の加熱圧縮が
採用されているが、高温で加硫するとゴムの劣化が生じ
て反撥性能の低下を招くおそれがあり、低温で加硫をす
ると適正な加硫度を得るためには長時間の加硫が必要に
なり、実用性を欠くため150〜160℃で20〜30
分間加硫することが好ましい。
してゴム組成物に弾性を生じさせることを加硫と表現し
ているが、そのような弾性の発現のための架橋結合は必
ずしもイオウ(硫黄)によるものではないので、加硫と
表現するよりも架橋と表現する方が適切であるかも知れ
ないが、本発明では、慣行にしたがって加硫と表現して
いる。
たとえば、アイオノマーまたはアイオノマーを基材樹脂
とし、これにポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン
などを適宜添加した合成樹脂を主材とし、これに二酸化
チタン、硫酸バリウムなどの顔料、要すれば酸化防止剤
などを添加したものが用いられる。
主材とする外層用組成物をあらかじめ半球殻状のハーフ
シェルに成形し、それを2枚用いて内核を包み、130
〜170℃で1〜5分間加圧成形するか、または外層用
組成物を内核の周囲に直接射出成形して内核を包み込む
方法などによって行われる。
である。そして、外層成形時、必要に応じて、ボール表
面にディンプルの形成が行われ、また、外層成形後、ペ
イント仕上げ、スタンプなども必要に応じて施される。
く説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限
定されるものではない。
成物を内核用金型に充填し、160℃で30分間加硫し
て、直径38.5mmの内核を得た。なお、表1に記載
の配合量は重量部である。
オノマー100重量部に対して二酸化チタン2重量部を
添加した外層用組成物を射出成形により被覆して、ツー
ピースゴルフボールを作製した。このボールにペイント
を塗装して外径42.7mmのゴルフボールに仕上げ
た。
離、衝撃力および内核の−50℃における損失正接を測
定した。その結果を表2に示す。
によるものであり、ボールの飛距離および衝撃力の測定
方法はそれぞれ次の通りである。
を取り付け、ヘッドスピード、打ち出し角、スピンが下
記になるように設定した。 ヘッドスピード 45m/s 打ち出し角 平均約10° スピン 平均約2700rpm
を20個ずつ用意し、オーブンに入れ23℃±1℃で2
4間保温した。保温後の各ゴルフボールをUSGAの飛
距離テスト基準に準じ、飛距離テストを行い、平均値を
表2に示した。
ち、打ち出し地点から落下地点までの直線距離のことで
ある。テスト時の風の状況は、主として右後方からの追
い風で、風速は0〜2.7m/sであった。
を取り付け、インパクト時の加速度を求める。そして、
その加速度、ボール重量、ヘッド重量から衝撃力を算出
し、表2には、各ゴルフボールの衝撃力を実施例1のゴ
ルフボールの衝撃力を100としたときの指数で示す。
正接の小さい実施例1〜5の方が、損失正接の大きい比
較例1〜2より、飛距離が大きい。また、実施例の中で
も、損失正接の小さいものほど、飛距離が大きい。
核の−50℃における損失正接を0.2以下に特定する
ことによって、飛距離の大きいゴルフボールを提供する
ことができた。
Claims (1)
- 【請求項1】 ジエン系ゴムをゴム成分の主材とするゴ
ム組成物の加硫成形物からなる内核と合成樹脂を主材と
する外層を有するゴルフボールであって、上記内核の−
50℃における損失正接が0.01以上で0.2以下で
あることを特徴とするゴルフボール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5339599A JP2678877B2 (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | ゴルフボール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5339599A JP2678877B2 (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | ゴルフボール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07155403A JPH07155403A (ja) | 1995-06-20 |
JP2678877B2 true JP2678877B2 (ja) | 1997-11-19 |
Family
ID=18329012
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5339599A Expired - Fee Related JP2678877B2 (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | ゴルフボール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2678877B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001137388A (ja) * | 1999-11-17 | 2001-05-22 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | ゴルフボール |
US8597140B2 (en) | 2009-12-02 | 2013-12-03 | Bridgestone Sports Co., Ltd. | Multi-piece solid golf ball |
JP7286935B2 (ja) | 2018-09-28 | 2023-06-06 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴルフボール |
JP7447554B2 (ja) | 2020-03-04 | 2024-03-12 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴルフボール用ゴム組成物の硬化物およびゴルフボール |
-
1993
- 1993-12-03 JP JP5339599A patent/JP2678877B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07155403A (ja) | 1995-06-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5048838A (en) | Three-piece solid golf ball | |
JP2888168B2 (ja) | マルチピースソリッドゴルフボール | |
JP3040300B2 (ja) | ツーピースゴルフボール | |
JP2886804B2 (ja) | 糸巻きゴルフボール | |
AU681696B2 (en) | Two-piece golf ball | |
JP3067611B2 (ja) | ツーピースソリッドゴルフボール | |
AU702186B2 (en) | Solid golf ball | |
JPH09215774A (ja) | ツーピースソリッドゴルフボール | |
JPH02182278A (ja) | ソリッドゴルフボール | |
JPH07194734A (ja) | スリーピースソリッドゴルフボール | |
US5607366A (en) | Two-piece golf ball | |
US9205307B2 (en) | Blends of linear and branched neodymium-catalyzed rubber formulations for use in golf balls | |
US20020052253A1 (en) | One-piece solid golf ball | |
JPH09322948A (ja) | スリーピースソリッドゴルフボール | |
US6620061B1 (en) | Golf ball | |
JP3967807B2 (ja) | 中空ソリッドゴルフボール | |
JPH09117530A (ja) | ソリッドゴルフボール | |
AU750804B2 (en) | Three piece solid golf ball | |
US6354966B1 (en) | Multi-piece solid golf ball | |
JP2678877B2 (ja) | ゴルフボール | |
JP2954526B2 (ja) | ソリッドゴルフボール | |
GB2257977A (en) | Golf ball with improved cover | |
US9427628B2 (en) | Blends of linear and branched neodymium-catalyzed rubber formulations for use in golf balls | |
JP3745850B2 (ja) | 中空糸巻きゴルフボール | |
JP2002028262A (ja) | ゴルフボール |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080801 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080801 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090801 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090801 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100801 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110801 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120801 Year of fee payment: 15 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120801 Year of fee payment: 15 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130801 Year of fee payment: 16 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |