JP2678625B2 - 焦電型センサー素子 - Google Patents

焦電型センサー素子

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JP2678625B2 JP63212226A JP21222688A JP2678625B2 JP 2678625 B2 JP2678625 B2 JP 2678625B2 JP 63212226 A JP63212226 A JP 63212226A JP 21222688 A JP21222688 A JP 21222688A JP 2678625 B2 JP2678625 B2 JP 2678625B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は室温付近やその他の所望の作動温度範囲にお
いて平均して大きな焦電係数を有する焦電型センサー素
子に関する。
〔従来の技術〕 近年各種のセンサーが開発され、実用に供されるよう
になってきたが、その中で赤外線検出を行う焦電素子が
知られている。
焦電素子は焦電体を加工、分極して電極を取り付け、
受光可能な状態で支持台に取り付けたものである。焦電
体の表面に赤外線が照射されると温度が上昇し、表面に
電荷が現われる。従って、焦電体に外部電極を接続して
おけば電流を検出することができる。
焦電素子の性能は、温度変化に応じてその焦電体表面
上に発生する電荷の量により決まり、これは一般に焦電
係数pと言われている。すなわち、焦電材料の焦電係数
Pは以下の式により表わされる。
(ただし、Psは自発分極、Tは温度) また焦電電流密度iは以下の式により表わされる。
従って、温度の時間変化に比例した電流が流れること
になる。
このような焦電材料として、PbZrO3−PbTiO3系におい
て、PbZrO3に近い組成のセラミックス(PZT)が提案さ
れている。この材料は、 室温より少し上(約50℃以上)に相転移温度があるこ
とにより、自発分極の温度係数、すなわち焦電係数が大
きく、 誘電率が余り大きくなく、焦電材料としての性能指数
が大きく、電気回路への整合性も良く、 相転移点を超えても、分極処理効果が維持される 等の特徴を有する。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、PbZrO3−PbTiO3系の焦電材料は、第7
図に示すように、PbZrO3とPbTiO3とのいずれのモル比に
おいても焦電係数が温度により著しく変化し、特に室温
付近においては比較的小さい。従って、人体センサーの
ように室温付近で使用する場合や、その他の赤外線セン
サーとしてそれぞれ所望の温度範囲にわたって高感度の
焦電素子を作る必要がある場合に、必ずしも満足ではな
いという問題がある。そのため、実際には焦電素子をヒ
ータにより最適温度まで加熱しながら使用しなければな
らなかった。
従って、本発明の目的は室温付近その他所望の温度範
囲において大きな焦電係数を有する焦電材料を提供する
ことを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、PbZrO3
−PbTiO3にPb(Mg1/21/2)O3を異なる配合の割合で添
加した複数の焦電体を接合することにより、所望の温度
範囲において優れた焦電係数を有する焦電型センサー素
子が得られることを発見し、本発明を完成した。
すなわち本発明の焦電型センサー素子はPbZrO370〜93
モル%と、PbTiO36〜10モル%と、Pb(Mg1/21/2)O31
〜20モル%とからなる組成範囲内においてPb(Mg1/2
1/2)O3の割合が異なる複数の焦電体を接合してなるこ
とを特徴とする。
本発明を以下詳細に説明する。
まず(1−x)PbZrO3−xPbTiO3系焦電材料におい
て、xが0.06〜0.10範囲にある場合、大きな焦電係数を
示す。
次にこの(1−x)PbZrO3−xPbTiO3系にPb(Mg1/2
1/2)O3を、全体を100モル%として、1〜20モル%の割
合で添加する。Pb(Mg1/21/2)O3の添加量が増大する
につれて焦電材料の相転移温度が低下し、焦電係数のピ
ークも低温側に移動する。それとともに、室温付近の焦
電係数pは増加する傾向を示す。
本発明の焦電型センサー素子に用いる焦電材料の組成
の三角グラフを第1図に示す。好ましい組成範囲は、
(1−x)PbZrO3−xPbTiO3系においてx=0.06〜0.10
であり、かつPb(Mg1/21/2)O3が8〜15モル%であ
る。
本発明の焦電型センサー素子は複数の焦電体と接合し
ており、各焦電体は、異なる焦電係数の温度特性を有す
るように、異なる割合のPb(Mg1/21/2)O3を含有する
ことを特徴とする。接合する各焦電体の焦電係数及びPb
(Mg1/21/2)O3の含有量は、焦電型センサー素子に対
して所望する焦電係数の温度特性によって種々変更する
ことができる。一般にPb(Mg1/21/2)O3の含有量の多
い焦電体を接合することにより、室温付近における焦電
係数を大きなものとすることができる。
第2図は本発明の焦電型センサー素子の一例を示す。
接合された2つの焦電体薄板1,2は一対の電極3,4に挟ま
れており、電極3,4間に生じた電圧は検出回路Dで検出
される。焦電体薄板1,2は異なるPb(Mg1/21/2)O3
を有するために、焦電係数の温度特性が異なる。これが
並列に接合されているので、焦電型センサー素子全体と
しては、焦電体薄板1,2の平均化された温度特性を示
す。また第3図は異なる焦電係数を有する3つの焦電体
薄板5,6,7が接合されてなる焦電型センサー素子の例を
示す。
PbZrO3−PbTiO3−Pb(Mg1/21/2)O3系焦電材料から
各焦電体を製造するには、種々の方法を使用することが
できる。例えば特開昭60−84712号に記載されているよ
うに、必要な成分の酸化物を所定の割合で配合し、焼
成、加工をすることにより一体的な焦電体とすることが
できる。得られた焦電体の薄板はボンディングガラス、
有機接着剤等により接合する。また、各添加剤の粉末を
適当量混合し、低融点ガラス等のバインダーを用いて、
粉末を接合することで同様な効果が得られる。ここで低
融点ガラスを用いるのは、混合粉700℃付近から固体拡
散が生じるため、700℃以下で溶融するガラスが必要で
あるためである。またこのバインダーは有機物であって
も問題はなく、望ましくはPVDF等の焦電性を有する有機
物を用いた方が、バインダーによる特性劣化が生じず、
好ましい。
また焦電体薄膜を形成し、それを接合するようにする
こともできる。この場合、RFスパッタリング法、マグネ
トロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング
法、イオンプレーティング法、電子ビース蒸着法、CVD
法等の薄膜化技術を使用して薄膜を形成し、既に形成し
た焦電体薄膜をマスクして次の焦電体薄膜を形成するこ
とにより、複数の焦電体薄膜を接合することができる。
本発明により複数の焦電体を用いて焦電型センサー素
子を作成する場合、白金、Si等の基板上に複数の焦電体
の薄板を接合するか薄膜を形成し、その上にAu、Al等で
電極を形成する。焦電体薄膜の厚さは一般に1〜10μm
程度とするのが好ましい。
〔実施例〕
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
参考例1 Al2O3からなる基板上に下部白金電極をRFスパッタ法
により形成し、この電極上にPbZr0.92Ti0.08O3とPb(Mg
1/21/2)O3とを種々の割合で含有する焦電体薄膜を5
μmの厚さに形成した。さらにこの上に上部Pt電極をRF
スパッタリング法により形成した。
このようにして得られた焦電体の相転移温度を測定し
た。結果を第4図に示す。
第4図から明らかな通り、Pb(Mg1/21/2)O3が8〜
15モル%の範囲において相転移温度が約50℃以下となる
ことがわかる。
参考例2 PbZr0.92Ti0.08O3とPb(Mg1/21/2)O3とを種々の割
合で配合して焦電体を形成した。得られた各焦電体薄膜
について、温度と焦電係数との関係を求めた。結果を第
5図に示す。
第5図から明らかな通り、Pb(Mg1/21/2)O3が8〜
15モル%の範囲の場合、20〜80℃の範囲において十分に
高い焦電係数pを有する。
実施例1 第2図に示すように、PbZr0.92Ti0.08O3にPb(Mg1/2
1/2)O3を種々の割合(10モル%,14モル%)で配合し
てなる焦電体薄板1及び2を接合し、両面に白金電極3,
4を設けることにより、センサー素子を形成した。
このようにして得られた焦電型センサー素子の焦電係
数を測定した。結果を第6図(a)図に示す。また焦電
体薄板1,2を単独で用いてなる焦電型センサー素子につ
いて、同様に焦電係数を測定した。結果を第6(b)に
示す。
第6(a)図から明らかな通り、Pb(Mg1/21/2)O3
が10モル%の焦電体と14モル%の焦電体とを接合してな
るセンサー素子は室温付近の温度範囲において、平均し
て高い焦電係数を示す。これに対して、第6(b)図か
ら明らかな通り、それぞれ10モル%、14モル%のPb(Mg
1/21/2)O3の焦電体の焦電係数は大きなピークを有す
るが、平均して高い焦電係数を有していない。
実施例2 第3図に示すように、PbZr0.92Ti0.08O3にPb(Mg1/2
1/2)O3を種々の割合(8モル%,10モル%、14モル
%)で配合してなる焦電体薄板5,6及び7を接合し、両
面に白金電極3,4を設けることにより、センサー素子を
形成した。
このようにして得られた焦電型センサー素子の焦電係
数を測定した。結果を同様に第6(a)図に示す。また
焦電体薄板5,6,7を単独で用いてなる焦電型センサー素
子の焦電係数の測定結果を第6(b)図に示す。
第6(a)図から明らかなり、Pb(Mg1/21/2)O3
8モル%の焦電体と、10モル%の焦電体と、14モル%の
焦電体とを接合してなるセンサー素子は室温付近を含む
広い温度範囲において、平均して高い焦電係数を示す。
〔発明の効果〕
以上に詳述した通り、本発明の焦電型センサー素子は
PbZrO3−PbTiO3系に異なる割合のPb(Mg1/21/2)O3
添加した複数の焦電体を接合してなるものであるので、
焦電係数の温度特性を自由に制御することができ、特に
室温付近において、十分に高い焦電係数を有する。
このように焦電係数の温度特性が改善された焦電型セ
ンサー素子を用いた焦電型赤外線センサーは、室温付近
で使用される人体検出センサー、非接触型温度センサー
等に広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の焦電材料の組成を表す三角グラフであ
り、 第2図は本発明の焦電型センサー素子の一例を示す断面
図であり、 第3図は本発明の焦電型センサー素子の他の例を示す断
面図であり、 第4図はPb(Mg1/21/2)O3の添加量(モル%)と相転
移温度との関係を示すグラフであり、 第5図はPbZr0.92Ti0.08O3にPb(Mg1/21/2)O3を配合
した焦電材料の焦電係数の温度依存性を示すグラフであ
り、 第6図(a)は第2図及び第3図の焦電型センサー素子
の焦電係数を示し、第6図(b)図は単一の焦電体から
なる焦電型センサー素子の焦電係数を示し、 第7図は(1−x)PbZrO3−xPbTiO3系焦電材料の焦電
係数の温度依存性を示すグラフである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】PbZrO370〜93モル%と、PbTiO36〜10モル
    %と、Pb(Mg1/21/2)O31〜20モル%とからなる組成
    範囲内においてPb(Mg1/21/2)O3の割合が異なる複数
    の焦電体を接合してなることを特徴とする焦電型センサ
    ー素子。
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