JP2678242B2 - プラスチック材料を膨張させる方法およびそれに用いる安定化された発ぽう剤 - Google Patents

プラスチック材料を膨張させる方法およびそれに用いる安定化された発ぽう剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発ぽう剤に関し、より詳
しくは、加熱によりガスを放出し、流動化したプラスチ
ック材料を膨脹させる化学的発ぽう剤に関する。
【0002】
【従来の技術】発ぽう剤は、あわ立て剤と呼ばれること
もあり、流動化したプラスチックまたはゴム組成物中で
海綿状の構造を形成する物質である。従来の発ぽう剤に
は、過フッ化炭化水素、窒素ガス、ヒドラジン誘導体、
トリヒドラジドトリアジン、5−フェニルテトラゾー
ル、p−トルエンスルホニルセミカルバジド、変性アゾ
ジカルボンアミド、およびアゾジカルボンアミドがあ
る。化学的発ぽう剤は、室温では固体または液体であ
り、加熱によりガスを放出する種類の発ぽう剤である。
良く知られた化学的発ぽう剤は、ユニロイヤル社からセ
ロゲンの商標で販売されている。
【0003】発ぽう剤の使用により得られる海綿状構造
を有する硬質プラスチックまたはゴム組成物は、一般に
構造発泡材、海綿状重合体、海綿状プラスチック、発泡
プラスチック、および膨脹プラスチックと呼ばれてい
る。恐らく最初の合成海綿状プラスチックの一つはスポ
ンジゴムであろう。明確にするために、シーラント、接
着剤あるいはエチレン酢酸ビニル(EVA)の様に、プ
ラスチック材料の特定の種類を問題にするのでない限
り、発ぽう剤により膨脹させた材料を一般的にプラスチ
ック材料と呼ぶことにする。発ぽう剤は、各種の日用
品、例えば家具および椅子張り材料の様な建材、床、壁
または天井張りタイル、絵画や鏡の枠、引きだし棚、装
飾品、プランター、ドアー、装飾または仕上げ用品、ラ
ンプ、電気器具部品、ワインラック、長椅子および椅子
の枠、シャッター、およびベッドの枠などに使用されて
いる。また、発ぽう剤は、バッテリーケース、ファンカ
バー、小物入れのドアー、空調機のダクト構造、椅子張
り材料、クッション材料、バケットシート枠、および自
動車用シーラントなどの自動車部品製造にも使用されて
いる。発ぽう剤は、ボート梯子、帆船の中央甲板、ブイ
およびフロート、モジュール式船体、ロブスターポット
の様な船舶用部品を製造するためのプラスチック材料に
も使用される。さらに、発ぽう剤は、パレット、トレ
ー、ソーダケース、工具箱、ドラムおよび各種の容器、
氷バケツ、小鳥の水浴び場、クローケー用木づちおよび
ボール、子供の玩具、レクリエーション用乗り物の部
品、ボーリングのピン、シャッフルボード用品、ホッケ
ースティックや野球バットの様なスポーツ用品、および
履物などを製造するためのプラスチック材料に使用され
る。さらに、発ぽう剤は、高温溶融接着剤における接着
性プラスチック材料と共に使用される。また、発ぽう剤
は、家畜を屠殺した後、卸売りの前に、家畜の外部に張
り付ける食品包装材料にも使用される。その様な製品
は、「ボーンラップ」と呼ばれることもある。
【0004】一般には、化学的発ぽう剤は、固体のプラ
スチック材料と混合し、次いでその混合物を加圧下で加
熱する。加熱によりプラスチック材料が流動化し、発ぽ
う剤がガスを放出する。このガスが流体プラスチック材
料中で泡または微小室を形成する。この混合物を加圧下
に保持しながら金型に入れ、その金型内でガスが膨脹
し、流体プラスチック材料を膨脹させる。固化した後も
微小室構造はそのまま残る。発ぽう剤の種類により、ガ
ス放出温度が異なるので、発ぽう剤は処理条件、プラス
チック材料、および望ましい気泡の大きさに応じて選択
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】化学的発ぽう剤には、
気体状の発ぽう剤に比べて、加熱前に固体のプラスチッ
ク材料に加えることができるという利点がある。窒素や
ある種の過フッ化炭化水素の様な気体状発ぽう剤は、流
動化したプラスチック材料の中に注入しなければならな
い。高温溶融接着剤では、ノズルの末端の前でガスを接
着剤に混合する。発ぽう剤として過フッ化炭化水素を使
用することは、地球のオゾン層に対する影響が問題にな
っているので、厳重に監視されるようになっている。従
来の他の発ぽう剤には、取扱い、毒性および可燃性の問
題がある。取り扱いの問題には、貯蔵安定性、粉塵、お
よび爆発の危険性がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】さて、シクロデキストリ
ンと発ぽう剤の複合体が流動化したプラスチック材料中
で発ぽう剤として作用することが分かった。シクロデキ
ストリンは、発ぽう剤を安定化させることが分かってい
る。また、これまで発ぽう剤としては一度も使用された
ことがない、ある種の化合物を発ぽう剤として使用でき
ることも分かった。
【0007】本発明は、プラスチック材料および発ぽう
剤とシクロデキストリンの複合体からなる混合物を形成
すること、およびその混合物を加熱してプラスチック材
料を流動化させ、複合体にガスを放出させる工程からな
る、プラスチック材料を膨脹させる方法に関する。その
ガスが流動化したプラスチック材料中に気泡を形成す
る。
【0008】先ずシクロデキストリンと発ぽう剤の複合
体を形成し、その複合体をプラスチック材料と混合す
る。
【0009】混合物を加熱する工程は、従来の押出し方
法、吹込み成形方法で一般的に行われる様に混合物に熱
をかけるか、あるいはポリウレタンの場合に通常行われ
る発熱反応の熱により行う。
【0010】本発明により製造される膨脹可能なプラス
チック組成物は、プラスチック材料およびシクロデキス
トリンと発ぽう剤の複合体からなる。膨脹可能なプラス
チック組成物は、例えば発ぽう構造物およびある種の接
着剤を製造するのに使用される。
【0011】本発明により形成される発ぽう構造物は、
構造プラスチック材料および発ぽう剤とシクロデキスト
リンの複合体からなる混合物を加熱および成形すること
により製造する。
【0012】本発明により製造される接着剤および/ま
たはシーラント組成物は、接着剤および/またはシーラ
ントプラスチック材料、および発ぽう剤とシクロデキス
トリンの複合体からなる。
【0013】「シャルジンガーデキストリン」、シクロ
アミロース、シクロマルトースおよびシクログルカンと
も呼ばれるシクロデキストリンは、アルファ1,4結合
により一つに結合し、環状化合物を形成するアンヒドロ
グルコースのオリゴマーである。6員環はアルファシク
ロデキストリン、7員環はベータシクロデキストリン、
および8員環はガンマシクロデキストリンと呼ばれる。
これらの6、7および8員環は、それぞれシクロマルト
ヘキサオース、シクロマルトヘプタオースおよびシクロ
マルトオクタオースとも呼ばれる。
【0014】通常、シクロデキストリンは、澱粉スラリ
ーを酵素または酸で処理し、1と5の間にDEを有す
る、ゼラチン化し、液化したスラリーにすることにより
得られる。次いで、そのゼラチン化し、液化した澱粉ス
ラリーを、シクロデキストリングリコシルトランスフェ
ラーゼ(CGT)で、その選択したCGTに適切なpH、
温度および時間で処理する。酵素CGTはバチルス マ
セランスB.マガテリウムB.サーキュランス
B.ステアロサーモフィルス、およびバチルスsp.
(アルカロフィリック)、その他の微生物から得られ
る。次いで、このゼラチン化し、液化した澱粉スラリー
をCGTで処理して得られる消化物を分離、精製するこ
とにより、シクロデキストリンが得られる。
【0015】シクロデキストリンの商業的に重要な特徴
の一つは、他の市販化合物に対するクラスレイト、つま
り宿主として作用できることである。シクロデキストリ
ンは物理的にドーナツ形状を有する。その結果、シクロ
デキストリンは、シクロデキストリンの空間の直径に相
当する幾何学的な外側寸法を有する物質に対してクラス
レイトとして作用できる。シクロデキストリンのドーナ
ツ形外部に側鎖を付加することにより、ヒドロキシプロ
ピルシクロデキストリンの様に変性させることが多い。
本明細書および請求項で使用する「シクロデキストリ
ン」の用語は、シクロデキストリンそれ自体だけではな
く、変性シクロデキストリンおよび枝分れシクロデキス
トリンをも意味する。
【0016】本明細書および請求項で使用する「複合
体」の用語、あるいは「シクロデキストリンと発ぽう剤
の複合体」の表現は、シクロデキストリンが発ぽう剤に
対して宿主として作用する様なシクロデキストリンと発
ぽう剤の組成物だけではなく、発ぽう剤が弱い結合力に
よりシクロデキストリンの外部に結び付けられたものも
意味する。
【0017】シクロデキストリンと発ぽう剤の複合体を
形成する方法には、シクロデキストリンを発ぽう剤と共
に水に溶解し、生じた沈殿を集める方法がある。
【0018】別の方法は、ボールミルにシクロデキスト
リンおよび発ぽう剤を装填し、このホールミル内の混合
物をある一定時間粉砕すると、シクロデキストリンと発
ぽう剤との間に複合体が形成される。シクロデキストリ
ンと発ぽう剤との間で複合体を形成するための他の公知
の方法は、混練、凍結乾燥、および共粉砕がある。乳鉢
および乳棒を使用した共粉砕により良好な結果が得られ
ている。
【0019】本発明にはアルファ、ベータまたはガンマ
シクロデキストリンを使用するのが好適である。市販品
を入手できるのでベータシクロデキストリンが好まし
い。3種類すべてのシクロデキストリンの組み合わせか
ら調製した複合体は、異なった速度で発ぽう剤を放出す
る。これは、一部、シクロデキストリンにより、発ぽう
剤との結合強度が異なるためであると考えられる。
【0020】好適な発ぽう剤には、水、プロピレングリ
コール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリ
コール、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミ
ンおよびエチレングリコールの様な液体、および処理が
困難な過酸化ベンゾイルおよび他の過酸化物の様な固体
がある。水、プロピレングリコール、ジプロピレングリ
コール、トリプロピレングリコールおよびエチレングリ
コールが発ぽう剤として効果的であることは、驚くべき
ことであり、予期せぬことであった。これまで、水、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプ
ロピレングリコールおよびエチレングリコールは、プラ
スチック材料への分散性が悪いために、発ぽう剤として
は使用されていない。過酸化ベンゾイルの様な固体は、
分解温度が低いために、処理が困難である。水およびプ
ロピレングリコールは安全で、人間に対して無毒性であ
ると考えられている。従来の発ぽう剤の多くは人間に対
して毒性である。その様な無毒性の発ぽう剤を作業場で
使用することにより、これまで考えられなかった様な安
全性が作業場にもたらされる。水およびプロピレングリ
コールの様な、2種類以上の発ぽう剤の組み合わせを使
用することにより、あるいは同じ発ぽう剤を異なったシ
クロデキストリンと共に使用することにより、発ぽう剤
の使用温度を変えることができる。
【0021】さらに、本発明により、シクロデキストリ
ンと複合体を形成するヒドラジン誘導体、トリヒドラジ
ド トリアジン、5−フェニルテトラゾール、p−トル
エンスルホニルセミカルバジド、変性アゾジカルボンア
ミド、およびアゾジカルボンアミドを発ぽう剤として使
用することができる。従来の発ぽう剤をシクロデキスト
リンと複合体形成することにより、粉塵が少なくなり、
組成物が安定化する。
【0022】シクロデキストリンと複合体形成する発ぽ
う剤の量は、シクロデキストリン100 重量部に対して約
1〜約30重量部(phc) である。より好ましくは約3〜約
15 phc、最も好ましくは約5〜約7 phcの発ぽう剤とシ
クロデキストリンで複合体形成する。
【0023】シクロデキストリンと発ぽう剤との間で複
合体を形成する際、過剰量の発ぽう剤を使用して複合体
を形成する。
【0024】シクロデキストリンと水の複合体の供給源
としては、シクロデキストリンの商業生産から得られる
シクロデキストリンが好適であることが分かった。商業
生産工程から得たシクロデキストリンは一般に約10〜約
12 phcの水を含む。このシクロデキストリンを接着剤組
成物に使用すると、加熱により十分なガスが得られるの
で、市販のシクロデキストリンを約10〜約12 phcの水と
複合体形成したものが、発ぽう剤として作用する。
【0025】一般に、複合体の粒径が小さいほど、気泡
の大きさがより均一になることが分かった。200 メッシ
ュを通過できる粒径を有する、シクロデキストリンと発
ぽう剤の複合体により、良好な結果が得られている。
【0026】好適なプラスチック材料には、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポ
リフェノール、ポリプロピレン、ポリイソプレン(ゴ
ム)、ポリブタジエンの様な重合体、並びにアクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン、スチレン−イソプレ
ン、エチレン−ブチレン、スチレン−ブタジエンゴム、
およびエチレン酢酸ビニルの様な共重合体がある。
【0027】発ぽう構造物は、構造様プラスチック材
料、およびプラスチック材料100 重量部に対して約1〜
約15重量部(php) のシクロデキストリンと水の複合体の
混合物を形成すること、混合物を加熱してプラスチック
材料を膨脹させること、およびその膨脹した混合物を冷
却させることにより製造する。より詳しくは、発ぽう構
造物は従来の方法により、約1〜約10 phpのシクロデキ
ストリンと水の複合体を、構造用プラスチック材料と共
に押出し機のホッパーに入れることにより製造する。本
発明の複合体をプラスチック材料と混合し、次いでその
混合物を通常の成形工程にかけ、混合物を加熱し、その
流動化したプラスチック材料を金型に充填する。その様
な成形作業は従来の通りである。その成形工程において
従来の化学的発ぽう剤を本発明の複合体に置き換える。
【0028】構造用プラスチック材料の例としては、ポ
リスチレン、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリイソプ
レン、エポキシ樹脂、およびポリ塩化ビニルがある。
【0029】本発明により製造する接着剤および/また
はシーラント組成物は、接着性プラスチック材料および
約1〜約30 phpのシクロデキストリンと水の複合体から
なる。
【0030】接着性プラスチック材料の例としては、エ
チレン酢酸ビニル(EVA)、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレンおよびスチレン−イソプレンがある。
本発明の複合体とEVAを使用することにより、良好な
結果が得られている。
【0031】本発明に係わる膨脹性プラスチック組成物
は約1〜約15 phpの発ぽう剤とシクロデキストリンの複
合体、およびプラスチック材料からなる。この膨脹性プ
ラスチック組成物はその複合体とプラスチック材料を混
合することにより調製する。本発明により製造する代表
的な接着剤は、下記の組成を有する。 重量部 EVA 25〜50 変性樹脂 25〜60 ワックス 0〜30 接着性プラスチック材料の総量 100 酸化防止剤 0.05〜0.5 php 充填材 0〜100 php 発ぽう剤−シクロデキストリン複合体 1〜10 php 本発明により製造する製本用接着剤は、下記の組成を有
する。 重量部 EVA 35〜45 変性樹脂 20〜30 可塑剤 20〜30 ワックス 10〜20 接着性プラスチック材料の総量 100 酸化防止剤 0.05〜0.25 php 発ぽう剤−シクロデキストリン複合体 1〜10 php 防かび剤(所望により使用) 1〜10 php 好ましくは、発ぽう剤−シクロデキストリン複合体は水
−シクロデキストリン複合体であり、約8〜約15 phcの
水を含む。より好ましくは、製本用接着剤に使用する複
合体の量は約3〜約7phc であり、約10〜約15 phcの水
を含む。殺菌剤または防かび剤をシクロデキストリンと
複合体形成し、接着剤中に配合して使用すると、劣化防
止に役立つ。水は発ぽう剤として作用し、殺菌剤または
防かび剤の放出を助ける。
【0032】製本用接着剤は、通常の方法ですべての成
分を混合することにより製造する。
【0033】その様な接着剤の使用温度は約120 〜約20
5 ℃である。
【0034】シクロデキストリンと水の複合体を使用す
ることにより、先行技術の液体窒素使用に比較して、幾
つかの利点が得られる。製本用に高温溶融物を塗布する
ための現在の機械には、液体窒素を配合するための特殊
な機械装置が必要である。本発明に係わるシクロデキス
トリン−水複合体では、はるかに広範囲の装置を使用で
きる。さらに、開き時間が増加し、表面接触が多くな
り、同じ面積を覆うのに使用する接着剤が少なくて済
む。
【0035】本発明により製造する紙箱およびケース密
封接着剤は下記の組成を有する。 重量部 EVA 40 変性樹脂 40 ワックス 20 接着性プラスチック材料の総量 100 酸化防止剤 0.01 php 発ぽう剤−シクロデキストリン複合体 1〜10 php 好ましくは、発ぽう剤−シクロデキストリン複合体はプ
ロピレングリコール−シクロデキストリン複合体であ
り、約8〜約15 phcのプロピレングリコールを有する。
好ましくは、プロピレングリコールの含有量が約10〜約
13 phcである複合体を約3〜約7 php使用する。
【0036】紙箱およびケース密封接着剤は、通常の方
法ですべての成分を混合することにより製造する。
【0037】その様な接着剤の使用温度は約175 〜約20
5 ℃である。
【0038】本発明により製造するカーぺット裏張り用
接着剤は、下記の組成を有する。 重量部 EVA 25〜50 変性樹脂 25〜60 ワックス 0〜30 接着性プラスチック材料の総量 100 酸化防止剤 0.05〜0.5 php 充填材 0〜100 php 発ぽう剤−シクロデキストリン複合体 1〜10 php このカーペット裏張り用接着剤に使用する発ぽう剤−シ
クロデキストリン複合体は、シクロデキストリン、およ
び約8〜約15 phcの水、プロピレングリコール、または
水とプロピレングリコールの組み合わせ、または水、プ
ロピレングリコールおよびヒドラジン誘導体の組み合わ
せである。
【0039】さらに、その様なカーペット裏張り用接着
剤は、シクロデキストリンと防かび剤の複合体を約1 p
hpまでの量で含むのが好ましい。好適な防かび剤には、
ジヨードメチル−p−トリルスルホン、フェノールおよ
びブチルヒドロキシトルエンがあるが、ジヨードメチル
−p−トリルスルホンが好ましく、その放出は、シクロ
デキストリンにより放出された水により引き起こされ
る。
【0040】カーペット裏張り用接着剤は、通常の方法
ですべての成分を混合することにより製造する。
【0041】このカーペット裏張り用接着剤の使用温度
は約149 〜約177 ℃である。
【0042】本発明に係わる膨脹性プラスチック材料に
加えた少量のアミラーゼと呼ばれる酵素が、加熱によ
り、触媒として作用し、シクロデキストリンから発ぽう
剤が放出される速度を高める。アミラーゼが触媒として
作用するためには、プラスチック組成物中に少量の水が
存在しなければならない。アミラーゼが水を使用してシ
クロデキストリンを破壊し、それによって発ぽう剤の放
出を促進すると考えられる。
【0043】無論、本発明の発ぽう剤を含む可塑剤材料
には、防かび剤、殺菌剤および香料を含めて、他の化合
物を添加することができる。
【0044】以下に示す実施例により、本発明のこれら
の、および他の特徴をさらに詳細に説明する。
【0045】
【実施例1】この実施例は、本発明に係わる高温溶融接
着剤、特に製本用接着剤を説明する。 製本用材料 重量部 EVA−507 45 ステイブライト樹脂 25 ペンタリンH 20 ミクロクリスタリンワックス 10 製本用プラスチック材料の合計 100 この接着性可塑剤材料に0.1 php の酸化防止剤および10
phpの水−ベータシクロデキストリン複合体を加えた。
この複合体は、7.5 グラムのベータシクロデキストリン
および2.5 グラムの水を含む。過剰の水をシクロデキス
トリンと混合することにより、シクロデキストリンと水
を複合体化した。接着性プラスチック材料を酸化防止剤
および水−ベータシクロデキストリン複合体と混合した
後、この混合物を100 ℃に加熱すると、この温度で水が
液相から気相へ転換し、それによって接着剤を膨脹させ
た。接着剤の体積膨脹率は約100%であった。
【0046】EVA−507はユニオンカーバイド社か
ら市販されているエチレン−酢酸ビニルの共重合体であ
る。ステイブライト樹脂は、ハーキュレスパウダー社か
ら入手した、水素化樹脂のジエチレングリコールエステ
ルを含む、水素化樹脂と可塑剤である。ペンタリンH
は、ハーキュレスパウダー社から入手した合成樹脂であ
る。ミクロクリスタリンワックスは、オクラホマ州、タ
ルサのペトロライト社から入手した市販のワックスであ
る。酸化防止剤は、チバ−ガイギー社から入手したイル
ガノックス1010である。ベータシクロデキストリンは、
インジアナ州、ハモンドのアメリカンメイズ−プロダク
ツ社から入手したベータシクロデキストリンである。水
は通常の水道水である。
【0047】水自体は製本用接着剤中で発ぽう剤として
機能しないので、この配合におけるシクロデキストリン
と水の複合体が発ぽう剤として機能したのは驚くべきこ
とであり、予期せぬことであった。
【0048】
【実施例2】この実施例は、本発明に係わる紙箱および
ケース用接着剤の製法を説明する。下記の接着剤組成物
を調製した。 材料 重量部 EVA−305 40 CKM−2400 15 ピコライトA−115 12.5 スーパー スタタック 12.5 ポリワックス1000 10 キャスターワックス 10 接着性プラスチック材料の合計 100 この接着性可塑剤材料に0.1 php の酸化防止剤および10
phpのプロピレングリコール−ベータシクロデキストリ
ンの複合体を混合した。この複合体は、1モルのベータ
シクロデキストリンおよび2モルのプロピレングリコー
ルを含む。過剰のプロピレングリコールをベータシクロ
デキストリンと混合することにより、シクロデキストリ
ンとプロピレングリコールの複合体を調製した。
【0049】接着性材料、酸化防止剤およびプロピレン
グリコール−ベータシクロデキストリン複合体の混合物
を加熱した。プロピレングリコールが液相から気相へ転
換し、それによって接着性組成物を膨脹させた。接着性
組成物は、発ぽう剤のプロピレングリコールのために、
体積で約100%膨脹した。
【0050】EVA−305はユニオンカーバイド社か
ら市販されているエチレン−酢酸ビニルの共重合体であ
る。CKM−2400はユニオンカーバイドから入手し
た。ピコライトA−115は、ハーキュレスから入手し
た、熱可塑性テルペン樹脂である。スーパースタタック
はライホルドケミカル社から入手した。ポリワックス1
000はバレコから入手し、キャスターワックスはユニ
バーサルプレザーバケムスから入手した。酸化防止剤は
イルガノックス1010である。ベータシクロデキストリン
は、インジアナ州、ハモンドのアメリカンメイズ−プロ
ダクツ社から入手したベータシクロデキストリンであ
る。プロピレングリコールはダウケミカル社から入手し
た市販品である。
【0051】プロピレングリコール自体は発ぽう剤とし
て機能しないので、この配合におけるシクロデキストリ
ンとプロピレングリコールの複合体が発ぽう剤として機
能したのは驚くべきことであり、予期せぬことであっ
た。
【0052】
【実施例3】この実施例は、本発明に係わるカーペット
裏張り用接着剤の製法を説明する。下記の接着剤組成物
を調製した。 材料 重量部 EVA 50 変性樹脂 40 ワックス 10 接着性プラスチック材料の合計 100 防かび剤(所望により使用) 1〜10 php この接着性可塑剤材料に、0.1 php の酸化防止剤、約20
phpの充填材、および5 phpの水−ベータシクロデキス
トリンの複合体を、5部のプロピレングリコール−ベー
タシクロデキストリンと共に加えた。この発ぽう剤とシ
クロデキストリンの複合体は、上記の実施例1および2
に準じて調製した。発ぽう剤とシクロデキストリンの複
合体は両方とも同時に、実施例1および2と同様の方法
で接着剤組成物と混合した。
【0053】接着剤組成物および両発ぽう剤の混合物を
約195 ℃に加熱することにより、接着剤混合物が膨脹し
た。
【0054】EVAはエチレン−酢酸ビニルの共重合体
である。変性樹脂は市販のウッドロジンである。ワック
スはカーペットの裏張り接着剤に通常使用されている市
販のワックスである。酸化防止剤はイルガノックス1010
であり、充填材は通常の炭酸カルシウムである。
【0055】
【実施例4】この実施例は、本発明に係わる感圧接着剤
の製法を説明する。
【0056】下記の接着剤組成物を調製した。 材料 重量部 EVA501 15 EVA605 30 ステイブライトエステル10 37 アビトール 18 プラスチック接着剤の合計 100 この接着性可塑剤材料に、0.1 php の酸化防止剤イルガ
ノックス1010、5phpの水とベータシクロデキスト
リンの複合体、および5 phpのシクロヘキシルアミンと
ベータシクロデキストリンを加えた。この水とベータシ
クロデキストリンの複合体は、12.8 phcの水を含む。ベ
ータシクロデキストリン、および揮発性腐食防止剤のシ
クロヘキシルアミンの複合体は、8 phcの、シクロデキ
ストリンと複合体化したシクロヘキシルアミンを含む。
複合体の調製および接着剤組成物の混合は実施例1と同
様に行った。
【0057】放出された湿分が「引き金」機構になり、
それによって複合体化したシクロヘキシルアミンが部分
的に放出され、水−シクロデキストリン複合体から放出
された湿分と平衡になる。その様な機構により、金属表
面に対する腐食防止効果が得られる。シクロデキストリ
ンはシクロヘキシルアミンと複合体化することにより加
熱工程でシクロヘキシルアミンを安定化させる。複合体
化していないシクロヘキシルアミンは、接着剤の加熱工
程で不安定である。EVA501およびEVA605は
ユニオンカーバイドから入手した市販のエチレン−酢酸
ビニルの共重合体である。ステイブライトエステル10
およびアビトールはハーキュレスから入手した。この接
着剤の使用温度は約149 〜163 ℃である。
【0058】
【実施例5】この実施例は、本発明に係わる膨脹可能で
硬化可能なシーラントの製法を説明する。
【0059】 A.−高温溶融ベース 材料 クラトンFC1901x 100 (シェルから入手可能) レガルレズ1018 270 (ハーキュレスから入手可能) エンデックス155 50 (ハーキュレスから入手可能) イルガノックス1010 1 (チバガイギーから入手可能) B.−可塑剤 オーバーベース化スルホン酸カルシウム 10 (ウィトコから入手可能) ベータシクロデキストリン:シクロヘキシルアミン 2 複合体(2:1モル比) アルミニウムペースト(サンオイルから入手できる 1 サンパール2280中に50:50アルミニウム) ベータシクロデキストリン(10〜13%HO) 2 等量の高温溶融ベースおよび可塑剤を混合し、冷却し、
冷間圧延した鋼シートまたは亜鉛鍍金した冷間圧延鋼シ
ート上に載せた。これらのシートを炉中に入れ、200 ℃
で15分間加熱した。この材料は板上で垂直および水平の
両面で膨脹し、体積が約2倍になった。
【0060】
【実施例6】50部の上記実施例5の高温溶融ベースを50
部のオーバーベーススルホン酸カルシウムと混合した。
オーバーベーススルホン酸カルシウムは、高温溶融ベー
スと混合する前に、加熱して水を蒸発させておく。この
混合物を冷間圧延した鋼板および亜鉛鍍金した冷間圧延
鋼板上に載せ、炉中で200 ℃で15分間加熱した。この混
合物は加熱により溶融し、膨脹せずに、板の上に広がっ
た。
【0061】
【実施例7】混合する前に、オーバーベーススルホン酸
カルシウムから水を蒸発させなかった以外は上記実施例
6と同様にして混合物を調製し、冷間圧延した鋼板およ
び亜鉛鍍金した冷間圧延鋼板上に載せ、炉中で200 ℃で
加熱した。この実施例の混合物はそのまま単に硬化し
た。シート上に載せた材料の流動性および変形が無かっ
ことから明らかな様に、水の放出により硬化が促進さ
れた。
【0062】
【実施例8】混合物を冷却させなかった以外は上記実施
例5と同様にして混合物を調製し、冷間圧延した鋼シー
トおよび亜鉛鍍金した冷間圧延鋼シート上に載せ、炉中
で200 ℃で加熱した。この材料は体積が約2倍に膨脹し
た。発ぽう剤の水がシクロデキストリンの中にあり、加
熱により、蒸気相腐食防止剤のシクロヘキシルアミンと
共に放出された。水はシクロデキストリンの中で保持さ
れ、十分な熱がかかってその放出を引き起こすまで硬化
には使用されない。
【0063】
【実施例9】下記の組成を有する従来のシーラントを調
製した。 材料−配合A クラトンRD6501 100 (シェルから入手可能) レガルレズ1018 270 (ハーキュレスから入手可能) エンデックス155 50 (ハーキュレスから入手可能) イルガノックス1010 1 (チバガイギーから入手可能) この材料を混合し、冷間圧延した鋼シートおよび亜鉛鍍
金した冷間圧延鋼シート上に載せ、炉中で200 ℃で15分
間加熱した。この混合物は加熱により溶融し、板の上に
広がった。
【0064】
【実施例10】この実施例は、配合Aを使用し、本発明
に係わるシーラントを調製する。 材料 配合A 10 ベータシクロデキストリン(10〜13% 水) 2 これらの材料を混合し、冷間圧延した鋼シートまたは亜
鉛鍍金した冷間圧延鋼シート上に載せ、炉中で200 ℃で
15分間加熱した。この混合物は膨脹したが、その最初の
体積の100%ではなかった。
【0065】
【実施例11】この実施例は、シクロデキストリンと複
合体化した他の化学的発ぽう剤の使用を説明する。 材料 配合A 10 ベータシクロデキストリンジブチルスズ 2 ジラウリン酸エステル複合体(24% 化学発ぽう剤) ベータシクロデキストリン(10〜13% 水) 2 混合後、これらの材料を冷間圧延した鋼シートまたは亜
鉛鍍金した冷間圧延鋼シート上に載せ、炉中で200 ℃で
15分間加熱した。この混合物も加熱により、その最初の
体積の約100%に膨脹した。
【0066】
【実施例12】この実施例は、ベータシクロデキストリ
ン、および発ぽう剤と熱可塑性樹脂用硬化剤の両方とし
て作用する過酸化ベンゾイルの複合体の使用を説明す
る。下記の組成物を調製した。
【0067】 材料 A.フサボンドC−D198 10 g (デュポンから入手) 過酸化ベンゾイルのベータシクロデキストリン 1 g 複合体(10% 過酸化ベンゾイル) B.フサボンドC−D198 10 g C.フサボンドC−D198 10 g ベータシクロデキストリン(10% 水) 1 g D.フサボンドC−D198 10 g 過酸化ベンゾイル 0.1 g 各組成物を加熱しながら混合し、液体の間に均一な厚さ
のシートに押出し加工した。このシートから長さと重量
の等しい部分を切断し、炉中に入れ、200 ℃で加熱し
た。
【0068】複合体化していない過酸化ベンゾイルは混
合中に分解することが気泡の形成により確認された。
【0069】これは過酸化ベンゾイルとベータシクロデ
キストリンの複合体を同じ条件下で混合した際には確認
されなかった。両組成物とも過酸化ベンゾイルの量は等
しかった。複合体化した状態では、過酸化ベンゾイルは
混合の際に安定していた。また、複合体化していない過
酸化ベンゾイルは混合の際に均一に分散させるのが困難
であった。ベータシクロデキストリン−過酸化ベンゾイ
ル複合体は、組成物を混合する際に容易に混合し、均一
に分散した。
【0070】加熱後、その差は非常に顕著であった。複
合体化していない過酸化ベンゾイルを含む組成物Dは、
非常に早く硬化し、広く拡散しなかった。硬化した組成
物中の気泡は大きさと分散が不均一であった。
【0071】過酸化ベンゾイルのベータシクロデキスト
リン複合体を含む組成物Aも急速に硬化し、広く拡散し
なかった。発ぽうおよび硬化が同時に起きた。この組成
物は、複合体化していない過酸化ベンゾイルを含む試料
Dよりも高く持ち上がった。組成物Aの気泡は大きさも
分散も均一であった。
【0072】組成物Cは他のどの組成物よりもよく拡散
した。シクロデキストリンから放出された水が大きさお
よび分散が均一な気泡を形成した。放出された水は、通
常の発ぽう剤として作用したが、組成物を硬化させて拡
散を遅らせるための硬化剤は存在しなかった。
【0073】組成物Bは、組成物AおよびDよりも横に
拡散したが、組成物C程ではなかった。拡散を遅らせる
効果剤も、拡散を増加する発ぽう剤も存在しなかった。
【0074】最良の結果は、過酸化ベンゾイルとベータ
シクロデキストリンの複合体を含む組成物Aから得られ
た。過酸化ベンゾイルは安定化され、加熱により放出さ
れ、硬化剤および発ぽう剤の両方として作用した。この
複合体は、組成物中に容易に混合され、分散した。
【0075】無論、ここに説明のために記載した本発明
の好ましい実施形態の変形および修正はすべて、本発明
の精神および範囲から逸れるものではなく、本発明に含
まれる。
【0076】本発明の実施態様を以下に項分け記載す
る。
【0077】
【実施態様1】プラスチック材料を膨脹させるための方
法であって、プラスチック材料、およびシクロデキスト
リンと発ぽう剤との複合体からなる混合物を形成するこ
と、および前記混合物を加熱して前記プラスチック材料
を流動化させ、前記プラスチック材料が流動化した状態
にある間に、前記発ぽう剤により前記プラスチック材料
を膨脹させることを特徴とする方法。
【0078】
【実施態様2】前記混合物を形成する前に、前記発ぽう
剤と前記シクロデキストリンとの複合体を形成する工程
を行うことを特徴とする実施態様1記載の方法。
【0079】
【実施態様3】プラスチック材料を混合することにより
加熱工程を達成し、それによってプラスチック材料中に
発熱反応を引き起こすことを特徴とする実施態様1記載
の方法。
【0080】
【実施態様4】加熱工程を、混合物に熱を加えることに
より行うことを特徴とする実施態様1記載の方法。
【0081】
【実施態様5】前記プラスチック材料が、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポ
リブタジエン、ポリフェノール、ポリプロピレン、ポリ
イソプレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン、スチレン−イソプレン、スチレン−ブタジエンゴ
ム、エチレン−ブチレンおよびエチレン−酢酸ビニルか
らなるグループから選択されることを特徴とする実施態
様1記載の方法。
【0082】
【実施態様6】前記シクロデキストリンがベータシクロ
デキストリンであることを特徴とする実施態様1記載の
方法。
【0083】
【実施態様7】発ぽう剤が、水、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、エチレングリコール、シクロヘキシルアミン、ジシ
クロヘキシルアミンおよび過酸化物からなるグループか
ら選択した1つ以上の成分であることを特徴とする実施
態様1記載の方法。
【0084】
【実施態様8】前記プラスチック材料100 重量部に対し
て約1〜約15重量部の前記複合体が前記プラスチック材
料と混合されることを特徴とする実施態様1記載の方
法。
【0085】
【実施態様9】前記シクロデキストリン100 重量部に対
して、約1〜約30重量部の発ぽう剤が前記シクロデキス
トリンと複合体化されることを特徴とする実施態様2記
載の方法。
【0086】
【実施態様10】プラスチック材料およびシクロデキス
トリンと発ぽう剤との複合体からなる膨脹可能なプラス
チック組成物。
【0087】
【実施態様11】発ぽう剤が、水、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、エチレングリコール、シクロヘキシルアミン、ジシ
クロヘキシルアミンおよび過酸化物からなるグループか
ら選択した1つ以上の成分であることを特徴とする実施
態様10記載の膨脹可能なプラスチック組成物。
【0088】
【実施態様12】プラスチック材料が、ポリスチレン、
ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリブ
タジエン、ポリフェノール、ポリプロピレン、ポリイソ
プレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、ス
チレン−イソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、エチ
レン−ブチレンおよびエチレン−酢酸ビニルからなるグ
ループから選択されることを特徴とする実施態様10記載
の膨脹可能なプラスチック組成物。
【0089】
【実施態様13】シクロデキストリンがベータシクロデ
キストリンであることを特徴とする実施態様10記載の膨
脹可能なプラスチック組成物。
【0090】
【実施態様14】前記シクロデキストリン100 重量部に
対して、約1〜約30重量部の発ぽう剤が前記シクロデキ
ストリンと複合体化されることを特徴とする実施態様10
記載の膨脹可能なプラスチック組成物。
【0091】
【実施態様15】前記組成物中の複合体の量が、前記プ
ラスチック材料100 重量部に対して、約1〜約15重量部
であることを特徴とする実施態様10記載の膨脹可能なプ
ラスチック組成物。
【0092】
【実施態様16】接着性材料およびシクロデキストリン
と発ぽう剤との複合体からなる接着剤および/またはシ
ーラント組成物。
【0093】
【実施態様17】接着性プラスチック材料がエチレン−
酢酸ビニルの共重合体であり、前記発ぽう剤が、水、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプ
ロピレングリコールおよびエチレングリコールからなる
グループから選択した1つ以上の成分であることを特徴
とする実施態様16記載の接着剤。
【0094】
【実施態様18】前記複合体が、前記接着剤中に、接着
性プラスチック材料100 重量部に対して約1〜約10重量
部の量で存在することを特徴とする実施態様16記載の接
着剤。
【0095】
【実施態様19】前記発ぽう剤が、前記複合体中に、シ
クロデキストリン100 重量部に対して約3〜約30重量部
の量で存在することを特徴とする実施態様16記載の接着
剤。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発ぽう剤を用いてプラスチック材料を膨
    脹させる方法であって、まずシクロデキストリンと発ぽ
    う剤との複合体を形成して前記発ぽう剤を安定化させ、
    次にプラスチック材料と前記複合体からなる混合物を形
    成し、そして前記混合物を加熱して前記プラスチック材
    料を流動化させ、前記プラスチック材料が流動化した状
    態にある間に、前記発ぽう剤を前記複合体から放出させ
    ると共にその放出された発ぽう剤により前記プラスチッ
    ク材料を膨脹させる各工程から成ることを特徴とする方
    法。
  2. 【請求項2】 膨脹可能なプラスチック組成物を形成す
    るためにプラスチック材料と共に使用する安定化された
    発ぽう剤であって、シクロデキストリンと発ぽう剤との
    複合体を作ることにより形成され、該複合体は、前記プ
    ラスチック材料との混合前に予め形成されていることを
    特徴とする安定化された発ぽう剤。
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