JP2677532B2 - 可動プレート支持装置 - Google Patents

可動プレート支持装置

Info

Publication number
JP2677532B2
JP2677532B2 JP16962395A JP16962395A JP2677532B2 JP 2677532 B2 JP2677532 B2 JP 2677532B2 JP 16962395 A JP16962395 A JP 16962395A JP 16962395 A JP16962395 A JP 16962395A JP 2677532 B2 JP2677532 B2 JP 2677532B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
link
upper plate
plate
movable
lower plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16962395A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0919883A (ja
Inventor
春生 野間
富雄 太田
Original Assignee
株式会社エイ・ティ・アール通信システム研究所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社エイ・ティ・アール通信システム研究所 filed Critical 株式会社エイ・ティ・アール通信システム研究所
Priority to JP16962395A priority Critical patent/JP2677532B2/ja
Publication of JPH0919883A publication Critical patent/JPH0919883A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2677532B2 publication Critical patent/JP2677532B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manipulator (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パラレルメカニズ
ムを用いた可動プレート支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】組み立て作業やバリ取り作業のように、
外部との相互作用を必要とする場合、マニュピュレータ
に何らかのコンプライアンスを必要とする。このコンプ
ライアンスを提供するための装置として、文献「橋本
稔,今村裕一,“パラレルメカニズムを用いたセンサ内
蔵型柔軟リスト”,日本機械学会ロボティクス・メカト
ロニクス講演会’92講演論文集,Vol.A,pp.
287−290,1992年6月16日」において、パ
ラレルメカニズムを用いた柔軟リスト装置(以下、従来
例という。)が開示されている。
【0003】この従来例では、略正三角形状の下部プレ
ートの各頂点部分と、略正三角形状の下部プレートの各
頂点部分との間にそれぞれ、直動型スプリングダンパー
が設けられて、下部プレートと上部プレートとが連結さ
れる。ここで、直動型スプリングダンパーの一端はピン
継手により下部プレートに連結される一方、その他端は
ボール継手により上部プレートに連結される。以上のよ
うに構成することにより、上部プレートの中心を原点と
し、下部プレートと平行とされたときの上部プレートの
表面に対して垂直なZ軸方向の並進運動と、上部プレー
トの表面に位置し互いに直交するX軸とY軸の各軸回り
の回転運動についてコンプライアンスを実現することが
できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来例では、直動型のスプリングダンパーを用いて上部
プレートと下部プレートとを連結しているために、上部
プレートを動かす場合の空間占有や可動の範囲が狭いと
いう問題点があった。
【0005】また、例えば、現在の脳神経外科手術等に
おいて、術者である医師は着座状態で前方に置かれた患
者の頭部に屈み込む姿勢で手術を行うが、この際、医師
は両腕部を常に浮かせた状態で作業をしなければなら
ず、長時間にわたる手術では身体的疲労が大きい。従来
の手術用椅子においても、この点を考慮して椅子に固定
された肘置き台を提供しているが、手術の進行や医師の
疲労に合わせて位置姿勢を変更することができないとい
う問題点があった。例えば、この手術において上述の従
来例の柔軟リスト装置を用いた場合であっても、上部プ
レートを任意の位置姿勢で固定することができないとい
う問題点があった。
【0006】本発明の目的は以上の問題点を解決し、可
動プレートを従来例に比較して広い範囲で移動すること
ができる一方、当該可動プレートを任意の位置姿勢で固
定することができ、しかも小型・軽量である可動プレー
ト支持装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の可動プレート支持装置は、移動可能な上部プレート
を少なくとも3本の支持機構を用いて下部プレートに連
結することにより支持し、上記各支持機構はそれぞれ、
第1のリンクと、第2のリンクと、上記第1のリンクと
上記第2のリンクとを回転可能に連結する自由回転型関
節とからなり、上記各第1のリンクの端部はそれぞれピ
ン継手を用いてかつ負作動型電磁ディスクブレーキと回
転型スプリングダンパーとを介して上記下部プレートに
連結される一方、上記各第2のリンクの端部はそれぞれ
ボール継手を介して上記上部プレートに連結され、上記
各負作動型電磁ディスクブレーキはブレーキ解放スイッ
チを介して電源に接続されたことを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載の可動プレート支持装
置は、請求項1記載の可動プレート支持装置において、
上記回転型スプリングダンパーに代えて、上記下部プレ
ートと上記第1のリンクとを連結する直動型スプリング
ダンパーを備えたことを特徴とする。
【0009】以上のように構成された可動プレート支持
装置において、上記ブレーキ解放スイッチをオンした場
合、上記負作動型電磁ディスクブレーキが可動状態とな
り、各第1リンクが可動状態となり、これによって、そ
れに連結される各第2のリンクと上記上部プレートが可
動状態となる。このとき、上記各支持機構により支持さ
れる上部プレートの位置姿勢を、上記下部プレートに対
して平行とされた場合の上記上部プレートの表面に対し
て垂直な方向への並進運動と、上記上部プレートの表面
に位置し互いに直交するX軸とY軸の各軸回りの回転運
動とにより変更することができる。ここで、上記上部プ
レートを押下するなどして上部プレートの位置姿勢を変
化させる。このとき、上記各支持機構に上記スプリング
ダンパーが設けられているので、上記上部プレートの位
置姿勢を変化させるときに、急激に押下したときの衝撃
力を緩和することができ、その位置姿勢をスムーズに設
定することができる。
【0010】上記上部プレートの位置姿勢を設定したと
き、上記ブレーキ解放スイッチをオフする。これによっ
て、上記負作動型電磁ディスクブレーキはブレーキ状態
となって不動状態となり、各第1リンクが固定され、こ
れによって、それに連結される各第2のリンクと上記上
部プレートが固定され、上記上部プレートの位置姿勢を
固定することができる。
【0011】以上のように構成された装置では、上記上
部プレートを少なくとも3本の支持機構により並列に支
持することができ、上記負作動型電磁ディスクブレーキ
を用いることにより各支持機構を介して上部プレートの
位置姿勢を強固に固定することができる。特に、上記負
作動型電磁ディスクブレーキを固定状態にするだけで、
それに連結されている各第1のリンクのみならず、各第
1のリンクから自由回転型関節を介して連結された各第
2のリンクを固定することができる。また、上記ブレー
キ解放スイッチをオンにして、上記上部プレートの位置
姿勢を変化させるときに、急激に押下したときの衝撃力
を、上記スプリングダンパーによって緩和することがで
き、その位置姿勢をスムーズに設定することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明
に係る好ましい実施の形態である、パラレルメカニズム
を用いた可動プレート支持装置10を示す斜視図であ
り、図2は、図1の可動プレート支持装置の模式的機構
図を示す図である。
【0013】この実施の形態の可動プレート支持装置1
0は、図1及び図2に示すように、移動可能な上部プレ
ートP2を3本の支持機構M1,M2,M3を用いて下
部プレートP1に連結することにより支持し、各支持機
構M1,M2,M3はそれぞれ、第1のリンクL11,
L21,L31と、第2のリンクL12,L22,L3
2と、第1のリンクL11,L21,L31と第2のリ
ンクL12,L22,L32とを回転可能に連結する自
由回転型関節RJ1,RJ2,RJ3とからなり、第1
のリンクL11,L21,L31の各端部はそれぞれピ
ン継手A1,A2,A3を用いてかつ負作動型電磁ディ
スクブレーキ21,22,23と回転型スプリングダン
パー31,32,33とを介して下部プレートP2に連
結される一方、第2のリンクL12,L22,L32の
各端部はそれぞれボール継手BJ1,BJ2,BJ3を
介して上部プレートP2に連結され、上記各負作動型電
磁ディスクブレーキ21,22,23はブレーキ解放ス
イッチSWを介して直流電源50に電気的に接続される
ことを特徴としている。
【0014】以下、この発明の実施の形態の可動プレー
ト支持装置10の構成について、図1及び図2を参照し
て詳細に説明する。略三角形状を有しかつ移動可能な上
部プレートP2を、3本の支持機構M1,M2,M3を
用いて略三角形状を有する下部プレートP1に連結する
ことにより支持する。ここで、下部プレートP1の各辺
の中央部にそれぞれ長方形状の切欠部51,52,53
が形成され、各切欠部51,52,53の互いに対向し
かつ最内側の辺でない2辺の各中央部にピン継手A1,
A2,A3のピンが当該2辺の各中央部を結ぶように挿
設される。また、ピン継手A1には、2つのディスク板
21a,21bを備えた負作動型電磁ディスクブレーキ
21と、2つのディスク板31a,31bを備えた回転
型スプリングダンパー31とが設けられる。また、ピン
継手A2には、同様に構成を有する負作動型電磁ディス
クブレーキ22と、同様に構成を有する回転型スプリン
グダンパー32が設けられ、ピン継手A3には、同様に
構成を有する負作動型電磁ディスクブレーキ23と、同
様に構成を有する回転型スプリングダンパー33が設け
られる。
【0015】また、上部プレートP2の各頂点近傍にボ
ール継手BJ1,BJ2,BJ3のボール受け部41が
設けられ、各第2のリンクL12,L22,L32の一
端に設けられたボール42が上記ボール受け部41に挿
入されてボール継手BJ1,BJ2,BJ3が構成され
る。
【0016】ピン継手A1のピンは、ディスク板21a
の中央孔と、ディスク板21bの中央孔と、第1のリン
クL11の一端に形成された孔と、ディスク板31aの
中央孔と、ディスク板31bの中央孔とに挿入された
後、上記切欠部51の互いに対向する2辺の各中央部に
挿設される。ここで、負作動型電磁ディスクブレーキ2
1のディスク板21aは下部プレートP1の切欠部51
に固定される一方、ディスク板21bは第1のリンクL
11の一端に固定される。また、回転型スプリングダン
パー31のディスク板31bは下部プレートP1の切欠
部51に固定される一方、ディスク板31aは第1のリ
ンクL11の一端に固定される。ここで、回転型スプリ
ングダンパー31は、負作動型電磁ディスクブレーキ2
1がオンされて当該スプリングダンパー31が可動状態
となったときに、そのスプリングの付勢力により第1の
リンクL11が当該装置10の外側方向にピン継手A1
のピンを中心として回転するように設けられる。従っ
て、負作動型電磁ディスクブレーキ21がオンされて可
動状態であるときは、第1のリンクL11の回転に伴っ
てディスク板21b,31aが回転し、第1のリンクL
11,L21,L31が当該装置10の外側方向に向か
って回転して、上部プレートP1が上昇するが、負作動
型電磁ディスクブレーキ21がオフされて固定状態であ
るときは、ディスク板21b,31aがディスク板21
a,31bを介して下部プレートP1に固定される。
【0017】支持機構M1は、第1のリンクL11と、
第2のリンクL12と、自由回転型関節RJ1とからな
り、ここで、第1のリンクL11の他端と第2のリンク
L12の他端とが自由回転型関節RJ1によって連結さ
れる。なお、自由回転型関節RJ1には、第1のリンク
L11と第2のリンクL12とが、それらの間の角度が
180°に近づくように、すなわち直線状になるように
付勢力が作用するスプリング要素(図示せず。)が設け
られる。
【0018】また、支持機構M2は、第1のリンクL2
1と、第2のリンクL22と、自由回転型関節RJ2と
からなり、第1のリンクL21の一端は、支持機構M1
と同様に、ピン継手A2のピンを用いてかつ負作動型電
磁ディスクブレーキ22と回転型スプリングダンパー3
2とを介して下部プレートP1の切欠部52に固定され
る。また、第2のリンクL22の一端は、支持機構M1
と同様に、ボール継手BJ2を介して上部プレートP2
の1つの頂点の近傍に連結される。さらに、第1のリン
クL21の他端と第2のリンクL22の他端とが自由回
転型関節RJ2によって連結される。なお、自由回転型
関節RJ2には、第1のリンクL21と第2のリンクL
22とが、それらの間の角度が180°に近づくよう
に、すなわち直線状になるように付勢力が作用するスプ
リング要素(図示せず。)が設けられる。
【0019】さらに、支持機構M3は、第1のリンクL
31と、第2のリンクL32と、自由回転型関節RJ3
とからなり、第1のリンクL31の一端は、支持機構M
1,M2と同様に、ピン継手A3のピンを用いてかつ負
作動型電磁ディスクブレーキ23と回転型スプリングダ
ンパー33とを介して下部プレートP1の切欠部53に
固定される。また、第2のリンクL32の一端は、支持
機構M1,M2と同様に、ボール継手BJ3を介して上
部プレートP2の残りの1つの頂点の近傍に連結され
る。さらに、第1のリンクL31の他端と第2のリンク
L32の他端とが自由回転型関節RJ3によって連結さ
れる。なお、自由回転型関節RJ3には、第1のリンク
L31と第2のリンクL32とが、それらの間の角度が
180°に近づくように、すなわち直線状になるように
付勢力が作用するスプリング要素(図示せず。)が設け
られる。
【0020】さらに、各負作動型電磁ディスクブレーキ
21,22,23はブレーキ解放スイッチSWを介して
直流電源50に電気的に接続される。
【0021】以上のように構成された可動プレート支持
装置10において、ブレーキ解放スイッチSWをオンし
た場合、負作動型電磁ディスクブレーキ21,22,2
3が可動状態となり、各第1リンクL11,L21,L
31が可動状態となり、これによって、それに連結され
る各第2のリンクL12,L22,L32と上部プレー
トP2が可動状態となる。そして、回転型スプリングダ
ンパー31,32,33のスプリングの付勢力により各
第1のリンクL11,L21,L31がそれぞれピン継
手A1,A2,A3の各ピンを中心として当該装置10
の外側方向に回転し、上部プレートP1が上昇する。こ
のとき、各支持機構M1,M2,M3により支持される
上部プレートP2の位置姿勢を、当該上部プレートP2
を操作者により押し下げることにより、下部プレートP
1に対して平行とされた場合の上部プレートP2の表面
に対して垂直な方向(図1において、Z軸方向)への並
進運動と、このとき上部プレートP2の表面に位置し互
いに直交するX軸とY軸の各軸回りの回転運動とによっ
て変更することができる。すなわち、この装置10で
は、上部プレートP2の自由度は上下と水平面内軸回り
の2つの回転のみが可能な3自由度に制約しており、上
部プレートP2の中心位置は水平方向には移動できな
い。さらに、各支持機構M1,M2,M3に回転型スプ
リングダンパー31,32,33が設けられているの
で、上部プレートP2の位置姿勢を変化させるときに、
急激に押下したときの衝撃力を緩和することができ、そ
の位置姿勢をスムーズに設定することができる。
【0022】上部プレートP2の位置姿勢を設定したと
き、ブレーキ解放スイッチSWをオフする。これによっ
て、負作動型電磁ディスクブレーキ21,22,23は
ブレーキ状態となって不動状態となり、このとき、各第
1リンクL11,L21,L31が固定され、これによ
って、それに連結される各第2のリンクL12,L2
2,L32と上部プレートP2とが固定され、上部プレ
ートP2の位置姿勢を固定することができる。
【0023】以上のように構成された装置10では、上
部プレートP2を3本の支持機構M1,M2,M3によ
り並列に支持することができ、負作動型電磁ディスクブ
レーキ21,22,23を用いることにより各支持機構
M1,M2,M3を介して上部プレートP2の位置姿勢
を強固に固定することができる。特に、負作動型電磁デ
ィスクブレーキ21,22,23を固定状態にするだけ
で、それに連結されている各第1のリンクL11,L2
1,L31のみならず、各第1のリンクL11,L2
1,L31から自由回転型関節RJ1,RJ2,RJ3
を介して連結された各第2のリンクL12,L22,L
32を固定することができる。また、ブレーキ解放スイ
ッチSWをオンにして、上部プレートP2の位置姿勢を
変化させるときに、急激に押下したときの衝撃力を、自
由回転型スプリングダンパー31,32,33によって
緩和することができ、その位置姿勢をスムーズに設定す
ることができる。
【0024】次に、上記の2個の可動プレート支持装置
10を可動式肘部支持装置として用いて、脳神経外科手
術を行う場合の応用例について、図3を参照して説明す
る。図3に示すように、医師である術者100が腰掛け
る手術用椅子200の前方部に設けられた装置支持板2
01上に、2個の可動プレート支持装置10が載置さ
れ、術者100の2本の肘を2個の上部プレートP2上
に載せる。そして、当該装置10のブレーキ解放スイッ
チSWは術者100の足元に置かれる。一方、手術すべ
き患者101は手術台210の上に載置される。そし
て、当該装置10は、上部プレートP2の位置姿勢を変
化しながら両肘を置くための肘置き台として利用する。
【0025】ここで、術者100が肘の位置姿勢を変更
したいときは、ブレーキ解放スイッチSWをオンし、上
部プレートP2が最上部まで上昇するのを待つ。次い
で、両肘を載置した2つの上部プレートP2を両肘で押
し下げるなどして、所望の位置姿勢に設定する。この際
に、関節RJ1,RJ2,RJ3の各スプリング要素に
よる反動の付勢力により急激に機構が動くことを回避す
るために回転型スプリングダンパー31,32,33を
付加している。そして、ブレーキ解放スイッチSWをオ
フすることにより、負作動型電磁ディスクブレーキ2
1,22,23をブレーキ状態(固定状態)とし、各支
持機構M1,M2,M3を固定して、上部プレートP2
を固定する。
【0026】電磁ディスクブレーキ21,22,23の
操作を術者100自身がフットスイッチであるブレーキ
解放スイッチSWを足で操作することで、手で装置10
に触れることなく、上部プレートP2の任意の位置姿勢
を直接的かつ単純な操作で実現することができる。ま
た、電源が遮断された状態が主に利用される固定モード
であるので、電力消費量を小さくすることができ、ま
た、同時に停電等の緊急時においても当該装置10の動
作が停止して固定されるので、誤動作等が発生しないと
いう特有の利点がある。
【0027】以上説明したように、この発明の実施の形
態における可動プレート支持装置10によれば、フット
スイッチであるブレーキ解放スイッチSWをオンするこ
とにより、上部プレートP2の位置姿勢を可動可能にし
て、肘置き台となる上部プレートP2を医師の好みに合
わせて変更することができる。
【0028】この発明の実施の形態によれば、上記各支
持機構M1,M2,M3が上部プレートP2と下部プレ
ートP1の間の装置内部に集約されて小型・軽量化され
るとともに、従来例に比較して可動範囲を拡大すること
ができる。また、上部プレートP2の位置姿勢を変更す
るときは、ブレーキ解放スイッチSWをオンにして上部
プレートP2を任意の位置姿勢に押し下げるだけなの
で、例えば手先による複雑な固定のための操作を必要と
せず、より簡単に上部プレートの位置姿勢の変更及び固
定を実行することができる。
【0029】さらに、ブレーキ解放スイッチSWがオフ
のとき、すなわち、電源を供給しないとき、負作動型電
磁ディスクブレーキ21,22,23は固定状態、すな
わちブレーキが働いている状態である一方、ブレーキ解
放スイッチSWがオンのとき、すなわち、電源を供給す
るとき、負作動型電磁ディスクブレーキ21,22,2
3は可動状態、すなわちブレーキが働いていない状態で
ある。電力の消費は上部プレートP2の位置姿勢の変更
時のみであり、一般に、可動状態の時間よりも固定状態
の時間の方が長いので、電力の消費を大幅に小さくする
ことができる。
【0030】以上のように構成された装置10では、上
記上部プレートP2を3本の支持機構M1,M2,M3
により並列に支持することができ、負作動型電磁ディス
クブレーキ21,22,23を用いることにより各支持
機構M1,M2,M3を介して上部プレートP2の位置
姿勢を強固に固定することができる。また、ブレーキ解
放スイッチSWをオンにして、上部プレートP2の位置
姿勢を変化させるときに、急激に押下したときの衝撃力
を緩和することができ、その位置姿勢をスムーズに設定
することができる。
【0031】以上の発明の実施の形態においては、回転
型スプリングダンパー31,32,33を用いている
が、本発明はこれに限らず、図4の装置10aに示すよ
うに、これに代えて、直動型スプリングダンパー61,
62,63を用いてもよい。各直動型スプリングダンパ
ー61,62,63においては、その一端はピン継手7
1,71,71を介して下部プレートP1の略中央部に
連結され、その他端は各第1のリンクL11,L21,
L31における下部プレートP1の中央部に面する面に
ピン継手72,72,72を介して連結される。なお、
ピン継手A1,A2,A3のピンは、下部プレートP1
上に設けられたピン支持板80,80,80により支持
される。さらに、例えば、支持機構M1において、負作
動型電磁ディスクブレーキ21のディスク板21aは下
部プレートP1の切欠部51に固定される一方、ディス
ク板21bは第1のリンクL11の一端に固定される。
この機構については、支持機構M2及びM3においても
同様である。以上のように構成された変形例は、上述の
発明の実施の形態と同様の作用と効果を有する。
【0032】以上の発明の実施の形態においては、医療
用可動プレート支持装置10について述べているが、本
発明はこれに限らず、両腕を浮かせた状態で行う形態の
作業に用いることができる。
【0033】以上の発明の実施の形態においては、下部
プレートP1と上部プレートP2との間に3本の機構を
介して連結しているが、本発明はこれに限らず、少なく
とも3本の機構を介して連結するように構成してもよ
い。
【0034】以上の発明の実施の形態においては、直流
電圧により動作する負作動型電磁ディスクブレーキ21
を用いているが、本発明はこれに限らず、交流電圧など
の電力により動作する負作動型電磁ディスクブレーキを
用いてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように本発明に係る請求項
1記載の可動プレート支持装置によれば、移動可能な上
部プレートを少なくとも3本の支持機構を用いて下部プ
レートに連結することにより支持し、上記各支持機構は
それぞれ、第1のリンクと、第2のリンクと、上記第1
のリンクと上記第2のリンクとを回転可能に連結する自
由回転型関節とからなり、上記各第1のリンクの端部は
それぞれピン継手を用いてかつ負作動型電磁ディスクブ
レーキと回転型スプリングダンパーとを介して上記下部
プレートに連結される一方、上記各第2のリンクの端部
はそれぞれボール継手を介して上記上部プレートに連結
され、上記各負作動型電磁ディスクブレーキはブレーキ
解放スイッチを介して電源に接続される。また、請求項
2記載の可動プレート支持装置によれば、請求項1記載
の可動プレート支持装置において、上記回転型スプリン
グダンパーに代えて、上記下部プレートと上記第1のリ
ンクとを連結する直動型スプリングダンパーを備える。
【0036】従って、上記各支持機構が上部プレートと
下部プレートの間の装置内部に集約されて小型・軽量化
されるとともに、従来例に比較して可動範囲を拡大する
ことができる。また、上部プレートの位置姿勢を変更す
るときは、ブレーキ解放スイッチをオンにして上部プレ
ートを任意の位置姿勢に押し下げるだけなので、例えば
手先による複雑な固定のための操作を必要とせず、より
簡単に上部プレートの位置姿勢の変更及び固定を実行す
ることができる。
【0037】さらに、ブレーキ解放スイッチがオフのと
き、すなわち、電源を供給しないとき、負作動型電磁デ
ィスクブレーキは固定状態、すなわちブレーキが働いて
いる状態である一方、ブレーキ解放スイッチがオンのと
き、すなわち、電源を供給するとき、負作動型電磁ディ
スクブレーキは可動状態、すなわちブレーキが働いてい
ない状態である。電力の消費は上部プレートの位置姿勢
の変更時のみであり、一般に、可動状態の時間よりも固
定状態の時間の方が長いので、電力の消費を大幅に小さ
くすることができる。
【0038】以上のように構成された装置では、上記上
部プレートを少なくとも3本の支持機構により並列に支
持することができ、上記負作動型電磁ディスクブレーキ
を用いることにより各支持機構を介して上部プレートの
位置姿勢を強固に固定することができる。特に、上記負
作動型電磁ディスクブレーキを固定状態にするだけで、
それに連結されている各第1のリンクのみならず、各第
1のリンクから自由回転型関節を介して連結された各第
2のリンクを固定することができる。また、上記ブレー
キ解放スイッチをオンにして、上記上部プレートの位置
姿勢を変化させるときに、急激に押下したときの衝撃力
を緩和することができ、その位置姿勢をスムーズに設定
することができる。
【0039】当該可動プレート支持装置を2個用いて、
可動式肘支持装置として使用して、例えば、脳神経外科
手術に適用することができる。その際、ブレーキ解放ス
イッチをフットスイッチにすれば、術者は、手術中の手
先を使わず、足を使ってブレーキ解放スイッチを操作し
かつ、当該スイッチをオンして肘のみで上部プレートを
押し下げてその位置姿勢を設定した後、当該スイッチを
オフすることにより、極めて容易な操作で、手術中の肘
の位置姿勢を変更しかつ固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る発明の実施の形態である、パラ
レルメカニズムを用いた可動プレート支持装置を示す斜
視図である。
【図2】 図1の可動プレート支持装置の模式的機構図
を示す図である。
【図3】 図1の可動プレート支持装置を手術に用いる
ときを示す側面図である。
【図4】 本発明に係る変形例である、パラレルメカニ
ズムを用いた可動プレート支持装置を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
M1,M2,M3…支持機構、 P1…下部プレート、 P2…上部プレート、 BJ1,BJ2,BJ3…ボール継手、 RJ1,RJ2,RJ3…自由回転型関節、 L11,L12,L21,L22,L31,L32…リ
ンク、 A1,A2,A3…ピン継手、 SW…ブレーキ解放スイッチ、 10,10a…可動プレート支持装置、 21,22,23…負作動型電磁ディスクブレーキ、 31,32,33…回転型スプリングダンパー、 61,62,63…直動型スプリングダンパー、 21a,21b,31a,31b…ディスク板、 50…直流電源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−138220(JP,A) 特開 昭60−155394(JP,A) 特開 平7−32286(JP,A) 実開 昭59−151691(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動可能な上部プレートを少なくとも3
    本の支持機構を用いて下部プレートに連結することによ
    り支持し、上記各支持機構はそれぞれ、第1のリンク
    と、第2のリンクと、上記第1のリンクと上記第2のリ
    ンクとを回転可能に連結する自由回転型関節とからな
    り、上記各第1のリンクの端部はそれぞれピン継手を用
    いてかつ負作動型電磁ディスクブレーキと回転型スプリ
    ングダンパーとを介して上記下部プレートに連結される
    一方、上記各第2のリンクの端部はそれぞれボール継手
    を介して上記上部プレートに連結され、上記各負作動型
    電磁ディスクブレーキはブレーキ解放スイッチを介して
    電源に接続されたことを特徴とする可動プレート支持装
    置。
  2. 【請求項2】 上記回転型スプリングダンパーに代え
    て、上記下部プレートと上記第1のリンクとを連結する
    直動型スプリングダンパーを備えたことを特徴とする請
    求項1記載の可動プレート支持装置。
JP16962395A 1995-07-05 1995-07-05 可動プレート支持装置 Expired - Fee Related JP2677532B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16962395A JP2677532B2 (ja) 1995-07-05 1995-07-05 可動プレート支持装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16962395A JP2677532B2 (ja) 1995-07-05 1995-07-05 可動プレート支持装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0919883A JPH0919883A (ja) 1997-01-21
JP2677532B2 true JP2677532B2 (ja) 1997-11-17

Family

ID=15889940

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16962395A Expired - Fee Related JP2677532B2 (ja) 1995-07-05 1995-07-05 可動プレート支持装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2677532B2 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE513328C2 (sv) * 1998-11-11 2000-08-28 Abb Ab Manipulator och förfarande vid framställning av en manipulator
US20080028881A1 (en) * 2003-12-03 2008-02-07 Keisuke Sone Linkage System
FR2912944B1 (fr) * 2007-02-28 2009-04-24 Jean Marie Chenu Robot manipulateur compact
JPWO2011155070A1 (ja) * 2010-06-11 2013-08-01 国立大学法人福島大学 手術支援ロボット用のパラレルマニピュレータ
CN103029120B (zh) * 2012-12-11 2015-03-25 燕山大学 一种折叠式静载平衡并联调姿平台
CN103286792B (zh) * 2013-03-26 2015-08-12 上海大学 具有调心机构的三自由度并联机器人手腕
CN105835036B (zh) * 2016-05-05 2018-10-30 西安交通大学 一种并联仿生眼装置及其控制方法
CN106003082B (zh) * 2016-06-23 2017-12-19 哈工大机器人集团(哈尔滨)资产经营管理有限公司 一种大面积污水净化环保型机器人
CN110434840B (zh) * 2019-09-16 2024-04-02 河北工业大学 一种三自由度广义球面并联机构

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0919883A (ja) 1997-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2677532B2 (ja) 可動プレート支持装置
JP4542710B2 (ja) 外科用マニプレータ
US4548373A (en) Medical equipment supporting device
US10921842B2 (en) Pedal with sliding and locking mechanisms for surgical robots
JP4094225B2 (ja) 外科手術用器具の操作装置
US8371187B2 (en) Spherical linkage and force feedback controls
JP2000246674A (ja) 力覚提示装置
US20190329422A1 (en) Parallel link device, industrial robot, and haptic presentation device
JP2019534060A (ja) ロボットアーム
US20170008164A1 (en) Wearable chair robot
WO2022156337A1 (zh) 一种手术机器人的主动臂及手术机器人
JP2003250824A (ja) パラレルリンク機構およびこれを用いた人工関節装置
US11246787B2 (en) Bi-directional underactuated exoskeleton
JP6842675B2 (ja) 筋力補助装置
JP3377740B2 (ja) 力補助装置の制御方法及びこの方法を利用した制御装置
KR20230029822A (ko) 병진 회전 관절 휘돌림 조인트의 의료 이미징 호환성 방사선 투과성 작동
CN113317965A (zh) 屈髋屈膝角度调节装置及其方法
JP5493110B2 (ja) 上肢動作補助装置
EP4070756B1 (en) Treatment assistance equipment
KR20170027742A (ko) 휴머노이드 로봇에 구성되고 안전하게 모터 구동되는 힌지
KR20120117223A (ko) 로봇의 마스터 조작 디바이스 및 이를 구비한 수술용 로봇의 제어방법
KR102031057B1 (ko) 환자 이송 장치
JPH0313291Y2 (ja)
JP2004358239A (ja) 医療器具保持装置
JP2007068983A (ja) ベッド兼用のリクライニングチェア

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees