JP2677350B2 - 発現蛋白の発酵収率増大 - Google Patents
発現蛋白の発酵収率増大Info
- Publication number
- JP2677350B2 JP2677350B2 JP61178990A JP17899086A JP2677350B2 JP 2677350 B2 JP2677350 B2 JP 2677350B2 JP 61178990 A JP61178990 A JP 61178990A JP 17899086 A JP17899086 A JP 17899086A JP 2677350 B2 JP2677350 B2 JP 2677350B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- medium
- galactose
- cells
- physiologically acceptable
- yeast
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K14/00—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
- C07K14/005—Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from viruses
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/63—Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
- C12N15/67—General methods for enhancing the expression
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/63—Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
- C12N15/79—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
- C12N15/80—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for fungi
- C12N15/81—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for fungi for yeasts
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2730/00—Reverse transcribing DNA viruses
- C12N2730/00011—Details
- C12N2730/10011—Hepadnaviridae
- C12N2730/10111—Orthohepadnavirus, e.g. hepatitis B virus
- C12N2730/10122—New viral proteins or individual genes, new structural or functional aspects of known viral proteins or genes
Landscapes
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Zoology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biophysics (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Plant Pathology (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Mycology (AREA)
- Virology (AREA)
- Gastroenterology & Hepatology (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
望みの異種蛋白発現のための形質転換真核細胞の利用
は、本分野において組み換えDNA技術の利用として知ら
れている。望みの異種蛋白をコードするDNAをもつベク
ターを含む形質転換細胞は次いで通常技術を用いる細胞
培養で生育させられ、該異種蛋白は、形質転換宿主によ
り分泌される際は細胞培養液から単離され、分泌されな
い際は細胞を破壊することにより単離される。 発酵技術の改変は、特異的な栄養源が培地中に添加さ
れるまで望みの異種蛋白を生産しないベクターを用いる
ことである。ガラクトースは本分野において知られる技
術を用いて望みの異種蛋白の発現を誘導するために用い
られるそのような栄養培地である(ステピシン(Stepie
n)ほか、ジーン(Gene)第24巻:289−298頁,1983
年)、ガラクトース誘導系は望みの異種蛋白の発現開始
によく機能するが、より高い収率で望みの蛋白を取得す
ることが望ましいであろう。 従つて、望みの異種蛋白を、ガラクトース−誘導発酵
行程において、増大収率で取得するための方法を供給す
ることが、本発明の目的である。本発明のこの目的およ
び他の目的は以下の記載から明らかとなろう。 ガラクトース−制御酵母菌株は、該形質転換酵母細胞
を培養生育させ、異種蛋白の発現を誘導する目的でガラ
クトースを添加する前に培地を新鮮培地と交替すること
により望みの蛋白を改善された収率で発現する。 本発明に従つて、真核細胞が、ガラクトースにより誘
導されたとき、望みの蛋白を発現するように構築された
DNAを含むベクターの挿入により形質転換される。該ベ
クターはまた、非形質転換宿主によつてはつくられない
必須栄養X例えば、ロイシン、ウラシルまたはトリプト
フアンの生産をコードするDNAも含む。このことは、プ
ラスミドを失つた細胞は死滅するであろうから、組み換
え体プラスミドベクターを保持する宿主細胞のみが再生
することを保証する。該組み換え体真核細胞、例えばサ
ツカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisi
ae)が、ロイシンおよびガラクトース欠乏培地例えば寒
天斜面に植えるのに用いられる。 該宿主細胞は次いで、望みの最終産物を発現するため
に運ばれた特定の細胞の培養に適する技術に従つて培養
される。細胞密度が最大またはほぼ最大で、細胞が、対
数増殖後期/定常期初期にあるとき、該細胞は、発現を
誘導するためにガラクトースを含む新鮮細胞培地に移さ
れる。該細胞は次いで、生産物の最大発現を保証するた
めに、2から3世代時間培養される。任意に、しかし、
好ましくは、細胞は新鮮培地に移される前に洗浄され
る。洗浄は、生理食塩水、燐酸緩衝生理食塩水または他
の生理学上受容可能な溶液によりなされよう。 宿主細胞および望みの蛋白の型により、望みの蛋白は
培地に分泌されよう、そのような場合は、望みの蛋白の
回収を容易にするために合成培地が用いられる。望みの
蛋白が培地中に分泌されないときは、該蛋白は、細胞を
約2゜から約8℃の温度で破壊し、望みの蛋白を適当な
手段により単離することにより得られる。 本発明は、特定の酵母菌株を参考とする以下の記載に
おいて例示されるが、本発明が、他の酵母菌株において
も同等に実施され得ることが理解されるべきである。 以下の実施例は本発明を説明するが、それだけに限定
するものではない。 実施例1 酵母サツカロマイセス・セレビシエのGal1およびGal1
0遺伝子の間にある該Gal4制御領域は、プラスミドpl GS
D5から370bp Xho I−Sau3A断片として単離された。グア
レンテ(Guarente)ほか、プロシーデングス・オブ・ザ
・ナシヨナル・アカデミー・オブ・サイエンス(proc.N
atl.Acad.Sci.)USA第79巻:7410−7414頁(1982年)。
本断片は常法によつて−370bp BamH I−Sal I断片に変
換され、酵母発現ベクターpC1/1,Brakeほか、プロシー
デイングス・オブ・ザ・ナシヨナル・アカデミー・オブ
・サイエンスUSA第18巻:4642−4646頁(1984年)中にBa
mH I−Sal I置換としてクローン化され、プラスミドpC1
/1GAL4/370を与えた。376bpのGAPDH、プロモーター配列
ホランド(Holland)ほか、ジヤーナル・オブ・バイオ
ロジカル・ケミストリー(J.Bid.Chem.)第254巻:9839
−9845頁(1985年),成熟b型肝炎表面抗原の全コード
領域の配列および128bpの3′非翻訳配列バレンツエラ
(Valenzuela)ほか、Fields,JaenischおよびFox編、動
物ウイルス遺伝学(Animal Uirus Genetics),アカデ
ミツク・プレス,ニユーヨーク,1980年中、とともに350
bp ADH 1ターミネータ(tarminator終結構造),ベンネ
ンツエン(Bennetzen)ほか、ジヤーナル・オブ・バイ
オロジカル・ケミストリー第257巻:3018−3025頁,(19
82年)を含む−1.6kb発現カセツトがSal I断片として構
築され、pC1/1GAL4/370のSal I部位中にクローン化され
た。該発現カセツトを、GAL制御領域に対して望みの方
向で有するプラスミドPHBSGAP80GAL370/2が得られた。
このプラスミドの制限地図は第1図に示す。 酵母菌株2150−2−3(Y379−5−D cyh2 nib1(rho
-)株,リビングストン(Livingston),ジエネテイツ
クス(Genetics)第86巻:73頁(1977年)およびAdel,Ad
ex,leu2−04(cir゜)であるDC04,Broach,セル(Call)
第21巻:501頁(1980年)との間の遺伝的交配により得ら
れたMata,len2,adel,nib6+〔cir゜〕)が基本的にヒン
ネン(Hinnen)ほか、プロシーデイングス・オブ・ザ・
ナシヨナル・アカデミー・オブ・サイエンス,USA第75
巻:1929−1933頁(1978年)に従いpH BSGAP80GAL370/2
により形質転換され、形質転換酵母菌株p5を与えた。Le
u+形質転換株が選択され、ロイシンを欠く合成完全培地
(SC−leu)中に維持された。SC−leu培地は0.67%アミ
ノ酸のない酵母窒素基;1%コハク酸;0.6%NaOH;2%グル
コース;100μg/mlアデニン;各30μg/mlのウリジン,チ
ロシン,リジン;各20μg/mlのトリプトフアン,ヒスチ
ジン,アルギニンおよびメチオニン;そして200μg/ml
のスレニオンを含んだ。 実施例2 A ロイシンおよびガラクトース欠乏寒天斜面に、1ml
のガラクトースで誘導される際にHBs Ag遺伝子を発現す
る菌株p5の組み換え体サツカロマイセスセレビジエ再生
凍結乾燥菌体が植えられた。28℃で4日後、該斜面は、
5mlの酵母抽出物−ペプトン−デキストロース(YEPD)
培地中に再懸濁され、46mlの非植菌YEPD培地を含む250m
lのフラスコが、4mlの該懸濁液を植えられた。該フラス
コは、28℃の振盪/培養機中で350rpm7.5時間インキユ
ベートされた。250mlフラスコの内容物は、450mlの非植
菌YEPD培地を含む2リツトルフラスコに移され、インキ
ユベーシヨンが19時間続けられた。 この500mlの酵母培養(660nmのO.D.7.5)は、5.0Lの
非植菌YEPD培地を含む16Lのニユー・ブルンスウイツク
(New Brunswick)発酵機に加えられた。発酵は28℃で
続けられ、初期には300rpmで撹拌され、3L/分の割合で
通気された。発酵の間を通じて、溶存酸素は飽和の約10
%に、pHは5.0%に調整された。細胞の生育が増大し始
めた後、発酵18から52時間に以下の割合でYEPD培地が注
入された: 時 間 割合(ml/時) 18−27 60 27−29.5 130 29.5−52 180 52時間で細胞密度は最大で、細胞は対数増殖後期/定
常初期にあつた。 B 約1.0Lの酵母培養が、52時間目に除去された。該細
胞グロスの半分(500ml)が、2Lフラスコ中に移され
た;ガラクトースが終濃度2%(w/v)に添加された。
該フラスコは28℃で振盪/培養機中350rpm20時間インキ
ユベートされた。 培養における細胞の生育は、660nmでのO.D.測定によ
りまた、乾燥重量の測定により測られた。該O.D.は36ま
た乾燥重量は34.28/Lであつた。該細胞は次いで4℃で
ガラス・ビーズによる剪断により破壊された。該HBaAg
濃度はAUSTRIAにより0.0001mg/L以下であつた。 C もう一つの500ml発酵培養は、10,000xg20分間遠心
された。ペレツト化した細胞は400mlの燐酸緩衝生理食
塩水(PBS)中に再懸濁され、混入した培地成分を除く
ために再び10,000xg20分間遠心された。ペレツト化した
細胞は再び400mlのPBS中に再懸濁され、10,000xg20分の
3回目の遠心にかけられた。ペレツト化した酵母細胞は
次いで500mlの酵母抽出物−ペプトン中に再懸濁され、
ガラクトースが終濃度2%(w/v)に添加され、培養は2
8℃で振盪/培養機中350rpm20時間インキユベートされ
た。 培養における細胞の生育は、660nmでのO.D.測定によ
り、また乾燥重量の測定により測られた。該O.D.は44ま
た乾燥重量は35.1g/Lであつた。該細胞は次いで4℃で
ガラス・ビーズによる剪断により破壊された。該HBsAg
濃度は、AUSTRlAにより、0.15mg/Lであつた。 実施例3 実施例2のA部の手順が繰返される。1リツトルの酵
母培養が次いで除去され、0.45μフイルターを用いるこ
とにより過される。該酵母細胞は次いで1.0L酵母抽出
物−ペプトン中に再懸濁され、ガラクトースが終濃度2
%(w/v)に添加される。該培養は次いで28℃で振盪/
培養機中350rpm20時間インキユベートされる。HBsAg
は、実施例1のものと同様濃度に得られる。 実施例4 実施例2のA部の手順が繰返される。1リツトルの酵
母培養が次いで除去され、PBSにたいしてジアフイルト
レーシヨン(diafiltration)される。該酵母細胞は次
いで1.0L酵母抽出物・ペプトン中に再懸濁され、ガラク
トースが終濃度2%(w/v)に添加される。該培養は次
いで28℃で振盪/培養機中350rpm20時間インキユベート
される。HBsAgは実施例1のものと同様濃度に得られ
る。
は、本分野において組み換えDNA技術の利用として知ら
れている。望みの異種蛋白をコードするDNAをもつベク
ターを含む形質転換細胞は次いで通常技術を用いる細胞
培養で生育させられ、該異種蛋白は、形質転換宿主によ
り分泌される際は細胞培養液から単離され、分泌されな
い際は細胞を破壊することにより単離される。 発酵技術の改変は、特異的な栄養源が培地中に添加さ
れるまで望みの異種蛋白を生産しないベクターを用いる
ことである。ガラクトースは本分野において知られる技
術を用いて望みの異種蛋白の発現を誘導するために用い
られるそのような栄養培地である(ステピシン(Stepie
n)ほか、ジーン(Gene)第24巻:289−298頁,1983
年)、ガラクトース誘導系は望みの異種蛋白の発現開始
によく機能するが、より高い収率で望みの蛋白を取得す
ることが望ましいであろう。 従つて、望みの異種蛋白を、ガラクトース−誘導発酵
行程において、増大収率で取得するための方法を供給す
ることが、本発明の目的である。本発明のこの目的およ
び他の目的は以下の記載から明らかとなろう。 ガラクトース−制御酵母菌株は、該形質転換酵母細胞
を培養生育させ、異種蛋白の発現を誘導する目的でガラ
クトースを添加する前に培地を新鮮培地と交替すること
により望みの蛋白を改善された収率で発現する。 本発明に従つて、真核細胞が、ガラクトースにより誘
導されたとき、望みの蛋白を発現するように構築された
DNAを含むベクターの挿入により形質転換される。該ベ
クターはまた、非形質転換宿主によつてはつくられない
必須栄養X例えば、ロイシン、ウラシルまたはトリプト
フアンの生産をコードするDNAも含む。このことは、プ
ラスミドを失つた細胞は死滅するであろうから、組み換
え体プラスミドベクターを保持する宿主細胞のみが再生
することを保証する。該組み換え体真核細胞、例えばサ
ツカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisi
ae)が、ロイシンおよびガラクトース欠乏培地例えば寒
天斜面に植えるのに用いられる。 該宿主細胞は次いで、望みの最終産物を発現するため
に運ばれた特定の細胞の培養に適する技術に従つて培養
される。細胞密度が最大またはほぼ最大で、細胞が、対
数増殖後期/定常期初期にあるとき、該細胞は、発現を
誘導するためにガラクトースを含む新鮮細胞培地に移さ
れる。該細胞は次いで、生産物の最大発現を保証するた
めに、2から3世代時間培養される。任意に、しかし、
好ましくは、細胞は新鮮培地に移される前に洗浄され
る。洗浄は、生理食塩水、燐酸緩衝生理食塩水または他
の生理学上受容可能な溶液によりなされよう。 宿主細胞および望みの蛋白の型により、望みの蛋白は
培地に分泌されよう、そのような場合は、望みの蛋白の
回収を容易にするために合成培地が用いられる。望みの
蛋白が培地中に分泌されないときは、該蛋白は、細胞を
約2゜から約8℃の温度で破壊し、望みの蛋白を適当な
手段により単離することにより得られる。 本発明は、特定の酵母菌株を参考とする以下の記載に
おいて例示されるが、本発明が、他の酵母菌株において
も同等に実施され得ることが理解されるべきである。 以下の実施例は本発明を説明するが、それだけに限定
するものではない。 実施例1 酵母サツカロマイセス・セレビシエのGal1およびGal1
0遺伝子の間にある該Gal4制御領域は、プラスミドpl GS
D5から370bp Xho I−Sau3A断片として単離された。グア
レンテ(Guarente)ほか、プロシーデングス・オブ・ザ
・ナシヨナル・アカデミー・オブ・サイエンス(proc.N
atl.Acad.Sci.)USA第79巻:7410−7414頁(1982年)。
本断片は常法によつて−370bp BamH I−Sal I断片に変
換され、酵母発現ベクターpC1/1,Brakeほか、プロシー
デイングス・オブ・ザ・ナシヨナル・アカデミー・オブ
・サイエンスUSA第18巻:4642−4646頁(1984年)中にBa
mH I−Sal I置換としてクローン化され、プラスミドpC1
/1GAL4/370を与えた。376bpのGAPDH、プロモーター配列
ホランド(Holland)ほか、ジヤーナル・オブ・バイオ
ロジカル・ケミストリー(J.Bid.Chem.)第254巻:9839
−9845頁(1985年),成熟b型肝炎表面抗原の全コード
領域の配列および128bpの3′非翻訳配列バレンツエラ
(Valenzuela)ほか、Fields,JaenischおよびFox編、動
物ウイルス遺伝学(Animal Uirus Genetics),アカデ
ミツク・プレス,ニユーヨーク,1980年中、とともに350
bp ADH 1ターミネータ(tarminator終結構造),ベンネ
ンツエン(Bennetzen)ほか、ジヤーナル・オブ・バイ
オロジカル・ケミストリー第257巻:3018−3025頁,(19
82年)を含む−1.6kb発現カセツトがSal I断片として構
築され、pC1/1GAL4/370のSal I部位中にクローン化され
た。該発現カセツトを、GAL制御領域に対して望みの方
向で有するプラスミドPHBSGAP80GAL370/2が得られた。
このプラスミドの制限地図は第1図に示す。 酵母菌株2150−2−3(Y379−5−D cyh2 nib1(rho
-)株,リビングストン(Livingston),ジエネテイツ
クス(Genetics)第86巻:73頁(1977年)およびAdel,Ad
ex,leu2−04(cir゜)であるDC04,Broach,セル(Call)
第21巻:501頁(1980年)との間の遺伝的交配により得ら
れたMata,len2,adel,nib6+〔cir゜〕)が基本的にヒン
ネン(Hinnen)ほか、プロシーデイングス・オブ・ザ・
ナシヨナル・アカデミー・オブ・サイエンス,USA第75
巻:1929−1933頁(1978年)に従いpH BSGAP80GAL370/2
により形質転換され、形質転換酵母菌株p5を与えた。Le
u+形質転換株が選択され、ロイシンを欠く合成完全培地
(SC−leu)中に維持された。SC−leu培地は0.67%アミ
ノ酸のない酵母窒素基;1%コハク酸;0.6%NaOH;2%グル
コース;100μg/mlアデニン;各30μg/mlのウリジン,チ
ロシン,リジン;各20μg/mlのトリプトフアン,ヒスチ
ジン,アルギニンおよびメチオニン;そして200μg/ml
のスレニオンを含んだ。 実施例2 A ロイシンおよびガラクトース欠乏寒天斜面に、1ml
のガラクトースで誘導される際にHBs Ag遺伝子を発現す
る菌株p5の組み換え体サツカロマイセスセレビジエ再生
凍結乾燥菌体が植えられた。28℃で4日後、該斜面は、
5mlの酵母抽出物−ペプトン−デキストロース(YEPD)
培地中に再懸濁され、46mlの非植菌YEPD培地を含む250m
lのフラスコが、4mlの該懸濁液を植えられた。該フラス
コは、28℃の振盪/培養機中で350rpm7.5時間インキユ
ベートされた。250mlフラスコの内容物は、450mlの非植
菌YEPD培地を含む2リツトルフラスコに移され、インキ
ユベーシヨンが19時間続けられた。 この500mlの酵母培養(660nmのO.D.7.5)は、5.0Lの
非植菌YEPD培地を含む16Lのニユー・ブルンスウイツク
(New Brunswick)発酵機に加えられた。発酵は28℃で
続けられ、初期には300rpmで撹拌され、3L/分の割合で
通気された。発酵の間を通じて、溶存酸素は飽和の約10
%に、pHは5.0%に調整された。細胞の生育が増大し始
めた後、発酵18から52時間に以下の割合でYEPD培地が注
入された: 時 間 割合(ml/時) 18−27 60 27−29.5 130 29.5−52 180 52時間で細胞密度は最大で、細胞は対数増殖後期/定
常初期にあつた。 B 約1.0Lの酵母培養が、52時間目に除去された。該細
胞グロスの半分(500ml)が、2Lフラスコ中に移され
た;ガラクトースが終濃度2%(w/v)に添加された。
該フラスコは28℃で振盪/培養機中350rpm20時間インキ
ユベートされた。 培養における細胞の生育は、660nmでのO.D.測定によ
りまた、乾燥重量の測定により測られた。該O.D.は36ま
た乾燥重量は34.28/Lであつた。該細胞は次いで4℃で
ガラス・ビーズによる剪断により破壊された。該HBaAg
濃度はAUSTRIAにより0.0001mg/L以下であつた。 C もう一つの500ml発酵培養は、10,000xg20分間遠心
された。ペレツト化した細胞は400mlの燐酸緩衝生理食
塩水(PBS)中に再懸濁され、混入した培地成分を除く
ために再び10,000xg20分間遠心された。ペレツト化した
細胞は再び400mlのPBS中に再懸濁され、10,000xg20分の
3回目の遠心にかけられた。ペレツト化した酵母細胞は
次いで500mlの酵母抽出物−ペプトン中に再懸濁され、
ガラクトースが終濃度2%(w/v)に添加され、培養は2
8℃で振盪/培養機中350rpm20時間インキユベートされ
た。 培養における細胞の生育は、660nmでのO.D.測定によ
り、また乾燥重量の測定により測られた。該O.D.は44ま
た乾燥重量は35.1g/Lであつた。該細胞は次いで4℃で
ガラス・ビーズによる剪断により破壊された。該HBsAg
濃度は、AUSTRlAにより、0.15mg/Lであつた。 実施例3 実施例2のA部の手順が繰返される。1リツトルの酵
母培養が次いで除去され、0.45μフイルターを用いるこ
とにより過される。該酵母細胞は次いで1.0L酵母抽出
物−ペプトン中に再懸濁され、ガラクトースが終濃度2
%(w/v)に添加される。該培養は次いで28℃で振盪/
培養機中350rpm20時間インキユベートされる。HBsAg
は、実施例1のものと同様濃度に得られる。 実施例4 実施例2のA部の手順が繰返される。1リツトルの酵
母培養が次いで除去され、PBSにたいしてジアフイルト
レーシヨン(diafiltration)される。該酵母細胞は次
いで1.0L酵母抽出物・ペプトン中に再懸濁され、ガラク
トースが終濃度2%(w/v)に添加される。該培養は次
いで28℃で振盪/培養機中350rpm20時間インキユベート
される。HBsAgは実施例1のものと同様濃度に得られ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、プラスミドpH BSGAP80GAL370/2の制限地図で
ある。
ある。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.ガラクトースで誘導されたときに異種タンパク質を
発現することのできる形質転換酵母細胞によるガラクト
ースにより誘導されるプロモーターの調節下にある異種
タンパク質の生産収量を増加させる方法であって、 形質転換酵母細胞を、実質的にガラクトースを含まない
培地中で半回分培養(fed−batch culture)により細胞
密度がほぼ定常期に達するまで培養し、 消費された培地の少なくとも一部を細胞を生理的に許容
される媒体で洗浄することにより取り除き、 次いで形質転換細胞を少なくとも新鮮培地の幾らかとガ
ラクトースの存在下で培養を継続して異種タンパク質を
生産することを特徴とする方法。 2.消費された培地が遠心により除去される、請求項1
記載の方法。 3.消費された培地がろ過により除去される、請求項1
記載の方法。 4.消費された培地がジアフィルトレーションにより除
去される、請求項1記載の方法。 5.消費された培地を実質的にすべて酵母細胞から除去
したのち、新鮮培地とガラクトースの存在下で形質転換
酵母のインキュベーションを続けて異種蛋白を生産す
る、請求項1記載の方法。 6.消費された培地が遠心により除去される、請求項5
記載の方法。 7.消費された培地がろ過により除去される、請求項5
記載の方法。 8.消費された培地がジアフィルトレーションにより除
去される、請求項5記載の方法。 9.形質転換酵母中にガラクトースで誘導されるプロモ
ーターの調節下にある異種蛋白の発現を誘導するための
形質転換酵母が生育している培養液にガラクトースを添
加する方法の改良法であって、半回分培養を行って形質
転換酵母の細胞密度が最大またはその付近にあるときに
細胞を生理的に許容される媒体で洗浄し、洗浄細胞をガ
ラクトースを含む新鮮培地に入れることを特徴とする改
良法。 10.生理的に許容される媒体が生理食塩水またはリン
酸緩衝生理食塩水(PBS)である、請求項1記載の方
法。 11.生理的に許容される媒体が生理食塩水である請求
項10記載の方法。 12.生理的に許容される媒体がリン酸緩衝生理食塩水
(PBS)である、請求項10記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US76200085A | 1985-08-02 | 1985-08-02 | |
US762000 | 1985-08-02 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6232898A JPS6232898A (ja) | 1987-02-12 |
JP2677350B2 true JP2677350B2 (ja) | 1997-11-17 |
Family
ID=25063856
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61178990A Expired - Lifetime JP2677350B2 (ja) | 1985-08-02 | 1986-07-31 | 発現蛋白の発酵収率増大 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0213029B1 (ja) |
JP (1) | JP2677350B2 (ja) |
DE (1) | DE3689020T2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5247977A (en) * | 1975-10-14 | 1977-04-16 | Res Inst For Prod Dev | Semi-batch process of fermentation wherein feed rate of substrate or i ts solution is increased exponentially with time |
US4661454A (en) * | 1983-02-28 | 1987-04-28 | Collaborative Research, Inc. | GAL1 yeast promoter linked to non galactokinase gene |
EP0128743A3 (en) * | 1983-06-07 | 1985-12-27 | Genex Corporation | Expression of foreign genes in yeast |
GB8510219D0 (en) * | 1985-04-22 | 1985-05-30 | Bass Plc | Isolation of fermentation products |
-
1986
- 1986-07-31 DE DE19863689020 patent/DE3689020T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1986-07-31 EP EP19860401710 patent/EP0213029B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1986-07-31 JP JP61178990A patent/JP2677350B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0213029B1 (en) | 1993-09-15 |
EP0213029A2 (en) | 1987-03-04 |
EP0213029A3 (en) | 1988-07-13 |
DE3689020T2 (de) | 1994-04-07 |
JPS6232898A (ja) | 1987-02-12 |
DE3689020D1 (de) | 1993-10-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Fieschko et al. | Controlled expression and purification of human immune interferon from high‐cell‐density fermentations of Saccharomyces cerevisiae | |
KR920004050B1 (ko) | B형 간염 표면 항원 및 신규 dna 단편 및 그의 제조방법 | |
US5102789A (en) | Production of epideramal growth factor in pichia pastoris yeast cells | |
JPH08504561A (ja) | 組換えヒトラクトフェリンの製造 | |
JPH05115294A (ja) | ピチア・パストリスにおけるヒト血清アルブミンの発現 | |
JPH0757190B2 (ja) | 酵母中でのポリペプチドの発現 | |
JP2721139B2 (ja) | 動物のインターフェロン | |
JP2648149B2 (ja) | ピチア属酵母による分泌型タンパク質の生産方法 | |
JPH0671434B2 (ja) | ヒト血清アルブミンの製造方法 | |
US4997767A (en) | Yeast shuttle vector | |
Deng et al. | Production of recombinant humanized anti-HBsAg Fab fragment from Pichia pastoris by fermentation | |
US5334512A (en) | Fatty acid supplemented medium for recombinant production of human serum albumin by yeast | |
US5013650A (en) | Increased fermentation yield of expressed protein | |
US5059538A (en) | Recombinant plasmid inserted with herpes simplex virus gene | |
JP2677350B2 (ja) | 発現蛋白の発酵収率増大 | |
EP0399455B1 (en) | Stably transformed yeast host cells and their use for the production of albumin | |
EP0317209B1 (en) | Method for increasing gene expression | |
US4696898A (en) | Vector encoding hepatitis B surface antigen | |
US5756313A (en) | Albumin gene-containing plasmid, transformant carrying same, production of such transformant and production of albumin | |
RU2150501C1 (ru) | Штамм дрожжей saccharomyces cerevisiae-bkm cr-349d-продуцент эпидермального фактора роста человека | |
EP0109559A1 (en) | High-efficiency yeast vector plasmid and method of its use | |
RU2489481C1 (ru) | СПОСОБ ПОЛУЧЕНИЯ БЕЛКА E7-HSP70 И ШТАММ ДРОЖЖЕЙ Saccharomyces cerevisiae ДЛЯ ЕГО ОСУЩЕСТВЛЕНИЯ | |
RU2180003C2 (ru) | Рекомбинантная плазмидная днк, обеспечивающая синтез фибробластного интерферона человека клетками дрожжей, способ ее конструирования и штамм дрожжей saccharomyces cerevisiae-продуцент фибробластного интерферона человека | |
JP3143114B2 (ja) | シゾサッカロミセス・ポンベによるウイルス蛋白質の生産 | |
JP2850262B2 (ja) | プラスミドを安定に保持させる方法 |