JP2676272B2

JP2676272B2 - 写真フィルムパトローネ用容器

Info

Publication number: JP2676272B2
Application number: JP2255174A
Authority: JP
Inventors: 芳夫原
Original assignee: Fuji Photo Film Co Ltd
Current assignee: Fujifilm Holdings Corp
Priority date: 1990-05-22
Filing date: 1990-09-27
Publication date: 1997-11-12
Anticipated expiration: 2012-11-12
Also published as: US5139165A; JPH04118645A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、写真フィルムパトローネを収納する容器に
関するものである。

〔従来の技術〕

従来、写真フィルムパトローネ用容器は、実開昭62−
57256号公報に開示されているように、写真フィルムパ
トローネを収納する容器本体と、この容器本体を密封す
る別体である蓋とで構成されていた。

そして、このような写真フィルムパトローネ用容器
は、商品のバージン性を保証し、かつ商品としての化粧
性を出すために紙小箱に収納され、この状態で店頭に陳
列されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

上述した従来の写真フィルムパトローネ用容器は、容
器本体と蓋との別体からなる２部材で構成されている
め、写真フィルムパトローネを取り出す際、片手でワン
タッチで開封しようとすると、蓋がどこかへ飛び紛失す
るおそれがあった。

また、容器本体と蓋とを個別に製造しなければならな
いため、製品設備が多くなりコストが高くなるものであ
った。

さらに、写真フィルムパトローネを取り出すには、ま
ず、紙小箱を開放して写真フィルムパトローネ用容器本
体を取り出し、次に、蓋を外さなければならず、二段階
の作業を必要とするため、使い勝手に問題があった。

また、写真フィルムパトローネを収納した写真フィル
ムパトローネ用容器に、印刷、ラベル貼付、シュリンク
フィルム包装等の二次加工を施す際、加えた外力、熱等
が写真フィルムパトローネに悪影響（外力による傷、容
器を介して伝わる熱によるパトローネ本来の機能（写真
的に安定させる機能、フィルムのカメラ動作を安定させ
る機能）の低下等）を及ぼすおそれがあった。さらに、
外力により動かされた写真フィルムパトローネが、容器
の内壁に接触・擦過し、削り取られた容器の粉が写真フ
ィルムパトローネに付着して写真に悪影響を及ぼすおそ
れがあった。

本発明は、以上の問題点を解決し、１部材からなり、
しかも片手でワンタッチで開封できる写真フィルムパト
ローネ用容器を提供することを目的とする。

さらに、本発明は、二次加工を施す際等に加わる外
力、熱等から写真フィルムパトローネを確実に保護でき
る写真フィルムパトローネ用容器を提供することを目的
とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明らは、上記目的を達成するために、新規な写真
フィルムパトローネ用容器について鋭意研究した。

まず、容器本体に蓋を連結し、嵌合により蓋で容器本
体を密封するとともに、蓋を回動させて嵌合を解除する
ようにしてみた。

しかし、このような容器は、蓋と容器本体の連結部分
を回転軸として、連結部分と対向する方向から開封する
のであるが、密封状態を保つ程度にきつく嵌合させてお
くと、強い力をもってしてもなかなか開封することがで
きなかった。

そこで、本発明者らは、容易に開封できる構造につい
てさらに研究し、容器本体をある程度柔軟に形成し、容
器本体を変形させると、嵌合している蓋が徐々に外れて
いくことを見出し、本発明を完成させた。

すなわち、本発明の写真フィルムパトローネ用容器
は、可撓性のある四角柱状に形成された容器本体と、連
結部を介して容器本体に回動自在に連結された蓋とを有
し、容器本体は連結部側の周壁部の上下方向寸法が連結
部と対向する側の周壁部の上下方向寸法より大きく形成
され、蓋は連結部側の蓋周壁部の上下方向寸法が連結部
と対向する側の蓋周壁部の上下方向寸法より小さく形成
されており、かつ容器本体と蓋とは嵌合自在に形成され
たものであって、10kg以下の力で容器本体を変形させる
ことにより容器本体と蓋との嵌合を解除することを特徴
として構成されている。

容器本体は、積み重ね性、整列性、押圧した際の変形
の大きさ等からみて四角柱状であることが好ましい。

また、容器本体は、可撓性があるように形成されてい
るが、この可撓性は、蓋を嵌合させた状態で片手で変形
させられる程度であればよく、例えば、蓋が外れたとき
の押圧強度でいえば、10kg以下が好ましく、特に6kg以
下が好ましい。

蓋は、容器本体と回動自在に連結されていればよく、
ある程度硬く形成されていても、容器本体と別の材料で
形成されていてもよい。

容器本体及び蓋は、ポリプロピレン、ポリエチレンあ
るいは両者のコポリマーあるいは両者のブレンド材料等
を用いて一体成形することが好ましい。硬さの調整は、
一般的に知られている成形材料特性のうち、特に曲げ弾
性係数をポイントにして決定することができる。とく
に、ブレンド材料の場合は、両者の曲げ弾性係数から、
その配合比率を変えることで容易に調整することができ
る（日本規格協会「プラスチック材料選択のポイント」
参照）。この硬さ調整は、容器本体の押圧変形による開
封のし易さ、商品保護を目的とした中身の保護（物流時
の保護、商品陳列時の保護、ユーザーによる持運び時・
取り扱い時の保護等）の観点から行なうことが好まし
い。

また、プラスチック容器は、今日の環境問題からその
廃棄物処理においてリサイクル化や分解性プラスチック
の利用が特に取りざたされてきている。

本発明の写真フィルムパトローネ用容器は、容器本体
と蓋とが同一成形材料で成形されるので、リサイクル化
する場合、その再生材料化がしやすく好ましい。

一方、廃棄物として埋立て処理する場合を考えると、
現在、研究が進められている、又は一部市場に導入され
ているような分解性プラスチックを利用すればよい。例
えば、生分解性を有するポリマーとしてICI「BIOPO
L」、UCC「ポリカプロラクトン等を利用するとか、ある
いは生分解を受けやすい天然、あるいは合成高分子を添
加剤として配合することによって間接的に崩壊させるポ
リマー、又はデンプン配合ポリエチレン等を利用するこ
ともできる。

また、光分解性のポリマーを利用することも可能であ
る。例えば、ポリエチレン重合時に主鎖に光増感基とし
てカルボニル基を導入したエチレンと一酸化炭素との共
重合によるECOコポリマーを利用するとか、あるいは添
加剤として遷移金属塩、酸化促進剤、光増感材等をベー
スポリマーに加え、光分解性を付与したものを利用する
ことができる。

容器本体と蓋との嵌合は、要するに嵌合状態で固定さ
れていればよく、突起及び溝の形状、突起をどちらかに
形成するか等は適宜変更できる。

包装フィルムを被覆することにより、商品のバージン
性を保証するとともに、商品に化粧性を持たせることが
できる。この包装フィルムとしては、シュリンクフィル
ムが好のましい。シュリンクフィルムは、一般に知られ
ているポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等を使用することができる。

また、リサイクル化を考慮すると、容器本体及び蓋と
ほぼ同一材料のシュリンクフィルムで包装することが再
生材料化する場合に好ましい。

また、包装フィルムには、開封を容易にするため切断
手段をもうけることができる。この切断手段としては、
例えば、ミシン目、イージーピールの分離帯を用いるこ
とができる。この切断手段は、フィルムの全周に渡って
設けてもよく、部分的に設けてもよい。また、１箇所に
設けてもよく、複数箇所に設けてもよい。

本発明の写真フィルムパトローネ用容器は、写真フィ
ルムパトローネを収納可能に形成された容器本体と、該
容器本体に嵌合自在に形成された蓋とを有し、容器本体
の底部ほぼ中央及び蓋の天井部ほぼ中央に、写真フィル
ムパトローネのスプール軸に遊嵌可能で、かつ、容器内
方に向かって突出するとともに外寸法が容器内方に向か
って徐々に小さくなった突出部がそれぞれ形成され、 A:（容器本体の内寸法）−（写真フィルムパトローネの
外寸法） B:（写真フィルムパトローネのスプール軸の内寸法）−
（突出部の外寸法） C:（写真フィルムパトローネのスプール軸の内寸法）−
（突出部の外寸法の最小値）としたとき、Ｃ＞Ａ＞Ｂであることを特徴として構成さ
れている。

収納する写真フィルムパトローネとしては、写真用ロ
ールフィルムを巻きつけるスプール軸を有するもので、
円柱状、四角柱状等の一般に用いられる各種のものが考
えられる。材質は、現在市販されている金属製でもよ
く、樹脂成形されたものでもよい。樹脂成形されたパト
ローネのように強度的に弱いものには、本発明の写真フ
ィルムパトローネ用容器は特に有効である。

容器本体は、収納しようとする写真フィルムパトロー
ネの形状に合わせて全体形状を決定すればよく、円柱
状、多角柱状等いすれでもよい。この容器本体は、プラ
スチック材料を用いて射出成形法によって成形されるこ
とが好ましい。材質としては、容器成形可能であればよ
く、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等が
考えられる。容器として要求される特性（中身の保護
等）を考慮した場合、耐衝撃性、剛性等からポリプロピ
レンが望ましい。また、要求特性の程度によっては、ポ
リプロピレン系樹脂の中でも一般的によく知られている
エチレンとの共重合による改質等を行った樹脂を用いる
ことができる。

蓋は、容器本体に嵌合自在であればよく、容器本体と
一部を連続して同一の材質で一体成形されていても、全
く別個に成形されていてもよい。

突出部は、写真フィルムパトローネのスプール軸に遊
嵌して写真フィルムパトローネを一定の範囲内で拘束す
るためのもので、容器本体の底部ほぼ中央及び蓋の天井
部ほぼ中央に形成されている。

容器本体の内寸法とは、容器本体の内面側の横方向寸
法の最小値であり、例えば容器本体の形状が円柱状であ
る場合にはその内径を、四角柱状である場合にはその底
部の一辺の長さをいう。

写真フィルムパトローネの外寸法とは、写真フィルム
パトローネの外形の横方向寸法の最大値であり、例えば
写真フィルムパトローネの形状が円柱状である場合には
その外径をいう。

写真フィルムパトローネのスプール軸の内寸法とは、
スプール軸の内面側の横方向寸法の最大値であり、例え
ばスプール軸の形状が円筒状である場合にはその内径を
いう。

突出部の外寸法とは、突出部の外径の横方向寸法であ
り、例えば突出部の形状が円柱状である場合にはその直
径を、円錐状である場合にはその円錐の底面の直径をい
う。

突出部の外寸法の最小値とは、突出部の外径の横方向
寸法の最小値であり、例えば突出部の形状が円錐状であ
る場合にはその円錐の先端部分の直径をいう。

突出部の形状は、上述した所定の寸法に形成されてい
れば、円柱状、多角柱状等の各種形状にすることができ
る。しかし、スプール軸の突出部への被嵌を容易にする
ためには、突出部は容器内方に向かって徐々に小さくな
るように形成されることが好ましい。

また、このとき、 C:（写真フィルムパトローネのスプール軸の内寸法）−
（突出部の外寸法の最小値）とすると、スプール軸が確実に突出部に被嵌するので、
Ａ＜Ｃであることが好ましい。

〔作用〕

本発明の写真フィルムパトローネ用容器においては、
容器本体と蓋との嵌合により密封し防湿性を確保してい
る。容器本体は、変形することにより蓋を変形の先端か
ら徐々に外し、蓋は容器本体と連結されているので、容
器本体との嵌合から解除された後も容器本体と一体に付
いている。

本発明の写真フィルムパトローネ用容器においては、
写真フィルムパトローネを容器本体に収納した状態で蓋
を嵌合して密封し、容器内の防湿性を確保して写真フィ
ルムパトローネを湿気から保護する。また、容器内方に
向かって突出した突出部を写真フィルムパトローネのス
プール軸に遊嵌することにより、写真フィルムパトロー
ネの動きを一定の範囲内で拘束し、写真フィルムパトロ
ーネが容器の内壁に接触しないようにしている。

〔実施例〕

以下、本発明の一実施例を第１図から第８図に基づい
て説明する。

第１図は本発明の写真フィルムパトローネ用容器の開
蓋状態を示す断面図、第２図は同上平面図、第３図は本
発明の写真フィルムパトローネ用容器の閉蓋状態を示す
斜視図、第４図は同上平面図、第５図は同上正面図、第
６図は同上左側面図、第７図は同上連結部分の拡大断面
図、第８図は同上嵌合部分の拡大断面図で、（ａ）は蓋
側の部分、（ｂ）は容器本体側の部分を示している。

写真フィルムパトローネ用容器１は、第３図から第６
図に示すように、四角柱状に形成した容器本体２と、こ
の容器本体２を密封する蓋５とを有し、全体形状がほぼ
直方体状に形成されている。そして、これら容器本体２
と蓋５の全表面に、包装フィルム６が被覆されている。

容器本体２は、周壁部７と底部９とを一体に成形して
形成されている。周壁部７は、正面7a、背面7b及び左右
の側面7c、7dが、角部8a、8b、8c、8dでそれぞれ接合さ
れて四角柱状に形成されている。そして、背面7bの上下
方向寸法は正面7aのそれに比較して大きく形成されてお
り、したがって左右の側面7c、7dの上下方向寸法は背面
7b側から正面7a側に向かって徐々に小さくなるように形
成されている。

蓋５は、蓋周壁部11と天井部12とを一体に成形して形
成されている。蓋周壁部11は、蓋正面11a、蓋背面11b、
蓋左側面11c及び蓋右側面11dで四角柱状に形成されてい
る。蓋背面7bの上下方向寸法は蓋正面7aのそれより小さ
く形成されており、したがって蓋左側面11c及び蓋右側
面11dの上下方向寸法は蓋背面7b側から蓋正面7a側に向
かって徐々に大きくなるように形成されている。

この蓋５は、第１図及び第２図に示すように、蓋背面
11bにおいて、連結部13を介して周壁部７の背面7bに一
体に連結されている。この連結部13は柔軟かつ弾性的
で、負荷がかからない状態で蓋５を開くように形成され
ている。したがって、蓋５は、背面7bの上端をほぼ中心
にして回動自在で、かつ開く方向に常に付勢されてい
る。

また、第１図及び第２図に示すように、周壁部７の正
面7a、背面7b、左側面7c及び右側面7dの上端には、嵌合
突起10が環状に形成され、蓋周壁部11の蓋正面11a、蓋
背面11b、蓋左側面11c及び蓋右側面11dの下端には、嵌
合突起10が嵌合する嵌合溝12が環状に穿設されている。
そして、この嵌合突起10の嵌合溝12への嵌合により、蓋
５が容器本体２を密封するようになっている。

そして、嵌合突起10の先端は厚肉のフック部10aが形
成され、嵌合溝12の奥はフック部10aに対応して巾広の
引掛け部12aが穿設されている。また、このフック部10a
及び引掛け部12aは、第７図に示すように、連結部分に
おいては短く、第８図に示すように、その他の部分にお
いては長く形成されている。

容器本体２と蓋５を被覆している包装フィルム６はシ
ュリンクフィルムで、表面に商品名等の印刷が施されて
いる。この包装フィルム６には、容器本体２と蓋５との
嵌合部分に沿って全周に切断手段としてのミシン目14が
設けられている。

以上のような写真フィルムパトローネ用容器１から、
収納した写真フィルムパトローネを取り出すには、背面
7bの両側の角部8c又は8dと、これらと対向する位置にあ
る角部8a又は8bとを指先で摘んで両側から押さえ付け
る。すると、容器本体２はほぼ菱形状に変形し、これに
伴い蓋５は容器本体２の菱形状の先端から徐々に外れ、
連結部13の弾性により完全に開いた状態となる。このと
き、包装フィルムは蓋５の移動により引っ張られるの
で、ミシン目14に沿って引き裂かれほぼ二つに分離され
る。

第９図及び第10図は、本発明の写真フィルムパトロー
ネ用容器の全体形状を変更した参考例の斜視図である。

第９図に示す写真フィルムパトローネ用容器本体は、
容器本体２及び蓋５がほぼ６角形に形成されており、第
10図に示す写真フィルムパトローネ用容器は、容器本体
２及び蓋５がほぼ８角形に形成されており、これらにお
いては、指で押し挟む一方の角部は連結部分の角部以外
であってもよく、また周壁部の面を押さえつけてもよ
い。

第11図から第13図は、本発明の写真フィルムパトロー
ネ用容器の嵌合部の形状を変更した他の実施例の断面図
で、（ａ）は蓋側を、（ｂ）は容器本体側を示す。

第11図に示す例は、嵌合突起22の先端がほぼ球形状に
形成され、かつ、嵌合溝21にフック部20aの形状とほぼ
一致するほぼ球形状の引掛け部21aが形成されている。

第12図に示す例は、嵌合突起22の先端が２段に形成さ
れ、かつ、嵌合溝21は底が円弧状をした同一幅に形成さ
れ、嵌合の際、嵌合突起22先端に設けた変形部22aが嵌
合溝23内で弾性変形し、その抗力によって嵌合溝23が嵌
合突起22に固定されている。

第13図に示す例も第12図の例と同様に、嵌合の際、嵌
合突起25先端に設けた２個の変形部25a、25aが嵌合溝26
内でそれぞれ弾性変形し、その抗力によって嵌合溝26が
嵌合突起25に固定されている。

第14図から第16図は、包装フィルムに設ける切断手段
の他の例を示す斜視図である。

第14図に示す包装フィルム30は、角部8a、8b、8c、8d
に相当する部分にのみ、ミシン目31を設けたものであ
る。

第15図に示す包装フィルム32は、容器本体２と蓋５と
が嵌合する部分に沿って、上下２本のミシン目33、33を
全周に渡って設けたものである。これによると、フィル
ム製造時等においてミシン目33、33の位置にバラツキが
生じた場合でも、どちらか一方のミシン目に沿って包装
フィルム32が切断され、常に嵌合部分に沿って包装フィ
ルムが切断される。

また、この例では、角部8a、8bには、くぼみ部34、34
が設けられており、これにより押圧に適当な位置がわか
るとともに、押圧を容易にしている。

第16図に示す包装フィルム35は、角部8a、8b、8c、8d
に相当する部分にのみ、嵌合部分に沿って上下２本のミ
シン目36、36を設けたものである。また、角部8a、8b上
の包装フィルム35には、矢印37が設けられ、押圧に最適
な位置がわかるようになっている。

第17図は写真フィルムパトローネ用容器の材料として
ポリプロピレン及びポリエチレンを用いた場合のその混
合比率と容器の押圧変形力との関係を示す図、第18図は
圧縮測定容器（ストログラフ）を示す図である。

シュリンクフィルムとしては第３図、第５図及び第６
図に示したものの他に、第14図ないし第16図に示すよう
なものが考えられる。

次に、写真フィルムパトローネ用容器の変形試験を行
った結果について説明する。

第１図に示す構造をもつ写真フィルムパトローネ用容
器を、ポリプロピレンとポリエチレンとの混合材料を用
いて、肉厚が1.1mmとなるように一体成形した。ポリプ
ロピレン（PP）とポリエチレン（PE）との混合比率は、
PP/PE＝100/0〜0/100の範囲で設定した。

容器本体と蓋との嵌合強度は、容器内の防湿性が10mg
/24h以下になるように調整した。

このような写真フィルムパトローネ用容器を、第18図
に示すような圧縮測定器（ストログラフ）のＶ字型台39
の上に、容器本体と蓋との連結部分がＶ字型台39に接触
するようにして載せ、図中上方から力を加え、容器本体
と蓋との嵌合が解除された時の押圧変形力（開封力）を
測定した。

結果を第17図に示す。

図中、○印は片手で容易に開封可能であったことを示
し、×印は片手では開封が不可能であったことを示す。

押圧変形力が16kgでは、片手で容易に押圧変形させて
開封することはできず、また、押圧変形力10kg以下であ
れば容易に押圧変形させて開封することができることが
判明した。そして、この押圧変形力を10kg以下にするた
めには、材料として用いるポリプロピレン（PP）とポリ
エチレン（PE）との混合比率をPP/PE＝90/10〜0/100の
範囲で設定すればよいことがわかった。

また、容器本体及び蓋の外方をポリ塩化ビニル製シュ
リンクフィルム40μ又は第３図、第14図、第15図もしく
は第16図に示すようなミシン目を設けたポリ塩化ビニル
製シュリンクフィルム40μで、容器本体及び蓋を被覆し
た写真フィルムパトローネ用容器を用いて、同様に押圧
変形力（開封力）の測定を行なった。

その測定結果は、上述したシュリンクフィルムを用い
ない写真フィルムパトローネ用容器の場合とほぼ同じ値
を示した。

次に、本発明の実施例を第19図から第23図に基づいて
説明する。

第19図は本発明の写真フィルムパトローネ用容器を一
部切り欠いた斜視図、第20図は本発明の写真フィルムパ
トローネ用容器に写真フィルムパトローネを収納した状
態を示す断面図、第21図は写真フィルムパトローネの斜
視図である。

写真フィルムパトローネ用容器100は、第19図及び第2
0図に示すように、四角柱状に形成した容器本体101と、
この容器本体101を密封する蓋102とを有し、全体形状が
ほぼ直方体状に形成されている。

容器本体101は、周壁部103と底部104とを一体に成形
して形成されている。周壁部103は、正面103a、背面103
b及び左右の側面103c、103dが接合されて四角柱状に形
成されている。そして、背面103bの上下方向寸法は正面
103aのそれに比較して大きく形成されており、したがっ
て左右の側面103c、103dの上下方向寸法は背面103b側か
ら正面103a側に向かって徐々に小さくなるように形成さ
れている。底部104には、そのほぼ中央に容器内方に向
かって突出した突出部105が形成されている。この突出
部105は、全体形状がほぼ円錐台状で、容器内方に向か
ってその直径が徐々に小さくなっている。すなわち根元
の直径（＝最大径）＞先端の直径（＝最小径）となるよ
うに形成されており、後述する写真フィルムパトローネ
109のスプール軸112の孔112a（第21図参照）に遊嵌可能
となっている。また、突出部105の裏側、すなわち底部1
04の外面中央には、凹部104aが突出部105と表裏一体に
形成されている。この凹部104aは、後述する天井部107
の凹部107aとともに、写真フィルムパトローネ用容器10
0へ二次加工（印刷、ラベル貼付、シュリンク包装等）
を施す際の容器の位置決め及び保持に利用することがで
き、写真フィルムパトローネ用容器100の二次加工適性
を著しく向上させるものである。

蓋102は、蓋周壁部106と天井部107とを一体に成形し
て形成されている。蓋周壁部106は、蓋正面106a、蓋背
面106b、蓋左側面106c及び蓋右側面106dで四角柱状に形
成されている。そして、蓋背面106bの上下方向寸法は蓋
正面106aのそれより小さく形成されており、したがって
蓋左側面106c及び蓋右側面106dの上下方向寸法は蓋背面
106b側から蓋正面106a側に向かって徐々に大きくなるよ
うに形成されている。

天井部107は、その中央に容器内方に向かって突出部1
08が形成されている。この突出部108は、底部104の突出
部105と同様に形成されている。また、その裏側、すな
わち天井部107の外面中央には、突出部105の場合と同様
に、凹部107aが突出部108と表裏一体に形成されてい
る。

この蓋102は、蓋背面106bにおいて、連結部98を介し
て周壁部103の背面103bに一体に連結されている。この
連結部98は柔軟かつ弾性的で、負荷がかからない状態で
蓋102を開くように形成されている。したがって、蓋102
は、背面103bの上端付近を支点として回動自在で、か
つ、開く方向に常に付勢されている。

そして、第20図に示すように、周壁部103上端には、
嵌合突起103eが嵌合する嵌合溝106eが環状に形成されて
いる。そして、この嵌合突起103eの嵌合溝106eへの嵌合
により、溝102が容器本体101を密封するようになってい
る。

この写真フィルムパトローネ用容器100に収納する写
真フィルムパトローネ109は、第21図に示すように、パ
トローネ本体110、出口ポート部111及びスプール軸112
を備えている。パトローネ本体110は、円筒状に形成さ
れた胴体113と胴体113の両端に接合した天井面114及び
底面115とを有し、全体形状がほぼ円柱状に形成されて
いる。出口ポート部111は、全体形状がほぼ四角柱状に
形成され、写真用ロールフィルム（図示しない）の出入
口111aを備えており、パトローネ本体110の胴体113に一
体に形成されている。スプール軸112は、写真用ロール
フィルムを巻きつけておくもので、全体形状が円筒状に
形成され、その両端に孔112a、112aを有している。この
スプール軸112は、パトローネ本体110の天井面114及び
底面115に嵌挿して回動自在に保持されている。

そして、写真フィルムパトローネ用容器100とそれに
収納する写真フィルムパトローネ109の各部の寸法の相
互関係は、第19図から第21図を参照して示すと以下のよ
うになる。

A:（写真フィルムパトローネ用容器100の容器本体101の
内面横方向寸法ａ）−（写真フィルムパトローネ109の
最大幅ｄ（＝パトローネ本体110の外径ｆ＋出口ポート
部111の幅ｇ）） B:（写真フィルムパトローネ109のスプール軸112の内径
ｅ）−（容器本体101の突出部105（蓋102の突出部108）
の外径の最大値ｂ） C:（写真フィルムパトローネ109のスプール軸112の内径
ｅ）−（容器本体101の突出部105（蓋102の突出部108）
の外径の最小値ｃ）としたとき、Ｂ＜Ａ＜Ｃである。

以上のような写真フィルムパトローネ用容器100は、
蓋102を開いた状態で写真フィルムパトローネ109を収納
した後、連結部98を支点として蓋102を回動させて周壁
部103上端の嵌合突起103eと蓋周壁部106下端の嵌合溝10
6eとを嵌合させ、容器本体101を蓋102で密封する。この
状態では、第20図に示すように、容器本体101及び蓋102
の突出部105、107が、写真フィルムパトローネ109のス
プール軸112の孔112a、112aに遊嵌されており、写真フ
ィルムパトローネ109を一定の範囲内で拘束している。
すなわち、Ａ＜Ｃであることにより、写真フィルムパト
ローネ109収納の際、容易かつ確実に突出部105、107を
スプール軸112に嵌挿し、このとき、Ａ＞Ｂであること
により、写真フィルムパトローネ109のスプール軸112を
図中Ｂの範囲内で拘束する。したがって、写真フィルム
パトローネ109のスプール軸112がＢの範囲内で動いて
も、パトローネ109の胴体113と容器の周壁部101との間
にはＡの間隙があり、したがってパトローネ109と容器
の周壁部101とは接触することがない。

第22図は、本発明の写真フィルムパトローネ用容器の
形状を変更した他の実施例の斜視図である。

第22図に示す写真フィルムパトローネ用容器116は、
円筒状に形成した容器本体117と、この容器本体を密封
する蓋118とを有し、全体形状がほぼ円柱状に形成され
ている。

容器本体117は、周壁部119と底部120を一体に成形し
て形成されている。周壁部119は、円筒状に形成されて
いる。底部120には、そのほぼ中央に容器内方に向かっ
て突出した突出部121が形成されている。この突出部121
は、全体形状が半球状で、底部との接合面上にその直径
がくるように形成されており、第21図に示す写真フィル
ムパトローネ109のスプール軸112の孔112aに遊嵌可能と
なっている。

蓋118は、蓋周壁部122と天井部123とを一体に成形し
て形成されている。蓋周壁部122は、円筒状に形成され
ている。天井部123には、そのほぼ中央に容器内方に向
かって突出した突出部124が形成されている。この突出
部124は、底部120の突出部121と同様に形成されてい
る。

そして、容器本体117の内径が蓋118の外径とほぼ同一
に形成され、かつ、蓋118が容器本体117よりも柔軟性に
富んだ材質により形成されており、蓋118を変形させな
がら容器本体117に押し込むことで嵌合可能に構成され
ている。

この写真フィルムパトローネ用容器116とそれに収納
する写真フィルムパトローネ109の各部の寸法の相互関
係は、第19図から第21図に示したものと同一である。

次に、この写真フィルムパトローネ用容器の二次加工
試験を行った結果について説明する。

第22図に示す構造をもつ写真フィルムパトローネ用容
器に、第21図に示す構造をもつ写真フィルムパトローネ
を収納した。この写真フィルムパトローネ用容器及び写
真フィルムパトローネの各部の寸法は以下の通りとし
た。

写真フィルムパトローネ用容器：容器本体の内径ａ＝30.4mm 突出部の最大径ｂ＝8.0mm 写真フィルムパトローネ：写真フィルムパトローネの最大幅ｄ＝28 mm パトローネ本体の外径ｆ＝25 mm 出口ポート部の幅ｇ＝3 mm スプール軸の内径ｅ＝9.4mm すなわち、これら各部の寸法関係は、Ａ＝30.4−28＝24 Ｂ＝9.4−8.0＝1.4 Ａ＞Ｂである。

この写真フィルムパトローネ用容器に、二次加工とし
て容器表面にラベルを貼り、シュリンクフィルムで包装
した。

結果として、写真フィルムパトローネには外力、熱等
が加わることはなく、かつ写真フィルムパトローネ用容
器本体内面が削られて白粉が発生することもなく、写真
フィルムを充分に保護できた。

第23図（ａ）〜（ｃ）は、本発明の写真フィルムパト
ローネ用容器の容器本体の底部ほぼ中央に設けた突出部
の形状の他の例を示す部分断面図である。

第23図（ａ）に示す突出部125は、根元からほぼ半分
の長さまでを円柱状に、それより先端までをテーパー状
に形成されており、根元からほぼ半分の長さまでの直径
（＝最大径）＞先端の直径（＝最小径）となるように形
成されている。

第23図（ｂ）に示す突出部126は、根元からほぼ半分
の長さまでを円柱状に形成され、それから先端までを円
錐状に形成されている。

第23図（ｃ）に示す突出部127は、根元からほぼ半分
の長さまでを円柱状に形成され、それから先端までの半
球状に形成されている。

本発明の写真フィルムパトローネ用容器は、各種の写
真フィルムパトローネを収納することができるが、一般
的に市販されている35mm用写真フィルムパトローネの他
に、他の例として第24図ないし第31図に示すものがあ
る。

第24図に示す写真フィルムパトローネ40は、パトロー
ネ本体41の内壁に周方向に沿って、一対のリブ42、43が
一体に形成されている。これらのリブ42、43は、フィル
ム46の外周面に当接して巻きほぐれを防止している。こ
のリブ42、43には、フィルム46の先端と当接してこれを
フィルム46の外周面から剥離する先端分離爪47、49が形
成されている。また、パトローネ蓋50には一対の端子5
1、52が設けられている。このように構成された写真フ
ィルムパトローネ40では、スプール53が時計方向に回転
されると、フィルム46の先端は即応して時計方向に回動
される。そして、フィルム46の先端は先端分離爪47、49
により外周面から剥離され、引出し口55からパトローネ
本体41外に給送される。

第25図に示す写真フィルムパトローネ56は、パトロー
ネ本体41及びパトローネ蓋50の内壁に一対の突起57、59
が対向するように形成されている。この突起57、59は、
スプール53のフランジ60、61にそれぞれ当接してこれら
を内側に押し曲げている。この押し曲げられたフランジ
60、61は、フィルム46の両端を挟持して、フィルム46の
先端がフィルム46の外周面から剥がれないようにしてい
る。このため、フィルム46はスプール53から巻きほぐれ
なくなり、スプール53を回転して、フィルム初期送り行
うことができる。

第26図に示す写真フィルムパトローネ62は、パトロー
ネ本体41の内壁に周方向に沿って一対の溝63、65が形成
されている。この一対の溝63、65には、リング66、67が
嵌合されている。これらのリング66、67は、フィルム46
の外周面に当接して押圧し、巻きほぐれないようにして
いる。そして、スプール53が回転され、フィルム46の先
端が図中上方に回転されると、フィルム46の先端はリン
グ66、67の押圧から解除されて、先端分離爪47、49によ
り、フィルム46の外周面から剥離され、引出し口方向に
送り出される。

第27図に示す写真フィルムパトローネ69は、フランジ
70、71の外周に沿って内側に突出する爪72、73を設けて
いる。これらの爪72、73は、フィルム46の外周面に当接
してフィルム46が巻きほぐれないように規制している。
これらの爪72、73は、先端分離爪47、49の側面に当接し
て、図示のように外側に押し曲げられる。このため、フ
ィルム46の先端が回動されて先端分離爪47、49に当接す
ると、その先端は爪72、73の規制から解除され、かつ、
フィルム46の外周面から剥離されて、引出し口方向に送
り出される。

第28図及び第29図に示す写真フィルムパトローネ75
は、スプール76が２個のスプール片77、78からなる。こ
のスプール片77の円筒形の軸79には、スプール片78の軸
80がスライド自在に挿入されている。軸79には外周面に
突条79aが形成されており、この突条79aはパトローネ蓋
50に形成された溝に嵌合されている。また、軸80の先端
は第28図に示すように軸79に形成された斜面81の先端と
係合しており、スプール片77、78は全体として、軸方向
に伸びた状態に保たれている。また、スプール片77、78
には、外周が内側に少し凹んだフランジ82、83がそれぞ
れ設けられている。また、パトローネ本体41の内壁に
は、周方向に沿ってリブ84、85が形成されている。この
リブ84、85は、スプール片77に巻かれたフィルム46の外
周面に当接してフィルム46が巻きほぐれないようにして
いる。

このため、スプール片77が回転されると、フィルム46
の先端は第25図に示すものと同様にパトローネ本体41外
に送り出される。そして、スプール片77が回転される
と、スプール片78が図示しないカム溝により、図中左方
向にスライドして、軸80の先端が第29図に示すように軸
79の斜面81全体と係合する。この後、スプール76は全体
として縮んだ状態となり、フィルム46の両端を挟持す
る。このため、パトローネ本体41外にフィルム46が送り
出された後に、フィルム46の外周面がリブ84、85に当接
しなくても、図示のように巻きほぐれることがなくな
る。

第30図及び第31図に示す写真フィルムパトローネ90
は、写真フィルム91を巻いたスプール92及びパトローネ
胴体93にて構成されている。

パトローネ胴体93は、突起95、95を有する蓋部96及び
胴体突起97、97を備えている。蓋部96は、その材料であ
る樹脂素材自身の弾力性によって、常にパトローネ胴体
93側に付勢されている。蓋部96の突起95、95には、その
ほぼ中央部に貫通穴95a、95aが設けられており、この貫
通穴95a、95aは胴体突起97、97と嵌合可能になってい
る。

通常、カメラ（図示しない）外の状態では、蓋部96が
パトローネ胴体93側に付勢されていることにより、蓋部
96の貫通穴95a、95aは胴体突起97、97を嵌合した状態に
あり、スプール92に巻かれた写真フィルム91は光密状態
を保たれている。そして、写真フィルムパトローネ90を
カメラに装填すると、カメラ内ではカメラ部材（図示し
ない）によって蓋部96の突起95、95の一方又は両方が押
圧される。これにより、蓋部96の貫通穴95a、95aと胴体
突起97、97との嵌合が外れ、出口開口部99が形成されて
写真フィルム91の光密状態は解除される。

この状態で、写真フィルム91が引き出されて画像露光
に供された後、再びパトローネ胴体93に巻き込まれる
と、カメラ部材によって蓋部96の突起95、95の一方又は
両方が押圧される。これにより、蓋部96の突起95、95
は、再び胴体突起97、97を嵌合した状態となり、出口開
口部99が閉じられて写真フィルム91は光密状態となる。

〔発明の効果〕

以上のように本発明は、片手で蓋を簡単に開けること
ができ、しかも蓋が飛んでいき無くなることがない。

本発明の写真フィルムパトローネ用容器は、写真フィ
ルムパトローネを突出部により一定の範囲内で拘束する
ので、写真フィルムパトローネが容器の内壁に接触する
のを防止することができる。これにより、容器への二次
加工の際などに外力、熱等が加わっても、写真フィルム
パトローネが受ける影響を極力抑えることができ、写真
フィルムパトローネの持つ本来の機能を損なわないよう
保護することができる。また、物流時等に受ける振動、
落下衝撃等に対しても、充分な緩衝効果を得ることがで
き、写真フィルムパトローネを保護することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の写真フィルムパトローネ用容器の開蓋
状態を示す断面図、第２図は同上平面図、第３図は本発
明の写真フィルムパトローネ用容器の閉蓋状態を示す斜
視図、第４図は同上平面図、第５図は同上正面図、第６
図は同上左側面図、第７図は同上連結部分の拡大断面
図、第８図は同上嵌合部分の拡大断面図で、（ａ）は蓋
側の部分、（ｂ）は容器本体側の部分を示している。第
９図及び第10図は本発明の写真フィルムパトローネ用容
器の参考例を示す斜視図、第11図ないし第13図は、容器
本体と蓋とが嵌合する部分の他の例を示す断面図であ
り、（ａ）は蓋の被嵌部を示す図、（ｂ）は容器本体の
嵌合部を示す図である。第14図ないし第16図はフィルム
に設けた切断部の他の例を示す斜視図、第17図は写真フ
ィルムパトローネ用容器の材料としてポリプロピレン及
びポリエチレンを用いた場合のその混合比率と容器の押
圧変形力との関係を示す図、第18図は圧縮測定容器（ス
トログラフ）を示す図である。第19図は本発明の写真フィルムパトローネ用容器を一部
切り欠いた斜視図、第20図は本発明の写真フィルムパト
ローネ用容器に写真フィルムパトローネを収納した状態
を示す断面図、第21図は写真フィルムパトローネの斜視
図、第22図は本発明の写真フィルムパトローネ用容器の
形状を変更した他の実施例の斜視図、第23図（ａ）〜
（ｃ）は本発明の写真フィルムパトローネ用容器の容器
本体の底部中央に設けた突出部の形状の他の例を示す部
分断面図である。第24図ないし第31図は本発明の写真フィルムパトローネ
用容器に収納可能な写真フィルムパトローネを示す図で
ある。１……写真フィルムパトローネ用容器２……容器本体５……蓋６……包装フィルム（シュリンクフィルム）７……周壁部 14……ミシン目（切断手段） 100、116……写真フィルムパトローネ用容器 101、117……容器本体 102、118……蓋 104、120……底部 105、121……突出部 107、123……天井部 108、124……突出部 109……写真フィルムパトローネ 112……スプール軸ａ……容器本体の内寸法（容器本体の内面横方向寸法）ｂ……突出部の外寸法（突出部の外径の最大値）ｃ……突出部の外寸法の最小値（突出部の外径の最小
値）ｄ……写真フィルムパトローネの外寸法（写真フィルム
パトローネの最大幅）ｅ……写真フィルムパトローネのスプール軸の内寸法
（写真フィルムパトローネのスプール軸の内径）ｆ……写真フィルムパトローネのパトローネ本体の外径ｇ……写真フィルムパトローネの出口ポート部の幅

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】可撓性のある四角柱状に形成された容器本
体と、連結部を介して容器本体に回動自在に連結された
蓋とを有し、容器本体は連結部側の周壁部の上下方向寸
法が連結部と対向する側の周壁部の上下方向寸法より大
きく形成され、蓋は連結部側の蓋周壁部の上下方向寸法
が連結部と対向する側の蓋周壁部の上下方向寸法より小
さく形成されており、かつ容器本体と蓋とは嵌合自在に
形成されたものであって、10kg以下の力で容器本体を変
形させることにより容器本体と蓋との嵌合を解除するこ
とを特徴とする写真フィルムパトローネ用容器。
【請求項２】前記容器本体と蓋とを包装フィルムで被覆
し、容器本体と蓋の嵌合部にほぼ位置する包装フィルム
に切断手段を設けた請求項１に記載の写真フィルムパト
ローネ用容器。
【請求項３】写真フィルムパトローネを収納可能に形成
された容器本体と、該容器本体に嵌合自在に形成された
蓋とを有し、容器本体の底部ほぼ中央及び蓋の天井部ほ
ぼ中央に、写真フィルムパトローネのスプール軸に遊嵌
可能で、かつ、容器内方に向かって突出するとともに外
寸法が容器内方に向かって徐々に小さくなった突出部が
それぞれ形成され、 A:（容器本体の内寸法）−（写真フィルムパトローネの
外寸法） B:（写真フィルムパトローネのスプール軸の内寸法）−
（突出部の外寸法） C:（写真フィルムパトローネのスプール軸の内寸法）−
（突出部の外寸法の最小値）としたとき、Ｃ＞Ａ＞Ｂであることを特徴とする写真フ
ィルムパトローネ用容器。