JP2675837B2 - コロナ放電装置 - Google Patents

コロナ放電装置

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JP2675837B2 JP63287943A JP28794388A JP2675837B2 JP 2675837 B2 JP2675837 B2 JP 2675837B2 JP 63287943 A JP63287943 A JP 63287943A JP 28794388 A JP28794388 A JP 28794388A JP 2675837 B2 JP2675837 B2 JP 2675837B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電子写真複写機、同プリンタ等の画像形成
装置に用いるコロナ放電装置に関するものであり、更に
はコロナ放電器の放電線の清掃を行なう清掃部材に関す
るものである。
[従来技術] 従来、コロナ放電器用清掃装置として、コロナ放電線
やグリッド線の表面を研磨しトナー等の表面の汚れ、酸
化物を取り去るための清掃部材が知られている。第8図
にはその一例として特公昭62−17824号のコロナ放電器
の清掃具8aの断面図を示す。81は清掃具8aの保持部材
(不図示)に接着層82を介して接着された発泡性の柔軟
物質である。その柔軟物質81の放電線もしくはグリッド
線に接触する清掃面側には布(又は紙)85を介して研磨
材84が塗布されている。第8図において、B1B2は清掃
具8aの移動方向を示し、この清掃具8aを放電線もしくは
グリッド線に摺擦移動させて清掃を行なう。ここで、研
磨材84を放電線もしくはグリッド線に均一に押し当てる
ために発泡性の柔軟物質81が使用されている。
[発明が解決しようとしている問題点] しかしながら、前述の清掃部材を複写装置に取りつ
け、自動清掃を行なったところ放電線およびグリッド線
の汚れの少ない初期において1〜2回の清掃具の放電線
長手方向の往復移動の後に複写動作を行なったところ放
電線の汚れに似た画像汚れが発生した。これは研磨材が
放電線の表面を研磨し過ぎその研磨粉が放電線上に残留
したために放電ムラを生じたものがあることがわかっ
た。グリッド線にもその傾向があったが画像の影響は放
電線に比べて小さかった。この放電線とグリッド線を研
磨能力のない布等で空拭き清掃した後で複写動作を再び
行ったところ画像汚れはなくなった。
このことから清掃部材として放電線を過剰に研磨しな
いこと、および研磨後の研磨粉を捕集する能力があるこ
とが求められる。
また手動清掃においては放電線およびグリッド線の研
磨が過剰であっても残留研磨粉を取り除くための清掃を
行なうことができ(煩雑ではあるが)、また画像に研磨
粉の汚れが発生したならば再度手動清掃を行なう等の残
留研磨粉回避手段は残されているが自動清掃手段におい
ては回避手段は期待できない。したがって、特に自動清
掃の場合清掃部材として、研磨粉を極力発生しないこ
と、発生しても放電線、グリッド線上に残留させないこ
とがさらに必要である。
[発明の目的] 本発明は、上記の点に鑑み成されたものであり、コロ
ナ放電器の放電線もしくはグリッドもしくはシールド板
を良好に清掃してコロナ放電器の放電ムラの生じないコ
ロナ放電装置を提供することを目的とする。
[発明の構成] 本発明は、上記目的を達成するためにコロナ放電線ま
たはグリッドまたはシールド板と、前記コロナ放電線ま
たは前記グリッドまたは前記シールド板を摺擦して清掃
する清掃部材と、を有するコロナ放電装置において、前
記清掃部材の清掃面は発泡部を備え、前記清掃部材の表
面及び前記発泡部の内壁面に前記発泡部の気孔を完全に
ふさぐことなく研磨材を設けることを特徴とするもので
ある。
[実施例] 以下本発明を図示の実施例に基づいて説明する。
第1図は本発明に係る画像形成装置の要部を示す概略
構成図である。同図において、1は感光ドラムで、矢印
A方向に一定速度で回転する。感光ドラム1の上方には
該ドラム1を均一に帯電する帯電器としてのコロナ帯電
器2を設け、不図示の高圧電源により電圧が印加され
る。該帯電器2近傍のドラム1表面に不図示の露光手段
により画像情報に応じた露光3を与えることにより潜像
を形成し、その後現像器4でトナー像として顕像化する
ようになっている。
感光ドラム1の下方には、該ドラム1表面のトナー像
を転写紙5に転写するための帯電器としての転写コロナ
帯電器6と、転写コロナ帯電器6による帯電電荷を除電
してドラム1に吸着した転写紙5を分離するための除電
器としての分離コロナ除電器7とを並設してある。
コロナ帯電器2の放電電極9(放電線)は第2図に示
すように、シールド部材2aの長手方向に延在しており、
保持部材8に取り付けた清掃手段としての一対の清掃具
8aでこの電極9を挟み矢印B1又はB2方向に移動すること
によりその清掃を行う。すなわち、保持部材8は放電電
極9に対して平行に延びるねじ軸20に接続され、該ねじ
軸20はモータM1により矢印C1又はC2方向に回転可能とな
っている。
また、転写コロナ帯電器6もコロナ帯電器2とほぼ同
一の構成、即ち放電電極11及びモータM2により放電線張
設方向に移動可能な清掃手段としての清掃具10aを有し
ている。
一方、分離コロナ除電器7においては、第3図に示す
ように、シールド部材7aと平行に延在する放電電極13を
清掃するためコロナ帯電器2等と同様の構成、即ち、保
持部材12に保持され、モータM3により矢印E1又はE2方向
に回転するねじ軸21に沿って矢印D1、又はD2方向に移動
可能な清掃手段としての清掃具12aを有するが、これに
加え、シールド部材7a内面の清掃手段として、保持部材
12と作動連結し清掃具12aとともに移動する一対の清掃
具14を有している。この場合、不図示のグリッド電極を
併せて清掃する構成を採用することも可能である。
尚、各モータM1,M2,M3は各モータ駆動電源15,16,17を
介して信号発生回路18に接続され、さらに信号発生回路
18は各モータM1〜M3の駆動タイミングを決定する複写枚
数カウンタ19に接続されている。
第4図は各コロナ放電器2,6,7の清掃タイミングを示
すタイミングチャートである。同図から理解されるよう
に、本実施例にあっては、コロナ帯電器2の清掃具8を
複写枚数が2000枚になった時点で例えば矢印B1方向に片
道だけ移動し(往路)、複写枚数が4000枚になった時点
で矢印B2方向に片道移動する(復路)。その後、同様に
2000枚毎に片道ずつの移動を繰り返す。
一方、転写コロナ帯電器6及び分離コロナ除電器7に
ついては、それぞれ4000枚の複写枚数毎に清掃具10,12
を往復移動させ、所定の清掃動作を行う。
尚、各コロナ放電器2,6,7の清掃動作は、画像形成装
置の電源スイッチがONされたと同時であって装置のウォ
ームアップ前に自動的に行うようになっている。この場
合、コロナ帯電器2についてはモータM1を約15秒間駆動
し、転写コロナ帯電器6及び分離コロナ除電器7につい
ては、往復で約30秒間モータM2,M3を駆動する。
清掃具8a,10a,12aは同一のものを使用することができ
る。第5図はコロナ帯電器2に用いる清掃具8aを例に説
明するもので、清掃具8aの断面を示すものである。B1
B2は清掃具の移動方向を示す。清掃具8aは柔軟性物質の
発泡体81を接着層82を介して保持部材8に取りつけてあ
る。発泡体81の放電電極に接触する側の面には、発泡構
造の輪郭部(表面部)83に研磨材84(図の太線部)が挿
着固定してある。本例では柔軟性発泡体81としてクロロ
プレンゴムスポンジ(硬度25±5゜、密度200±50kg/m3
発泡径0.05〜0.4mm)を用いた。また研磨材84としては
酸化アルミニウム粉(#6000平均粒径1.2μ 粒径分布
0.6〜3.0μ)を用いた。
この清掃具を用いて、新品の放電電極(直径60μのタ
ングステン線に厚さ0.3μの金メッキをしたもの)の清
掃動作を50回行なったところ表面の金メッキ面に研磨材
の摺擦による細かく浅い摺擦傷が電子顕微鏡にて確認さ
れた。しかし、この間画像にはムラは発生しなかった。
このことから研磨材により放電電極は微細に研磨され、
かつ研磨された研磨粉はスポンジ層に捕集され、画像ム
ラを生じるような研磨粉は放電電極上に残留してないこ
とが確認された。
また同じでこの清掃具を用いて複写装置において耐久
試験を複写枚数30万枚行なったが、この間残留粉による
画像ムラおよびトナー、シリカ、紙粉等による放電電極
汚れによる画像ムラの発生もなかった。ただし放電電極
上にはトナー、シリカによる多少の汚れは確認された
が、これらは画像に影響を及ぼすほどではないことがわ
かった。
第6図は図示するように、第5図のような清掃具8aの
表面部に加えて柔軟性物質の発泡体81の放電電極に接触
する側の面の発泡構造の発泡内壁面に研磨材84を塗布、
接着したものである。発泡内を塞ぐことなく研磨材を塗
布することにより第1の例と同様な効果が得られる。ま
た相対的に研磨面積が増加することにより研磨能力が増
加する。
第7図は第6図の研磨材84の塗布を清掃具8aの移動方
向中央付近に集中し、端部は未塗布とした。従って研磨
材84を塗布していない発泡面をそのまま清掃面とするも
のである。これにより残留粉の捕集能力が増加する。
参考までに非発泡状の柔軟性物質に研磨材を塗布した
もの、発泡状の柔軟性物質で発泡構造を埋めるほど研磨
材を塗布したものはいずれも放電電極上の残留研磨粉の
ために放電ムラを生じ画像ムラを生ずることが分った。
本実施例の柔軟性発泡体としてはクロロプレンゴムに
限定されることはなく、ネオプレン、EPDM等発泡構造を
有する柔軟材であれば利用することができる。
また研磨材としては酸化アルミニウム粉に限らず炭化
ケイ素、炭化ホウ素、などを用いることができる。さら
に研磨材の粒度は#6000に限らず#1000〜#10000を用
いることができるが研磨粉の発生を低下させるためには
#4000以上か、又研磨能力を維持するためには#8000以
下が特に望ましいことがわかった。
本実施例のように研磨材を用いて清掃しなければなら
ないのはコロナ放電電極に付着する酸化ケイ素を除去す
るためである。(トナーや紙粉の除去のためには一般に
は研磨材は必要としない。)しかし、酸化ケイ素は放電
電極に強力に付着しているので研磨能力を上げる必要が
生じた。
このため放電電極表面の研磨を同時に発生し、このた
め研磨粉が放電電極表面に残留し、放電ムラによる画像
ムラを生じることになるが、逆に研磨材の研磨能力を低
下させ過ぎて放電電極の研磨を防止しようとすると酸化
ケイ素が除去できなくなる。本実施例は柔軟性発泡体の
発泡表面を利用しここに適正な粒度の研磨材を塗布・接
着することにより、酸化ケイ素の除去および残留研磨粉
の捕集を同時に達成することが可能になり、放電電極の
汚れを軽減し長期間安定な画像を得ることが可能になっ
た。
本発明の清掃装置は、第1図に示した実施例に限らず
放電電極、シールド板、グリッド電極の清掃において適
宜利用できる。
また自動清掃に限らず、手動清掃具およびサービス清
掃具としても使用できるのはもちろんである。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、コロナ放電線も
しくはグリッドもしくはシールド板を摺擦清掃する清掃
部材の表面及び発泡部の内壁面に発泡部の気孔を完全に
ふさぐことなく研磨材を設けるので研磨材の捕集能力を
低下させることなく研磨面積を広げることができ、良好
に清掃できると共にコロナ放電器の放電ムラを防止する
ことができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を画像形成装置に利用したときの概略
図、 第2図、第3図は本発明のコロナ放電器用清掃装置の斜
視図、 第4図は本発明のコロナ放電器用清掃装置の清掃のタイ
ミング図、 第5図は本発明のコロナ放電器用清掃装置の一実施例を
示す拡大断面図、 第6図、第7図は本発明のコロナ放電器用清掃装置の他
の実施例を示す拡大断面図、 第8図は従来のコロナ放電器用清掃装置の拡大断面図で
ある。 8a,10a,12aは清掃具 9,11,13はコロナ放電線 81は柔軟性物質の発泡体 84は研磨材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コロナ放電線またはグリッドまたはシール
    ド板と、前記コロナ放電線または前記グリッドまたは前
    記シールド板を摺擦して清掃する清掃部材と、を有する
    コロナ放電装置において、 前記清掃部材の清掃面は発泡部を備え、前記清掃部材の
    表面及び前記発泡部の内壁面に前記発泡部の気孔を完全
    にふさぐことなく研磨材を設けることを特徴とするコロ
    ナ放電装置。
  2. 【請求項2】前記研磨材の粒度が#1000〜#10000であ
    ることを特徴とする請求項1のコロナ放電装置。
  3. 【請求項3】前記研磨材の粒度が#4000〜#8000である
    ことを特徴とする請求項2のコロナ放電装置。
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