JP2674472B2 - レベル修正可能な土間スラブ工法 - Google Patents

レベル修正可能な土間スラブ工法

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JP2674472B2
JP2674472B2 JP15471893A JP15471893A JP2674472B2 JP 2674472 B2 JP2674472 B2 JP 2674472B2 JP 15471893 A JP15471893 A JP 15471893A JP 15471893 A JP15471893 A JP 15471893A JP 2674472 B2 JP2674472 B2 JP 2674472B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、地盤沈下に対して、
土間スラブのレベル修正を行う時に用いるレベル修正可
能な土間スラブ工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術およびこの発明が解決しようとする課題】
従来の土間スラブにおける、地盤沈下に伴うスラブ沈下
の補修工法としては、スラブのやり変えやオーバーレイ
等が主に行われている。そして、その補修作業は、ハツ
リ作業やコンクリートの養生作業等から、多くの時間が
必要になると共に、コストが高くなるという問題点があ
った。
【0003】また、前述した問題点を改善する目的で、
最近では、スラブ沈下に対して、プレストレススラブの
連続スラブを、ジャッキアップする工法も提案されてい
る。しかし、連続スラブであるためにジャッキアップを
行う支持点が多く、しかも各支持点でのジャッキアップ
量をコントロールする作業が必要となり、繁雑な方法と
なっている。
【0004】さらに、この従来のジャッキアップでの補
修工法は、連続した一体のスラブをジャッキアップする
ので、局所的な補修作業を行うことが困難であった。
【0005】この発明は前述した事情に鑑みて創案され
たもので、その目的はスラブ沈下に対する補修作業を簡
単に短時間で行え、しかも、局所的な補修作業も容易に
行うことのできるレベル修正可能な土間スラブ工法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、土間
スラブを、地盤沈下に伴う沈下で生じる目違いを防止す
べく、スリップバーによって連結した、複数の三角形の
スラブユニットで構成する。また、各スラブユニット
は、その三角形の頂部において、反力コンクリート盤上
に設置したジャッキで支持すると共に、三角形の頂部に
おける各ジャッキ支持点によって、周囲のスラブユニッ
トの一端部をジャッキアップできるように構成する。
【0007】そして、スラブ沈下に対する、前記ジャッ
キによる周囲のスラブユニットのジャッキアップ後に
は、スラブ下面と前記反力コンクリート盤との間に敷か
れた、二層のポリエチレンフィルムの間に、グラウト剤
を充填する。
【0008】このような構成による、この発明の土間ス
ラブ工法によれば、三角形のユニット割りとして、一点
のジャッキアップが周辺のスラブから独立して行えるよ
うにし、ジャッキアップのコントロールがきわめて簡単
に行えるようにすると共に、局所的な補修が簡便に行え
て経済的なものとする。また、スラブ下のグラウトによ
り、接地面積を大きくして、短時間での修復を可能とす
る。
【0009】
【実施例】以下、この発明のレベル修正可能な土間スラ
ブ工法を、図示する実施例によって説明する。
【0010】レベル修正可能な土間スラブ工法における
土間スラブ1(図1参照)は、図1の(a) に示すよう
に、三角形に形成した複数のスラブユニット2を連結し
で構成する。そして、この各スラブユニット2は、図1
の(c) に示すように、地盤沈下に伴う沈下によって生じ
る、各ユニットとの目違いを防止すべく、スリップバー
3により連結してなっている。
【0011】また、この各スラブユニット2は、その三
角形の頂部において、図1の(b) に示すように、反力コ
ンクリート盤4上に設置したジャッキ5によって支持さ
れていると共に、三角形の頂部における各ジャッキ支持
点によって、周囲のスラブユニット2の一端部をジャッ
キアップできるように構成されている。
【0012】なお、この実施例での各スラブユニット2
は、三角形に形成されていると共に、その内部の配筋と
して、格子状の溶接鉄筋格子や溶接金網(図示せず)が
用いられている。
【0013】また、この実施例でのジャッキ5は、図1
の(b) に示すように、センターホールジャッキで構成さ
れており、本体5aの下端に設けた支持板5bにおいて、各
スラブユニット2を支持している。
【0014】そして、このジャッキ5は、そのロッド5c
を反力コンクリート盤4に押し付けて、本体5aを上昇さ
せることにより、周囲のスラブユニット2の一端部をジ
ャッキアップできるように構成されている。
【0015】このような構成からなる、この発明のレベ
ル修正可能な土間スラブ工法によって形成した土間スラ
ブ1よれば、地盤沈下に伴ってスラブ沈下が発生した時
には、沈下した場所のジャッキ支持点におけるジャッキ
5によって、周囲のスラブユニット2をジャッキアップ
することにより、沈下部分をレベル修正して対処するこ
とができる。
【0016】このジャッキアップは、一個のジャッキ支
持点における、周囲のスラブユニット2に対してのみ行
うか、または、複数個のジャッキ支持点における、周囲
のスラブユニット2に対して行い、一度に広範囲のスラ
ブに対して行うか等の種々の態様が考えられる。
【0017】そして、前述した、スラブ沈下に対する、
ジャッキ5による周囲のスラブユニット2のジャッキア
ップ後には、スラブ1下面と反力コンクリート盤4との
間に敷かれた、二層のポリエチレンフィルム6の間に、
グラウト剤(図示せず)を充填する。
【0018】このグラウト剤の充填により、スラブ1の
接地面積を大きくすることができるようになるため、沈
下部分をレベル修正する修復作業を短時間で行うことが
できる。
【0019】このように、この発明のレベル修正可能な
土間スラブ工法によって形成した土間スラブ1は、ジャ
ッキ5および二層のポリエチレンフィルム6の間に充填
したグラウト剤により、スラブ沈下に対して行うレベル
修正を、容易かつ確実に実施することができる。
【0020】なお、各スラブユニット2のジャッキ支持
点における、即ち、三角形の頂部におけるジャッキ5の
納まりは、前述した実施例のものに限らず、種々の態様
が考えられる。
【0021】
【発明の効果】この発明の土間スラブによれば、三角形
に形成した複数のスラブユニットでのユニット割りであ
るために、一点でのジャッキアップが周辺のスラブから
独立して行え、ジャッキアップのコントロールがきわめ
て簡単である。このことは、スラブにおける局所的なレ
ベル補正が、簡便に行えて経済的である。
【0022】また、ジャッキアップ後に、スラブ下面と
前記反力コンクリート盤との間に敷かれた、二層のポリ
エチレンフィルムの間にグラウト剤を充填する、即ち、
スラブ下のグラウトにより、接地面積が大きくすること
ができて、短時間での修復が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) はこの発明のレベル修正可能な土間スラブ
工法によって形成した土間スラブを示す概略平面図で、
(b) は(a) におけるA−A線拡大断面図で、(c) は(a)
におけるB−B線断面図である。
【符号の説明】
1…土間スラブ、2…スラブユニット、3…スリップバ
ー、4…反力コンクリート盤、5…ジャッキ、5a…本
体、5b…支持板、5c…ロッド、6…ポリエチレンフィル
ム。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 土間スラブを、三角形で形成した複数の
    スラブユニットで構成すると共に、この各スラブユニッ
    トは、地盤沈下に伴う沈下によって生じる各ユニットと
    の目違いを防止すべく、スリップバーによって連結し、 前記各スラブユニットは、その三角形の頂部において、
    反力コンクリート盤上に設置したジャッキによって支持
    すると共に、三角形の頂部における各ジャッキ支持点に
    よって、周囲のスラブユニットの一端部をジャッキアッ
    プできるように構成し、 スラブ沈下に対する、前記ジャッキによる周囲のスラブ
    ユニットのジャッキアップ後には、スラブ下面と前記反
    力コンクリート盤との間に敷かれた、二層のポリエチレ
    ンフィルムの間に、グラウト剤を充填することを特徴と
    するレベル修正可能な土間スラブ工法。
JP15471893A 1993-06-25 1993-06-25 レベル修正可能な土間スラブ工法 Expired - Fee Related JP2674472B2 (ja)

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