JP2672676B2 - タービンロータ用釣合いおもり - Google Patents

タービンロータ用釣合いおもり

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JP2672676B2
JP2672676B2 JP1320756A JP32075689A JP2672676B2 JP 2672676 B2 JP2672676 B2 JP 2672676B2 JP 1320756 A JP1320756 A JP 1320756A JP 32075689 A JP32075689 A JP 32075689A JP 2672676 B2 JP2672676 B2 JP 2672676B2
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    • F01D5/02Blade-carrying members, e.g. rotors
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F15/00Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/32Correcting- or balancing-weights or equivalent means for balancing rotating bodies, e.g. vehicle wheels
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、ガスタービンエンジンのタービンロータ
を釣合わせる装置に関し、特に、ロータブレードのブレ
ード基部の下側でロータディスクのダブテイルスロット
に配置するボルトなしの釣合いおもりに関する。
発明の背景 ジェット機に使われるようなガスタービンエンジンの
タービンは、圧縮機および付属品を駆動するのに必要な
動力を提供し、推進にジェット単独で利用するのではな
いエンジンでは、タービンはプロペラまたはロータの軸
を駆動する動力を提供する。エンジンの燃焼装置から発
せられる高熱ガスの連続流れが発生するエネルギーをタ
ービンで抽出し、このタービン通過の際に高熱ガスはよ
り低圧低温のガスに膨脹する。ガスタービンエンジンに
必要な駆動トルクを発生するために、タービンは通常1
段または2段以上からなる。タービンの各段は通常、1
列の静止ノズル案内翼をタービンケースに固定植設し、
またロータとして1列のロータブレード(動翼)をロー
タディスクに円周方向に植設する。ロータディスクには
シャフトフランジを一体的に形成するか、またはシャフ
トフランジをタービンをシャフトにボルト止めする。
タービンのロータに植設するブレードは各々、ロータ
ディスクの縁のまわりに円周方向に間隔をあけて形成し
たスロットの対応する1つにはまるように構成されたブ
レードルート(基部)、たとえばダブテイル(あり形)
基部を有する。ブレードは、このブレード基部から半径
方向外方に延在し、ブレード先端で終端するエアーホイ
ルも含む。タービンロータブレードの速い回転速度とブ
レードを形成する材料の質量とを考慮すると、タービン
のロータを適切に釣合わせることが非常に重要である。
何らかの不釣合いがあると、回転アセンブリの軸受構造
やエンジンの運転に重大な影響を及ぼすおそれがある。
ガスタービンエンジンのタービンのロータを釣合わせ
る従来の方法の一つは、おもりをロータディスクのディ
スク・シャフトフランジにその円周に沿った1個所又は
それ以上でボルト止めしている。各おもりはロータディ
スクの回転中心のまわりにモーメントを発生し、このモ
ーメントはおもりの質量とその回転中心からの距離との
積である。必要なおもりの数、位置および質量は、最
初、個々のロータブレードの重量を測り、それらを分類
し、タービンロータの釣合いは試験をすることによって
決める。タービンロータの不釣合いを測定した後、その
結果をブレードの重量と比較する。各ブレードをトーラ
ディスクの所定のダブテイルスロットに装着し、釣合い
おもりをディスク・シャフトフランジに装着することに
より、ロータを最終的に釣合わせる。
この釣合わせ方法には、ロータを釣合わせるために、
大抵の場合、比較的思いおもりをロータのディスク・シ
ャフトフランジに装着する必要があるという問題があ
る。その理由は、ローディスクの回転中心とその後部フ
ランジとの間の半径、すなわちモーメントアームが短い
からである。おもりがそのような短いモーメントアーム
で発生するモーメントを増加するためには、おもりの重
量を大きくしなければならない。
釣合いおもりをロータディスクの後部フランジに装着
することに伴なうもの一つの問題は、ロータディスクの
回転中心とその後部フランジ間の半径が比較的短いの
で、おもりを後部フランジに、ロータディスクの回転中
心に対して所望の角度位置に正確に装着するのが困難な
ことである。このことは、角度調整が比較的小さい、た
とえば1゜または2゜の場合に特にそうである。このよ
うな場合、ロータディスクの回転中心に対して所望の角
度調整を行なうために、おもりを後部フランジの円周に
沿って極めて僅かな距離しか動かすことができない。
ロータを釣合わせるのに必要なおもりの重量を小さく
するために、タービンロータを釣合わせる従来の他の方
法では、タービンロータの縁に配置したブレードリテイ
ナおもりを装着し、ロータディスクに対するロータブレ
ードの前方および後方への移動を防止する。これらのブ
レードリテイナはロータディスクの開て中心からかなり
大きな半径の位置にあり、したがってロータディスクの
回転中心とおもりの間のモーメントアームははるかに大
きい。その結果、おもりをロータディスクの小半径のデ
ィスク・シャフトフランジに装着する従来法と比べて、
おもりの重量を小さくすることができる。
釣合いおもりをブレードリテイナに装着する従来法に
は、おもりとリテイナとを連結するのにボルトおよびナ
ットを必要とする問題がある。現在のタービンロータは
ブレードリテイナやシールをロータディスクに取り付け
るのにボルトやナットを使用するのをやめ、その代わり
にボルトなしのブレードリテイナやシールを用いてい
る。ボルトなしブレードリテイナの1つの利点は、ロー
タディスクにもチレイナにもボルト穴をあけないので、
応力集中が無くなることである。その上、気擦の問題、
すなわちボルトやナットのような障害物が存在するため
にタービンロータのまわりの空気流に生じる干渉が、ボ
ルトなしブレードリテイナおよびシールを用いることに
より軽減される。ブレードリテイナおよびシールを取り
付ける方法がこのように改良されてきた結果、従来の釣
合いおもりをロータディスクの縁にボルト止めするため
の構造は用いられなくなっている。
この問題は、別の従来のロータ釣合わせ方法によって
ある程度まで解決されている。すなわち、ロータディス
クに、その回転中心と縁との中間の位置でアームを装着
する。このアームで、穴を円周方向に間隔をあけて設け
た環状フランジを支持する。釣合いおもりをこのような
穴を通して挿入し、ピンまたはリベットによりフランジ
に固着し、ロータを釣合わせる。
この設計案には、アームおよびフランジのためロータ
の従牢とコストが増加するという問題がある。さらに、
フランジに穴を設けるので、ロータのサイクル寿命を短
くするおそれのある応力集中が起こる。その上、突出す
る釣合いおもり、アームおよび環状フランジが、エンジ
ン性能を損なうおそれのある気擦作用を生じる。
発明の要旨 したがって、この発明の目的は、ボルトなしにブレー
ドリテイナおよびシールを用いたタービンロータに用い
るのに特に適当な釣合いおもりを提供し、この釣合いお
もりは質量が比較的小さく、気擦作用を最小に抑え、各
ロータブレードを秤量する必要がなく、組立てが容易
で、ロータブレードの簡単迅速や取り替えを可能にす
る。
これらの目的を達成するこの発明の釣合いおもりは、
タービンのロータブレードのダブテイルルートまたは基
部の底部と、ロータブレードを装着するロータディスク
の縁に形成されたダブテイルスロットの半径方向最内側
の凹面弧状底面との間に形成された空所に装着できるよ
うに構成される。釣合いおもりは、その表面がダブテイ
ルスロットの半径方向最内側表面とはまり合い、また釣
合いおもりのリップがロータディスクの縁の後面と係合
するようになっている。釣合いおもりは、ダブテイルス
ロット内の所定位置に、前方への移動に対してはそのリ
ップにより、また後方への移動に対しては釣合いおもり
と係合する肩部が形成された後部ブレードリテイナによ
り保持されている。
現在のところ好ましい実施例では、釣合いおもりは前
面、後面、外側頂面および内側底面を有するヘッド部分
を有する。リップはこのヘッド部分に略直角に、ヘッド
部分の後面と同一平面に延在する。ヘッド部分の底面は
凸面弧状に形成され、ロータディスクのダブテイルスロ
ットの凹面弧状の最内側表面とはまり合うようになって
いる。釣合いおもりをロータディスクに装着したとき、
釣合いおもりのヘッド部分の底面はロータディスクのダ
ブテイルスロットの半径方向最内側表面の少なくとも一
部のの上に乗り、かつ釣合いおもりのリップはロータデ
ィスクの縁の後面に当る。後部ブレードリテイナに形成
した肩部は釣合いおもりに係合し、釣合いおもりがロー
タディスクのダブテイルスロットから抜けて後方へ移動
するのを拘束する。
好ましくは金属から形成する釣合いおもりの質量は、
そのヘッド部分の材料を切除することにより変えること
ができる。特定のロータディスクの不釣合い度に対応す
るよう質量の異なる数種の釣合いおもりを用意するため
に、この発明の釣合いおもりには、所望に応じて、その
頂面と底面の間に延在する凹所または穴および/または
その前面と後面の間に延在する穴または凹所をそれぞれ
1つ以上形成する。
この発明の釣合いおもりは、従来のロータ釣合い方法
および装置に対して多数の利点を有する。この発明の釣
合いおもりは、ロータディスクの回転軸線に対して比較
的大きな半径に位置し、釣合いおもりと回転軸線との間
のモーメントアームが増大する。このため、釣合いおも
りをロータディスク・フランジにロータの回転軸線の近
くで装着する従来技術で得られるのと同じ釣合い効果を
達成するのに、一層小さい質量の釣合いおもりを使用す
ることができる。
この発明の釣合いおもりの別の利点は、釣合いおもり
をロータに装着するのにボルトもナットも不要なことで
ある。その結果、気擦損失がなくなる。その他に、釣合
いおもりをロータディスクの後側で、ダブテイルスロッ
トの半径方向最内側表面の上に配置して、ロータディス
クの縁から半径方向外方へロータブレードに向かって流
れる冷却空気の流れに対する妨害または干渉を最小とす
ることができる。
この発明の釣合いおもりのもう一つの利点は、各ロー
タブレードの秤量と指定のダブテイルスロットに重量の
異なるロータブレードの配置をすることが不要になるこ
とである。ロータを通常の方法で釣合い試験し、ロータ
ディスクの不釣合いに応じてこの発明の釣合いおもり
を、ロータディスクの適当なダブテイルスロットに挿入
する。釣合いを適正にするために、特定のロータブレー
ドを指定のダブテイルスロットに組み込むことは不要で
ある。
実施例の記録 この発明の好適な実施例の構造、作動および利点を明
示するために、以下にこの発明を添付の図面を参照しな
がら説明する。
第1図および第2図に、高性能ガスタービンエンジン
のようなターボ機関のタービンの一部を概略を図示す
る。ロータディスク10は、ガスタービンエンジン(図示
せず)の中心線14に平行に軸線方向に延在するハブ12
と、このハブ12から半径方向外方へ延在するウェブ16
と,このウェブ16に支持された複数個のダブテイルポス
ト18とを有する。通常、ロータディスク10およびその構
成要素はすべては環状形状で、円周方向に延在する1列
(またはバンク)又はそれ以上のロータブレード20を支
持する。第1図にはその1列の一部を示す。ロータブレ
ード20各々は、ブレード先端を有するエアーホイル22、
プラットホームおよび底面29で終端するダブテイル基部
28を有する。
各ロータブレード20のダブテイル基部28は、ロータデ
ィスク10の隣接するダブテイルポスト18によって形成さ
れた対応ダブテイルスロット30に軸線方向に滑りこませ
ることができる。ダブテイルスロット30は隣接するダブ
テイルポスト18間に延在する凹面状の半径方向最内側表
面31を有する。ロータブレード20が第1図に示す位置に
ある状態で、各ロータブレード20のダブテイル基部28の
底面29と各ダブテイルスロット30の最内側表面31との間
に、空所32が形成される。この位置で、ロータブレード
20はダブテイルポスト18により、半径方向および接線方
向両方に移動できないように所定位置に保持されている
が、軸線方向の移動に対しては保持されていない。
ここで用語を第2図との関連で定義しておく。ここで
用いる用語「半径方向」は、ロータディスク・ハブ12の
中心線14に向かうかそこから遠ざかる方向を意味し、た
とえば「半径方向外方」は中心線14から遠ざかる方向を
指し、また「半径方向内方」は中心線14に向かう方向を
指す。用語「軸線方向」はロータディスク・ハブ12の流
さ方向軸線または中心線14に平行な方向を意味する。用
語「前」または「前部」は第2図で見て左側を、また用
語「後」または「後部」は第2図で見て右側を指す。ま
たここで用いる用語「接線方向」は中心線14に垂直な、
紙面に入る方向を指す。
第3A〜3C図にこの発明に用いる釣合いおもりの異なる
実施例を示す。第3A図に図示した釣合いおもり34は半径
方向外側表面または頂面38、半径方向内側表面または底
面40、前面42および後面44を有するヘッド部分36を含
む。好ましい実施例では、ヘッド部分36の底面40は凸面
円弧形状で、ロータディスク10に形成した各ダブテイル
スロット30の凹面弧状の最内側表面31とはまり合うよう
になっている。
ヘッド部分36には半径方向内方へ延在するリップ46が
連結されている。このリップ46には、ヘッド部分36の後
面44と実質的に同一平面にある後面47と、ヘッド部分36
の前面42から引っ込んづえいる前面49とが形成されてい
る。第1図および第2図に示すように、リップ46はロー
タディスク10のウェブ16の縁の後面17に係合して、釣合
いおもり34の前方への移動を阻止する。この位置で、釣
合いおもり34のヘッド部分36は、ロータブレード20のダ
ブテイル基部28の最内側表面29とダブテイルスロット30
の最内側表面31との間に形成された空所32に少なくとも
部分的に延在する。
第3A図に示した実施例の釣合いおもり34では、ヘッド
部分36に、その頂面38と底面40との間に延在する凹所48
が形成されている。この凹所48は、冷却空気が制限をう
けることなくブレードへの空気送入穴24のうち後側の穴
に流れこめるように、ヘッド部分36から材料を切除した
区域である。
第3B図および第3C図に示す釣合いおもり50および52
は、それらのヘッド部分36から切除する材料の量を変え
てその重量が変えたこと以外は、第3A図に示した釣合い
おもり34と同一である。たとえば、第3B図の釣合いおも
り50では、ヘッド部分36の両側に、その前面42と後面44
との間に延在する第1および第2貫通穴54および56が形
成されている。ヘッド部分36およびリップ46の一部分に
も、ヘッド部分36の前面42とヘッド部分36の後面44およ
びリップ46の後面47との間に延在する中心貫通穴58が夫
々形成されている。凹所60はヘッド部分36の頂面38から
中心貫通穴58まで延在する。
第3C図に示した釣合いおもり52は第3A図の釣合いおも
り34と同様の凹所48を有し、また第3B図の実施例と同様
の第1および第2貫通穴54および56を有する。したがっ
て、これら3種の釣合いおもり34,50,52は重量が異な
り、具体的にはおもり34がもっとも重く、おもり50がも
っとも軽く、第2図に示す通りの特定のロータアセンブ
リにおける異なる量の不釣合いに対処できるようになっ
ている。
ここで第1図および第2図に戻ると、ロータブレード
20の軸線方向前方および後方への移動を防止するリテイ
ナ構造が図示されている。これらのブレードリテイナ
は、米国特許出願第292,084号(1988年12月30日出願)
に詳しく説明されている。したがって、ここではブレー
ドリテイナについては簡単に説明するにとどめ、詳細な
説明については上記出願を参照されたい。
ロータディスク10のダブテイルポスト18各々には、後
面64を有する半径方向内方に延在するフック62が形成さ
れている。フック62はダブテイルポスト18の本体から離
れており、両者間に空所66を形成している。ダブテイル
ポスト18およびロータブレード20は、ロータディスク10
に取り付けられた一体の環状インペラ(羽根車)68によ
り空冷される。インペラ68は、その内端70がロータディ
スク10のウェブ16に形成した突起72に装着され、また上
端74が隣接するダブテイルポスト18間に形成されたダブ
テイルスロット30をまたぐ。
インペラ68には複数個のリブ76が形成され、第2図で
は1つだけ図示するが、これらのリブ76は冷却空気の流
れを半径方向外方へタブテイルポスト18およりロータブ
レード20に向けてこれらの要素を冷却するように構成さ
れている。冷却空気はダブテイル基部28に形成された空
気送入穴24を通って、エアーホイル22内の冷却空気通路
(図示せず)に入る。釣合いおもり34,50または52は、
このような空気送入穴24に関してタブテイルスロット30
の後側に配置して、そこを流れる冷却空気を妨害しない
ようにする。
インペラ68には前面79を有する半径方向外方に延在す
るフランジ78と、インペラ68の円周のまわりに間隔をあ
けて配置された多数のタブ80(第2図では1つだけ図示
する。)も形成されている。インペラ68がロータディス
ク10に対して所定の位置にあるとき、フランジ78の前面
79はフック62の後面64に対面し、タブ80なタブテイルポ
スト18のフック62に接触して、インペラ68がロータディ
スク10に対して回転するのを防止する。
インペラ68の外端部74に形成した溝84に環状割りリン
グシール82が収容され、この割りリングシール82がダブ
テイルポスト18に着座している。この割りリングシール
82は、インペラ68に沿って半径方向外方にロータブレー
ド20の空気送入穴24へ向けて流れる冷却空気の漏れを防
止する。
インペラ68の外端74は、U字形保持リング86によりロ
ータディスク10に対して軸線方向固定位置に装着されて
いる。保持リング86は第2図に示すように前脚部88およ
び後脚部90を有し、後脚部90が前脚部88よりわずかに短
い。組立てた位置で、保持リング86を着座ロック位置に
移動できる。着座ロック位置で、保持リング86の前脚部
88がフック62の後面64とフランジ78の前面79との間には
さまれ、後脚部90がインペラ68のフランジ78の上にの
る。
保持リング86が着座ロック位置にある状態で、インペ
ラ68の軸線方向前方への移動は保持リング86のダブテイ
ルポスト18のフック62との係合により阻止される。イン
ペラ68の軸線方向後方への移動は、インペラ68に形成し
た切欠き92とロータディスク10のウェブ16に形成した肩
部94との係合と、後述するインペラ68の内端70をウェブ
16に装着する構造とにより阻止される。一方、隣接する
ダブテイルポスト18により形成されたダブテイルスロッ
ト30内でのロータブレード20の軸線方向前方への移動
は、インペラ68の外端74により拘束される。
第2図に示すように、ロータブレード20および釣合い
おもり34,50または52の軸線方向後方への移動を防止す
るために、ロータディスク10の後側にも保持構造が設け
られている。この保持構造は、米国特許第4,304,523号
に開示されている。この同じ構造を用いてインペラ68の
内端70をロータディスクのウェブ16の突起72に装着して
もよい。
ロータディスクのウェブ16の後側に、空所124を画定
するL字形アーム122が形成されている。後部ブレード
リテイナ126がウェブ16およびダブテイルポスト18に対
して、その外端128がダブテイルスロット30をまたぎ、
その内端130が半径方向内方へL字形アーム122により画
定された空所124まで延在するように配置されている。
空所124には後部保持リング132が収容されている。
米国特許第4,304,523号に詳しく記載されているよう
に、後部ブレードリテイナ126および後部保持リング132
を適切に操作して、後部保持リング132を後部ブレード
リテイナ126の内端130とロータディスクのウェブ16のL
字形アーム122との間に滑りこませる。この位置で、後
部保持リング132は後部ブレードリテイナ126をダブテイ
ルポスト18に対して軸線方向固定位置に固定する。一
方、後部ブレードリテイナ126の外端128はロータブレー
ド20の軸線方向後方への移動を防止する。
現在のところ好ましい実施例では、後部ブレードリテ
イナ126に肩部133を形成する。組立て位置で、この肩部
133が釣合いおもり34,50または52に係合してその後方へ
の移動を防止する。したがって、釣合いおもり34,50お
よび52はダブテイルスロット30内で前方移動に対しては
リップ46で、後方移動に対しては後部ブレードリテイナ
126で所定位置に保持される。
前述したように、第2図の実施例でロータブレード20
の後側に用いたブレード保持構造を、インペラ68の内端
70をロータディスク10のウェブ16に装着するのにも使用
することができる。第2図では、米国特許第4,304,523
号に開示されたのと同じ形式の後部保持リング132を用
いて、ブレードルテイナ126をウェブ16の後側でL字形
アーム122に装着している。同様に、前述したのと同様
に、下端70をウェブ16の突起72に保持リング134で固持
している。
この発明を好ましい実施例について説明したが、この
発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変形や変更を行
なったり、その要素を均等物で置き換えたりすることが
できることが、当業者には明らかである。さらに、種々
の改変を行なって、特定の状況や材料をこの発明の教示
に合わせることができる。
たとえば、各釣合いおもり34,50または52において、
材料を切削する区域、たとえば穴54,56および58の数お
よび位置を所望に応じて換え、切除する材料の量を多く
したり少なくしたりしてその重量を変え、こうして個々
のロータディスク10の特定の度合の不釣合に合わせるこ
とができる。
したがって、この発明は、発明を実施する上で最良の
態様として開示した上記の特定の実施例に限定されず、
この発明の範囲内に包含されるすべての実施例を包含す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はロータディスクの縁部分を前方から見た斜視図
であり、ロータブレードのロータディスクのダブテイル
スロットへの組立てを一部完了した状態を示し、 第2図はダブテイルスロットに組立て終った1つのロー
タブレードの断面図であり、釣合いおもりを所定位置
に、前部および後部ブレードリテイナをロータディスク
に装着した状態を示し、 第3A〜3C図はこの発明による釣合いおもりの異なる例を
示す斜視図である。 主な符号の説明 10……ロータディスク、12……ハブ、14……エンジン中
心線、16……ウェブ、18……ダブテイルポスト、20……
ロータブレード、22……エアーホイル、28……ダブテイ
ル基部、29……底面、30……ダブテイルスロット、31…
…内面、32……空所、34,50,52……釣合いおもり、36…
…ヘッド部、38……頂面、40……底面、42……前面、44
……後面、46……リップ、48,60……凹所、54,56,58…
…貫通穴、62……フック,64……後面、66……空所、68
……インペラ、72……突起、76……リブ、78……フラン
ジ、80……タブ、82……リングシール、86……保持リン
グ、126……リテイナ、132,134……保持リング。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭61−192597(JP,U) 米国特許4648799(US,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前面および後面を有するロータディスクに
    円周方向に間隔をあけて複数個のダブテイルスロットが
    形成され、各スロットは半径方向最内側表面を有し、 1列のタービンロータブレードが上記ロータディスクの
    円周から半径方向外方へ延在し、各々のロータブレード
    が上記ロータディスクのダブテイルスロット内に、上記
    ブレード基部の底面と上記スロットの半径方向最内側表
    面との間に空所を形成するように挿入されるガスタービ
    ンエンジン用釣合いロータであって、 上記ロータを釣合わせる釣合い手段が上記空所に挿入さ
    れ、上記釣合い手段が底面およびリップを有する釣合い
    おもりを含み、この釣合いおもりの底面が上記タービン
    ディスクのスロットの半径方向最内側表面と係合でき、
    リップが上記ロータディスクの後面と係合できることを
    特徴とするガスタービンエンジン用釣合いロータ。
  2. 【請求項2】上記釣合いおもりが上記リップに連結され
    たヘッド部分を有し、このヘッド部分が前面、後面、頂
    面、および円弧状底面を有し、この円弧状底面が上記ダ
    ブテイルスロットの半径方向最内側表面とはまり合うよ
    うに構成されたことを特徴とす請求項1に記載の釣合い
    ロータ。
  3. 【請求項3】上記釣合いおもりの上記ヘッド部分にその
    頂面と底面間に延在する凹所が形成され、そこを冷却空
    気が通過できることを特徴とする請求項2に記載の釣合
    いおもり。
  4. 【請求項4】上記釣合いおもりの上記ヘッド部分にその
    材料を切除した区域が少なくとも1つ形成され、その材
    料切除区域がヘッド部分の前面と後面間の少なくとも一
    部に延在することを特徴とする請求項2に記載の釣合い
    おもり。
  5. 【請求項5】上記釣合いおもりが材料を切除して形成さ
    れた区域を2つ以上有し、一方の区域が上記リップの少
    なくとも一部に延在し、他方の区域がヘッド部分の前面
    と後面間の少なくとも一部に延在することを特徴とする
    請求項2に記載の釣合いおもり。
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