JP2672391B2 - ガラス壜とその製造法 - Google Patents

ガラス壜とその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の背景] 産業上の利用分野 本発明は、外表面にコーティング膜を形成したガラス
壜、特に繰り返し回収して使用されるリターナブル壜、
ならびに軽量化されたガラス壜の製造法に関する。
従来の技術 従来、ガラス壜業界では一般に、ガラス壜の外表面の
耐擦傷性を向上させるため、ワンウェイ壜を製造する工
程において、その表面にSnO2やTiO2のコーティング膜を
被覆させていた。
具体的にはワンウェイ壜は、製壜された直後の、徐冷
炉にて徐冷される前の、未だその表面が400〜550℃の温
度であるときに、SnCl4あるいはTiCl4などを噴霧するこ
とによって、その外表面にSnO2またはTiO2を主成分とす
るコーティング膜を形成していた。このようなコーティ
ング膜の形成方法は、通常ホット・エンド・コーティン
グと呼ばれている。
このように形成されたコーティング膜の膜厚は、ガラ
ス業界では一般にアメリカン・グラス・リサーチ社のホ
ット・エンド・コーティングメーターを用いてC.T.U.と
いう単位で測定されている。当該業界でのワンウェイ壜
のコーティング膜の現行規格は、20〜80C.T.U.である
が、実際には、コスト、あるいは、回収後のアルカリ洗
浄後に発生するいわゆる虹彩現象を防止するとの外観上
の問題から、20〜50C.T.U.の厚さとされている。ここ
で、C.T.U.とは、工程管理用に用いられている単なる光
学的な単位であって、何等物理的な意味を持つものでは
ないが、概ね1C.T.U.は4Åに相当するといわれている
(この値がほぼ妥当であることは、本発明者らもエリプ
ソメーター(島津製作所製、AEP−100)を用いて確認し
ている)。従って、従来のワンウェイ壜のホット・エン
ド・コーティングでのSnO2もしくはTiO2の膜厚は、300
Å以下であるといえる。
一方、このようなコーティング技術は、ワンウェイ壜
の耐摩擦性や滑性を付与する方法としては有効ではあっ
ても、リターナブルガラス壜には適用することができな
かった。それは次のような理由による。
リターナブルガラス壜は、繰り返し回収されて使用さ
れる性質のものである。したがって、市場より回収され
た壜は、回収されるごとに壜詰工場の洗浄機にて、高濃
度でかつ高温度の苛性ソーダ水溶液などのアルカリ溶液
によって洗浄、殺菌処理がなされている。
このようなリターナブルガラス壜に、前記したワンウ
ェイ壜に適用されているようなコーティング技術によっ
てコーティング膜を形成しても、前記したアルカリ処理
に付すと、このコーティング膜は簡単に剥離してしま
い、その効果を失ってしまう。例えば、ビール壜は、一
般に最高で80℃の4%苛性ソーダ水溶液によって洗浄さ
れる。このような条件では、従来のワンウェイ壜に施さ
れるような膜厚20〜50C.T.U.のコーティング膜は、通常
一回の洗浄によって簡単に剥離してしまう。コーティン
グ膜の膜厚を50〜80C.T.U.程度にすれば、一回のアルカ
リ洗浄で完全に剥離することないが、処理後、ガラス壜
表面上にいわゆる虹彩現象を生じてしまい、包装美観
上、商品価値が無くなってしまう。
したがって、ワンウェイガラス壜にあっては、むしろ
一回の洗浄処理で剥離し得るようなコーティング膜をほ
どこしているのが現状である。
なお、文献上では、ホット・エンド・コーティングの
処理温度を500〜600℃としたものもみうけられるが、ホ
ット・エンド・コーティングを実施するために設けられ
ている処理工程の位置(徐冷工程の前)、あるいはガラ
ス壜が高温によって変形してしまうことへの危惧などか
ら、550℃前後より高い温度が現実に採用されていたと
は考え難く、また、ガラス表面の温度の測定に、原始的
な表面温度計を用いていることもその原因と考えられ
る。
いずれにしても、リターナブルガラス壜として、アル
カリ処理に繰り返して耐え得るSnO2もしくはTiO2を主成
分とするコーティング膜を形成することは従来出来なか
った。
[発明の概要] 本発明者らは、このような課題を解決するために、鋭
意研究を重ねた結果、ガラス壜の表面温度が極めて高い
状態にあるときに、SnO2またはTiO2のコーティング膜処
理を行い、かつ、このコーティング膜の膜厚を適当な範
囲に調整することによって、コーティング膜の耐アルカ
リ性を著しく向上させることが出来、その結果ワンウェ
イ壜のみならずリターナブルガラス壜の壜強度をも向上
させ得るとの知見を得て、本発明を完成するに至った。
要旨 すなわち、本発明による軽量化リターナブルガラス壜
の製造法は、外表面温度550〜700℃とされたガラス壜
と、SnO2またはTiO2を主成分とする膜を形成し得る原料
物質とを接触させて、SnO2またはTiO2を主成分とする膜
を400〜1000Åの厚さに形成することにより、ガラス壜
の肉厚の一部を該膜によって置換し、かつ、80℃におけ
る4重量%苛性ソーダ水溶液に浸漬した際の剥離時間が
8時間以上であるように形成したこと、を特徴とするも
のである。
さらに本発明による軽量化リターナブルガラス壜は、
上記の方法により外表面に金属酸化物のコーティング膜
を形成したガラス壜であって、前記コーティング膜が、
SnO2またはTiO2を主成分とする400〜1000Åの厚さのも
のであり、かつ、80℃における4重量%苛性ソーダ水溶
液に浸漬した際の剥離時間が8時間以上であること、を
特徴とするものである。
効果 本発明による方法によって得られたコーティング膜が
施されたガラス壜は、耐摩擦性、耐アルカリ性に優れて
おり、リターナブルガラス壜として繰り返して使用する
ことができる。
また、本発明による方法によって得られるコーティン
グ膜を施すことにより、リターナブルガラス壜の強度の
向上を図ることができ、リターナブルガラス壜の軽量化
をすることができる。
さらに、このコーティング膜の屈折率は比較的大きい
ことから、ガラス表面での光の反射が増加するので、内
容物の変色などを防止することができる。特に、内容物
がビールの場合、光線の侵入によるいわゆる「日光臭」
の発生が抑制出来る。
「発明の具体的説明」 基体ガラス壜 本発明を適用可能なガラス壜、すなわち基体となるガ
ラス壜は、繰り返し使用されるリターナブルガラス壜で
あり、このようなリターナブルガラス壜としては、ビー
ル、ウイスキー、清酒などの酒類、醤油、酢などの調味
料、コーラ、ラムネ、ジュースなどの清涼飲料水、牛乳
などの飲料用ガラス壜が挙げられる。
本発明の効果を最も享受することができるガラス壜と
しては、ビール、コーラ、ラムネなどの炭酸ガスが溶解
していて、室温で内圧が1.0〜4.0kg/cm2、好ましくは1.
2〜2.5kg/cm2、である液体炭酸飲料用のリターナブルガ
ラス壜が挙げられる。
このようなリターナブルガラス壜としては、一般にソ
ーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラスなど、好ましくはソ
ーダ石灰ガラス、を主成分とするガラスから成るものが
用いられる。
コーティング膜の形成 (1)形成条件 本発明のコーティング膜の製造法は、特定の外表面温
度のガラス壜と、SnO2またはTiO2を主成分とする膜を形
成し得る原料物質とを接触させ、SnO2またはTiO2を主成
分とする膜を特定の厚さで形成させること、を特徴とす
るものである。
本発明によるコーティング膜の製造法で、ガラス壜の
外表面温度は、550〜700℃である必要がある。SnO2を主
成分とするコーティング膜の場合600℃を超える温度
が、TiO2主成分とするコーティング膜の場合630℃を超
える温度が、より好ましい。ガラス壜の外表面温度が55
0℃未満であると、コーティング膜厚が本発明の範囲に
ある値、即ち400〜1000Å、であっても、その耐久性が
低く、80℃の4重量%苛性ソーダ水溶液に浸漬すると8
時間以内にコーティング膜は確実に剥離してしまう。ま
た処理後、虹彩現象を生じてしまい好ましくない。ま
た、700℃を超える温度では、ガラス壜が変形しやすく
なり、また、ガラス壜母体とコーティング膜との間の熱
膨脹係数の差によりクラックが発生しやくなるため好ま
しくない。
さらに、本発明によるコーティング膜の製造法では、
SnO2またはTiO2を主成分とする膜を前記の温度条件下
で、400〜1000Åの膜厚に形成する必要がある。ここ
で、コーティング膜の膜厚が、400Å未満であると、コ
ーティング膜の耐久性が低く、80℃の4重量%苛性ソー
ダ水溶液に浸漬すると3時間以内にコーティング膜は確
実に剥離してしまうことから好ましくない。また、コー
ティング膜の膜厚が1000Åを超えると、干渉現象を生じ
ガラス壜の美観を損ねるとともに、ガラス壜母体とコー
ティング膜との間の熱膨張係数の差によりクラックが発
生しやすくなるため好ましくない。
(2)コーティング膜形成原料物質 本発明によるコーティング膜の製造法では、特定外表
面温度のガラス壜上で、SnO2またはTiO2を主成分とする
コーティング膜を形成する。このコーティング膜を形成
し得る膜形成原料物資としては、熱分解してSnO2または
TiO2を生成し得る物質であれば利用可能である。例え
ば、SnCl4、TiCl4、(CH32SnCl2などのSnやTi系の無
機化合物または有機金属化合物、SnまたはTiなどの金属
アルコラートなどが挙げられる。
また、本発明の目的の範囲内であれば、他の金属酸化
物などを含有させ、コーティング膜の特性をより改善す
ることも可能である。
(3)膜の形成 本発明に従うコーティング膜の製造法において、特定
の外表面温度を有するガラス壜と、コーティング膜形成
原料物質との接触は、該ガラス壜の表面にコーティング
膜が形成される態様であれば、その方法は特に限定され
ない。例えば、化学蒸着法、スプレー法などで形成可能
である。ここで、化学蒸着法とは、前記原料物質を加熱
して気化させ、これを乾燥基体、例えば空気、酸素、不
活性ガス、でコーティング室に運び、ガラス壜の表面上
で、雰囲気中もしくはガラス壜表面上の酸素または水と
反応させることにより、SnO2またはTiO2のコーティング
膜をガラス壜の外表面に生成させる方法をいう。また、
スプレー法とは、原料物質を有機溶媒に溶解させて、こ
れをガラス壜の表面上にスプレーしてガラス壜外表面で
熱分解させて、コーティング膜を形成させる方法をい
う。
コーティング膜 本発明によるコーティング膜処理が成されたガラス壜
は、一般的に銀白色を呈する。従来のホット・エンド・
コーティング処理が施されたガラス壜は無処理のガラス
壜とほとんど変わらないのと対照的である。
本発明による製造法によって得られたコーティング膜
は、コーティング膜成分がある程度ガラス相中に移行し
て、いわゆるアンカー効果によって強固に付着している
ものと推定される。その結果として、高温でかつ高濃度
でのアルカリ処理においてもコーティング膜が剥離し難
くなっているものと推定される。本発明者らは、次のよ
うな事実を確認している。すなわち、本発明によるSnO2
を主成分とするコーティング膜(膜厚600Å)を80℃の
4重量%苛性ソーダ水溶液に3時間浸漬したときのコー
ティング膜表面は、剥離箇所が点のようなもので形成さ
れていることが、顕微鏡によって観察された(倍率2000
倍)。一方、従来のホット・エンド・コーティングによ
って形成したSnO2コーティング膜(観察しやすいように
膜厚を600Å(約40C.T.U.)とした)を同様にアルカリ
処理したときの表面には、剥離箇所が連続して、ほぼ全
域に広がっていることが顕微鏡によって観察された(倍
率2000倍)。
本発明によって得られたコーティング膜は、一つの指
標として、80℃の4重量%苛性ソーダ水溶液に浸漬され
た際のコーティング膜の剥離時間が8時間以上であるこ
とが挙げられる。ここで、「剥離時間が8時間以上」と
は、前記条件で、コーティング膜の剥離が肉眼で確認さ
れないことを意味する。
軽量ガラス壜 本発明によるコーティング膜が施されたガラス壜は、
ガラス壜としての強度の向上が図れる。具体的には、衝
撃強度、耐内圧強度の向上を図ることができる。その結
果、本発明によるコーティング膜が施されたガラス壜に
は、基体のガラス壜のガラス厚が薄くても未処理のガラ
ス壜と同等もしくはそれ以上の強度を保持させる事が可
能である。すなわち本発明によれば、軽量ガラス壜の製
造が可能になる。
[実施例] 実施例1 製壜機で製造したビール大壜(キリンビール(株)
製、605gリターナブル壜)に、ガラス壜表面温度を変え
て、SnO2またはTiO2を主成分とするコーティング膜を厚
さ600Åで形成した。この様にして得た壜を80℃4重量
%の苛性ソーダ水溶液に浸漬して、そのコーティング膜
の剥離時間を測定した。その結果は第1図および第2図
に示す通りである。
実施例2 実施例1と同様のガラス壜に、ガラス表面温度630℃
で、SnO2またはTiO2を主成分とするコーティング膜をそ
の膜厚を変えて形成した。この様にして得た壜を実施例
1と同様にしてコーティング膜の剥離時間を測定した。
その結果は第3図および第4図に示す通りである。
実施例3および比較例1 製壜機で製造したビール大壜(キリンビール(株)
製、605gリターナブル壜)、および、前記ビール壜と外
形寸法を同一にし、重量のみを130g軽くした軽量大壜を
用意した。
これらの壜の外表面温度が全域で600〜700℃となるよ
うに維持した状態で、SnCl4を噴霧して壜表面にSnO2
を、平均膜厚600Åで蒸着形成した。
以上の様にして得られたコーティング処理が施された
壜と、前記コーティング処理を行わなかった壜(壜重量
605g)とを、一般的なビール工場の製品ライン(最高温
度条件80℃、4重量%苛性ソーダ水溶液、約10分間の洗
浄工程を含む)を繰り返し30回通す送壜テストを行っ
た。
以上のテストを行ったこれらの壜を、耐内圧強度試験
および衝撃試験に付した。これらの結果は第5図および
第6図に示す通りである。壜重量605g無処理壜と605gコ
ーティング膜処理壜を比較すると、コーティング膜処理
壜の方が強度低下が少ないことを示している。また、壜
重量475gコーティング膜処理壜は耐内圧強度において重
量605g無処理壜と同様であり、さらに、衝撃強度におい
て重量605g無処理壜を上回っていることが解る。すなわ
ち、本発明によるコーティング膜処理によってガラス壜
の軽量化が可能となることを示している。
さらに前記テスト後のガラス壜を各々10本づつ任意に
抜き取り、擦り傷を観察して評価した。その結果は第1
表に示す通りである。
比較例2 実施例3と同様の壜重量605gのガラス壜にガラス表面
温度400〜500℃で、SnCl4を噴霧してSnO2コーティング
膜を膜厚160Å(約40C.T.U.)で形成した。
こうして得られたガラス壜を実施例3と同様な送壜テ
ストに付した。その結果、一回の送壜でコーティング膜
は完全に剥離した。
実施例4 実施例3と同様の壜重量605gのガラス壜に、TiCl4
噴霧してTiO2コーティング膜を形成した以外は、実施例
3と同様にしてコーティング膜処理を行った。
こうして得られたガラス壜を実施例3に記載の送壜テ
ストを15回行ったところ、実施例3とほぼ同様に良好な
結果を得た。
比較例3 TiCl4を噴霧してTiO2コーティング膜を形成する以外
は、比較例2と同様にしてコーティング膜を形成した。
こうして得られたガラス壜を実施例3と同様な送壜テ
ストに付した。その結果、一回の送壜でコーティング膜
は剥離した。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、コーティング膜形成のガラス壜
表面温度とコーティング膜の剥離時間の関係を示す図で
ある。 第3図および第4図は、コーティング膜の膜厚とコーテ
ィング膜の剥離時間の関係を示す図である。 第5図および第6図は、壜工場におけるアルカリ洗浄を
含めた製品ラインへの送壜回数と耐内圧強度と耐衝撃強
度との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天野 勉 東京都渋谷区神宮前6丁目26番1号 麒 麟麦酒株式会社内 (56)参考文献 特開 昭52−142713(JP,A) 特公 昭42−1758(JP,B1) ”Glass Technolog y”,Vol.16,No.2 (1975),P.34〜38 ”Glass Technolog y”,Vol.22,No.6 (1981),P.251〜255 ”Glass Technolog y”,Vol.23,No.6 (1982),P.271〜276 ”Ceramic Industry Magazine”,(April, 1965),P.97〜100,136〜139 「セラミックス」,Vol.4,N o.10 (1969),P.852〜855

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】室温における内圧が1.2〜2.5kg/cm2である
    ような内容物を収納するのに十分な強度を有するガラス
    壜の製造法であって、 外表面温度550〜700℃とされたガラス壜と、SnO2または
    TiO2を主成分とする膜を形成し得る原料物質とを接触さ
    せて、SnO2またはTiO2を主成分とする膜を400〜1000Å
    の厚さに形成することにより、ガラス壜の肉厚の一部を
    該膜によって置換し、かつ、80℃における4重量%苛性
    ソーダ水溶液に浸漬した際の該膜の剥離時間が8時間以
    上であるように形成したことを特徴とする、軽量化リタ
    ーナブルガラス壜の製造法。
  2. 【請求項2】請求項1の方法により外表面に金属酸化物
    のコーティング膜を形成した、室温における内圧が1.2
    〜2.5kg/cm2であるような内容物を収納するのに十分な
    強度を有するガラス壜であって、前記コーティング膜
    が、SnO2またはTiO2を主成分とする400〜1000Åの厚さ
    のものであり、かつ、80℃における4重量%苛性ソーダ
    水溶液に浸漬した際の該膜の剥離時間が8時間以上であ
    ることを特徴とする、軽量化リターナブルガラス壜。
JP2176608A 1989-07-26 1990-07-04 ガラス壜とその製造法 Expired - Lifetime JP2672391B2 (ja)

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