JP2671879B2 - 超伝導物質 - Google Patents

超伝導物質

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JP2671879B2
JP2671879B2 JP7287013A JP28701395A JP2671879B2 JP 2671879 B2 JP2671879 B2 JP 2671879B2 JP 7287013 A JP7287013 A JP 7287013A JP 28701395 A JP28701395 A JP 28701395A JP 2671879 B2 JP2671879 B2 JP 2671879B2
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孝明 鈴木
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厚子 添田
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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新しい酸化物超伝
導体に係り、臨界温度の高い、安定な超伝導物質に関す
る。
【0002】
【従来の技術】比較的高い温度で超伝導状態を示すペロ
ブスカイト型銅酸化物(K2NiF4型のLa2-xBaxCuO4
がBednorzとMuller により1986年に発明された。そ
の後、ペロブスカイトの基本構造、ABO3 において、
大きいイオン半径を有するAサイトイオン(上記の例で
は、La3+とBa2+)を置換することにより、各種の超
伝導体が合成された。代表的な例を挙げると、La−S
r−Cu−O(臨界温度Tc=40K),Y−Ba−C
u−O(Tc=90K)である。さらに高いTcを有す
る物質としては、BサイトイオンのCuの一部をTlあ
るいはBiで置換した、Ba−Ca−Tl−Cu−O
(Tc=120K),Sr−Ca−Bi−Cu−O(T
c=105K)及びTl−Sr−Cr−Cu−O(Tc
=110K)超伝導体が発明された。
【0003】La−Sr−Cu−OあるいはY−Ba−
Cu−O超伝導体は、その合成方法は比較的容易である
が、Tcが低く、研究の中心はTl−Ba−Ca−Cu
−O,Tl−Sr−Ca−Cu−O及びBi−Sr−C
a−Cu−O超伝導体に移りつつある。しかしBi−S
r−Ca−Cu−O系超伝導体は、1つの結晶粒子の中
に、Tcの低い相が共存し易く、単一相を得るのが非常
に困難で、結果的に、臨界電流密度が大きく出来ないと
いう欠点があった。Tl−Ba−Ca−Cu−O系及び
Tl−Sr−Ca−Cu−O系超伝導体は、焼成すると
きにTlの蒸発が起きて、最終生成物の組成をコントロ
ールするのが難しいという欠陥があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の超伝導物
質は、合成の比較的容易なものはTcが十分に高くな
く、Tcの高い物質はその合成が困難であった。
【0005】これまでに発見されているペロブスカイト
類似構造を有する超伝導体において、La1-xBaxCuOxはT
cが30Kと低いという欠陥があった。YBa2Cu3Ox はT
cは90Kであるが、この程度のTcでは、液体窒素温
度で使用するには困難であり、また水分,炭酸ガスと容
易に反応して劣化するという欠点があった。
【0006】Bi−Sr−Ca−Cu−O系超伝導体
は、その中で最も高いTc、110Kを与える結晶相Bi
2Sr2Ca2Cu3Oxのみからなる材料を合成するのが非常に難
しく、臨界電流密度の高い超伝導体材料を作製できない
という欠陥があった。Tl−Ba−Ca−Cu−O系及
びTl−Sr−Ca−Cu−O系超伝導体は、焼成する
ときにTlの蒸発が起きて最終生成物の組成コントロー
ルが難しいという欠陥があった。
【0007】本発明の目的は、高い臨界温度を有し、種
々の物理的,化学的性質を持つ超伝導物質を提供するこ
とによって、臨界温度が高く、臨界電流密度の高い、高
臨界磁界を有し、化学的に安定で製造しやすい超伝導物
質を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式 (Hg1-a-b-c-d-e-f-gPbaTlbCucModCreRefBig)(Ba1-hS
rh)2 (Ca1-i-jSriLnj)n-1CunO2n+3+δ ここで n=2,3あるいは4 0≦a,b,c,d,e,f,g≦1 0≦a+b+c+d+e+f+g≦1 0≦h≦1 0≦i,j≦1 0≦i+j≦1 −1<δ<1 LnはY及び希土類元素の複数又は単独で表わされる組
成を有する超伝導物質であって、該超伝導物質が、ある
1つの方向にA−O層,B−O層,Cu−O層,B′−
O層,Cu−O層,B−O層を1周期として積層された
結晶構造(ここでAはHg1-a-b-c-d-e-f-gPbaTlbCucModC
reRefBig、BはBa1-hSrh、B′はCa1-i-jSriLnj )、も
しくはA−O層,B−O層,Cu−O層,B′−O層,
Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層を1周
期として積層された結晶構造、もしくはA−O層,B−
O層,Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B′−O
層,Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層、
を1周期として積層された結晶構造を有しており、該超
伝導物質の結晶構造中に5個の酸素がピラミッド型に、
Cuの回りに配位した部分を含み、該超伝導物質中の銅
の平均原子価が、2.0より大きく、2.5以下であるこ
とを特徴とする超伝導物質にある。
【0009】これまでに発見された高温超伝導物質の結
晶構造を図1〜図3にまとめる。これらの結晶構造の中
で、図1(2),図2(2)に示す構造をもつ超伝導体
は特に高いTcを有している。図3(1)に示す構造を
有する超伝導体La1-xBaxCuOx,La1-xSrxCuOxそしてLa
1-xBaxCuOx、図3(2)に示す構造を有する超伝導体YB
a2Cu3O7-δの場合には、そのTcと結晶中のCuの平均
原子価の間に、図3に示す様な関係が存在し、最適なC
uの平均原子価が存在することが知られていた。今回我
々は図1に示したものと異なった結晶構造を有する超伝
導物質においても同様に、最適なCuの平均原子価が存
在するということを見い出し、ある条件の範囲内であれ
ば、結晶の各サイトを他の元素で置換しても超伝導性が
保存されることを発見し、本発明に到った。これまでに
発見されている図1もしくは図2に示す結晶構造を持つ
超伝導体の場合、A,A′サイトは、TlかもしくはB
iのみによって占有されていた。しかしこのサイトを他
の原子で置換していっても、結晶構造が変化せず、かつ
Cuの平均原子価が2.0以上2.5以下の範囲内に納っ
ていれば超伝導性を示すことを見い出した。また、同様
に他のサイトを別の原子で置き換えた物質においても超
伝導性が発現する。
【0010】また我々は、各サイトを他の原子で置換し
て合成した種々の物質の結晶構造解析を実行して、ピラ
ミッド型を形成するCuイオンとOイオンの原子間距離
を詳細に調べた。従来は、ピラミッド型の平面方向に広
がるCu−Oの結合が超伝導性に強くかかわっていると
いわれていたが、我々の研究によれば、Cuイオンと頂
点方向に存在する酸素イオンの距離と、超伝導性に強い
相関がみられた。具体的には、その距離が2.10Å以
上2.30Å以下のものが超伝導性に優れた物質である
ことを見出した。
【0011】本発明の超伝導物質は、粉体,塊,焼結
体,厚膜、あるいは線状などの形状で与えられる。出発
原料を何らかの手段で混合,反応させて本発明の物質を
合成すると、粉体,塊等が得られる。粉体は成形した
後、焼結体としても得られる。またドクターブレード法
などで厚膜にすることも出来る。粉体を溶融させて、ロ
ールなどで圧延等すればテープあるいはリボン状の超伝
導体が得られる。金属パイプ等に充填して、線引きある
いは圧延すれば線状のものが得られる。本発明の超伝導
体を薄膜で得るためには、スパッタ法,蒸着法,溶射
法,レーザー蒸着法,MBE法(Moleculer Beam Epita
xy),CVD法(Chemical Vavor doposition)などが用
いられる。本発明の超伝導物質の粉体を得るためには、
酸化物混合法,共沈法,ゾルゲン法などの方法も用いる
ことが出来る。原料を反応させて、超伝導物質を合成す
る際の温度は、物質の組成及び製法によって異なるが、
600℃〜1000℃の範囲が適当である。一般的に言
って、nの数が大きい程、低い温度でより長時間の反応
を必要とする。
【0012】Tcが100Kを越えない高温超伝導物質
La1-xBaxCuOx,La1-xSrxCuOx,YBa2Cu3O7-δにおいて
は、その超伝導メカニズムに関する研究も盛んに行われ
ている。La1-xDxCuOx(D:Ba,Sr,Ca)の組成式
で示される超伝導物質は、いずれも図3(1)に示すよ
うな結晶構造をしており、Dで表わした部分の元素はB
a,Sr,Caのいずれであっても超伝導性を示す。ま
たYBa2Cu3O7-δの組成式で示される超伝導物質は図2
(2)に示す結晶構造を有しており、これもY原子の部
分を他の希土類元素で部分置換、あるいは全置換した物
質でも結晶構造が大幅に変化しない限り超伝導性を示す
ことが知られている。これらのことから、現在超伝導発
現に関しては、その物質の結晶構造、特にC軸に垂直な
方向に広がるCu原子とO原子の平面が重要なカギを握
ると考えられており、新しい超伝導物質の探索に関して
も、この点に留意しながら研究が進められている。また
一方で、La1-xDxCuOx系についてはD原子の置換率、YBa
2Cu3O7-δ 系については酸素の欠損量δによって、Tc
の値が変化することが知られている。現在これはCuの
平均原子価と関連づけて、TcがCuの平均原子価に強
く依存するといわれている(図4参照)。図3に示す結
晶構造をもつ100Kを越えないTcを有する超伝導物
質に関しては、その結晶構造と、Cuの平均原子価が超
伝導性に強い影響を与えていると考えられている。しか
しそれ以外の結晶構造、図1〜図2に示す構造を有する
一群の超伝導体に関しては、現在までその様な知見は全
く得られていなかった。そこで今回我々は、これらの結
晶構造を有する物質を多種類合成し、結晶構造と、ホー
ル濃度について詳細に検討し、超伝導性を示す物質に共
通な特徴を見出すに到った。
【0013】図1〜図2の結晶構造モデルのなかで
(A)で示したサイトを占めているイオンは、超伝導性
発現には特に寄与しておらず、結晶構造を変化させない
限り、どの様な元素であってもかまわないことがわかっ
た。
【0014】次に図1〜図2のモデルのなかで(B)で
示したサイトを占めるイオンの役割であるが、この部分
を占める陽イオンの最近接の酸素が、超伝導に深くかか
わっていることを我々は見出した。図5に、ピラミッド
を形成するCuイオンと、そのピラミッドの頂点に位置
するこの酸素イオンの距離を横軸に、そして縦軸にはT
cを取ったグラフを示す。超伝導臨界温度とこの距離の
間には明確な相関のあることがわかる。そしてこの部分
の原子間距離を変化させるには、(B)サイトに異なっ
たイオン半径を持つ元素を導入するのが最も容易であ
る。
【0015】(B′)サイトを占めるイオンについて
は、そのイオン半径が0.90Å 以上,1.0Å 以下で
なければいけないことを我々は見い出した。この部分の
イオンの大きさが大きいと、酸素が導入されて、Cu原
子とO原子のピラミッドが形成されなくなる。また小さ
すぎると、結晶構造が違ったものになってしまう。
【0016】以上の結果を、種々の超伝導物質,非超伝
導物質を合成し、詳細に検討することにより得たが、こ
れらの条件を満たすのみでは超伝導性が発現しない。図
1〜図2に示した構造を有する超伝導物質においては、
Cu原子とO原子の形成するピラミッド構造の部分に存
在するホールの濃度によってもTcが変化することを、
我々は見出した。種々の元素A,A′,B,B′及び種
々のxの値に対して組成(A1-xA′x)2A3A′2Cu3O10+δ
の物質を合成し、ホール濃度と、Tcの関係を調べた。
尚Cuの平均原子価から2.0 を引いた値は近似的には
ホール濃度を与える。結果を図5に示す。ホール濃度が
0.22 付近で、Tcが最も高くなり、0.08以下,
0.38以上ではTcが60K以下になっていることが
わかる。
【0017】以上述べた結晶構造に関する条件、そして
ホール濃度に関する条件を満足する様な物質を合成でき
れば、本発明を見出した物質以外にも超伝導物質を手に
入れられる可能性は高いと考えられる。しかしながら超
伝導性の発現メカニズムについて明確な答えは得られて
いない現在、必ずしもこの2つの条件さえ満足すれば超
伝導物質となる保障はない。ただ本発明の原理が新しい
超伝導物質発見の重要な指針を与えることとなるであろ
う。
【0018】また、実際に超伝導物質を作製した場合に
は、各元素間で若干の相互置換が生じたりするので、元
素の比率が厳密に整数比にならないことがあるが、これ
らも本発明に含まれる。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施例−1 Tl23,Bi23,SrO,CaO,CuOを出発原
料として用いた。まず最初に、Bi23,SrO,Ca
O,CuOをそれぞれBi:Sr:Ca:Cuの原子比
が1:2:1:2になるように混合し、880℃で10
0時間大気中で焼成した。途中、炉から取り出して冷却
し、粉砕する工程を3回入れた。こうして得られた粉末
にTl23を、Tl:Bi:Sr:Ca:Cuの原子比
が1:1:2:1:2になるように混合し、金のホイル
で密封し、870℃で50時間の焼成を行った。出来上
がった粉末のX線回折パターンを解析して、Bi2Sr2CaCu
2Ox と同様な結晶構造を持ち、Biサイトの50%がT
lで置き換った新しい物質であることを確めた。この粉
末を800℃で焼結して、得られた焼結体の電気抵抗
を、温度を下げながら測定したところ、90K付近で急
激に抵抗が落ち始め、80Kで抵抗値は零となった。
【0020】実施例−2 (Bi1-xA′x)2Sr2Ca2Cu3Oxの組成式で示される物質が得
られるように実施例−1に記載した方法に準じて、合成
を行い、その試料のTcを測定した。結果を表1に示す
が、ここで示したTcは、抵抗が急激に落ち始める温
度、即ちTcオンセットの温度を絶対温度で示してい
る。
【0021】
【表1】
【0022】図7に、作製したサンプルホール濃度(ホ
ール係数測定より求めた値であり、結晶中のピラミッド
部分のCu1個当たりの数に直した値)とTcの関係を
示す。
【0023】実施例−3 Bi2(Sr1-xBx)2Ca2Cu3Ox の組成式で示される物質が得ら
れるように原料酸化物を混合し、様々のサンプルを合成
してそのTcの測定を行った。結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】図8に、ホール濃度とTcの関係を示す。
【0026】実施例−4 Bi2Sr2(Ca1-xB′x)2Cu3Ox の組成式で示される物質が得
られるように原料酸化物を混合し、焼成し、種々のサン
プルを合成してそのTcの測定を行った。結果を表3に
示す。
【0027】
【表3】
【0028】実施例−5 (Tl1-xA′x)2Ba2Ca2Cu3Oxの組成式で示される物質が得
られるように原料酸化物を混合,焼成し、種々のサンプ
ルを合成してそのTcの測定を行った。結果を表4に示
す。
【0029】
【表4】
【0030】実施例−6 Tl(Ba1-xBx)2Ca2Cu3Ox の組成式で示される物質が得ら
れるように原料酸化物を混合,焼成し、種々のサンプル
を合成してそのTcの測定を行った。結果を表5に示
す。
【0031】
【表5】
【0032】また、これらのサンプルのホール濃度とT
cの関係を図9に示す。
【0033】比較例−1 ホール濃度の低いサンプルを作製する為に、Tl(Ba1-xLa
x)2Co2Cu3Ox の組成式で示される物質が得られるように
原料酸化物を、混合,焼成し、そのTcの測定を行っ
た。
【0034】結果を表6に示す。
【0035】
【表6】
【0036】また、これらのサンプルのホール濃度とT
cの関係を図9に示す。
【0037】実施例−7 (Tl1-xA′x)Sr2Ca2Cu3Oxの組成式で示される物質が得
られるように原料酸化物を混合,焼成し、種々のサンプ
ルを合成してそのTcの測定を行った。結果を表7に示
す。
【0038】
【表7】
【0039】実施例−8 図1(3)に示した結果構造を有する超伝導物質を合成
し、そのTcを測定した。表8に結果を示す。
【0040】
【表8】
【0041】実施例−9 図2(3)に示した結晶構造を有する超伝導物質を合成
し、そのTcを測定した。表9に結果を示す。
【0042】
【表9】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、臨界温度,臨界磁界,
電流密度,化学的安定性,成形性など超伝導物質に求め
られる種々の特性の向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(1)〜(3)は、組成式A2B2B′n-1CnO2n+4+δ
(n=2,3,4)で示される超伝導物質の結晶構造を
示す概略図。
【図2】(1)〜(3)は、組成式AB2B′n-1CnO
2n+3+δ(n=2,3,4)で示される超伝導物質の結
晶構造を示す概略図。
【図3】(1),(2)はLa1-xDxCuOx(D:Ba,S
r,Ca)及びYBa2Cu3On-δ の結晶構造を示す概略
図。
【図4】La1-xDxCuOx及びYBa2Cu3O7-δのCuの平均原
子価と、臨界温度(Tc)の関係を示す特性図。
【図5】本発明による超伝導物質のピラミッド部分を構
成するCu原子と頂点部分に位置する酸素原子の距離
と、Tcの関係を示す特性図。
【図6】本発明による超伝導物質のホール濃度とTcの
関係を示す特性図。
【図7】臨界温度Tcとピラミッド部分のCu原子1個
当りのホール数の関係を示す特性図。
【図8】臨界温度Tcとピラミッド部分のCu原子1個
当りのホール数の関係を示す特性図。
【図9】臨界温度Tcとピラミッド部分のCu原子1個
当りのホール数の関係を示す特性図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 12/00 ZAA C04B 35/00 ZAAK (72)発明者 添田 厚子 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 加茂 友一 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 武内 瀞士 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (Hg1-a-b-c-d-e-f-gPbaTlbCucModCreRefBig)(Ba1-hS
    rh)2(Ca1-i-jSriLnj)n-1CunO2n+3+δ ここで n=2,3あるいは4 0≦a,b,c,d,e,f,g≦1 0≦a+b+c+d+e+f+g≦1 0≦h≦1 0≦i,j≦1 0≦i+j≦1 −1<δ<1 LnはY及び希土類元素の複数又は単独で表わされる組
    成を有する超伝導物質であって、 該超伝導物質が、ある1つの方向にA−O層,B−O
    層,Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層を
    1周期として積層された結晶構造(ここでAはHg
    1-a-b-c-d-e-f-gPbaTlbCucModCreRefBig、BはBa1-hS
    rh、B′はCa1-i-jSriLnj )、もしくはA−O層,B−
    O層,Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B′−O
    層,Cu−O層,B−O層を1周期として積層された結
    晶構造、もしくはA−O層,B−O層,Cu−O層,
    B′−O層,Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,
    B′−O層,Cu−O層,B−O層、を1周期として積
    層された結晶構造を有しており、該超伝導物質の結晶構
    造中に5個の酸素がピラミッド型に、Cuの回りに配位
    した部分を含み、該超伝導物質中の銅の平均原子価が、
    2.0 より大きく、2.5 以下であることを特徴とする
    超伝導物質。
  2. 【請求項2】一般式 (Hg1-a-b-cPbaTlbCuc)(Ba1-hSrh)2(Ca1-i-jSriLnj)n-1
    CunO2n+3+δ ここで n=2,3あるいは4 0≦a,b,c≦1 0≦a+b+c<1 0≦h≦1 0≦i,j≦1 0≦i+j≦1 −1<δ<1 LnはY及び希土類元素の複数又は単独で表わされる組
    成を有する超伝導物質であって、 該超伝導物質が、ある1つの方向にA−O層,B−O
    層,Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層を
    1周期として積層された結晶構造(ここでAはHg
    1-a-b-cPbaTlbCucModCreRefBig、BはBa1-hSrh、B′は
    Ca1-i-jSriLnj )、もしくはA−O層,B−O層,Cu
    −O層,B′−O層,Cu−O層,B′−O層,Cu−
    O層,B−O層を1周期として積層された結晶構造、も
    しくはA−O層,B−O層,Cu−O層,B′−O層,
    Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B′−O層,C
    u−O層,B−O層、を1周期として積層された結晶構
    造を有しており、該超伝導物質の結晶構造中に5個の酸
    素がピラミッド型に、Cuの回りに配位した部分を含
    み、該超伝導物質中の銅の平均原子価が、2.0 より大
    きく、2.5 以下であることを特徴とする超伝導物質。
  3. 【請求項3】一般式 (Hg1-aPba)(Ba1-hSrh)2(Ca1-i-jSriLnj)n-1CunO
    2n+3+δ ここで n=2,3あるいは4 0≦a<1 0≦h≦1 0≦i,j≦1 0≦i+j≦1 −1<δ<1 LnはY及び希土類元素の複数又は単独で表わされる組
    成を有する超伝導物質であって、 該超伝導物質が、ある1つの方向にA−O層,B−O
    層,Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層を
    1周期として積層された結晶構造(ここでAはHg1-aP
    ba、BはBa1-hSrh、B′はCa1-i-jSriLnj )、もしくは
    A−O層,B−O層,Cu−O層,B′−O層,Cu−
    O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層を1周期とし
    て積層された結晶構造、もしくはA−O層,B−O層,
    Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B′−O層,C
    u−O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層、を1周
    期として積層された結晶構造を有しており、該超伝導物
    質の結晶構造中に5個の酸素がピラミッド型に、Cuの
    回りに配位した部分を含み、該超伝導物質中の銅の平均
    原子価が、2.0 より大きく、2.5 以下であることを
    特徴とする超伝導物質。
  4. 【請求項4】一般式 (Hg1-bTlb)(Ba1-hSrh)2(Ca1-i-jSriLnj)n-1CunO
    2n+3+δ ここで n=2,3あるいは4 0≦b<1 0≦h≦1 0≦i,j≦1 0≦i+j≦1 −1<δ<1 LnはY及び希土類元素の複数又は単独で表わされる組
    成を有する超伝導物質であって、 該超伝導物質が、ある1つの方向にA−O層,B−O
    層,Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層を
    1周期として積層された結晶構造(ここでAはHg1-bT
    lb、BはBa1-hSrh、B′はCa1-i-jSriLnj )、もしくは
    A−O層,B−O層,Cu−O層,B′−O層,Cu−
    O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層を1周期とし
    て積層された結晶構造、もしくはA−O層,B−O層,
    Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B′−O層,C
    u−O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層、を1周
    期として積層された結晶構造を有しており、該超伝導物
    質の結晶構造中に5個の酸素がピラミッド型に、Cuの
    回りに配位した部分を含み、該超伝導物質中の銅の平均
    原子価が、2.0 より大きく、2.5 以下であることを
    特徴とする超伝導物質。
  5. 【請求項5】一般式 (Hg1-cCuc)(Ba1-hSrh)2(Ca1-i-jSriLnj)n-1CunO
    2n+3+δ ここで n=2,3あるいは4 0≦c<1 0≦h≦1 0≦i,j≦1 0≦i+j≦1 −1<δ<1 LnはY及び希土類元素の複数又は単独で表わされる組
    成を有する超伝導物質であって、 該超伝導物質が、ある1つの方向にA−O層,B−O
    層,Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層を
    1周期として積層された結晶構造(ここでAはHg1-cC
    uc、BはBa1-hSrh、B′はCa1-i-jSriLnj )、もしくは
    A−O層,B−O層,Cu−O層,B′−O層,Cu−
    O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層を1周期とし
    て積層された結晶構造、もしくはA−O層,B−O層,
    Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B′−O層,C
    u−O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層、を1周
    期として積層された結晶構造を有しており、該超伝導物
    質の結晶構造中に5個の酸素がピラミッド型に、Cuの
    回りに配位した部分を含み、該超伝導物質中の銅の平均
    原子価が、2.0 より大きく、2.5 以下であることを
    特徴とする超伝導物質。
  6. 【請求項6】一般式 Hg(Ba1-hSrh)2(Ca1-i-jSriLnj)n-1CunO2n+3+δ ここで n=2,3あるいは4 0≦h≦1 0≦i,j≦1 0≦i+j≦1 −1<δ<1 LnはY及び希土類元素の複数又は単独で表わされる組
    成を有する超伝導物質であって、 該超伝導物質が、ある1つの方向にHg−O層,B−O
    層,Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層を
    1周期として積層された結晶構造(ここでBはBa1-hS
    rh、B′はCa1-i-jSriLnj )、もしくはHg−O層,B
    −O層,Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B′−
    O層,Cu−O層,B−O層を1周期として積層された
    結晶構造、もしくはHg−O層,B−O層,Cu−O
    層,B′−O層,Cu−O層,B′−O層,Cu−O
    層,B′−O層,Cu−O層,B−O層、を1周期とし
    て積層された結晶構造を有しており、該超伝導物質の結
    晶構造中に5個の酸素がピラミッド型に、Cuの回りに
    配位した部分を含み、該超伝導物質中の銅の平均原子価
    が、2.0 より大きく、2.5 以下であることを特徴と
    する超伝導物質。
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