JP2671882B2 - 超伝導物質 - Google Patents
超伝導物質Info
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Landscapes
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新しい酸化物超伝
導体に係り、臨界温度の高い、安定な超伝導物質に関す
る。
導体に係り、臨界温度の高い、安定な超伝導物質に関す
る。
【0002】
【従来の技術】比較的高い温度で超伝導状態を示すペロ
ブスカイト型銅酸化物(K2NiF4型のLa−Ba−C
u−O)がBednorzとMuller により1986年に発明さ
れた。その後、ペロブスカイトの基本構造、ABO3 に
おいて、大きいイオン半径を有するAサイトイオン(上
記の例では、La+とBa+)を置換することにより、各
種の超伝導体が合成された。代表的な例を挙けると、L
a−Sr−Cu−O(臨界温度Tc=40K)、Y−B
a−Cu−O(Tc=90K)である。さらに高いTc
を有する物質としては、BサイトイオンのCuの一部を
TlあるいはBiで置換した、Ba−Ca−Tl−Cu
−O(Tc=120K),Sr−Ca−Bi−Cu−O
(Tc=105K)及びTl−Sr−Cr−Cu−O
(Tc=110K)超伝導体が発明された。La−Sr
−Cu−OあるいはY−Ba−Cu−O超伝導体は、そ
の合成方法は比較的容易であるが、Tcが低く、研究の
中心はTl−Ba−Ca−Cu−O,Tl−Sr−Ca
−Cu−O及びBi−Sr−Ca−Cu−O超伝導体に
移りつつある。しかしBi−Sr−Ca−Cu−O系超
伝導体は、1つの結晶粒子の中に、Tcの低い相が共存
し易く、単一相を得るのが非常に困難で、結果的に、臨
界電流密度が大きく出来ないという欠点があった。Tl
−Ba−Ca−Cu−O系及びTl−Sr−Ca−Cu
−O系超伝導体は、焼成するときにTlの蒸発が起き
て、最終生成物の組成をコントロールするのが難しいと
いう欠陥があった。
ブスカイト型銅酸化物(K2NiF4型のLa−Ba−C
u−O)がBednorzとMuller により1986年に発明さ
れた。その後、ペロブスカイトの基本構造、ABO3 に
おいて、大きいイオン半径を有するAサイトイオン(上
記の例では、La+とBa+)を置換することにより、各
種の超伝導体が合成された。代表的な例を挙けると、L
a−Sr−Cu−O(臨界温度Tc=40K)、Y−B
a−Cu−O(Tc=90K)である。さらに高いTc
を有する物質としては、BサイトイオンのCuの一部を
TlあるいはBiで置換した、Ba−Ca−Tl−Cu
−O(Tc=120K),Sr−Ca−Bi−Cu−O
(Tc=105K)及びTl−Sr−Cr−Cu−O
(Tc=110K)超伝導体が発明された。La−Sr
−Cu−OあるいはY−Ba−Cu−O超伝導体は、そ
の合成方法は比較的容易であるが、Tcが低く、研究の
中心はTl−Ba−Ca−Cu−O,Tl−Sr−Ca
−Cu−O及びBi−Sr−Ca−Cu−O超伝導体に
移りつつある。しかしBi−Sr−Ca−Cu−O系超
伝導体は、1つの結晶粒子の中に、Tcの低い相が共存
し易く、単一相を得るのが非常に困難で、結果的に、臨
界電流密度が大きく出来ないという欠点があった。Tl
−Ba−Ca−Cu−O系及びTl−Sr−Ca−Cu
−O系超伝導体は、焼成するときにTlの蒸発が起き
て、最終生成物の組成をコントロールするのが難しいと
いう欠陥があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の超伝導物
質は、合成の比較的容易なものはTcが十分に高くな
く、Tcの高い物質はその合成が困難であった。
質は、合成の比較的容易なものはTcが十分に高くな
く、Tcの高い物質はその合成が困難であった。
【0004】これまでに発見されているペロブスカイト
類似構造を有する超伝導体において、La−Ba−Cu
−OはTcが30Kと低いという欠陥があった。Y−B
a−Cu−OはTcは90Kであるが、この程度のTc
では、液体窒素温度で使用するには困難であり、また水
分,炭酸ガスと容易に反応して劣化するという欠点があ
った。
類似構造を有する超伝導体において、La−Ba−Cu
−OはTcが30Kと低いという欠陥があった。Y−B
a−Cu−OはTcは90Kであるが、この程度のTc
では、液体窒素温度で使用するには困難であり、また水
分,炭酸ガスと容易に反応して劣化するという欠点があ
った。
【0005】Bi−Sr−Ca−Cu−O系超伝導体
は、その中で最も高いTc、110Kを与える結晶相Bi
2Sr2Ca2Cu3O10+d のみからなる材料を合成するのが非常
に難しく、臨界電流密度の高い超伝導体材料を作製でき
ないという欠陥があった。Tl−Ba−Ca−Cu−O
及びTl−Sr−Ca−Cu−O系超伝導体は、焼成す
るときにTlの蒸発が起きて最終生成物の組成コントロ
ールが難しいという欠陥があった。
は、その中で最も高いTc、110Kを与える結晶相Bi
2Sr2Ca2Cu3O10+d のみからなる材料を合成するのが非常
に難しく、臨界電流密度の高い超伝導体材料を作製でき
ないという欠陥があった。Tl−Ba−Ca−Cu−O
及びTl−Sr−Ca−Cu−O系超伝導体は、焼成す
るときにTlの蒸発が起きて最終生成物の組成コントロ
ールが難しいという欠陥があった。
【0006】本発明の目的は、高い臨界温度を有し、種
々の物理的,化学的性質を持つ超伝導物質を提供するこ
とによって、臨界温度が高く、臨界電流密度の高い、高
臨界磁界を有し、化学的に安定で製造しやすい超伝導物
質を提供することにある。
々の物理的,化学的性質を持つ超伝導物質を提供するこ
とによって、臨界温度が高く、臨界電流密度の高い、高
臨界磁界を有し、化学的に安定で製造しやすい超伝導物
質を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、複合酸化物で
一般式 A′xB2B′n-1CunO2n+4+δ ここで A′:結晶中でのイオン半径が0.81Å以
上,1.05Å以下となる元素で、単独あるいは複数
種、 B :Na,La,Ca,Sr,Baから選ばれた1つ
以上、 B′:Na,Ca,Y,ランタノイド元素から選ばれた
1つ以上、 Cu:銅、 O :酸素 n=2,3あるいは4 −1<δ<1,x=1 で表わされる超伝導物質を提供する。
一般式 A′xB2B′n-1CunO2n+4+δ ここで A′:結晶中でのイオン半径が0.81Å以
上,1.05Å以下となる元素で、単独あるいは複数
種、 B :Na,La,Ca,Sr,Baから選ばれた1つ
以上、 B′:Na,Ca,Y,ランタノイド元素から選ばれた
1つ以上、 Cu:銅、 O :酸素 n=2,3あるいは4 −1<δ<1,x=1 で表わされる超伝導物質を提供する。
【0008】これまでに発見された高温超伝導物質の結
晶構造を図1〜図3にまとめる。これらの結晶構造の中
で、図1(2),図2(2)に示す構造をもつ超伝導体
は特ら高いTcを有している。図3(1)に示す構造を
有する超伝導体La−Ba−Cu−O,La−Sr−C
u−OそしてLa−Ca−Cu−O、図3(2)に示す
構造を有する超伝導体YBa2Cu3O7-δの場合には、そのT
cと結晶中のCuの平均原子価の間に、図4に示す様な
関係が存在し、最適なCuの平均原子価が存在すること
が知られていた。今回我々は図1に示したものと異なっ
た結晶構造を有する超伝導物質においても同様に、最適
なCuの平均原子価が存在するということを見い出し、
ある条件の範囲内であれば、結晶の各サイトを他の元素
で置換しても超伝導性が保存されることを発見し、本発
明に到った。これまでに発見されている図1もしくは図
2に示す結晶構造を持つ超伝導体の場合、A,A′サイ
トは、TlかもしくはBiのみによって占有されてい
た。しかしこのサイトを他の原子で置き換えしても、結
晶構造が変化せず、かつCuの平均原子価が2.0 以上
2.5 以下の範囲内に納っていれば超伝導性を示すこ
とを見い出した。また同様に他のサイトを別の原子で置
き換えた物質においても超伝導性が発現する。また我々
は、各サイトを他の原子で置き換えして合成した種々の
物質の結晶構造解析を実行して、ピラミット型を形成す
るCuイオンとOイオンの原子間距離を詳細に調べた。
従来は、ピラミット型の平面方向に広がるCu−Oの結
合が超伝導性に強くかかわっているといわれていたが、
我々の研究によれば、Cuイオンと頂点方向に存在する
酸素イオンの距離と、超伝導性に強い相関がみられた。
具体的には、その距離が2.10以上2.30以下のもの
が超伝導性に優れた物質であることを見出した。
晶構造を図1〜図3にまとめる。これらの結晶構造の中
で、図1(2),図2(2)に示す構造をもつ超伝導体
は特ら高いTcを有している。図3(1)に示す構造を
有する超伝導体La−Ba−Cu−O,La−Sr−C
u−OそしてLa−Ca−Cu−O、図3(2)に示す
構造を有する超伝導体YBa2Cu3O7-δの場合には、そのT
cと結晶中のCuの平均原子価の間に、図4に示す様な
関係が存在し、最適なCuの平均原子価が存在すること
が知られていた。今回我々は図1に示したものと異なっ
た結晶構造を有する超伝導物質においても同様に、最適
なCuの平均原子価が存在するということを見い出し、
ある条件の範囲内であれば、結晶の各サイトを他の元素
で置換しても超伝導性が保存されることを発見し、本発
明に到った。これまでに発見されている図1もしくは図
2に示す結晶構造を持つ超伝導体の場合、A,A′サイ
トは、TlかもしくはBiのみによって占有されてい
た。しかしこのサイトを他の原子で置き換えしても、結
晶構造が変化せず、かつCuの平均原子価が2.0 以上
2.5 以下の範囲内に納っていれば超伝導性を示すこ
とを見い出した。また同様に他のサイトを別の原子で置
き換えた物質においても超伝導性が発現する。また我々
は、各サイトを他の原子で置き換えして合成した種々の
物質の結晶構造解析を実行して、ピラミット型を形成す
るCuイオンとOイオンの原子間距離を詳細に調べた。
従来は、ピラミット型の平面方向に広がるCu−Oの結
合が超伝導性に強くかかわっているといわれていたが、
我々の研究によれば、Cuイオンと頂点方向に存在する
酸素イオンの距離と、超伝導性に強い相関がみられた。
具体的には、その距離が2.10以上2.30以下のもの
が超伝導性に優れた物質であることを見出した。
【0009】本発明の超伝導物質は、粉体,塊,焼結
体,厚膜、あるいは線状などの形状で与えられる。出発
原料を何らかの手段で混合,反応させて本発明の物質を
合成すると、粉体,塊等が得られる。粉体は成形した
後、焼結体として得られる。またドクターブレード法な
どで厚膜にすることも出来る。粉体を溶融させて、ロー
ルなどで圧延等すればテープあるいはリボン状の超伝導
体が得られる。金属パイプ等に充てて、線引きあるいは
圧延すれば線状のものが得られる。本発明の超伝導体を
薄膜で得るためには、スパッタ法,蒸着法,溶射法,レ
ーザー蒸着法,MBE法(Moleculer Beam Epitaxy),CV
D法(Chemical Vavor Doposition)などが用いられ
る。本発明の超伝導物質の粉体を得るためには、酸化物
混合法,共沈法,ゾルゲル法などの方法も用いることが
出来る。原料を反応させて、超伝導物質を合成する際の
温度は、物質の組成及び製法によって異なるが、600℃
〜1000℃の範囲が適当である。一般的に言って、nの数
が大きい程、低い温度でより長時間の反応を必要とす
る。また、本発明の超伝導物質は、その構成元素比が必
ずしも整数比にならず、互いに相互置換を生じたり、格
子欠損を生じたりして、実際に作製した際には組成が理
想組成から多少ずれることがあるが、これも本発明の範
囲内である。
体,厚膜、あるいは線状などの形状で与えられる。出発
原料を何らかの手段で混合,反応させて本発明の物質を
合成すると、粉体,塊等が得られる。粉体は成形した
後、焼結体として得られる。またドクターブレード法な
どで厚膜にすることも出来る。粉体を溶融させて、ロー
ルなどで圧延等すればテープあるいはリボン状の超伝導
体が得られる。金属パイプ等に充てて、線引きあるいは
圧延すれば線状のものが得られる。本発明の超伝導体を
薄膜で得るためには、スパッタ法,蒸着法,溶射法,レ
ーザー蒸着法,MBE法(Moleculer Beam Epitaxy),CV
D法(Chemical Vavor Doposition)などが用いられ
る。本発明の超伝導物質の粉体を得るためには、酸化物
混合法,共沈法,ゾルゲル法などの方法も用いることが
出来る。原料を反応させて、超伝導物質を合成する際の
温度は、物質の組成及び製法によって異なるが、600℃
〜1000℃の範囲が適当である。一般的に言って、nの数
が大きい程、低い温度でより長時間の反応を必要とす
る。また、本発明の超伝導物質は、その構成元素比が必
ずしも整数比にならず、互いに相互置換を生じたり、格
子欠損を生じたりして、実際に作製した際には組成が理
想組成から多少ずれることがあるが、これも本発明の範
囲内である。
【0010】Tcが100Kを越えない高温超伝導物質
La−Ba−Cu−O,La−Sr−Cu−O,YBa2Cu
3O7-d においては、その超伝導メカニズムに関する研究
も盛んに行われている。
La−Ba−Cu−O,La−Sr−Cu−O,YBa2Cu
3O7-d においては、その超伝導メカニズムに関する研究
も盛んに行われている。
【0011】La−D−Cu−O(D:Ba,Sr,C
a)の組成式で示される超伝導物質は、いずれも図3
(1)に示すような結晶構造をしており、Dで表わした
部分の元素はBa,Sr,Caのいずれであっても超伝
導性を示す。またYBa2Cu3O7-dの組成式で示される超伝
導物質は図2(2)に示す結晶構造を有しており、これ
もY原子の部分を他の希土類元素で部分置換、あるいは
全置換した物質でも結晶構造が大幅に変化しない限り超
伝導性を示すことが知られている。これらのことから、
現在超伝導発現に関しては、その物質の結晶構造、特に
c軸に垂直な方向に広がるCu原子とO原子の平面が重
要なカギを握ると考えられており、新しい超伝導物質の
探索に関しても、この点に留意しながら研究が進められ
ている。また一方で、La−D−Cu−O系については
D原子の置換率、YBa2Cu3O7-d 系については酸素の欠損
量δによって、Tcの値が変化することが知られてい
る。現在これはCuの平均原子価と関連づけて、Tcが
Cuの平均原子価に強く依存するといわれている(図4
参照)。図3に示す結晶構造をもつ100Kを越えない
Tcを有する超伝導物質に関しては、この結晶構造と、
Cuの平均原子価が超伝導性に強い影響を与えていると
考えられている。しかしそれ以外の結晶構造、図1〜図
2に示す構造を有する一群の超伝導体に関しては、現在
までその様な知見は全く得られていなかった。そこで今
回我々は、これらの結晶構造を有する物質を多種類合成
し、結晶構造と、ホール濃度について詳細に検討し、超
伝導性を示す物質に共通な特徴を見出すに到った。
a)の組成式で示される超伝導物質は、いずれも図3
(1)に示すような結晶構造をしており、Dで表わした
部分の元素はBa,Sr,Caのいずれであっても超伝
導性を示す。またYBa2Cu3O7-dの組成式で示される超伝
導物質は図2(2)に示す結晶構造を有しており、これ
もY原子の部分を他の希土類元素で部分置換、あるいは
全置換した物質でも結晶構造が大幅に変化しない限り超
伝導性を示すことが知られている。これらのことから、
現在超伝導発現に関しては、その物質の結晶構造、特に
c軸に垂直な方向に広がるCu原子とO原子の平面が重
要なカギを握ると考えられており、新しい超伝導物質の
探索に関しても、この点に留意しながら研究が進められ
ている。また一方で、La−D−Cu−O系については
D原子の置換率、YBa2Cu3O7-d 系については酸素の欠損
量δによって、Tcの値が変化することが知られてい
る。現在これはCuの平均原子価と関連づけて、Tcが
Cuの平均原子価に強く依存するといわれている(図4
参照)。図3に示す結晶構造をもつ100Kを越えない
Tcを有する超伝導物質に関しては、この結晶構造と、
Cuの平均原子価が超伝導性に強い影響を与えていると
考えられている。しかしそれ以外の結晶構造、図1〜図
2に示す構造を有する一群の超伝導体に関しては、現在
までその様な知見は全く得られていなかった。そこで今
回我々は、これらの結晶構造を有する物質を多種類合成
し、結晶構造と、ホール濃度について詳細に検討し、超
伝導性を示す物質に共通な特徴を見出すに到った。
【0012】図1〜図2の結晶構造モデルのなかで
(A)で示したサイトを占めているイオンは、超伝導発
現には特に寄与しておらず、結晶構造を変化させない限
り、どの様な元素であってもかまわないことがわかっ
た。
(A)で示したサイトを占めているイオンは、超伝導発
現には特に寄与しておらず、結晶構造を変化させない限
り、どの様な元素であってもかまわないことがわかっ
た。
【0013】次に図1〜図2のモデルのなかで(B)で
示したサイトを占めるイオンの役割であるが、この部分
を占める陽イオンの最近接の酸素が、超伝導に深くかか
わっていることを我々は見出した。図5に、ピラミッド
を形成するCuイオンと、そのピラミッドの頂点に位置
するこの酸素イオンの距離を横軸に、そして縦軸にはT
cを取ったグラフを示す。超伝導臨界温度とこの距離の
間には明確な相関のあることがわかる。そしてこの部分
の原子間距離を変化させるには、(B)サイトに異なっ
たイオン半径を持つ元素を導入するのが最も容易であ
る。
示したサイトを占めるイオンの役割であるが、この部分
を占める陽イオンの最近接の酸素が、超伝導に深くかか
わっていることを我々は見出した。図5に、ピラミッド
を形成するCuイオンと、そのピラミッドの頂点に位置
するこの酸素イオンの距離を横軸に、そして縦軸にはT
cを取ったグラフを示す。超伝導臨界温度とこの距離の
間には明確な相関のあることがわかる。そしてこの部分
の原子間距離を変化させるには、(B)サイトに異なっ
たイオン半径を持つ元素を導入するのが最も容易であ
る。
【0014】(B′)サイトを占めるイオンについて
は、そのイオン半径が0.90 以上,1.0 以下でなけ
ればいけないことを我々は見い出した。この部分のイオ
ンの大きさが大きいと、酸素を導入されて、Cu原子と
O原子のピラミッドが形成されなくなる。また小さすぎ
ると、結晶構造が違ったものになってしまう。
は、そのイオン半径が0.90 以上,1.0 以下でなけ
ればいけないことを我々は見い出した。この部分のイオ
ンの大きさが大きいと、酸素を導入されて、Cu原子と
O原子のピラミッドが形成されなくなる。また小さすぎ
ると、結晶構造が違ったものになってしまう。
【0015】以上の結果を、種々の超伝導物質,非超伝
導物質を合成し、詳細に検討することにより得たが、こ
れらの条件を満たすのみでは超伝導性が発現しない。図
1〜図2に示した構造を有する超伝導物質においては、
Cu原子とO原子の形成するピラミッド構造の部分に存
在するホールの濃度によってもTcが変化することを、
我々は見出した。種々の元素A′,B,B′及び種々の
xの値に対して組成A′xB2B′n-1CunO2n+4+δ の物質を
合成し、ホール濃度と、Tcの関係を調べた。尚Cuの
平均原子価から2.0 を引いた値は近似的にはホール濃
度を与えるところでは考えておく。結果を図5に示す。
ホール濃度が0.22 付近で、Tcが最も高くなり、
0.08以下,0.38以上ではTcが60K以下になっ
ていることがわかる。
導物質を合成し、詳細に検討することにより得たが、こ
れらの条件を満たすのみでは超伝導性が発現しない。図
1〜図2に示した構造を有する超伝導物質においては、
Cu原子とO原子の形成するピラミッド構造の部分に存
在するホールの濃度によってもTcが変化することを、
我々は見出した。種々の元素A′,B,B′及び種々の
xの値に対して組成A′xB2B′n-1CunO2n+4+δ の物質を
合成し、ホール濃度と、Tcの関係を調べた。尚Cuの
平均原子価から2.0 を引いた値は近似的にはホール濃
度を与えるところでは考えておく。結果を図5に示す。
ホール濃度が0.22 付近で、Tcが最も高くなり、
0.08以下,0.38以上ではTcが60K以下になっ
ていることがわかる。
【0016】以上述べた条件を満足すれば超伝導物質は
確実に得られる。
確実に得られる。
【0017】また、実際に超伝導物質を作製した場合に
は、各元素間で若干の相互置換が生じたりするので、元
素の比率が厳密に整数比にならない事があるが、これら
も本発明の範囲内である。
は、各元素間で若干の相互置換が生じたりするので、元
素の比率が厳密に整数比にならない事があるが、これら
も本発明の範囲内である。
【0018】
実施例−1 Tl2O3,Bi2O3,SrO,CaO,CuOを出発原
料として用いた。まず最初に、Bi2O3,SrO,Ca
O,CuOをそれぞれBi:Sr:Ca:Cuの原子比
が1:2:1:2になるように混合し、880℃で10
0時間大気中で焼成した。途中、炉から取り出して冷却
し、粉砕する工程を3回入れた。こうして得られた粉末
にTOを、T:Bi:Sr:Ca:Cuの原子比が1:
1:2:1:2になるように混合し、金のホイルで密封
し、870℃で50時間の焼成を行った。出来上がった
粉末のX線回折パターンを解析して、BiSrCaCuO と同様
な結晶構造を持ち、Biサイトの50%がTで置き換っ
た新しい物質であることを確めた。この粉末を800℃
で焼結して、得られた焼結体の電気抵抗を、温度を下げ
ながら測定したところ、90K付近で急激に抵抗が落ち
始め、80Kで抵抗値は零となった。
料として用いた。まず最初に、Bi2O3,SrO,Ca
O,CuOをそれぞれBi:Sr:Ca:Cuの原子比
が1:2:1:2になるように混合し、880℃で10
0時間大気中で焼成した。途中、炉から取り出して冷却
し、粉砕する工程を3回入れた。こうして得られた粉末
にTOを、T:Bi:Sr:Ca:Cuの原子比が1:
1:2:1:2になるように混合し、金のホイルで密封
し、870℃で50時間の焼成を行った。出来上がった
粉末のX線回折パターンを解析して、BiSrCaCuO と同様
な結晶構造を持ち、Biサイトの50%がTで置き換っ
た新しい物質であることを確めた。この粉末を800℃
で焼結して、得られた焼結体の電気抵抗を、温度を下げ
ながら測定したところ、90K付近で急激に抵抗が落ち
始め、80Kで抵抗値は零となった。
【0019】実施例−2 (Bi1-xA′x)2Sr2Ca2Cu3Oxの組成式で示される物質が得
られるように実施例−1に記載した方法に準じて、合成
を行い、その試料のTcを測定した。結果を表1に示す
が、ここで示したTcは、抵抗が急激に落ち始める温
度、即ちTcオンセットの温度を絶対温度で示してい
る。
られるように実施例−1に記載した方法に準じて、合成
を行い、その試料のTcを測定した。結果を表1に示す
が、ここで示したTcは、抵抗が急激に落ち始める温
度、即ちTcオンセットの温度を絶対温度で示してい
る。
【0020】
【表1】
【0021】図7に、作製したサンプルホール濃度(ホ
ール係数測定より求めた値であり、結晶中のピラミッド
部分のCu1個当たりの数に直した値)とTcの関係を
示す。
ール係数測定より求めた値であり、結晶中のピラミッド
部分のCu1個当たりの数に直した値)とTcの関係を
示す。
【0022】実施例−3 Bi2(Sr1-xBx)2Ca2Cu3Ox の組成式で示される物質が得ら
れるように原料酸化物を混合し、様々のサンプルを合成
してそのTcの測定を行った。結果を表2に示す。
れるように原料酸化物を混合し、様々のサンプルを合成
してそのTcの測定を行った。結果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】図8に、ホール濃度とTcの関係を示す。
【0025】実施例−4 Bi2Sr2(Ca1-xB′x)2Cu3Ox の組成式で示される物質が得
られるように原料酸化物を混合し、焼成し、種々のサン
プルを合成してそのTcの測定を行った。結果を表3に
示す。
られるように原料酸化物を混合し、焼成し、種々のサン
プルを合成してそのTcの測定を行った。結果を表3に
示す。
【0026】
【表3】
【0027】実施例−5 (Tl1-xA′x)2Ba2Ca2Cu3Oxの組成式で示される物質が得
られるように原料酸化物を混合,焼成し、種々のサンプ
ルを合成してそのTcの測定を行った。結果を表4に示
す。
られるように原料酸化物を混合,焼成し、種々のサンプ
ルを合成してそのTcの測定を行った。結果を表4に示
す。
【0028】
【表4】
【0029】実施例−6 Tl(Ba1-xBx)2Ca2Cu3Ox の組成式で示される物質が得ら
れるように原料酸化物を混合,焼成し、種々のサンプル
を合成してそのTcの測定を行った。結果を表5に示
す。
れるように原料酸化物を混合,焼成し、種々のサンプル
を合成してそのTcの測定を行った。結果を表5に示
す。
【0030】
【表5】
【0031】また、これらのサンプルのホール濃度とT
cの関係を図9に示す。
cの関係を図9に示す。
【0032】比較例−1 ホール濃度の低いサンプルを作製する為に、Tl(Ba1-xLa
x)2Co2Cu3Ox の組成式で示される物質が得られるように
原料酸化物を、混合,焼成し、そのTcの測定を行っ
た。
x)2Co2Cu3Ox の組成式で示される物質が得られるように
原料酸化物を、混合,焼成し、そのTcの測定を行っ
た。
【0033】結果を表6に示す。
【0034】
【表6】
【0035】また、これらのサンプルのホール濃度とT
cの関係を図9に示す。
cの関係を図9に示す。
【0036】実施例−7 (Tl1-xA′x)Sr2Ca2Cu3Oxの組成式で示される物質が得
られるように原料酸化物を混合,焼成し、種々のサンプ
ルを合成してそのTcの測定を行った。結果を表7に示
す。
られるように原料酸化物を混合,焼成し、種々のサンプ
ルを合成してそのTcの測定を行った。結果を表7に示
す。
【0037】
【表7】
【0038】実施例−8 図1(3)に示した結果構造を有する超伝導物質を合成
し、そのTcを測定した。表8に結果を示す。
し、そのTcを測定した。表8に結果を示す。
【0039】
【表8】
【0040】実施例−9 図2(3)に示した結晶構造を有する超伝導物質を合成
し、そのTcを測定した。表9に結果を示す。
し、そのTcを測定した。表9に結果を示す。
【0041】
【表9】
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、臨界温度,臨界磁界,
電流密度,化学的安定性,成形性など超伝導物質に求め
られる種々の特性の向上が期待できる。
電流密度,化学的安定性,成形性など超伝導物質に求め
られる種々の特性の向上が期待できる。
【図1】(1)〜(3)は、組成式A2B2B′n-1CnO2n+4+δ
(n=2,3,4)で示される超伝導物質の結晶構造を
示す概略図。
(n=2,3,4)で示される超伝導物質の結晶構造を
示す概略図。
【図2】(1)〜(3)は、組成式AB2B′n-1CnO
2n+3+δ(n=2,3,4)で示される超伝導物質の結
晶構造を示す概略図。
2n+3+δ(n=2,3,4)で示される超伝導物質の結
晶構造を示す概略図。
【図3】(1),(2)はLa1-xDxCuOx(D:Ba,S
r,Ca)及びYBa2Cu3On-δ の結晶構造を示す概略
図。
r,Ca)及びYBa2Cu3On-δ の結晶構造を示す概略
図。
【図4】La1-xDxCuOx及びYBa2Cu3O7-δのCuの平均原
子価と、臨界温度(Tc)の関係を示す特性図。
子価と、臨界温度(Tc)の関係を示す特性図。
【図5】本発明による超伝導物質のピラミッド部分を構
成するCu原子と頂点部分に位置する酸素原子の距離
と、Tcの関係を示す特性図。
成するCu原子と頂点部分に位置する酸素原子の距離
と、Tcの関係を示す特性図。
【図6】本発明による超伝導物質のホール濃度とTcの
関係を示す特性図。
関係を示す特性図。
【図7】臨界温度Tcとピラミッド部分のCu原子1個
当りのホール数の関係を示す特性図。
当りのホール数の関係を示す特性図。
【図8】臨界温度Tcとピラミッド部分のCu原子1個
当りのホール数の関係を示す特性図。
当りのホール数の関係を示す特性図。
【図9】臨界温度Tcとピラミッド部分のCu原子1個
当りのホール数の関係を示す特性図。
当りのホール数の関係を示す特性図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 12/00 ZAA C04B 35/00 ZAAK (72)発明者 添田 厚子 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 加茂 友一 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 武内 瀞士 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内
Claims (8)
- 【請求項1】一般式 A′B2B′n-1CunO2n+3+δ ここで A′:結晶中でのイオン半径が0.81Å以
上、1.05Å以下となる元素で、単独あるいは複数
種、 B :Na,La,Ca,Sr,Baから選ばれた1つ
以上、 B′:Na,Ca,Y,ランタノイド元素から選ばれた
1つ以上、 Cu:銅、 O :酸素 n=2,3あるいは4 −1<δ<1,x=1 で表わされる組成を有することを特徴とする超伝導物
質。 - 【請求項2】一般式 A′2B2B′n-1CunO2n+4+δ ここで A′:結晶中でのイオン半径が0.81Å以
上、1.05Å以下となる元素で、単独あるいは複数
種、 B :Na,La,Ca,Sr,Baから選ばれた1つ
以上、 B′:Na,Ca,Y,ランタノイド元素から選ばれた
1つ以上、 Cu:銅、 O :酸素 n=2,3あるいは4 −1<δ<1,x=1 で表わされる組成を有することを特徴とする超伝導物
質。 - 【請求項3】請求項1ないし2記載の物質において、結
晶中の銅の平均原子価が、2.0 より大きく、2.5 以
下であることを特徴とする超伝導物質。 - 【請求項4】請求項1ないし2記載の物質において、該
物質の結晶構造中に5個の酸素がピラミッド型に、Cu
の回りに配位した部分を含むことを特徴とする超伝導物
質。 - 【請求項5】請求項1ないし2記載の物質において、該
物質中の正孔の数が、5個の酸素がピラミッド型に配位
した銅1個当り、0.15個以上,0.35個以下である
ことを特徴とする超伝導物質。 - 【請求項6】請求項1ないし2記載の物質において、該
超伝導物質が、ある1つの方向にA′−O層,B−O
層,Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層,
A′−O層と積層された結晶構造、もしくはA′−O
層,B−O,層,Cu−O層,B′−O層,Cu−O
層,B′−O層,Cu−O層,B−O層,A′−O層と
積層された結晶構造、もしくはA′−O層,B−O層,
Cu−O層,B′−O層,Cu−O層,B′−O層,C
u−O層,B′−O層,Cu−O層,B−O層,A′−
O層と積層された結晶構造であることを特徴とは超伝導
物質。 - 【請求項7】請求項1ないし2記載の物質において、
A′を構成する元素が、In,Cu,Cd,Pb,H
g,Ca,Na,Y,ランタノイド元素の単独あるいは
複数から成ることを特徴とする超伝導物質。 - 【請求項8】請求項1ないし2記載の物質において、
A′を構成する元素が、In,Cu,Cd,Pb,H
g,Ca,Na,Y,ランタノイド元素、Ag,C,
B,S,Al,Ga,Mo,Cr,Ta,Reの単独あ
るいは複数から成ることを特徴とする超伝導物質。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7287017A JP2671882B2 (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | 超伝導物質 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7287017A JP2671882B2 (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | 超伝導物質 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1049836A Division JP2703036B2 (ja) | 1989-03-03 | 1989-03-03 | 超伝導物質 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08225322A JPH08225322A (ja) | 1996-09-03 |
JP2671882B2 true JP2671882B2 (ja) | 1997-11-05 |
Family
ID=17711962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7287017A Expired - Lifetime JP2671882B2 (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | 超伝導物質 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2671882B2 (ja) |
-
1995
- 1995-11-06 JP JP7287017A patent/JP2671882B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08225322A (ja) | 1996-09-03 |
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