JP2671714B2 - 固相めっき方法 - Google Patents

固相めっき方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、固相で微細粒径の密着
性に優れためっきを行なうことのできる全く新規な固相
電気めっき方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、めっき方法には水溶液電気めっき
法、気相めっき法(蒸着、イオンプレーティング)、溶
融塩電気めっき法等が知られており、また、水溶液の無
電解めっき法等が知られている。しかしこの従来のめっ
き方法は、古くからの技術であるが近年の電子部品の微
細めっき加工に応用する場合に、以下の様な問題点があ
り、電子部品の高信頼性化、量産化および微細加工化に
限界をきたしている。 【0003】(1)水溶液を用いるめっき方法は、電子
部品(リードフレーム等)に部分めっきを施す場合、め
っきを必要とする部分以外を、軟質のゴム等で押さえ
(めっきマスクと言う)、マスク開口部にめっき液を噴
射させ、直流電圧を印加してめっきする方法が広く採用
されている。 【0004】この方法はめっき液のにじみ出し等で位置
精度の高いめっきが不可能である。また、機械的なマス
クのため微細めっき加工に限界がある。 【0005】(2)水溶液めっき法は、排水処理施設の
高額な設備投資が必要であり、これに伴う公害上の問題
が大きな社会問題となっている。 【0006】(3)蒸着法、イオンプレーティング法、
スパッタリング法などの気相めっき方法は公害上の問題
は少ないが、真空中のめっきのため真空ポンプ、高耐圧
ベルジャおよび蒸発源加熱設備等の高額の設備投資が必
要である。また、これらの気相めっき方法は成膜速度
(めっき膜の成長速度)が遅いこと並びに真空引きの長
い所要時間等のため量産性が著しく悪いという欠点をを
持っている。 【0007】(4)溶融塩電気めっき法は、カセイソー
ダ等の高温の溶融塩を用いるため、作業環境の悪化、高
温浴のため作業性が悪く危険等の問題があり、また、電
子部品用の微細加工めっきや部分めっき等への応用が不
可能である。 【0008】 【発明が解決しようとする問題点】本発明は、上記従来
技術の問題点を解消しようとするものであって、めっき
液を用いず、多額の設備投資を要せず、固相で微細粒径
の密着性に優れためっきができる方法を工業的に実用化
することが可能な固相めっき方法を提供することを目的
とする。 【0009】 【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに、本発明者らは、めっきの媒体としてポリエチレン
オキシドにヨウ化銀を反応させてつくったイオン導電性
の高分子化合物からなる固体電解質を用いることによ
り、めっき液等を用いず、また、多額の設備投資を要し
ないまったく新しい固相で微細粒径の密着性に優れた
っきができる方式(以下、めっき媒体として固体電解質
を用いるめっき方式を「固相めっき方法」と呼ぶ)を発
見し、工業的な実用化を可能とすることにより、本発明
に至ったものである。 【0010】すなわち、本発明は、ポリエチレンオキシ
ドにヨウ化銀を反応させてつくったイオン導電性の高分
子化合物からなると共に絶縁性の保護用筒体で保護され
かつ加熱された固体電解質を被めっき体に当接し、前記
被めっき体を陰極に、かつ前記固体電解質にめっき金属
と同じ材質からなる陽極を接続し、前記陰極と前記陽極
との間に電圧を印加することを特徴とする固相めっき方
法を提供するものである。 【0011】前記被めっき体は、金属、プラスチック、
およびセラミックスであるのが好ましい。 【0012】また、前記電圧は、直流電圧、パルス電圧
または矩形波電圧であるのが好ましい。 【0013】また、前記電圧は、外部電源電圧であるの
が好ましい。 【0014】また、固体電解質の被めっき体への当接
は、前記固体電解質に荷重または圧力を負荷してなされ
るものであるのが好ましい。 【0015】以下に、本発明をさらに詳細に説明する。 【0016】固相めっき方法に用いられる固体電解質
は、めっき金属イオンに対して固体のまま高いイオン導
電性を示すものであれば、いかなるものでもよく、無機
化合物でも高分子化合物でも使用可能であるが、実験に
よればポリエチレンオキシドにヨウ化銀を反応させてつ
くった特定のイオン導電性の高分子化合物からなるもの
が最も有効で実用的である。 【0017】このような固体電解質はイオン選択透過機
能を有するものであって、前記固体電解質の導電がただ
一種類のイオンによって行なわれるものである。 【0018】このようなイオンのうちめっきとして使う
ことのできる金属イオンであれば何でもよいが、例え
ば、Ag(銀イオン)およびCu(第一銅イオン)
などが挙げられる。 【0019】Ag(銀イオン)に対して高イオン導電
性を示す固体電解質としては、Ag1−x1−y
(0≦x<1、0≦y<1)と表わすことができ、
例えば、AgSI、Ag1915(P)、A
(WO)、RbAg、KAg
(NH)Ag、QAg1315、QAg
(ここでQはオニウムイオンである)、HgAg
、Ag1.80.46Se0.71.3
RbAgCNIおよびα AgI類似構造を有し、
AgIの一部のIあるいはAgを陰イオン、陽イオ
ンで置換したものなどを挙げることができる。特にRb
Agは導電率2.7×10−1Ω−1cm
−1(25℃)と高く、また、Ag(WO)は
導電率4.7×10−3Ω−1cm−1(25℃)とそ
れほど高くないが、コスト的に有利であり安定性にも優
れているので好ましい。 【0020】Cu(第一銅イオン)に対して高イオン
導電性を示す固体電解質としては、ハロゲン化第一銅の
陽イオン置換体、あるいは陰イオンおよび陽イオン置換
体などがあり、例えば、RbCuCl,CuI・C
10SCHI,RbCu16Cl13,7C
uBrC12CHBr,17CuI・3C
12CHI,およびRbCuClなど
が挙げられ、さらにCuTeX(X=Cl,Br,I)
などが挙げられる。特に、RbCuClは導電
率が4.7×10−1Ω−1cm−1(25℃)と高い
ので好ましい。 【0021】以上、固体電解質の組成について詳細に説
明したけれども、本発明においては、一般に、固体電解
質の導電率は温度依存性を有するものであり、導電率を
上げ、めっき効率を上げるため、固体電解質を加熱する
ことも特徴の一つとしている。 【0022】本発明は、ポリエチレンオキシドにヨウ化
銀を反応させてつくったイオン導電性の高分子化合物か
らなる固体電解質を介して、被めっき体側を陰極とし、
前記固体電解質側を陽極として電気めっきを行なうもの
であるので、前記固体電解質にめっき金属イオンを供給
する必要がある。前記固体電解質にめっき金属イオンを
供給する方法としては、めっきに必要な量のめっき金属
イオンを供給できればいかなる方法を用いてもよいが、
例えば、AgI粉末などを用いることができるが、好ま
しくは、前記固体電解質に接続する陽極をめっき金属を
含む材料で構成するのがよい。陽極をめっき金属だけで
構成してもよいし、まためっき金属を容器に入れ、該容
器を陽極としてもよい。 【0023】本発明に用いられる被めっき体は、めっき
可能なものならなんでもよいが、例えば、金属、プラス
チックおよびセラミックスなどが好ましい。 【0024】本発明においては、電気めっきを行なう際
に、被めっき体と固体電解質を当接させるが、接触状態
を密にするため、被めっき体と固体電解質との一方にあ
るいは両方に荷重を加えるかあるいは両方との間にバネ
等により圧力を加えるのが好ましい。 【0025】被めっき体に固体電解質を当接させる際に
加える当接圧力は完全に密着させるためには、300g
/cm〜1000g/cmとするのが好適である。 【0026】本発明に用いられる印加電圧は、めっきが
できるものならなんでもよいが外部電源電圧であり、直
流電圧、パルス電圧、矩形波電圧のいずれかが好まし
い。 【0027】本発明の固相めっき方法においては、上記
被めっき体には陰極を接続し、上記ポリエチレンオキシ
ドにヨウ化銀を反応させてつくったイオン導電性の高分
子化合物からなると共に絶縁性の保護用筒体で保護され
かつ加熱された固体電解質には陽極を接続し、前記陰極
と前記陽極との間に上記電圧を印加して、前記被めっき
体に当接された前記固体電解質を介して、前記固体電解
質にめっき金属を供給しながら前記被めっき体にめっき
金属をめっきするものである。 【0028】本発明の固相めっき方法においては、めっ
きの結晶粒を微細し、めっき電流効率を上げるために、
固体電解質と被めっき体とのいずれか一方あるいは両方
に超音波を負荷してもよい。 【0029】ここで、超音波を負荷する方法としては、
超音波振動子を固体電解質または被めっき体に当てて照
射する方法がよい。 【0030】超音波の負荷によるめっきの結晶粒が微細
となりかつめっき電流が上がる理由は、主に、超音波エ
ネルギーにより被めっき体のめっき表面の薄い酸化膜が
破壊されるため、めっき膜の密着性が高まるからであ
る。 【0031】以下に、本発明の固相めっき方法を実施す
る装置構成を添付の図面に示す好適な実施例に基づいて
さらに詳細に説明する。 【0032】図1は、本発明の固相めっき方法を実施す
る装置(以下、固相めっき装置という)の一実施例であ
る。 【0033】図1に示すように、被めっき体1に保護用
筒体2で保護された特定のイオン導電性の高分子化合物
からなる固体電解質3を当接する。固体電解質3に陽極
4を埋め込んで、外部電源(図示せず)の陰極−と被め
っき体1とを接続し、前記外部電源の陽極+と陽極4と
を接続する。 【0034】ここで、保護用筒体2は固体電解質3を保
護でき、めっきに障害にならないものであれば、いかな
る形状あるいはいかなる材質のものでもよいが、絶縁性
があるものがよく、例えば、硬質のポリエチレン製筒
体、テフロン製筒体、ナイロン製筒体などが好ましい。 【0035】また、固体電解質3の形状は、いかなる形
状でもよいが、当接部の形状は被めっき体1のめっき部
分の形状と全く同じあるいは少し大きめで略同一の形状
であるのが好ましい。 【0036】前述したように、陽極4はめっき金属イオ
ンの補給源とするのがよく、めっき金属またはめっき金
属を含有するものがよく、その形状に特に制限はないが
棒状のものが好ましい。 【0037】また、図2に示すように、固体電解質3の
温度を高温に保持するため、図2に示すめっき装置の保
護用筒体2に加熱装置を設けてもよい。図2において
は、固体電解質3の加熱は保護用筒体2の外側に加熱筒
5を配設し、高温流体を加熱筒5の下方に設けられた入
口6から流入させ、固体電解質3を加熱した前記高温流
体を加熱筒5の上方に設けられた出口7から排出させて
行なうことができる。もちろん、本発明に用いられる加
熱装置は図2に示す例に限定されない。 【0038】図1および図2に示す固相めっき装置にお
いて、被めっき体1および固体電解質3のいずれか一方
あるいは両方に超音波を負荷する時は、被めっき体1の
下側からあるいは固体電解質3の上側から負荷するのが
よい。 【0039】以上、本発明の固相めっき方法を実施する
装置について説明したが、本発明はこれに限定されるわ
けではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、
種々の改良ならびに設計の変更が可能なことは勿論であ
る。 【0040】 【実施例】以下に、本発明を実施例を含む8つの実験例
に基づいて詳細に説明する。実験例4が本発明の実施例
であり、実験例1〜3および実験例5〜8の方法は、本
発明にも適用できる手段を含んではいるが、本発明の範
囲外のものである。 【0041】(実験例1) 図1に示す固相めっき装置を用いて、固相めっき方法
実施した。 【0042】ここで、固体電解質3には非晶質で高導電
率の銀イオン導電性ガラス(Ag(WO))を
使用した。固体電解質の保護体である筒体2は硬質のポ
リエチレン製筒体とした。陽極4には導電性銀イオンの
補給源である99.99%の純度の2mmφの純銀陽極
棒を使用した。 【0043】次に、めっきの手順を説明すると、まず、
被めっき体1として用いた厚さ1.0mmの銅板(10
0×100mm)を脱脂酸洗して乾燥させ表面を清浄な
状態とした。次に、固体電解質3を約500g/cm
の荷重で当接させ、単相全波の直流電流を印加した。固
体電解質3である棒状の銀イオン導電性ガラスの断面積
は5mmφ=約20mmであり、先端部は0.06μ
mの平均粗さに研磨加工した。 【0044】この実験例1における部分めっきの電流電
圧曲線(常温25℃の時)を図3に示す。電圧を印加す
るとまず約0.5Vの分極電圧(A領域)があり、すな
わちこれは活性化エネルギーに相当する活性化過電圧で
あった。この分極電圧(A領域)を過ぎると電流の立ち
上がり領域Bに移りめっきが開始された。電流が流れ始
めると陽極4である純銀陽極棒から銀イオンの注入がお
こなわれ、固体電解質3であるAg(WO)中
を銀イオンが移動して陰極の被めっき体1である銅板の
表面で放電して金属銀として折出した。10Vの印加電
圧の時の電流値は0.35A=1.75A/cm=1
75A/dm(固体電解質3の断面積当り)であっ
た。銀めっきの成膜速度は1A/dmの電流密度の
時、ファラデーの法則により0.01μm/秒であるか
ら、実験例1における成膜速度は0.01×175=
1.75μm/秒の値となった。この成膜速度は従来の
電気めっきの50〜100倍の速度であり、最新の高速
噴流式水溶液めっき法の2〜5倍の速度であった。 【0045】(実験例2) 図2に示す固相めっき装置を用いて、実験例1と同様に
して固相めっき方法を実施した。実験例2では固体電解
質3の温度を高温に保持するために、実験例1の固相め
っき装置に加熱筒5を筒体3の外側に配設し、沸湯水入
口6より100℃の熱水を注入し沸湯水出口7より排出
させた。このことにより固体電解質3の内部平均温度は
100℃に保持することができた。また、印加電圧10
Vの最大電流は図4に示すように0.42A=2.1A
/cm=210A/dmとなった。この電流密度に
おける成膜速度は0.01×210=2.1μm/秒で
高速噴流式めっき法の2.4〜6倍の速度となった。I
Cリードフレーム等の銀めっきの必要めっき厚さは約2
〜4μmであり、実験例1の方法では10Vの印加電圧
の時、約1秒間でこの厚さを達成することができた。 【0046】以上のように、Ag(WO)固体
電解質の導電率は約4.7×10−2Ω−1cm
−1(25℃)であり、これは通常の電導体と考えた場
合10Vの電圧では0.47A(at25℃)が最大で
あるが実験例2では約0.42A、実験例1では約0.
35Aの電流が達成できた。導電率より計算した電流よ
りも実際の電流が小さくなるのは、被めっき体1と固体
電解質3との接触抵抗による電圧成分と銀電極4の固体
電解質3への溶解と被めっき体1への銀イオンの折出の
活性化過電圧成分が含まれるためである。 【0047】(実験例3) 固体電解質としてRbAgを用い、実験例1およ
び2と同様にして、相めっき方法を実施した。この場
合、導電率はAg(WO)の約5.7倍であ
り、低い電圧で高いめっき電流が得られた。実験例3で
は印加電圧10Vの最大電流密度は、加熱なしで1.9
A、100℃に加熱すると3.85Aの電流値よりそれ
ぞれ950A/dm、1925A/dmとなった。
この場合の成膜速度は加熱なしで0.01×950=
9.5μm/秒、加熱すると0.01×1925=1
9.25μm/秒が得られた。このため、4μmの必要
めっき厚さに要する時間は加熱なしで4÷9.5=0.
42秒、100℃に加熱すると4÷19.25=0.2
0秒で、瞬時にして部分めっきを終了させることができ
た。 【0048】電圧を10V以上に上げて電流値を上げれ
ばさらに高速のめっきが可能であるが、めっき時間が短
すぎてめっき厚の制御が不可能となり、実用上適さな
い。 【0049】(実験例4〜本発明の実施例) 固体電解質としてイオン導電性高分子材料を用い、実験
1および2と同様にして、本発明の固相めっき方法を
実施した。このイオン導電性高分子材料はPEO(ポリ
エチレンオキシド)にAgIを反応させ作った。 【0050】このイオン導電性高分子材料の導電率は、
無機固体電解質のそれと比較して一般に小さく、PEO
−AgI反応生成物の場合約100℃で10−1Ω−1
cm−1であるが、高分子材料では軟質なため被めっき
体1への表面なじみが良く、被めっき体に当接させるに
都合が良いので表面凹凸の被めっき材の場合の固相めっ
きに適した。PEO−AgI中への陽極純銀棒の埋め込
みは、PEO−AgIに陽極純銀棒の直径より小さい穴
を研削により設け純銀棒の陽極4を取付けた。これは無
機固体電解質の場合と同様の方法であった。このPEO
−AgIを固体電解質として用い、実験例2と同様に固
相めっき方法を実施した場合の電流電圧曲線を図5に示
す。 【0051】電圧10Vの時の最大電流は約0.75×
10−2Aであり、電流密度として3.75A/dm
に相当する。この場合の成膜速度は0.01×3.75
=0.0375μm/秒で2μmの銀めっき厚さを得る
に要しためっき時間は2÷0.0375=53秒であっ
た。 【0052】(実験例5) 印加電圧としてパルス電圧および矩形波電圧を用い、
験例1と同様にして、固相めっき方法を実施した。使用
した波形を図6および図7に示す。図6および図7の波
形はいずれも水溶液の電気めっきの高電流密度化と密着
性の向上およびめっき結晶の微細化の目的に使用されて
いるものである。ただし、電圧の正負の時間の比率パル
ス波形にするか矩形波波形にするか等は必要とするめっ
きの膜質との関係で多様に選定されている。従って、
験例5の代表的な波形として図6および図7を選定し
た。めっき電流は図6に示すパルス波形の場合、印加電
圧10Vの時に0.40A、図7に示す矩形波電圧の場
合に、0.44Aに向上した。また、パルス波形および
矩形波では結晶粒が微細で密着性の良好なめっきが得ら
れた。 【0053】(実験例6) 被めっき体1に0.5t厚さのセラミック基板を用い、
その上部に無電解銅めっきを全面に1.0μm施したも
のを用い、実験例1と同様にして固相めっき方法を実施
した。銀めっきは実験例1と同様の条件で同様に行なう
ことができた。 【0054】(実験例7実験例 1における固相めっき方法を実施するに当り、被
めっき体1に対して出力75W、周波数200Hzの超
音波を負荷した。超音波の負荷方法は被めっき体1の下
部から超音波振動子を当てて照射した。 【0055】超音波の効果はめっきの結晶粒が微細とな
りかつめっき電流が10Vの印加電圧の時0.44Aま
で高まった。 【0056】超音波エネルギーにより被めっき体1の表
面の薄い酸化膜が破壊されるため、めっき膜の密着性が
高まった。 【0057】(実験例8実験例 1における固相めっき方法を実施するにあたり、
固体電解質3にRbCuClを用いた。銅めっ
きのため陽極には99.99%の純銅棒を用いた。Rb
CuClの導電率は4.7×10−1Ω−1
−1であり、10Vの印加電圧の時、4.0A=20
00A/dmの電流密度が得られた。銅の成膜速度は
電流密度1A/dmの時0.0074μm/秒であ
り、従って2000A/dmでは14.8μm/秒の
成膜速度が得られた。めっき膜の粒子は非常に微細であ
り密着性も良好であった。 【0058】以上、実験例1〜8において実施した固相
めっき方法により得られた固相めっき膜の性能を試験し
た。その条件および結果を表1に示す。ここで、曲げ密
着性を調べるため、めっき厚さを要求値より高い10μ
mに設定した。 【0059】曲げ密着性試験はめっき面を内側として
0.5Rに90°折り曲げ、次に曲げ戻して表面を10
倍(×10)の顕微鏡で観察した。その結果、素地面ま
で達する微細クラックによるハガレで判定した。 【0060】次に、従来法と実験例の方法との電気めっ
きにおける比較をめっき位置精度、可能な最小のめっき
エリア、めっき速度およびめっき粒径について行なっ
た。その結果を表2に示す。 【0061】 【表1】【0062】 【表2】【0063】表1および表2から明らかなように、本発
明の特定のイオン導電性の高分子化合物からなる固体電
解質を用いた固相めっき方法により、高精度で微細な粒
径の微細クラックによるはがれの生じないめっきを得る
ことができる。 【0064】さらに、めっき電圧の波形をパルス電圧あ
るいは矩形波電圧にすること、あるいは超音波を負荷す
ることにより高品質のめっきを得ることができる。ま
た、加熱することにより、めっき速度あげることができ
る。 【0065】 【発明の効果】以上、詳述したように、本発明には、次
のような効果がある。 【0066】(1)本発明によれば、めっきに必ず附随
していた公害問題の解消を図ることができる。すなわ
ち、めっきを実施する際に薬品をまったく使わないた
め、公害問題が発生しない。 【0067】(2)本発明によれば、従来のめっき方法
に比べ、位置精度が高いので、部分めっきがめっきマス
クを用いずに容易にしかも微細に高精度にできる。 【0068】(3) めっき性能の向上を図ることがで
きる。本発明の方法によるめっきはめっきの粒径が微細
なため、密着性が非常に優れる。 【0069】(4) 本発明によれば、めっきの経済性
を向上させることができる。めっき薬品を使用しないた
め、めっき費用の低減が図れる。 【0070】(5) 本発明によれば、めっき設備費が
安い。高価な長いめっき槽を必要としないため、設備費
が安い。例えば次の通りである。 【0071】従来のめっき設備(ICリードルーム、1
000万個/月)=70,000,000円。 【0072】本発明のめっき設備(ICリードルーム、
1000万個/月)=30,000,000円。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の固相めっき方法を実施する装置一実施
例の概略図。 【図2】本発明の固相めっき方法を実施する装置別の実
施例の概略図。 【図3】実験例1の固相めっき方法において用いられ
直流電圧の電源電圧に対する電流のグラフ。 【図4】実験例2の固相めっき方法において用いられ
直流電圧の電源電圧に対する電流のグラフ。 【図5】実験例5の固相めっき方法において用いられ
直流電圧の電源電圧に対する電流のグラフ。 【図6】実験例5の固相めっき方法において用いられ
パルス電圧および矩形波電圧の波形。 【図7】実験例5の固相めっき方法において用いられ
パルス電圧および矩形波電圧の波形。 【符号の説明】 1 被めっき体 2 保護用筒体 3 固体電解質 4 陽極 5 加熱筒 6 高温流体入口 7 高温流体出口

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.ポリエチレンオキシドにヨウ化銀を反応させてつく
    ったイオン導電性の高分子化合物からなると共に絶縁性
    の保護用筒体で保護されかつ加熱された固体電解質を被
    めっき体に当接し、前記被めっき体を陰極に、かつ前記
    固体電解質にめっき金属と同じ材質からなる陽極を接続
    し、前記陰極と前記陽極との間に電圧を印加することを
    特徴とする固相めっき方法。
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