JP2670575B2 - クロロチオフエンジオキシアミンの製造方法及びこれを用いる重合体の製造方法 - Google Patents
クロロチオフエンジオキシアミンの製造方法及びこれを用いる重合体の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、クロロチオフエンジオキシアミンの製造方
法に関し、詳しくは、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒ
ドロチオフエン−1,1−ジオキシドと飽和又は不飽和の
第2級アミン又は第3級アミンとを反応させることによ
つて、クロロチオフエンジオキシアミンを製造する方法
に関する。
法に関し、詳しくは、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒ
ドロチオフエン−1,1−ジオキシドと飽和又は不飽和の
第2級アミン又は第3級アミンとを反応させることによ
つて、クロロチオフエンジオキシアミンを製造する方法
に関する。
従来の技術 次式 で表わされる3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオ
フエン−1,1−ジオキシドは、米国特許第2,957,887号明
細書に記載されているように、既に知られている化合物
である。この化合物は、例えば、後述するような生物活
性作用を有するが、他方、一般的に、アルカリに対して
極めて不安定であつて、容易に分解するので、その取扱
いが容易ではない。
フエン−1,1−ジオキシドは、米国特許第2,957,887号明
細書に記載されているように、既に知られている化合物
である。この化合物は、例えば、後述するような生物活
性作用を有するが、他方、一般的に、アルカリに対して
極めて不安定であつて、容易に分解するので、その取扱
いが容易ではない。
発明が解決しようとする課題 そこで、本発明者らは、3,3,4,4−テトラクロロテト
ラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシドの安定化を図る
ために鋭意研究した結果、この化合物が第2級又は第3
級アミンと容易に反応して、安定なクロロチオフエンジ
オキシアミンを与え、また、分子内に炭素間二重結合を
有する第2級又は第3級アミンを反応させることによつ
て、分子内に重合性の二重結合を有するクロロチオフエ
ンジオキシアミンを得ることができることを見出し、更
に、このように、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロ
チオフエン−1,1−ジオキシドに分子内に炭素間二重結
合を有する第2級又は第3級アミンを反応させて得られ
る重合体がフイルム形成性を有することを見出すと共
に、これらクロロチオフエンジオキシアミン及びその重
合体が、高い生物活性作用を有し、例えば、細菌、カ
ビ、酵母等の微生物、淡水及び海水産の藻類、フジツ
ボ、ホヤ、セルプラ、ムラサキガイ、カラスガイ、フサ
コケムシ等の水中生物に対して防除作用があることを見
出して、本発明に至つたものである。
ラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシドの安定化を図る
ために鋭意研究した結果、この化合物が第2級又は第3
級アミンと容易に反応して、安定なクロロチオフエンジ
オキシアミンを与え、また、分子内に炭素間二重結合を
有する第2級又は第3級アミンを反応させることによつ
て、分子内に重合性の二重結合を有するクロロチオフエ
ンジオキシアミンを得ることができることを見出し、更
に、このように、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロ
チオフエン−1,1−ジオキシドに分子内に炭素間二重結
合を有する第2級又は第3級アミンを反応させて得られ
る重合体がフイルム形成性を有することを見出すと共
に、これらクロロチオフエンジオキシアミン及びその重
合体が、高い生物活性作用を有し、例えば、細菌、カ
ビ、酵母等の微生物、淡水及び海水産の藻類、フジツ
ボ、ホヤ、セルプラ、ムラサキガイ、カラスガイ、フサ
コケムシ等の水中生物に対して防除作用があることを見
出して、本発明に至つたものである。
課題を解決するための手段 本発明によるクロロチオフエンジオキシアミンの製造
方法は、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフエ
ン−1,1−ジオキシドに第2級アミン又は第3級アミン
を反応させることを特徴とする。
方法は、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフエ
ン−1,1−ジオキシドに第2級アミン又は第3級アミン
を反応させることを特徴とする。
本発明による上記クロロチオフエンジオキシアミンの
製造において用い得る飽和第2級アミン又は第3級アミ
ンとしては、例えば、ジエチルアミン、ジイソプロピル
アミン、ジ−N−ブチルアミン、トリエチルアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン
等を挙げることができる。
製造において用い得る飽和第2級アミン又は第3級アミ
ンとしては、例えば、ジエチルアミン、ジイソプロピル
アミン、ジ−N−ブチルアミン、トリエチルアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン
等を挙げることができる。
本発明に従つて、第2級アミン又は第3級アミンとし
て、分子内に炭素間二重結合を有する不飽和アミンを用
いることによつて、分子内に炭素間二重結合を有する不
飽和クロロチオフエンジオキシアミンを得ることができ
る。
て、分子内に炭素間二重結合を有する不飽和アミンを用
いることによつて、分子内に炭素間二重結合を有する不
飽和クロロチオフエンジオキシアミンを得ることができ
る。
かかる分子内に炭素間二重結合を有する第2級アミン
又は第3級アミンとして、例えば、N−メチルアリルア
ミン、N,N−ジメチルアリルアミン、N−t−ブチルア
ミノエチルアクリレート、N−t−ブチルアミノエチル
メタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N
−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミ
ノプロピルメタアクリルアミド、2−(1−アジリジニ
ル)エチルメタクリレート、2−(1−アジリジニル)
エチルアクリレート、ポリ(N,N−ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート)、ポリ(N−t−ブチルアミノエチ
ルアクリレート)、ポリ(N,N−ジメチルアミノエチル
アクリルアミド)、ビニルピリジン等を挙げることがで
きる。
又は第3級アミンとして、例えば、N−メチルアリルア
ミン、N,N−ジメチルアリルアミン、N−t−ブチルア
ミノエチルアクリレート、N−t−ブチルアミノエチル
メタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレ
ート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N
−ジメチルアミノエチルアクリルアミド、N,N−ジメチ
ルアミノプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミ
ノプロピルメタアクリルアミド、2−(1−アジリジニ
ル)エチルメタクリレート、2−(1−アジリジニル)
エチルアクリレート、ポリ(N,N−ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート)、ポリ(N−t−ブチルアミノエチ
ルアクリレート)、ポリ(N,N−ジメチルアミノエチル
アクリルアミド)、ビニルピリジン等を挙げることがで
きる。
本発明の方法によれば、一般式 (式中、Aは飽和又は不飽和のアミン残基を示し、R1は
炭化水素基又はAと共に形成する環状炭化水素基を示
す。) で表わされる第2級アミンを用いるとき、このアミンの
有するアミノ水素と3,3,4,4−テトラクロロテトラヒド
ロチオフエン−1,1−ジオキシドの有する塩素の脱塩化
水素反応によつて、第3級アミンの混合物を得ることが
できる。即ち、得られる反応生成物は、下式に示すよう
に、トリクロロテトラヒドロチオフエンジオキシアミン
(III a)、ジクロロトリヒドロチオフエンジオキシア
ミン(III b)及びモノクロロジヒドロチオフエンジオ
キシアミン(III c)で表わされるクロロチオフエンジ
オキシアミンの混合物である。
炭化水素基又はAと共に形成する環状炭化水素基を示
す。) で表わされる第2級アミンを用いるとき、このアミンの
有するアミノ水素と3,3,4,4−テトラクロロテトラヒド
ロチオフエン−1,1−ジオキシドの有する塩素の脱塩化
水素反応によつて、第3級アミンの混合物を得ることが
できる。即ち、得られる反応生成物は、下式に示すよう
に、トリクロロテトラヒドロチオフエンジオキシアミン
(III a)、ジクロロトリヒドロチオフエンジオキシア
ミン(III b)及びモノクロロジヒドロチオフエンジオ
キシアミン(III c)で表わされるクロロチオフエンジ
オキシアミンの混合物である。
他方、一般式 (式中、Aはアミン残基を示し、R2はそれぞれ独立に炭
化水素基を示し、又は二つのR2にて共に形成する環状炭
化水素基を示す。) で表わされる第3級アミンを用いるとき、前記と同様の
脱塩化水素によつて、第4級化したアミンの混合物を得
ることができる。即ち、得られる反応生成物は、下式に
示すように、第4級化したトリクロロテトラヒドロチオ
フエンジオキシアンモニウム(IV a)、ジクロロトリヒ
ドロチオフエンジオキシアンモニウム(IV b)及びモノ
クロロジヒドロチオフエンジオキシアンモニウム(IV
c)からなる混合物である。
化水素基を示し、又は二つのR2にて共に形成する環状炭
化水素基を示す。) で表わされる第3級アミンを用いるとき、前記と同様の
脱塩化水素によつて、第4級化したアミンの混合物を得
ることができる。即ち、得られる反応生成物は、下式に
示すように、第4級化したトリクロロテトラヒドロチオ
フエンジオキシアンモニウム(IV a)、ジクロロトリヒ
ドロチオフエンジオキシアンモニウム(IV b)及びモノ
クロロジヒドロチオフエンジオキシアンモニウム(IV
c)からなる混合物である。
本発明の方法において、3,3,4,4−テトラクロロテト
ラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシドと上記第2級ア
ミン又は第3級アミンとの反応は、これらを等モルにて
反応させてもよく、或いはいずれか一方を過剰に用いて
反応させてもよい。しかしながら、反応は、発熱反応で
あるので、通常、反応混合物の冷却が容易であるよう
に、有機溶剤中で行なわれる。
ラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシドと上記第2級ア
ミン又は第3級アミンとの反応は、これらを等モルにて
反応させてもよく、或いはいずれか一方を過剰に用いて
反応させてもよい。しかしながら、反応は、発熱反応で
あるので、通常、反応混合物の冷却が容易であるよう
に、有機溶剤中で行なわれる。
特に、望ましくない副反応を抑制するためには、メタ
ノール、エタノール等の低級脂肪族アルコール類、アセ
トニトリル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケ
トン等の脂肪族ケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル等の
低級脂肪族カルボン酸アルキルエステル類、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド等の酸アミド類、ジ
オキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類、エ
チレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコ
ールのモノ又はジエーテル類等が好ましく用いられる。
反応は、通常、室温から用いる溶剤の還流温度までの範
囲で行なわれる。
ノール、エタノール等の低級脂肪族アルコール類、アセ
トニトリル等のニトリル類、ベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケ
トン等の脂肪族ケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル等の
低級脂肪族カルボン酸アルキルエステル類、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド等の酸アミド類、ジ
オキサン、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類、エ
チレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコ
ールのモノ又はジエーテル類等が好ましく用いられる。
反応は、通常、室温から用いる溶剤の還流温度までの範
囲で行なわれる。
上記第2級アミン又は第3級アミンとして不飽和アミ
ンを用いる場合は、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒド
ロチオフエン−1,1−ジオキシドとの反応において、こ
れらアミンが重合するのを防止するために、適宜量の重
合禁止剤の存在下で反応を行なうことが好ましい。用い
る重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノンモノメ
チルエーテル、ハイドロキノン、カテコール、t−ブチ
ルカテコール等を挙げることができる。これら重合禁止
剤は、通常、不飽和アミンに対して、10〜10000ppmの範
囲で用いられる。
ンを用いる場合は、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒド
ロチオフエン−1,1−ジオキシドとの反応において、こ
れらアミンが重合するのを防止するために、適宜量の重
合禁止剤の存在下で反応を行なうことが好ましい。用い
る重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノンモノメ
チルエーテル、ハイドロキノン、カテコール、t−ブチ
ルカテコール等を挙げることができる。これら重合禁止
剤は、通常、不飽和アミンに対して、10〜10000ppmの範
囲で用いられる。
このように、3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチ
オフエン−1,1−ジオキシドと分子内に炭素間二重結合
を有する不飽和第2級又は第3級アミンとの反応によつ
て得られる分子内に炭素間二重結合を有するクロロチオ
フエンジオキシアミンは、その炭素間二重結合によつ
て、ラジカル、アニオン又はカチオン重合性を有し、そ
れ自体の単独重合によつて、又は他の適宜の重合性単量
体との共重合によつて(共)重合体を与える。また、重
合法としても、ブロツク重合、溶液重合、水中での乳化
重合、懸濁重合等が適宜に採用される。しかし、重合の
容易性及び経済性からみて、多くの場合、溶液又は乳化
ラジカル重合が好ましく採用される。
オフエン−1,1−ジオキシドと分子内に炭素間二重結合
を有する不飽和第2級又は第3級アミンとの反応によつ
て得られる分子内に炭素間二重結合を有するクロロチオ
フエンジオキシアミンは、その炭素間二重結合によつ
て、ラジカル、アニオン又はカチオン重合性を有し、そ
れ自体の単独重合によつて、又は他の適宜の重合性単量
体との共重合によつて(共)重合体を与える。また、重
合法としても、ブロツク重合、溶液重合、水中での乳化
重合、懸濁重合等が適宜に採用される。しかし、重合の
容易性及び経済性からみて、多くの場合、溶液又は乳化
ラジカル重合が好ましく採用される。
ラジカル重合においては、アゾ化合物、過酸化物、過
硫酸塩等の通常のラジカル重合開始剤が用いられる。具
体的には、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、過酸
化ベンゾイル、過硫酸カリウム等が一般的に用いられ
る。
硫酸塩等の通常のラジカル重合開始剤が用いられる。具
体的には、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、過酸
化ベンゾイル、過硫酸カリウム等が一般的に用いられ
る。
溶液ラジカル重合を採用するときは、溶剤としては、
通常、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール等の低級脂肪族アルコール類、酢酸エチル等の低級
脂肪族カルボン酸エステル類、エチレングリコールモノ
ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル等の(ポリ)アルキレングリコールのモノ又はジエー
テル類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エー
テル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
等の低級脂肪族カルボン酸アミド類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類が用いられる。特
に、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、
エチレングリコールモノブチルエーテルが好ましく用い
られる。
通常、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール等の低級脂肪族アルコール類、酢酸エチル等の低級
脂肪族カルボン酸エステル類、エチレングリコールモノ
ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル等の(ポリ)アルキレングリコールのモノ又はジエー
テル類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状エー
テル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
等の低級脂肪族カルボン酸アミド類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類が用いられる。特
に、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、
エチレングリコールモノブチルエーテルが好ましく用い
られる。
ラジカル重合において、反応温度は、用いる重合開始
剤の分解温度以上であることが好ましく、用いる重合開
始剤にもよるが、通常、室温から約150℃の範囲であ
る。重合開始剤の分解温度を低下させるために、重合開
始剤と共に還元剤を併用してもよく、かかる還元剤とし
て、例えば、メタハイドロサルフアイトナトリウム、ホ
ルムアルデヒドハイドロサルフアイトナトリウム、アス
コルビン酸、ジエチルアニリン等が用いられる。
剤の分解温度以上であることが好ましく、用いる重合開
始剤にもよるが、通常、室温から約150℃の範囲であ
る。重合開始剤の分解温度を低下させるために、重合開
始剤と共に還元剤を併用してもよく、かかる還元剤とし
て、例えば、メタハイドロサルフアイトナトリウム、ホ
ルムアルデヒドハイドロサルフアイトナトリウム、アス
コルビン酸、ジエチルアニリン等が用いられる。
次に、前記分子内に二重結合を有するクロロチオフエ
ンジオキシアミン混合物の乳化(共)重合は、通常、乳
化剤を用いて、水中にて行なわれる。乳化剤としては、
アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界
面活性剤又は両性界面活性剤のいずれをも用いることが
できる。
ンジオキシアミン混合物の乳化(共)重合は、通常、乳
化剤を用いて、水中にて行なわれる。乳化剤としては、
アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、カチオン界
面活性剤又は両性界面活性剤のいずれをも用いることが
できる。
本発明による上記不飽和クロロチオフエンジオキシア
ミンと共重合し得る単量体としては、種々のものを用い
ることができる。かかる単量体として、例えば、エチレ
ン、プロピレン等のα−オレフイン、ブタジエン、イソ
プレン等の共役ジエン、アクリル酸、メタクリル酸等の
α,β−不飽和カルボン酸、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキ
シル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、N,N−ジメ
チルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノ
プロピルアクリレート、N−t−ブチルアミノエチルメ
タクリレート、グリシジルエチルメタクリレート等の
α,β−不飽和カルボン酸エステル、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル、スチレン
等の芳香族ビニル化合物、酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニ
ル等のビニルエステル、塩化ビニル等のハロゲン化ビニ
ル化合物、エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビ
ニルエーテル等のビニルエーテル、その他N−ビニルピ
ロリドン、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、アク
リルアミド、メタクリルアミド、アリルアミン等を挙げ
ることができる。
ミンと共重合し得る単量体としては、種々のものを用い
ることができる。かかる単量体として、例えば、エチレ
ン、プロピレン等のα−オレフイン、ブタジエン、イソ
プレン等の共役ジエン、アクリル酸、メタクリル酸等の
α,β−不飽和カルボン酸、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキ
シル、2−ヒドロキシエチルアクリレート、N,N−ジメ
チルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノ
プロピルアクリレート、N−t−ブチルアミノエチルメ
タクリレート、グリシジルエチルメタクリレート等の
α,β−不飽和カルボン酸エステル、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル、スチレン
等の芳香族ビニル化合物、酢酸ビニル、クロロ酢酸ビニ
ル等のビニルエステル、塩化ビニル等のハロゲン化ビニ
ル化合物、エチルビニルエーテル、2−クロロエチルビ
ニルエーテル等のビニルエーテル、その他N−ビニルピ
ロリドン、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、アク
リルアミド、メタクリルアミド、アリルアミン等を挙げ
ることができる。
このように、本発明によつて得られるクロロチオフエ
ンジオキシアミンを他の重合性単量体と共重合させるこ
とによつて、単独の重合体に比べて、耐水性や架橋構造
を付与し、或いは水溶化したり、また、柔軟な又は硬い
被膜を形成させることができる。
ンジオキシアミンを他の重合性単量体と共重合させるこ
とによつて、単独の重合体に比べて、耐水性や架橋構造
を付与し、或いは水溶化したり、また、柔軟な又は硬い
被膜を形成させることができる。
発明の効果 3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオフエン−1,1
−ジオキシドは、前述したように、一般的に、アルカリ
に対して極めて不安定であつて、容易に分解することが
知られているが、本発明の方法によれば、以上に説明し
たように、これに第2級又は第3級アミンを反応させる
ことによつて、安定なクロロチオフエンジオキシアミン
を得ることができる。
−ジオキシドは、前述したように、一般的に、アルカリ
に対して極めて不安定であつて、容易に分解することが
知られているが、本発明の方法によれば、以上に説明し
たように、これに第2級又は第3級アミンを反応させる
ことによつて、安定なクロロチオフエンジオキシアミン
を得ることができる。
特に、本発明の方法に従つて、3,3,4,4−テトラクロ
ロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシドに分子内
に炭素間二重結合を有する不飽和の第2級又は第3級ア
ミンを反応させることによつて、分子内に重合性の二重
結合を有する重合性のクロロチオフエンジオキシアミン
を得ることができる。この重合性アミンは、ラジカル重
合やイオン重合によつて、単独重合体又は共重合体を与
え、且つ、共重合体は、共重合単量体成分を選択するこ
とによつて、フイルム形成性を有する。
ロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシドに分子内
に炭素間二重結合を有する不飽和の第2級又は第3級ア
ミンを反応させることによつて、分子内に重合性の二重
結合を有する重合性のクロロチオフエンジオキシアミン
を得ることができる。この重合性アミンは、ラジカル重
合やイオン重合によつて、単独重合体又は共重合体を与
え、且つ、共重合体は、共重合単量体成分を選択するこ
とによつて、フイルム形成性を有する。
更に、本発明の方法によつて得られるクロロチオフエ
ンジオキシアミン又はその(共)重合体は、高い生物活
性作用を有し、例えば、細菌、カビ、酵母等の微生物、
淡水及び海水産の藻類、フジツボ、ホヤ、セルプラ、ム
ラサキガイ、カラスガイ、フサコケムシ等の水中生物に
対して防除作用を有する。従つて、本発明の方法によつ
て得られるクロロチオフエンジオキシアミン混合物又は
その重合体は、これら防除組成物として用いることがで
きる。
ンジオキシアミン又はその(共)重合体は、高い生物活
性作用を有し、例えば、細菌、カビ、酵母等の微生物、
淡水及び海水産の藻類、フジツボ、ホヤ、セルプラ、ム
ラサキガイ、カラスガイ、フサコケムシ等の水中生物に
対して防除作用を有する。従つて、本発明の方法によつ
て得られるクロロチオフエンジオキシアミン混合物又は
その重合体は、これら防除組成物として用いることがで
きる。
実施例 以下に本発明の実施例と共に、本発明によるクロロチ
オフエンジオキシアミンの(共)重合体の製造例ほかを
参考例としして挙げるが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
オフエンジオキシアミンの(共)重合体の製造例ほかを
参考例としして挙げるが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
実施例1 温度計、撹拌機及び還流冷却機を備えた500ml容量反
応容器にアセトニトリル80gを仕込み、これに3,3,4,4−
テトラクロロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシ
ド51.6g(0.2モル)を溶解させ、温度を20℃に調整し
た。
応容器にアセトニトリル80gを仕込み、これに3,3,4,4−
テトラクロロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシ
ド51.6g(0.2モル)を溶解させ、温度を20℃に調整し
た。
N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート31.4g(0.
2モル)をアセトニトリル10gに溶解させた溶液を上記溶
液に滴下ろうとから約20分を要して滴下した。反応混合
物は約50℃まで昇温した。次いで、油浴上で還流温度
(約81℃)まで加熱した後、更に、2時間この温度に保
持した。
2モル)をアセトニトリル10gに溶解させた溶液を上記溶
液に滴下ろうとから約20分を要して滴下した。反応混合
物は約50℃まで昇温した。次いで、油浴上で還流温度
(約81℃)まで加熱した後、更に、2時間この温度に保
持した。
反応終了後、ロータリーエバポレータにて反応混合物
から減圧下に45℃以下の温度で溶剤を除去して、淡黄色
のやや湿りのあるワツクス状物81g(融点55〜60℃)を
粗生成物として得た。
から減圧下に45℃以下の温度で溶剤を除去して、淡黄色
のやや湿りのあるワツクス状物81g(融点55〜60℃)を
粗生成物として得た。
この生成物をメタノール30gに溶解させ、約400mlのヘ
キサンにて洗浄した後、静置して、分液装置にて下層を
回収した。このヘキサンによる洗浄の操作を更に5回繰
り返して、反応生成物を精製した。この後、更に、ロー
タリーエバポレータにて35℃、15mmHgの減圧下で溶剤を
除去して、反応生成物Aを得た。
キサンにて洗浄した後、静置して、分液装置にて下層を
回収した。このヘキサンによる洗浄の操作を更に5回繰
り返して、反応生成物を精製した。この後、更に、ロー
タリーエバポレータにて35℃、15mmHgの減圧下で溶剤を
除去して、反応生成物Aを得た。
この反応生成物Aのプロトン核磁気共鳴スペクトルを
第1図に示す。このスペクトルには4,23ppm及び4.37ppm
にシグナルが認められる。これらは、テトラヒドロチオ
フエン骨格の水素を示し、下式に示すN,N′−ジメチル
−N−メタクリロオキシエチル−N−トリクロロテトラ
ヒドロキシチオフエンジオキシムアンモニウムクロライ
ド(V a)の存在を示す。
第1図に示す。このスペクトルには4,23ppm及び4.37ppm
にシグナルが認められる。これらは、テトラヒドロチオ
フエン骨格の水素を示し、下式に示すN,N′−ジメチル
−N−メタクリロオキシエチル−N−トリクロロテトラ
ヒドロキシチオフエンジオキシムアンモニウムクロライ
ド(V a)の存在を示す。
更に、6.67〜7.33ppmの間にシグナルが認められる。
これらは、トリヒドロチオフエン及びジヒドロチオフエ
ン骨格の水素に帰属され、N,N′−ジメチル−N−メタ
クリロオキシエチル−N−ジクロロトリヒドロキシチオ
フエンジオキシムアンモニウムクロライド(V b)及び
N,N′−ジメチル−N−メタクリロオキシエチル−N−
クロロチオフエンジオキシムアンモニウムクロライド
(V c)の存在を示す。他方、5.50〜6.30ppmにビニル炭
素(=CH2)上の水素に帰属されるシグナルが観測され
る。
これらは、トリヒドロチオフエン及びジヒドロチオフエ
ン骨格の水素に帰属され、N,N′−ジメチル−N−メタ
クリロオキシエチル−N−ジクロロトリヒドロキシチオ
フエンジオキシムアンモニウムクロライド(V b)及び
N,N′−ジメチル−N−メタクリロオキシエチル−N−
クロロチオフエンジオキシムアンモニウムクロライド
(V c)の存在を示す。他方、5.50〜6.30ppmにビニル炭
素(=CH2)上の水素に帰属されるシグナルが観測され
る。
参考例1 実施例1と同様の反応容器にイソプロパノール193g、
実施例1で得た反応生成物A20g及びメタクリル酸ブチル
180gを仕込み、これにアゾビスイソブチロニトリル0.7g
を加えて、油浴上にて約65℃まで加熱し、この温度で6
時間反応させた。次いで、アゾビスイソブチロニトリル
0.7gを加え、60〜70℃の温度で6時間反応させた。この
後、更に、アゾビスイソブチロニトリル0.7gを加え、6
時間反応させる操作を2回繰り返した。
実施例1で得た反応生成物A20g及びメタクリル酸ブチル
180gを仕込み、これにアゾビスイソブチロニトリル0.7g
を加えて、油浴上にて約65℃まで加熱し、この温度で6
時間反応させた。次いで、アゾビスイソブチロニトリル
0.7gを加え、60〜70℃の温度で6時間反応させた。この
後、更に、アゾビスイソブチロニトリル0.7gを加え、6
時間反応させる操作を2回繰り返した。
この結果、淡黄色透明な共重合体溶液を得た。この溶
液は、不揮発分(105℃で3時間、溶剤を除去して測定
した。以下、測定方法は同じ。)49.8%、粘度(B型回
転粘度計、25℃、以下、同じ。)7200センチポイズ、残
留単量体メタクリル酸ブチル(ガスクロマトグラフィー
による。)720ppmであつた。また、重合体の重量平均分
子量は18300であつた。
液は、不揮発分(105℃で3時間、溶剤を除去して測定
した。以下、測定方法は同じ。)49.8%、粘度(B型回
転粘度計、25℃、以下、同じ。)7200センチポイズ、残
留単量体メタクリル酸ブチル(ガスクロマトグラフィー
による。)720ppmであつた。また、重合体の重量平均分
子量は18300であつた。
上記共重合体溶液をガラス板に塗布し、乾燥させて、
膜厚約100μmの透明な塗膜を得た。この塗膜は、室温
で耐ブロツキング性を示し、また、水中に24時間浸漬し
たが、水に溶解しなかつた。
膜厚約100μmの透明な塗膜を得た。この塗膜は、室温
で耐ブロツキング性を示し、また、水中に24時間浸漬し
たが、水に溶解しなかつた。
参考例2 実施例1と同様の反応容器にエタノール200gと実施例
1で得た反応生成物A300gを仕込み、アゾビスイソブチ
ロニトリル11.7gを9回にわたつて加えながら、約70℃
の温度で62時間重合させて、暗褐色透明の重合体溶液を
得た。この溶液は、不揮発分60.3%、粘度1000センチポ
イズであつた。
1で得た反応生成物A300gを仕込み、アゾビスイソブチ
ロニトリル11.7gを9回にわたつて加えながら、約70℃
の温度で62時間重合させて、暗褐色透明の重合体溶液を
得た。この溶液は、不揮発分60.3%、粘度1000センチポ
イズであつた。
上記反応の間に溶液の粘度の上昇が認められたので、
前記反応生成物Aの単独重合体を得ることができたこと
が示される。
前記反応生成物Aの単独重合体を得ることができたこと
が示される。
第1図に示したスペクトルと比較して明らかなよう
に、4.27ppm及び4.40ppmにシグナルが観測され、これら
シグナルは、テトラヒドロキシチオフエン骨格の水素を
示し、6.87ppm及び7.30ppmのシグナルは、トリヒドロキ
シチオフエン及びチオフエン骨格の水素を示す。他方、
不飽和炭素(=CH2)上の水素に帰属される5.50〜6.30p
pmのシグナルが消失しており、単量体の共重合による重
合体の生成が示される。
に、4.27ppm及び4.40ppmにシグナルが観測され、これら
シグナルは、テトラヒドロキシチオフエン骨格の水素を
示し、6.87ppm及び7.30ppmのシグナルは、トリヒドロキ
シチオフエン及びチオフエン骨格の水素を示す。他方、
不飽和炭素(=CH2)上の水素に帰属される5.50〜6.30p
pmのシグナルが消失しており、単量体の共重合による重
合体の生成が示される。
参考例3 実施例1と同様の反応容器において、メタノール275g
中、実施例1で得た反応生成物A100g、アクリル酸n−
ブチル62.5g及びメタクリル酸メチル62.5gをアゾビスイ
ソブチロニトリル10.5g(1.5gを10時間ごと7回添加)
を用いて、還流温度(約63℃)で70時間重合させた。得
られた反応溶液は淡黄色透明であつた、不揮発分は44.3
%であつた。
中、実施例1で得た反応生成物A100g、アクリル酸n−
ブチル62.5g及びメタクリル酸メチル62.5gをアゾビスイ
ソブチロニトリル10.5g(1.5gを10時間ごと7回添加)
を用いて、還流温度(約63℃)で70時間重合させた。得
られた反応溶液は淡黄色透明であつた、不揮発分は44.3
%であつた。
この溶液をガラス板に塗布した後、加熱して溶剤を除
去し、得られた塗膜をプロトン核磁気共鳴スペクトルの
測定に供した。スペクトルを第2図に示す。
去し、得られた塗膜をプロトン核磁気共鳴スペクトルの
測定に供した。スペクトルを第2図に示す。
第1図に示したスペクトルと比較して明らかなよう
に、4.27ppm及び4.40ppmにシグナルが観測され、これら
シグナルは、テトラヒドロキシチオフエン骨格の水素を
示し、6.87ppm及び7.30ppmのシグナルは、トリヒドロキ
シチオフエン及びチオフエン骨格の水素を示す。他方、
不飽和炭素(=CH2)上の水素に帰属される5.50〜6.30p
pmのシグナルが消失しており、単量体の共重合による重
合体の生成が示される。
に、4.27ppm及び4.40ppmにシグナルが観測され、これら
シグナルは、テトラヒドロキシチオフエン骨格の水素を
示し、6.87ppm及び7.30ppmのシグナルは、トリヒドロキ
シチオフエン及びチオフエン骨格の水素を示す。他方、
不飽和炭素(=CH2)上の水素に帰属される5.50〜6.30p
pmのシグナルが消失しており、単量体の共重合による重
合体の生成が示される。
参考例4 温度計、撹拌機及び還流冷却器を備えた1容量反応
容器に脱イオン水557g、界面活性剤「トライトンX−10
5」(ローム・アンド・ハース社製、オクチルフエノー
ル−エチレンオキサイド付加物からなるノニオン系界面
活性剤)16g、実施例1で得た反応生成物A70g、アクリ
ル酸エチル140g、及び「パーブチルH−70」(t−ブチ
ルハイドロパーオキサイド、有効分70%、日本油脂
(株)製)14gを仕込み、50℃まで昇温した。この後、
温度を50〜60℃に保持しながら、「スーパーライトC」
(ホルムアルデヒドハイドロサルフアイトナトリウム、
三菱化成工業(株)製)5.6gを1.5時間ごとに4回に分
けて加え、乳化重合を行なつて、乳白色の重合体エマル
ジョンを得た。このエマルジョンは、不揮発分25.3%、
粘度7.5センチポイズ、pH1.0、残留単量体アクリル酸エ
チル500ppmであつた。
容器に脱イオン水557g、界面活性剤「トライトンX−10
5」(ローム・アンド・ハース社製、オクチルフエノー
ル−エチレンオキサイド付加物からなるノニオン系界面
活性剤)16g、実施例1で得た反応生成物A70g、アクリ
ル酸エチル140g、及び「パーブチルH−70」(t−ブチ
ルハイドロパーオキサイド、有効分70%、日本油脂
(株)製)14gを仕込み、50℃まで昇温した。この後、
温度を50〜60℃に保持しながら、「スーパーライトC」
(ホルムアルデヒドハイドロサルフアイトナトリウム、
三菱化成工業(株)製)5.6gを1.5時間ごとに4回に分
けて加え、乳化重合を行なつて、乳白色の重合体エマル
ジョンを得た。このエマルジョンは、不揮発分25.3%、
粘度7.5センチポイズ、pH1.0、残留単量体アクリル酸エ
チル500ppmであつた。
実施例2 温度計、撹拌機及び還流冷却器を備えた500ml容量反
応容器にアセトニトリル80gを仕込み、これに3,3,4,4−
テトラクロロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシ
ド51.6g(0.2モル)を溶解させ、温度を20℃に調整し
た。
応容器にアセトニトリル80gを仕込み、これに3,3,4,4−
テトラクロロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシ
ド51.6g(0.2モル)を溶解させ、温度を20℃に調整し
た。
N,t−ブチルアミノエチルメタクリレート37g(0.2モ
ル)をアセトニトリル10gに溶解させた溶液を上記溶液
に滴下ろうとから約20分を要して滴下した。反応混合物
は約50℃まで昇温した。次いで、油浴上で還流温度(約
81℃)まで加熱した後、更に、2時間この温度に保持し
た。
ル)をアセトニトリル10gに溶解させた溶液を上記溶液
に滴下ろうとから約20分を要して滴下した。反応混合物
は約50℃まで昇温した。次いで、油浴上で還流温度(約
81℃)まで加熱した後、更に、2時間この温度に保持し
た。
反応終了後、ロータリーエバポレータにて反応混合物
から45℃以下の温度で溶剤を除去して、室温において淡
黄色透明で粘稠な液体89gを粗反応生成物として得た。
から45℃以下の温度で溶剤を除去して、室温において淡
黄色透明で粘稠な液体89gを粗反応生成物として得た。
この生成物をメタノール30gに溶解させ、実施例1と
同様にして、ヘキサン洗浄によつて精製し、更に、ロー
タリーエバポレータにて35℃、15mmHgの減圧下で溶剤を
除去して、反応生成物Bを得た。
同様にして、ヘキサン洗浄によつて精製し、更に、ロー
タリーエバポレータにて35℃、15mmHgの減圧下で溶剤を
除去して、反応生成物Bを得た。
この反応生成物Bのプロトン核磁気共鳴スペクトルを
第3図に示す。このスペクトルには、4,20ppm及び4.33p
pmにシグナルが観測される。これらシグナルは、テトラ
ヒドロチオフエン骨格の水素に帰属され、N,t−ブチル
−N−メタクリロオキシエチル−N−トリクロロテトラ
ヒドロキシチオフエンジオキシアミン(VI a)の存在を
示す。
第3図に示す。このスペクトルには、4,20ppm及び4.33p
pmにシグナルが観測される。これらシグナルは、テトラ
ヒドロチオフエン骨格の水素に帰属され、N,t−ブチル
−N−メタクリロオキシエチル−N−トリクロロテトラ
ヒドロキシチオフエンジオキシアミン(VI a)の存在を
示す。
更に、6.67〜7.33ppmの間にシグナルが認められる。
これらは、トリヒドロチオフエン及びジヒドロチオフエ
ン骨格の水素に帰属され、N−t−ブチル−N−メタク
リロオキシエチル−N−ジクロロジヒドロキシチオフエ
ンジオキシアミン(VI b)及びN−t−ブチル−N−メ
タクリロオキシエチル−N−クロロジヒドロチオフエン
ジオキシアミン(VI c)の存在を示す。他方、5.3〜6.3
ppmにビニル炭素(=CH2)上の水素に帰属されるシグナ
ルが観測される。
これらは、トリヒドロチオフエン及びジヒドロチオフエ
ン骨格の水素に帰属され、N−t−ブチル−N−メタク
リロオキシエチル−N−ジクロロジヒドロキシチオフエ
ンジオキシアミン(VI b)及びN−t−ブチル−N−メ
タクリロオキシエチル−N−クロロジヒドロチオフエン
ジオキシアミン(VI c)の存在を示す。他方、5.3〜6.3
ppmにビニル炭素(=CH2)上の水素に帰属されるシグナ
ルが観測される。
参考例5 実施例1と同様の反応容器にメタノール67gと実施例
2で得た反応生成物B100gを仕込み、アゾビスイソブチ
ロニトリル1.6gを4回にわたつて加えながら、約70℃の
温度で24時間重合させて、濃黄色透明の重合体溶液を得
た。この溶液は、不揮発分60.1%、粘度4700センチポイ
ズであつた。
2で得た反応生成物B100gを仕込み、アゾビスイソブチ
ロニトリル1.6gを4回にわたつて加えながら、約70℃の
温度で24時間重合させて、濃黄色透明の重合体溶液を得
た。この溶液は、不揮発分60.1%、粘度4700センチポイ
ズであつた。
参考例6 実施例1と同様の反応容器にメタノール250g、実施例
2で得た反応生成物B125gアクリル酸n−ブチル62.5g及
びメタクリル酸メチル62.5gを仕込み、アゾビスイソブ
チロニトリル7.5g(1.5gを8時間ごとに5回添加)を用
いて、参考例3と同様にして、40時間反応させた。この
ようにして得られた反応溶液は淡黄色透明であつて、不
揮発分は49.6%であつた。
2で得た反応生成物B125gアクリル酸n−ブチル62.5g及
びメタクリル酸メチル62.5gを仕込み、アゾビスイソブ
チロニトリル7.5g(1.5gを8時間ごとに5回添加)を用
いて、参考例3と同様にして、40時間反応させた。この
ようにして得られた反応溶液は淡黄色透明であつて、不
揮発分は49.6%であつた。
この共重合体のプロトン核磁気共鳴スペクトルを第4
図に示す。第3図に示したスペクトルと比較して明らか
なように、4.28ppm及び4.40ppmにシグナルが観測され、
これらシグナルは、テトラヒドロチオフエン骨格の水素
を示し、6.88ppm及び7.28ppmのシグナルは、トリヒドロ
キシチオフエン及びチオフエン骨格の水素を示し、他
方、不飽和炭素(=CH2)上の水素に帰属される5.30〜
6.3ppmのシグナルが消失しており、且つ、上記反応の間
に溶液の粘度の上昇が認められたので、前記反応生成物
Bの単独重合体を得ることができたことが示される。
図に示す。第3図に示したスペクトルと比較して明らか
なように、4.28ppm及び4.40ppmにシグナルが観測され、
これらシグナルは、テトラヒドロチオフエン骨格の水素
を示し、6.88ppm及び7.28ppmのシグナルは、トリヒドロ
キシチオフエン及びチオフエン骨格の水素を示し、他
方、不飽和炭素(=CH2)上の水素に帰属される5.30〜
6.3ppmのシグナルが消失しており、且つ、上記反応の間
に溶液の粘度の上昇が認められたので、前記反応生成物
Bの単独重合体を得ることができたことが示される。
参考例7 実施例1と同様の反応容器にメタノール158gと実施例
2で得た反応生成物B70g及びメタクリル酸ブチル72gを
仕込み、60〜70℃の温度でアゾビスイソブチロニトリル
3.2gを4回にわたつて加えて、24時間反応させて、黄色
透明な共重合体溶液を得た。この溶液は、不揮発分47.5
%、粘度1200センチポイズであつた。
2で得た反応生成物B70g及びメタクリル酸ブチル72gを
仕込み、60〜70℃の温度でアゾビスイソブチロニトリル
3.2gを4回にわたつて加えて、24時間反応させて、黄色
透明な共重合体溶液を得た。この溶液は、不揮発分47.5
%、粘度1200センチポイズであつた。
実施例3 温度計、撹拌機及び還流冷却器を備えた500ml容量反
応容器にアセトニトリル80gを仕込み、これに3,3,4,4−
テトラクロロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシ
ド51.6g(0.2モル)を溶解させ、温度を20℃に調整し
た。
応容器にアセトニトリル80gを仕込み、これに3,3,4,4−
テトラクロロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシ
ド51.6g(0.2モル)を溶解させ、温度を20℃に調整し
た。
N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド30.5g
(0.2モル)をアセトニトリル10gに溶解させた溶液を上
記溶液に滴下ろうとから約20分を要して滴下した。反応
混合物は約50℃まで昇温した。次いで、油浴上で還流温
度(約81℃)まで加熱した後、更に、2時間この温度に
保持した。
(0.2モル)をアセトニトリル10gに溶解させた溶液を上
記溶液に滴下ろうとから約20分を要して滴下した。反応
混合物は約50℃まで昇温した。次いで、油浴上で還流温
度(約81℃)まで加熱した後、更に、2時間この温度に
保持した。
反応終了後、ロータリーエバポレータにて反応混合物
から45℃以下の温度で溶剤を除去して、濃黄色透明で粘
稠な液体78gを反応生成物Cとして得た。
から45℃以下の温度で溶剤を除去して、濃黄色透明で粘
稠な液体78gを反応生成物Cとして得た。
この反応生成物は、そのプロトン核磁気共鳴スペクト
ルの測定から、N,N−ジメチル−N−アクリルアミドプ
ロピル−N−トリクロロテトラヒドロチオフエンジオキ
シアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−アク
リルアミドプロピル−N−ジクロロトリヒドロチオフエ
ンジオキシアンモニウムクロライド及びN,N−ジメチル
−N−アクリルアミドプロピル−N−モノクロロジヒド
ロチオフエンジオキシアンモニウムクロライドの混合物
であることが確認された。
ルの測定から、N,N−ジメチル−N−アクリルアミドプ
ロピル−N−トリクロロテトラヒドロチオフエンジオキ
シアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−アク
リルアミドプロピル−N−ジクロロトリヒドロチオフエ
ンジオキシアンモニウムクロライド及びN,N−ジメチル
−N−アクリルアミドプロピル−N−モノクロロジヒド
ロチオフエンジオキシアンモニウムクロライドの混合物
であることが確認された。
参考例8 実施例1と同様の反応容器にメタノール25g、イソプ
ロパノール27g、実施例3で得た反応生成物C14.5g及び
メタクリル酸ブチル33.5gを仕込み、60〜70℃の温度で
アゾビスイソブチロニトリル1.0gを4回にわたつて加え
て、24時間反応させて、淡黄色透明な共重合体溶液を得
た。この溶液は、不揮発分47.5%、粘度500センチポイ
ズであつた。
ロパノール27g、実施例3で得た反応生成物C14.5g及び
メタクリル酸ブチル33.5gを仕込み、60〜70℃の温度で
アゾビスイソブチロニトリル1.0gを4回にわたつて加え
て、24時間反応させて、淡黄色透明な共重合体溶液を得
た。この溶液は、不揮発分47.5%、粘度500センチポイ
ズであつた。
実施例4 温度計、撹拌機及び還流冷却器を備えた500ml容量反
応容器にアセトニトリル80gを仕込み、これに3,3,4,4−
テトラクロロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシ
ド51.6g(0.2モル)を溶解させ、温度を20℃に調整し
た。
応容器にアセトニトリル80gを仕込み、これに3,3,4,4−
テトラクロロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシ
ド51.6g(0.2モル)を溶解させ、温度を20℃に調整し
た。
N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート28.6g(0.2
モル)をアセトニトリル10gに溶解させた溶液を上記溶
液に滴下ろうとから約20分を要して滴下した。反応混合
物は約50℃まで昇温した。次いで、油浴上で還流温度
(約81℃)まで加熱した後、更に、2時間この温度に保
持した。
モル)をアセトニトリル10gに溶解させた溶液を上記溶
液に滴下ろうとから約20分を要して滴下した。反応混合
物は約50℃まで昇温した。次いで、油浴上で還流温度
(約81℃)まで加熱した後、更に、2時間この温度に保
持した。
反応終了後、ロータリーエバポレータにて反応混合物
から45℃以下の温度で溶剤を除去して、濃黄色で粘稠な
液体78gを反応生成物Dとして得た。
から45℃以下の温度で溶剤を除去して、濃黄色で粘稠な
液体78gを反応生成物Dとして得た。
この反応生成物は、そのプロトン核磁気共鳴スペクト
ルの測定から、N,N−ジメチル−N−アクリロオキシエ
チル−N−トリクロロテトラヒドロチオフエンジオキシ
アンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−アクリ
ロオキシエチル−N−ジクロロトリヒドロチオフエンジ
オキシアンモニウムクロライド及びN,N−ジメチル−N
−アクリロオキシエチル−N−モノクロロジヒドロチオ
フエンアンモニウムクロライドの混合物であることが確
認された。
ルの測定から、N,N−ジメチル−N−アクリロオキシエ
チル−N−トリクロロテトラヒドロチオフエンジオキシ
アンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−アクリ
ロオキシエチル−N−ジクロロトリヒドロチオフエンジ
オキシアンモニウムクロライド及びN,N−ジメチル−N
−アクリロオキシエチル−N−モノクロロジヒドロチオ
フエンアンモニウムクロライドの混合物であることが確
認された。
参考例9 実施例1と同様の反応容器にメタノール50g、実施例
4で得た反応生成物D14g及びメタクリル酸ブチル36gを
仕込み、60〜70℃の温度でアゾビスイソブチロニトリル
1.2gを4回にわたつて加えて、24時間反応させて、淡黄
色透明な共重合体溶液を得た。この溶液は、不揮発分4
9.8%、粘度225センチポイズであつた。
4で得た反応生成物D14g及びメタクリル酸ブチル36gを
仕込み、60〜70℃の温度でアゾビスイソブチロニトリル
1.2gを4回にわたつて加えて、24時間反応させて、淡黄
色透明な共重合体溶液を得た。この溶液は、不揮発分4
9.8%、粘度225センチポイズであつた。
上記共重合体溶液をバーコーターにてガラス板上に塗
布、乾燥させて、膜厚約100μmのフイルムを得た。こ
のフイルム表面の固有抵抗値を湿度70%、温度25℃にて
測定したところ、3×106Ω・cmであつた。
布、乾燥させて、膜厚約100μmのフイルムを得た。こ
のフイルム表面の固有抵抗値を湿度70%、温度25℃にて
測定したところ、3×106Ω・cmであつた。
他方、同様に調製したメタクリル酸ブチルの単独重合
体のフイルム表面の固有抵抗値は7×1014Ω・cmであ
り、参考例7で得られた重合体のフイルム表面の固有抵
抗値は3×1010Ω・cmであつて、本実施例にて反応生成
物Dの重合によつて得た重合体は、参考例7で得た重合
体に比べて約1000倍の導電性を示し、第4級化アミンの
カチオン重合体としての性質を有した。
体のフイルム表面の固有抵抗値は7×1014Ω・cmであ
り、参考例7で得られた重合体のフイルム表面の固有抵
抗値は3×1010Ω・cmであつて、本実施例にて反応生成
物Dの重合によつて得た重合体は、参考例7で得た重合
体に比べて約1000倍の導電性を示し、第4級化アミンの
カチオン重合体としての性質を有した。
実施例5 温度計、撹拌機及び還流冷却器を備えた500ml容量反
応容器にアセトニトリル80gを仕込み、これに3,3,4,4−
テトラクロロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシ
ド51.6g(0.2モル)を溶解させ、温度を20℃に調整し
た。
応容器にアセトニトリル80gを仕込み、これに3,3,4,4−
テトラクロロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシ
ド51.6g(0.2モル)を溶解させ、温度を20℃に調整し
た。
N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート37.1g(0.2
モル)をアセトニトリル10gに溶解させた溶液を上記溶
液に滴下ろうとから約20分を要して滴下した。反応混合
物は約50℃まで昇温した。次いで、油浴上で還流温度
(約81℃)まで加熱した後、更に、2時間この温度に保
持した。
モル)をアセトニトリル10gに溶解させた溶液を上記溶
液に滴下ろうとから約20分を要して滴下した。反応混合
物は約50℃まで昇温した。次いで、油浴上で還流温度
(約81℃)まで加熱した後、更に、2時間この温度に保
持した。
反応終了後、ロータリーエバポレータにて反応混合物
から45℃以下の温度で溶剤を除去して、濃褐色透明で粘
稠な液体82gを反応生成物Eとして得た。
から45℃以下の温度で溶剤を除去して、濃褐色透明で粘
稠な液体82gを反応生成物Eとして得た。
この反応生成物は、そのプロトン核磁気共鳴スペクト
ルの測定から、N,N−ジメチル−N−メタクリロオキシ
エチル−N−トリクロロテトラヒドロチオフエンジオキ
シアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−メタ
クリロオキシエチル−N−ジクロロトリヒドロチオフエ
ンジオキシアンモニウムクロライド及びN,N−ジメチル
−N−メタクリロオキシエチル−N−モノクロロジヒド
ロチオフエンジオキシアンモニウムクロライドの混合物
であることが確認された。
ルの測定から、N,N−ジメチル−N−メタクリロオキシ
エチル−N−トリクロロテトラヒドロチオフエンジオキ
シアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−メタ
クリロオキシエチル−N−ジクロロトリヒドロチオフエ
ンジオキシアンモニウムクロライド及びN,N−ジメチル
−N−メタクリロオキシエチル−N−モノクロロジヒド
ロチオフエンジオキシアンモニウムクロライドの混合物
であることが確認された。
参考例10 実施例1と同様の反応容器にメタノール100g、実施例
5で得た反応生成物E15g、アクリル酸ブチル40g、メタ
クリル酸メチル40g及びメタクリル酸5gを仕込み、60〜7
0℃の温度でアゾビスイソブチロニトリル1.6gを4回に
わたつて加えて、24時間反応させて、淡黄色透明な共重
合体溶液を得た。この溶液は、不揮発分45.8%、粘度90
0センチポイズであつた。
5で得た反応生成物E15g、アクリル酸ブチル40g、メタ
クリル酸メチル40g及びメタクリル酸5gを仕込み、60〜7
0℃の温度でアゾビスイソブチロニトリル1.6gを4回に
わたつて加えて、24時間反応させて、淡黄色透明な共重
合体溶液を得た。この溶液は、不揮発分45.8%、粘度90
0センチポイズであつた。
実施例8 温度計、撹拌機及び還流冷却器を備えた500ml容量反
応容器にメタノール150gを仕込み、これに3,3,4,4−テ
トラクロロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシド5
1.6g(0.2モル)を溶解させ、温度を20℃に調整した。
応容器にメタノール150gを仕込み、これに3,3,4,4−テ
トラクロロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシド5
1.6g(0.2モル)を溶解させ、温度を20℃に調整した。
モルホリン17.4g(0.2モル)をメタノール10gに溶解
させた溶液を上記溶液に滴下ろうとから約10分を要して
滴下した。反応混合物は約36℃まで昇温した。次いで、
油浴上で還流温度(約64℃)まで加熱した後、更に、2
時間この温度に保持した。
させた溶液を上記溶液に滴下ろうとから約10分を要して
滴下した。反応混合物は約36℃まで昇温した。次いで、
油浴上で還流温度(約64℃)まで加熱した後、更に、2
時間この温度に保持した。
反応終了後、黒色の浮遊物約0.5gを濾別し、ロータリ
ーエバポレータにて減圧下に45℃の温度で溶剤を除去し
て、黄褐色のワツクス状固体67gを粗生成物として得
た。
ーエバポレータにて減圧下に45℃の温度で溶剤を除去し
て、黄褐色のワツクス状固体67gを粗生成物として得
た。
この生成物20gをメタノール20gに溶解させ、−10℃に
て再結晶させた後、ヘキサン10gで洗浄し、未反応のモ
ルホリンを除去して、反応生成物Fを得た。
て再結晶させた後、ヘキサン10gで洗浄し、未反応のモ
ルホリンを除去して、反応生成物Fを得た。
この反応生成物は、そのプロトン核磁気共鳴スペクト
ルの測定から、3−(N−モルホリノ)−3,4,4−トリ
クロロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシドクロ
ライド、3−(N−モルホリノ)−3,4−ジクロロトリ
ヒドロチオフエン−1,1−ジオキシドクロライド、及び
3−(N−モルホリノ)−4−クロロジヒドロチオフエ
ン1,1−ジオキシドクロライドの混合物であることが確
認された。
ルの測定から、3−(N−モルホリノ)−3,4,4−トリ
クロロテトラヒドロチオフエン−1,1−ジオキシドクロ
ライド、3−(N−モルホリノ)−3,4−ジクロロトリ
ヒドロチオフエン−1,1−ジオキシドクロライド、及び
3−(N−モルホリノ)−4−クロロジヒドロチオフエ
ン1,1−ジオキシドクロライドの混合物であることが確
認された。
参考例11 参考例9において、反応生成物Dを用いることなし
に、その他の条件は同じとして重合を行なつた結果、白
濁したメタクリル酸ブチルの単独重合体を得た。このこ
とは、メタクリル酸ブチルの単独重合体がメタノール不
溶性であることを示す。他方、参考例7,8及び9で得た
重合体は、いずれもメタノール可溶性であつたので、こ
れら実施例において得た重合体が共重合体であることが
示される。
に、その他の条件は同じとして重合を行なつた結果、白
濁したメタクリル酸ブチルの単独重合体を得た。このこ
とは、メタクリル酸ブチルの単独重合体がメタノール不
溶性であることを示す。他方、参考例7,8及び9で得た
重合体は、いずれもメタノール可溶性であつたので、こ
れら実施例において得た重合体が共重合体であることが
示される。
【図面の簡単な説明】 第1図は、実施例1において得られた反応生成物Aのプ
ロトン核磁気共鳴スペクトル、第2図は、この反応生成
物Aの共重合体のプロトン核磁気共鳴スペクトル、第3
図は、実施例2において得られた反応生成物Bのプロト
ン核磁気共鳴スペクトル、第4図は、この反応生成物B
の共重合体のプロトン核磁気共鳴スペクトルを示す。
ロトン核磁気共鳴スペクトル、第2図は、この反応生成
物Aの共重合体のプロトン核磁気共鳴スペクトル、第3
図は、実施例2において得られた反応生成物Bのプロト
ン核磁気共鳴スペクトル、第4図は、この反応生成物B
の共重合体のプロトン核磁気共鳴スペクトルを示す。
Claims (2)
- 【請求項1】3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオ
フエン−1,1−ジオキシドに第2級アミン又は第3級ア
ミンを反応させることを特徴とするクロロチオフエンジ
オキシアミンの製造方法。 - 【請求項2】3,3,4,4−テトラクロロテトラヒドロチオ
フエン−1,1−ジオキシドに炭素間二重結合を有する第
2級アミン又は第3級アミンを反応させることを特徴と
する炭素間二重結合を有する不飽和クロロチオフエンジ
オキシアミンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2920388A JP2670575B2 (ja) | 1988-02-10 | 1988-02-10 | クロロチオフエンジオキシアミンの製造方法及びこれを用いる重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2920388A JP2670575B2 (ja) | 1988-02-10 | 1988-02-10 | クロロチオフエンジオキシアミンの製造方法及びこれを用いる重合体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01207287A JPH01207287A (ja) | 1989-08-21 |
JP2670575B2 true JP2670575B2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=12269635
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2920388A Expired - Fee Related JP2670575B2 (ja) | 1988-02-10 | 1988-02-10 | クロロチオフエンジオキシアミンの製造方法及びこれを用いる重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2670575B2 (ja) |
-
1988
- 1988-02-10 JP JP2920388A patent/JP2670575B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01207287A (ja) | 1989-08-21 |
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