JP2670197B2 - オートフォーカス装置 - Google Patents

オートフォーカス装置

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JP2670197B2
JP2670197B2 JP3165629A JP16562991A JP2670197B2 JP 2670197 B2 JP2670197 B2 JP 2670197B2 JP 3165629 A JP3165629 A JP 3165629A JP 16562991 A JP16562991 A JP 16562991A JP 2670197 B2 JP2670197 B2 JP 2670197B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カメラ一体型VTR
等に使用されるオートフォーカス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラ一体型VTR等に利用され
ているオートフォーカス(以下、AFという)方式は、
ビデオ信号のうち輝度信号の高域周波数成分の量が撮影
像のコントラストに対応していることを利用して、この
量が最大となるようにフォーカスレンズを駆動制御す
る、いわゆるビデオAF方式が主流となっている。
【0003】また、フォーカシングの方式としては、従
来一般的であった前玉フォーカス方式に代わって、コン
ペンセータレンズやマスターレンズ等の内部レンズをフ
ォーカスレンズとする、いわゆるインナーフォーカス方
式が採用される傾向にある。この方式は、ズームレンズ
部の小型軽量化に極めて有利で、また、AF動作に悪影
響を及ぼす画角変動が少ないという利点がある。ところ
で、この方式の大きな特徴として、マクロ領域への連続
的なフォーカシングが挙げられる。マスターレンズによ
るフォーカシングを例にとると、図7に示すようにその
移動量は焦点距離の2乗に比例し、被写体距離に反比例
する。つまり最至近距離(フォーカスレンズの可動範囲
内において合焦可能な最も近い距離)は一定ではなく、
焦点距離によって大きく変化し、広角端ではレンズ先端
にまで達し、フルレンジ(0cm〜無限大)のフォーカシ
ングが可能となる。
【0004】本件では、このようなビデオAF方式とイ
ンナーフォーカス方式を組み合わせた近年のオートフォ
ーカス装置における、望遠側での近距離の被写体への合
焦方法の一手段を述べる。
【0005】図8はインナーフォーカス方式のズームレ
ンズにビデオAF方式を組み合せた従来のフォーカス装
置の構成を示すブロック回路図で、1はインナーフォー
カス方式のズームレンズ、101は固定の集光用前玉レ
ンズ、102は変倍用のバリエータ、103はバリエー
タ102の移動に伴う像面の補正を行うコンペンセー
タ、104はリレー系レンズの一部であってフォーカス
用に使用するマスタレンズで、これらのレンズは複数枚
のレンズ群で構成されているが、ここでは1枚のレンズ
で表している。
【0006】2はCCDで、ズームレンズ1によって結
像された被写体像を電気信号に変換する。3はカメラ信
号処理回路で、映像信号V、輝度信号Y(図9(a))
を出力する。401はハイパスフイルタ(以下、HPF
という)で、輝度信号Yのある周波数以上の信号b(図
9(b))を通過させる。404は増幅器、405はロ
ーパスフイルタ(以下、LPFという)で、増幅器40
4の出力信号のうち不要な高域成分をカットした信号C
(図9(c)を出力する。406は検波器で、LPF4
05の出力信号を検波してなだらかな波形の信号d(図
9(d))を出力する。407はA/Dコンバータで、
入力信号dをデジタル信号に変換する。408は加算器
で、図10に示す画面の中に設定されたフォーカス検出
領域内のデータをデジタル的に加算する。このデジタル
加算出力yは焦点評価値(合焦の状態を表す指標)とな
る。以上説明したHPF401〜加算器408で焦点検
出回路4を構成する。
【0007】5はデジタル加算出力yが入力される制御
回路、6はズームスイッチでズーム変化の有無を制御回
路5に伝える。7はモータドライバで、制御回路5から
のズーム指令に基づきバリエータ102を移動させるズ
ームモータ8を駆動する。9はパルスモータドライバ
で、フォーカス用のマスタレンズ104を移動させるパ
ルスモータ10を制御回路5よりのフォーカス指令に基
づいて駆動する。11はポテンショメータで、バリエー
タ102の位置、つまり焦点距離を検出してレンズ位置
と1対1に対応した電位の信号を出力する。12はマス
タレンズ104の可動範囲の端点を検知する端点検知ス
イッチで、マスタレンズ104が無限遠の被写体に合焦
している位置で0Nとなり、この位置を基準としてマス
タレンズ104の移動量を表す。また、13は表示回路
で、映像信号Vをビューファインダ(以下、EVFとい
う)14に表示する。
【0008】まず、ビデオAF方式によるAF調整につ
いて説明する。ズームレンズ1を介して入射した被写体
光は、CCD2によって電気信号に変換され、カメラ信
号処理回路3を経て映像信号Vとなる。この映像信号V
の輝度信号成分Y(図9(a))は焦点検出回路4に導
かれ、まず、HPF401によって所定高域周波数成分
の信号b(図9(b))が抽出される。この信号bは増
幅器404で増幅された後、LPF405で帯域制限さ
れ(図9(c))、検波器406で検波される(図9
(d))。更に、A/Dコンバータ407にてデジタル
値に変換され、加算器408で図10に示したフォーカ
ス検出領域内のデータが加算され、焦点評価値yとして
出力される。つまり焦点評価値yは、高域周波数成分の
積分値であり、この高域周波数成分は画面のコントラス
トと対応しているので、コントラスト最大、すなわち、
マスタレンズ104が合焦点にある時最大値となり、合
焦点からずれるにしたがって小さな値となる。したがっ
て、焦点評価値yはマスタレンズ104の移動に伴い、
図11に示すような山形の特性となる。制御回路5は、
焦点評価値yが常に最大となるようにパルスモータ10
をコントロールして、マスタレンズ104を合焦点に駆
動する。以上のようにしてAF動作が達成される。
【0009】ところで、AFに要求される性能の1つと
して、ズームの全域において、レンズを被写体に向けさ
えすれば合焦画像が得られるようにしたい、ということ
が挙げられる。しかし、レンズ系においては、焦点距離
に応じて図12のような光学的合焦不可領域が存在する
(例えばテレ端では1m以内の被写体には合焦し得ない
等)。被写体がこの合焦不可領域にあった場合、マスタ
レンズ104の可動範囲内においては有効な焦点評価値
の山が検出できず、従ってマスタレンズ104は、この
可動範囲内のサーチを繰り返すことになる。この問題を
解決する手段として、複数回のサーチの後に所定位置に
マスタレンズ104を停止する(例えば、無限大被写体
への合焦点等)、または、オートマクロ機能を利用して
ズームを自動的に角側に移動する(以下、ズームバッ
クという)といったことが行われている。しかし、前者
はボケたままフォーカスロックしてしまい見苦しいとい
う欠点があり、また後者の場合、撮影者の意志に関わら
ず自動的に画角変動を起こすものであり、必ずしも良い
結果が得られるとは限らない。すなわち後者の場合、ビ
デオAF方式がコントラスト検出法であるために、被写
体のコントラストが低い時も有効な焦点評価値の山が検
出できず、従って両者の区別ができないために、低コン
トラストの被写体の時もズームバックしてしまうことに
なり、大きな欠点となり得る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のオートフォーカ
ス装置は以上のように構成されているので、ボケたまま
ロックしてしまったり、低コントラストの被写体のとき
に誤動作をひきおこす可能性が大であり、更には撮影者
の意志に関係なくズームが広角側へ戻ってしまうといっ
た問題点があった。
【0011】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、使い勝手の向上をると共に、
被写体が近距離に変化した場合に、誤りなくすみやかに
合焦動作が継続できるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明
は、被写体を撮影するズームレンズと、このズームレン
ズからの被写体像を電気信号に変換する変換手段と、こ
の変換手段から出力される輝度信号の高域周波数成分を
取り出す高域成分取出手段と、上記輝度信号の低域周波
数成分を取り出す低域成分取出手段と、上記高域成分取
出手段及び低域成分取出手段の出力信号を選択的に取り
出し、上記高域成分取出手段の出力信号にもとづいて上
記ズームレンズのフオーカス調整を行うと共に、デフオ
ーカス時に 上記低域成分取出手段の出力信号の大きさに
もとづいて合焦可否を判別し、合焦可の判定により上記
ズームレンズを広角側に移動させてフオーカス調整を行
う制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0013】またこの発明の第2の発明は、被写体を撮
影するズームレンズと、このズームレンズからの被写体
像を電気信号に変換する変換手段と、この変換手段から
出力される輝度信号の高域周波数成分を取り出す高域成
分取出手段と、上記輝度信号の低域周波数成分を取り出
す低域成分取出手段と、上記高域成分取出手段及び低域
成分取出手段の出力信号を選択的に取り出し、上記高域
成分取出手段の出力信号にもとづいて上記ズームレンズ
のフオーカス調整を行うと共に、デフオーカス時に上記
低域成分取出手段の出力信号の大きさにもとづいて合焦
可否を判別する制御手段と、上記制御手段に上記高域成
分取出手段の出力信号を選択させ得るフォーカス優先ス
イッチとを備え、上記フォーカス優先スイッチの動作時
における合焦可の判定により上記ズームレンズを広角側
に移動させてフオーカス調整を行うようにしたことを特
徴とするものである。
【0014】またこの発明の第3の発明は、被写体を撮
影するズームレンズと、このズームレンズからの被写体
像を電気信号に変換する変換手段と、この変換手段から
出力される輝度信号の高域周波数成分を取り出す高域成
分取出手段と、上記輝度信号の低域周波数成分を取り出
す低域成分取出手段と、上記高域成分取出手段及び低域
成分取出手段の出力信号を選択的に取り出し、上記高域
成分取出手段の出力信号にもとづいて上記ズームレンズ
のフオーカス調整を行うと共に、デフオーカス時に上記
低域成分取出手段の出力信号の大きさにもとづいて合焦
可否を判別する制御手段と、上記制御手段による合焦可
否の判別結果を表示する表示手段とを備えたことを特徴
とするものである。
【0015】
【作用】この発明の第1の発明においては、デフォーカ
ス時に低域成分取出手段の出力信号にもとづいて合焦可
判別し、合焦可の判定によりズームレンズを広角側
の適切な位置に自動移動させたのち、フォーカス調整を
行う
【0016】この発明の第2の発明においては、制御手
段に高域成分取出手段の出力信号を選択させ得るフォー
カス優先スイッチを設け、フォーカス優先スイッチの動
作時における合焦可の判定によりズームレンズを広角側
に自動的に移動させてフオーカス調整を行う。
【0017】この発明の第3の発明においては、制御手
段による合焦可否判別結果を表示手段に表示し、撮影
者が視覚的に確認することができる。
【0018】
【実施例】実施例1. 以下、この発明の実施例を図について説明する。図1は
この発明の好適な実施例としての、カメラ一体型VTR
のオートフォーカス装置を示すブロック回路図であり、
図において402は、輝度信号の低域周波数成分を抽出
するローパスフィルタ(以下、LPFという)、403
は、制御回路5の指令によりHPF401とLPF40
2の出力を切り換えるスイッチである。他については前
記従来例と同一である。
【0019】次に作用および動作について説明する。ズ
ームエリアの望遠端において、例えば図2のl1 に示す
ような距離に被写体があって撮影を行っているとする
と、この被写体は最至近距離以遠にあるので、合焦可能
であり、多くの場合図11に示したような山の特性を持
つ焦点評価値yが得られる。この焦点評価値yに従いビ
デオAFによって合焦動作を行い、合焦点を得てマスタ
レンズ104が合焦位置に停止する(図3のA点)。
【0020】その後、図2に示したように、別の被写体
が近距離l2 に割り込んできたとする。この場合、望遠
端では合焦不可域に入るので有効な焦点評価値yの山は
現われず、従ってサーチを行っても合焦しえない。とこ
ろで、これとは別に、最至近距離以遠にあるコントラス
トの少ない被写体を撮影していた場合も、HPF401
によって抽出される高域周波数成分がほとんど無いた
め、上記の近距離被写体の場合と同様に、有効な焦点評
価値yの山が得られず、やはり合焦しえない。
【0021】この両者の場合のように、マスタレンズ1
04のサーチによって有効な焦点評価値yの山が得られ
なかった場合、制御回路5はスイッチ403をLPF4
02の出力に切り換え、輝度信号の低域周波数成分をデ
ジタル的に加算して新たに判別評価値xを得、サーチを
行う。コントラストの少ない被写体の場合は、高域成分
はもちろんのこと低域の周波数成分も少ないために、x
は非常に小さな値となる。しかし、近距離に被写体があ
る場合、ある程度のコントラストを有する被写体である
ならば、たとえボケを生じていても低域の周波数成分を
多分に有しており、xは大きな量となる。従ってxの大
きさにより、被写体が近距離に移行したか否かが判断で
きる。図2の場合xが大となるので、制御回路5は被写
体が近距離(l2 )に移行したと判断する。
【0022】前記したように、望遠側のズーム域で近距
離にある被写体は、広角側において合焦可能である。そ
こで、このような場合制御回路5は、スイッチ403を
切り換えて再び焦点評価値yを得、モータドライバ7を
通じてズームモータ8を駆動し、バリエータ102を自
動的に広角側へ移動させる。この際マスタレンズ104
は最もり出した位置、すなわち近距離側の端点に停止
しておく(図3B点)。このようにマスタレンズ104
が近距離側端点にある場合には、必ず合焦点を通過する
ので、ズームバック中に焦点評価値yを監視すること
で、合焦点を検出できる。制御回路5は合焦点を検出し
た後ズームモータ8を停止させ、この時合焦点を通り過
ぎるので(図3C点)、パルスモータ10を駆動しマス
タレンズ104をサーチさせ、最終的な合焦点(図3D
点)を得る。
【0023】実施例2. なお、本実施例ではインナーフォーカス方式の例として
マスターレンズを用いた場合について示したが、これに
限るものではない。また、本実施例では望遠端からズー
ムバックする例を示したが、他のズーム位置からズーム
バックする場合の動作も同様である。そして、パルスモ
ータのかわりに、これと同様の性能を有するモータな
ら、それを使用しても差し支えない。
【0024】実施例3. また、図4はこの発明の請求項2の好適な実施例として
のカメラ一体型VTRのオートフォーカス装置を示すブ
ロック回路図であり、図において、402は輝度信号の
低域周波数成分を抽出するLPF、403は制御回路5
の指令によりHPF401とLPF402の出力を切り
換えるスイッチ、15は現在のズーム位置を維持する
か、画角変動を許容してフォーカスを優先させるかの選
択を行うフォーカス優先スイッチであり、他の部分につ
いては前記従来例と同一である。
【0025】次に実施例の作用および動作について説明
する。ズームエリアの望遠端において、例えば図2のl
1 に示すような距離に被写体があって撮影を行っている
とすると、この被写体は最至近距離以遠にあるので、合
焦可能であり、多くの場合図11に示したような山の特
性を持つ焦点評価値yが得られる。この焦点評価値yに
従いビデオAFによって合焦動作を行い、合焦点を得て
マスタレンズ104が合焦位置に停止する(図3のA
点)。
【0026】その後、図2に示したように、別の被写体
が近距離l2 に割り込んできたとする。この場合、望遠
端では合焦不可域に入るので有効な焦点評価値yの山は
現われず、従ってサーチを行っても合焦しえない。とこ
ろで、これとは別に、最至近距離以遠にあるコントラス
トの少ない被写体を撮影していた場合も、HPF401
によって抽出される高域周波数成分がほとんど無いた
め、上記の近距離被写体の場合と同様に、有効な焦点評
価値yの山が得られず、やはり合焦しえない。
【0027】この両者の場合のように、マスタレンズ1
04のサーチによって有効な焦点評価値yの山が得られ
なかった場合、制御回路5はスイッチ403をLPF4
02の出力に切り換え、輝度信号の低域周波数成分をデ
ジタル的に加算して新たに判別評価値xを得、サーチを
行う。コントラストの少ない被写体の場合は、高域成分
はもちろんのこと低域の周波数成分も少ないために、x
は非常に小さな値となる。しかし、近距離に被写体があ
る場合、ある程度のコントラストを有する被写体である
ならば、たとえボケを生じていても低域の周波数成分を
多分に有しており、xは大きな量となる。従ってxの大
きさにより、被写体が近距離に移行したか否かが判断で
きる。図2の場合xが大となるので、制御回路5は被写
体が近距離(l2 )に移行したと判断する。
【0028】前記したように、望遠側のズーム域で近距
離にある被写体は広角側において合焦可能であるので、
ズームバックを必要量行えば合焦させることができる。
しかし、この動作は画角変動を伴うものであり、撮影状
況によっては好ましくない場合も考えられる。例えば、
意図しない被写体が近距離に入った場合ズームバック動
作を行うと、その被写体が存在しなくなってもズームは
広角側にあるので、当初の撮影状態が継続されない可能
性がある。
【0029】そこで、現在のズーム位置を維持するか、
変動を許容してフォーカスを優先させるかの選択を
可能にするフォーカス優先スイッチ15を設けるように
する。このスイッチが”ON”(フォーカス優先)に選
択されていれば、制御回路5はスイッチ403を切り換
えて再び焦点評価値yを得、モータドライバ7を通じて
ズームモータ8を駆動し、バリエータ102を自動的に
広角側へ移動させる。この際マスタレンズ104は最も
繰り出した位置、すなわち近距離側の端点に停止してお
く(図3B点)。このようにマスタレンズ104が近距
離側端点にある場合には、必ず一度合焦点を通過するの
で、ズームバック中も焦点評価値yを監視することで合
焦点を検出できる。制御回路5は合焦点を検出した後ズ
ームモータ8を停止させ、この時合焦点を通過するので
(図3C点)、パルスモータ10を駆動しマスタレンズ
104をサーチさせ、最終的な合焦点(図3D点)を得
る。逆に上記フォーカス優先スイッチが”OFF”(ズ
ーム維持)であれば、上記したようなズームバックを含
んだ合焦動作は行わない。
【0030】実施例4. なお、本実施例ではインナーフォーカス方式の例として
マスタレンズを用いた場合について述べたが、これに限
るものではない。また、本実施例では望遠端からズーム
バックする例を示したが、他のズーム位置からズームバ
ックする場合の動作も同様である。そして、パルスモー
タのかわりに、これと同様の性能を有するモータなら、
それを使用しても差し支えない。また、ズームレンズの
移動の可否を選択する手段としては、上記したフォーカ
ス優先スイッチに限らずとも良いことは言うまでもな
い。
【0031】実施例5. また、図5はこの発明の請求項3の好適な実施例として
のカメラ一体型VTRのオートフォーカス装置を示すブ
ロック回路図であり、図において、402は輝度信号の
低域周波数成分を抽出するLPF、403は制御回路5
の指令によりHPF401としLPF402の出力を切
り換えるスイッチであり、他の部分についは前記従来例
と同一である。
【0032】次に作用および動作について説明する。ズ
ームエリアの望遠端において、例えば図2のl1 に示す
ような距離に被写体があって撮影を行っているとする
と、この被写体は最至近距離以遠にあるので、合焦可能
であり、多くの場合図11に示したような山の特性を持
つ焦点評価値yが得られる。この焦点評価値yに従いビ
デオAFによって合焦動作を行い、合焦点を得てマスタ
レンズ104が合焦位置に停止する(図3のA点)。そ
の後、図2に示したように、別の被写体が近距離l2 に
割り込んできたとする。この場合、合焦不可域に入るの
で有効な焦点評価値yの山は現われず、従ってサーチを
行っても合焦しえない。ところで、これとは別に、最至
近距離以遠にあるコントラストの少ない被写体を撮影し
ていた場合も、HPF401によって抽出される高域周
波数成分がほとんど無いため、上記の近距離被写体の場
合と同様に、有効な焦点評価yの山が得られず、やはり
合焦しえない。
【0033】この両者の場合のように、マスタレンズ1
04のサーチによって有効な焦点評価値yの山が得られ
なかった場合、制御回路5はスイッチ403をLPF4
02の出力に切り換え、輝度信号の低域周波数成分をデ
ジタル的に加算して新たに判別評価値xを得、サーチを
行う。コントラストの少ない被写体の場合は高域成分は
もちろんのこと低域の周波数成分も少ないために、xは
非常に小さな値となる。しかし、近距離に被写体画ある
場合、ある程度のコントラストを有する被写体であるな
らば、たとえボケを生じていても低域の周波数成分を多
分に有しており、xは大きな量となる。従ってxの大き
さにより、被写体が近距離に移行したか否かが判断でき
る。図2の場合xが大となるので、制御回路5は被写体
が近距離(l2 )に移行したと判断する。
【0034】前記のように、望遠側のズーム域で近距離
にある被写体は、広角側において合焦可能である。そこ
でこのような場合、図6に示すように、EVF13上に
ズームバックすれば合焦に至れることを撮影者に知らせ
る表示を行う。すなわち、マスタレンズ104の再サー
チによってxに有効な値が得られた場合、制御回路5
は、EVF13に表示を行うよう表示回路13に指令を
与え、またそれと同時にスイッチ403を元のHPF4
01の出力に接続する。このことにより撮影者は、合焦
に至るためにはズームバックする必要があることが認識
でき、実際にズームスイッチ6をマニュアル操作してズ
ームを広角側に戻すことで、被写体が近距離に変化して
も継続してAFによる撮影を行うことができる。例えば
ズームバックして、ズームを広角端まで戻したとする
と、被写体はl2 にあるので、制御回路5はパルスモー
タ10を駆動し、焦点評価値yの山のサーチを行い、マ
スタレンズ104を合焦位置(図3E点)に移動させ
る。
【0035】実施例6. なお、上記実施例では表示の形態として図6に示したよ
うな形態を示したが、これに限るものではない。また、
表示する手段として、EVFを使用する例を示したがこ
れに限るものではないことは言うまでもない。また、イ
ンナーフォーカス方式の例としてマスターフォーカス方
式による場合を示したが、コンペンセータ駆動、もしく
はコンペンセータレスの各方式であっても同様である。
そして、パルスモータのかわりにこれと同様の機能を有
するDCモータならこれを使用しても何ら差しつかえな
い。更に、本実施例では望遠端からズームバックする例
を示したが、他のズーム位置であっても同様である。
【0036】実施例7. また、図5はこの発明の請求項4の好適な実施例として
のカメラ一体型VTRのオートフォーカス装置を示すブ
ロック回路図あり、図において、402は輝度信号の低
域周波数成分を抽出するLPF、403は制御回路5の
指令によりHPF401とLPF402の出力を切り換
えるスイッチであり、他の部分については前記従来例と
同一である。
【0037】次ぎに作用および動作について説明する。
ズームエリアの望遠端において、例えば図2のl1 に示
すような距離に被写体があって撮影を行ってもいるとす
ると、この被写体は最至近距離以遠にあるので、合焦可
能であり、多くの場合図11に示したような山の特性を
持つ焦点評価値yが得られる。この焦点評価値yに従い
ビデオAFによって合焦動作を行い、合焦点を得てマス
タレンズ104が合焦位置に停止する(図3のA点)。
【0038】その後、図2に示したように、別の被写体
が近距離l2 に割り込んできたとする。この場合、望遠
端では合焦不可域に入るので有効な焦点評価値yの山は
現われず、従ってサーチを行っても合焦しえない。とこ
ろで、これとは別に最至近距離以遠にあるコントラスト
の少ない被写体を撮影していた場合も、HPF401に
よって抽出される高域周波数成分がほとんど無いため、
上記の近距離被写体の場合と同様に、有効な焦点評価値
yの山が得られず、やはり合焦しえない。
【0039】この両者の場合のように、マスタレンズ1
04のサーチによって有効な焦点評価値yの山が得られ
なかった場合、制御回路5はスイッチ403をLPF4
02の出力に切り換え、輝度信号の低域周波数成分をデ
ジタル的に加算して新たに判別評価値xを得、サーチを
行う。コントラストの少ない被写体の場合は、高域成分
はもちろんのこと低域の周波数成分も少ないため、xは
非常に小さな値となる。しかし、近距離に被写体がある
場合、ある程度のコントラストを有する被写体であるな
らば、たとえボケを生じていても低域の周波数成分を多
分に有しており、xは大きな量となる。従ってxの大き
さにより、被写体が近距離に移行したか否かが判断でき
る。図2の場合xが大となるので、制御回路5は被写体
が近距離(l2 )に移行したと判断する。
【0040】実施例8. なお、上記実施例では、輝度信号の低域周波数成分を抽
出する手段として、LPFによる例を示したが、バンド
パスフィルタ等によっても行うことができる。
【0041】実施例9. なお、上記実施例では、合焦可否判別手段低域周波数
成分抽出手段として、LPFによる例を示したが、例え
ば、赤外線センサ、超音波センサ等を併用しても同様な
効果が得られる。
【0042】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば望遠側
のズーム域において合焦点が得られなかった場合、輝度
信号の低域周波数成分を用いて被写体が近距離にあるか
否かの判別を行い、近距離にあると判別した場合自動的
にズームレンズを広角側の適切な位置に移動させ合焦点
を求めるように構成したので、被写体が最至近距離以内
の合焦不可域に変化した場合でも、誤りなく速やかに合
焦動作を継続できると共に、使い勝手の向上をること
ができる。
【0043】また、この発明によれば、フォーカス優先
スイッチによって制御手段に高域周波数成分を選択さ
せ、フォーカス優先動作時における合焦可の判定によ
り、ズームレンズを広角側に移動させてフォーカス調整
を行うようにしたため、撮影状況に応じた最適な撮影が
可能となり、使い勝手の向上をることができる。
【0044】更に、この発明によれば、制御手段による
合焦可否の判別結果を表示手段に表示する構成としたの
で、撮影者の意図に反してズームが自動的に広角側に戻
り、不用意な画角変動をきたすことが無くなり、またズ
ーム調整によりズームを広角側へ戻すことで、継続して
近距離の被写体に合焦動作を行うことができ、撮影者の
使い勝手の向上をることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるオートフォーカス装
置を示すブロック回路図である。
【図2】この発明の好適な撮影状況を示す図である。
【図3】この発明の動作を説明する図である。
【図4】この発明の他の実施例によるオートフォーカス
装置を示すブロック回路図である。
【図5】この発明の更に他の実施例によるオートフォー
カス装置を示すブロック回路図である。
【図6】この発明の図5に示す実施例によるオートフォ
ーカス装置の動作を説明する図である。
【図7】インナーフォーカス方式の一例の焦点移動特性
を示す図である。
【図8】従来のオートフォーカス装置を示すブロック回
路図である。
【図9】焦点検出回路の内部信号を示す波形図である。
【図10】フォーカス検出領域を示す図である。
【図11】焦点評価値の特性を示す図である。
【図12】インナーフォーカス方式の一例の光学的合焦
不可域を示す図である。
【符号の説明】
1 インナーフォーカス方式ズームレンズ 2 CCD 3 カメラ信号処理回路 4 焦点検出回路 5 制御回路 6 ズームスイッチ 10 パルスモータ 13 表示回路 14 ビューファインダ 15 フォーカス優先スイッチ 401 ハイパスフィルタ 402 ローパスフィルタ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体を撮影するズームレンズと、この
    ズームレンズからの被写体像を電気信号に変換する変換
    手段と、この変換手段から出力される輝度信号の高域周
    波数成分を取り出す高域成分取出手段と、上記輝度信号
    の低域周波数成分を取り出す低域成分取出手段と、上記
    高域成分取出手段及び低域成分取出手段の出力信号を選
    択的に取り出し、上記高域成分取出手段の出力信号にも
    とづいて上記ズームレンズのフオーカス調整を行うと共
    に、デフオーカス時に上記低域成分取出手段の出力信号
    の大きさにもとづいて合焦可否を判別し、合焦可の判定
    により上記ズームレンズを広角側に移動させてフオーカ
    ス調整を行う制御手段とを備えたことを特徴とするオー
    トフォーカス装置。
  2. 【請求項2】 被写体を撮影するズームレンズと、この
    ズームレンズからの被写体像を電気信号に変換する変換
    手段と、この変換手段から出力される輝度信号の高域周
    波数成分を取り出す高域成分取出手段と、上記輝度信号
    の低域周波数成分を取り出す低域成分取出手段と、上記
    高域成分取出手段及び低域成分取出手段の出力信号を選
    択的に取り出し、上記高域成分取出手段の出力信号にも
    とづいて上記ズームレンズのフオーカス調整を行うと共
    に、デフオーカス時に上記低域成分取出手段の出力信号
    の大きさにもとづいて合焦可否を判別する制御手段と、
    上記制御手段に上記高域成分取出手段の出力信号を選択
    させ得るフォーカス優先スイッチとを備え、上記フォー
    カス優先スイッチの動作時における合焦可の判定により
    上記ズームレンズを広角側に移動させてフオーカス調整
    を行うようにしたことを特徴とするオートフォーカス装
    置。
  3. 【請求項3】 被写体を撮影するズームレンズと、この
    ズームレンズからの被写体像を電気信号に変換する変換
    手段と、この変換手段から出力される輝度信号の高域周
    波数成分を取り出す高域成分取出手段と、上記輝度信号
    の低域周波数成分を取り出す低域成分取出手段と、上記
    高域成分取出手段及び低域成分取出手段の出力信号を選
    択的に取り出し、上記高域成分取出手段の出力信号にも
    とづいて上記ズームレンズのフオーカス調整を行うと共
    に、デフオーカス時に上記低域 成分取出手段の出力信号
    の大きさにもとづいて合焦可否を判別する制御手段と、
    上記制御手段による合焦可否の判別結果を表示する表示
    手段とを備えたことを特徴とするオートフォーカス装
    置。
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