JP2669848B2 - 匂検出用の化学センサ - Google Patents
匂検出用の化学センサInfo
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- chemical
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- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は化学物質、例えば匂物質を構成する化学物質
の測定に用いられる化学センサに関するものである。
の測定に用いられる化学センサに関するものである。
(従来の技術) 化学センサの一般的構成は、外来性の化学物質を識別
してこれと特異的に結合するレセプター(受容体)と、
このレセプターで結合された物質に関する情報を電気信
号に変換するトランスデューサとから構成される。
してこれと特異的に結合するレセプター(受容体)と、
このレセプターで結合された物質に関する情報を電気信
号に変換するトランスデューサとから構成される。
上記レセプターには通常、特定の化学物質だけを選択
的に識別する酵素,抗体,ホルモンレセプターなどが用
いられ、試料中の特定物質だけがこのレセプターと反応
することで、該レセプターがトランスデューサに所定の
形式の情報(例えば質量依存の情報)を伝える。そして
トランスデューサでは、その伝えられた情報を電気信号
に変換し、このことによって化学センサにおいては、例
えば試料中の特定物質の濃度に直接的に相関する応答出
力を得ることができる。
的に識別する酵素,抗体,ホルモンレセプターなどが用
いられ、試料中の特定物質だけがこのレセプターと反応
することで、該レセプターがトランスデューサに所定の
形式の情報(例えば質量依存の情報)を伝える。そして
トランスデューサでは、その伝えられた情報を電気信号
に変換し、このことによって化学センサにおいては、例
えば試料中の特定物質の濃度に直接的に相関する応答出
力を得ることができる。
ところで以上のような構成の化学センサにあっては、
試料中の他の化学物質によって生ずることがある上記の
応答出力に対する妨害を防ぐために、特定化学物質以外
の化学物質に対する応答出力が小さいことが一般に望ま
れる。したがってこのために特定の外来化学物質に対し
特異的に結合するレセプターの使用が求められることに
なる。
試料中の他の化学物質によって生ずることがある上記の
応答出力に対する妨害を防ぐために、特定化学物質以外
の化学物質に対する応答出力が小さいことが一般に望ま
れる。したがってこのために特定の外来化学物質に対し
特異的に結合するレセプターの使用が求められることに
なる。
(発明が解決しようとする課題) 以上のことから既に明らかであるように、例えば自然
界に存在する化学物質に対し選択的に反応するレセプタ
ーが存在し、これが見い出されている場合には、当該レ
セプターを上記の化学センサに利用することで上記特定
物質に対する化学センサの構成が比較的容易に実現でき
るとも言える。しかし匂,味などの官能に作用する化学
物質は数千種類もあって、これらに各々特異的・選択的
に反応するレセプターを全て見い出すことは殆ど不可能
である。また匂,味は単一の物質に由来して官能を人に
感取させるものばかりでなく、多くの場合は複数・多種
類の化学物質が複合して複雑な官能を人に感取させるの
が普通である。したがって単一の化学物質に対して特異
的な反応性を有するレセプタを利用した化学センサの実
現は実際的でない。
界に存在する化学物質に対し選択的に反応するレセプタ
ーが存在し、これが見い出されている場合には、当該レ
セプターを上記の化学センサに利用することで上記特定
物質に対する化学センサの構成が比較的容易に実現でき
るとも言える。しかし匂,味などの官能に作用する化学
物質は数千種類もあって、これらに各々特異的・選択的
に反応するレセプターを全て見い出すことは殆ど不可能
である。また匂,味は単一の物質に由来して官能を人に
感取させるものばかりでなく、多くの場合は複数・多種
類の化学物質が複合して複雑な官能を人に感取させるの
が普通である。したがって単一の化学物質に対して特異
的な反応性を有するレセプタを利用した化学センサの実
現は実際的でない。
(課題を解決するための手段) 本発明は、以上のような観点から、複数の物質に渡る
比較的広い範囲の感受性をもったレセプターを、複数種
類組合せて使用することで、所定の物質がもった匂,味
の識別を可能とした化学センサの提供を目的とする。
比較的広い範囲の感受性をもったレセプターを、複数種
類組合せて使用することで、所定の物質がもった匂,味
の識別を可能とした化学センサの提供を目的とする。
すなわち、所定の匂,味を呈する物質に対して、相互
に異なる感受性を示す複数種類のレセプターを組合せし
た場合には、この感受性の相違に由来してこれらから得
られる検出情報は同一でない複数の情報となり、しかも
一の物質に対してはこれらの検出情報の相互関係は常に
一定の傾向(パターン)を示す。また別の物質に対して
は別の一定の傾向(パターン)を示す。
に異なる感受性を示す複数種類のレセプターを組合せし
た場合には、この感受性の相違に由来してこれらから得
られる検出情報は同一でない複数の情報となり、しかも
一の物質に対してはこれらの検出情報の相互関係は常に
一定の傾向(パターン)を示す。また別の物質に対して
は別の一定の傾向(パターン)を示す。
そこで物質毎に異なって得られる特定のパターンを識
別することで、該物質を構成している個々の化学物質自
体は明瞭とならなくとも、物質全体の定性,定量はで
き、ひいてはその匂,味が判別できることになる。
別することで、該物質を構成している個々の化学物質自
体は明瞭とならなくとも、物質全体の定性,定量はで
き、ひいてはその匂,味が判別できることになる。
以上の観点から本発明の化学センサは開発されたもの
である。すなわち本発明の特徴は、匂を構成する複数の
化学物質に渡ってこれを吸着することができるレセプタ
が表面に形成されている表面振動子を、異なる種類で複
数個組合せして構成したセンサアレイと、該センサアレ
イの各表面振動子の固有振動状態を電気信号として検出
する電気的検出手段と、学習機能を有し、かつ上記電気
的検出手段で検出された複数の電気信号をパターン処理
してパターンを識別する神経模倣回路を構成している電
子的判別手段と、該判別の結果を表示する表示手段とを
備えたという構成をなすところにある。
である。すなわち本発明の特徴は、匂を構成する複数の
化学物質に渡ってこれを吸着することができるレセプタ
が表面に形成されている表面振動子を、異なる種類で複
数個組合せして構成したセンサアレイと、該センサアレ
イの各表面振動子の固有振動状態を電気信号として検出
する電気的検出手段と、学習機能を有し、かつ上記電気
的検出手段で検出された複数の電気信号をパターン処理
してパターンを識別する神経模倣回路を構成している電
子的判別手段と、該判別の結果を表示する表示手段とを
備えたという構成をなすところにある。
上記においてレセプタを表面にもつ表面振動子により
構成されたセンサアレイの各センサ素子としては、例え
ば表面弾性波素子(SAW)、水晶振動子等をその基体で
ある表面振動子として例示することができる。使用され
る水晶振動子等は、センサ感度が周波数2乗に比例する
ことから、センサの機械的強度、発振安定性に制約がな
い限りできるだけ高い周波数のものを用いることが好ま
しい。
構成されたセンサアレイの各センサ素子としては、例え
ば表面弾性波素子(SAW)、水晶振動子等をその基体で
ある表面振動子として例示することができる。使用され
る水晶振動子等は、センサ感度が周波数2乗に比例する
ことから、センサの機械的強度、発振安定性に制約がな
い限りできるだけ高い周波数のものを用いることが好ま
しい。
本発明の構成において上記センサアレイを構成する複
数のセンサ素子のそれぞれは、例えば水晶振動子の表面
に、複数の化学物質に渡って反応性を有するレセプタの
表面層を形成して構成することができる。この表面層は
センサ素子の感応部をなすものであり、この感応部を形
成する具体的なものとしてには、例えば公知の高分子
膜、レセプター分子を埋め込んだ高分子膜、無機塩等を
含有した高分子膜、多孔性高分子膜に液体を含浸させた
液体膜、金属膜、無機質膜等を例示することができる。
上記の高分子膜として、例えばエポキシ樹脂、アセチル
セルロース、メチルセルロース、スクアレン、コロジオ
ン、トリオレイン、コハク酸ジエチルグリコール、同様
に上記の液体膜として例えば(アセチルセルロース+ト
リオレイン)、(アセチルセルロース+コハク酸ジエチ
ルグリコール(DEGS))、(アセチルセルロース+フタ
ル酸ジクチル)等を例示することができるが、特にこれ
らに限定されるものではなく、広い範囲の物質に対して
の感受性をもつ材料であれば使用することができる。
数のセンサ素子のそれぞれは、例えば水晶振動子の表面
に、複数の化学物質に渡って反応性を有するレセプタの
表面層を形成して構成することができる。この表面層は
センサ素子の感応部をなすものであり、この感応部を形
成する具体的なものとしてには、例えば公知の高分子
膜、レセプター分子を埋め込んだ高分子膜、無機塩等を
含有した高分子膜、多孔性高分子膜に液体を含浸させた
液体膜、金属膜、無機質膜等を例示することができる。
上記の高分子膜として、例えばエポキシ樹脂、アセチル
セルロース、メチルセルロース、スクアレン、コロジオ
ン、トリオレイン、コハク酸ジエチルグリコール、同様
に上記の液体膜として例えば(アセチルセルロース+ト
リオレイン)、(アセチルセルロース+コハク酸ジエチ
ルグリコール(DEGS))、(アセチルセルロース+フタ
ル酸ジクチル)等を例示することができるが、特にこれ
らに限定されるものではなく、広い範囲の物質に対して
の感受性をもつ材料であれば使用することができる。
上記の高分子膜を表面振動子の表面に形成させるに
は、例えば表面振動子をアセトンなどの有機溶媒で溶か
した溶液の中に浸漬して引き上げ、あるいはスピン法に
より、溶液を薄く伸ばした後、溶液を揮発させるコーテ
ィングによって行なうことができる。
は、例えば表面振動子をアセトンなどの有機溶媒で溶か
した溶液の中に浸漬して引き上げ、あるいはスピン法に
より、溶液を薄く伸ばした後、溶液を揮発させるコーテ
ィングによって行なうことができる。
本発明において、電気的検出手段で検出された複数の
電気信号の組合せをパターン処理することで例えば匂を
識別する電子的識別手段は、具体的にはコンピュータを
用いたプログラムにより構成される神経模倣回路を代表
的に例示することができる。この神経模倣回路の有する
学習機能としては、例えばバックプロパゲーション法
(「科学」Vol57,No4,p228〜p237:「日経エレクトロニ
クス」No427,p115〜p124)によるプログラムを好ましく
例示することができる。
電気信号の組合せをパターン処理することで例えば匂を
識別する電子的識別手段は、具体的にはコンピュータを
用いたプログラムにより構成される神経模倣回路を代表
的に例示することができる。この神経模倣回路の有する
学習機能としては、例えばバックプロパゲーション法
(「科学」Vol57,No4,p228〜p237:「日経エレクトロニ
クス」No427,p115〜p124)によるプログラムを好ましく
例示することができる。
コンピュータプログラムとして構成される神経模倣回
路には従来公知のものを用いることができ、このような
神経模倣回路を代表的には説明すると、第2図において
図式的に示される神経模倣回路は、複数のユニットから
なる入力層と、複数のユニットからなる少なくとも一層
の中間層(第2図の例では中間層は一層)と、複数のユ
ニットからなる出力層とから構成される。そして例えば
上記入力層の各ユニットに、図示しないセンサ素子から
の出力パターン(あるいはセンサ素子からの過渡特性パ
ターン)が与えられた場合に、この入力ユニットからの
出力を入力とする中間層の各ユニットは、所定の伝達関
数で表される出力を生ずる。この中間ユニットの出力
は、入力ユニットの値の重み付一次結合和を入力とする
伝達関数として表され、各入力ユニットに対する結合重
み(正重み又は負重みが選択される)は中間ユニット毎
に各独立に定められる。同様に出力層の各ユニットの出
力値は、中間層の各ユニットの出力値の重み付一次結合
和を入力とする伝達関数により表される。
路には従来公知のものを用いることができ、このような
神経模倣回路を代表的には説明すると、第2図において
図式的に示される神経模倣回路は、複数のユニットから
なる入力層と、複数のユニットからなる少なくとも一層
の中間層(第2図の例では中間層は一層)と、複数のユ
ニットからなる出力層とから構成される。そして例えば
上記入力層の各ユニットに、図示しないセンサ素子から
の出力パターン(あるいはセンサ素子からの過渡特性パ
ターン)が与えられた場合に、この入力ユニットからの
出力を入力とする中間層の各ユニットは、所定の伝達関
数で表される出力を生ずる。この中間ユニットの出力
は、入力ユニットの値の重み付一次結合和を入力とする
伝達関数として表され、各入力ユニットに対する結合重
み(正重み又は負重みが選択される)は中間ユニット毎
に各独立に定められる。同様に出力層の各ユニットの出
力値は、中間層の各ユニットの出力値の重み付一次結合
和を入力とする伝達関数により表される。
ここで上記入力層の各ユニットに対する入力が、各々
異なる特定範囲の匂,味を構成する複数の化学物質に対
する感受性に由来した信号である場合には、各出力ユニ
ットの出力値は、測定対象となった試料に含まれている
化学物質が、該出力ユニットに対応する属性を有する確
率あるいは濃度を与えることになる。したがって例えば
既知の物質について得られた複数の出力ユニットの出力
パターンとの一致性(類似性)をみることで、未知の物
質の匂,味を識別することができることになる。
異なる特定範囲の匂,味を構成する複数の化学物質に対
する感受性に由来した信号である場合には、各出力ユニ
ットの出力値は、測定対象となった試料に含まれている
化学物質が、該出力ユニットに対応する属性を有する確
率あるいは濃度を与えることになる。したがって例えば
既知の物質について得られた複数の出力ユニットの出力
パターンとの一致性(類似性)をみることで、未知の物
質の匂,味を識別することができることになる。
また更に、以上のような神経模倣回路について好まし
く適用される学習機能のプログラムであるプロパゲーシ
ョン法の適用により次の効果が奏される。すなわちプロ
パゲーション法の適用は例えば、第1に、正回答に対し
ての結合重みの増減と、第2に、誤回答に対しての結合
重みの増減とを行なうことで与えられる。前者の正回答
に対しての結合重みの増減は、:正回答に対応する出
力ユニット(一または複数)に正の結合重みで結びつい
た中間ユニットについてはその結合重みを増加させ、か
つ反対に負の結合重みで結びついた中間ユニットについ
てはその結合重みを減少させる。また:上記のうち
の重みを増加させた中間ユニットに正の結合重みで結び
ついた入力ユニットについてはその結合重みを増加さ
せ、かつ反対に負の結合重みで結びついた中間ユニット
についてはその結合重みを減少させる。また更に:上
記のうちの重みを減少させた中間ユニットに正の結合
重みで結びついた入力ユニットについてはその結合重み
を減少させ、かつ反対に負の結合重みで結びついた中間
ユニットについてはその結合重みを増加させる。このよ
うな学習機能に基づく重みの修正によって正回答率が増
大することになる。
く適用される学習機能のプログラムであるプロパゲーシ
ョン法の適用により次の効果が奏される。すなわちプロ
パゲーション法の適用は例えば、第1に、正回答に対し
ての結合重みの増減と、第2に、誤回答に対しての結合
重みの増減とを行なうことで与えられる。前者の正回答
に対しての結合重みの増減は、:正回答に対応する出
力ユニット(一または複数)に正の結合重みで結びつい
た中間ユニットについてはその結合重みを増加させ、か
つ反対に負の結合重みで結びついた中間ユニットについ
てはその結合重みを減少させる。また:上記のうち
の重みを増加させた中間ユニットに正の結合重みで結び
ついた入力ユニットについてはその結合重みを増加さ
せ、かつ反対に負の結合重みで結びついた中間ユニット
についてはその結合重みを減少させる。また更に:上
記のうちの重みを減少させた中間ユニットに正の結合
重みで結びついた入力ユニットについてはその結合重み
を減少させ、かつ反対に負の結合重みで結びついた中間
ユニットについてはその結合重みを増加させる。このよ
うな学習機能に基づく重みの修正によって正回答率が増
大することになる。
反対に上記後者の第2の誤回答に対しての結合重みの
増減は、:誤回答に対応する出力ユニット(一または
複数)に正の結合重みで結びついた中間ユニットについ
てはその結合重みを減少させ、かつ反対に負の結合重み
で結びついた中間ユニットについてはその結合重みを増
加させる。また:上記のうちの重みを増加させた中
間ユニットに正の結合重みで結びついた入力ユニットに
ついてはその結合重みを増加させ、かつ反対に負の結合
重みで結びついた中間ユニットについてはその結合重み
を減少させる。また更に:上記のうちの重みを減少
させた中間ユニットに正の結合重みで結びついた入力ユ
ニットについてはその結合重みを減少させ、かつ反対に
負の結合重みで結びついた中間ユニットについてはその
結合重みを増加させる。これによって上記正回答率の増
大に加えて誤回答率の減少が得られる。重みの初期値お
よび修正の増減程度については予め設定することができ
る。
増減は、:誤回答に対応する出力ユニット(一または
複数)に正の結合重みで結びついた中間ユニットについ
てはその結合重みを減少させ、かつ反対に負の結合重み
で結びついた中間ユニットについてはその結合重みを増
加させる。また:上記のうちの重みを増加させた中
間ユニットに正の結合重みで結びついた入力ユニットに
ついてはその結合重みを増加させ、かつ反対に負の結合
重みで結びついた中間ユニットについてはその結合重み
を減少させる。また更に:上記のうちの重みを減少
させた中間ユニットに正の結合重みで結びついた入力ユ
ニットについてはその結合重みを減少させ、かつ反対に
負の結合重みで結びついた中間ユニットについてはその
結合重みを増加させる。これによって上記正回答率の増
大に加えて誤回答率の減少が得られる。重みの初期値お
よび修正の増減程度については予め設定することができ
る。
(作 用) 本発明は前記の構成をなすことによって、選択性が弱
く、したがって広い範囲の化学物質に対しての感受性を
有するレセプターを利用して構成したセンサ素子の複数
を組合せて、その複数の測定結果をパターン識別するこ
とにより多くの物質を定性,定量することができる。
く、したがって広い範囲の化学物質に対しての感受性を
有するレセプターを利用して構成したセンサ素子の複数
を組合せて、その複数の測定結果をパターン識別するこ
とにより多くの物質を定性,定量することができる。
また学習機能を有する神経模倣回路を用いたことで、
標準物質に対するセンサ出力のパターンと、該与えた
標準物質の属性(教師信号)とによって、結合の重みを
刻々と変えていくことによりセンサの経時変化に柔軟に
対応できる。神経模倣回路内部の隠れた層(中間層)
において、新たな内部表現が生まれ認識に寄与する。と
いう作用も得られる。
標準物質に対するセンサ出力のパターンと、該与えた
標準物質の属性(教師信号)とによって、結合の重みを
刻々と変えていくことによりセンサの経時変化に柔軟に
対応できる。神経模倣回路内部の隠れた層(中間層)
において、新たな内部表現が生まれ認識に寄与する。と
いう作用も得られる。
(実施例) 以下本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
第1図は本発明を匂検出用の化学センサとして構成・
適用した場合の応用システムの全体概要を示したもので
あり、この図の例において、1は5個のセンサ素子の組
合せからなるセンサアレイを収容したセンサセルを示し
ている。このセンサセル1内の各センサ素子11は、例え
ば第3図に具体的に示したATカット、発振周波数10〜12
MHzの市販の水晶振動子12(直径8.8mm、厚み0.17mm)の
表裏面に直径4.5mmの金電極13を貼着し、更にその表面
に以下に接する5種類の高分子膜を表面層14(第3図
(b)中に網目で示した)として形成させたものとして
構成できる。15はリード線である。センサンセル1は、
対象試料を含むガスが通気できるように外部から封止さ
れた通気路型に形成され、上記高分子膜が該通気路に臨
んでいる。なおこのセンサセル1は、通気するガスの素
早い切換を可能とするために、出来るだけ小容量(例え
ば10ml以下程度)のものとすることがこの種のシステム
においては実用上望ましい。
適用した場合の応用システムの全体概要を示したもので
あり、この図の例において、1は5個のセンサ素子の組
合せからなるセンサアレイを収容したセンサセルを示し
ている。このセンサセル1内の各センサ素子11は、例え
ば第3図に具体的に示したATカット、発振周波数10〜12
MHzの市販の水晶振動子12(直径8.8mm、厚み0.17mm)の
表裏面に直径4.5mmの金電極13を貼着し、更にその表面
に以下に接する5種類の高分子膜を表面層14(第3図
(b)中に網目で示した)として形成させたものとして
構成できる。15はリード線である。センサンセル1は、
対象試料を含むガスが通気できるように外部から封止さ
れた通気路型に形成され、上記高分子膜が該通気路に臨
んでいる。なおこのセンサセル1は、通気するガスの素
早い切換を可能とするために、出来るだけ小容量(例え
ば10ml以下程度)のものとすることがこの種のシステム
においては実用上望ましい。
2は各センサ素子11の電極に接続された発振回路であ
り、例えば第4図に示される回路が使用されるが、特に
このような回路に限定されるものではない。この発振回
路は上記5個の各センサ素子に対して各独立に接続され
る。第4図はCMOSアンプ21,22を用いた典型的な水晶発
振回路を示している。この発振回路では、センサ素子の
表面層に化学物質が吸着することで質量付加効果により
発振周波数が変化する。
り、例えば第4図に示される回路が使用されるが、特に
このような回路に限定されるものではない。この発振回
路は上記5個の各センサ素子に対して各独立に接続され
る。第4図はCMOSアンプ21,22を用いた典型的な水晶発
振回路を示している。この発振回路では、センサ素子の
表面層に化学物質が吸着することで質量付加効果により
発振周波数が変化する。
3は発振回路からの入力を受けて、単位時間当りの周
波数をカウントする周波数カンタであり、単位時間当り
のカウント数は、上記したように各センサ素子11の表面
層に吸着された物質の質量(これは吸着物質の種類およ
び量に依存)に依存して与えられる。第1図の例では5
個のセンサ素子それぞれについてノーマル(化学物質が
吸着していない状態)からの変化の大きさの情報が検出
できる。本例では上記発振回路2および周波数カウンタ
3により、電気的検出手段が構成されている。
波数をカウントする周波数カンタであり、単位時間当り
のカウント数は、上記したように各センサ素子11の表面
層に吸着された物質の質量(これは吸着物質の種類およ
び量に依存)に依存して与えられる。第1図の例では5
個のセンサ素子それぞれについてノーマル(化学物質が
吸着していない状態)からの変化の大きさの情報が検出
できる。本例では上記発振回路2および周波数カウンタ
3により、電気的検出手段が構成されている。
4は上記周波数カウンタ3からの信号(この図の例で
は5個の入力信号)を入力としてパターン処理を行なう
ために、上述した入力層、中間層、および出力層の各モ
ジュルを有するようにプログラムされた神経模倣回路を
もつコンピュータであり、41はそのコンピュータの本
体、42はCRTであり、神経模倣回路の出力パターンを表
示する表示手段を構成している。
は5個の入力信号)を入力としてパターン処理を行なう
ために、上述した入力層、中間層、および出力層の各モ
ジュルを有するようにプログラムされた神経模倣回路を
もつコンピュータであり、41はそのコンピュータの本
体、42はCRTであり、神経模倣回路の出力パターンを表
示する表示手段を構成している。
5は上記センサセル1に対して試料ガス等を供給する
ための試料ガス等の供給系を示し、この図の例において
は、乾燥剤を充填した容器51を通して得た空気を、ポン
プ52,電磁開閉弁53,三方ジョイント54を介してセンサセ
ル1に通常の空気を供給する空気供給系と、ポンプ55,
サンプル瓶56,電磁開閉弁57,三方ジョイント54を介して
試料含有のガスをセンサセル1に供給する試料ガス供給
系とからなっている。58はセンサセル1のガス供給を切
換るための電磁弁開閉切換用のスイッチである。上記三
方ジョイント54を通ったガスは、管59からセンサセル1
の一端より該センサセル1に供給される。
ための試料ガス等の供給系を示し、この図の例において
は、乾燥剤を充填した容器51を通して得た空気を、ポン
プ52,電磁開閉弁53,三方ジョイント54を介してセンサセ
ル1に通常の空気を供給する空気供給系と、ポンプ55,
サンプル瓶56,電磁開閉弁57,三方ジョイント54を介して
試料含有のガスをセンサセル1に供給する試料ガス供給
系とからなっている。58はセンサセル1のガス供給を切
換るための電磁弁開閉切換用のスイッチである。上記三
方ジョイント54を通ったガスは、管59からセンサセル1
の一端より該センサセル1に供給される。
6は上記センサセル1からガスを排気するためのガス
排出系を示し、センサセル1の他端に接続された排出管
61はトラップ62を介してガスを排気するようになってい
る。
排出系を示し、センサセル1の他端に接続された排出管
61はトラップ62を介してガスを排気するようになってい
る。
以上の構成のシステムを、センサ素子の個数を10個と
し、この10個のうちの特徴的なセンサ出力を出力する6
個を選択して試験を行なった。
し、この10個のうちの特徴的なセンサ出力を出力する6
個を選択して試験を行なった。
水晶振動子には上記第3図で示したものを使用した。
使用した6個のセンサ素子の表面層として形成させた
高分子膜層は次の通りである。
高分子膜層は次の通りである。
(アセチルセルロース+トリオレイン) エポキシ樹脂 トリオレイン スクアラン (アセチルセルロース+(DEGS)) (アセチルセルロース+フタル酸ジクチル) なお表面層の膜厚は1μm〜1mmである。
上記のコーティングの役割は、匂を吸着するための
表面積を増し、匂成分との親和性の違いにより選択性
をもたせる、ことにある。本実施例では,の機能を
増強するために高分子膜以外に、セルロース系の物質か
らなる多孔性膜にガスクロマトグラフィー用の固定相に
用いられる液体を含浸させた液体膜を用いた。この液体
膜の選択性は極性(気−液の選択係数)の違いによって
生ずる。
表面積を増し、匂成分との親和性の違いにより選択性
をもたせる、ことにある。本実施例では,の機能を
増強するために高分子膜以外に、セルロース系の物質か
らなる多孔性膜にガスクロマトグラフィー用の固定相に
用いられる液体を含浸させた液体膜を用いた。この液体
膜の選択性は極性(気−液の選択係数)の違いによって
生ずる。
試験に供した神経模倣回路のユニット構成,伝達関
数,学習方法は、「日経エレクトロニクス」No427,p115
〜124の記載に準じてきめた。すなわち入力ユニット
数、中間ユニット数、および出力ユニット数はそれぞれ
6とし、 とした。
数,学習方法は、「日経エレクトロニクス」No427,p115
〜124の記載に準じてきめた。すなわち入力ユニット
数、中間ユニット数、および出力ユニット数はそれぞれ
6とし、 とした。
パラメータθと結合重みωの値を学習によって最適化
した。一回の学習による変更量△θ,△ωは △θj(n+1)=ηδpj+α△θj(n) △ωji(n+1)=ηδpjOpj+α△ωji(n) で表すことができる。
した。一回の学習による変更量△θ,△ωは △θj(n+1)=ηδpj+α△θj(n) △ωji(n+1)=ηδpjOpj+α△ωji(n) で表すことができる。
パラメータθ,η,αの値およびθ,結合重みの初期
値によって学習速度に差がでる。本実施例ではη=0.0
3,α=0.5とし、θおよび結合重みの初期値を−0.5以上
0.5以下の乱数から選択した。
値によって学習速度に差がでる。本実施例ではη=0.0
3,α=0.5とし、θおよび結合重みの初期値を−0.5以上
0.5以下の乱数から選択した。
入力データは最大入力が1になるように規格化して、
入力ユニットに加えた。またあるガスに対する出力ユニ
ットの望ましい出力値は、そのガスに対応する出力ユニ
ットに対して1、それ以外の出力ユニットに対して0と
した。
入力ユニットに加えた。またあるガスに対する出力ユニ
ットの望ましい出力値は、そのガスに対応する出力ユニ
ットに対して1、それ以外の出力ユニットに対して0と
した。
試験においては、ガスフローは駆動ポンプによって流
量が一定となるように制御した。
量が一定となるように制御した。
第5図および第6図に、エタノール水溶液と酒類を対
象試料とした場合のセンサ素子の出力パターンを示して
いる。これらの図から分るように、ガスを通し始め(図
中のON)からセンサ素子の出力周波数は漸次変化し、30
秒経過時点において安定した発振状態となった(この時
点でガスのフローを止めた)。そして各センサ素子の発
振周波数の変化量は、その表面に形成させた高分子膜の
種類により異なって得られた。なお試料ガスフローの停
止(図中のOFF)、空気の通気により、吸着した化学物
質は表面膜から分離した。
象試料とした場合のセンサ素子の出力パターンを示して
いる。これらの図から分るように、ガスを通し始め(図
中のON)からセンサ素子の出力周波数は漸次変化し、30
秒経過時点において安定した発振状態となった(この時
点でガスのフローを止めた)。そして各センサ素子の発
振周波数の変化量は、その表面に形成させた高分子膜の
種類により異なって得られた。なお試料ガスフローの停
止(図中のOFF)、空気の通気により、吸着した化学物
質は表面膜から分離した。
このような特性を示したセンサ素子の組合せからなる
センサアレイ1を用い、まず濃度既知のエタノール水溶
液を用いこれを被検試料として神経模倣回路の学習(10
000回)を行なわせ(第7(a)図参照)、次にウイス
キー,ワイン,リキュールのデータパターンを入力し、
その応答を調べた(第7(b)図参照)。これらの図に
おいて図中の正方形で示しているマークの大きさは、被
検サンプル中の化学物質が神経模倣回路の出力ユニット
に対応した属性をもつ確率を表わしている。
センサアレイ1を用い、まず濃度既知のエタノール水溶
液を用いこれを被検試料として神経模倣回路の学習(10
000回)を行なわせ(第7(a)図参照)、次にウイス
キー,ワイン,リキュールのデータパターンを入力し、
その応答を調べた(第7(b)図参照)。これらの図に
おいて図中の正方形で示しているマークの大きさは、被
検サンプル中の化学物質が神経模倣回路の出力ユニット
に対応した属性をもつ確率を表わしている。
第7図(a)は、濃度を変えた6種の被検エタノール
水溶液に対し、エタノール濃度に対応した出力ユニット
が応答していることを示している。例えばエタノール15
%のパターンを入力した時には、15%に対応するユニッ
トが応答し、他のユニットは略零(応答なし)となっ
て、識別がうまく行なえていることを示している。
水溶液に対し、エタノール濃度に対応した出力ユニット
が応答していることを示している。例えばエタノール15
%のパターンを入力した時には、15%に対応するユニッ
トが応答し、他のユニットは略零(応答なし)となっ
て、識別がうまく行なえていることを示している。
第7図(b)では、上記第7図(a)で完成した神経
模倣回路により各サンプルのエタノール濃度が略正しく
推定されていることが示されている。
模倣回路により各サンプルのエタノール濃度が略正しく
推定されていることが示されている。
なお神経模倣回路は出力ユニットを更に細分化するこ
とも可能で、十分な学習を行なえばより精密なネットワ
ークに発展させることも可能である。
とも可能で、十分な学習を行なえばより精密なネットワ
ークに発展させることも可能である。
次に酒類のエタノール濃度以外の香り成分による識別
(すなわち酒の嗅ぎ分け)ができるかどうかを、10種の
酒の識別を上記神経模倣回路で行なうことで試験した。
この試験の結果、同じアルコール濃度のワインと日本酒
の識別ができる。
(すなわち酒の嗅ぎ分け)ができるかどうかを、10種の
酒の識別を上記神経模倣回路で行なうことで試験した。
この試験の結果、同じアルコール濃度のワインと日本酒
の識別ができる。
本発明は匂の検出に限定されるものでなく、同様に液
体の味を検出するためにもそのまま使用される。この
際、センサ素子のレセプターを液体に接触させて使用す
ればよいが、この場合にはセンサ素子の表面層のみを試
料液体に接触させ、裏面は電極間の電気的短絡を防止す
るようにセンサ素子を構成させることが必要であること
と、センサ素子の表面の凹凸が接触する液体の抵抗を受
けて測定感度を低下させる傾向があることとを考慮する
必要がある。すなわち表面の凹凸はセンサ素子を水溶液
に接触の状態で使用する場合にQ値の低下となるので、
一般的には2000Å以下、好ましくは1000Å以下、最適に
は100Å程度の表面凹凸となるようにセンサ素子を形成
させることがよい。他の試料供給系、試料排出系、電気
的検出手段、神経模倣回路は上記と同様に構成すること
ができる。
体の味を検出するためにもそのまま使用される。この
際、センサ素子のレセプターを液体に接触させて使用す
ればよいが、この場合にはセンサ素子の表面層のみを試
料液体に接触させ、裏面は電極間の電気的短絡を防止す
るようにセンサ素子を構成させることが必要であること
と、センサ素子の表面の凹凸が接触する液体の抵抗を受
けて測定感度を低下させる傾向があることとを考慮する
必要がある。すなわち表面の凹凸はセンサ素子を水溶液
に接触の状態で使用する場合にQ値の低下となるので、
一般的には2000Å以下、好ましくは1000Å以下、最適に
は100Å程度の表面凹凸となるようにセンサ素子を形成
させることがよい。他の試料供給系、試料排出系、電気
的検出手段、神経模倣回路は上記と同様に構成すること
ができる。
なお味の検出においては、液体中の化学物質を吸着す
る高分子膜等を利用した上記センサ素子を利用すること
で、いわゆる基本味のうちのにがみを好適に検出できる
(にがみの由来する物質をリン脂質膜により吸着)他、
酸っぱさはpHセンサにより、甘さはショ糖センサによ
り、うまみはアミノ酸センサにより、更に塩からさはナ
トリウムセンサにより合せて検出するようにすることが
実用上好ましい。
る高分子膜等を利用した上記センサ素子を利用すること
で、いわゆる基本味のうちのにがみを好適に検出できる
(にがみの由来する物質をリン脂質膜により吸着)他、
酸っぱさはpHセンサにより、甘さはショ糖センサによ
り、うまみはアミノ酸センサにより、更に塩からさはナ
トリウムセンサにより合せて検出するようにすることが
実用上好ましい。
(発明の効果) 本発明は、上述の如く物質の吸着に対する選択性が弱
く、したがって広い範囲の物質に対しての反応性を有す
るレセプターをもつセンサを複数組合せて使用し、これ
ら複数のセンサの測定結果をパターン識別することで、
多くの物質を定量することができるという効果があり、
特に匂,味の検出用として従来にない優れた機能を発揮
するという効果がある。
く、したがって広い範囲の物質に対しての反応性を有す
るレセプターをもつセンサを複数組合せて使用し、これ
ら複数のセンサの測定結果をパターン識別することで、
多くの物質を定量することができるという効果があり、
特に匂,味の検出用として従来にない優れた機能を発揮
するという効果がある。
また新規物質についても神経模倣回路に学習機能をも
たせていることにより、その物質に対するセンサを構成
することができるという効果がある。
たせていることにより、その物質に対するセンサを構成
することができるという効果がある。
また本発明よりなる化学センサは更に次のような効果
を奏する特徴がある。
を奏する特徴がある。
標準物質に対するセンサ出力のパターンと、与えた標
準物質の属性(教師信号)によって、神経模倣回路を構
成している各層の伝達関数の結合の重みを刻々と変化さ
せていくことにより、センサの経時変化などに柔軟に対
応できる。
準物質の属性(教師信号)によって、神経模倣回路を構
成している各層の伝達関数の結合の重みを刻々と変化さ
せていくことにより、センサの経時変化などに柔軟に対
応できる。
図面第1図は本発明よりなる匂検出用の化学センサを適
用して構成した応用システムの概要一例を示した図、第
2図は神経模倣回路の構成を説明するための図、第3図
(a)はセンサ素子の構成を平面で示した図、第3図
(b)は同斜視図、第4図は周波数信号の検出回路の構
成一例を示した図、第5図は45%エタノール水溶液に対
するセンサ素子の出力パターンを示した図、第6図は赤
ワインに対するセンサ素子の出力パターンを示した図、
第7図(a)は標準エタノールに対する神経模倣回路の
出力ユニットの出力パターンを示した図、第7図(b)
は酒に対する神経模倣回路の出力ユニットの出力パター
ンを示した図である。 1:センサセル 2:発振回路 3:周波数カウンタ 4:コンピュータ 5:試料ガス等の供給系 6:ガス排出系
用して構成した応用システムの概要一例を示した図、第
2図は神経模倣回路の構成を説明するための図、第3図
(a)はセンサ素子の構成を平面で示した図、第3図
(b)は同斜視図、第4図は周波数信号の検出回路の構
成一例を示した図、第5図は45%エタノール水溶液に対
するセンサ素子の出力パターンを示した図、第6図は赤
ワインに対するセンサ素子の出力パターンを示した図、
第7図(a)は標準エタノールに対する神経模倣回路の
出力ユニットの出力パターンを示した図、第7図(b)
は酒に対する神経模倣回路の出力ユニットの出力パター
ンを示した図である。 1:センサセル 2:発振回路 3:周波数カウンタ 4:コンピュータ 5:試料ガス等の供給系 6:ガス排出系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中本 高道 東京都大田区上池台5―21―7 八千代 荘 審査官 門田 宏 (56)参考文献 第10回情報化学討論会第15回構造活性 相関シンポジウム講演要旨集 阿部英次 外4名 複数半導体ガスセンサーとパタ ーン認識法による化学物質の「匂い」識 別の試み p.178−181
Claims (3)
- 【請求項1】匂を構成する複数の化学物質に渡ってこれ
を吸着することができるレセプタが表面に形成されてい
る表面振動子を、異なる種類で複数個組合せして構成し
たセンサアレイと、該センサアレイの各表面振動子の固
有振動状態を電気信号として検出する電気的検出手段
と、学習機能を有し、かつ上記電気的検出手段で検出さ
れた複数の電気信号をパターン処理してパターンを識別
する神経模倣回路を構成している電子的判別手段と、該
判別の結果を表示する表示手段とを備えたことを特徴と
する匂検出用の化学センサ。 - 【請求項2】電子的判別手段がバックプロパゲーション
法による学習機能をもった神経模倣回路であることを特
徴とする請求項1に記載の匂検出用の化学センサ。 - 【請求項3】表面振動子が水晶振動子であることを特徴
とする請求項1又は2に記載の匂検出用の化学センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7146288A JP2669848B2 (ja) | 1988-03-25 | 1988-03-25 | 匂検出用の化学センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7146288A JP2669848B2 (ja) | 1988-03-25 | 1988-03-25 | 匂検出用の化学センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01244335A JPH01244335A (ja) | 1989-09-28 |
JP2669848B2 true JP2669848B2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=13461279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7146288A Expired - Lifetime JP2669848B2 (ja) | 1988-03-25 | 1988-03-25 | 匂検出用の化学センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2669848B2 (ja) |
Families Citing this family (25)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04238243A (ja) * | 1991-01-21 | 1992-08-26 | Masao Karube | 揮発性有機物質の測定装置 |
US5177994A (en) * | 1991-05-22 | 1993-01-12 | Suntory Limited And Tokyo Institute Of Technology | Odor sensing system |
JPH05306983A (ja) * | 1991-08-16 | 1993-11-19 | Kaoru Santo | 匂いセンサ |
JPH05232006A (ja) * | 1991-11-18 | 1993-09-07 | Keion Kokusai Jitsugyo Yugenkoshi | 複数配置の圧電結晶体を備えた臭覚バイオセンサー |
JP2573865Y2 (ja) * | 1992-07-01 | 1998-06-04 | 日本電信電話株式会社 | 携帯用小型においセンサ |
JP2647798B2 (ja) * | 1993-12-27 | 1997-08-27 | 工業技術院長 | 化学/物理量の識別方法及び装置 |
JP3543496B2 (ja) * | 1996-07-08 | 2004-07-14 | 株式会社島津製作所 | 匂い検知装置 |
US6526828B1 (en) | 2001-06-20 | 2003-03-04 | M.S. Tech Ltd. | Sensitive and selective method and device for the detection of trace amounts of a substance |
AU2002314492A1 (en) | 2001-06-20 | 2003-01-02 | M.S. Tech Ltd | Method and device for the detection of trace amounts of a substance,using a piezoelectric crystal element |
JP2008502911A (ja) * | 2004-06-12 | 2008-01-31 | アクバイオ・リミテッド | センサおよび較正要素のアレイを備えた分析機器 |
CN101080624B (zh) | 2004-12-15 | 2011-06-08 | 日本电波工业株式会社 | 石英传感器和感知装置 |
WO2006064952A1 (ja) | 2004-12-15 | 2006-06-22 | Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd | 成分測定装置 |
WO2006064954A1 (ja) | 2004-12-15 | 2006-06-22 | Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd | 水晶センサ及び感知装置 |
JP4134025B2 (ja) | 2004-12-28 | 2008-08-13 | 日本電波工業株式会社 | 感知装置 |
JP2006300743A (ja) * | 2005-04-21 | 2006-11-02 | Shizuoka Prefecture | 複数のセンサを利用した化学物質検出装置 |
EP1912053A1 (en) | 2005-08-03 | 2008-04-16 | Nihon Dempa Kogyo Co., Ltd. | Concentration sensor and concentration detection device |
JP5641296B2 (ja) | 2010-06-16 | 2014-12-17 | セイコーエプソン株式会社 | 周波数計測装置、並びに同装置を備えるニオイセンサー及び電子機器 |
JP5533378B2 (ja) * | 2010-07-13 | 2014-06-25 | セイコーエプソン株式会社 | 周波数計測装置、並びに同装置を備えるニオイセンサー及び電子機器 |
JP6893668B2 (ja) * | 2014-08-29 | 2021-06-23 | 株式会社アロマビット | 嗅覚システム、匂い識別方法、匂い識別装置、携帯デバイス、ウェアラブルデバイス、空調機器、及び匂い情報識別プログラム |
CN106662517B (zh) | 2014-08-29 | 2020-04-28 | 株式会社而摩比特 | 嗅觉系统、气味识别装置、气味识别方法 |
US20170248565A1 (en) * | 2016-02-29 | 2017-08-31 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Molecular detection apparatus and molecular detection method |
CN115575276A (zh) | 2017-05-17 | 2023-01-06 | 株式会社而摩比特 | 气味图像的基础数据生成方法 |
JP7274776B2 (ja) * | 2017-05-17 | 2023-05-17 | 株式会社アロマビット | 匂い画像の基データ作成方法及び匂い画像の作成方法 |
KR102623797B1 (ko) * | 2019-06-03 | 2024-01-10 | 아이펙스 가부시키가이샤 | 물질 검출 시스템 및 물질 검출 방법 |
JP6906117B1 (ja) * | 2021-01-26 | 2021-07-21 | 東京瓦斯株式会社 | 情報処理装置、匂い測定システムおよびプログラム |
-
1988
- 1988-03-25 JP JP7146288A patent/JP2669848B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
第10回情報化学討論会第15回構造活性相関シンポジウム講演要旨集 阿部英次外4名 複数半導体ガスセンサーとパターン認識法による化学物質の「匂い」識別の試み p.178−181 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01244335A (ja) | 1989-09-28 |
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