JP2668837B2 - カラー印画物及びその製造方法 - Google Patents

カラー印画物及びその製造方法

Info

Publication number
JP2668837B2
JP2668837B2 JP1293899A JP29389989A JP2668837B2 JP 2668837 B2 JP2668837 B2 JP 2668837B2 JP 1293899 A JP1293899 A JP 1293899A JP 29389989 A JP29389989 A JP 29389989A JP 2668837 B2 JP2668837 B2 JP 2668837B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
color print
print according
layer
color
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1293899A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03155981A (ja
Inventor
昌彦 日隈
隆弘 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP1293899A priority Critical patent/JP2668837B2/ja
Publication of JPH03155981A publication Critical patent/JPH03155981A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2668837B2 publication Critical patent/JP2668837B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ポスターや看板等のディスプレー等として
有用なカラー印画物に関し、特に透光性基材上に少なく
ともインク保持層とインク輸送層とを有する被記録材
に、インク滴を以って画像を形成した記録物を別の基体
に支持させてなるカラー印画物に関する。
(従来の技術) 従来、少なくのもインク保持層とインク輸送層とを有
する被記録材については、特開昭62−140878号公報等に
記載されており、又、それを用いた記録方法については
特開昭62−142680号公報等に記載されている。これらの
被記録材により形成された記録物は、一般の紙の様に、
インクにより記録した面から記録画像を観察することも
不可能ではないが、記録面と反対側の面、即ち、支持体
側面から記録画像を観察することにより、画像面のラミ
ネート等の後処理等が不要で、且つ画像表面に適度な光
沢を有し、画像濃度が高く、しかも鮮明性や耐光性に優
れたものとすることが出来る。その為、かかる記録物は
単独で用いる他に、建物内の壁や窓或は各種の材質のパ
ネルボード等の別の基体に支持(隣接や接着等)させた
カラー印画物として使用することも有用である。
(発明が解決しようとしている問題点) しかしながら、前記カラー印画物は、使用する条件或
は支持される別の基体の材質により、画像の耐光性に影
響を受け、本来記録物として有している記録画像の耐光
性を低下させるという欠点があった。
又、常温及び常湿下であってもインクの滲み出しが生
じ、カラー印画物の画像がぼやけるという欠点もあっ
た。
従って、本発明の第一の目的は、上述の問題点を解決
し、透光性基材上に少なくともインク保持層とインク輸
送層とを有する被記録材に、インク滴を以って画像を形
成した記録物を、別のいかなる材質の基体に支持させた
カラー印画物としても、記録物として十分な記録画像の
耐光性を維持することが出来るカラー印画物を提供する
ことにある。
更に、本発明の第二の目的は、カラー印画物を一般に
環境下に長期間保持したとしても、インクの滲み出しが
生ずることなく、画像のぼけのない耐環境性に優れたカ
ラー印画物を提供することにある。
(問題点を解決する為の手段) 上記目的は以下の本発明によって達成される。
即ち、本発明は、透光性基材上に少なくともインク保
持層とインク輸送層とを順次設けてなる被記録材にイン
ク滴を以ってカラー画像を形成した記録物のインク輸送
層面に、少なくとも1層の吸湿性の高いシート状物を介
して別の基体が積層されてなることを特徴とするカラー
印画物、及びその製造方法である。
(作用) 前記特定の被記録材にインク滴を以って画像を形成し
た記録物を、別の基体、例えば、ガラスの様な吸湿性の
低いものに支持された場合には、その耐光性等の耐環境
性が該記録物が本来有すべき耐光性等の耐環境性に比し
劣る様になる。
これに対して、本発明では、上記の如き別の基体に支
持させる際、記録物のインク輸送層と上記別の基体との
間に、少なくとも1層の吸湿性の高いシート状物を介在
させることにより、優れた耐光性等の耐環境性を有する
カラー印画物とすることが出来る。
(好ましい実施態様) 次に好ましい実施態様を例示する添付図面を参照して
本発明を更に詳細に説明する。
第1図は本発明の好ましい実施態様のカラー印画物の
断面を図解的に説明する図である。
第1図に示した如く、本発明のカラー印画物7は、基
本的には後に定義する吸湿性(又は透湿性)の高いシー
ト状物質1、被記録材6のインク記録面であるインク輸
送層2、形成された絵柄5を有するインク保持層3及び
その表面に設けられた透光性基材4から成るものであ
り、被記録材6のインク輸送層2側に吸湿性の高いシー
ト状物質1を隣接させ、この吸湿性の高いシート状物1
の表面に、吸湿性の低い別の基体8を隣接させてなる。
第2図は本発明の別の好ましい例を説明する図であ
り、この例では、吸湿性の高いシート状物質1とインク
輸送層2との間に接着層9が設けられている。かかる接
着層9は、吸湿性の高いシート状物質1とインク輸送層
2との接着を強固にし、更にこの吸湿性の高いシート状
物1の表面に、接着層9を介して吸湿性の低い別の基体
8を隣接させてカラー印画物7としての強度を全体的に
増加させるものである。
尚、上記例は本発明の好ましい特定の例であって、本
発明はこれらの例に限定されるものではない。
本発明でいう吸湿性とは以下の方法により測定される
性質をいう。
外径φ64mm及び高さ17mmのシャーレに約20gの蒸留水
を入れたものを正確に秤量する。次にこのシャーレを吸
湿性を測定しようとしているシート或は基体で密閉状態
に蓋をし、20℃及び65%RHの環境下に60時間放置する。
60時間経過後、シート或は基体を取り外し、シャーレを
再び正確に秤量し、放置前のシャーレ重量との差(g)
をそのシート或は基体の吸湿性とする。従って本発明で
いう「吸湿性」とは、水分を吸収保持する性質を意味す
ると共に、水分を外部に透過させる「透湿性」をも意味
する。
又、本発明でいう吸湿性の高いシート状物質とは、上
記測定で吸湿性が0.2g以上のシート状物質を指す。
上記吸湿性の高いシート状物質の材質或は厚みは特に
限定されない。好適には織布や不織布或は紙、板紙、木
板、合成紙、発泡プラスチック、金網等のシート状物質
であり、且つ吸湿性が0.2g以上のものであればいかなる
ものでもよい。
更に本発明でいう吸湿性の低い基体とは、上記の測定
で吸湿性が0.2g未満の基体を指し、上記と同様にその基
体の材質及び厚みは特に限定されない。
以上の吸湿性の低い基体の代表としては、ステンレス
板、アルミ箔、プラスチックシート、ガラス板等、金
属、プラスチック、ガラス表面を有する基体等を挙げる
ことが出来る。
尚、本発明において前記好ましい実施態様で示した様
に、被記録材のインク輸送層2と吸湿性の高いシート状
物質1との間(第2図)、更には吸湿性の高いシート状
物質1と吸湿性の低い基体8との間(第2図)に接着層
9を介在することが有効となるが、この場合接着層9を
設けたことにより、吸湿性の高いシート状物質1の吸湿
性が0.2g未満とならない様にする必要がある。この様な
条件を満足するものとする為には、吸湿性の高いシート
状物質1と接着層9とを合わせた時の吸湿性を測定し、
本発明に適応するか否かを判断することが好ましい。勿
論、吸湿性の低い接着剤であっても、それらの接着剤を
印刷等によってパターン状(塗布密度を小さくする等)
に設けることにより、シート状物1の吸湿性を妨げるこ
とがなくなる。
接着層9を形成する接着剤としては、天然物のデンプ
ン系、タンパク質系、樹脂系、歴青質系等、更には合成
物質の熱可塑性樹脂系、熱硬化性樹脂系、合成ゴム系又
はこれらの混合型等、従来公知のものがいずれも使用出
来る。
次に本発明に使用する被記録材の構成、それらの製造
方法及びカラー画像の形成方法を述べ、本発明を更に詳
細に説明する。
本発明に使用する被記録材は、支持体としての透光性
基材と、該基材上に形成された実質的にインク或は記録
剤を吸収及び捕捉するインク保持層と、インク保持層上
に形成され、インクを直接受容し、通液性を有するイン
ク輸送層より構成される。
上記インク輸送層の通液性を向上させる為の好ましい
態様としては、インク輸送層内部に亀裂や連通孔を有す
る多孔質構造のインク輸送層とする例が挙げられる。
上記特性を満足させる為にインク輸送層は、主として
記録剤に対して非染着性の粒子と結着材とから構成する
のが好ましい。
ここで非染着性の粒子とては、一次粒子といわれる単
粒子でも、これらが凝集した二次粒子といわれる多孔性
粒子でもよい。
この中で特に好ましいのは、多孔性粒子であり、0.01
乃至2μm、好ましくは、0.05乃至1μm、より好まし
くは0.1乃至0.5μmの大きさの微粒子が凝集して1乃至
30μm、好ましくは2乃至20μm、より好ましくは3乃
至10μmの大きさの粒子となったものであり、この二次
的、三次的に凝集した多孔性粒子は容易には分散又は分
離しないものである。
この様な多孔性粒子としては、例えば、ポリスチレ
ン、ポリメタクリレート、エラストマー、エチレン−酢
酸ビニル重合体、スチレン−アクリル共重合体、ポリエ
ステル、ポリアクリル、ポリビニルエーテル、ポリアミ
ド、ポリオレフィン、ポリシリコーン、グアナミン樹
脂、ポリテトラフルオロエチレン、SBR、尿素樹脂、尿
素−ホルマリン樹脂等の有機系材料、又は、例えば、合
成シリカ、クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸カルシウム、硫酸バリ
ウム、硫化亜鉛、サチンホワイト、硅酸アルミニウム、
リトポン、水酸化アルミニウム、硅酸カルシウム等の無
機系材料のうち少なくとも一種が使用される。
次に、インク輸送層を形成するもう1つの物質である
結着材は、上記粒子同士及び/又はインク輸送層とイン
ク保持層とを結着させる機能を有するものであり、粒子
と同様に記録剤に対して非染着性であることが好まし
い。
結着材として好ましい材料としては、前記の機能を有
するものであれば従来公知の材料はいずれも使用出来、
例えば、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、スチレ
ン−アクリル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、澱粉、ポリビニル
アセタール、ゼラチン、カゼイン、アイオノマー、アラ
ビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピ
ロリドン、ポリアクリルアミド、フェノール樹脂、メラ
ミン樹脂、エポキシ樹脂、スチレン−ブタジエンゴム、
ユリア樹脂、α−オレフィン樹脂、クロロプレンゴム、
ニトリルゴム等の樹脂のうち1種以上が使用出来る。
多孔性粒子と結着材との混合比は、多孔性粒子の種類
と大きさによっても異なるが、10/1乃至1/2の範囲が好
ましく、より好適には5/1乃至1/1の範囲である。
又、本発明では、インク輸送層としての機能を更に向
上させる為に、必要に応じて各種の添加剤、例えば、界
面活性剤、浸透剤、蛍光染料、着色染料、架橋剤等をイ
ンク輸送層中に適宜添加してもよい。
インク輸送層の厚さは、5乃至150μmの範囲が好ま
しく、より好ましくは10乃至50μmの範囲である。
次にインク保持層は、インク輸送層に一時的に吸収さ
れたインクを安定して吸収及び捕捉する為に、インク輸
送層よりもインクの吸収力が強いことが必要となる。
又、前述の様に記録画像を記録面とは反対側から観察
する為、インク保持層は光透過性であることが好まし
い。
上記の要求を満足するインク保持層は、記録剤を吸着
する光透過性樹脂及び/又はインクに対して溶解性又は
膨潤性を有する光透過性樹脂を主体として構成されるこ
とが好ましい。
例えば、記録剤として酸性染料又は直接染料を含有す
る水性インクを用いた場合、インク保持層は、上記染料
に対して吸着性を有する樹脂、例えば、水系インク対し
て膨潤性を有する水溶性乃至親水性ポリマーにより構成
されるのが好ましい。
この様な水溶性乃至親水性ポリマーとしては、例え
ば、アルブミン、ゼラチン、カゼイン、澱粉、カチオン
澱粉、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ等の天然樹脂、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ポリアミド、ポリアクリルアミド、ポリエチレン
イミン、ポリビニルピロリドン、四級化ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルピリジリウムハライド、メラミン樹
脂、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリウレタン、ア
セタール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコ
ール、イオン変性ポリビニルアルコール、ポリエステ
ル、ポリアクリル酸ソーダ等の合成樹脂、好ましくはこ
れらのポリマーを架橋して水不溶性にした親水性ポリマ
ー、2種以上のポリマーからなる親水性且つ水不溶性の
ポリマーコンプレックス、親水性セグメントを有する親
水性且つ水不溶性のポリマー等が挙げられる。
上記材料を用いて形成するインク保持層の膜厚は、好
ましくは1乃至30μm、より好ましくは3乃至10μmの
範囲である。
本発明に用いる透光性基材としては、従来公知のもの
はいずれも使用出来、具体的にはポリエステル等の樹脂
フイルムやガラス等が挙げられる。
上記透光性基材上にインク保持層とインク輸送層とを
形成する方法としては、上記で好適に挙げた材料を適当
な溶剤に溶解又は分散させて塗工液を調製し、この塗工
液を、例えば、ロールコーティング法、ロッドバーコー
ティング法、エアナイフコーティング法等の従来公知の
方法により基材上に塗工し、その後速やかに乾燥させる
方法が好ましい。又、前記の材料をホットメルトコーテ
ィング法或は前記の材料から一旦、単独のシートを形成
しておき、該シートを基材にラミネートする如きの方法
でもよい。
但し、基材上にインク保持層を設ける際には、例え
ば、アンカーコート層を形成する等の方法で基材とイン
ク保持層との密着を強固にし、空間をなくするのが好ま
しい。
基材とインク保持層との間に空間が存在すると、記録
画像の表面が乱反射し、実質的に画像の光学濃度を下げ
ることになるので好ましくない。
本発明のカラー印画物では、上記の被記録材を用いて
画像を形成するものであるが、これらの被記録材を用い
てカラー画像を形成する手段としては、万年質、ポール
ペン、フェルトペン、ペンプロッター、インクジェット
等、記録剤(染料、色素等)を含有するインクを用いた
記録器具及び記録装置が挙げられる。しかし、画像記録
の高性能性の観点からインクジェット記録が好適であ
る。
尚、上記で用いるインクとしては従来公知の水系及び
/又は油系のインクを用いることが出来るが、被記録材
のインク輸送層に速やかに浸透し、且つインク保持層で
速やかに吸収及び捕捉させる為には、インクの粘度が10
0cps以下であることが好ましく、より好適には50cps以
下である。又、火気に対する安全性や環境に対す悪影響
を考慮すれば水系のインクが好ましい。
更にインクに含有せしめる記録剤としては、従来公知
の染顔料等の着色剤及び発色性を有する材料を用いるこ
とが出来る。例えば、インクジェット記録に用いられる
記録剤としては、直接染料、塩基性染料、反応性染料、
食用色染等に代表される水溶性染料が好ましい。
(実施例) 次に参考例、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中部又は%とあるのは、特に
断りのない限り重量基準である。
参考例1(被記録材の調製) 透明基材として厚さ75μmのポリエチレンテレフタレ
ートフイルム(東レ製)を使用し、この基材上に下記の
組成物Aを乾燥膜厚が6μmとなる様に、バーコーター
により塗工し、乾燥炉内で140℃で5分間乾燥した。
組成物A カチオン変性ポリビニルアルコール(商品名C−ポリマ
ー、クラレ製、10%水溶液) 100 部 水溶性イソシアネート(商品名エラストロンBN−5、第
一工業製薬製) 2.5部 触媒(商品名エラストロンキャタリスト64、第一工業製
薬製) 微量 更に、その上に下記の組成物Bを乾燥膜厚が40μmと
なる様にバーコーターにより塗工し、乾燥炉内で140℃
で6分間乾燥した。
組成物B 尿素−ホルマリン樹脂(有機フィラー、日本化成製)10
0部 ブチラール樹脂(商品名エスレックBH−3、積水化学工
業製) 50部 ソジウムジオクチルスルホサクシネート(商品名ペレッ
クスOT−P、花王製) 4部 エチレングリコールモノエチルエーテル 500部 この様にして得られた参考例の被記録材は、白色不透
明であった。
参考例2(カラー画像の形成) 上記参考例1の被記録材に対してカラーインクジェッ
トプリンター(商品名BJC−440、キヤノン製)を用いて
ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン、ブルー(マゼ
ンタ+シアン)、グリーン(イエロー+シアン)、レッ
ド(マゼンタ+イエロー)の7色ベタ記録を実施した。
この様にして得られた記録物は、画像記録面であるイ
ンク輸送層面側の画像濃度よりその反対面、即ち、画像
観察面である透明性基材面側の画像濃度の方が高く、画
像表面に適度な光沢を有する鮮鋭な記録物であった。
実施例1 参考例2で得られた記録物のインク輸送層面と透明ア
クリル板(厚さ2mm)とを、不織布をベースとする両面
テープ(日東電工製、商品名501P)を介して全面接着
し、本発明のカラー印画物を得た。
この様にして得られたカラー印画物に対して本発明の
目的に十分適合したものであるか否かを以下の方法に従
って試験し且つ評価した。評価結果は後記第1表に示
す。
(1)画像光学濃度(O.D.)は、マクベス濃度計RD−91
8を用いてブラック記録部につきカラー印画物の画像観
察面から測定した。
(2)耐光性は、カラー印画物のブルー記録部分をキノ
セン・フェードメーター(商品名Ci−35、アトラス社
製)を用いてブラックパネル温度63℃、相対湿度70%RH
の条件で100時間照射した。この際の光照射前後の記録
部の色差(ΔE′ab)を求め耐光性の評価とした。
(3)耐環境性は、カラー印画物を25℃及び65%RHの環
境下に1ケ月間放置し、カラー印画物を目視にて観察
し、画像の輪郭部に滲みを認めるものを×とし、認めな
いものを○として評価した。
(4)吸湿性の高いシート状物質及び吸湿性の低い基体
の吸湿性は、前記の測定方法により測定した。
実施例2 参考例2で得られた記録物のインク輸送層面と板ガラ
ス(厚さ2mm)とを、商品名キヤノンペーパードライ
(キヤノン販売製)のコピー用紙1枚を記録物の少なく
ともインク輸送層面に当てて挟み込み、記録物の透明性
基材面板ガラスとを4辺で商品名メンディングテープ
(3M製)を用いて止め、本発明のカラー印画物を得た。
このカラー印画物に対して本実施例1と同様に評価を
実施した。この結果を後記第1表に示す。
比較例1 参考例2で得られた記録物のインク輸送面層と実施例
1で用いた透明アクリル板とを隣接させ、記録物の透明
性基材面の4辺を商品名メンディングテープ(3M製)を
用いて止め、比較例のカラー印画物を得た。
このカラー印画物に対して実施例1と同様に評価を実
施した。その結果を後記第1表に示す。
比較例2 実施例2において商品名キヤノンペーパードライ(キ
ヤノン販売製)のコピー用紙を介せず、板ガラスと記録
物のインク輸送層面とを直接隣接させたことを除いて実
施例2と同様にして比較例のカラー印画物を得た。
このカラー印画物に対して実施例1と同様に評価を実
施した。その結果を後記第1表に示す。
(発明の効果) 以上の様に、本発明によれば、透光性基材上にインク
保持層とインク輸送層とを有す被記録材にインク滴を以
って画像を形成した記録物を、別のいかなる材質の基体
に支持させようとも、記録物自体の画像に影響を与える
ことなく、耐光性に優れたカラー印画物が得られる。
又、本発明のカラー印画物は、高温及び高湿の環境下
に長時間放置及び掲示されても、インクの滲み出しによ
る画像のぼやけが抑制された耐環境特性に優れカラー印
画物となる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第2図は本発明のカラー印画物の模式断面図
である。 1:吸湿性の高いシート、2:インク輸送層 3:インク保持層、4:透明性基材 5:絵柄、6:被記録材 7:カラー印画物 8:吸湿性の低い基体、9:接着層

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性基材上に少なくともインク保持層と
    インク輸送層とを順次設けてなる被記録材にインク滴を
    以ってカラー画像を形成した記録物のインク輸送層面
    に、少なくとも1層の吸湿性の高いシート状物を介して
    別の基体が積層されてなることを特徴とするカラー印画
    物。
  2. 【請求項2】吸湿性の高いシート状物の吸湿性が、0.2g
    以上である請求項1に記載のカラー印画物。
  3. 【請求項3】別の基体の吸湿性が、0.2g未満である請求
    項1に記載のカラー印画物。
  4. 【請求項4】カラー画像がインクジェット記録方式によ
    り形成されている請求項1に記載のカラー印画物。
  5. 【請求項5】吸湿性の高いシート状物が、織布、不織
    布、紙、板紙、木板、合成紙、発泡プラスチック又は金
    網である請求項1に記載のカラー印画物。
  6. 【請求項6】別の基体が、金属、プラスチック又はガラ
    スである請求項1に記載のカラー印画物。
  7. 【請求項7】吸湿性の高いシート状物が接着層を介して
    インク輸送層に接着されている請求項1に記載のカラー
    印画物。
  8. 【請求項8】吸湿性の高いシート状物が接着層を介して
    別の基体に接着されている請求項1に記載のカラー印画
    物。
  9. 【請求項9】インク輸送層が多孔質構造を有する請求項
    1に記載のカラー印画物。
  10. 【請求項10】インク輸送層が非染着性粒子と結着材を
    含む請求項1に記載のカラー印画物。
  11. 【請求項11】非染着性粒子が多孔性粒子である請求項
    1に記載のカラー印画物。
  12. 【請求項12】多孔性粒子の粒径が、1乃至30μmであ
    る請求項11に記載のカラー印画物。
  13. 【請求項13】インク輸送層の膜厚が、5乃至150μm
    である請求項1に記載のカラー印画物。
  14. 【請求項14】インク保持層が光透過性を示す請求項1
    に記載のカラー印画物。
  15. 【請求項15】インク保持層が光透過性樹脂を含む請求
    項1に記載のカラー印画物。
  16. 【請求項16】インク保持層が、架橋して水不溶性にし
    た親水性ポリマー、2種以上のポリマーからなる親水性
    且つ水不溶性ポリマーコンプレックス若しくは親水性セ
    グメントを有する親水性且つ水不溶性のポリマーを含む
    請求項1に記載のカラー印画物。
  17. 【請求項17】インク保持層の膜厚が1乃至30μmであ
    る請求項1に記載のカラー印画物。
  18. 【請求項18】透光性基材上に少なくともインク保持層
    とインク輸送層とを順次設けてなる被記録材のインク輸
    送層にインクを付与してカラー画像を形成し、次いでイ
    ンク輸送層面に、少なくとも1層の吸湿性の高いシート
    状物を介して別の基体を積層することを特徴とするカラ
    ー印画物の製造方法。
JP1293899A 1989-11-14 1989-11-14 カラー印画物及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2668837B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1293899A JP2668837B2 (ja) 1989-11-14 1989-11-14 カラー印画物及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1293899A JP2668837B2 (ja) 1989-11-14 1989-11-14 カラー印画物及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03155981A JPH03155981A (ja) 1991-07-03
JP2668837B2 true JP2668837B2 (ja) 1997-10-27

Family

ID=17800596

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1293899A Expired - Fee Related JP2668837B2 (ja) 1989-11-14 1989-11-14 カラー印画物及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2668837B2 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62140879A (ja) * 1985-12-16 1987-06-24 Canon Inc インクジェット記録用被記録材

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03155981A (ja) 1991-07-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5723211A (en) Ink-jet printer recording element
US4686118A (en) Recording medium and recording method by use thereof
JP2614281B2 (ja) 被記録材
JPH0890900A (ja) インクジェット記録媒体および記録物
US6447883B1 (en) Ink-jet media having high aqueous-based ink absorption capacity
KR100237224B1 (ko) 잉크제트 기록시트
US20030044583A1 (en) Ink jet recording element
JP2668837B2 (ja) カラー印画物及びその製造方法
US6623819B2 (en) Ink jet recording element
JPS62140878A (ja) 被記録材及びそれを用いた記録方法
JPH0255185A (ja) 被記録材及びこれを用いたインクジェット記録方法
JPS62282967A (ja) 被記録材
JPS62264986A (ja) 被記録材およびそれを用いた記録方法
JPH0255186A (ja) 被記録材
JP2880258B2 (ja) カラー印画物の製造方法
JPS62264988A (ja) 被記録材およびそれを用いた記録方法
JP2000263922A (ja) 記録シート
JPH072428B2 (ja) 被記録材及びこれを用いた画像形成方法
JPS62242576A (ja) 被記録材およびそれを用いた記録方法
JPS62282968A (ja) 被記録材
JPH0459281A (ja) 被記録材
JPS62264987A (ja) 被記録材およびそれを用いた記録方法
JP3722471B2 (ja) 水性インクジェット印刷用シートとその製造方法
JP3436349B2 (ja) 記録材及びバックプリント用記録物
JPH0452183A (ja) カラー記録物シートの掲示体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080704

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080704

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090704

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees