JP2668480B2 - 大豆胚軸の加工法 - Google Patents

大豆胚軸の加工法

Info

Publication number
JP2668480B2
JP2668480B2 JP4113908A JP11390892A JP2668480B2 JP 2668480 B2 JP2668480 B2 JP 2668480B2 JP 4113908 A JP4113908 A JP 4113908A JP 11390892 A JP11390892 A JP 11390892A JP 2668480 B2 JP2668480 B2 JP 2668480B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soybean hypocotyl
soybean
processed
hypocotyl
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4113908A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05271087A (ja
Inventor
弘明 浅尾
芳孝 本多
公子 水越
Original Assignee
マルサンアイ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by マルサンアイ株式会社 filed Critical マルサンアイ株式会社
Priority to JP4113908A priority Critical patent/JP2668480B2/ja
Publication of JPH05271087A publication Critical patent/JPH05271087A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2668480B2 publication Critical patent/JP2668480B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P60/00Technologies relating to agriculture, livestock or agroalimentary industries
    • Y02P60/80Food processing, e.g. use of renewable energies or variable speed drives in handling, conveying or stacking
    • Y02P60/87Re-use of by-products of food processing for fodder production

Landscapes

  • Fodder In General (AREA)
  • Beans For Foods Or Fodder (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、大豆を原料とする大豆
加工の飲食品における脱皮工程で大量に副産され、これ
まで廃棄処分されてきた大豆胚軸をヒトまたは家畜の肝
機能の改善予防ばかりでなく保健用として有効に利用で
きるようにした大豆胚軸の加工法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、大豆胚軸は、豆乳などの大豆を原
料とする各種飲食品を製造するに当たり、脱皮工程にお
いて大量に副産されるが、これまで利用価値がないもの
として廃棄処分されていた。一方、特開昭64−683
18号公報、特開平2−200640号公報、特開平3
−31296号公報などにより、マメ科植物その他の植
物の各部に含まれているサポニンは、肝機能障害の改善
または予防に有効であることが知られて居り、そのサポ
ニン成分を有機溶剤により抽出し、その抽出液を種々の
精製工程を経て、その有効成分を単離してこれを肝機能
障害の改善または予防剤としてすることが知られてい
る。従って、これに倣って、大豆胚軸からサポニンを有
機溶剤で抽出し、その精製サポニンを動物にマウスに与
えてその肝機能障害の改善予防を試験する試みはなされ
てきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のように、大
豆を原料とし、脱皮工程を経て豆乳その他の飲食品を製
造する大豆加工産業から廃棄処分される大豆胚軸の量
は、全国的にみて極めて莫大な量に達し、吾国産業上の
見地から見て莫大な損失であり、極めて不経済であるば
かりでなく、またその廃棄処分による河川などを汚染す
る環境汚染の問題も引き起こしている。上記の従来技術
に倣い、大豆胚軸から有機溶剤でサポニンを抽出し、更
にその抽出液に対し多くの精製工程を施し、精製し、こ
れを肝機能障害治療または予防剤として利用すること
は、その精製に多大の労力と製造コストの増大をもたら
し、従って、大量生産による実用化には適さず、高価な
製品となる一方、抽出処理後の大豆胚軸の大半を占める
残滓は、いわゆる滓として従来と同様に廃棄処分される
ので、その量は、極めて莫大な量に達するばかりでな
く、環境汚染の問題も解決されない。省みるに、大豆胚
軸は、肝機能障害の改善予防に有効なサポニンばかりで
なく、蛋白質、脂肪、糖質、無機質、ビタミンB,Eな
どを多量に含み、更には、抗コレステロール、抗脂血、
抗酸化、整腸作用などに有効なレシチン、繊維、オリゴ
糖など各種の有用な機能性物質などを含むので、そのサ
ポニン成分ばかりでなく、これらの有用成分の全てを利
用する有効利用を計り、産業上の莫大な利益をもたら
し、又、これにより従来廃棄処分により経済的な莫大損
失の解消と環境汚染の問題が解決されることゝなる。こ
の点に徴し、上記のように大豆胚軸からサポニンを溶剤
で抽出し、その抽出液を更に多数の精製工程を経て目的
とするサポニンを単離することは、その精製工程で大量
の上記の各種の有用物質が溶失し、またその廃棄された
残滓もいわゆる滓ではなく、多種の有用物質が廃棄され
ていることになり、大きな問題である。そこで発明者
は、副産された大豆胚軸をそのまゝ粉砕し、これを家畜
に給与してみた所、消化不良、下痢を起こし、却って問
題を生じた。その原因は、飼料が生であるために消化性
が劣るばかりでなく、トリプシンインヒビターなどの有
害物質により蛋白質類の消化が邪げられるからであると
推測される。而も、大豆胚軸全体を粉砕した粉砕物やこ
れを溶剤で溶出したサポニン抽出液の濃縮、乾燥物とそ
の残滓の粉砕物とを夫々飼料とし、その夫々を肝機能障
害をもっ6週令のddy系雄性マウスに与え、常法によ
って、その抑制効果を試験した所、そのいずれの飼料に
も殆ど抑制効果は認められなかった。一方、特開昭64
−34273号公報には、大豆胚軸をエクストルージョ
ンクッキングすることにより肝臓害発症抑制作用を有す
る健康食品の製造法が開示されているが、この製造法に
より、即ち、大豆胚軸を単に高温で湿式加熱して得られ
健康食品よりも肝機能障害に対する予防、抑制効果の
向上した大豆胚軸の加工法の開発が望ましい。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解消し、副産される大豆胚軸全体を利用可能にし、容易
且つ安価な加工手段により肝機能障害に対し顕著な抑制
効果があり、ヒトや家畜の健康食品として有効な加工大
豆胚軸の加工法を提供するもので、大豆胚軸を115℃
以上で焙焼加熱処理することを特徴とする。
【0005】
【作用】このように副産される大豆胚軸を115℃以上
で焙焼加熱処理することにより、トリプシンインヒビタ
ーなどの有害物質を失活させてヒトや家畜に供して無害
となり、而も消化性が向上すると共に、115℃以上で
湿式加熱処理するものに比し肝機能障害に対し顕著な予
防、抑制効果を発揮し、大豆胚軸全体を健康食品として
も利用できる加工大豆胚軸が容易且つ安価に得られる。
【0006】また、該大豆胚軸を食用有機酸の共存下で
且つ115℃以上で湿式加熱処理するときは、単に大豆
軸を単に115℃以上で湿式加熱処理するものに比し
肝機能障害の抑制効果が著しく向上したものが得られ
る。
【0007】のように得られた加工大豆胚軸は、その
全体を単独でまたは添加剤としてヒトまたは家畜の肝機
能障害予防や健康保持に利用し、大豆胚軸全体の有効利
用が達成され、従来の廃棄処分による莫大な損失及びこ
れに伴う環境汚染の問題が解消され、逆に産業経済上極
めて大きな利益をもたらす。
【0008】
【実施例】次に本発明の実施例を詳述する。従来、大豆
を原料とする加工飲食品製造において、上記の大豆の脱
皮工程で副産される大量の大豆胚軸、即ち、大豆胚軸マ
スは、そのまゝ或いは少量含まれる子葉部の細粒の一部
または全部を除去後、これを115℃以上で所望時間焙
焼加熱処理することにより、又は食用有機酸の共存下で
而も115℃以上で加熱処理することにより、消化性が
向上し、消化不良を起こさない食用に適する而も上記従
来の大豆胚軸を115℃以上で単に湿式加熱する加工法
に比し肝機能障害に対し顕著な抑制効果を有する加工大
豆胚軸マスを得ることができ、更には、該加工大豆胚軸
に含まれる蛋白質、糖質、その他の栄養成分の他、抗コ
レステロール、抗酸化、その他循環器などの生理的機能
に有効に働く各種機能性物質により、いわゆる健康食品
として利用でき、有利である。
【0009】即ち、更に詳細に述べれば、下記の対比試
験で明らかにするように、注目すべきは、副産される生
の大豆胚軸には、従来より肝機能障害に対する抑制効果
を有すると考えられているサポニンやイソフラボノイド
を含んでいるにも拘らず、これをそのまゝ、或いはその
抽出液及びその残滓では殆どその効果が発揮されない
が、本発明の115℃以上の温度で焙焼加熱処理又は食
用有機酸の共存下で而も115℃以上の温度で湿式加熱
処理を施すときは、その理由は現在のところ充分明らか
でないが、該大豆胚軸を115℃以上で単に湿式加熱処
理するに比し、肝機能障害に対する抑制作用が特に向上
したものが得られることが認められた。
【0010】本発明における115℃以上で焙焼加熱処
理するには、大豆胚軸マス(以下単に大豆胚軸と言う)
を焙焼器で115℃以上の温度で、好ましくは10〜3
0分程度焙焼加熱処理することである。尚、トリプリシ
ンインヒビターなどの有害物質を失活させるには、11
5〜150℃の加熱処理が好ましい。かくして、大豆胚
軸を加熱処理することにより、その蛋白質などの熱変質
により消化性が良くなり、また、トリプシンインヒビタ
ーなどの消化を妨げる酵素の失活を行うことができ、無
害な食用に適した大豆胚軸に変質する。かくして、理由
は明らかでないが、この粒状物のまゝで、或いは下記の
具体的な実施例で示すように、加工大豆胚軸に水または
有機溶剤で抽出した抽出液の乾固物やその残滓のいずれ
の状態でも、肝機能障害に対し顕著な抑制効果を発揮す
る。従って、従来のように、マメか植物に含まれるサポ
ニンのみに注目し、その抽出液からサポニンを単離する
面倒な而も製造コストの増大する精製作業を行う必要と
他の有効成分のロスを生ずる不都合を解消し、従来に比
し著しく簡単な製造工程で安価に顕著な肝機能障害の改
善予防品を大量に生産できる。
【0011】また、本発明の特徴とする大豆胚軸の加工
としては、加工すべき大豆胚軸に適当量の酢酸、くえ
ん酸などの所望の食用有機酸の少なくとも1種を添加し
て、その食用有機酸の共存下で、オートクレーブなどの
115℃以上の温度で蒸煮などの湿式加熱処理するとき
も、下記の比較試験で明らかにするように、食用有機酸
を添加することなく、大豆胚軸のみを115℃以上の温
度で湿式加熱処理するに比し、肝臓障害の抑制効果の著
しく向上した加工大豆胚軸が得られることが認められ
た。而し乍ら、この顕著な効果をもたらす理由は未だ明
らかでない。
【0012】このように本発明の加工法により得られた
加工大豆胚軸は、上記のように、各種の有効成分、栄養
成分を含有するので、これをそのまゝヒトや家畜(ペッ
トを含む)に単独で、または飲食品や試料に添加して供
給するときは、肝機能障害改善防止ばかりでなく、同時
に蛋白質、資質、ビタミン、ミネラルなどの栄養並に機
能性物質の補給をもたらし、健康の保持、成人病などの
予防など健康を保持するに役立つ。
【0013】尚、上記の本発明の加工法により得られた
加工大豆胚軸は、それ自体としてばかりでなく、これに
水またはエタノール、含水エタノール、その他の所望の
有機溶剤で抽出した抽出液及びその残留固形物(いわゆ
る残滓)の両者の夫々も、いずれも肝臓機能障害に対す
る顕著な抑制効果を有することが分った。この原因は、
上記の本発明の加工法により、サポニンに必ずしも関係
しない別異の新しい肝機能障害を抑制する有効成分が生
成されるからであると推察される。
【0014】而して、本発明の加工法により得られた
工大豆胚軸の使用の形態は、その粒子のまゝ、或いはこ
れを粉砕した粉末の状態で、或いはその抽出液のまゝ或
いはその濃縮物、或いはその乾固物の状態で、或いはそ
の残滓またはその粉砕物として使用する。尚、その粉末
は、特定の大きさ形状に加圧成形され、顆粒、錠剤など
の成形物として、或いはカプセル状などとして使用して
も良く、その抽出液や濃縮物もカプセル状としても良
い。
【0015】また、本発明の加工法により得られた加工
大豆胚軸のヒトや家畜に対する供給形態は、上記の任意
の使用状態で、単独で直接供給するか、飲食品の製造に
おいて、任意の段階で添加し、或いは配合飼料に添加し
て保健用飲食品または保健用試料として作製し、間接的
に供給する。
【0016】このようにして、本発明の加工法により得
られる加工大豆胚軸は、製造簡単で安価に大量生産で
き、下記に明らかにするように、単に高温で湿式加熱し
て得られる加工大豆胚軸に比し、肝臓機能障害の改善や
予防に顕著な効果をもたらす
【0017】次に、本発明の更に具体的な実施例につ
き、比較例と共に詳述する。 比較例1 加工処理すべき大豆胚軸150gをオートクレーブ内に
収容し、これに10倍量の水を加え、一夜浸漬して大豆
胚軸を膨潤せしめた。次で、この膨潤した大豆胚軸を該
オートクレーブを開放したまゝで加熱し、沸騰水中で3
0分蒸煮加熱した。次で、かくして得られた加工大豆胚
軸を冷却後、減圧乾燥器に入れ乾燥した。次で該乾燥物
を粉砕機にて粉砕し、粉体98gを得た。これを試料1
とした。 比較例2 加工処理すべき大豆胚軸200gをオートクレーブ内に
収容し、これに水600mlを加え、一夜浸漬して大豆
胚軸を膨潤せしめた。次で、該膨潤した大豆胚軸を密閉
したオートクレーブにて110℃、10分蒸煮加熱処理
した。次で、かくして得られた加工大豆胚軸を冷却後、
減圧乾燥器で乾燥した。次で該乾燥物を粉砕機で粉砕
し、粉体174gを得た。これを試料2とした。 比較例3 加工処理すべき大豆胚軸200gをオートクレーブ内に
収容し、これに10倍量の水を加え、一夜浸漬して大豆
胚軸を膨潤せしめた。次で、該膨潤した大豆胚軸を該オ
ートクレーブにて115℃、10分蒸煮処理した。次
で、かくして得られた加工大豆胚軸を水切り後、減圧乾
燥器で乾燥した。次で該乾燥物を粉砕機にて粉砕し、粉
体104gを得た。これを試料3とした。 実施例1 加工処理すべき大豆胚軸200gをオートクレーブ内に
収容し、これに10倍量の水を加え、一夜浸漬して大豆
胚軸を膨潤せしめた。次で、酢酸2.7mlを加え、該
オートクレーブにて115℃、10分蒸煮加熱処理し
た。次で、かくして得られた加工大豆胚軸を水切り後、
減圧乾燥器で乾燥した。次で該乾燥物を粉砕機にて粉砕
し、粉体124gを得た。これを試料4とした。 比較例4 加工処理すべき大豆胚軸300gをオートクレーブ内に
収容し、これに10倍量の水を加え、一夜浸漬して大豆
胚軸を膨潤せしめた。次で、該オートクレーブにて12
1℃、15分蒸煮加熱処理した。次で、かくして得られ
た加工大豆胚軸を水切り後、減圧乾燥器で乾燥した。該
乾燥物を粉砕機にて粉砕し、粉体182gを得た。これ
を試料5とした。 実施例2 加工処理すべき大豆胚軸400gをオートクレーブ内に
収容し、これに10倍量の水を加え、一夜浸漬して大豆
胚軸を膨潤せしめた。次で、酢酸5.4mlを加えた
後、該オートクレーブにて121℃、15分蒸煮加熱処
理した。次で、かくして得られた加工大豆胚軸を水切り
後、減圧乾燥器で乾燥した。次で、該乾燥物を粉砕機に
て粉砕し、粉体248gを得た。これを試料6とした。 実施例3 大豆胚軸300gを乾熱器に収容し、180℃、30分
加熱処理した。即ち、焙焼加熱処理した。次で、かくし
て得られた加工大豆胚軸を冷却後、粉砕機にて粉砕し、
粉体268gを得た。これを試料7とした。 実施例4 実施例3の加熱処理により得た加工大豆胚軸600gに
4倍量の70%エタノールを加え、80℃、3時間加熱
し抽出処理した。次で、これを濾過し、抽出液を得た。
更に、同様の抽出処理を2回行った。このようにして得
られた3回分の抽出液を減圧濃縮して乾燥物179gを
得た。これを試料8とした。一方、上記の濾過により該
抽出液と分離した該加工大豆胚軸の残滓を減圧乾燥し、
乾燥物419gを得た。これを試料9とした。 比較例5 副産された大豆胚軸600gに4倍量の70%エタノー
ルを加え、80℃、時間加熱する抽出処理を3回行い、
このようにして得られた3回分の抽出液を減圧濃縮して
乾燥物159gを得た。これを試料10とした。一方、
濾過により該抽出液と分離した残滓を減圧乾燥し、乾燥
物395gを得た。これを飼料11とした。
【0018】次に、これら試料1〜11につき、肝機能
障害に対する抑制効果を検べるため、下記の通り動物実
験を行った。 実験例 6週令のddy系雄性マウスを通常食(日本クレア
(株)製CE−2)で1週間予備飼育した後、各群10
匹とし、通常食に前記各飼料を10%添加した群、及び
飼料無添加の群を設け、夫々1週間飼育した。飼育1週
間後、オリーブ油に懸濁した2%(W/W)四塩化炭素
を3.3ml/Kg腹腔内に投与し、この後、24時間
目に胸部切開後、心臓より採血し、遠心分離にて血清を
分離し、血清中のGOT及びGPT活性をPOP・TO
OS法(和光純薬工業(株)製トランスアミナーゼ測定
用キット)にて測定し、下記数式から抑制率を求めた。
【0019】
【数1】
【0020】上記数式において、正常群とは通常食のみ
で飼育し、四塩化炭素を投与しない群、対照群とは通常
食のみで飼育した後、四塩化炭素を投与した群、試料群
とは通常食に各試料を添加したもので飼育した後、四塩
化炭素を投与した群を夫々意味する。その結果は、下記
表1に示す通りであった。
【0021】
【表1】
【0022】表1の群種の欄の試料1、試料2、…試料
11は、夫々通常食に試料1を添加した試料で飼育した
試料群、通常食に試料2を添加した試料で飼育した試料
群、…通常食に試料11を添加した試料で飼育した試料
群を夫々意味する。
【0023】実施例1〜4及び比較例1〜5と上記の表
1から明らかなように、大豆胚軸を加熱しないもの或い
は115℃未満の加熱処理を施した場合に比し、115
℃以上の温度で加熱処理された場合は、肝機能障害に対
する抑制効果が向上した加工大豆胚軸が得られるが、そ
の理由は、サポニン以外に肝機能を抑制する物質が生成
するのではないかと推測される。この場合、本発明によ
れば、115℃以上の加熱処理でも、特に、大豆胚軸を
焙焼加熱処理した場合又は食用有機酸の共存下で湿式加
熱処理した場合は、GPT制御率は表1に示すように夫
々30.6%、63.9%、68.6%、72.4%、
62.0%と高い値を示すが、これに対し、大豆胚軸を
115℃以上で湿式加熱処理しても、GPT制御率は、
最大でも20.7%に過ぎなかったことが判明した。上
記の本発明の実施例が示すように、115℃以上の温度
での焙焼加熱処理又は115℃以上の温度での食用有機
酸の共存下での湿式加熱処理が、特に、上記のように肝
機能障害の抑制効果の著しい向上をもたらすことが判
る。このように、本発明の請求項1又は請求項2に係る
大豆胚軸の加工法で、大豆胚軸中の有害物質の不活性化
と消化性を向上すると共に肝機能障害の改善、予防効果
大豆胚軸を115℃以上の温度で単に湿式加熱するに
比し、更に向上することが認められた。
【0024】
【発明の効果】このように本発明によるときは、副産さ
れる大豆胚軸を115℃以上で焙焼加熱処理又は食用有
機酸の共存下で而も115℃以上の温度での湿式加熱処
理することにより、容易且つ安価に、而も従来の大豆胚
軸を高温で単に湿式加熱処理するに比し、肝機能抑制効
果を特に著しく向上し得る効果をもたらす。而して本発
の上記加工法で得られた加工大豆胚軸は、ヒトや家畜
に供給して、消化性も良く、無害で且つ顕著な肝機能障
害の予防、改善効果をもたらす
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−34273(JP,A) 特開 昭63−243013(JP,A) 特開 平3−39059(JP,A) 特開 昭60−224460(JP,A) 特開 昭59−146555(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大豆胚軸を115℃以上で焙焼加熱処理
    することを特徴とする大豆胚軸の加工法。
  2. 【請求項2】 大豆胚軸を食用有機酸の共存下で且つ1
    15℃以上で湿式加熱処理することを特徴とする大豆胚
    軸の加工法
JP4113908A 1992-03-24 1992-03-24 大豆胚軸の加工法 Expired - Lifetime JP2668480B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4113908A JP2668480B2 (ja) 1992-03-24 1992-03-24 大豆胚軸の加工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4113908A JP2668480B2 (ja) 1992-03-24 1992-03-24 大豆胚軸の加工法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05271087A JPH05271087A (ja) 1993-10-19
JP2668480B2 true JP2668480B2 (ja) 1997-10-27

Family

ID=14624198

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4113908A Expired - Lifetime JP2668480B2 (ja) 1992-03-24 1992-03-24 大豆胚軸の加工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2668480B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU3689095A (en) * 1994-10-03 1996-04-26 Schouten Industries B.V. Food and health products
JP3428528B2 (ja) * 1999-09-30 2003-07-22 不二製油株式会社 苦味の低減した大豆胚軸利用食品
JP6565134B2 (ja) * 2014-05-23 2019-08-28 不二製油株式会社 大豆胚軸加工品

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59146555A (ja) * 1983-02-08 1984-08-22 Taiyo Yushi Kk 豆乳を原料とする乳化組成物の製造方法
JPS6030593A (ja) * 1983-07-29 1985-02-16 Hitachi Ltd 異種材料の接合方法
JPS60224460A (ja) * 1984-04-23 1985-11-08 鈴野 敏男 脱脂大豆を利用した液状食品の製造法
JPS6130593A (ja) * 1984-07-20 1986-02-12 Pelican:Kk 大豆胚軸からのサポニン成分の抽出法
JPS63243013A (ja) * 1987-03-31 1988-10-07 Maruzen Kasei Kk 保湿剤
JPS6434273A (en) * 1987-07-29 1989-02-03 Fuji Oil Co Ltd Preparation of health food
JPS6468318A (en) * 1987-09-08 1989-03-14 Ota Isan Kk Prophylactic improver or hepatic function disorder
JPH0761241B2 (ja) * 1989-07-07 1995-07-05 マルサンアイ株式会社 大豆胚軸の発酵生産物並にその製造法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05271087A (ja) 1993-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7074449B1 (en) Method for treating and processing lupine seeds containing alkaloid, oil and protein
Luh et al. Rice bran: chemistry and technology
DE2032490A1 (de) Verfahren zur Fraktionierung von ölhaltigen Samen
KR100669588B1 (ko) 고단백질 바우만-벌크 저해물질 농축물 및 이의 제조 공정
JP2668480B2 (ja) 大豆胚軸の加工法
EP3537886B1 (en) A method for the manufacture of a processed soy protein product
US20040253354A1 (en) Vegetable oil extraction methods
KR101628783B1 (ko) 저알러지성 쌀 단백질 추출물의 제조 방법 및 그에 의한 저알러지성 쌀 단백질 추출물
JP5448585B2 (ja) 抗アレルギー剤およびその製造方法
US4219469A (en) Extraction of cottonseed and concentrates to improve the color of protein isolate
KR100897450B1 (ko) 기능적 특성이 개선된 콩 단백질 농축물의 개선된 제조방법
JP2011500065A5 (ja)
KR101426404B1 (ko) 현미 미강의 영양기능성 성분을 포함하는 추출물 및 이의 제조방법
US4279811A (en) Treatment of cottonseed meals followed by extraction with certain solvents to remove gossypol
US6228993B1 (en) Soy isoflavone concentrate process and product
JPH0528240B2 (ja)
KR20110112510A (ko) 쌀 식이섬유의 제조 방법
KR100636366B1 (ko) 철의 흡수능이 개선되고, 식이섬유가 풍부하며,간암억제효능을 갖는 무청농축물의 제조방법
KR102636514B1 (ko) 가공된 단백질 제품
KR102006967B1 (ko) 그라비올라 어묵과 이의 제조방법
JPH0356424A (ja) カリウム補給用剤、その製法及びこれを含む飲食・医薬品
JP2886327B2 (ja) 動物飼料用加工大豆およびその製造方法
SU1725755A3 (ru) Способ переработки сем н сои с получением водной суспензии
KR870002041B1 (ko) 땅콩을 이용한 인스탄트식품의 제조방법
KR100517440B1 (ko) 콩을 발효한 즉석식품 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080704

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090704

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100704

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100704

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110704

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120704

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120704

Year of fee payment: 15