JP2668468B2 - ベルトテンショナ - Google Patents

ベルトテンショナ

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JP2668468B2
JP2668468B2 JP3233732A JP23373291A JP2668468B2 JP 2668468 B2 JP2668468 B2 JP 2668468B2 JP 3233732 A JP3233732 A JP 3233732A JP 23373291 A JP23373291 A JP 23373291A JP 2668468 B2 JP2668468 B2 JP 2668468B2
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arm
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tension
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サジク アンドルゼ
オトレンバ ジエルチ
ダブリュ.トメイ ヘンリー
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ゲイツ パワー ドライブ プロダクツ,インコーポレイテッド
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H7/00Gearings for conveying rotary motion by endless flexible members
    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H7/10Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley
    • F16H7/12Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley of an idle pulley
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16H7/08Means for varying tension of belts, ropes, or chains
    • F16H7/10Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley
    • F16H7/12Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley of an idle pulley
    • F16H7/1209Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley of an idle pulley with vibration damping means
    • F16H7/1218Means for varying tension of belts, ropes, or chains by adjusting the axis of a pulley of an idle pulley with vibration damping means of the dry friction type

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベルトテンショナ、ベ
ルトテンショニングシステムおよびベルトテンショニン
グ方法に関し、特に同期ベルト駆動システムの一部とし
て用いられるスプリングタイプのテンショナに関する。
本発明のテンショナは、様々なベルト駆動システムに適
用できるが、自動車のカムシャフトのベルト駆動システ
ムにおける問題を解決するのに特に有用である。
【0002】
【従来の技術】ほとんどの機械的なシステムと同様に、
同期ベルトシステムは、慣性力と弾性力の要素を含み、
この結果、このようなベルトシステムは振動することが
でき、また振動としては、固有振動数によって特徴づけ
られる。このシステムの振動のうち、本発明に関する最
も重要なものは、回転振動である。この回転振動は例え
ば、プーリの比較的一定な角速度に重ね合わせられた、
プーリの回転軸周りの振動である。
【0003】振動は、システムの作用に有害である。プ
ーリの運動に基づく力(すなわち回転振動)がシステム
の固有振動数に等しい振動数で変動する時、最悪の状態
がシステムの共振点で発生する。
【0004】カムシャフトシステムでは、同期ベルト
は、少なくとも2つの歯付プーリを含むプーリの周りに
巻回される。プーリのひとつはクランクプーリであり、
他のプーリは、周期的なトルク変動を駆動システムに引
き起こす、1またはそれ以上のカムシャフトプーリであ
る。背面側アイドラプーリのようなアイドラプーリは、
ベルトに押し付けられてベルトにテンションを付与す
る。
【0005】自動車のベルト駆動システムの1または2
以上のカムシャフトは、ある範囲の振動数にわたって作
動し、また周期的なトルク変動を駆動システムに引き起
こす。システムの固有振動数に等しいトルク変動の周波
数において、共振が発生する。このような共振は、エン
ジンの設計によって変化する。トルク変動は起振力を引
起し、この起振力は共振の振動数において、ベルトにテ
ンションの変動の最大振幅を発生させる。高いテンショ
ンの振幅は、カムシャフトプーリが反対方向に移動する
時、あるいはクランクシャフトプーリよりも遅い、また
は反対の角速度で移動する時、発生する。振動の振幅が
高すぎる時、クランクプーリにおいて同期ベルトから歯
が切断され、ベルトの損傷が発生することがある。
【0006】多くの同期ベルト駆動システムでは、通
常、固定アイドラプーリを用いることにより、システム
のスパン間の最大共振テンション変動の振幅を最小にし
ている。室温状態におけるベルトテンションの設定によ
り、変動の振幅が抑えられてベルト歯の損傷が防止さ
れ、また歯飛び(ラチェッティング)が防止される。テ
ンションが低すぎる場合には、ベルト歯の損傷および歯
飛びが発生する可能性がある。設定されたテンションが
高過ぎる場合には、ベルトの寿命が短くなり、エンジン
の作動温度においてベルトの騒音が発生する可能性があ
る。固定アイドラプーリは、温度条件の範囲にわたって
作動可能である。エンジンの始動時に通常発生するよう
な冷間エンジンと、通常のエンジン作動温度において発
生するような暖機して膨張したエンジンとの間におい
て、プーリ中心間距離が変化する。このように温度の影
響により、エンジン温度の上昇によってベルトのテンシ
ョンが増加し、逆に、エンジン温度の低下によりベルト
のテンションが減少する。
【0007】固定アイドラの利点は、ベルト駆動システ
ムの剛性に実質的に影響することなく作動して、駆動時
にトルク変動によって起こる動的な影響に基づく共振テ
ンション変動を最小限にすることである。固定アイドラ
の欠点は、ベルトのテンションを望ましいレベルに一致
させることが、しばしば困難であることである。システ
ムの固有振動数および共振における振動の振幅は、ベル
トの初期テンションに従って変化する。テンションが低
過ぎる場合、共振が発生してベルトの損傷を引起す。テ
ンションが高過ぎる場合、過大なテンションによってベ
ルトの損傷とともに騒音が発生する。SAE技術論文第
880077号(著者、水野ら)には、自動車のカムシ
ャフト駆動システムの動的性質に関連した上記振動のさ
らに詳細な説明が記載されている。
【0008】例えば米国特許第4299584号明細書
に記載されているような自動車の付属品としてのベルト
テンショナは、自動車の同期駆動によって生じる温度お
よび動的影響に起因する振動を防止するための解決策を
与えているかも知れない。このようなテンショナは、カ
ムの周期的なトルク変動によって起こるテンション変動
により生じるベルトテンションの変化を抑制するため
に、容易に移動するので、『柔軟』すぎて満足なもので
はない。このような付属品のテンショナは、ベルトに対
してアイドラプーリを移動させることにより、ベルトテ
ンションの変動を調節する。アイドラプーリの移動は、
テンショナの振動の振幅を小さくするため、減衰せしめ
られる。減衰トルクは、通常、ベルトテンションを維持
するテンショナによって得られる減衰力の35%よりも
小さい。したがって、自動車のカムシャフト駆動機構に
おいて動的条件および温度条件の両者を満足するテンシ
ョナの傾向は、例えば米国特許第4883446号明細
書に記載されているような流体型のものである。このよ
うな流体型テンショナは、温度による膨張、設定テンシ
ョン、および騒音発生の原因である過大テンションに関
連する、固定アイドラの問題を解決するが、独自の問題
を有している。このようなテンショナは、通常、非常に
高価であり、またアクチュエータを加圧するための油圧
システムに依存しており、このシステムはベルトに対す
る過大テンションまたは過少テンションを引き起こすお
それがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ベル
ト駆動システム、特に、温度によるベルトテンショニン
グの影響および動的なベルトテンショニングの影響を有
する同期ベルト駆動システムに用いて好適な、スプリン
グによって付勢されるテンショナを提供することであ
る。本発明の他の目的は、同期ベルト駆動システムにお
けるベルトの伸びおよび摩耗の影響と同様に、温度影響
および動的影響を処理することができ、駆動システムに
適当な硬さを与えて、駆動システムの共振によって生じ
る高いテンション振幅に起因する影響を防止する、安価
なスプリングタイプのベルトテンショナを提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明において、テンシ
ョナはベルト駆動システムに関して有用であり、また、
駆動システムのプーリにおける周期的なトルク変動によ
って引き起こされるような動的影響、あるいは同期ベル
ト駆動システムの長さの変化を引き起こすような温度影
響に起因するテンション変動を補償あるいは処理するた
めの同期ベルト駆動システムに特に有用である。本発明
はまた、ベルトの伸びあるいは摩耗と同様に、ベルトテ
ンションにおける温度影響および動的影響に対して補償
する、同期ベルト駆動システムのテンショニング方法に
関する。
【0011】本発明のベルトテンショナは、ピボットア
ームに回転自在に取り付けられたアイドラプーリと、こ
のアームの移動を付勢するスプリングと、減衰力がいく
つかの動的条件においてアームの移動を制止するのに充
分な大きさである、アームの移動を制止するための、ピ
ボットアームの脚部を有する減衰手段とを備えたピボッ
トタイプのテンショナである。同期ベルト駆動システム
に用いられる時、テンショナは、周期的なトルク変動等
によってベルトに引き起こされる共振において、振動の
振幅を制限する力で可動プーリをベルトに対して付勢す
るスプリング手段を有する。このようなベルト駆動シス
テムにおける減衰力は、充分な大きさを有し、テンショ
ナにおける動的な起振力よりも大きい減衰力でプーリの
移動を制止する。
【0012】本発明の方法は、可動アイドラプーリを同
期ベルト駆動システムのベルトに対して、システムの共
振テンション振動の振幅を制限するのに充分大きな力で
付勢させることと、温度影響によるアームの移動を許容
しつつ動的影響に起因するアームの大部分の移動を防止
するために、実質的にブレーキ力で可動アイドラプーリ
の振動を減衰させることとを含む。
【0013】
【実施例】本発明のテンショナ、ベルト駆動システムお
よび方法の様々な特徴が、自動車エンジン用の同期ベル
ト駆動機構に関して記載されるが、本発明の多くの特徴
は自動車のフロントエンドの付属品の駆動機構のよう
な、他のベルトテンショニングにも適用できる。図1を
参照すると、同期ベルト駆動システム10は、歯付プー
リの周囲に巻回されるとともに、テンションを付与され
た歯付ベルト12を有している。図示された駆動システ
ムは、2つの歯付カムプーリ14、16と、クランクプ
ーリ20と、テンショニングプーリ22と、歯付ウォー
タポンププーリ24と、静止アイドラプーリ26とを有
する自動車用のカムシャフトである。
【0014】自動車用駆動システムとして、プーリは、
自動車エンジンの運転回転数に従った振動数の範囲にわ
たって作動し、またカムシャフトのプーリは、周期的な
トルク変動を駆動システムに引き起こす。エンジンのピ
ストンストロークにより、周期的なトルク変動がクラン
クプーリにおいて発生するが、その変動は、カムシャフ
トのプーリによって発生するものと比較して実質的に小
さい。しかしながら、ベルトに伝達されるトルク変動
は、駆動プーリにおいて反射され、ここにおいてベルト
歯に対する作動条件は、クランクプーリの直径が小さ
く、また噛合う歯数が少ないため、非常に厳しい。トル
ク変動により起振力が生じ、この起振力によってベルト
のスパン28、29に、作動振動数の範囲全体にわたっ
てテンションの変動が発生する。自動車のベルト駆動シ
ステムとして、エンジンの温度上昇変化が存在し、この
温度上昇変化は、動的なテンション変動に起因する影響
とともに、ベルトテンションに影響する。本実施例にお
けるテンショナ30は、テンショナの作用に関連して後
に詳述するように『硬い』駆動システムを維持しつつ、
温度によるテンション変化と動的なテンション変化を補
償する。
【0015】図2〜図4を参照すると、本実施例のベル
トテンショナ30は、スプリング付勢型であり、ピボッ
ト支持構造体32と、アーム構造体34と、ピボット支
持構造体とアーム構造体の間に設けられたスプリング3
6とを有する。アーム構造体34は、ピボット38と、
スラストフランジ42を含む選択的な自己潤滑重合体ス
リーブ型ベアリング40とによって、支持構造体32に
回転自在に取り付けられる。
【0016】 プーリ22は、ローラベアリング44に
よってアーム構造体34に回転自在に取り付けられる。
またプーリ22は、ベルトに対し押圧係合した状態でア
ーム構造体34とともに変位する時、ピボット38から
モーメントの腕M3において作動する。
【0017】 スプリング36は、好ましくは圧縮スプ
リングであり、支持構造体の柱部材46との間に設けら
れる。スプリング36は、ピボット38に関してモーメ
ントの腕M1で作動する。
【0018】減衰機構48は、使用時に、ベルトに対す
るアームおよびプーリの移動を制止するために設けられ
る。この減衰機構48は、アーム構造体の脚部50と、
支持構造体に固定された減衰スプリング52と、支持構
造体の面56と、摩擦材のパッド58とを有する。アー
ム構造体の延長部分としての脚部50は、ピボット38
を中心として回動自在であり、図2に示されるように破
線60、62により区画された円弧状減衰領域を形成す
る。なお、図において、円弧の長さは短いため、減衰領
域は略矩形を呈している。減衰スプリングは、圧縮スプ
リングでもよく、好ましくは減衰領域に近接して設けら
れた、脚部64を有するU型板ばねでもよい。
【0019】摩擦材のパッド58は、支持構造体の面5
6またはばね52の脚部64に取り付けられてもよい
が、好ましくは、脚部50に支持される。好ましくは、
脚部が開口66を有し、摩擦材のパッド58がこの開口
66内に配設されて、脚部の両面から反対側へ突出す
る。このような構成において、パッド58の反対側の両
面は、支持構造体の面56とスプリングの脚部64に対
して摺接する。脚部の開口内に摩擦材を配置することに
よる利点は、脚部の円弧運動と支持構造体の面との間の
クリアランスをゼロに調整する手段を構成することであ
る。摩擦材のパッドは、いかなる構成のものでもよい
が、デルリン(Delrin、商品名)として市販され
ている重合体材料のものがよく、これは摺動摩擦(動摩
擦)よりも小さい始動摩擦(静止摩擦)を有する。
【0020】 重合体パッドおよび面と接触する板ばね
52は、ピボット38に関しモーメントの腕M2におい
て、実質的に一定の減衰力を発揮する。好ましくは、減
衰機構のモーメントの腕M2は、テンショナの減衰トル
クを同時に高精度に制御しつつ減衰スプリング力を最小
限にするため、スプリング機構の作動モーメントの腕
1よりも大きい。選択的に、減衰機構のモーメントの腕
M2はまた、プーリ22のモーメントの腕M3よりも大
きい。
【0021】図3および図4における支持構造体の縦方
向の配置によって示されるように、スプリング36、減
衰機構48、プーリ22の回転自在な取付け、およびピ
ボット38は、もしこのような要素が整列されていない
としたら起こるであろうオフセットモーメントを最小限
にし、あるいは除去するという利点のために、実質的に
平面内に配設されている。このような配列により、ベア
リングの寸法、ピボットの寸法、スプリングの寸法等を
最小にするという利点が得られる。
【0022】次に方法について述べる。本実施例のテン
ショナとともにベルトを高精度なベルトテンションで組
付けるために、ベルトは、テンショナの可動プーリを除
いて、全てのプーリに巻回される。プーリ22がベルト
の背面に対して緩く配設される時、ボルトあるいはピン
等の固定部材68がテンショナの開口70を通して緩く
嵌合される。レンチ等のレバーが正方形穴72等の回動
手段内に挿入され、トルクが支持構造体32に付与され
る。これにより支持構造体は、ベルトに対してプーリ2
2を押し付け、スプリングを僅かに圧縮させる。ボルト
74等の他の固定部材が支持構造体の他の開口76内に
挿入される。この開口76は、固定部材の配置を容易に
するため、好ましくは長円形である。スプリング36は
また、支持構造体を固定部材68の周りに回転させ、開
口76を固定部材74に対して押し付け、これにより正
確なベルトテンションが得られる。
【0023】既に簡単に述べたように、ベルトにテンシ
ョンを付与するための付勢力およびテンショナの移動を
制止するための減衰力は、『硬い』駆動システムを得る
とともにシステムの振動の振幅を最小限にするため、非
常に重要である。必要な力と減衰を発揮しないテンショ
ナは、『柔軟』なシステムを与えることとなり、このシ
ステムは、テンショナプーリの移動を許容し、これによ
りベルトを破損させることとなるテンション変動を引き
起こすこととなる。
【0024】ある振動の範囲にわたって作動し、歯付プ
ーリのひとつによって駆動システムに引き起こされる周
期的なトルク変動を有する同期ベルト駆動システムにテ
ンションを付与する際、このようなトルク変動は、ベル
トに、回転振動を引き起こす起振力を発生させる。この
回転振動は、システムの共振においてテンションの変動
の振幅を制限するのに充分な力で、ベルトに対して可動
アイドラプーリを付勢する方法によって、制御される。
この付勢力は、また、ベルト駆動システムの作動テンシ
ョンを発生させるのに充分な大きさである。アイドラプ
ーリの軸方向の移動は実質的にゼロに減少せしめられ、
この移動はベルトにテンションの共振振動を発生させる
振動源にはならない。これは、アイドラプーリのベルト
側への往復動を減衰させ、また周期的なトルク変動によ
ってベルトに引き起こされる起振力からプーリの往復動
の大部分を制動する作用によって行われる。しかしなが
ら、この減衰作用は、同時に、アイドラプーリの位置の
変化を許容することによって駆動システムにおける温度
上昇変化を調節することを許容する。実質的な大きさの
減衰が従来のスプリング型駆動機構テンショナに必要で
あることが確認されている。減衰トルクは、アイドラプ
ーリのベルトによる反力である減衰トルクの約35%〜
100%でなければならない。より好ましくは、減衰ト
ルクはアイドラプーリにおける反力トルクの約40〜6
0%である。このような減衰において、ベルトテンショ
ンがプーリにおいて反射したスプリング力と減衰力の大
きさを越える時に、アイドラプーリの位置が小さく変化
することを許容しつつ、アイドラプーリの全ての周期的
な移動を実質的に制動するために充分な抵抗が存在す
る。平均のベルトテンションによってアイドラプーリに
付与された減衰力と、平均のテンションから最大限に変
化することによって付与された減衰力との違いよりも、
大きい値を有する減衰力をアイドラプーリに付与するこ
とにより、テンショナは実質的に所定位置に固定され、
固定アイドラとして作用する。平均のベルトテンション
が増加すると、テンションの増加とともに、相反するス
プリング力と摩擦力よりも大きいテンションの最大限の
変化が発生する。これにより、テンショナは移動し、す
なわち『クリープ』を発生し、この移動は、ベルト力が
再び、『クリープ』が停止するスプリング力および摩擦
力よりも大きくなくなるまで続く。したがって、システ
ムを不適当に柔軟にすることなく、好ましいテンション
制御が得られる。
【0025】このテンショナ、同期ベルト駆動システム
および方法の効果を説明するため、本発明のテンショナ
は、750rpmと5500rpmの間で動作すること
が必要である自動車用エンジンの歯付ベルトカムシャフ
ト駆動機構の固定アイドラプーリとして取り付けられ
た。
【0026】従来の固定アイドラプーリシステムでは、
冷間エンジンすなわち室温が華氏70度での初期のベル
トテンションは、暖機されたエンジン温すなわち華氏約
200度において、40ポンドにセットされ、名目的な
ベルトテンションは約80ポンドまで増加していた。エ
ンジン温度が上昇する間、2500rpmのエンジン回
転数でのベルトテンショナにおいて、153ポンドのベ
ルトテンションの変動が見られた。この変動は、エンジ
ンの動作温度において、2500rpmで74ポンドま
で減少した。
【0027】本発明のテンショナが、80ポンドの冷間
テンションを与えるために設けられ、また減衰力がテン
ションの約40%である場合、エンジンが作動状態に達
する間に、テンションの変化は約74ポンドであった。
テンショナがベルトにおける温度条件とテンションの変
化のためにそのアーム位置を調節する時、ピボットアー
ムの小さな移動が見られた。
【0028】上述した詳細な説明は、単に本発明の説明
の目的のためであり、特許請求の範囲を制限するもので
はない。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、同期ベル
ト駆動システムにおけるベルトの伸びおよび摩耗の影響
と同様に、温度影響および動的影響を処理することがで
きる安価なスプリングタイプのベルトテンショナであっ
て、かつ、駆動機構に適当な硬さを与えて、駆動システ
ムの共振によって生じる高いテンション振幅に起因する
影響を防止するベルトテンショナが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るベルトテンショナを含
む、自動車の同期ベルト駆動システムの概略的な正面図
である。
【図2】本発明の一実施例に係るベルトテンショナを拡
大して部分的に破断して示す、図1のテンショナの2−
2線に沿う図である。
【図3】図2の3−3線に沿う断面図である。
【図4】図2の4−4線に沿う断面図である。
【符号の説明】
10 同期ベルト駆動システム 12 歯付ベルト12 14、16、20、22、24、26 プーリ 28、29 スパン 30 テンショナ 32 ピボット支持構造体 34 アーム構造体 36 スプリング 38 ピボット 48 減衰機構 50、64 脚部 52 減衰スプリング 56 支持構造体の面 58 摩擦材のパッド 68 固定部材 70、76 開口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジエルチ オトレンバ カナダ国,オンタリオ州,ウインザー, 9805 エスプラナデ ドライブ (72)発明者 ヘンリー ダブリュ.トメイ カナダ国,オンタリオ州,ウインザー, 1218 ハワード,アパートメント202 (56)参考文献 実開 昭62−121455(JP,U) 実公 昭58−5149(JP,Y2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの歯付プーリを含むプー
    リの周囲に巻回されるとともにテンションを付与された
    歯付ベルトを有する同期ベルト駆動システムの歯付ベル
    トにテンションを付与するベルトテンショナであって、
    上記歯付プーリが、この歯付プーリの少なくとも一方に
    よって同期ベルト駆動システムに引き起こされる周期的
    トルク変動が存在する振動の範囲にわたって作動し、上
    記トルク変動がベルトのスパンにおいて上記振動の範囲
    内のシステムの共振点で大きい振幅を引き起こす起振力
    を発生させるベルトテンショナにおいて、ピボット支持
    構造体と、上記支持構造体にピボットを介して回転自在
    に取り付けられるアーム構造体と、上記アーム構造体に
    回転自在に取り付けられるとともに、上記駆動システム
    の一部として上記ベルトに係合可能なアイドラプーリ
    と、上記支持構造体とアームの間を付勢し、上記ピボッ
    トを中心とするモーメントの腕において作動可能であ
    り、上記ベルトに作動テンションを発生させつつ、上記
    ベルトに対してアイドラプーリを、上記スパンの共振テ
    ンション振動の振幅を制限するのに充分大きな力で押圧
    するスプリングと、上記アーム構造体およびアイドラプ
    ーリの上記スパンに対する移動を制止することにより、
    上記周期的トルク変動により上記スパンに引き起こされ
    る実質的にすべての起振力のアームの動きを弱めるのに
    充分大きい減衰力を上記スパンに発生させる、所定のモ
    ーメントの腕で作用する減衰手段とを備え、上記減衰手
    段のモーメントの腕がスプリングのモーメントの腕より
    大きいことを特徴とするベルトテンショナ。
  2. 【請求項2】 上記減衰手段が、1)上記ピボットを中
    心とするモーメントの腕において上記アーム構造体に取
    り付けられた摩擦材のパッドと、2)上記パッドを押圧
    して、上記ピボット支持構造体に接触して減衰力を発生
    させる手段とを備えたことを特徴とする請求項1のベル
    トテンショナ。
  3. 【請求項3】 上記押圧手段が板ばねであることを特徴
    とする請求項2のベルトテンショナ。
  4. 【請求項4】 上記減衰力が、上記周期的トルク変動に
    よって上記ベルトに引き起こされる実質的に全ての起振
    力に対して上記アームの移動を抑制するのに充分大きい
    ことを特徴とする請求項1のベルトテンショナ。
JP3233732A 1990-09-26 1991-08-22 ベルトテンショナ Expired - Lifetime JP2668468B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/588,633 US5098347A (en) 1990-09-26 1990-09-26 Belt tensioner, belt drive sytstem, and method
US7/588,633 1990-09-26
US07/588,633 1990-09-26

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