JP2668390B2 - 回転角速度検出器 - Google Patents

回転角速度検出器

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JP2668390B2
JP2668390B2 JP63122492A JP12249288A JP2668390B2 JP 2668390 B2 JP2668390 B2 JP 2668390B2 JP 63122492 A JP63122492 A JP 63122492A JP 12249288 A JP12249288 A JP 12249288A JP 2668390 B2 JP2668390 B2 JP 2668390B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は回転角速度検出器に関し、特に該検出器の温
度を一定温度に保持するようにした回転角速度検出器に
関する。
〔従来の技術〕
回転角速度検出器は、無人搬送車の姿勢角を検出する
ためのセンサとして、また自動車の慣性航法装置におけ
る方向センサとして使用される。
このような用途において、計測すべき角速度は、50゜
/sec〜0.3゜/sec程度であり、特に無人搬送車等の移動
機械が直進する時には1゜/sec以下の回転角速度を計測
する必要がある。
ところが、これらのレートジャイロの出力特性は、−
20゜〜+60℃の使用温度範囲のうちで、センサの温度に
依存して、 出力感度が±10%以内 零点オフセット電圧が±3゜/sec以内の誤差を示す
ことがあり、もし温度補正を行なわないならば、特に直
進時に必要な1゜/sec以下の回転角速度の計測を行なう
ことができない。そのため従来からレートジャイロをヒ
ータを用いた恒温槽に入れ、40〜60℃程度の高温で保温
することにより、上述の温度に依存した 出力感度の変動 零点オフセットの変動 を、所定の温度における一定の値にして、変動を防止す
ることが行なわれてきた。
ところで、上記のヒータを用いた恒温槽は、レートジ
ャイロの出力特性の温度依存性を防止する効果は大であ
るが、下記の技術上の問題点を有している。
1) 消費電力の増大 一般に、当該レートジャイロ本体の消費電力は1W以下
であるにもかかわらず、ヒーターを用いて、高温状態で
保温するために、50倍以上の電力が消費される。
2) 始動時間の増大 当該レートジャイロは、電源投入から出力が安定する
までの始動時間が1秒以下であるにもかかわらず、ヒー
ターを用いて高温状態で、温度分布を均一にさせるため
に、5分以上の始動時間を必要とする。
3) 寸法の増大 ヒーター及び高温の保温材を、当該レートジャイロに
まき付けるため、体積が、当該レートジャイロ本体の5
倍以上になることがある。
4) 耐振性の低下 当該レートジャイロは、50G以上の耐衝撃性を持つ
が、ヒーターが断線するため、耐衝撃性が10G以下に低
下することがある。
そこで、上記問題的を解決する目的で、本出願人は、
発明の名称「回転角速度検出器」を出願し、これは、既
に公知となっている(特開昭60−257365号公報)。
この発明では、ケース内にガスが封入されている回転
角速度検出器を次のように構成している。すなわち、温
度調製用の素子として、ヒータを用いずに電子加熱冷却
素子を用い、これを当該レートジャイロのケースに熱的
に配設し、同時にケース内に温度センサを設け、ケース
内のガスの温度を周辺温度近傍の設定温度に自動調整す
る。
この場合、電子加熱冷却素子は加熱冷却の両方が可能
であり、上記設定温度を周辺温度近傍の値とすることに
より、前記電子加熱冷却素子によって調整すべき温度差
を小さくすることができ、消費電力の低減、始動時間の
短縮化等を図ることができる。
このように、本出願人のものによれば、従来の技術的
課題1)〜4)がすべて解決されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、本出願人の上記発明では、密閉容器中のガ
ス温度を検出する構成をとっているため、ガスを使用す
るジャイロ、つまり、ガスを封入した容器内に弾性体を
入れた振動ジャイロ、ガス流に働くコリオリの力を検出
するガスレートジャイロ等に使用して好適であるが、ガ
スを使用していないジャイロ、たとえば機械式の回転コ
マ、リングレーザジャイロおよびファイバジャイロ等に
は適用できないということがある。
また、従来の回転角速度検出器では、実際の使用に際
し、電源を投入してから角速度検出を開始するまでのエ
ージング時間を一定時間に設定しておき、この一定時間
に達した時点で計測を開始するようにしている。
上記一定時間は、周囲温度が使用許容温度範囲の下限
値に相当する低温の場合であっても十分に設定温度にま
で予熱できる時間であり、このため電源投入時におい
て、ガスの温度と設定温度とが近い場合には、上記一定
時間に達せずとも予熱が終了してしまい、この時点で角
速度の検出が可能であるにもかかわらず、オペレータは
上記一定時間に達するまで更に待つ必要があった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたもので、あ
らゆる回転角速度検出手段に適用可能であり、かつ迅速
に角速度検出を開始することができる回転角速度検出器
を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明では、運動体の回転角速度を検出する
回転角速度検出ユニットと、前記回転角速度検出ユニッ
トを囲み、該ユニットの外周の熱分布を均等にする物性
を有する囲撓体と、前記囲撓体と熱的に接続する電子加
熱冷却素子と、前記囲撓体の温度を検出する温度センサ
と、前記温度センサの出力をフィードバック信号とし、
前記囲撓体の温度が設定温度になるように前記電子加熱
冷却素子を制御する制御手段とを具え、前記温度センサ
の出力に基づいて、前記囲撓体の温度が前記設定温度に
到達したか否かを判定する判定手段と、前記判定手段に
よって前記囲撓体の温度が前記設定温度に到達したこと
が判定された際に、前記回転角速度検出ユニットの始動
が完了したことを示す信号を出力する手段とを具えるよ
うにする。
〔作用〕
上記本発明の第1発明によれば、回転角速度検出手段
のユニット内部のガスの温度ではなく、回転角速度検出
手段ユニットそのものを囲撓体で囲み、この囲撓体の温
度を検出するようにしているので、該回転角速度検出手
段の内部構造にかかわらず、したがって、該検出手段の
内部のガスの温度を検出するためにセンサを配する等の
処理を施すことなく、ユニットをそのまま用いて上記
1)〜4)の技術上の課題を解決することができる。
また、本発明の第2発明によれば、上記の作用ととも
に次のような作用を奏する。すなわち、エージング時間
を一定時間に固定して、予熱終了を知らせるのではな
く、上記温度センサの検出温度が設定温度に到達したか
否かを判定して、到達したことが判定された際に、回転
角速度検出手段の始動完了信号を発生するようにした。
したがって、電源投入時において、囲撓体の温度と設定
温度との温度差が小さい場合には、上記一定時間よりも
短い時間で検出温度が設定温度に到達して、始動完了信
号が発せられるので、オペレータは、上記一定時間まで
待つことなく、迅速に回転角速度の計測を行なえるよう
になり、このため作業性が大幅に向上する。
〔実施例〕
以下、本発明に係る回転角速度検出器の実施例を図面
を参照して説明する。
第1図は、本発明に係る回転角速度検出器の一実施例
を概念的に示す断面図である。
同図に示す回転角速度検出器100において、レートジ
ャイロ101は、このレートジャイロ101を囲む囲撓体であ
る均熱層102の中に収容されていて、これらレートジャ
イロ101と均熱層102とは、接着剤およびネジ止等の固着
手段によって互いに機械的に固着されるとともに、両者
間に介挿された熱媒体103によって熱的に接続されてい
る。ここに、レートジャイロ101は、機械式、またはレ
ーザ式のガスを用いないレートジャイロを想定してい
る。
均熱層102は、銅、アルミニウム等の熱伝導率の大き
い、つまり熱伝導が良好に行なわれ、熱分布が均等にな
る材質で形成されていて、同様に熱媒体103について
も、シリコングリース、雲母等の熱伝導率の大きい、つ
まり熱伝導が良好に行なわれ、熱分布が均等になる材質
で形成されている。
電子加熱冷却素子10はP形熱電素子とN形熱電素子と
が交互に配列され、隣り合う2つの熱電素子の上面また
は下面同士を接合片によって接続することによりP形熱
電素子とN形熱電素子とを直列接続し、前記熱電素子上
面の接合片および下面の接合片をそれぞれ熱交換基板に
よって固定して構成したものである。
この電子加熱冷却素子受104は、一方の熱交換基板が
均熱層102に接触するように、かつ他方の熱交換基板が
放熱板105に接触するように配設されている。
したがって電子加熱冷却素子104は、均熱層102と外気
との間で熱交換を行なわせることができる。
また、均熱層102の周囲には、電子加熱冷却素子104と
を接触する部分以外で熱の発散、吸収等の熱交換がなさ
れないように、断熱層106が配設されている。この断熱
層106は、たとえば発泡スチロール、ナイロン、ポリエ
チレン、石綿、フェルト等の熱伝導率の小さい、つまり
熱伝導の悪い保温断熱材が使用される。
均熱層102の内側表面には、該均熱層102の温度を検出
する温度センサ107が接着されて、配設され、同温度セ
ンサ107の検出信号は、温度センサ出力信号線110を介し
て、後述する増幅器114に加えられる。
また、電子加熱冷却素子104には、同素子104を制御す
る電流が後述する増幅器115から電子加熱冷却素子制御
線111を介して加えられる。
なお、レートジャイロ101で検出される回転角速度を
示す信号は、端子108、レートジャイロ出力信号線109を
介して、図示されていない所要の制御装置、たとえばこ
の回転角速度検出器100が無人搬送車に搭載された場合
には、その舵角制御装置に加えられる。
第2図は、均熱層102の温度が設定温度となるように
温度の制御を行なう温度制御系の一実施例を施すブロッ
ク図である。
同図に示す温度制御系は、電子加熱冷却素子104に流
す電流(電流の正負及び電流値)を制御することによ
り、均熱層102の温度を増減し、均熱層102の温度が設定
温度になるようにするフィードバック制御系を構成して
いる。
すなわち、同図に示す温度設定器112は均熱層102の温
度を目標値として設定するもので、設定温度に対応する
電圧信号を減算器113の正入力に加える。なお、上記設
定温度としては、例えば周囲温度や室温等の常温を使用
することが考えられる。
温度センサ107は、前記するように均熱層102の温度を
検出し、検出温度に対応する電圧信号を増幅器114に加
える。
増幅器114は入力信号を、前記温度設定器112における
温度対電圧の関係になるように増幅し、この増幅した電
圧信号を減算器113の負入力に加える。減算器113は正負
の入力信号の差をとり、設定温度に対する均熱層102の
温度の過不足に相当する電圧を増幅器115に加え、増幅
器115はこれを増幅し、電子加熱冷却素子104に正または
負の電流を流すべく、電子加熱冷却素子104に正または
負の電圧を印加する。
上記のような温度設定器112の設定温度を目標値とす
るフィードバック回路によって、均熱層102内の温度は
常に一定の温度に保持される。均熱層102は熱伝導率の
良い材質で作られているため、熱的に接続されたレート
ジャイロ101の局部的な発熱等により均熱層102に熱分布
のデポジットを生じたとしても、その熱は直ちに均熱層
102のなかで分散して平均化される。そして、その平均
温度が設定温度よりも高くなった場合あるいは低くなっ
た場合にはその温度が温度センサ107によって検出さ
れ、前記フィードバック回路によって、均熱層102内の
温度が常に設定温度になるように保持されるのである。
なお、この実施例では、温度センサ107を設置する最
も好ましい部位として、均熱層102の内側の表面に配設
するようにしているが、あるいは均熱層102の内部の空
間に設置したレートジャイロ101と前記空間との間隙を
充填すべく挿入した熱媒体103の中に温度センサ107を設
置するようにしても温度を一定に制御するにあたり、実
施例と同様に好ましい結果を得ることができる。
逆に、温度センサ107を電子加熱冷却素子104の直近に
設置すると、温度センサ107は均熱層102の平均温度では
なく電子加熱冷却素子104の表面温度を検出して、該検
出した電子加熱冷却素子104の表面温度が設定温度にな
るように温度制御がなされる。ここに、レートジャイロ
101の発熱に伴って均熱層102内部の厚み方向には、温度
匂配を生じているので、電子加熱冷却素子104の表面温
度とレートジャイロ101の温度とは異なり、レートジャ
イロ101自体の温度を正確に設定温度に保つことが困難
である。
また、温度センサ107の装着態様としては、実施例の
ように均熱層102の内側表面に接着してもよく、また均
熱層102の内部に埋め込んでもよく、あるいは熱媒体103
の中に浸すようにしてもよい。要は、均熱層102の温度
を検出し得るような態様であれば、温度センサ107の配
設位置およびその装着方法は任意である。
以上説明したように、実施例によれば、ガスの温度で
はなくてレートジャイロ101を囲む均熱層102の温度を検
出して、均熱層102の温度が設定温度となるように温度
制御が行なわれるので、ガスを使用しないレートジャイ
ロ101についても前記1)〜4)の技術的な問題が解決
される。
以下、レートジャイロ101による回転角速度の検出が
可能であること、すなわち、レートジャイロ101の温度
が設定温度となって予熱が終了し、始動が完了になった
ことを迅速にオペレータに知らせ得ることができる実施
例について説明する。
この場合は、前記温度センサ107の出力信号を第2図
に示す増幅器114に加えるとともに、第3図に示す増幅
器116に加えて、同図に示す安定判別制御回路を構成す
る。
この安定判別制御回路は、温度設定器112の設定温度
をToとし、均熱層102の温度をTtとした場合、設定温度T
oと均熱層温度Ttとの温度差ΔTの単位時間当たりの変
動量の大小から、演算によって温度が安定したか否かを
検出するものである。
すなわち、第3図に示すように、温度設定器112は、
均熱層102の設定温度Toに対応する電圧信号を演算器117
の正入力に加える。
温度センサ107は均熱層102の温度Ttを検出し、増幅器
116を介して均熱層102の温度に対応する電圧を減算器11
7の負入力に加える。
減算器117は、設定温度Toと均熱層温度Ttとの温度差
ΔTに対応する電圧を出力し、演算器118に印加する。
演算器118は、単位時間当たりのΔTの二乗平均値TAVE
を計算する。TAVEは安定判定器119に印加され、TAVE
十分に小さい値になったか、つまり温度が安定したかど
うかを判定する。安定したと判定した場合には“始動完
了”の信号を発する。電源投入直後で温度が安定してい
ない場合には、調整中であるとみなして“準備中”の信
号を発する。また、所定のエージング時間TMAX後にも安
定していないと判定された場合には故障とみなして“故
障”の信号を発する。
第4図は、演算器118と安定判別機119の機能を合わせ
てマイクロコンピュータにて実現した場合のフローチャ
ート図である。
同図に示すように、まず、回転角速度検出器100の電
源が投入されると、演算回数nと積分変数Σが初期値0
にリセットされる(ステップ201)。
つぎに減算器117から温度差ΔTがA/Dコンバータを介
して入力され(ステップ102)、デジタルフィルタによ
る二乗平均の演算 αΣ+βΔT ……(1) が行なわれ、上記(1)式の演算値が上記積分変数Σの
内容としてインクリメントされる。なお、(1)式にお
いて、α,βはともに定数であり、公知の1次のデジタ
ルフィルタの公式によれば、上記α,βは一般に1より
も小さな値が使用される。一方、(1)式の演算が行な
われると、演算回数nが+1加算されてインクリメント
される(ステップ203)。
つぎに、演算回数nが、しきい値No以上であるか否か
が判断される。このしきい値Noは、(1)式の演算を何
回行なったかを判断するためのしきい値であり、1より
も大きい値が使用される(ステップ204)。
ステップ204の判断結果がNOの場合、つまり演算回数
nがNoよりも小さい場合には、積分変数Σの値がまだ十
分にΔTの二乗平均値を反映していないとして、手順は
再びステップ202に移行して、ステップ202〜204の処理
が繰り返し実行される。
一方、ステップ204の判断結果がYESの場合、つまり演
算回数nがNo以上になった場合には、積分変数Σの値が
十分にΔTの二乗平均値を反映したものとして、手順は
つぎのステップ205に移行される。
ステップ205では、積分定数Σの値をTAVEの内容とし
て(ステップ205)、後述する出力信号のリセット処理
が実行され(ステップ206)、このTAVE(ΔTの二乗平
均値)がしきい値Aよりも小さいか否かが判断される。
このしきい値Aは、温度差ΔTが安定して、零に近づい
たか否か、つまり均熱層102の温度Ttが、設定温度Toに
安定して到達したか否かを判断するためのしきい値であ
る。(ステップ207)。
ステップ207の判断結果がYESの場合、つまりTAVEがし
きい値Aよりも小さくなった場合には、レートジャイロ
101の始動が完了したことを示す無接点信号を出力す
る。この場合、たとえば図示されていないCRT等の表示
手段に“始動完了”の表示が行なわれることになる(ス
テップ208)。
一方、ステップ207の判断結果がNOの場合、つまりT
AVEがしきい値A以上である場合には、温度Ttが、設定
温度Toに安定して到達していないものとして、手順はス
テップ209に移行される。
ステップ209では、電源投入時から現在までの経過時
間、つまり変数nと演算入出力のサンプリングタイムS
との積n・Sが、しきい値TMAXよりも小さいか否かが判
断される。
このしきい値TMAXは、エージングの許容最大時間であ
り、回転角速度検出器100(温度制御系)に故障が発生
したか否かを判断するためのしきい値である(ステップ
209)。
ステップ209の判断結果がYESの場合、つまり経過時間
n・Sがしきい値TMAXよりも小さい場合には、レートジ
ャイロ101の始動が未だ完了していないことを示す無接
点信号が出力される。この場合、たとえば前記表示手段
に“準備中”の表示がなされることになる(ステップ21
0)。
また、ステップ209の判断結果がNOの場合、つまり均
熱層102の温度Ttがエージング許容最大時間TMAX以上に
なっても未だ安定して設定温度Toに到達していない場合
には、回転角速度検出器100(温度制御系)に故障が発
生したことを示す無接点信号が出力され、たとえば上記
表示手段に“故障”の表示がなされる(ステップ21
1)。
ステップ208,210および211において“始動完了”、
“準備中”および“故障”のいずれかの表示がなされた
後は、手順は再びステップ202に移行されて、以下前記
と同様にステップ202〜211の処理が繰り返し実行され
る。
この処理中、ステップ206では、前回のサイクルで実
行された上記“始動完了”、“準備中”および“故障”
の各表示を一旦取り消すリセット処理が実行されて、以
下のステップ207〜211の処理が実行されることになる。
したがって、ステップ202〜211の処理が繰り返し実行
されている際、ステップ207の判断結果が接続して、YES
の判断、つまり“始動完了”を出力し続けて、この情報
を基に角速度の検出を行なっている場合であっても、温
度制御系の突発的な異常事態によりステップ207の判断
結果がNOとなった場合には、手順はステップ209、ステ
ップ211と移行して、故障が発生したことをオペレータ
に知らせることができる。
以上説明したように第3図に示す安定判別回路を備え
た回転角速度検出器100は、均熱層102の温度が設定温度
に安定して到達したか否かを演算処理によって判定し
て、この判定結果(“始動完了”)を表示するようにし
た。したがって、オペレータは、従来のように所定時間
が経過するまで待つことなく、電源投入時において、設
定温度と周囲温度とが近い場合等、予熱が上記所定時間
よりも短時間で終了する場合には、レートジャイロ101
による角速度の検出を迅速に行なうことが可能になる。
また、上記演算処理の結果、“故障”の表示もなされ
るので、この情報に基づきメンテナンスが迅速に行なわ
れ、システム全体の信頼性を大幅に向上させることがで
きる。
なお、温度制御系の信頼性が確かなものであれば、故
障の判断処理、つまりステップ209,211の処理を適宜省
略するようにして、始動完了か否かのみをオペレータに
知らせ得るようにフローチャートを構成する実施も当然
可能である。
また、実施例では、第4図に示す処理内容をマイクロ
コンピュータにて実行させているが、これがハード的に
処理されるように演算器118、安定判別器119を構成する
実施も当然可能である。
なお、実施例では、温度差ΔTの二乗平均値を求め、
これに基づいて始動完了の判定を行なうようにしている
が、本発明としてはこれに限定されることなく均熱層10
2の温度Ttが設定温度Toに到達したか否かを判定するこ
とができるのであれば、その演算内容は、任意である。
また、実施例では、“始動完了”、“準備中”、“故
障”の各判断結果を表示手段によって表示してオペレー
タに知らせるようにしているが、これら各判断結果を回
転角速度検出器100が搭載される無人搬送車等の機械の
制御装置に加えて、連動して該制御装置の起動,停止の
制御を行なう実施も当然可能である。
なお、また実施例に使用される均熱層は銅、アルミニ
ウム等と金属の囲撓体であるため、丈夫な構造を有して
おり、これによって構成される回転角速度検出器は破損
しにくいという耐振性上の利点を得ている。
なお、実施例においては、レートジャイロ101として
機械式やレーザ式のレートジャイロを想定して説明した
が、振動ジャイロやガスレートジャイロ等に対しても、
その内部構造に関わらず適用であることはもちろんであ
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば以下のような効果
を得ている。
回転角速度検出手段のユニット内部のガスの温度を
検出するのではなく、回転角速度検出手段のユニットを
囲む囲撓体の温度(つまりこれは、回転角速度検出手段
の温度に等しい)を検出して、電子加熱冷却素子によっ
て囲撓体の温度が設定温度となるように温度制御を行な
うように回転角速度検出器を構成したので、前記1)〜
4)の技術的な問題がガスを使用するジャイロのみなら
ずあらゆる構造の回転角速度検出手段について、そのユ
ニット内部に何らの処理を施すこともなく解決される。
囲撓体の温度を常時検出して、この温度が設定温度
に到達したか否かを判定し、この判定結果を出力するよ
うに回転角速度検出器を構成したので、特に周囲温度が
設定温度に近い場合にはエージング時間を著しく短縮す
ることができ、本来の角速度の検出を迅速に行なうこと
ができる。したがって、作業効率が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る回転角速度検出器の一実施例を
示す断面図、第2図は、第1図に示す回転角速度検出器
の温度制御系の一実施例を示すブロック図、第3図は、
第1図に示す回転角速度検出器の安定判別回路の一実施
例を示すブロック図、第4図は、第3図に示す演算器と
安定判別器の機能をマイクロコンピュータで実現する場
合の処理手順を例示したフローチャートである。 100……回転角速度検出器、101……レートジャイロ、10
2……均熱層、103……熱媒体、104……電子加熱冷却素
子、105……放熱板、106……断熱層、107……温度セン
サ、112……温度設定器、113,117……減算器、114,115,
116……増幅器、118……演算器、119……安定判別器。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−257365(JP,A) 特開 昭63−81269(JP,A) 特開 昭58−33164(JP,A) 特開 昭58−37566(JP,A) 特開 昭63−293472(JP,A) 特開 昭63−298069(JP,A) 実開 平1−81511(JP,U) 実開 平1−79113(JP,U) 実開 平1−81513(JP,U) 実開 昭61−8307(JP,U) 実開 昭63−190964(JP,U) 特公 昭59−45944(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運動体の回転角速度を検出する回転角速度
    検出ユニットと、 前記回転角速度検出ユニットを囲み、該ユニットの外周
    の熱分布を均等にする物性を有する囲撓体と、 前記囲撓体と熱的に接続する電子加熱冷却素子と、 前記囲撓体の温度を検出する温度センサと、 前記温度センサの出力をフィードバック信号とし、前記
    囲撓体の温度が設定温度になるように前記電子加熱冷却
    素子を制御する制御手段と、 前記温度センサの出力に基づいて、前記囲撓体の温度が
    前記設定温度に到達したか否かを判定する判定手段と、 前記判定手段によって前記囲撓体の温度が前記設定温度
    に到達したことが判定された際に、前記回転角速度検出
    ユニットの始動が完了したことを示す信号を出力する手
    段と を具えた回転角速度検出器。
  2. 【請求項2】前記設定温度は、前記囲撓体の近傍の温度
    である請求項(1)記載の回転角速度検出器。
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