JP2668066B2 - 超音波映像装置用送受波アレイ - Google Patents

超音波映像装置用送受波アレイ

Info

Publication number
JP2668066B2
JP2668066B2 JP1317451A JP31745189A JP2668066B2 JP 2668066 B2 JP2668066 B2 JP 2668066B2 JP 1317451 A JP1317451 A JP 1317451A JP 31745189 A JP31745189 A JP 31745189A JP 2668066 B2 JP2668066 B2 JP 2668066B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wave
array
transmitter
receiver
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1317451A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03179286A (ja
Inventor
修三 久本
一正 大熊
肇 湯浅
規夫 石井
弘郎 山▲崎▼
安孝 田村
清人 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd filed Critical Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Priority to JP1317451A priority Critical patent/JP2668066B2/ja
Publication of JPH03179286A publication Critical patent/JPH03179286A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2668066B2 publication Critical patent/JP2668066B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超音波によって離れた所にある物体を探知
し,可視映像として表示させる映像装置に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
例えば水中の物体を探知する手段として超音波による
3次元ホログラフィック映像ソナーを使用すると、透明
度の悪い水中でも数百m程度までの距離の物体の位置、
形状などを検出可能であることが知られており、従来か
ら超音波映像装置の開発が進められている。
従来の超音波映像装置は、複数の指向性送波子を直線
的に配列した送波アレイからパルス信号を送波し、その
反射波を複数の受波子を前記送波アレイと直交する方向
に配列した受波アレイで受波するクロスアレイを使用し
ている。このクロスアレイは、1個または1グループご
とに位相をずらした信号を送波し、対象物体からの反射
波を受波し、送波時刻から受波信号の時間後れを逆算
し、反射点群の方位、距離、反射強度を求め物体像を得
るものである。
したがって、送波制御などの電子回路が複雑になるば
かりでなく、送波子1個又は1グループごとに反射波が
返ってくるまで、次の送波を待つ必要があり、視野全体
の映像を得るのに時間を要するという問題がある。した
がって、移動する物体の映像を得たり、対象物体に接近
しながら映像を得るような場合に画面の同時性を得にく
く、正確な映像を得ることが困難であるという欠点があ
る。
そこで本発明者らは、複数、且つ無指向性の超音波送
波子及び受波子を、例えば同心円状に配置し、前記各送
波子ごとに直交関数波で位相変換を行ったパルス信号を
送波し、その反射波を複数の受波子で受波し、その受波
信号がどの送波子から送波されたかを識別し、物体の位
置及び映像を得るようにした超音波映像装置を発明し、
特願昭63−267176号として特許出願した。
この出願発明は、パルス信号を各送波子から同時に目
標領域に向かって送波することができるので、高速でデ
ータを収集することが可能となり、従来より広い視野範
囲内の物体の映像を同時的に捕らえることが可能とな
り、飛躍的に超音波映像装置の性能を向上させることが
可能となった。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで前記出願の先行技術の手段は、いずれの送波
子から送波した信号であるかを識別可能とした信号を復
調して映像を得るために、増幅回路及びA/D変換回路が
複雑になるという問題がある。
本発明は、以上の問題に着目して成されたものであ
り、各受波子アレイに到達する反射波の入射方向を、コ
ード化(入射方向による重み付け)した信号として出力
することにより、パルス信号自体に識別符号を付ける必
要をなくして増幅回路及びA/D変換回路の簡素化、即ち
各素子の数を低減することを図った超音波映像装置を提
供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
以上の目的を達成するための本発明の超音波映像装置
用送受波アレイの第1の構成は、超音波パルス波を送波
する無指向性送波子と、超音波パルス波の反射波を受波
する複数個の無指向性受波子からなる受波アレイと、前
記受波アレイに取り付けた出力回路とからなり、前記各
受波子を、予め定めた視野領域内の任意の一点からの反
射波を各受波子が受波する時刻差が、前記パルス波の帯
域幅の逆数より大きな時間幅に分散するように、前記視
野領域内の各座標点からの距離が分散し、且つ視野領域
内の前記各座標点と各受波子とを結ぶ線上に他の受波子
が重ならないように配置することにより前記受波アレイ
を形成し、各受波子が音圧を電圧に変換する際の極性
を、少なくとも1個反転した極性を含ませて受波子ごと
に定め、各受波子が受波した超音波パルス波の反射波
を、各受波子の極性に応じ変調して前記出力回路に出力
させ、この出力回路を、前記各受波子が出力する信号を
受波順に加え合わせ、パルス列として出力するように形
成したものである。
受波アレイは、例えば円形状、楕円形状、その他の任
意の形状を有するループ状とした配置、螺旋状配置など
適宜の配置とすることができる。例えば直線配置アレイ
を使用した場合でも、それぞれ直線の向きが異なるアレ
イを用いることにより目的を達成することができる。
また前記目的を達成するための本発明の超音波映像装
置用送受波アレイの第2の構成は、超音波パルス波を送
波する複数個の無指向性送波子からなる送波アレイと、
該超音波パルス波の反射波を受波する無指向性受波子
と、前記送波子に取り付けた入力回路とからなり、前記
送波子を、前記各送波子から送波され、予め定めた視野
領域内の任意の一点からの反射波を前記受波子が受波す
る時刻差が、前記パルス波の帯域幅の逆数より大きな時
間幅に分散するように、予め定めた視野領域内の任意の
一点からの距離が分散し、且つ、視野領域内の前記各座
標点と各送波子とを結ぶ線上に他の送波子が重ならない
ように配置することにより前記送波アレイを形成し、各
送波子が電圧を音圧に変換する際の極性を、少なくとも
1個反転した極性を含ませて送波子ごとに定め、前記入
力回路を、同じ波形の超音波信号を各送波子に与えるよ
うに形成し、各送波子が与えられた信号を各送波子の極
性に応じて変調した超音波パルス波を視野領域に向けて
同時に送波し、前記受波子から受波信号をパルス列とし
て出力させるようにしたものである。
即ち受波(又は送波)アレイの大きさは前記各構成に
示したように、受波(又は送波)されるパルス波の幅
が、各受波(又は送波)子から出力される前記信号列の
間隔より狭くなるようにすればよい。即ち、観測方向か
ら入射する波面(又は観測方向に放射する波面)が、到
達(又は発信)する時間差が、使用する広帯域波の帯域
幅の逆数より大きいように設計する。なお、映像化する
対象とする物体の2点間距離の分解能は、音速Cとパル
ス波の帯域幅BとするとC/2Bで与えられる。
前記アレイは、1個用いてもよく、複数として、精度
を向上させることもできる。
例えば、送波(又は受波)子の両側に2個の円形に配
置した受波(又は送波)子から成るアレイを、水平軸に
対して同じ方向に傾斜させ、垂直軸に対して反対方向に
傾斜させることにより、水平方向から入射(又は放射)
する波に対して、異なる角度に配置したり、前記アレイ
を送波子を頂点に置いた円錐面上に配置するなどの配置
とすることにより、映像精度を向上させることができ
る。
使用し得る前記超音波受波(又は送波)子としては特
に限定はなく、例えば圧電セラミックスや圧電ゴムの変
換素子を用い、電気的信号端子の設置端子を圧電変換子
の分極の正の側に接続するか、負の側に接続するかによ
って電圧と音圧との間の変換係数の極性(以下、感度の
極性という)を選ぶことができる超音波マイクロホン
(又はスピーカ)を使用することができる。
前記アレイの受波(又は送波)子の感度の極性の割り
当ては、例えばM系列(maximum−length linear shift
registers sequence)又はバーカー系列から選ばれた
2値系列に従って定めることが好ましい。このように、
M系列又はバーカー系列から選ばれた2値系列により感
度の極性を定めたアレイを用いることにより、一つの反
射点から反射された反射波について、受波アレイに取り
付けた出力回路の出力信号の波形が、前記2値系列によ
り位相変調されたパルス列信号となるため、前記受波ア
レイに取り付けた出力回路の出力を相関検波することに
より、広い範囲でのノイズの少ない再生像を得ることが
できる。
また前記送波信号を広い周波数帯域幅の信号を用いる
ことにより、距離分解能を向上させることができる。
受波子の出力回路が出力する信号は、復調したのち受
波信号の入射方向、送波から受波までの経過時間及び受
波強度を算出する数値解析を行い、画像処理したのち映
像装置に出力することができる。
〔実施例〕
以下添付の図面を対照して一実施例により本発明を具
体的に説明すする。
第1図は本実施例に使用した3次元超音波映像装置の
要部説明図であり、第2図は受波アレイと対象物体との
相互位置関係を説明する図である。本実施例の送波子1
は視野範囲に対して無指向性の広周波数帯域特性を有す
る超音波スピーカーであり、中心周波数50kHz(以下中
心波長をλで表す)の広帯域周波数による音源である。
受波アレイ21,22は、それぞれ15個の無指向性広帯域
周波数の受波子4を円形6に配置している。円形6の直
径は、中心波長λの64倍、即ち約400mmとした。この値
は適宜変更できる。第2図により受波アレイ21について
説明する。即ち受波アレイ21の傾きは、アレイ21の面に
立てた法線Aが、Z軸に対して角度θ(本実施例では
π/4)だけ傾け、またX軸から角度φ(本実施例では
π/4)傾けた。なお第2図のA′は、法線AのXY座標へ
の投影であり、2′は受波アレイ2のXY面への投影線
(点線)である。受波アレイ22は、第2図をY軸に対し
て対称配置となる外は受波アレイ21と同様である。
第3図によって受波アレイ2の出力回路8を説明す
る。図において、受波子4は、出力電極10及びアース側
電極11を取付けた圧電セラミックス12で構成されてお
り、矢印群で示す方向の極性を持たせてアレイ基板14の
上に取付けている。なお第3図は図面記載の便宜上受波
子4を直線的に配置したように記載している。
各電極10からの出力信号は、FETからなるバッファ18
のゲートに与え、得られるドレイン電流による抵抗R1
発生する電圧を結合コンデンサC及び抵抗R2を通じてOP
アンプ20の一方の入力端子に与える。各受波子4の出力
はいずれもOPアンプ20の前記入力端子に並列的に接続し
ている。
前記説明のとおり、受波アレイ2は反射波24(第3図
は模型的に図示している)の入射方向に対して傾斜して
いるので、各受波子4が同時に受波することはない。な
お第3図に図示した反射波24は、1周期のパルス波(粗
密波)を示しており、音波の密部を上に凸の曲面で、ま
た粗部を上に凹の曲面で表している。
反射波24が受波アレイ2のそれぞれの受波子4に達す
ると、出力回路8の出力端子22には、受波した順に受波
信号が出力され、OPアンプ20から各受波子4の極性に応
じた出力によって重みを付け、且つ反射波の強さに応じ
た振幅を有する信号列として出力される。
各受波子4は、第2図に示すように受波子40,41…4
14の順に出力信号パルスが第1表に示すとおりM系列を
形成する配置としている。M系列による数値列は、n個
の遅延要素と排他的論理和回路とで構成する回路から発
生する(2n−1)の周期を有し、2値(例えば0と1)
で構成された数値列であり、1がn項、0が(n−1)
項連続したものが1個ずつあり、(n−2)以下連続す
る数は0,1共に同数ある(連の性質)という性質を有す
るものである。このように配置した場合には、受波装置
から出力される受波信号を重み付け信号を有するインパ
ルス応答(周波数特性)が異なるようにすることができ
る。本実施例のM系列の数列は、n=4とし、初期値40
=41=42=0、43=1として、下記表の2値信号に従っ
た感度の極性とした。なお、n=4としたときのM系列
の周期は15であり、受波子4の数を15としたものであ
る。
受波子4の配列順序に受波信号を出力した場合は第4
図に示す信号列として出力する。
第5図によって本実施例による送波信号が反射波とな
って各受波子41,42…414に達する様子を説明する。即
ち、送波子1から送波されたパルス波23は、時間tの経
過(サフィックスで表示)と共に進行し、対象物体25に
当たり発生した反射波24が受波アレイ21,22に到達した
際に各受波子41,42…414からそれぞれ与えられた感度
の極性の信号を受波強さに応じた振幅の信号を受波順
に、且つ受波した時間差で出力端子22から図示しない制
御装置に出力する。
本実施例の装置は、第2図に示すように傾斜角度φ
が互いに異なる受波アレイ21,22に入射する方向に特有
の信号、即ち空間的符号付け信号として出力されるの
で、受波アレイ1個の場合と異なり両データを比較する
ことにより物体25の形状、位置についての正確な3次元
データを得ることができる。
受波アレイ21及び22のそれぞれ出力回路8の出力信号
は、増幅回路26で増幅したのちA/D変換器28によりディ
ジタル信号に変換されたのち図示しない制御装置に信号
が与えられる。
以下に制御装置に与えられた信号を復調して空間的選
択性を得る本実施例の演算手段を説明する。第2図にお
いて、送波子1から送波された超音波は、球面波形状に
伝搬すが、反射物体が受波アレイ21から十分遠い位置 に在る場合には、平面波に近い波形となって伝搬するの
で、各受波子への入射信号の振幅が等しいと見なすこと
ができる。そこで、視野内のある前記 に在る点物体からの反射波を受波アレイで受信したとき
の受波アレイの出力波形(以下基準波形といし)は、次
のようにして求めることができる。
即ち、各受波子に達す反射波形は、送信波形が、送波
子から点物体が在る位置 まで伝搬し、そこで反射されて各受波子まで戻ってくる
までの時間だけ遅延している。しかも前記のとおり、各
受波子ごとに感度の極性を変化させているので、各受波
子の出力する波形は受波子ごとに感度の極性に応じた位
相変調を受ける。したがって、受波アレイの出力する前
記基準波形は、各受波子の出力する受波信号を加え合わ
せることにより求めることができる。基準波形を複素関
数から成る で表すと、 が得られる。ここに、Cは音速、サフィックスiは1〜
Nの数(本実施例ではN=15)、miは受波子の感度の極
性(+1又は−1)、u(t)は広帯域信号による駆動
波形、 はi番目の受波子の位置ベクトルであり、受波子はアレ
イの中心に配置したので、 の間を伝搬する遅延時間を表す。
が成り立つ。但し、記号*は複素共役を表す。そして、 とが近づくとこの関係が成り立たず、積分結果が有限の
値となり、 とが一致するとき最大値となる。
対象からの反射波により出力された受信波形を複素関
数r(t)で表すと、以下に示すような受信波形と前記
基準波形 との相関検波(相関演算)により像形成を行わせること
ができる。
即ち、位置 の映像関数値は、 で表される。前記位置 に実際に点物体が存在すると、受波信号関数r(t)内
には、 に一致する関数が含まれている。したがって(2)式の
演算結果は、反射物体が位置 に存在する場合は大きな値となる。したがって映像関数
値から視野空間内に在る超音波を反射する物体の映像
を形成することができる。
前記受波アレイ21,22は、前記説明のとおり異なる距
離からの反射波を区別できるように符号付けされてい
る。いま、対象とする距離が十分大きいとき、 と近似できる。ここで、xi,yiは受波子位置 を観測している方向に垂直な平面に投影した座標であ
り、ΔR、Δθ,Δφはそれぞれ位置 との間の距離差、視角差を表し、ψはu(t)の自己相
関関数であり、 ψ(τ)=∫u(t)u(t−τ)dt で与えられる。点広がり関数 で最大となる関数である。
前記関数 は、前記平面の上で位置(xi,yi)(i=1〜N)に置
かれたN個の受波子(又は送波子)から得られるN個の
受信波形を使う映像装置の点広がり関数と同じ形をして
いる。このように、単一の受信波形を使用する前記アレ
イを用いる映像装置は、複数の受信波形を使う映像装置
と等価な点広がり関数を持つ。
次に受波アレイから出力される信号について更に第6
図によって説明する。第6図のAは、第2図及び第3図
に対応する図であり、説明を簡単にするため送波された
超音波パルスを反射する点物体が、xy面内のP1,P2,P3
の3点のみであり、P1とP2は受波アレイからみて同一の
方向にあって、P2はP1より距離がΔだけ遠方にあり、P3
はP1,P2とは異なる方向に存在し、受波アレイを4個の
受波子40,41,42,43をxy面に配置して形成したものと
する。
第6図のAに示す受波子40,41,42,43は、いずれも
受波子40について2点鎖線内に拡大して示したように、
受波面をx軸方向に向け、且つ圧電素子12の分極方向を
それぞれ矢印で示した方向に向けて配置した。即ち、受
波子40,41,42は同じ分極方向であるのに対し、受波子
43はこれらと逆の分極方向にしている。なお、前記2点
鎖線内に示した受波個40に付した符号は、第3図の各部
材に付した符号と同じものである。
なお、第2図及び第3図に示した部材と同様の部材に
は同じ符号を付し説明を省略する。また第6図のAに示
す破線は、送波子1から送波されたパルス波であり、太
い破線は、ある瞬間のパルス波の位置を模式的に表して
いる。なお図とは関わりなく、点物体P1,P2,P3は送波
子1及び受波アレイから十分遠く、前記破線で示すパル
ス波が、平面波形を呈する位置にあるものとする。また
点物体P1,P2,P3からの反射波は、P1,P3についてのみ
各受波子40,41,42,43に向かう直線によって示した。
そして第6図のBに送波子1から送波するパルス信号
波形を示している。第6図のCは、各点物体P1,P2,P3
のそれぞれが単独に存在したときに、反射されたパルス
波形を受波子40,41,42,43が受波し、それぞれの感度
の極性に従って変調し、出力端子22から出力したときの
出力波形を示したものである。
即ち、前記各信号列は、反射位置によって距離が異な
るので、信号間隔が変化し、更に各受波子40,41,42
43の感度の極性によって位相が反転するものがあるた
め、出力端子22から出力される信号は、前記Cに示す信
号列を重畳した信号、即ち第6図のFに示す信号{前記
r(t)}が得られる。
そこで、第6図のDに示す信号r(t)は複雑な形を
しているが、元々基準波形 に相似する波形を重畳したものであるから、点物体が存
在する位置(x1,y1),(x1+Δ,y1),(x2,y2)に
関する積分結果は、物体が存在しない位置に関する積分
結果よりも大きな値を持つことになるので、点物体P1
P2,P3を検出することができる。実際には物体が存在し
ない位置に関しても積分結果が小さなゼロでない値をと
るため、虚像が生ずるが、受波子の数を増やすことによ
って点物体P1,P2,P3の検出精度を高めることができ
る。
また、前記以外の部分に点物体が存在すると仮定し
て、これらの座標からの反射波の基準波形 を前記(1)式から求め、これと第6図のDに示す信号
r(t)との相関検波を行っても、積分値はいずれもゼ
ロに近い値となり、これらの座標には送波信号を反射す
る物体が存在しないことが検出される。したがって、視
野空間内を適当な格子点で分割し、全ての前記格子点に
関して求まる基準波形 と、受信波形r(t)との相関演算、即ち前記(2)式
の演算をすることにより、前記格子点に物体が存在する
か否かを表す画素の値が求まる。この画像を処理するこ
とによって超音波映像を得ることができる。
以上(2)式の演算処理を受波アレイ21,22ごとに行
い、両者の結果を別々に処理し、両者の和を取ることに
より、更に正確な3次元立体映像データを得ることがで
きる。
なお、以上の計算は対象物体がアレイから十分遠いと
きには、視野内の方向を角度θ,φに対応する波形を求
め、その時間逆転波形がインパルス応答となるようなフ
ィルタ回路を用いて演算を簡略化することができる。
第6図はN個の受波アレイ21,22……2Nを円錐面30に
配置した場合の演算装置32の概要を説明する。図におい
て、受波アレイ21,22……2Nそれぞれの出力端子221…2
2Nから出力した信号は増幅回路261…26Nで増幅されたの
ちA/D変換器281…28Nでディジタル信号に変換されたの
ち、演算装置32に与えられる。演算回路32では、まず乗
算回路341…34Nで、各受波アレイ21,22……2Nからの信
号r1(t)………rN(t)と、予め反射波に対して求め
た基準信号発生部36から出力した基準波形信号h(X;
t)との積を求めたのち、加算回路38で、前記積、即ち
r(t)h(X;t)を計算したのち、積分回路40で前
記積の時間について積分し、次いで自乗回路42で自乗し
て映像関数を得ることができる。
第1図において、送波子1を無指向性受波子に変え、
また受波アレイ21,22を送波アレイに変更した装置を使
用すると、送波パルス信号を2値の感度の極性による重
みつけ信号として出力すると、物体25からの反射波を受
波した受波信号は、前記第7図の加算回路38に入力され
る信号と同様の重み付け信号として出力される。
第8図は、螺旋状アレイに受波(又は送波)子を配置
する様子を示した図である。このように受波(又は送
波)子をループ状に配置しなくとも空間的重み付け信号
を作り出すことができる。反射波面の到達時間の差が等
価パルス幅(送信信号の帯域幅の逆数)より広く設計し
たアレイの空間選択性(P.S.F.)は、アレイを観測方向
に投影して得られる等価2次元アレイの空間選択性とほ
ぼ等しい。したがって第7図に示す断面が円形の螺旋型
アレイは第1図に示した円形アレイと(断面が楕円など
でも同じ)と同様の特性を持ったアレイとして取り扱う
ことができる。
〔発明の効果〕
本発明の超音波映像装置は以下の効果を得ることがで
きる。
即ち、送波子から送波された無指向性パルス信号の反
射波を、前記説明のとおり各受波子が同時に受波しない
配置手段により取付け、受波子の出力信号が反射波の入
射方向による符号付けした信号列として出力するように
したので、受波信号の増幅回路及びA/D変換回路の簡素
化し使用する各素子の数を大幅に減少させることがで
き、また装置全体の処理速度を向上させることができ
る。
しかも、送波子及び受波子を無指向性のものを使用す
ることができ、受波アレイを単に目標領域に対して傾け
て取付けばよく、取扱いが簡単であり、また製造、保守
コストをより低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は一実施例による本発明の超音波映像装置の要部
説明図、第2図は第1図の受波アレイと対象物体との関
係を説明する図、第3図は第1図に示した受波アレイの
出力回路図、第4図は第1表に示すM系列による信号列
を示す図、第5図は第1図に示す装置の送波及び受波の
様子の説明図、第6図のAは、送波信号と受波信号との
関係の説明図であり、Bは送波信号を表し、Cは各点物
体がそれぞれ単独に存在するときの反射波から得られる
受波信号の様子を示す図であり、Dは点物体P1,P2,P3
が同時に存在するときの反射波から得られる波形、即ち
Cの3つの受波信号を重畳させた信号波形を表してお
り、第7図は複数の受波アレイを使用した場合の受波信
号から映像関数を得る手順を示す図、第8図は螺旋状ア
レイの斜視図である。 1……送波子、21,22……受波アレイ、4……受波子、
8……出力回路、23……送波パルス波、24……反射パル
ス波、25……対象物体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大熊 一正 神奈川県横浜市緑区美ケ丘5―27―7― 201 (72)発明者 湯浅 肇 東京都稲城市矢野口1427 (72)発明者 石井 規夫 東京都東村山市富士見町3―2―3 新 武蔵野スカイハイツ311号 (72)発明者 山▲崎▼ 弘郎 東京都大田区田園調布2―47―9 (72)発明者 田村 安孝 山形県米沢市成島町1丁目4―34―204 (72)発明者 小山 清人 山形県米沢市成島町1丁目4―34―404 (56)参考文献 特開 平2−114189(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波パルス波を送波する無指向性送波子
    と、超音波パルス波の反射波を受波する複数個の無指向
    性受波子からなる受波アレイと、前記受波アレイに取り
    付けた出力回路とからなり、前記各受波子を、予め定め
    た視野領域内の任意の一点からの反射波を各受波子が受
    波する時刻差が、前記パルス波の帯域幅の逆数より大き
    な時間幅に分散するように、前記視野領域内の各座標点
    からの距離が分散し、且つ視野領域内の前記各座標点と
    各受波子とを結ぶ線上に他の受波子が重ならないように
    配置することにより前記受波アレイを形成し、各受波子
    が音圧を電圧に変換する際の極性を、少なくとも1個反
    転した極性を含ませて受波子ごとに定め、各受波子が受
    波した超音波パルス波の反射波を、各受波子の極性に応
    じ変調して前記出力回路に出力させ、この出力回路を、
    前記各受波子が出力する信号を受波順に加え合わせ、パ
    ルス列として出力するように形成した超音波映像装置用
    送受波アレイ。
  2. 【請求項2】前記各受波子の極性を、M系列又はバーカ
    ー系列から選ばれた2値系列に従って定めるようにした
    特許請求の範囲第1項に記載の超音波映像装置用送受波
    アレイ。
  3. 【請求項3】超音波パルス波を送波する複数個の無指向
    性送波子からなる送波アレイと、該超音波パルス波の反
    射波を受波する無指向性受波子と、前記送波子に取り付
    けた入力回路とからなり、前記送波子を、前記各送波子
    から送波され、予め定めた視野領域内の任意の一点から
    の反射波を前記受波子が受波する時刻差が、前記パルス
    波の帯域幅の逆数より大きな時間幅に分散するように、
    予め定めた視野領域内の任意の一点からの距離が分散
    し、且つ、視野領域内の前記各座標点と各送波子とを結
    ぶ線上に他の送波子が重ならないように配置することに
    より前記送波アレイを形成し、各送波子が電圧を音圧に
    変換する際の極性を、少なくとも1個反転した極性を含
    ませて送波子ごとに定め、前記入力回路を、同じ波形の
    超音波信号を各送波子に与えるように形成し、各送波子
    が与えられた信号を各送波子の極性に応じて変調した超
    音波パルス波を視野領域に向けて同時に送波し、前記受
    波子から受波信号をパルス列として出力させるようにし
    た超音波映像装置用送受波アレイ。
  4. 【請求項4】前記受波子が、視野領域内の各座標点から
    反射波を受波し、電気信号に変換して出力する受信波形
    が、M系列又はバーカー系列から選ばれた2値系列とな
    るように、前記各送波子の極性を予め定めるようにした
    特許請求の範囲第3項に記載の超音波映像装置用送受波
    アレイ。
JP1317451A 1989-12-08 1989-12-08 超音波映像装置用送受波アレイ Expired - Fee Related JP2668066B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1317451A JP2668066B2 (ja) 1989-12-08 1989-12-08 超音波映像装置用送受波アレイ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1317451A JP2668066B2 (ja) 1989-12-08 1989-12-08 超音波映像装置用送受波アレイ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03179286A JPH03179286A (ja) 1991-08-05
JP2668066B2 true JP2668066B2 (ja) 1997-10-27

Family

ID=18088372

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1317451A Expired - Fee Related JP2668066B2 (ja) 1989-12-08 1989-12-08 超音波映像装置用送受波アレイ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2668066B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4925502B2 (ja) * 2000-08-10 2012-04-25 パナソニック株式会社 アレーアンテナ、方位推定装置、通信装置及び方位推定方法
US7566384B2 (en) * 2005-07-22 2009-07-28 Praxair Technology, Inc. System and apparatus for real-time monitoring and control of sputter target erosion

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4052693A (en) * 1976-03-03 1977-10-04 Westinghouse Electric Corporation Depth sounder
JPS6019220B2 (ja) * 1980-08-13 1985-05-15 松下電工株式会社 充電装置
CA1235140A (en) * 1982-07-06 1988-04-12 Laurence G. Dammann High charge density, cationic methacrylamide based monomers and their polymers
JPS6143242U (ja) * 1984-08-23 1986-03-20 川崎製鉄株式会社 浸漬型溶銑注銑装置
JPS61258182A (ja) * 1985-05-10 1986-11-15 Omron Tateisi Electronics Co 3次元映像装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03179286A (ja) 1991-08-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4237737A (en) Ultrasonic imaging system
US3719922A (en) Digital camera
EP0053048B1 (fr) Système de détection multivoies à émission diversifiée
US7450470B2 (en) High resolution images from reflected wave energy
JPS61501615A (ja) 三次元の像システム
JPS6218915B2 (ja)
JP6469357B2 (ja) 水中探知装置、水中探知方法、および水中探知プログラム
US3873958A (en) Acoustic beam former
US4688430A (en) Device for imaging three dimensions with a single pulse transmission
JP2668066B2 (ja) 超音波映像装置用送受波アレイ
JPH10258052A (ja) 波動受信装置および超音波診断装置
EP0104843A2 (en) Transducer device
JPH0425507B2 (ja)
Thong-un et al. Improvement in airborne position measurements based on an ultrasonic linear-period-modulated wave by 1-bit signal processing
JP2772647B2 (ja) 超音波映像装置
JP3202969B2 (ja) 波動受信装置
Kumar et al. Theoretical investigation of high-power ultrasonic array transmitter for a range sensor in air
JP2693628B2 (ja) 画像再生方法
JP2845220B2 (ja) 音源方位検出装置
JP2005049301A (ja) 超音波センサ
Kumar et al. Anisotropic divergence controlled ultrasonic transmitter array for three-dimensional range imaging
JP3567039B2 (ja) 超音波送受波器及び超音波計測装置
JP2668152B2 (ja) 水中探知装置
JP2021076384A (ja) ソーナー装置、方法、及びプログラム
JPH09269369A (ja) 音響リモートセンシング装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees