JP2667704B2 - フレーム間予測符号化回路 - Google Patents

フレーム間予測符号化回路

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Description

【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 被写体画像のフレーム間予測符合化での、フレーム範
囲内の被写体の移動修正に予測誤差を用いるフレーム間
予測符合化回路に関し、 フレーム内での被写体の移動に応じて切出し範囲を被
写体の切出し基準との差をなくすように移動させてその
切出し範囲の画像信号を符合化することを目的とし、 フレーム間予測符合化回路において、切出し位置信号
対応のフレーム内切出し領域を切出し回路で切り出して
位置検出回路へ供給して切出し基準位置を検出し、切出
し位置制御回路は、供給された切出し基準位置と、予測
画像との差分に応じて入力画像の切出し基準位置との差
に応じて入力画像の切出し位置を示す切出し位置信号を
修正するようにして構成した。
〔産業上の利用分野〕 本発明は、被写体画像のフレーム間予測符合化での、
フレーム範囲内の被写体の移動修正に予測誤差を用いる
フレーム間予測符合化回路に関する。
画像信号の伝送においては、画像信号を限られた伝送
速度の伝送路を介して高速に伝送すること等のために、
伝送せんとする画像信号を、そのまま伝送するのではな
く、情報量圧縮処理を為した後に伝送するようにしてい
る。
〔従来の技術〕
その情報量削減手段としては、第13図に示すような画
面内の○で示す画素のみを伝送しようとするもの、サン
プリング周波数を変更するもの、圧縮符合化を用いるも
の等がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述の画素間引き方式においては、任意の画像に対し
その目的を達成することが出来ない場合がある。例え
ば、グラフ,文字などの細かなものを含む文書等では、
その方式の単なる採用では、解像度の低下となるほか、
折返し歪が生じ、その伝送に支障を来す。折返し歪はロ
ーパスフィルタを設けることによって除くことはできる
が、ハードウェアの増大となる。又、サンプリング周波
数の変更による方式をカラー画像の伝送に採用しようと
すると、アナログ画像信号をディジタル変換するアナロ
グ/ディジタル変換回路のサンプリング周波数をカラー
サブキャリア周波数(3.579545MHz)の4倍の値に固定
してその装置全体の周波数同期関係を確立している場合
には、送る画像によってサンプリング周波数を変えるこ
とは容易でない。この2つの方式の有する固有の欠点を
回避するものとして、第14図に示すような画面切出し方
式がある。この方式においては、被写体画面(フレー
ム)の内のどこかの位置に固定してその切出し画面部分
が切り出されるものであるため、被写体がフレーム範囲
内に入っていたとしても切出し範囲から外れると、その
外れた画像部分は伝送し得ない。この関係は、前記初め
の2方式の有する欠点を解決し得る圧縮符合化方式にお
いても、又同様である。
本発明は、斯かる技術的課題を解決すべく為されたも
ので、フレーム内での被写体の移動に応じて切出し範囲
を被写体の切出し基準との差をなくすように移動させて
その切出し範囲の画像信号を符合化するフレーム間予測
符合化回路を提供することをその目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は本発明の基本構成図を示す。この図に示すよ
うに、本発明は、減算器2、量子化器4、加算器6及び
予測器8から成るフレーム間予測符合化回路内に次の構
成要素を設けて構成される。その構成要素は、画像信号
を受け取り、切出し位置信号対応のフレーム内切出し領
域の画像信号を切り出す切出し回路1と、前記減算器2
の予測誤差、又は前記量子化器4の量子化予測誤差に応
答して切出し基準位置を検出する位置検出回路3と、該
位置検出回路3からの切出し基準位置に応答して切出し
中位置との差を修正した切出し位置信号を前記切出し回
路1へ与える切出し位置制御回路5である。
〔作 用〕
切出し回路1によって切り出されたフレーム内切出し
領域の画像信号は、減算器2において予測器8からの予
測値だけ差し引かれて予測誤差が減算器2から出力され
る。その予測誤差に応答する位置検出回路3から切出し
基準位置が検出され、切出し位置制御回路5へ与えられ
る。切出し位置制御回路5は検出した切出し基準位置と
切出し中位置との差を修正した切出し位置信号を切出し
回路1へ送って切出し位置の修正を行ない、被写体を切
出し領域内の切出し基準位置に持って来る。被写体が移
動しても切出し領域内に置きつつフレーム間予測符合化
を行なうことが出来る。
〔実施例〕
本発明の一実施例を第2図乃至第12図を参照して説明
する。第2図は第1図の原理ブロック図内の切出し回路
の構成図で、第3図はその書込みカウンタの、又第4図
は読出しカウンタの構成をそれぞれ示す。第5図は第1
図の原理ブロック図内の位置検出回路及び切出し位置制
御回路の具体的構成図で、第6図はその左右端検出回路
の、又第7図はライン中心演算回路の構成をそれぞれ示
す。第8図は画面中心演算回路、第9図は切出し位置制
御回路の構成を示す。
第2図において、10はメモリ、12は書込みカウンタ、
14は読出しカウンタである。書込みカウンタ12は第3図
に示すように、水平カウンタ12H及び垂直カウンタ12Vか
ら成り、読出しカウンタ14は第4図に示すように、水平
カウンタ14H及び垂直カウンタ14Vから成る。又、第5図
に示す中心位置検出回路において、20は予測誤差を受け
る左右端検出回路、24は左右端検出回路20の出力を入力
されるライン中心演算回路、26はライン中心演算回路24
の出力を入力される画面中心演算回路、28は画面中心演
算回路26の出力を入力される位置制御回路、30は位置制
御回路28の出力を入力される切出し位置出力回路を示
す。切出し位置出力回路30の出力は、又位置制御回路28
へ入力される。左右端検出回路20は第6図に示すよう
に、予測誤差信号を受ける判定回路40,42、クロックを
受けるカウンタ44、判定回路40の出力を受ける左端ラッ
チ回路46、判定回路42の出力を受ける右端ラッチ回路48
から成る。ライン中心演算回路24は第7図に示すよう
に、左端ラッチ回路46及び右端ラッチ回路48の出力を入
力される加算器50及び加算器50の出力を入力される2分
の1演算回路52から成る。画面中心演算回路26は第8図
に示すように、加算器60、フリップフロップ回路62、除
算器64、有効ラインカウンタ66、判定回路68及び垂直中
心検出回路70から成る。加算器60はライン中心有効信号
の制御の下にライン中心位置の値とフリップフロップ回
路62の出力値との和を求める。ライン中心有効信号が
“1"のとき加算器60に加算動作が生ぜしめられ、“0"の
ときフリップフロップ回路62の出力値がそのままフリッ
プフロップ回路62にセットされる。有効ラインカウンタ
66はライン中心有効信号が“1"のとき1だけカウントア
ップする。除算器64はフリップフロップ回路62に保持さ
れている値を有効ラインカウンタ66の値で割ることによ
り画面水平中心位置を出力する。判定回路68は画面中心
有効信号を出力する。垂直中心検出回路70は、水平方向
を処理する第6図及び第7図と同様であり、ライン中心
有効信号が“1"である最初のライン番号と最後のライン
番号とから垂直方向の被写体中心位置を出力する。位置
制御回路28は第9図に示すように、水平成分及び垂直成
分毎に、中心値出力回路80、減算器82及び加算器84が設
けられる。中心値出力回路80は、切出し中の切出し領域
の縦横の大きさの2分の1の値である。加算器84は画面
中心有効信号が“0"であるときには、加算動作をせずに
切出し位置出力回路30の出力をそのまま出力する。
上述構成のフレーム間予測符合化回路の動作を以下に
説明する。
入力画像データは該入力画像データと画面上の位置と
の同期をとる同期信号(例えば、映像信号の垂直同期信
号)と共に与えられる。この同期信号は書込みカウンタ
12の水平カウンタ12H及び垂直カウンタ12Vに書込み開始
位置のための水平初期値及び垂直初期値をセットさせ
る。水平カウンタ12Hは入力画像データに同期して与え
られるクロック毎にカウントアップされ、走査線(ラス
ター)の画像データ毎の水平アドレスを順次に出力す
る。垂直カウンタ12Vは水平カウンタ12Hの1走査線終了
時に水平カウンタ12Hから出力されるキャリ信号によっ
て1だけカウントアップされる。このカウントアップに
より、垂直カウンタ12Vは次の走査線に対するメモリ10
のための垂直アドレスをその走査線の画像データ入力期
間だけ出力し続ける。こうして書込みカウンタ12から出
力される書込みアドレス対応のメモリ位置へ入力される
画像データは、順次に書き込まれていく。
このようにしてメモリ10へ書き込まれたフレーム画像
データの読出しは次のようにして行なわれる。
その読出しのための読出し開始位置(切出し位置)、
即ち水平初期値ex及び垂直初期値(ey)が初期化信号に
よって読出しカウンタ14の水平カウンタ14H及び垂直カ
ウンタ14Vにセットされる(第11図参照)。そして、水
平カウンタ14Hは読出しクロック毎にカウントアップさ
れて垂直カウンタ14Vの値で決まる切出し領域の内の最
初のラインの読出し終了時に水平初期値exへリセットさ
れると共に、垂直カウンタ14Vを1だけカウントアップ
させる。そして、次のラインの読出しが、読出しクロッ
ク毎の水平カウンタ14Hのカウントアップにより生ぜし
められる。このような順次のライン読出しにより、切出
し領域が読み出される。その読出し終了は切出し領域の
大きさによって決められる。
こうして切出し領域から読み出された画像データは、
減算器2へ入力され、そこにおいて従来と同様予測器8
から同期して与えられる入力画像データ対応の予測値だ
け差し引かれて発生される予測誤差が減算器2から出力
される。
その予測誤差は、従来と同様に量子化予測誤差(フレ
ーム間予測符合化値)を出力する量子化器4へ入力され
るほか、中心位置検出回路へ入力される。量子化器4か
ら出力された量子化予測誤差は、次の画像データのため
の予測値を減算器2へ与えるため、該量子化予測誤差の
発生に用いられた予測値との和を発生させる加算器6へ
も与えられる。加算器6から出力された復号値は上述の
ように、次の画像データのための予測値の出力のため予
測器8で用いられる。
予測誤差を受け取った中心位置検出回路3は、中心位
置を次のようにして検出する。
その左右端検出回路20では、そのカウンタ44は上述の
切出し領域の各ラインの予測誤差入力開始時に“0"へリ
セットされ、読出しクロック毎に1だけカウントアップ
される。その判定回路40は、入力される予測誤差が有意
な誤差(例えば、0以外の値)であるとき“1"を出力
し、有意でない誤差(例えば、0の値)であるとき“0"
を出力するが、一旦“1"を出力した後は、“1"を出力し
続ける。左端ラッチ回路46は判定回路40が“0"の出力を
出力しているときには、上述のカウンタ44のカウント値
をそのまま出力する。そして、判定回路40の出力が“0"
から“1"へ切り換わるときのカウンタ44のカウント値が
左端ラッチ回路46に保持される。これにより、有意な予
測誤差となる左端位置が検出され、その値が左端ラッチ
回路46から出力される。
一方、判定回路42は、判定回路40が“0"の出力を発生
している間は、予測誤差の値の如何に拘らず、“0"の出
力を発生し続けているが、判定回路40の出力が“1"への
切り換わったことに応答して予測誤差が有意な値である
と“1"を出力し、有意な値でなくなると“0"を出力す
る。判定回路42の出力が“1"のとき右端ラッチ回路48は
カウンタ44のカウント値をそのまま出力し続け、判定回
路42の出力が“1"から“0"へ切り換わったときのカウン
タ44のカウント値が右端ラッチ回路48に保持される。こ
れにより、有意な予測誤差を示す右端位置が検出され、
その値が右端ラッチ回路48に保持される。
このようにして検出された左端位置及び右端位置に対
する左端有効信号として、判定回路40の“1"の出力が後
段へ与えられる。判定回路40が“0"の出力を示している
ラインには、有意な予測誤差がなかったことの表示とな
る。
この左端有効信号、並びに左端位置及び右端位置を受
け取るライン中心演算回路24では、その左端位置の値と
右端位置の値とを加算器50で合計し、2分の1演算回路
52でその和を2で割ることにより当該ラインのライン中
心位置の値を出力する。その出力値が有効であるか否か
の表示であるライン中心有効信号として、左端有効信号
がそのまま用いられる。
このようにして各ライン毎にライン中心演算回路24か
ら出力されたライン中心位置の値は、画面中心演算回路
26の加算器60へ入力され、ライン中心有効信号が“0"で
あればフリップフロップ回路62の出力値がそのままフリ
ップフロップ回路62にセットされ、ライン中心有効信号
が“1"であるときには、フリップフロップ回路62の出力
値との和を加算器60でとられ、その和がフリップフロッ
プ回路62にセットされる。なお、フリップフロップ回路
62は画面処理開始時にリセットされる。この中心位置の
累積処理と並行して、有効ラインカウンタ66で切出し領
域(1画面)内の有効なライン数の集計が行なわれる。
こうして切出し領域の処理終了時に、フリップフロッ
プ回路62に累積されている累積値を有効ラインカウンタ
66のライン数で割る除算器64から画面全体の被写体水平
中心位置の値が出力される。有効ラインカウンタ66の出
力値に応答する判定回路68から画面中心有効信号“1"が
発生される。有効ライン数が予め決められた数未満のと
きには、画面中心有効信号を“0"とする。これは動作が
不安定になるのを防止するためである。動作が不安定に
ならなければ、必要でない。ライン有効信号が“1"を示
す最初のラインのライン番号と“1"なるライン有効信号
を最後に示したラインのライン番号とに対応する垂直中
心検出回路70から画面垂直中心位置の値が出力される。
画面中心演算回路26からの画面中心位置の値(画面水
平中心位置及び画面垂直中心位置の値)、並びに画面中
心有効信号が位置制御回路28へ与えられる。画面中心位
置の値から切出し領域中心値が、水平成分及び垂直成分
の別に減算器82において差し引かれる。その水平方向に
おける差が正であることは、被写体が右へ、垂直方向に
おける差が正であることは、被写体が下へ切出し領域の
中心から移動していることを示す。又、水平方向におけ
る差が負であることは、被写体が左へ、垂直方向におけ
る差が負であることは、被写体が上へ切出し領域の中心
から移動していることを示す。従って、切出し位置回路
30の現在切出し位置を示す水平成分値ex及び垂直成分値
eyに減算器82からの対応成分値を加算器84で加算すれ
ば、被写体を切出し領域の中心で切り出し得る修正切出
し位置を得ることが出来る。その新たな切出し位置は切
出し位置出力回路30に保持させると共に、切出し回路1
の読出しカウンタ14へ新たな初期値として与えられる。
その初期値を用いて画像データをメモリ10から読み出せ
ば、被写体を切出し領域内に捉えつつ、そのフレーム間
予測符合化を行なうことができる。
なお、上記実施例においては、切出し領域の制御に予
測誤差を用いる場合を説明したが、量子化予測誤差を用
いてもよい。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、フレーム内に設定
されている切出し領域から被写体が移動したときに予測
誤差に生ずる変量を利用して切出し領域の修正を行なう
ので、被写体の移動に自動的に追従して被写体の適正な
切出しを行なうことが出来る。又、初期的な切出し領域
の修正にも有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本構成図、 第2図は切出し回路図、 第3図は書込みカウンタを示す図、 第4図は読出しカウンタを示す図、 第5図は位置検出回路及び切出し位置制御回路を示す
図、 第6図は左右端検出回路図、 第7図はライン中心演算回路図、 第8図は画面中心演算回路図、 第9図は切出し位置制御回路図、 第10図は書込みの図解例を示す図、 第11図は読しの図解例を示す図、 第12図は切出し領域に対する被写体位置を示す図、 第13図は画素間引き方式の説明図、 第14図は切出しの例を示す図である。 第1図乃至第9図において、 1は切出し回路(メモリ10、書込みカウンタ12、読出し
カウンタ14)、 2は減算器、 3は位置検出回路(左右端検出回路20、ライン中心演算
回路24、画面中心演算回路26)、 4は量子化器、 5は切出し位置制御回路(位置制御回路28、切出し位置
出力回路30)、 6は加算器、 8は予測器である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力画像信号と、予測画像との差分を抽出
    して符号化するフレーム間予測符号化方式において、 入力画像信号を受け取り、切出し位置信号対応のフレー
    ム内切出し領域の画像信号を切り出して出力する切出し
    回路と、 該切出し回路から出力された画像信号と、予測画像との
    差分に応答して切り出し基準位置を検出する位置検出回
    路と、 該位置検出回路で検出された切り出し基準位置と、入力
    画像の切出し基準位置との差に応じて入力画像の切出し
    位置を示す切出し位置信号を修正する切出し位置制御回
    路を設けたことを特徴とするフレーム間予測符号化方
    式。
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