JP2666402B2 - カラーフィルター - Google Patents

カラーフィルター

Info

Publication number
JP2666402B2
JP2666402B2 JP21066588A JP21066588A JP2666402B2 JP 2666402 B2 JP2666402 B2 JP 2666402B2 JP 21066588 A JP21066588 A JP 21066588A JP 21066588 A JP21066588 A JP 21066588A JP 2666402 B2 JP2666402 B2 JP 2666402B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color filter
black
radiation
group
mol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21066588A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0259701A (ja
Inventor
昌之 遠藤
長彦 友光
佳寛 西山
幸宏 保坂
Original Assignee
日本合成ゴム株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本合成ゴム株式会社 filed Critical 日本合成ゴム株式会社
Priority to JP21066588A priority Critical patent/JP2666402B2/ja
Publication of JPH0259701A publication Critical patent/JPH0259701A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2666402B2 publication Critical patent/JP2666402B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カラーフィルターに関し、さらに詳細には
各種カラー撮像素子およびカラー液晶ディスプレイ用の
微細色分解フィルターにブラックストライプが形成され
たカラーフィルターに関する。
〔従来の技術〕
近年、カラー液晶ディスプレーの表示品位が大幅に向
上し、小型カラーテレビが商品化されているが、従来の
ブラウン管(CRT)に匹敵する表示品位を得るために
は、より色再現性や表示コントラストの優れたものが要
求されている。
この表示品位をより向上させる手段として、色分解フ
ィルターの各表示画素以外の部分を黒色のパターンで覆
い、ブラックストライプを形成し、光の漏れを防止する
ことにより、表示コントラストを向上させる方法が知ら
れている。
また、このブラックストライプの形成方法としては、
色分解カラーフィルターの異なる色、例えば赤、青、緑
を重ね合わせることによって黒く見えることを応用した
ブラックストライプの形成方法が知られているが、位置
合わせが困難であったり、色分解フィルター表面の凹凸
が激しくなったりして必ずしも満足できる表示性能を得
ることができない。
さらに、カラーフィルターの量産化などを考え、可染
性材料からなるパターンを黒色で染色し、ブラックスト
ライプを形成することが試みられているが、可染性パタ
ーン形成材料として従来使用されているゼラチン、カゼ
インなどは、薄膜(1μm程度)で光線透過率の小さい
ブラックストライプが作製できないという問題を有して
いる。
また、最近、STN(スーパーツイストネマチック)型
のカラー液晶テレビが盛んに検討されており、それに使
用されるカラーフィルターは、平面が平坦化されている
ことが強く望まれている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、前記従来の技術的課題を背景になされたも
ので、平坦化性に優れ、薄膜でも遮光性の優れたブラッ
クストライプを有するカラーフィルターを提供すること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、透明基板上に形成された赤、緑、青の3原
色の表示画素(ただし、紫外線吸収剤および蛍光増白剤
を含まない)を有するカラーフィルター基板の表面に、
(a)ビニルラクタム類(以下「(a)成分」というこ
とがある)、(b)4級アミンの構造を有しかつ重合可
能な不飽和結合を有する単量体(以下「(b)成分」と
いうことがある)、および(c)(メタ)アクリル酸エ
ステル(以下「(c)成分」ということがある)との共
重合体(以下、単に「共重合体」という)を含有してな
る可染性感放射線性樹脂を塗布し、透明基板の裏面側か
ら放射線を照射し、現像後、銅錯塩を有するアゾ系黒色
酸性染料からなる黒色アニオン性染料で染色し、表示画
素以外の部分を黒色皮膜で覆われてなるカラーフィルタ
ーを提供するものである。
本発明の共重合体に使用される(a)成分としては、
例えば下記一般式(I)または(II)で表される化合物
が挙げられる。
〔一般式(I)あるいは(II)中、R1〜R7は同一でも異
なっていてもよく、水素原子またはメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基などの炭素数1
〜5のアルキル基を表す。〕 前記(a)成分の具体例としては、N−ビニル−2−
ピロリドン、N−ビニル−5−メチル−2−ピロリド
ン、N−ビニル−2−ピペリドンなどのN−ビニルラク
タム類を挙げることができ、好ましくはN−ビニル−2
−ピロリドンである。
また、(b)成分としては、例えば下記一般式(II
I)で表される化合物を挙げることができる。
(式中、R8は水素原子またはメチル基、R9は2価の有機
基、R10〜R12はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、
水素原子または1価の有機基、Zは酸素原子またはイミ
ノ基、X-はアンモニウム塩を形成しうるアニオン種を表
す。) 一般式(III)において、R9としては、例えばメチレ
ン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、イソブ
チレン基、フェニレン基、キシリレン基などの2価の脂
肪族基、脂環族基および芳香族基を、またR10〜R12とし
ては、水素原子のほか、メチル基、エチル基、プロピル
基、フェニル基、ベンジル基などの1価の炭化水素基を
挙げることができる。
また、一般式(III)において、X-としては、例えば
塩素イオン、スルホン酸イオンなどの無機アニオン種、
カルボニウムイオン、スルホニウムイオンなどの有機ア
ニオン種を挙げることができる。
この一般式(III)で表される(b)成分の具体例と
しては、2−メタクリロイルオキシエチルトリメチルア
ンモニウム、2−アクリロイルオキシエチルトリメチル
アンモニウム、2−メタクリロイルオキシエチルトリエ
チルアンモニウム、2−アクリロイルオキシエチルトリ
エチルアンモニウム、3−(N−メタクリロイル)アミ
ノプロピルトリメチルアンモニウム、3−(N−アクリ
ロイル)アミノプロピルトリメチルアンモニウム、3−
(N−メタクリロイル)アミノプロピルトリエチルアン
モニウム、3−(N−アクリロイル)アミノプロピルト
リエチルアンモニウムなどと、無機アニオン種または有
機アニオン種の組み合わせから得られる化合物;2−メタ
クリロイルオキシエチルジエチルアンモニオアセテー
ト、2−アクリロイルオキシエチルジエチルアンモニオ
アセテート、3−(N−メタクリロイル)アミノプロピ
ルジメチルアンモニオアセテート、3−(N−メタクリ
ロイル)アミノプロピルジエチルアンモニオアセテー
ト、3−(N−アクリロイル)アミノプロピルジエチル
アンモニオアセテート、2−メタクリロイルオキシエチ
ルジエチルアンモニオスルフェート、3−(N−メタク
リロイル)アミノプロピルジエチルアンモニオスルフェ
ートなどと、無機アニオン種または有機アニオン種の組
み合わせから得られる化合物を挙げることができる。
これらのうち、染料の分散性、溶液の安定性、重合体
の塗膜形成性、現像性などの点で、2−アクリロイルオ
キシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、2−メタ
クリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリ
ド、3−(N−アクリロイル)アミノプロピルトリメチ
ルアンモニウムクロリド、3−(N−メタクリロイル)
アミノプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、2−
メタクリロイルオキシエチルジエチルアンモニオアセテ
ート、3−(N−アクリロイル)アミノプロピルジエチ
ルアンモニオアセテートなどが特に好ましい。
さらに、(c)成分は、本発明で使用される可染性感
放射線性樹脂を用いてパターンを形成する際に使用する
現像液に対する共重合体の溶解度を制御する目的で使用
されるものである。
この(c)成分としては下記一般式(IV)で表される
化合物を例示することができる。
(式中、R13は水素原子またはメチル基、R14は炭素数1
〜8の有機基を示す。) この(c)成分を構成する前記一般式(IV)中のR14
である炭素数1〜8の有機基は、例えばメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、フェニル基、2−エチル
ヘキシル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル
基、ヒドロキシブチル基などであり、好ましくは直鎖状
アルキル基である。
(c)成分の具体例としては、アクリル酸メチル、メ
タクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エ
チル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メ
タクリル酸フェニル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、
アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸−2−ヒドロ
キシプロピル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピ
ル、アクリル酸−2−ヒドロキシブチル、メタクリル酸
−2−ヒドロキシブチルなどを挙げることができる。
本発明の共重合体に使用される(a)成分、(b)成
分および(c)成分の共重合割合は、通常、(a)成分
が30〜94モル%、好ましくは60〜80モル%、(b)成分
が5〜60モル%、好ましくは10〜30モル%、(c)成分
が1〜50モル%、好ましくは5〜30モル%である。
(a)成分が30モル%未満ではパターン形成時の解像
性が低下したり、膜荒れが生じることがあり、一方95モ
ル%を超えると(b)成分の割合が少なくなり染色性が
低下することがある。
また、(b)成分が5モル%未満では染色性が低く、
膜厚が1μm前後での光線透過率を小さくすることが困
難であり、一方60モル%を超えると(a)成分および
(c)成分のモル比が少なくなり、パターン形成時の解
像性が低下したり、膜荒れが生じる場合がある。
さらに、(c)成分が1モル%未満では、パターン形
成時の解像性が低下することがあり、一方50モル%を超
えると膜荒れが生じ易くなる。
なお、前記共重合体自体に感放射線性を付与するため
に、放射線感応性単量体、例えば4′−メタクリロイロ
キシカルコン、4′−アクリロイロキシカルコン、4′
−メタクリロイロキシカルコン、4′−アクリロイロキ
シカルコン、4′−メタクリロイロキシ−4−メトキシ
カルコン、4′−アクリロイロキシ−4−メトキシカル
コン、4−メタクリロイロキシ−4′−メトキシカルコ
ン、4−アクリロイロキシ−4′−メトキシカルコン、
4′−メタクリロイロキシ−4−ニトロカルコン、4′
−アクリロイロキシ−4′−ニトロカルコンなどのカル
コン誘導体を共重合することもできる。
これらのうち、共重合体の可視光線領域での透明性お
よび感放射線性の点で4′−メタクリロイロキシカルコ
ン、4′−メタクリロイロキシ−4−メトキシカルコン
が好ましい。
この放射線感応性単量体の共重合体中における共重合
割合は、通常、2〜60モル%、好ましくは10〜40モル%
である。
なお、本発明で使用される共重合体の分子量は、特に
制限されるものではないが、通常、ポリスチレン換算重
量平均分子量が5,000〜1,000,000、好ましくは10,000〜
500,000である。
また、前記共重合体の重合形態は特に制限されず、ラ
ンダム共重合体、ブロック共重合体などのいずれでもよ
く、また重合方法も溶液重合、乳化重合などのいずれで
もよいが、好ましくは溶液重合である。
この溶液重合では、共重合体を溶解しうる溶媒に
(a)〜(c)成分、さらに必要に応じて放射線感応性
単量体を混合し、溶解させ、重合開始剤を用いて重合す
る。
この重合に用いられる溶媒は、共重合体を溶解しうる
溶媒であれば特に制限はなく、具体的には水;メタノー
ル、エタノールなどのアルコール系溶媒;メトキシエタ
ノール、エトキシエタノールなどのセロソルブ系溶媒;
エチレングリコール、ジエチレングリコールなどのジオ
ール系溶媒;エチレングリコールメチルエーテルアセテ
ート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、
乳酸メチル、乳酸エチルなどのエステル系溶媒;シクロ
ヘキサノン、エチルイソブチルケトンなどのケトン系溶
媒;N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、γ−ブチロラクトンなどの非プロトン性極性溶媒;
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒などを
挙げることができる。
溶媒は、単量体に対する重量比で、通常、溶媒/単量
体=1/1〜10/1、好ましくは2/1〜4/1である。
なお、これらの溶媒は、本発明で用いられる可染性感
放射線性樹脂を溶液とする際の溶媒としても使用され
る。
重合開始剤としては、ラジカル、アニオン、またはカ
チオンを発生させる化合物を用いることができ、例えば
クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキ
シド、ナトリウムナフタレン、トリクロロ酢酸、トリフ
ロロホウ素、アゾビスイソブチロニトリルなどを挙げる
ことができる。
この重合開始剤の使用量によって、共重合体の分子量
を調整することができ、その使用量は、通常、共重合す
る単量体の総量100重量部に対して0.01〜5重量部であ
る。
また、重合温度は、通常、0〜200℃、好ましくは50
〜100℃である。
さらに、共重合体の分子量を調整する目的で、重合系
に連鎖移動剤または重合禁止剤を添加することもでき
る。
本発明では、前記共重合体が感放射線性を付与されて
いない場合、感放射線架橋剤が加えられるが、感放射線
架橋剤としては、例えばビスアジド化合物などを挙げる
ことできる。
前記ビスアジド化合物としては、例えば4,4′−ジア
ジドスチルベン−2,2′−ジスルホン酸、4,4′−ジアジ
ドベンザルアセトフェノン−2−スルホン酸、4,4′−
ジアジドスチルベン−α−カルボン酸およびこれらのナ
トリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩などの水溶性
ビスアジド化合物;p−フェニレンビスアジド、4,4′−
ジアジドベンゾフェノン、4,4′−ジアジドスチルベ
ン、4,4′−ジアジドジフェニルメタン、4,4′−ジアジ
ドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス−(4′−アジ
ドベンザル)シクロヘキサノン、2,6−ビス−(4′−
アジドベンザル)−4−メチルシクロヘキサノンなどの
油溶性ビスアジド化合物を挙げることができる。
感放射線架橋剤の添加量は、可染性感放射線性樹脂が
耐溶剤性および接着性を有する塗膜となる範囲で任意に
使用できるが、通常、前記共重合体100重量部に対し
て、0.5〜20重量部、好ましくは1〜15重量部であり、
0.5重量部未満では放射線架橋が生じ難く、一方20重量
部を超えて使用すると放射線により分解した生成物どう
しの反応が起こり、さらに塗膜にした場合の安定性が不
充分になることがある。
なお、前記放射線感応性を有する共重合体の場合も、
感放射線架橋剤を併用することができる。
本発明に使用される可染性感放射線性樹脂には、該樹
脂の粘度の調整、塗工性の改善、塗膜の基板に対する密
着性の改善、塗膜の平坦化の改善、現像特性の改善など
を目的として、その他の添加物を配合することができ
る。
ここで、その他の添加物としては、充填剤、前記以外
の高分子化合物、界面活性剤、密着促進剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤、増感剤などを挙げるこ
とができる。
これらの添加物の具体例としては、ガラス、アルミナ
などの充填剤;ポリビニルアルコール、ポリアクリル
酸、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポ
リフロロアルキルアクリレートなどの高分子化合物;ノ
ニオン系、カチオン系、またはアニオン系界面活性
剤、;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラ
ン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル
トリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメト
キシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジ
メトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラ
ン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどの密着
促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノールなどの酸
化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒド
ロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、ア
ルコキシベンゾフェノンなどの紫外線吸収剤;ポリアク
リル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウムなどの
凝集防止剤;2−ジベンゾイルメチレン−3−メチル−β
−ナフトチアゾリン、N−フェニルチオアクリドン、4
−(4−アミロキシフェニル)−2,6−ビス(4−メト
キシフェニル)チアピリリウム過塩素酸などの増感剤を
挙げることができる。
本発明に使用される可染性感放射線性樹脂を製造する
には、例えば共重合体の水溶液、あるいは前記有機溶媒
溶液に必要に応じて感放射線架橋剤を加え、ボールミ
ル、ぺブルミル、シェーカー、ホモジナイザー、三本ロ
ール、サンドミルなどを使用して混合すればよい。
このようにして得られる可染性感放射線性樹脂溶液の
粘度は、共重合体の分子量、使用する溶媒などにより異
なるが、通常、20〜500cps(25℃)、好ましくは50〜20
0cps(25℃)になるように調整される。
なお、この際の可染性感放射線性樹脂溶液の固形分濃
度は、通常、5〜30重量%、好ましくは5〜20重量%程
度である。
次に、本発明では、このようにして得られる可染性感
放射線性樹脂を用いて、赤、緑、青の3原色の表示画素
を有するカラーフィルター基板上に、例えばスピンコー
ター法、ロールコーター法、スクリーン印刷法、スプレ
ー法などで任意の厚さ、例えば乾燥膜厚で1〜2μmと
なるように塗膜を形成し、例えば80〜150℃で5〜30分
程度乾燥する。
なお、カラーフィルターの凹凸をできるだけなくすた
めには、この塗布膜厚を、染色後の膜厚が各表示画素と
同じ程度の膜厚になるように調整する。
ここで、本発明で使用される可染性感放射線性樹脂の
塗膜が形成される透明基板としては、例えば液晶表示素
子などに用いられるソーダガラス、パイレックスガラ
ス、石英ガラスおよびこれらのガラスに透明導電膜を付
着させたものなどが挙げられる。
また、本発明の可染性感放射線性樹脂の塗膜が形成さ
れる3原色の表示画素を有するカラーフィルター基板と
しては、例えば印刷法、電着法、または色素をあらかじ
め溶解し、分散したものを塗布し、感光させたものを現
像してパターンを形成する、いわゆる着色レジスト法で
作製されたもので、3原色の各表示画素が、ストライプ
型、モザイク型などに並んでおり、また各表示画素どう
しが接触していないものが挙げられる。
次に、カラーフィルター基板の裏面側、すなわち塗膜
を形成した側の反対側であるカラーフィルター基板の表
示画面のついていない透明基板側から、紫外線などの放
射線、例えば波長365nmの紫外線を5〜300mJ/cm2程度照
射し、次いで現像液で現像する。
ここで、現像液としては、例えば水;メタノール、エ
タノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、イソブタノール、エチレングリコール、エチレング
リコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノ
エチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテルなどのアルコール系溶媒を挙げ
ることができる。
前記現像は、ディップ、スプレーなどの方法により、
それぞれ1〜5分程度行う。これらの工程ののち、塗膜
を充分乾燥させるために、通常、100〜180℃で5〜30分
程度乾燥を行う。
次いで、このようにして形成されたパターンを黒色ア
ニオン性染料で染色する。
黒色アニオン性染料としては、カラーインデックス
(Society of Dyers and Colourlists発行)に、C.I.Ac
id Blackとして記載されている黒色酸性染料、同じくC.
I.Direct Blackとして記載されている黒色直接染料、お
よびC.I.Reactive Blackとして記載されている黒色反応
性染料などが挙げられるが、このうち黒色酸性染料が好
ましく、特に金属錯塩を有するアゾ系黒色酸性染料が、
染色後の耐光性および耐熱性の点で好ましい。
この金属錯塩を有するアゾ系黒色酸性染料としては、
耐熱性の点から、銅錯塩系染料であるブラック181(日
本化薬(株)製)、ブラック205(日本化薬(株)製)
が用いられる。
これらの黒色アニオン性染料を用いる染料は、例えば
該染料の0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜2重量%の
水溶液に、前述のようにして形成されたパターンを有す
るカラーフィルター基板を、5〜95℃、好ましくは40〜
80℃で、1〜30分間程度浸漬し、水洗後、150〜200℃で
5〜45分程度乾燥することにより行うことができる。
このようにして得られるブラックストライプの形成さ
れたカラーフィルターは、3原色の表示画素そのものが
露光マスクとして働いているため、マスクの位置合わせ
の必要がないうえ、3原色のカラーフィルターの各表示
画素の微妙なずれ、あるいはわずかなはみ出し、ピンホ
ール、パターンの欠落などに関係なく、黒色パターンが
3原色の表示画素に重なることのない、また逆に黒色パ
ターンも3原色の表示画素も白抜き部分のない、表示品
質に優れ、平坦化されたものが得られる。
さらに、得られるカラーフィルターの上に、平坦化性
をより向上させるために、例えばアクリル系熱硬化性樹
脂、シリコン系熱硬化性樹脂などのオーバーコート材
を、0.1〜50μm程度塗布することもできる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は
これらによって制限されるものではない。
なお、実施例中、部および%は、特に断らない限り重
量基準である。
実施例1 N−ビニル−2−ピロリドン60部、2−メタクリロイ
ルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド20部お
よびメタクリル酸メチル20部よりなる共重合体10部に、
4,4′−ジアジドスチルベン−2,2′−ジスルホン酸ナト
リウム0.5部、およびメチルセロソルブ89.5部を混合
し、溶解させ、可染性感放射線性樹脂溶液を作製した。
この可染性感放射線性樹脂溶液を、ガラス基板を用
い、電着法で作製した第1図に示す3原色ストライプ型
のカラーフィルター基板の表面に、スピンコーターを用
いて乾燥膜厚が1.3μmになるように塗布し、これを140
℃で30分間乾燥したのち、該カラーフィルター基盤の裏
面側から40mJ/cm2の紫外線を照射し、超純水に1分間浸
漬して現像を行った。
なお、可染性感放射線性樹脂溶液を塗布する前の前記
3原色ストライプ型のカラーフィルター基板の凹凸を触
針式膜厚測定機(Tencor社製、アルファ−ステップ10
0)を用いて測定した結果は、第2図に示すとおりであ
った。
この現像されたカラーフィルター基板を、180℃で30
分間乾燥したのち、ブラック181(日本化薬(株)製、
アゾ系酸性黒色染料)の0.5%水溶液を用いて70℃で10
分間染色することにより、第3図に示す黒色のストライ
プ入りのカラーフィルターが得られた。
この3原色の各ストライプ部の分光スペクトルを測定
した結果、可染性感放射線性樹脂溶液を塗布する前とま
ったく変化していなかった。
また、黒色ストライプ部の分光スペクトルは、400〜7
00nmの光線透過率がすべて1%以下であった。
さらに、黒色染色後の凹凸を前記のようにして触針式
膜厚測定機を用いて測定した結果を第4図に示すが、
赤、青、緑の3原色表示画素をお互いに重ね合わせてブ
ラックストライプを形成したカラーフィルター(第5
図)に較べ、本発明により得られたカラーフィルターの
平坦化性が極めて優れていることが判明した。
実施例2 N−ビニル−2−ピロリドン50部、3−(N−メタク
リロイル)アミノプロピルトリメチルアンモニウムクロ
リド30部およびアクリル酸エチル20部よりなる共重合体
10部に、4,4′−ジアジドカルコン0.5部およびエチルセ
ロソルブ89.5部を混合し、溶解させ、可染性感放射線性
樹脂を作製した。
この可染性感放射線性樹脂溶液を用いて、実施例1と
同様の操作により黒色ストライプ入りのカラーフィルタ
ーを得た。
得られたカラーフィルターの3原色の各ストライプ部
の分光スペクトルは、可染性感放射線性樹脂溶液を塗布
する前とまったく変化がなかった。
また、黒色ストライプ部の分光スペクトルは、400〜7
00nmの光線透過率がすべて1%以下であった。さらに、
平坦化性は、実施例1と同様に優れていた。
実施例3 実施例1において、電着法で作製した3原色ストライ
プ画カラーフィルター基板の代わりに、印刷法で作製し
た3原色モザイク型カラーフィルター基板を用いた以外
は、実施例1と同様にして本発明のカラーフィルターを
得た。
得られたカラーフィルターの3原色モザイク部の分光
スペクトルは、可染性感放射線性樹脂溶液を塗布する前
とまったく変化していなかった。
また、黒色ストライプ部の分光スペクトルは、400〜7
00nmの光線透過率がすべて1%以下であった。
さらに、このカラーフィルターは、白抜き部がまった
くなく、3原色モザイク型の表示画素と黒色染色部の重
なりのない平坦化性の優れたものであった。
〔発明の効果〕
本発明のカラーフィルターは、3原色表示画素そのも
のをマスクとして用いるため、簡単にしかもずれたり重
なったりすることのない品質の優れたブラックマトリッ
クス有する。
また、本発明のカラーフィルターは、可染性感放射線
性樹脂と銅錯塩を有するアゾ系黒色酸性染料からなる黒
色アニオン性染料を組み合わせることによって、薄膜で
も遮光性の優れたブラックストライプを有し、その表面
が良好に平坦化され、かつ耐熱性に優れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は電着法で作製した3原色カラーフィルター基板
の斜視図、第2図は第1図に示すカラーフィルター基板
の触針式膜厚測定機による凹凸測定チャート、第3図は
本発明によって第1図のカラーフィルターにブラックス
トライプを入れたカラーフィルターの斜視図、第4図は
第3図に示すカラーフィルターの触針式膜厚測定機によ
る凹凸測定チャート、第5図は赤、青、緑の3原色表示
画素をお互いに重ね合わせてブラックストライプを形成
したカラーフィルターの凹凸測定チャートである。 1;ガラス基板 2;赤色ストライプ部 3;青色ストライプ部 4;緑色ストライプ部 5;黒色ストライプ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保坂 幸宏 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−9301(JP,A) 特開 昭62−283339(JP,A) 特開 昭62−194203(JP,A) 特開 昭59−155412(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に形成された赤、緑、青の3原
    色の表示画素(ただし、紫外線吸収剤および蛍光増白剤
    を含まない)を有するカラーフィルター基板の表面に、
    (a)ビニルラクタム類30〜94モル%、(b)4級アミ
    ンの構造を有しかつ重合可能な不飽和結合を有する単量
    体5〜60モル%、および(c)(メタ)アクリル酸エス
    テル1〜50モル%〔ただし、(a)+(b)+(c)=
    100モル%〕との共重合体を含有してなる可染性感放射
    線性樹脂を塗布し、透明基板の裏面側から放射線を照射
    し、現像後、銅錯塩を有するアゾ系黒色酸性染料からな
    る黒色アニオン性染料で染色し、表示画素以外の部分を
    黒色皮膜で覆われてなるカラーフィルター。
JP21066588A 1988-08-26 1988-08-26 カラーフィルター Expired - Fee Related JP2666402B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21066588A JP2666402B2 (ja) 1988-08-26 1988-08-26 カラーフィルター

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21066588A JP2666402B2 (ja) 1988-08-26 1988-08-26 カラーフィルター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0259701A JPH0259701A (ja) 1990-02-28
JP2666402B2 true JP2666402B2 (ja) 1997-10-22

Family

ID=16593081

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21066588A Expired - Fee Related JP2666402B2 (ja) 1988-08-26 1988-08-26 カラーフィルター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2666402B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5523340A (en) * 1995-01-23 1996-06-04 Industrial Technology Research Institute Anionic electrodepositable coating composition for pigment dispersed color filter
JP2012087294A (ja) * 2010-09-21 2012-05-10 Sumitomo Chemical Co Ltd 樹脂、レジスト組成物及びレジストパターン製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59155412A (ja) * 1982-11-12 1984-09-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd 染色用感光性樹脂
JPS629301A (ja) * 1985-07-05 1987-01-17 Kyodo Printing Co Ltd カラ−フイルタの製造方法
JPS62194203A (ja) * 1986-02-21 1987-08-26 Nippon Kayaku Co Ltd 基材表面皮膜の染色法
JPS62283339A (ja) * 1986-05-31 1987-12-09 Nippon Kayaku Co Ltd 基材表面皮膜の染色法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0259701A (ja) 1990-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6065596B2 (ja) 感放射線性着色組成物、着色硬化膜及び表示素子
EP0564168B1 (en) Pigment-dispersed color-filter composition
JP5526821B2 (ja) 着色組成物、カラーフィルタ及びカラー液晶表示素子
JP6827079B2 (ja) カラーフィルタ用色材分散液、カラーフィルタ用感光性着色樹脂組成物、カラーフィルタ、及び表示装置
KR101352487B1 (ko) 컬러 필터용 착색 조성물, 컬러 필터 및 컬러 필터의 제조방법
JP5446423B2 (ja) 着色組成物、カラーフィルタおよびカラー液晶表示素子
JP6059397B2 (ja) カラーフィルタ用色材分散液、カラーフィルタ用感光性着色樹脂組成物、カラーフィルタ、及び表示装置
KR101762449B1 (ko) 컬러 필터용 착색 조성물, 컬러 필터 및 표시 소자
JPH07140654A (ja) 感放射線性組成物
US5908721A (en) Using light-shading colored ink capable of changing from hydrophilic to hydrophobic
JP2016210973A (ja) 着色剤分散液及びその製造方法、着色組成物及びその製造方法、着色硬化膜、表示素子並びに固体撮像素子
KR102154680B1 (ko) 양자점 함유 경화성 조성물, 이를 이용한 수지막 및 디스플레이 장치
JPH01200353A (ja) 感放射線性着色樹脂組成物
JP5708066B2 (ja) カラーフィルタ用着色組成物、カラーフィルタ及び表示素子
US6063174A (en) Ink for use in ink-jet recording, color filter, liquid crystal panel, computer and method for producing color filter
JP2666402B2 (ja) カラーフィルター
JPWO2012005203A1 (ja) トリアリールメタン系着色剤、着色組成物、カラーフィルタ及び表示素子
KR100367315B1 (ko) 칼라필터의오버코트용경화성수지조성물
JPH0239155A (ja) 着色パターンの形成方法
US8575234B2 (en) Ink composition, and method of forming pattern, color filter and method of preparing color filter using the same
JP2018022023A (ja) 感光性着色樹脂組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、液晶表示装置、並びに発光表示装置
KR20160115303A (ko) 착색 감광성 수지 조성물 및 이로부터 제조되는 컬러 필터
US5573876A (en) Method for manufacturing color filter and liquid crystal display
US20020022186A1 (en) Photosensitive solution for forming picture cell
TWI805927B (zh) 附有導電層之基板及觸控面板用構件

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees