JP2664711B2 - 芳香族ポリアミドの製造方法 - Google Patents

芳香族ポリアミドの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は精製されたN,N′−ジメチルアルキレンウレ
ア(以下、DMI類と略す)を反応溶媒として用い、芳香
族ジイソシアナートと芳香族ジカルボン酸より芳香族ポ
リアミドを製造する方法に関する。
〔従来の技術〕
芳香族ジイソシアナートと芳香族ジカルボン酸より、
触媒の存在下、加熱重合により芳香族ポリアミドを製造
する方法において溶媒として、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、
γ−ブチロラクトン、ヘキサメチル燐酸トリアミドのよ
うな鎖状もしくは環状のアミド類又はホスホリルアミド
類、あるいはテトラメチレンスルホン、ジフェニルスル
ホン、ジメチルスルホキシドのようなスルホキシドある
いはスルホン類、あるいはテトラメチル尿素などの使用
が公知である。
またこれらの溶媒を用いても充分に高分子量のポリマ
ーが得られないなどの問題もあり、特開昭61−190517、
特開昭61−204218等に開示されているように、溶媒N,
N′−ジメチルアルキレンウレア化合物を用いる重合法
も知られている。
該公報にはN,N′−ジメチルアルキレンウレアを重合
溶媒に用いて溶液重合反応により、着色のほとんどない
比較的高分子量のポリアミドが得られることが開示され
ている。
しかし、芳香族ポリアミドの種々の用途の中でも、強
度の大きい、例えば繊維として使用出来るようなより高
重合度のポリマーを安定して得るにはN,N′−ジメチル
アルキレンウレア化合物を溶媒とする該方法もまだ不満
足であり、用途面での制約を受けていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
芳香族ジイソシアナートと芳香族ジカルボン酸との、
脱炭酸ガス反応により芳香族ポリアミドを得るに際し、
溶媒としてN,N′−ジメチルアルキレンウレアの存在下
で反応を行えば、より着色も少なく高分子量のポリアミ
ドが得られることは本発明者らにも確認できるが、反応
においては、水、アルコール類、アミン類、アミド類の
ようなプロトン性化合物が不純物として存在すると、イ
ソシアナートがこれらと反応して重合が阻害されるため
に、高重合度のポリマーが得られないこともわかった。
例えば、通常市販の精N,N′−ジメチルエチレンウレ
ア(以下、DMIと略す)には、水の他にDMI製造由来の微
量のアンモニア、メチルアミン、アセトアミド、N−メ
チルホルムアミド(以下、NMFと略す)のような副生成
物のプロトン性化合物が不純物として50〜500ppm含まれ
ている。
このようにごく微量のプロトン性不純物が存在した市
販の精DMIをそのまま重合反応溶媒に使用しても、満足
出来る高重合度のポリマーは得られなかった。
従って、反応溶媒中に含有されている、特にアセトア
ミド、NMFなどの不純物は、重合前に極力除去する必要
があるが、通常の精製において水や、アンモニアまたは
メチルアミンなどは蒸留などにより比較的容易に除去で
きるものの、アセトアミドやNMFなどのような副生物は
比較的沸点も高く、これらを効率よくほとんど完全に除
去するためには困難を要する。
例えば、通常の市販の精DMIをさらに、精留工程に付
することも考えられるが、その場合精密な多段の精留塔
を必要とし、また還流比を大きくした精留を実施しない
限り、アセトアミドやNMFの微量含有されたDMIからさら
にほぼ完全に分離することは困難であり、このようなプ
ロトン性不純物除去には多大のコストを要することがわ
かった。
したがって、DMIのようなN,N′−ジメチルアルキレン
ウレア溶媒からプロトン性不純物であるアセトアミドや
NMFなどをいかに容易に除去するかが重要な問題であっ
た。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、アセトアミドやNMFが塩基性窒素原子
を含む化合物であることに着目し、鋭意検討した結果、
DMIのようなN,N′−ジメチルアルキレンウレアからこれ
らの不純物を実質上ほぼ完全に除去できる方法を見い出
し、また更に該方法により得られたDMI類を用いて高分
子量の芳香族ポリアミドを得ることに成功し、本発明に
達したものである。
即ち本発明は、芳香族ジイソシアネートと芳香族ジカ
ルボン酸とを触媒の存在下、N,N′−ジメチルアルキレ
ンウレア溶媒中で加熱重合させ芳香族ポリアミドを製造
する方法において、重合前あらかじめN,N′−ジメチル
アルキレンウレアをアルカリ吸着能を有する無機吸着剤
と接触させて処理した後、重合させることを特徴とする
芳香族ポリアミドの製造方法に関するものである。
本発明方法において、DMI類の精製に使用する無機吸
着剤は、成分にアルカリ吸着能を有する少なくとも一種
の固体酸が含まれている吸着剤であり、特にSiO2または
Al2O3が少なくとも一成分として含まれていることが望
ましい。得にSiO2Al2、O3を主成分とする二成分系吸着
剤の使用が最も望ましく、その場合はSiO2の成分率は30
〜80%のものがよい。また、SiO2、Al2O3二種のうち、
いずれかを含まない場合は、他の成分としてMgOを含む
吸着剤であることが望ましい。
本発明においては、これらの固体酸成分の他に塩素や
イオウを含む化合物を混在させても良く、アルカリ吸着
能を有する限り本発明に使用出来る。
また本発明において、異なる吸着剤を組合せて使用す
ることもできる。例えば、SiO2−Al2O3を主成分とする
吸着剤と、MgO−Al2O3を主成分とする吸着剤とを組合わ
せて接触処理することにより、アセトアミド、NMF以外
の不純物、例えばビウレット成分などクロマトグラフィ
ーなどによる分析では同定できない、高沸点不純物も除
去できる。
吸着剤とDMI類との接触方法は、容器内に両者を装入
し、一定期間放置する「静置法」でもよく、容器内をさ
らにかきまぜる「かきまぜ法」でも良く、吸着剤をカラ
ムにつめて、DMI類を一定量通じる「カラム法」でも良
く、何らかの形でDMI類で吸着剤が接触する方法であれ
ば良い。接触処理したDMI類は濾過することにより容易
に分離出来る。「カラム法」を用いた場合は、濾過を省
略可能である。
また、吸着剤の使用量はDMI類の使用量に対して1〜5
0重量%が好ましく、吸着能力により適当に増減して使
用する。処理温度は15〜100℃の範囲が好ましい。また
精製時間は10分以上あれば充分であり、例えば処理温度
80℃でかき混ぜて処理する場合は1時間程度で充分であ
る。
また本発明に用いるDMI類としては、DMIの他、N,N′
−ジメチルプロピレンウレア、N,N′−ジメチルブチレ
ンウレアなどが挙げられるが、得にDMIが好ましい。
本発明の芳香族ポリアミドの製造方法において、モノ
マーとして使用する芳香族ジイソシアナートは、ジイソ
シアナート以外にカルボン酸に対し活性な置換基を持た
ない芳香族化合物であればいずれでも使用でき、芳香族
ジイソシアナートとしては、例えばフェニレン−1,2−
ジイソシアナート、フェニレン−1,4−ジイソシアナー
ト、トリレン−2,4−ジイソシアナート、トリレン−2,6
−ジイソシアナートなどが挙げられる。特にトリレン−
2,4−ジイソシアナートを使用した場合はより高重合度
のポリマーが得られるので好ましい。
また一方のモノマーである芳香族ジカルボン酸は必ず
しも無水にしたものを原料とする必要はなく、またジカ
ルボン酸以外にイソシアナートに対し活性な置換基を持
たない芳香族化合物であればいずれも使用でき、芳香族
ジカルボン酸としては例えばテレフタル酸、イソフタル
酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸などが挙げられる
が、ジイソシアナートにトリレン−2,4−ジイソシアナ
ートを選択した場合はテレフタル酸を使用すればより高
重合度のポリマーが得られるので、テレフタル酸は特に
好ましいジカルボン酸である。
芳香族ジイソシアナートの芳香族ジカルボン酸に対す
るモル比は0.70〜1.30の範囲で使用できるが、特に0.95
〜1.10の範囲で実質的に当量付近であることが好まし
い。
本発明の芳香族ポリアミドの製造の実施において好ま
しい態様は、芳香族ジカルボン酸を、前記の前処理によ
り得られた精DMI類溶媒にあらかじめ添加して仕込んで
おき、これを加熱下不活性ガスでバブリングした後に、
芳香族ジイソシアナートを滴下しながら重合反応を行う
方法がよい。この時のDMI類溶媒の使用量は、モノマー
全使用量に対し3〜50重量倍が好ましく、反応条件によ
り任意に調整できる。
また溶媒中へ吹込まれる不活性ガスは、モノマーや溶
媒に不活性なガスならば何ら制限されず、例えば、窒
素、アルゴン、キセノン等を一種以上使用できる。特に
脱水を効果的に行え、安価である点からも窒素の使用が
好ましく、この不活性ガスのバブリングにより水分や低
沸点不純物は容易に除去できる。
本発明の芳香族ポリアミドの製造において使用される
触媒は、特に限定されるものではなく、公知の触媒、例
えば金属アルコキシド、環状ホスホラスオキシドや、多
価カルボン酸のアルカリ金属塩、アルカリ金属炭酸塩ま
たは炭酸水素塩、アルカリ金属水酸化物などのアルカリ
金属塩が挙げられる。特にアルカリ金属塩は好ましく、
その中でも、弗化カリウムや弗化セシウムなどのアルカ
リ金属弗化物は活性が大きく最も好ましい触媒である。
本発明の重合反応温度は100℃以上、溶媒の沸点以下
が好ましく、100℃未満では反応が遅く、高分子量のポ
リマーが得られない可能性がある。特に好ましい温度は
150〜200℃であり、溶液重合を行う。反応時間は好まし
くは30分〜5時間程度で、副生する二酸化炭素の発生が
実質的に認められなくなった時点で終了すればよい。
このようにして本発明により得られる芳香族ポリアミ
ドは、紡糸することにより、強度の高い繊維が得られる
ので、種々の繊維製品の製造に適する。また、そのま
ま、あるいは他の樹脂と併用してフィルム、シート、紙
状製品の製造等、各種の用途にも使用出来る。
〔実施例〕
以下に実施例を示すが、実施例及び比較例において使
用した吸着剤、DMI類中の不純物含有量および得られた
ポリマーの物性値は、以下の方法により測定した。
アルカリ吸着能 0.4%−KOH−DPG(ジプロピレングリコール)溶液200
gに使用する吸着剤2gを加え、95℃にて30分間攪拌した
後ガラス濾過器にて濾過する。冷却後の濾液40gをと
り、精製水100mlを加え、pHを測定し、0.05N−HCl溶液
にてpH7.8まで滴定する。同様にブランク試験を行う。
吸着能計算式 S1=ブランク採取量(g) X1=ブランクのHCl消費ml数 S2=濾液採取量(g) X2=試料溶液のHCl消費ml数 アセトアミド、NMF 高速液体クロマトグラフィーを用いて分析測定した。
分析条件: カラム:YMC Pack A−312 ODS(山村化学研究所製) 温度:室温 流速:0.8ml/min 移動相:アセトニトリル3%、水溶液リン酸緩衝液(CP
H=2.23) 検出器:UV検出器 アセトアミドはRT(保持時間)=4.2min、NMFはRT
(保持時間)=4.5minのところでピークが検出され、そ
れぞれ検量線を作成し、絶対量を算出した。検出下限界
は10ppmである。
対数粘度(ηinh) 対数粘度(ηinh)は、 で表され、ここで t0=粘度計中の溶媒の流下時間 t=同一粘度計中の同一溶媒のポリマー希薄溶液の流下
時間 C=溶媒100ml中のポリマー固形分のグラム数で表した
濃度であり、重合液のポリマー固形分をモノマー、溶媒
仕込み量より算出し、N−メチルピロリドンで0.1gポリ
マー固形分/100mlの濃度となるように稀釈し、温度30℃
で測定した。
なお、溶媒および溶液の水分測定は、カールフィッシ
ャ水分計(京都電子製MK−210、電量滴定方式)を用い
て室温にて測定した。
平均分子量 重合液をジメチルホルムアミドで稀釈し、GPCを用い
て、分子量分布曲線のピークを測定し、ポリスチレンス
タンダードによって平均分子量を得た。
B粘度 通常のB粘度計を用い、重合液を23℃の恒温室にて一
晩保管した後、測定した。
実施例1 攪拌機、温度計を備えた2の反応容器中へ市販のDM
I1.5kg(アセトアミド150ppm,NMF60ppm含有)を装入
し、SiO2−Al2O3系吸着剤(富田製薬製 トミックスAD7
00;Al2O313%、SiO269%、アルカリ吸着能3.38mEq/g)
を45g(DMIの3重量%)を添加し、80℃に保温しながら
1時間かきまぜた。冷却後、減圧濾過して吸着剤を除去
した結果1.45kgの精製DMIが得られた。不純物を測定し
たところ、アセトアミド、NMFも検出されなかった(10p
pm以下)。
次に、攪拌機、温度計、コンデンサー、滴下ロート、
窒素導入管を備えた1の反応器中に上記で得られたTM
I800g、テレタル酸33.2g(0.20モル)を窒素雰囲気中で
装入後、攪拌しながら窒素ガスを通じ200℃に加熱し
た。さらに、窒素バブリング続けながら1時間加熱し、
DMIを80g留出させた。反応器中の溶液の水分を20ppm以
下であった。
次いで150℃で15時間乾燥処理した弗化カリウム粉末1
20g(テレフタル酸に対し1.0モル%)を窒素雰囲気中で
添加し、攪拌しながら200℃に昇温した。反応器中のDMI
溶液に窒素を通じながら200℃に維持して、窒素雰囲気
下にトリレン−2,4−ジイソシアナート34.8g(0.20モ
ル)を滴下ロートにより1.5時間に渡って連続的に滴下
させた。滴下終了後30分間200℃で維持した後室温まで
冷却し、淡黄色のポリアミド重合液を得た。
B粘度は47ポイズ、対数粘度はηinh=1.83、平均分
子量26万であった。
この重合液を通常の湿式紡糸装置を用いて50℃でDMI
水溶液へ押出し、糸切れを起こすことなく紡糸出来、乾
燥延伸後2デニールの糸を得た。強度は原本1本当たり
6g/デニールであった。
比較例1 実施例1に用いた市販のDMIを実施例1のような前処
理することなくそのまま用いる以外は実施例1と同様に
重合した結果、淡黄色の重合液を得たが、B粘度は8ポ
イズと低く、対数粘度もηinh=1.27、平均分子量17.7
万でしかなかった。
この重合液を通常の湿式紡糸装置を用いて50℃でDMI
水溶液へ押出し紡糸したが、糸切れを起こして紡糸出来
なかった。
実施例2 SiO2−MgO系吸着剤(富田製薬製 トミックスAD600:S
iO263%、MgO14%、アルカリ吸着能3.40mEq/g)を60g
(DMIの4重量%)を使用する以外は実施例1と同様にD
MIを処理した結果、1.44kgの精製DMIが得られ、不純物
測定の結果、アセトアミドもNMFも検出されなかった。
次に上記溶媒を用いる以外は実施例1と同様に重合し
た結果、淡黄色のポリアミド重合液を得た。B粘度は38
ポイズ、対数粘度はηinh=1.78、平均分子量22万であ
った。
この重合液を通常の湿式紡糸装置を用いて50℃でDMI
水溶液へ押出し、糸切れを起こすことなく紡糸出来、乾
燥延伸後2デニールの糸を得た。強度は原本1本当たり
5.7g/デニールであった。
実施例3 Al2O3−MgO系吸着剤(富田製薬製 トミックスAD500:
Al2O317%、MgO37%、アルカリ吸着能1.0mEq/g)を75g
(DMIの5重量%)使用する以外は実施例1と同様にDMI
を処理した結果、1.42kgの精製DMIが得られ、不純物測
定の結果、アセドアミドやNMFも検出されなかった。
次に上記溶媒を用いる以外は実施例1と同様に重合し
た結果、淡黄色のポリアミド重合液を得た。B粘度は35
ポイズ、対数粘度はηinh=1.77、平均分子量22万であ
った。
この重合液を通常の湿式紡糸装置を用いて50℃でDMI
水溶液へ押出し、糸切れを起こすことなく紡糸出来、乾
燥延伸後2デニールの糸を得た。強度は原本1本当たり
5.5g/デニールであった。
実施例4 SiO2−Al2O3−MgO系吸着剤(富田製薬製 トミックス
AD300:SiO231%、Al2O331%、MgO13%、アルカリ吸着能
3.15mEq/g)を60g(DMI4重量%)を使用する以外は実施
例1と同様にDMIを処理した結果、アセトアミドもNMFも
検出されなかった。
次に上記溶媒を用いる以外は実施例1と同様に重合し
た結果、淡黄色のポリアミド重合液を得た。B粘度は41
ポイズ、対数粘度はηinh=1.80、平均分子量25万であ
った。
この重合液を通常の湿式紡糸装置を用いて50℃でDMI
水溶液へ押出し、糸切れを起こすことなく紡糸出来、乾
燥延伸後2デニールの糸を得た。強度は原本1本当たり
6.0g/デニールであった。
比較例2 重合溶媒に、市販品のN−エチル−2−ピロリドンを
単蒸留して得られた無水の精N−メチル−2−ピロリド
ンを用いた以外は実施例1に準じて実施した。使用した
溶媒N−メチル−2−ピロリドンは蒸留だけの精製のみ
でアセトアミドの含量は10ppm以下、NMF10ppm以下であ
ったが、重合で得られた淡黄色のポリアミド重合液は、
B粘度は0.24ポイズと低く、対数粘度もηinh=0.2、平
均分子量3.7万でしかなかった。
この重合液を通常の湿式紡糸装置を用いて50℃でDMI
溶液へ押出し紡糸したが、粘度、重合度が低すぎて糸切
れを頻繁に起こし、紡糸出来なかった。
実施例5 N,N′−ジメチルプロピレンウレア(アセトアミド100
ppm、NMF100ppm含有)1.5kgを用いた以外は実施例1と
同様にして吸着剤で処理した結果、1.45kgの精製N,N′
−ジメチルプロピレンウレアが得られた。不純物を測定
したところ、アセトアミドもNMFも検出されなかった。
次に上記溶媒を用いる以外は実施例1と同様に重合し
た結果、淡黄色のポリアミド重合液を得た。B粘度は34
ポイズ、対数粘度はηinh=1.76、平均分子量21万であ
った。
この重合液を通常の湿式紡糸装置を用いて50℃でDMI
水溶液へ押出し、糸切れを起こすことなく紡糸出来、乾
燥延伸後2デニールの糸を得た。強度は原本1本当たり
5.5g/デニールであった。
〔発明の効果〕
本発明は、実施例、比較例に示されるようにDMI類に
含まれるアセトアミド、NMF等の不純物を吸着剤と接触
させて除去し、更にこれを用いて芳香族ジイソシアナー
トと芳香族ジカルボン酸との重合反応を実施する場合、
特に維持に適した高重合度の芳香族ポリアミドが得られ
る。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ジイソシアネートと芳香族ジカルボ
    ン酸とを触媒の存在下、N,N′−ジメチルアルキレンウ
    レア溶媒中で加熱重合させ芳香族ポリアミドを製造する
    方法において、重合前あらかじめN,N′−ジメチルアル
    キレンウレアをアルカリ吸着能を有する無機吸着剤と接
    触させて処理した後、重合させることを特徴とする芳香
    族ポリアミドの製造方法。
  2. 【請求項2】無機吸着剤が、SiO2−Al2O3を主成分とす
    る吸着剤である、請求項(1)項記載の方法。
  3. 【請求項3】無機吸着剤が、SiO2−MgOを主成分とする
    吸着剤である請求項(1)項記載の方法。
  4. 【請求項4】無機吸着剤が、Al2O3−MgOまたはAl2O3MgO
    −SiO2を主成分とする吸着剤である、請求項(1)項記
    載の方法。
  5. 【請求項5】溶媒のN,N′−ジメチルアルキレンウレア
    が、N,N′−ジメチルエチレンウレアである請求項
    (1)項記載の方法。
  6. 【請求項6】芳香族ジイソシアネートが、トリレン−2,
    4−ジイソシアネートであり、芳香族ジカルボン酸が、
    テレフタル酸である請求項(1)項記載の製造方法。
  7. 【請求項7】触媒が、アルカリ金属塩である請求項
    (1)項記載の方法。
  8. 【請求項8】N,N′−ジメチルアルキレンウレアを無機
    吸着剤と接触させて処理した後、加熱下不活性ガスをバ
    ブリングさせる請求項(1)項記載の方法。
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