JP2663341B2

JP2663341B2 - プランター支持棚

Info

Publication number: JP2663341B2
Application number: JP33413294A
Authority: JP
Inventors: 三郎木田
Original assignee: Nagano Kida Kogyo KK
Current assignee: Nagano Kida Kogyo KK
Priority date: 1994-12-15
Filing date: 1994-12-15
Publication date: 1997-10-15
Anticipated expiration: 2012-10-15
Also published as: JPH08163931A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プランター（植物栽培
容器）をハウス内空間に支持するためのプランター支持
棚に関する。

【０００２】

【従来の技術】近時、野菜類等の園芸植物（植物）を所
定気象条件に保持されたハウス内で外気条件に左右され
ずに通年栽培するハウス栽培が盛んに行われている。

【０００３】このハウス栽培によれば、屋外に存在する
害虫、細菌類等がハウス内空間に侵入するのをハウス周
壁で防いで、人体に悪影響を及ぼす農薬等を用いずに、
植物をハウス内空間でいわゆる無農薬栽培法により順調
に生育できる。この無農薬栽培法は、水洗いの困難な葉
もの野菜類等の栽培において、特に有効である。

【０００４】このハウス栽培においては、一般に、合成
樹脂を用いて一体形成されたプランター内に土壌を充填
して、その土壌中で植物を栽培している。その理由は、
植物の生育段階に応じてハウス内で栽培中の植物をプラ
ンターごとハウスの内外に搬入、搬出できるようにした
り、ハウス内で栽培中の植物をプランターごと他の植物
と交換できるようにしたりするためである。このように
すれば、同一ハウス内で春、夏、秋、冬等の各季節に合
った種々の植物を次々と栽培し続けることができ、ハウ
ス内を一年を通して無駄なく有効に使用し続けることが
できる。

【０００５】植物を栽培中のプランターは、一般に、ハ
ウス内の底部に並べて置いたり、ハウス内に設置された
栽培棚に上下に複数段に並べて置いたりしている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにして、プランターをハウス内の底部に並べて置い
た場合は、ハウス内の上部空間が広くあいた状態となっ
て、ハウス内の上部空間を有効利用できなかった。その
ため、ハウス内空間を余すところなく有効利用して、ハ
ウス内空間にプランターを多数並べて置くことができな
かった。

【０００７】また、プランターをハウス内に設置された
栽培棚に上下に複数段に並べて置いた場合には、上部の
栽培棚がハウス内空間に照射される日光の多くを遮って
しまい、下部の栽培棚に置かれたプランター内で栽培中
の植物に日光を充分に当てることができなかった。それ
と共に、栽培棚が重量のある多数の板材、鉄骨材、アル
ミ骨材等が使用された大掛かりな構造をしていて、栽培
棚の組み立てコストやその設置コストが嵩んでしまっ
た。

【０００８】そこで、本発明者は、鋭意研究の末、ハウ
ス内空間に横棒と支持棒とを並べて横架して、その横棒
にプランターの側部を掛止すると共に、その支持棒上に
プランターの底部を載置すれば、プランターを横棒と支
持棒とを介してハウス内空間の各所に自在に動かぬよう
に安定させて支持できることに想到した。それと共に、
プランター支持用の横棒と支持棒とがハウス内空間を多
大に専有するのを防いで、プランターをハウス内空間に
多数並べて支持できることに想到した。さらに、プラン
ター支持用の横棒と支持棒とがハウス外部からハウス内
空間の各所に照射される日光の多くを遮るのを防いで、
ハウス内空間の各所に支持されたプランター内で栽培中
の植物に日光を充分に照射し続けることができることに
想到した。そして、プランターをハウス内空間の各所に
並べて支持する横棒と支持棒とを備えた、軽量で製造容
易なプランター支持棚を開発した。

【０００９】即ち、本発明は、プランターの側部を掛止
する横棒とプランターの底部を載置する支持棒とを備え
た、プランターをハウス内空間の各所に並べて支持する
ための、軽量で製造容易なプランター支持棚を提供する
ことを目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のプランター支持棚は、複数本の枠棒を組み
合わせて形成された台枠であって、三角柱を横に寝せた
形状をした台枠と、該台枠の側面に所定間隔あけて並べ
て横架された横棒と支持棒とであって、プランターの側
部に延設された鉤腕を掛止する横棒と前記プランターの
底部を載置する支持棒とからなり、該支持棒にその上端
が開口された樋材が用いられたことを特徴としている。

【００１１】本発明のプランター支持棚においては、横
棒と支持棒とが共に台枠の側面に左右のいずれか一方に
傾斜させて横架された構造としても良く、又は、横棒と
支持棒とが共に台枠の側面に水平に横架された構造とし
ても良い。

【００１２】また、本発明のプランター支持棚において
は、横棒に丸パイプが用いられると共に、支持棒にその
横断面がほぼＣ字状をなす樋材が用いられた構造とする
ことを好適としている。

【００１３】

【作用】本発明のプランター支持棚においては、プラン
ターの側部に延設された鉤腕を台枠の側面に横架された
横棒に掛止すると共に、プランターの底部を台枠の側面
に横架された支持棒上に載置して、プランターを台枠の
側面に動かぬように安定させて支持できる。

【００１４】また、台枠の上部側面、その中途部側面又
はその下部側面にプランター支持用の横棒と支持棒とを
並べて横架することにより、それらの横棒と支持棒とを
用いて台枠が設置されたハウス内空間の上部、その中途
部又はその下部のいずれの箇所にもプランターを自在に
支持できる。

【００１５】また、本発明のプランター支持棚において
は、台枠が複数本の棒状の枠棒を組み合わせて形成され
ていると共に、その台枠の側面に同じく棒状の横棒と支
持棒とが並べて横架された構造をしているため、それら
の台枠、横棒及び支持棒がハウス内空間の多くを専有す
ることがなく、それらの台枠、横棒及び支持棒がハウス
外部からハウス内空間の各所に照射される日光の多くを
遮るのを防止できる。

【００１６】また、重量の嵩む板状の部材を用いずに、
軽量な棒状の枠棒、横棒及び支持棒を組み合わせた軽量
構造をしているため、その組み立てコスト及び設置コス
トを大幅に低減できる。

【００１７】また、プランター支持用の横棒と支持棒と
が、三角柱を横に寝せた形状をした台枠の斜め上方を向
く側面に並べて横架されているため、台枠の上部側面に
横架された横棒と支持棒とに支持したプランターがその
下方の台枠の側面に横架された横棒と支持棒とに支持し
たプランターと上下に重なり合わずに、それらの上下の
プランターを前後にずらせて台枠の上部側面とその下方
の側面とに横棒と支持棒とを介してそれぞれ支持でき
る。そして、ハウス外部からハウス内空間に照射される
日光の多くを、台枠の上部側面に支持したプランターで
遮ることなく、その下方の台枠の側面に支持したプラン
ター内で栽培中の植物に充分に当て続けることができ
る。

【００１８】また、支持棒にその上端が開口された樋材
が用いられているため、プランターの底部に開口された
水抜き孔を支持棒の上端開口部の直上に位置させて、プ
ランターを支持棒上に載置することにより、プランター
の底部の水抜き孔を通してプランターの外部に排出され
るプランター内に残留する水等を、支持棒上端の開口部
を通して樋材からなる支持棒の内側に侵入させることが
できる。そして、その水等を、支持棒の内側を通して支
持棒の端部から支持棒の外部に排出できる。

【００１９】加えて、横棒と支持棒とが共に台枠の側面
に左右のいずれか一方に傾斜させて横架されたプランタ
ー支持棚にあっては、支持棒の内側に侵入した水等を、
支持棒の内側を通して支持棒の降下した端部から支持棒
の外部に円滑に排出できる。

【００２０】

【実施例】次に、本発明の実施例を図面に従い説明す
る。図１と図２は本発明のプランター支持棚の好適な実
施例を示し、図１はその使用状態を示す端面図、図２は
その使用状態を示す一部正面図である。以下に、このプ
ランター支持棚を説明する。

【００２１】図において、１０は、台枠であって、種々
の長さの複数本の枠棒１２を、ボルトとナット、止め
輪、締め付け金具、支持金具等の止着具１４を用いて、
一体に組み合わせて形成されている。

【００２２】台枠１０は、三角柱を横に寝せた形状をし
ている。具体的には、台枠１０が、その端面から見て、
図１に示したように、二等辺三角形状をしている。そし
て、台枠１０の底部をハウス内底面５０に載置すること
により、台枠１０を、その側面を斜め上方に向けて、ハ
ウス内底面５０に倒れぬように安定させて載置できるよ
うにしている。そして、台枠１０をその側面を斜め上方
に向けてハウス内空間に設置できるようにしている。

【００２３】台枠１０の側面には、プランター１００の
側部に延設された鉤腕１２０を掛止する横棒２０と、プ
ランター１００の底部を載置する支持棒３０とが、所定
間隔あけて並べて横架されている。具体的には、横棒２
０と支持棒３０とが、止着具１４を用いて、台枠１０の
側面の所定部位の枠棒１２にそれぞれ止着されている。
横棒２０と支持棒３０とは、台枠１０の上部側面からそ
の下部側面にかけて複数段（図では、３段）に並べて横
架されている。

【００２４】横棒２０には、軽量で強靱な丸パイプが用
いられている。

【００２５】支持棒３０には、その上端が開口された樋
材が用いられている。具体的には、支持棒３０に、その
横断面がほぼＣ字状をなすいわゆるＣチャンネルと呼ば
れる樋材が用いられている。そして、その樋材からなる
支持棒３０の内側に沿って水等を流すことができるよう
にしている。

【００２６】横棒２０と支持棒３０とは、共に台枠１０
の側面に水平に並べて横架されている。そして、支持棒
の上端開口部３２から支持棒３０の内側に侵入した水等
を、支持棒３０の内側を通して支持棒３０の端部から支
持棒３０の外部に排出できるようにしている。

【００２７】図１と図２に示したプランター支持棚は、
以上のように構成されている。

【００２８】次に、このプランター支持棚の使用例並び
にその作用を説明する。

【００２９】図３と図４に示したように、プランター１
００には、その側部に鉤腕１２０を延設しておく。プラ
ンター１００の底部には、水抜き孔１３０を開口してお
く。プランター１００内には、土壌（図示せず）を充填
して、その土壌に苗床から採取した植物の苗を定植した
り、その土壌に植物の種子を蒔き付けたりしておく。

【００３０】次いで、図１と図２に示したように、ハウ
ス内底面５０に台枠１０の底部を載置して、台枠１０
を、その側面を斜め上方に向けて、ハウス内空間に安定
させて設置する。

【００３１】その際には、台枠１０の一方の底部とハウ
ス内底面５０との間にスペーサー（図示せず）を介在さ
せて、台枠１０の底部をハウス内底面５０に載置すると
良い。そして、台枠１０を、左右のいずれか一方に傾斜
させて、ハウス内空間に設置すると良い。そして、台枠
１０の側面に水平に横架された支持棒３０を、横棒２０
と共に、左右のいずれか一方に傾斜させると良い。そし
て、支持棒３０の内側に侵入した水等が、支持棒３０の
内側を通して支持棒３０の降下した端部から支持棒３０
の外部に円滑に排出されるようにすると良い。

【００３２】その後、プランターの鉤腕１２０を、台枠
１０の側面に横架された横棒２０に掛止する。それと共
に、同じプランター１００の底部を、横棒２０と並べて
その下方の台枠１０の側面に横架された支持棒３０上に
載置する。

【００３３】すると、プランター１００を、横棒２０と
支持棒３０とそれらが共に横架された台枠１０とを介し
て、ハウス内空間に動かぬように安定させて支持でき
る。

【００３４】その際には、プランター１００をハウス内
空間に支持する横棒２０、支持棒３０と枠棒１２を組み
合わせてなる台枠１０が、ハウス外部からハウス内空間
に照射される日光の多くを遮ることがなく、プランター
１００内で生育中の植物に日光を充分に当て続けること
ができる。そして、プランター１００内で植物を順調に
生育できる。

【００３５】また、台枠１０の上部側面、その中途部側
面又はその下部側面に並べて横架された横棒２０と支持
棒３０とにプランター１００を掛止したり載置したりす
ることにより、それらの横棒２０と支持棒３０とを用い
てプランター１００を台枠１０が設置されたハウス内空
間の上部、その中途部又はその下部に支持できる。換言
すれば、プランター１００をハウス内空間の上部、その
中途部又はその下部のいずれの箇所にも自在に支持でき
る。

【００３６】また、上記のようにして、プランター１０
０をハウス内空間に支持する際には、プランター１００
の底部に開口された水抜き孔１３０を支持棒の上端開口
部３２の直上に位置させて、プランター１００の底部を
支持棒３０上に載置する。

【００３７】すると、プランター１００の底部の水抜き
孔１３０を通してプランター１００外部に排出されるプ
ランター１００内の水等を、支持棒３０の内側にその上
端開口部３２を通して的確に侵入させることができる。
そして、その水等を支持棒３０の内側を通して支持棒３
０の端部から支持棒３０の外部に排出できる。そして、
プランター１００の底部の水抜き孔１３０から排出され
る水等が、プランター１００直下の他のプランター１０
０内等に落下して、そのプランター１００内で生育中の
植物が水分過多となるのを防止できる。

【００３８】また、上記のようにして、プランター１０
０を台枠１０の側面に支持した際には、横棒２０と支持
棒３０とが、台枠１０の斜め上方を向く側面に並べて横
架されているため、台枠１０の上部側面に横架された横
棒２０と支持棒３０とに支持したプランター１００がそ
の下方の台枠１０の側面に横架された横棒２０と支持棒
３０とに支持したプランター１００と上下に重なり合わ
ずに、それらの上下のプランター１００を前後にずらせ
て台枠１０の上部側面とその下方の側面とにそれぞれ支
持できる。そして、ハウス外部からハウス内空間に照射
される日光の多くを、台枠１０の上部側面に支持したプ
ランター１００で遮ることなく、その下方の台枠１０の
側面に支持したプランター１００内で栽培中の植物に充
分に当て続けることができる。

【００３９】なお、上述プランター支持棚において、横
棒２０と支持棒３０とは、共に台枠１０の側面に、左右
のいずれか一方に例えば１度ないし数度に傾斜させて横
架しても良く、そのようにすれば、台枠１０の一方の底
部とハウス内底面５０との間にスペーサー（図示せず）
を介在させずとも、台枠１０の側面に横架された支持棒
３０を、横棒２０と共に、左右のいずれか一方に傾斜さ
せて、台枠１０の底部をハウス内底面５０に載置でき
る。そして、支持棒３０の内側に侵入した水等を、支持
棒３０の内側を通して支持棒３０の降下した端部から支
持棒３０の外部に円滑に排出できる。

【００４０】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のプランタ
ー支持棚によれば、プランターをハウス内空間に載置し
た台枠の側面に横架された横棒と支持棒とに動かぬよう
に安定させて支持して、プランターをハウス内空間に支
持できる。

【００４１】また、台枠の上部、その中途部又はその下
部側面に横架された横棒と支持棒とにプランターを支持
することにより、ハウス内空間の上部、その中途部又は
その下部のいずれの箇所にもプランターを自在に支持で
きる。そして、ハウス内の上部からその下部にかけての
空間全体を余すところなく有効利用して、プランターを
ハウス内空間の各所に自在に多数並べて支持できる。

【００４２】また、複数本の棒枠を組み合わせてなる台
枠と横棒と支持棒とがハウス内空間の多くを専有するこ
とがなく、それらの台枠と横棒と支持棒とがハウス外部
からハウス内空間の各所に照射される日光の多くを遮る
のを防ぐことができる。そして、本発明のプランター支
持棚を用いてハウス内空間の各所に支持したプランター
内で栽培中の植物に日光を充分に当て続けて、そのプラ
ンター内で植物を順調に生育できる。

【００４３】また、ハウス内空間に設置するプランター
支持用の栽培棚の組み立てコスト及びその設置コストを
大幅に低減できる。

【００４４】また、台枠の上部側面に支持したプランタ
ーをその下方の台枠の側面に支持したプランターと上下
に重ならせずに、それらの上下のプランターを前後にず
らせて台枠の上部側面とその下方の側面とにそれぞれ支
持できる。そして、ハウス外部からハウス内空間に照射
される日光の多くを、台枠の上部側面に支持したプラン
ターで遮ることなく、その下方の台枠の側面に支持した
プランター内で栽培中の植物に充分に当て続けることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のプランター支持棚の使用状態を示す端
面図である。

【図２】本発明のプランター支持棚の使用状態を示す一
部正面図である。

【図３】本発明のプランター支持棚に用いるプランター
の正面図である。

【図４】図３のＡ―Ａ断面図である。

【符号の説明】

１０台枠１２枠棒１４止着具２０横棒３０支持棒３２支持棒の上端開口部５０ハウス内底面１００プランター１２０鉤腕１３０水抜き孔

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】複数本の枠棒を組み合わせて形成された
台枠であって、三角柱を横に寝せた形状をした台枠と、
該台枠の側面に所定間隔あけて並べて横架された横棒と
支持棒とであって、プランターの側部に延設された鉤腕
を掛止する横棒と前記プランターの底部を載置する支持
棒とからなり、該支持棒にその上端が開口された樋材が
用いられたことを特徴とするプランター支持棚。
【請求項２】横棒と支持棒とが共に台枠の側面に左右
のいずれか一方に傾斜させて横架された請求項１記載の
プランター支持棚。
【請求項３】横棒と支持棒とが共に台枠の側面に水平
に横架された請求項１記載のプランター支持棚。
【請求項４】横棒に丸パイプが用いられると共に、支
持棒にその横断面がほぼＣ字状をなす樋材が用いられた
請求項１、２又は３記載のプランター支持棚。