JP2001299101A - 高設栽培装置 - Google Patents

高設栽培装置

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JP2001299101A
JP2001299101A JP2000119048A JP2000119048A JP2001299101A JP 2001299101 A JP2001299101 A JP 2001299101A JP 2000119048 A JP2000119048 A JP 2000119048A JP 2000119048 A JP2000119048 A JP 2000119048A JP 2001299101 A JP2001299101 A JP 2001299101A
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cultivation
cultivation apparatus
elevated
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JP2000119048A
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Naotoshi Miyata
尚稔 宮田
Yoshiaki Horie
良明 堀江
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Greenhouses (AREA)
  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高設栽培装置の栽培部の通気性及び水はけ
を改善すると共に、作物の損傷を抑制可能な高設栽培装
置を提供する。 【解決手段】 1対の縦フレーム11、11を横フレー
ム13で連結して形成される支持ユニット14を複数並
設して、隣接する前記支持ユニット14間に亘って一対
の側壁形成部材18、18を設けると共に、隣接する前
記支持ユニット14の横フレーム13間に亘って底面形
成部材21を敷設して、培地を保持可能な栽培部22を
形成してある支持台10を備えた高設栽培装置であっ
て、前記底面形成部材21が、前記側壁形成部材18の
前記栽培部22側内側面を経由して前記栽培部22上側
方に延出する延出部25を備え、前記延出部25が作物
の一部を載置可能な凸状に湾曲形成された状態で、ネッ
ト構造体により前記底面形成部材21と一体に形成して
ある高設栽培装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高設栽培装置に関
し、例えば、果実が培地表面に結実するイチゴのよう
に、培地付近に収穫対象がある作物を栽培する際の、低
所作業等による労力負荷を軽減するために用いられる高
設栽培装置に関する。
【0002】
【従来の技術】培地表面付近などに果実が結実等する作
物を栽培するにあたって、管理、収穫等の便宜を図るた
めに、前記培地を収容する栽培部を支持台に載置して、
地面より高所で作物を栽培することができるようにした
高設栽培装置が知られている。従来、この種の高設栽培
装置は、発泡スチロール等の素材を一体成形してなる、
上部が開口した略凹状の栽培ベッドの内面に、透水性か
つ通気性で培地を保持可能なシート部材を被覆して、培
地を収容可能な前記栽培部を形成してあった。そして、
前記培地を通過した余剰な灌液は、前記シート部材を通
過して、前記裁培ベッドの底部に凹設された排水溝に到
達し、ここから前記栽培部外へと排出されるよう構成し
てあった。
【0003】更に、前記果実は、葉や茎の間に結実する
と収穫作業が手間になったり、成長過程においても管理
面から葉や茎等が邪魔になりやすいので、管理容易とす
るために、葉や茎等と区別して、果実を露出させること
がある(この作業を「玉出し」という。)。ここで、前
記高設栽培装置において、前記裁培ベッドの開口端縁か
ら下側方に向かって平板を延設してルーフ(庇部材)を
形成して、前記果実を葉陰から引っ張り出してこのルー
フに載置し、このルーフ上で生長させることによって、
前記果実の荷重を前記ルーフと前記果実との接触部位に
分散させて、果梗への負荷を軽減して折れを防ぐことも
試みられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記高
設栽培装置にあっては、通常のプランター、植木鉢等と
同様に、前記培地を通過した余剰な灌液が前記栽培ベッ
ド外に排出されるためには、前記栽培ベッドの底部まで
降下した後に、排水溝に向かって水平移動をしなければ
ならなかった。加えて、前記裁培ベッドは、気密性の高
い素材で一体形成してあるので、前記排水溝周辺は、余
剰な灌液が集中して、前記排水溝周辺の培地の間隙が閉
塞し易かった。このような状態では、前記灌液の移動が
妨げられて水はけが悪化しやすく、また、空気の流通も
妨げられるので、前記栽培部の通気性も損なわれ易かっ
た。このように栽培部の水はけが悪化し、又、通気性が
低下した状態で、作物を育成すると、根部が酸素欠乏に
陥って、所謂、根腐れが発生しやすい。これによって、
前記作物の成長が阻害され、収穫量が低下したり、品質
が劣化するという問題点があった。
【0005】また、玉出しを行なうと、前記果実又は果
梗が、前記ルーフに接する部分(接触部分)のみで、果
実全体の重さを支えることとなる。ここで、前記ルーフ
が、単に前記裁培ベッドの開口端部から下側方に平板を
延設したものであると、前記果梗と前記ルーフの前記開
口端部側の縁部や先端側の縁部とが、一点で接触する場
合があり、その接触部分に荷重が集中して、前記果梗が
その部分で折れたり傷んだりし易いという問題点があっ
た。また、前記縁部に前記果実が載置された状態になる
と、その果実が傷む場合がある。また、前記ルーフと果
実が接触する部分に水分が付着していると前記接触部分
が腐食したり、風の作用又は作業者との接触によって果
実が前記ルーフ上を摺動して果実が傷み、商品価値が下
落するという問題点もあった。或いは、前記裁培ベッド
と前記ルーフの継ぎ目に、前記作物の花、果梗等が挟み
込まれて、花の受精を妨げたり、玉出し作業が困難にな
ったり、果梗をいためる原因となる虞れがあった。
【0006】従って、本発明の目的は、上記欠点に鑑
み、高設栽培装置の栽培部の通気性及び水はけを改善す
ると共に、作物の損傷を抑制可能な高設栽培装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係る高設栽培装置の特徴構成は、請求項1に
記載されているように、1対の縦フレームを横フレーム
で連結して形成される支持ユニットを複数並設して、隣
接する前記支持ユニット間に亘って一対の側壁形成部材
を配設すると共に、隣接する前記支持ユニットの横フレ
ーム間に亘って底面形成部材を敷設し、培地を保持可能
な栽培部を形成してある支持台を備えた高設栽培装置に
おいて、前記底面形成部材をネット構造体で構成すると
共に、前記底面形成部材の縁部を、前記栽培部内側面を
経由して前記栽培部外側方に延出させて、作物の一部を
載置可能に湾曲形成した延出部を一体に形成してある点
にある。また、上記特徴構成において、請求項2に記載
されているように、前記横フレームが前記縦フレーム間
の距離を可変に連結自在に構成してあることが好まし
く、また、請求項3に記載されているように、上に凸の
ループ状とした前記延出部を変形容易に保持する保持機
構を設けることが好ましく、請求項4に記載されている
ように、前記保持機構は、前記延出部を固定する固定部
材を、前記縦フレームに設けられた取付部に、着脱自在
に取り付けて構成されることが好ましい。また、請求項
5に記載されているように、前記ネット構造体の降伏点
強度が2450〜7845N/mであり、目合が3〜1
0mmであることが好ましい。請求項6に記載されてい
るように、前記縦フレームを前記栽培部上方側に延設す
ると共に、前記縦フレーム間に亘って、作物の一部を取
り出して、前記延出部に載置するための取出部を形成し
てあることが好ましい。請求項7に記載されているよう
に、前記底面形成部材に対して、下方から温風を供給可
能な加熱手段を設けることが好ましく、請求項8に記載
されているように、前記側壁形成部材の外側面に、前記
外側面に入射した光を反射する反射部を設けてあること
が好ましい。そして、これらの作用効果は、以下の通り
である。
【0008】請求項1に記載されているように、本発明
に係る高設栽培装置は、1対の縦フレームを横フレーム
で連結して形成される支持ユニットを複数並設して、作
物の栽培位置を決めて、隣接する前記支持ユニット間に
亘って一対の側壁形成部材を設けると共に、隣接する前
記支持ユニットの横フレーム間に亘って底面形成部材を
敷設することによって、培地を保持可能な栽培部を形成
してある支持台を備えたものである。そして、前記底面
形成部材をネット構造体で構成することで、前記栽培部
に収容された培地を通過した余剰な灌液は、重力に従い
垂直移動して栽培部の底部にまで移動した後、滞留する
ことなくそのまま通水性を有する床面から漏出する。従
って、前記栽培部の水はけは良好であり、前記培地の間
隙に灌液が充満し難くなる。これによって、空気の流通
が確保され、通気性が向上し、また、前記栽培部に植え
た作物の根腐れを防止することができる。また、作物の
一部を載置可能に湾曲形成した延出部を、前記栽培部外
側方に延出させて形成してあるので、前記作物がイチゴ
である場合、この延出部に、玉出しをした前記イチゴの
果実または果梗を載置することができる。ここで、この
延出部は、前記ネット構造体により構成されるものであ
るので、前記イチゴの果実又は果梗を載置すると、前記
果梗の伸長方向に沿って緩やかに支持することとなり、
前記延出部の広い範囲に、前記果実の荷重を分散するこ
とができるので、前記果梗の折れを防ぐことができる。
また、前記延出部がネット構造体により形成されること
から、前記果実との接触面積を従来のルーフと比較して
大幅に減少させて、前記果実の摺動によって生じる損傷
を抑制することができ、通気性も確保できるため、果実
の腐食を抑制することができる。このようにして、前記
果実の商品価値が下落することを防ぐことができる。さ
らに前記延出部は、前記底面形成部材の縁部を、前記栽
培部内側面を経由して延長することによって一体に形成
してあるので、部品点数を減らすことによって、組立作
業を容易とすると共に、コストを削減することができ
る。また、前記底面形成部材と前記延出部とは一体に形
成されているため、前記栽培部の側壁と前記延出部の継
ぎ目がなく、前記作物の花、果梗等が挟み込まれて玉出
し作業が困難になったり、前記花の不受精をまねいた
り、果梗が傷んだりする虞れもなくなる。
【0009】上記特徴構成において、請求項2に記載さ
れているように、前記横フレームが前記縦フレーム間の
距離を可変に連結自在に構成してあると、前記高設栽培
装置の縦フレーム間の幅をも所望の長さに設定すること
ができるので、前記側壁形成部材の設置距離と前記縦フ
レーム間の距離を調整することによって、栽培部の畝幅
を任意に設定可能となる。
【0010】請求項3に記載されているように、保持機
構を設けて、前記延出部を上に凸のループ状に保持可能
とすると、前記果梗をそのループの曲線に沿って懸架す
ることができるので、前記果梗並びに果実の荷重を分散
して保持することによって、前記果梗の折れを防止する
ことができる。さらに、前記保持機構は、前記ループの
形状を変形容易に保持するので、そのループのなす角度
や弧の形状を、必要に応じて微調整することができ、前
記果梗や前記果実の荷重を分散して受けたり、果実の玉
出しに適したループ形状を容易に形成することができ
る。
【0011】さらに、請求項4に記載されているよう
に、前記縦フレームに前記取付部を設けると、前記縦フ
レームが前記支持ユニットを構成することで強固に固定
されているので、前記取付部の位置も固定され易い。ま
た、前記縦フレームは、複数並設されているので、前記
取付部も複数並設可能であり、前記固定部材を複数点で
保持可能である。このようにすると、前記延出部を、複
数点でしっかりと保持することができるとともに、隣接
する縦フレーム間に亘って固定部材を設けることがで
き、前記固定部材が支持ユニットの構成要素として機能
しつつ、前記延出部の形状の形状の調整に役立てること
ができる。また、前記取付部と前記固定部材とは着脱自
在であるので、前記保持機構を簡単に構築することがで
きる。
【0012】また、前記ネット構造体の降伏点強度が2
450N(約250kg)/mより小さいと、前記ネッ
ト構造体の前記延出部にあたる部分を湾曲形成しょうと
しても、その湾曲部分に破断が生じる虞れがあり、また
7845N(約800kg)/mより大きいと屈曲性に
乏しく、湾曲形成し難くなる。また、前記ネット構造体
の目合(ネット構造の最小単位である格子の一辺の長
さ)が3〜10mmであると、前記培地(例えば、バー
ミキュライト、鹿沼土、ボラ(小石)、山土等)を保持
可能であり、かつ水切れが良いので好ましい。従って、
請求項5に記載されているように、引張強度が2450
〜7845Nkg/mであり、目合が3〜10mmであ
る前記ネット構造体を採用することが好ましい。なお、
前記降伏点強度は、JISK6760に準拠して、20
℃、引張速度200mm/minにおいて求められるも
のであり、「タキロントリカルネット土木資料」4〜9
頁(1997年6月,タキロン(株))による。
【0013】また、請求項6に記載されているように、
前記縦フレームを前記栽培部上方側に延設すると共に、
前記縦フレーム間に亘って、作物の一部を取り出して、
前記延出部に載置するための取出部を形成してあると、
例えば、前記作物がイチゴの場合、葉を前記取出部より
内側(培地側)に留め置いて、前記庇部に覆い被さらな
いようにすることで日当たりを確保することができ、前
記取出部より外側(庇部側)に、前記作物の一部である
果実及び果梗を取り出すことで容易に玉出しを行なうこ
とができる。また、前記縦フレームに一体に形成してあ
るので、部品点数を減らすことによって、組立作業を容
易とすると共に、コストを削減することができる。
【0014】また、請求項7に記載されているように、
前記底面形成部材に対して、下方から温風を供給可能な
加熱手段を、例えば、前記栽培部の下方、下側方、側方
に位置するように設けてあると、前記栽培部の底面、側
面から上方へ向かう暖かい空気の上昇流を生じさせるこ
とができるので、この暖気で前記栽培部に収容された培
地や作物を暖めて、前記作物の生育に適した環境を整え
ることができる。また、前記栽培部を通過した余剰な灌
水は、表面張力により、前記床部を形成する前記ネット
構造体にある間隙に付着して、この間隙を塞ぐ水膜を形
成することがある。この水膜が形成されると、前記栽培
部の内外における気体交換が阻害されるので、通気性が
低下する虞れがある。ここで、前記加熱手段によって、
前記底面形成部材に対して下方から温風を供給すると、
水分の蒸発を促進することによって、前記水膜を容易に
除去可能であるので、前記栽培部の通気性を良好に保つ
ことができる。
【0015】また、請求項8に記載されているように、
前記側壁形成部材の外側面に、前記外側面に入射した光
を反射する反射部を設けると、前記反射によって、前記
ネット構造体の間隙を通じて、前記庇部に載置された作
物の裏側にまで光をあてることができる。或いは、前記
作物の一部が前記庇部より下方に位置する場合、前記反
射部からの反射光が、この作物の一部の裏側に直接あた
ることとなる。特に、イチゴのように、日に曝されるこ
とによって着色する作物を栽培する場合、この様にし
て、未着色部分の少ない商品価値の高い収穫対象物を得
ることができる。
【0016】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。尚、本実施例では、イチゴの栽培に最適化した高
設栽培装置を例に挙げて説明する。本発明に係る高設栽
培装置は、図1、2に示すように、支持台10の上部
に、培地を収容して作物を栽培するための栽培部22を
形成したものである。前記栽培部22の底面は、底面形
成部材としてのポリプロピレン製ネット構造体21(降
伏点強度が2450〜7845N/mであり、目合が3
〜10mmのものが好ましい。例えば、トリカルネット
N−598(供給元:タキロン株式会社)を、前記横フ
レーム13を連結して底部を補強する連結フレーム15
上に敷設して形成することで、培地を保持可能でありな
がら、透水性且つ通気性が良好なものとなっている。ま
た、前記栽培部22の壁面は、前記ネット構造体21
を、側壁形成部材としてのポリプロピレン製のダンボー
ル様板状体18を経由して、前記板状体18の外側方に
延出させて形成してある。このダンボール様板状体18
は、従来用いられていた発泡スチロールと比べて、強度
が高いので、運搬・使用時の破損が少なく、その保温効
果も高いので、高設栽培装置の栽培部22を形成するの
に適している。ここで、前記栽培部22の形状は、1対
の縦フレーム11を横フレーム13で連結して形成され
る支持ユニット14の前記横フレーム13の長さと、前
記支持ユニット14を複数並設して隣接する前記支持ユ
ニット間に亘って配設される一対の側壁形成部材の長さ
を任意に設定することによって、所望の形状とする。
【0017】前記縦フレーム11には、側壁形成部材押
さえ部材24が着脱可能に係合しており、上方に開口し
た断面コの字型の係止部に前記板状体18の下端部が嵌
合して、前記板状体18の位置を固定する。また、前記
縦フレーム11には、取付部19が略水平方向に突設さ
れていて、ここに、固定部材23の連結部を着脱自在に
密に嵌合することができる。この固定部材23は、前記
栽培部22の側面を補強するために設けられていると共
に、前記ネット構造体21に端部の前記栽培部22外側
方に延出した部分(延出部)25を作物の一部を載置可
能に湾曲形成したものを、前記固定部材23と前記板状
体18との間に挟んで固定する機能も有する。特に、前
記延出部を上に凸のループ状に成形して、これを前記固
定部材23で保持して固定すると、イチゴの果梗をその
ループの曲線に沿って懸架することができるので、前記
果梗の荷重を分散して保持することによって、前記果梗
の折れを防止し易い。また、前記延出部25がネットで
あるので、果実の荷重を広い範囲で支えることができる
上に、前記果実と延出部とが直接接触する面積が小さ
く、通気性も良好であるので、前記果実を傷め難い。ま
た、図3に示すように、前記延出部25を構成するネッ
ト構造体21を、矢印方向に移動させることで、容易に
前記延出部25の形状を調整することができるので、そ
のループを、玉出ししたイチゴの果梗を懸架するのに適
した形状に容易に調整することができる。
【0018】なお、前記培地としては、保水性、保肥
性、通気性を考慮すると、バーミキュライト、鹿沼土、
ボラ(小石)、山土等を適宜混合したものが好ましい。
例えば、(0.05mm以下の粘土質の山土):(3〜
5mmのバーミキュライト):(3〜6mmのサツマ
土)=1:4:5とすると、水はけ等の点から、イチゴ
の培地として適している。
【0019】前記板状体18の前記栽培部22の外側方
にあたる面には、反射部としてのアルミ箔等の反射シー
ト20を貼設してある。前記反射シート20は、前記外
側面に入射した光を反射するので、この反射光は、前記
延出部25へと向かう。ここで、前記延出部25はネッ
ト状であるので、この反射光はネットの間隙を通過し
て、その上に載置されたイチゴ果実の裏面にまで万遍な
く光が届く。また、前記果梗が長尺となり、前記延出部
のループに沿ってその果梗を支持させイチゴ果実をその
延出部から垂下姿勢で保持させられるような場合には、
前記果梗の一部にイチゴ果実の荷重が集中するのを防ぎ
ながらも、前記反射部からの反射光がイチゴ果実の裏側
に照射されるように、前記イチゴ果実を保持することが
できる。このようにすると、万遍なく着色した商品価値
の高いイチゴ果実が得られる。
【0020】また、前記縦フレーム11は、図1にある
ようなフレームベース4を用いて地面に対して固定され
ている。このフレームベース4は、平板41とその平板
41から垂下する固定部42、並びに、両端が開口した
筒状の一対の案内孔43を前記平板41に貫設してな
る。前記平板41を地表に対して水平方向になるよう
に、前記固定部42を地中に埋設して固定し、更に、前
記案内孔43に前記縦フレーム11を挿入して、前記案
内孔43に設けられたネジ44で固定することにより、
前記縦フレーム11を、地面に対して垂直に保ちつつ、
高さを調節することができる。また、土壌に埋設して、
更に前記ネジ44で固定してあるので、使用中にぐらつ
いたりし難い。
【0021】更に、前記高設栽培装置には、前記縦フレ
ーム11の上端を、前記栽培部22の上方に延設して複
数の溝51を備えた突出部16を設け、隣接する縦フレ
ーム11の突出部16の溝51間に亘って、糸52を掛
け渡してある。これによって、前記栽培部22の上方を
囲い込み、前記糸52の下方にイチゴの果梗と果実を取
り出すための空間(取出部)を形成してある。このよう
にすると、イチゴの葉が前記糸52によって前記栽培部
22上方に押し止められて、栽培部22から延出部25
にはみ出ない様にすることができる。すると、前記延出
部25に玉出しした果実が葉陰に隠れないようになるの
で、前記果実に光が届き易くなって、着色し易くなる。
【0022】また、図1、3に示すように、前記栽培部
22の下側方に位置する部分には、隣接する縦フレーム
11間に亘って、その栽培部22に面する側に多数の孔
61を穿った一対の通風ダクト6が加熱手段として設け
られている。この通風ダクト6は弛張可能な樹脂フィル
ムにより構成され、不使用時には弛緩して、図1に示す
ように、前記支持台10に帯状に垂下し、作業を妨げな
い様にしてある。一方、前記通風ダクト6の内部に温風
を供給すると、前記通風ダクト6は風圧で膨張して横方
向に広がり、前記孔61からこの温風を吹き出して、前
記前記栽培部22の底部を形成する前記ネット構造体2
1に対して、下方から温風を供給する。これによって、
前期栽培部22を暖めたり、また、前記ネット構造体2
1の網目に生じた水膜を取り除く。
【0023】更に、前記高設栽培装置は、灌水装置(図
示省略)を備えており、図1、3に示すように、前記栽
培部22に培地を収容した状態で、この培地表面に点滴
型等の給液チューブ30を敷設して、前記潅水装置の制
御の下で、液肥、水などを供給する。また、前記栽培部
22を通過した余剰な潅水は、前記栽培部22の下方
に、排水回収部3を設けて回収する。この排水回収部3
は、可撓性を有する板状の樋部材36を、可撓性を有す
るU字型の樋部材支持台33によって支持して、幅を可
変に形成した排水路37を有する。この樋部材支持台3
3を、前記支持台10に取り付けるにあたって、前記樋
部材支持台33と、前記縦フレーム11の下部に設けら
れた樋部材取付具32の複数の孔31のうちの何れかと
を、ボルトとナットを介して螺合して固定することによ
って、前記排水路37の傾斜を任意に設定可能とし、こ
の排水路37を流れる余剰な灌液を速やかに回収可能と
なる。
【0024】〔別実施形態〕以下に別実施形態を説明す
る。上記実施例において、前記延出部25を上に凸のル
ープ状に成形したが、前記イチゴの果実などの作物の一
部を載置可能に湾曲形成してあればその形状は限定され
ず、例えば、上の凸のアーチ状であってもよい。また、
前記ネット構造体21はポリプロピレン製に限られず、
他の樹脂からなるものでも、金網であっても良い。ま
た、前記通風ダクト6は、前記栽培部22の下部に温風
を供給可能であれば弛張可能な素材からなるものでなく
ともよく、その設置位置も自由に設定可能である。
【0025】更に、図4に示すように、前記縦フレーム
11の下端部を、前記フレームベース4の案内孔43を
貫通して地面に打ち込んで、これを前記ネジ44によっ
て締付けて、前記フレームベース4に固定してもよい。
この場合、前記縦フレーム11の下端部が地面に強固に
固定されるので、前記固定部42を省略しても良い。ま
た、前記フレームベース4の平板41に、凹状の桶部材
支持部材45を設け、これに、前記樋部材36を凹状と
なるように載置して前記排水路37を形成すると、簡易
な構成で排水回収部3を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高設栽培装置を表わす一部破断斜
視図
【図2】本発明に係る高設栽培装置を表わす分解斜視図
【図3】本発明に係る高設栽培装置を表わす断面図
【図4】本発明に係る高設栽培装置の別実施形態を表わ
す断面図
【符号の説明】
10 支持台 11 縦フレーム 13 横フレーム 14 支持ユニット 18 側壁形成部材(板状体) 21 底面形成部材(ネット構造体) 22 栽培部 25 延出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2B022 AA05 AB15 BA02 BA04 BA23 BB05 DA06 DA17 2B027 NA10 NC02 NC05 NC14 NC15 NC21 NC38 NC56 ND01 NE01 NE10 QA05 QC38 TA09 TA11 TA23 TA27 TA28 UA08 UA14 2B029 FA04 KA06 SB08 SB09 VA02 VA08 XA03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1対の縦フレームを横フレームで連結し
    て形成される支持ユニットを複数並設して、隣接する前
    記支持ユニット間に亘って一対の側壁形成部材を配設す
    ると共に、隣接する前記支持ユニットの横フレーム間に
    亘って底面形成部材を敷設し、培地を保持可能な栽培部
    を形成してある支持台を備えた高設栽培装置において、 前記底面形成部材をネット構造体で構成すると共に、 前記底面形成部材の縁部を、前記栽培部内側面を経由し
    て前記栽培部外側方に延出させて、作物の一部を載置可
    能に湾曲形成した延出部を一体に形成してある高設栽培
    装置。
  2. 【請求項2】 前記横フレームが前記縦フレーム間の距
    離を可変に連結自在に構成してある請求項1に記載の高
    設栽培装置
  3. 【請求項3】 上に凸のループ状とした前記延出部を変
    形容易に保持する保持機構を設けた請求項1又は2に記
    載の高設栽培装置。
  4. 【請求項4】 前記保持機構は、前記延出部を固定する
    固定部材を、前記縦フレームに設けられた取付部に、着
    脱自在に取り付けて構成される請求項3に記載の高設栽
    培装置。
  5. 【請求項5】 前記ネット構造体の降伏点強度が245
    0〜7845N/mであり、目合が3〜10mmである
    請求項1〜4の何れか1項に記載の高設栽培装置。
  6. 【請求項6】 前記縦フレームを前記栽培部上方側に延
    設すると共に、前記縦フレーム間に亘って、作物の一部
    を取り出して、前記延出部に載置するための取出部を形
    成してある請求項1〜5の何れか1項に記載の高設栽培
    装置。
  7. 【請求項7】 前記底面形成部材に対して、下方から温
    風を供給可能な加熱手段を設けた請求項1〜6の何れか
    1項に記載の高設栽培装置。
  8. 【請求項8】 前記側壁形成部材の外側面に、前記外側
    面に入射した光を反射する反射部を設けてある請求項1
    〜7の何れか1項に記載の高設栽培装置。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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