JP2662723B2 - 電子顕微鏡 - Google Patents

電子顕微鏡

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電子顕微鏡に係り、特に、結晶質試料の結晶
成長面の配向性を電子線回折を利用して測定する機能を
備えた電子顕微鏡に関するものである。
(従来技術) 近年の電子顕微鏡では、いわゆるTEM像の他に電子回
折像を観察することが可能であり、オペレータが必要に
応じて電子顕微鏡の動作モードをTEM像モードまたは回
折像モードに設定すると、その設定に応じて各電子レン
ズの励磁電流が自動的に調整されるようになっている。
これまで、電子顕微鏡を用いた電子線回折像の観察で
は、集束された電子線を試料に照射し、蛍光板上に結像
される電子線回折像を解析することによって試料の結晶
構造、配向性を判断していた。
(発明が解決しようとする課題) 結晶質試料に電子線が入射すると電子線回折像が得ら
れる。このとき、電子線の光軸に対する回折角度θは、
入射電子線の波長をλ、結晶面の格子間隔をdとする
と、次式(1)で表わされる 2d・sinθ=λ …(1) 電子線の回折角度θは、同じ面指数を有する結晶面で
解説された場合は同一であるが、回折方向は結晶の方位
により様々なので、同じ面指数を有する結晶面で回折さ
れた電子線は一点に結像せず、螢光板上では光軸から等
距離に分布してしまう。
したがって、電子線回折像を解析するだけでは同じ面
指数を有する結晶面で回折された電子線の総量を測定す
ることができず、結晶配向性について定量的に把握する
ことができないという問題があった。
また、これまでは結晶構造の解析と配向性の測定とを
同一の装置で行うことができず、電子顕微鏡で結晶構造
を解析したのちに、X線回折装置によって配向性を測定
するようにしていたので、試料交換時に試料が変質した
り損傷したりしてしまうという問題があった。
本発明の目的は、上記した問題点を解決して、結晶質
試料の結晶配向性を定量的に把握することの可能な電子
顕微鏡を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記した目的を達成するために、本発明では、電子銃
から放射された電子線を収束して試料に照射し、回折さ
れた電子線を結像して電子線回折像を得る電子顕微鏡に
おいて、以下のような手段を講じた点に特徴がある。
(1)電子線回折像上の任意の測定点が、該測定点位置
を中心に円周運動してレンズ系光軸を横切るように前記
回折電子線に歳差運動を起こさせる電子線偏向手段と、
前記レンズ系光軸を横切る回折電子線の強度を検出する
電子線強度検出手段とを具備した。
(2)電子銃から放射された電子線に、レンズ系光軸を
中心に歳差運動を起こさせる電子線偏向手段と、前記電
子線を収束して試料に照射する手段と、前記電子線が試
料に垂直に照射されるように、前記電子線の歳差運動に
同期して試料に歳差運動を起こさせる手段と、回折され
た電子線の強度を検出する電子線強度検出手段とを具備
した。
(3)レンズ系光軸を中心に回転して、レンズ系光軸か
ら等距離の位置で結像された回折電子線の強度を測定す
る電子線強度検出手段を具備した。
(作用) 上記した各構成によれば、同じ面指数を有する結晶面
によって同一角度で各方位に回折された全ての回折電子
線が電子線強度検出手段を横切るようになるので、同じ
面指数を有する結晶面で回折された電子線を全て検出で
きるようになる。
(実施例) 以下に図面を参照して本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明の基本概念を説明するための図であ
る。
同図において、偏向コイル18X、18Yには、回折角度θ
で回折された回折電子線3aが本来の光軸を中心にして角
度θで歳差運動を起こすように、正弦波交流電圧Vtsin
θ、Vtcosθが印加される。
歳差運動を起こした電子線は結像レンズ系20によって
結像され、回折電子線が前記歳差運動を起こさない場合
のスポット位置30を中心にして、レンズ系の光軸と該ス
ポット位置30との距離Rを半径とした円周運動を起こ
す。
ここで、結像面でのレンズ系の光軸位置に電流検出素
子10を設ければ、前記偏向コイル18X、18Yの偏向周期に
応答して回折電子線が電流検出素子10を周期的に横切る
ので、回折電子線の電流強度isigが検出される。
したがって、電流強度isigを参照すれば、回折電子線
の強度を定量的に測定することができるようになる。
第5図は本発明の一実施例である電子顕微鏡の構成を
示した図であり、前記と同一の符号は同一または同等部
分を表している。
同図において、電子銃2から放射された電子線3は収
束レンズ4によって試料5上に集束される。試料5で回
折された電子線は対物レンズ6で収束された後に電子線
偏向器8によって偏向される。
電子線偏向器8には、信号処理装置13によって制御さ
れる電子線偏向電源11から正弦波交流電圧Vtが印加さ
れ、電子線3は歳差運動を起こす。歳差運動を起こして
電子線は結像レンズ9によって拡大されて結像する。
結像面でのレンズ系の光軸位置には電流検出素子10が
配置され、電流検出素子10を周期的に横切る回折電子線
の電流強度isigが検出される。電子線輝度測定装置12は
前記電流強度isigに基づいて回折電子線の輝度を検出
し、検出信号を信号処理装置13に出力する。
このような構成において、電子線偏向器8に印加する
正弦波交流電圧を、第2図に示したようにVt1sinθから
Vt2snθ(Vt1cosθからVt2cosθ)に変化させると、該
交流電圧の変化は回折電子線の振れ角の変化となって表
れる。
このとき、試料5に配向性があれば、以下に第4図を
参照して詳述するように、前記電圧の変化に応答して前
記電流検出素子10で検出される電流強度isigが、例えば
第3図に示したようにisig1からisig2へ変化する。
第4図は本実施例による電子線回折像を示した図であ
る。
同図(a)に示した回折パターンが観察されたとき
に、例えば[002]スポットが該スポット位置を中心に
円周運動してレンズ系光軸([000]スポット)に設け
られた電流検出素子10を横切るように、電子線偏向器8
を制御して回折電子線に歳差運動を起こさせると、同図
(b)に示したように、他のスポットも同様に円周運動
する。
このとき、[0002]スポットを結像する結晶面と同じ
面指数を有する結晶面で回折された電子線による[02
0]、[00]、[00]スポットも、[002]スポッ
トと同様に電流検出素子10を横切るように円周運動す
る。
ところが、[022]スポットや[02]スポットのよ
うに、前記[002]スポットを結像する結晶面と異なる
面指数を有する結晶面で回折された電子線によるスポッ
トが電流検出素子10を横切ることはない。
したがって、このときに電流検出素子10で検出される
電流強度isigを観察すれば、結晶質試料の結晶配向性を
定量的に把握できるようになる。
同様に、同図(c)に示したように、[022]スポッ
トが該スポット位置を中心に円周運動して電流検出素子
10を横切るように回折電子線に歳差運動を起こさせる
と、[022]スポットを結ぶ結晶面と同じ面指数を有す
る結晶面で回折された電子線による[02]、[0
]、[02]スポットも電流検出素子10を横切るよ
うに円周運動する。ところが、[002]スポットや[02
0]スポットが電流検出素子10を横切ることはない。
したがって、電子線偏向器8に印加する正弦波交流電
圧の値に応答して変化する電流強度isigを測定すれば、
試料5の結晶配向性の状態を判定することができるよう
になる。
また、各回折電子線に関して、全回折電子線に対する
強度比、すなわちisig/Σisigを求めておけば、結晶配
向性について定量的に把握することができる。
第6図は本発明の第2実施例の基本構成を示した図で
ある。
同図において、電子線偏向器8X、8Yは電子銃2から放
射された電子線3に、レンズ系光軸33を中心に歳差運動
を起こさせる。歳差運動を起こした電子線3は収束レン
ズ60によって試料5上に集束される。
試料5は、前記集束された電子線が常に垂直に照射さ
れるように、前記電子線の歳差運動に同期して歳差運動
を起こす。このような試料5の歳差運動は、図示しない
試料ステージを駆動することによって達成される。
このような構成によれば、試料5によって回折角度θ
で各方位に回折された回折電子線は、試料5の歳差運動
によって電流検出素子10を横切るようになるので、本実
施例によれば、前記した第1実施例の場合と同様に、結
晶配向性について定量的に把握することができるように
なる。
第7図は本発明の第3実施例の基本構成を示した図で
ある。
同図において、電流検出素子10はレンズ系光軸を中心
に、任意の半径で回転するように構成されている。
このような構成によれば、前記第1ないし第2実施例
の場合と同様に、試料5によって回折角度θで各方位に
回折された回折電子線は電流検出素子10を横切るように
なるので、結晶配向性について定量的に把握することが
できるようになる。
しかも、本発明によれば、結晶構造の解析と配向性の
測定とを同一の装置で行えるようになるので、試料の変
質や損傷などが最小限に押さえられて操作性の向上およ
び測定データの信頼性が向上される。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、結
晶配向性について簡単かつ定量的に把握することができ
るようになる。
また、本発明によれば、結晶構造の解析と配向性の測
定とを同一の装置で行えるようになるので、試料の変質
や損傷などが最小限に押さえられて操作性の向上および
測定データの信頼性か向上される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本概念を説明するための図、第2、
3、4図は第5図の動作を説明するための図、第5図は
本発明の一実施例である電子顕微鏡のブロック図、第6
図は本発明の第2実施例の基本構成を示した図、第7図
は本発明の第3実施例の基本構成を示した図である。 2……電子銃、4……収束レンズ、5……試料、6……
対物レンズ、8……電子線偏向器、9……結像レンズ、
10……電流検出素子、11……電子線偏向電源、12……電
子線輝度測定装置、13……信号処理装置、18…X、18Y
……偏向コイル、20……結像レンズ系

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子銃から放射された電子線を収束して試
    料に垂直に照射し、回折された電子線を結像して電子線
    回折像を得る電子顕微鏡において、 電子線回折像のスポットのうち、結晶配向性の測定対象
    の面指数を有する結晶面に関するスポットが、当該スポ
    ット位置を中心に円周運動してレンズ系光軸を横切るよ
    うに、前記回折電子線に歳差運動を起こさせる電子線偏
    向手段と、 前記レンズ系光軸を横切る回折電子線の強度を検出する
    電子線強度検出手段とを具備したことを特徴とする電子
    顕微鏡。
  2. 【請求項2】電子銃から放射された電子線を収束して試
    料に照射し、解説された電子線を結像して電子線回折像
    を得る電子顕微鏡において、 電子銃から放射された電子線に、レンズ系光軸を中心に
    歳差運動を起こさせる電子線偏向手段と、 前記電子線を収束して試料に照射する手段と、 前記電子線が試料に垂直に照射されるように、前記電子
    線の歳差運動に同期して試料に歳差運動を起こさせる手
    段と、 回折された電子線の強度を検出する電子線強度検出手段
    とを具備し、 前記電子線偏向手段は、電子線回折像のスポットのう
    ち、結晶配向性を測定対象の面指数を有する結晶面に関
    するスポットが前記電子線強度検出手段を横切るように
    電子線を偏向することを特徴とする電子顕微鏡。
  3. 【請求項3】電子銃から放射された電子線を収束して試
    料に照射し、回折された電子線を結像して電子線回折像
    を得る電子顕微鏡において、 回折された電子線の強度を検出する電子線強度検出手段
    と、 レンズ系光軸を中心にして前記電子線強度検出手段を回
    転させる回転手段とを具備し、 前記回転手段は、電子線回折像のスポットのうち、結晶
    配向性の測定対象の面指数を有する結晶面に関するスポ
    ットが前記電子線強度検出手段を横切るように前記電子
    線強度検出手段を回転させることを特徴とする電子顕微
    鏡。
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