JP2662072B2 - イオンミリング装置 - Google Patents

イオンミリング装置

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JP2662072B2
JP2662072B2 JP2086571A JP8657190A JP2662072B2 JP 2662072 B2 JP2662072 B2 JP 2662072B2 JP 2086571 A JP2086571 A JP 2086571A JP 8657190 A JP8657190 A JP 8657190A JP 2662072 B2 JP2662072 B2 JP 2662072B2
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良文 畑
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、透過型電子顕微鏡観察用試料を作製するイ
オンミリング装置に関する。
従来の技術 透過型電子顕微鏡で観察する試料の膜厚は100nm以下
まで薄くする必要がある。そこで種々の技術が開発され
ている。現在最も一般的な手法は、機械的な研磨の後に
アルゴン(Ar)イオンを用いたスパッタエッチングで試
料を所定の膜厚に仕上げる方法である。このスパッタエ
ッチングを行なうのがイオンミリング装置である。イオ
ンミリング装置は試料を薄膜化するのに有用である。し
かし、異なる材質で形成される多層構造試料の界面観察
を目的とする試料の作製において問題が生じる場合があ
る。
以下に従来のイオンミリング装置について説明する。
第5図(a)は従来のイオンミリング装置の要部側面
図、同図(b)は同イオンミリング装置の要部平面図、
第6図(a)〜(e)は従来の試料作製方法を説明する
ための要部平面図、第7図はイオンミリング中の試料の
断面図である。これらの図において、1は異なる材質1
a,1bからなる試料、2は回転試料台、3は試料1をスパ
ッタエッチングするためのイオンビーム、4は試料1に
ある観察目的の界面である。
第5図(a)および(b)に示すように試料1は回転
試料台2の上に載置されていて、回転しつつイオンビー
ム3でスパッタエッチングされる。試料回転は一様にエ
ッチングするためである。この方法によっ試料を作製し
た時、スパッタエッチング後の膜厚が材質間で異なるこ
とがある。これは、イオンによってスパッタエッチング
される速度、いわるゆスパッタリングレートが材質によ
って異なるために生じる問題である。
そこで、この問題を解決するために、第6図(a)〜
(e)に示す試料作成方法が用いられていた。第6図に
おいて、試料1、回転試料台2、イオンビーム3、界面
4は第5図の構成と同じであり、5はイオンビームを遮
断するための手段板である。第6図において(a)は側
面図、(b)〜(e)は平面図でそれぞれ回転試料台を
90゜ずつ回転したものである。
遮断板5は試料1の界面4に平行な方向からの入射イ
オンビーム3を第6図(b),(d)のように遮断して
いる。この方向から入射するイオンビーム3は試料の両
方の材質1aおよび1bを同様にエッチングするため、スパ
ッタリングレートの大きい材質の膜厚は早く薄くなる。
そこでこの方向から入射するイオンビーム3を遮断板5
で遮断し、膜厚差が生じないようにしている。
第5図(c),(e)の配置の場合も両方の材質1aお
よび1bともにエッチングされるが、次の理由によって界
面4付近においては、材質1aおよび1b間での膜厚差は大
きくならない。すなわちスパッタリングレートが異なる
と試料断面の形状は第7図に示すようになる。このよう
に界面4で段差が生じると、イオンビーム3と試料1の
関係が第6図(c)の場合は、スパッタリングレートの
高い材質1bすなわち膜厚が薄い方は界面4付近でエッチ
ングされなくなる。それは第7図に示すように試料1の
界面4には段差があり、イオンビーム3の入射角が浅い
ため材質1aの影にない膜厚の薄い方の材質1bがエッチン
グされないためである。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記従来の構成ではイオンビームが遮
断板に当り、遮断板がエッチングされた場合、それが試
料に付着して試料を汚染するという課題を有していた。
本発明は上記課題を解決するもので、試料の汚染がな
く、透過型電子顕微鏡観察に適した試料を作製できるイ
オンミリング装置を提供するとを目的とするものであ
る。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために本発明のイオンミリング装
置は、試料に入射するイオンビームまたはイオンビーム
発生器から放射されるイオンビームの入射電流を試料の
回転と同期したタイミングで制御し抑制する構成とした
ものである。
作用 この構成によって、試料に対し特定の方向からイオン
ビームが試料に入射しないように抑制したため、スパッ
タリングレートが異なる材質からなる試料の界面が良好
に観察できる透過型電子顕微鏡観察用試料を、試料の汚
染なしに作製できる。
実施例 以下、本発明の一実施例について、図面を参照しなが
ら説明する。
第1図(a)は本発明の一実施例におけるイオンミリ
ング装置の要部側面図、同図(b)は同イオンミリング
装置の要部平面図である。第1図において、1は試料、
2は回転試料台、3はイオンビーム、4は試料1にある
観察目的の界面、6はイオンビーム発生器、7はイオン
ビームを遮断するための回転遮断板である。
以上のように構成された本実施例のイオンミリング装
置について、以下その動作を説明する。
イオンビーム発生器6と試料1の間に、イオンビーム
3を遮断するために設けられた回転遮断板7の構造は第
2図に示すとおりである。回転遮断板7はスパッタリン
グレートの低い材料であるモリブデンを用いており、そ
の構造は回転中心を有する板の一部にイオンビーム透過
用の窓または切り欠き部を設けている。第2図では円盤
の二ヶ所を切り取り扇形とした例を示しているが特にこ
の形状に限定されるものではない。この回転遮断板7と
回転試料台2は同じ周期で回転しており、試料に対し特
定の方向からイオンビームが入射しない構成になってい
る。本実施例では試料1の界面4と平行な方向すなわち
第1図(b)に示す方向から入射するイオンビーム3は
回転遮断板7で遮断されるように回転試料台2と回転遮
断板7の回転数が調整されている。
以上のように本実施例によれば、イオンビーム3の入
射電流を抑制する手段として試料1の回転と同期して回
転する回転遮断板7を試料台と切り離して設けたことに
よって、試料界面4と平行な方向からのイオンビーム3
の入射が遮断され、試料汚染なしに透過型電子顕微鏡観
察に適切な試料が作製できる。
以下、本発明の第2の実施例について図面を参照しな
がら説明する。
第1図の実施例では回転遮断板7で試料1に入射する
イオンビーム3の入射電流を抑制していたが、このイオ
ンビーム3の入射電流を抑制する第2の手段として第3
図に示すようにイオンビーム発生器6と回転試料台2の
間にイオンビーム3を偏向する偏向板8を用いることに
よっても実現することができる。第3図(a)は本発明
の第2の実施例におけるイオンミリング装置の要部側面
図、同図(b)は同イオンミリング装置の要部平面図で
ある。第3図に示す実施例では試料1の周期に同期させ
て偏向板8に電圧を印加することによってイオンビーム
3を曲げ、同図(b)の配置において試料1にイオンビ
ーム3が入射しないようにしたものである。
以下本発明の第3の実施例について図面を参照しなが
ら説明する。
上記第1図および第3図の実施例は、イオンビーム発
生器6から放射されたイオンビーム3をその光路上で制
御し、試料1へ入射するイオン電流量を制御している
が、イオンビーム発生器6内でイオンビーム3を直接制
御することによっても本発明の効果は得られる。その実
施例を第4図に示す。第4図は本発明の第3の実施例に
おけるイオンミリング装置のイオンビーム発生器の構成
図である。第4図において、3はイオンビーム発生器6
から放射されるイオンビーム、9はAr原子をイオン化す
るイオン化室、10はイオンを引き出し加速するために数
kVの負の高電圧が印加されている引き出し電極、11は引
き出し電極10に印加される高電圧である。
第4図に示すように回転試料の周期と同期した波形の
高電圧11を引き出し電極10に印加することによって、イ
オンビーム発生器6から放射されるイオンビーム3の入
射電流を周期的に抑制することができる。すなわち、こ
の場合は、回転試料の周期と同期した波形の高電圧を印
加できる引き出し電極10をイオンビーム3の入射電流の
抑制手段としているのである。
以上説明した本発明の各実施例におけるイオンミリン
グ装置では、スパッタリングレートの異なる材質1a,1b
の界面4も均一に薄くできるため、透過型電子顕微鏡用
の試料作成が容易にできる。
発明の効果 本発明は、試料に対して特定の方向からのイオンビー
ムの入射電流を、回転遮断板、イオンビーム偏向板、回
転周期と同期して変化する高電圧を印加するイオンビー
ム引き出し電極のような手段で抑制しているので、試料
の汚染がなく、透過型電子顕微鏡観察に適した試料を作
製できる優れたイオンミリング装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)は本発明の一実施例におけるイオンミリン
グ装置の要部側面図、同図(b)はその要部平面図、第
2図はこの実施例における回転遮断板の平面図、第3図
(a)は本発明の第2の実施例におけるイオンミリング
装置の要部側面図、同図(b)はその要部平面図、第4
図は本発明の第3の実施例におけるイオンミリング装置
のビーム発生器の構成を示す図、第5図(a)は従来の
イオンミリング装置の要部側面図、同図(b)はその要
部平面図、第6図(a)は従来の試料作製方法を説明す
るための要部側面図、同図(b)〜(e)は同方法を説
明するための要部平面図、第7図はイオンミリング中の
試料の断面図である。 1……試料、2……回転試料台、3……イオンビーム、
6……イオンビーム発生器、7……回転遮断板。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転試料台にセットされた、異なる材質で
    形成される多層膜構造の試料に対するイオンビームの入
    射方向が、前記多層膜構造の界面とほぼ平行になった
    時、前記イオンビームの入射電流を抑制する手段を、前
    記イオンビームを生成するイオンビーム発生器と前記回
    転試料台との間に備えたイオンミリング装置。
  2. 【請求項2】イオンビーム発生器と、試料をセットした
    回転試料台との間に、前記回転試料台の回転周期と同期
    して一定時間イオンビームを遮断する回転遮断板を設
    け、その回転遮断板により試料に入射するイオンビーム
    の入射電流量を制御するイオンミリング装置。
  3. 【請求項3】イオンビーム発生器と、試料をセットした
    回転試料台との間に、前記回転試料台の回転周期と同期
    してイオンビームを偏向する偏向板を設け、その偏向板
    により試料に入射するイオンビームの入射電流量を制御
    するイオンミリング装置。
  4. 【請求項4】回転試料台にセットされた、異なる材質で
    形成される多層膜構造の試料に対するイオンビームの入
    射方向が、前記多層膜構造の界面とほぼ平行になった
    時、前記イオンビームの入射電流を抑制する手段を有す
    るイオンビーム発生器を備えたイオンミリング装置。
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