JP4093955B2 - イオンビーム発生装置及び蒸着方法 - Google Patents

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Description

本発明は、真空スパッタリングにおいて使用する装置に関する。より詳細には、多層薄膜構造を製造するときに使用する真空スパッタリング装置においてターゲット(膜素材)を衝撃するのに使用することができる複数のイオン・ビームを発生するイオン・ビーム発生装置に関する。また本発明は、多層の薄膜を基板に蒸着する方法に関する。
一般に、真空スパッタリングは、真空槽内で、プラズマの中で発生するイオンのビームによってターゲットを衝撃することを伴う。
イオン・ビームは、マイクロエレクトロニクス産業における部品およびデータの格納に使用される磁性薄膜機器の製造に長年の間使用されてきた。また、それらのイオン・ビームは、精密光学コーティング産業でも使用される。代表的なイオン・ビーム源(または、イオン銃)においては、プラズマは、プラズマから電子を除き、1つのまたは複数のスクリーン・グリッドを通って、ポンプで放電槽より低い圧力になっているターゲット槽に入る余剰の陽電荷イオンを生じる機能を有する陽極と、加熱された陰極とを含む低圧放電槽にガスまたは蒸気を入れて発生される。イオンは、放電槽において電子衝撃イオン化法によって形成され、不規則な熱運動によってイオン銃の本体内を動く。したがって、プラズマは、接触するいかなる表面よりも高い正のプラズマ・ポテンシャルを示す。グリッドについてはいろいろな構成を使用可能であり、それらのポテンシャルは独立して制御される。グリッドは、全体としてイオン・ビームを形成するビームレットが形成されるように、アパーチャ・アレイ(列)を含むことができる。
そのグリッドは、1つのマルチグリッド(多格子)・システムであることがある。マルチグリッド・システムでは、第2のグリッドは負にバイアスしているが、イオンが出会う第1のグリッドは、通常正にバイアスしている。ほぼ一定のエネルギーを有するイオンが平行ビームとなるように、さらに別のグリッドを、イオン源から出て来るイオンを減速するのに使用できる。
したがって、代表的なイオン銃においては、マルチアパーチャ・引出しグリッドのアセンブリに到来したイオンは、まず、正にバイアスしているグリッドに出会う。グリッドと関連づけられるのは、プラズマ・シースである。このシースを通過すると、プラズマとグリッドとの間のポテンシャル差は減少する。このポテンシャルによってシース領域内のイオンは第1のグリッドに引き付けられる。この第1のグリッドのアパーチャを通って、第1の正にバイアスしたグリッドと第2の負にバイアスしたグリッドとの間の空間に入るイオンは、強電界内で強く加速される。イオンは、第2のグリッドのアパーチャを通って、接地されたターゲットに飛んで行くので、そのイオンは減速領域を通って動く。そして、接地されたターゲットに到着したイオンのエネルギーは、第1の正にバイアスしたグリッドのポテンシャルと、シース・ポテンシャルとの和に等しい。
したがって、従来のイオン銃は、1組のグリッド間に形成された外部印加電界を通って加速される荷電粒子源を有する。従来、低エネルギー・イオン・ビームを形成するために3個のグリッドが使用される。第1には、正のポテンシャルに保持され、第2に、最良のビームの広がりが得られるように調整された負のポテンシャルに保持され、第3に、あるとすれば、地電位、すなわち、ビームを発生する放電槽のポテンシャルに保持される。この種のビームについては、25年以上前にさかのぼる公開文献に記述されている。
米国特許出願US−A−4447773号に記載されているアクセラレータ・システムでは、1組の空間に配置された、平行な引出しグリッドによって、イオン・ビームレットを引き出す穴が組みをなして並べられている。組みをなす穴の位置はビームレットが集束するように形成される。そして、そのマージ型ビームレットは、対をなす引出しグリッドの下流のアクセラレータ電極によって加速される。引出しグリッドは、イオンのビームレットが通過できる多数の小さい穴で形成され、数百ボルトのポテンシャル差に維持される。アクセラレータ電極には、引出しグリッド内のマトリクス状の穴よりも高さが少し高い1つの穴があり、その電極をはるかに低いポテンシャルに維持して、対をなす引出しグリッドから出て来る集束されたイオン・ビームを加速する。
イオン・ビーム技術については、欧州特許出願EP−B−0462165号に詳しい紹介と、従来技術の概要が述べられている。改良されたイオン銃については、本明細書中において参考として援用されている国際特許出願WO98/15150に記載されている。
どのように形成されていても、ターゲットにイオン・ビームが衝撃することによって、ターゲット材料の原子および/または原子の集まりがその材料から放出される。これらの放出された原子はスパッタ原子として知られている。基板は、スパッタ原子が基板の表面に蒸着して、薄層が基板上に形成されるようにスパッタ原子の通り道にある真空槽内に置かれる。適切な基板は、セラミック、金属、プラスチック材料、ガラス、およびシリコン・ウェーハのような半導体ウェーハを含む。この技法によって、約0.5nmの厚さを有する極薄膜が実現される。また、必要な場合には、この技法を使用してより厚い薄膜を形成することもできる。
薄膜を形成する能力は多くの分野で重要であり、通信業界では特に重要である。薄膜を形成するのに使用できる技法にはいろいろあるが、他の方法に比べて、真空スパッタリング技法にはいくつかの利点があり、形成される薄膜には、従来の方法によるものに比較してより優れた特性を有していることが多い。薄膜が真空スパッタリング法によって形成されると、例えば、薄膜と基板との間に働く粘着力がより強くなる。
いくつかのアプリケーションについては、多層薄膜構造を必要とすることがあり、上述の真空スパッタリング技法は多層薄膜構造を形成するのに特に適している。特に、材料が高い融点を有している場合に適している。
最近、声だけではなく、ファックス、電子メールなどのデータを伝送したいという要求が増してくるにつれて、通信サービスの需要が激増している。したがって、容量に対する要求が対応して増加してきている。さらに、通信事業者は、事業者のサービスに関する利用可能性を保証するようますます強く要求されている。上記保証を事業者が確実に満たすことができるためには、通信事業者は、常時サービスを実行するのに実際に要求される容量よりもより大きい容量をもたねばならないこともある。
通信会社に対して、容量レベルを増加させるようさらなる圧力が加えられてきて、広帯域の光通信システムの導入を促進してきたエルビウム添加光ファイバ増幅器(EDFA)を最近使用し始めた。
信号が光ファイバ上を単一波長で送信されるとき、「単チャネル」が使用されているといわれる。容量問題を解決する1つの提案は、WDM(波長分割多重)技法を使用することである。WDMによって、単一のファイバを使用して、複数チャネルの情報を送信することが可能になる。この送信は、波長の異なる光、通常レーザー光をファイバに沿って同時に通すことによって実現される。
波長の異なるレーザー光ごとに、ほかの波長によって伝送されるものとは異なる情報を伝送できるので、ファイバが複数のチャネルを伝送するようファイバ上で波長の異なる光を送信することが可能であり、各波長の光はそれぞれ異なる情報を伝送する。やがて、技術開発が進むにつれて、単一のファイバによって伝送できるチャネル数が増加してきた。初めは、単一のチャネルのみを伝送することが可能であったが、やがて、8つのチャネルに増え、16のチャネルに増え、続いて、32に増加した。将来は、1つのファイバあたり32チャネルから64チャネルに、128チャネルに、さらに256チャネルに増加することも可能になるだろうと信じられている。
一般に、ファイバに沿って相違する波長をうまく通すために、複数の多重化フィルタを使用して、異なる波長のレーザー光を識別する。これらのフィルタは、主に、屈折の大きい、または小さい透明な薄層状の材料を交互に積み重ねた構造を有する複雑な多層構造を有している。一般に、多重フィルタは、1nm以下のオーダーで値が変わる波長を有する光を識別できる干渉フィルタである。
WDMによって、上記したようにチャネル容量が増加して提供される場合、DWDM(高密度波長分割多重)と呼ばれる。現在のところ、DWDMによって、単一のファイバのスループットを1秒あたり最大40ギガバイトに上げることができる。DWDM技術によって、現代の光ファイバ・システムで可能な最も広い帯域幅を実現でき、最終的に、1秒あたり10テラバイトに接近する帯域幅を実現する。
WDM技法は、DWDMにまで開発されてきたので、正確性と精度がますます強く要求されるようになってきた。その結果、波長を区分するのに使用されるフィルタは、ほぼ1nm刻みで異なる波長を識別することができなければならない。したがって、真空スパッタリングは,上記のフィルタの製造に有効なツールである。
さらに、そのようなフィルタに対する強い需要を考えると、大量生産時に実施できる製造方法によって高い正確性と精度に対する要求を満たされなければならない。
記述されなければならないさらなる問題は、所望の波長の平均値からできるだけずれない精度で波長を識別できるフィルタを、再生産可能に製造することができなければならないことである。波長の平均値からの偏差は、一般に、不均一性に関するパーセント値で表現される。したがって、平均値からまったく偏差のない完全なサンプルは、100%の均一性、すなわち、0%の不均一性を示すといわれる。可能な限り小さい偏差を達成するためには、不均一性は、大きくても±0.01%でなければならず、100GHzフィルタを実現するには、好ましくは、±0.006%である。50GHz、または25GHzである次世代のフィルタを製造するには、より優れたレベルの不均一性が必要とされることがあり得る。
複雑な構造の多重化フィルタを製造することは、製造業者にとっていつも1つの挑戦であった。現在、真空スパッタリング技術を使用して、多層構造を基板上に蒸着するとき、一部のものは、光ファイバ、またはその他の機器を製造する際に使用するには適していない。その理由は、従来の蒸着技法には、基板全体にわたって使用可能な蒸着薄膜を形成するのに十分な均一性と精度を持っていないからである。したがって、通常、使用可能な薄膜を得ることが必要である。したがって、形成されて使用可能となる領域を増やすように精度を最適化して工程の経済性を上げることが望ましい。
従来の真空スパッタリング装置には、様々な不利な点および欠点とがある。一般に、蒸着された膜厚をかなり均一に形成することができるが、しかし、これは基板領域のごく一部にすぎない。通常、十分な品質を有する使用可能な領域は、わずかに1000mmのオーダーであって、そこに従来の方法を使用して100GHzフィルタを製作する。したがって、かなりのむだが生じる結果、フィルタのコスト高の原因となっている。
波長が非常に近い光を区分することができるDWDMフィルタに対する要求は、基板の中心に近いごく小さい領域のみ、または、方法によっては、中心の周りの環状部のごく小さい領域のみが使用に適していることを意味している。
注目すべきは、蒸着薄膜の使用可能な領域は、薄膜が蒸着した基板のサイズに依存しないことである。通常、蒸着に使用される基板の直径は、およそ100mmからおよそ300mmまでである。サイズが大きい基板であっても現在実現できる最も広い使用可能な領域の面積は、ほぼ1000mmである。一般に、蒸着された薄膜の全領域に対する使用可能領域の比率は、100mm直径の基板の場合の1:8から300mm直径の基板に対する1:70まで、すなわち、およそ12.5%からほぼ1.4%程度まで下がる。
したがって、不均一性に関して所望のレベルが達成される領域を実質的に増加させる必要がある。従来、ブロード・イオン・ビーム蒸着システムが、光学フィルタの蒸着のための真空スパッタリング方法に使用されている。以前から、上記のシステムは、2つのブロード・イオン・ビーム源を使用している。2つのビーム源の第1のものは、スパッタ・イオンを放出し、基板に蒸着するように、ターゲット材料を照射するのに使用される。上記のように、ターゲットからターゲット材料がスパッタリングされて蒸着材料フラックスが供給される。第2のブロード・イオン・ビーム源は、エネルギー粒子ビームによってスパッタ材料の成長しつつある薄膜を照射するために、基板に向けられるエッチング用/補助用のビー源である。成長しつつある薄膜を照射することによって、蒸着中の薄膜の構造と品質を変更する表面エネルギーが供給される。また、第2のビーム源を、蒸着の前の基板のクリーニング・サイクルに使用できる。
本明細書中において参考として援用されている英国特許出願第00305383号には、2つ以上のイオン源を使用してターゲットを照射する真空スパッタリング装置について記載されている。この構成を使用する利点はビーム源から放出されるイオン・ビームを、ターゲット上の異なる点に向けることができ、基板上の被覆の不均一性の制御および操作が改良されることとなることである。いかなるスパッタリング装置においても、適切な性能が確保されるようにイオン・ビーム源を調整することは重要なことである。複数のイオン源が使用される上記システムに関連づけられる1つの問題は、各イオン源はそれぞれ独立して制御されなければならないということである。例えば、光学フィルタを製造するときに要求される使用可能領域を最大にするようイオン・ビームそれぞれの性能を調整することは、一般に、長期にわたる困難な仕事である。さらに、一般に、ビームが一致して作動するようにビームを調整しなければならないので、一般に、その調整の条件は、単独のイオン・ビーム源を調整するときに比較し倍以上に厳しい。複数のイオン・ビームを一致して作動するように複数のイオン・ビームを調整するために各種ステップが用意されるが、プラズマ発生装置の間の差を補償することは難しいことは理解されるであろう。また、ターゲットが摩耗すると、ターゲットは1つの異なる材料に変わるので、調整が必要となる。
使用されるビーム源がr.f.(高周波)源である場合、ビーム源を制御する要求に加えて、r.f.入力パワーを正確に制御することがさらに必要となる。したがって、複数のイオン・ビームを有する真空スパッタリング装置の場合、容易にかつ正確に制御することができる装置が必要とされる。
したがって、前述の不利な点および欠点を克服し、特に、蒸着ターゲット上の使用可能領域を最大にするために真空スパッタリング装置において使用でき、かつ、効率的に調整することができるイオン源を提供するシステムを作りたいという要求がある。
したがって、本発明の第1の態様によれば、複数のイオン・ビームを発生する装置が提供され、その装置は、
プラズマ閉じ込め容器によって定義される、槽内にプラズマを発生する放電槽と、
放電槽上の前壁上に位置する複数のファシットとを備え、
ファシットそれぞれは、放電槽内のプラズマからイオンを引出し、放電槽から引出されたイオン・ビーム中のイオンを加速する加速および引出し手段を個別に備える。
即ち、上記ファシットは、イオン・ビームが通過出来るアパーチャを含んでいるイオン引出し且つ加速する手段を含む構造のものである。
1つまたは複数のイオン・ビームは、それ自身、従来技術に記載されてきたように複数のアパーチャを有する加速および引出し手段によって形成される多くのビームレットを含むことがある。
本発明の装置は前述の問題を克服し、一般に、その装置によって、実質的に面積が増加した領域、例えば、約10000mmと約30000mmとの間の面積の領域を有する薄膜が蒸着されることになる。その領域の上には、大きくても±0.01%、好ましくは、0.006%の不均一性のレベルが達成される。また、この装置によって、次世代のフィルタに要求される均一性を改善することができる。
単一のイオン・ビーム源から2つ以上のイオン・ビームを発生する能力は、引出しアレイがすべて1つの共通のプラズマ発生装置によって操作され、したがって、一般に、放電電流密度の変化はビーム間で自己補償型である。
さらに、別々のプラズマ閉じ込め容器を必要としないので、ビームは従来達成してきた以上に近接して位置することができ、ターゲット領域を照射するときの利点となる。
本装置に備えるファシットの数はいくつでもよく、ファシットそれぞれは、単一のアパーチャまたはアパーチャ・アレイから構成できる。2つのビームが必要なときは、本装置は2つのファシットを有し、3つのビームが要求されるときは、3つのファシットが備えられるであろう。妥当な構成であれば、ファシットはどのようにも構成できる。3つのファシットが使用されていれば、ファシットを三角形パターンに構成することができる。
ファシットを放電槽の前壁に回動自在に取り付けることができる。本発明の1つの構成では、ファシットを手動で調整することがある。別の構成では、ファシットを、例えば、圧電式のマイクロ・アクチュエータによって、自動的に調整することができる。
レーザー・ビームとは異なって、イオン・ビームは、伝播しながら発散する。この現象によって、ターゲット上で全ビームすべてを完全に捕らえることは難しい。このようなビームは、指向性が制御されていないビームとして知られている。指向性が制御されていないイオン・ビームがターゲットを照射する領域は、イオン・ビーム伝播距離、イオン・ビームの広がり半角、および照射傾斜角によって支配される。従来のイオン源からのイオン・ビームがもし指向性が制御されていないのものなら、その幅は、通常、約200mmから250mmであろう。蒸着イオン・ターゲットの直径は、通常、約100mmから約300mmであるので、指向性が制御されていないイオン・ビームには、実際にはターゲットを照射していない部分があることがあり、したがって、それらの部分は、無駄になっていることがある。
本発明による単一のイオン源を使用すると、制御に関する問題が最小となる。しかしながら、ビーム間で常時平衡を保つことに関する厳しい要求を満たすように、それぞれの引出し器からのフラックスを同時に変えるのが望ましい。
イオン・ビームの指向性を制御することによって、約100mmから150mmの幅の中にイオン・ビームを閉じ込めることができる。つまり、イオン・ビームのすべての部分がターゲットを照射するのに利用されることになる。本明細書中において参考として援用されている国際特許出願WO98/18150には、アクセラレータ構造、または引出し器アセンブリを有するイオン・ビーム源またはイオン銃について記載がある。上記のビーム源またはイオン銃の設計によれば、イオン・ビームの指向性をセクタごとに制御して、通常の状態では蒸着ターゲットを照射しないであろうビーム領域を、好ましいターゲット領域の中心部に再び向けさせることができる。そのような引出し器アセンブリを採用することによって達成可能なビーム品質および制御性によって、ビームの焦点を合わせて特定の領域に閉じ込めるように、異なるセクタのビームが蒸着ターゲット上に「写像させる」ことが可能になる。
ビームの広がりの影響を最小とするために、国際特許出願WO98/18150に例示された引出し器アセンブリを本発明における1つまたは複数のファシットに採用できる。上記の手段によって、ビームそれぞれの指向性を制御することができる。
本装置のオペレータは、国際特許出願WO98/18150において例示されたイオン・ビーム源から入手可能な「指向性が制御された」イオン・ビームを使用して、蒸着ターゲットの表面上に2つ以上のビームの「像」を調整することができる。ビームの方向を広く調整できるので、ビームそれぞれがターゲット上の異なる位置ヒットするようにビームそれぞれの指向性を制御することができる。ビームの指向性を制御して、照射されたターゲット上に射影されたビーム像の望ましい形状を得る。重要なことは、イオン・ビームが照射するターゲット領域の間にある程度の重なりがあると、相補的な影響が見られることである。この影響によって、薄膜が蒸着されたときの不均一性が並み外れて良く改善され、これは、1つの蒸着ターゲットに向けて複数のイオン・ビームを照射することから起こる。
適切に制御され正しく指向性が制御されたビームを使用すると、並はずれて優れた蒸着薄膜の均一性をもつよう、領域を精製し、歩留まりを改善する機会が与えられる。ビームを蒸着ターゲットのいろいろな領域に置くと、蒸着を不均一にする傾向を助長する影響があることがわかっている。本発明の技法を使用すると、基板上に蒸着した薄膜の不均一性のレベルを、大きくても±0.01%、好ましくは、約±0.006%、最も好ましくは、±0.006%よりも小さくすることができる。プラズマは、d.c.(直流)またはr.f.のプラズマ発生手段のどちらかによって、導入口を通って放電槽に供給されるガスまたは蒸気から放電槽の中で発生する。通常のd.c.プラズマ発生手段は、加熱された陰極および陽極を含む低圧放電槽内において、ガスまたは蒸気からプラズマを作り出す。r.f.プラズマ発生手段は、放電槽に向けられる、通常約1MHzから約40MHzの周波数をもつ高い高周波エネルギーを利用する。発生方法がどのようなものであれ、ガスまたは蒸気から電子が取り除かれてプラズマを形成する。
イオン・ビームを形成するために、通常磁石を使用して、移動性が高いため、放出プラズマから失われやすい電子をトラップする。一般に、電子は、放電槽の壁に隣接してトラップされる。1つの構成では、複数の平行な棒磁石を、棒磁石の北極または南極が交互に放電槽に面するように、放電槽の周囲に構成する。いったんトラップされると、ファシットそれぞれに存在しているアクセラレータ・グリッド内のアパーチャまたはアパーチャ・アレイによって電子を取り除くことができる。
本装置は、真空スパッタリング装置において改善された結果を得るのに特に使用される。したがって、本発明の第2の態様によれば、基板上に多層材料を蒸着することができる真空スパッタリング装置が提供される。そのスパッタリング装置は、
真空槽と、
その真空槽内にある、少なくとも1つの蒸着ターゲットを支持するターゲット支持手段と、
その真空槽内にある、基板テーブルによって支持されるとき少なくとも1つの蒸着ターゲットからスパッタされる材料が基板上に蒸着されるようにその方向を調整された基板を支持する基板テーブルと、
蒸着ターゲットの領域それぞれを照射するように複数のイオン・ビームを真空槽に射影する構造を有する上記の第1の態様によって複数のイオン・ビームを発生する装置とを備える。
基板テーブルが回転可能であることが好ましく、本装置は基板テーブルを回転する方法を有することが望ましい。
蒸着ターゲットは、適していれば、いかなる材料からも作ることができ、最終用途に合わせて選択されるであろう。例えば、フィルタを作るためには、ターゲット材料を、Mg、Si、Ti、Ta、Nb、Hf、LrおよびMoから選択することができる。これらは、適切な元素状態、または、酸化物、フッ化物、または、他の化合物として存在できる。酸化物は、セラミック材料として存在している。ターゲット材料として使用できる他の材料には、FeMn、IrMn、およびPtMnなどの強磁性材料と、Ni55-Fe45、FeXおよびFeなどの磁気材料、Ni81Fe19などの適度の磁気モーメントを有する磁気材料、Cu、Ru、およびAlなどの非磁性材料、SiOとTaなどの誘電材料、およびZrなどのセラミック材料がある。
基板上に蒸着された薄膜の厚さは、0.5nmまたはそれ以下である。しかしながら、一般に、必要とされる厚さは、特定の材料の屈折率によって変わる。通常、薄膜の厚さが干渉厚さの4分の1である光学フィルタに適用されたときは、その厚さは、約150nmから約300nmの間の領域にある。
基板の直径が100mmのとき、使用可能な領域として、ほぼ100%に近い領域を実現できる。直径が300mmの基板の場合、使用可能な領域として、約15%から43%までの領域を実現できる。
蒸着ターゲットを照射するイオン・ビームの断面は、実質的に円形である。通常、イオン・ビームそれぞれは、蒸着ターゲットまたは基板の表面に斜めに当たる。したがって、実質的に形状が楕円となる領域を照射する。しかしながら、上述したイオン・ビームの指向性を制御して、異なった形状を有し、実質的に楕円形ではない蒸着ターゲットの領域を照射することが可能である。蒸着ターゲット上のイオン・ビームによって照射される領域は、それぞれ独立しているか、互いに、境を接しているか、または、重なり合っている。ある実施形態では、イオン・ビームが照射する総領域は、実質的に砂時計のような形状をしている。
イオン・ビームの最適な重なり度は個々のアプリケーションに左右され、照射角は、イオン・ビームの広がり、イオン・ビームの指向性の制御の程度、およびビーム伝播距離に支配される。
ターゲットが高圧イオン・ビームによって照射されるとき、特にターゲットが誘電材料であるとき、表面に電荷を蓄積できる。蓄積される電荷によってイオン・ビームが偏向される傾向があり、またアークを生じることがある。このように電荷が蓄積されるのを避けるために、電子をターゲットに供給して中和作業を実行する。電子をイオン・ビーム柱の外側からも注入できるが、イオン・ビーム柱内に電子を供給できれば、最も良い結果が得られる。したがって、本発明の好ましい構成では、本装置はさらに中和器を含むであろう。中和器はアパーチャ・アレイ構成の真中部に位置することができる。したがって、例えば、3つのアパーチャ・アレイを三角形状の配列に構成するとき、中和器をアパーチャ・アレイ構造の中心部の冗長空間に配置する。
本発明の第3の態様によれば、真空スパッタリングによって基板上に多層材料を蒸着する方法が提供され,その方法は、
a)真空槽の中に、回転可能な基板テーブルによって支持された基板と、蒸着ターゲットとを備え、基板テーブルと、基板と、蒸着ターゲットとの互いの間の方向を、蒸着ターゲットからスパッタされた材料を基板上に蒸着するようにするステップと、
b)蒸着ターゲットから材料がスパッタされるように、上述した本発明の第1の態様によるイオン・ビーム発生装置からの、蒸着ターゲットを照射する複数のイオン・ビームによってターゲットを照射するステップと、
c)蒸着ターゲットが、蒸着ターゲットを照射するイオン・ビームによって照射されているとき、基板を回転させるステップとを備える。
イオン・ビーム蒸着技法は、急速に蒸着を実現する方法でない。蒸着速度は、イオン・ビームのパワーに左右される。知られているように、イオン・ビーム電圧を約1500Vから約2000Vに増加させることによってターゲットのスパッタリング速度をぞうかすることができる。約2000Vを超えるより大きい電圧を使用することもできるが、その超過エネルギーによって、ターゲットからのスパッタリングよりはむしろ注入および/または加熱が引き起こされるので、ほとんど利点がないことが一般的に分かっている。代わって、生じた電流のレベルを高めることができる。しかしながら、マルチ・アパーチャ引出し器アセンブリから生じる利用可能な電流は、チャイルド・ラングミュアによって支配され、有限である。
本発明では、単一のイオン源は、約400mAと600mAの間の電流を生じることができる。しかしながら、本発明のイオン・ビーム源装置では、共通のプラズマ源から複数のビームを生じるので、これまで可能であったよりも、実質的により多くの電流を生じることができる。例えば、2つのアパーチャ・アレイを有する構成では、約800mAから約1000mAまでの電流がそして、3つのアパーチャ・アレイの構成では、約1200mAから約1500mAまで生じる。
引出し器内では、本発明の電極の位置決めは、精密公差を維持するように行われる必要がある。さらに、一般には、電極の表面間の分離は、設計許容値内に維持されるべきである。ある状況では、上記のパラメタが変化すれば、ビーム源が加熱されるにつれてビームの特性が変わる。これが重要な理由は、アパーチャ・アレイ内の1つまたは複数の領域においてローカルな変化が起こると大域的なビーム形状と品質を変えることができるからである。
これらの問題を克服するために、耐熱性の材料を使用してアクセラレータの電極を作る。特に、モリブデンを使用する。
実用的に利用可能な大きさの合成された総電流出力を提供するために、蒸着源は、通常約150mmである。したがって、一般には、ファシットそれぞれの中にあるアパーチャ・アレイは、直径150mmの領域内に配置される。アレイは、適切であればいかなる形状でもよいが、一般には円形である。
より広い領域を使用する場合、電極分離を維持するのはむつかしい。これらは、引出し領域において追加の支持体と分離器を使用して対処することができる。しかしながら、電極相互間、グリッド相互間の高電圧絶縁体を確実に保護するよう注意が必要である。
好ましい構成では、通常150mmより大きくなく、個々のアレイ内において静電気による指向性の制御が行われている標準的な全体設計のマルチアレイ・アセンブリが使用される。
ある好ましい構成では、本発明の能力によって、プラズマ発生アセンブリの前面によって表される平面に関してファシットそれぞれを調整することが可能になることは重要である。この機械的な調整を利用して、コースの方向を制御し、上述のように指向性を制御する。このとき、要素ごとに微妙に制御することが可能であり、また、傾斜による影響が補償される。
ここでは、本発明が明確に理解され、容易に実施されるように、添付の図を参照し実施例を挙げて、本発明の好ましい実施形態について記述する。
本明細書においては、方向(例えば、上、下、前、および後)に関する参照が、本装置の特徴の相対的かつ空間的な構成を記述する目的のためになされているが、いかなる意味においても、制限することを意図したものではない。
当業者の間では理解されていることだが、各図は、単なる概要図に過ぎず、また真空ポンプ、制御バルブ、圧力センサ、フラックス・シャイパなどのさらなる設備は市販の装置においても要求されるものである。そのような付属設備は本発明の一部を形成するものではなく、本技術分野での従来からの習慣に従うものである。
図を参照すると、特に、図の中の図1を参照すると、一般に1として表された、複数のイオン・ビームを発生するイオン・ビーム発生装置が示されている。装置1は、共通のプラズマ・ボリュームを閉じ込める放電槽2を備える。その放電槽の圧力は、通常、約10−4Pa(10−5ミリバール)から約10−2Pa(10−3ミリバール)の範囲に維持される。放電槽はプラズマ閉じ込め容器3によって定義され、その周辺には、プラズマが形成された結果放電槽2内に放出されるイオンをトラップする多極磁気手段4が配置されている。上記磁気手段4は、通常複数の棒磁石を備える。ある構成では、極性が交互に変わる、複数の比較的長い棒磁石を使用して、N、Sサイクルが1つの軸に沿ってのみ発生する。別の構成では、「チェッカーボード」構成が使用される。その構成では、より短い磁石が使用され、N、Sサイクルが直交した2つの軸がなす平面上を広がる。
r.f.コイル手段5によって、r.f.パワーが、プラズマ閉じ込め容器3の後壁に取り付けられ誘電r.f.パワー・カップリング・ウインドー6を経由して放電槽2に供給される。
プラズマ閉じ込め容器3の前壁には、3つのファシット8a、8bおよび8cがある(図2参照)。3つのファシットそれぞれは、放電槽2内に形成されたプラズマからイオンを引出し、イオン・ビームの形でプラズマ閉じ込め容器3から出てくるイオンを加速する引出し手段7を有する。引出し手段7は、複数の合成グリッド構造を備える。それぞれのグリッド構造10は、国際特許出願WO98/18150に記載されているように、互い近接する複数のマルチアパーチャ・グリッドを有する。したがって、複数のイオン・ビームがイオン引出し手段7それぞれから放出されて、イオン・ビーム柱を形成する。ファシット8は、ファシットから放出されるイオン・ビームの角度調整を可能にする旋回マウント(図示せず)上に位置する。したがって、個々のイオン・ビームそれぞれの角度調整を行うことによって、イオン・ビーム柱の形状と方向を操作できる。
複数のファシット8がプラズマ閉じ込め容器3の前壁に配置されるとき、当然、ファシット8の間の中心点に余剰空間が生じる。中和器9は、プラズマ閉じ込め容器3の前壁に位置する。中和器9によって、ターゲットの表面に電子が供給される。中和器は、複数のファシット8に対していかなる位置にも設置できるが、電子ビームが、ファシット8から放射されるイオン・ビーム柱の境界内に放出されるように設置することが好ましい。
イオン・ビーム発生装置1が真空スパッタリング装置内に使用されるとき、アルゴンなどの適切なガスが、ガス導入手段(図示せず)を経由して放電槽2に導入される。したがって、プラズマが、r.f.パワーをr.f.ソース手段5からガスに供給することによって形成される。通常、プラズマは放電槽2内に閉じ込められる。プラズマの一部は、ファシット8a、8bおよび8cそれぞれのイオン・ビーム引出し手段7に近接している。イオン・ビーム引出し手段7それぞれには、イオンを放電槽2からグリッド10に引込み、そのグリッドを通してイオンを加速する複数の合成グリッド構造10が備えられている。この方法によって、複数のイオン・ビーム柱が、イオン・ビーム発生装置1から単一のスパッタターゲットに向けられる。
本発明の方法は、上記のフィルタの形成に特に適している。
本発明によるイオン・ビーム源装置の断面の概要図である。 図1の装置の前面の概要図である。

Claims (10)

  1. 複数のイオン・ビームを発生する装置であって、
    プラズマ閉じ込め容器によって定義される、槽内にプラズマを発生する放電槽と、
    前記放電槽の前壁上に位置する複数のファシットとを備え、
    前記ファシットのそれぞれは、個別に前記放電槽内の前記プラズマからイオン・ビーム中のイオンを引出す加速および引出し手段を備えることを特徴とする装置。
  2. 前記複数のファシットは、2つのファシットを含むものであり、当該各ファシット毎にイオン・ビームを引き出すアクセラレータが含まれていることを特徴とする請求項1に記載の装置
  3. 前記複数のファシットは、少なくとも3つのファシットを含むものであり、当該各ファシット毎にイオン・ビームを引き出すアクセラレータが含まれていることを特徴とする請求項1に記載の装置
  4. 前記ファシットそれぞれが、前記イオン・ビームそれぞれが複数のビームレットからなるようにアパ−チャ・アレイを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記ファシットそれぞれが前記放電槽上に回動自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の装置。
  6. さらに、r.f.プラズマ発生手段を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の装置
  7. 基板上に多層材料を蒸着することができる真空スパッタリング装置であって、前記装置は、
    真空槽と
    前記真空槽内にあって、少なくとも1つの蒸着ターゲットを支持するターゲット支持手段と
    前記真空槽内にあって、基板が基板テーブルによって支持されるとき、前記少なくとも1つの蒸着ターゲットからスパッタされる材料が前記基板上に蒸着されるようにその方向を調整された前記基板を支持する前記基板テーブルと
    前記蒸着ターゲットの領域それぞれを照射するように複数のイオン・ビームを前記真空槽に射影する構成を有する請求項1から6のいずれか1項に記載の複数のイオン・ビームを発生する装置とを備えることを特徴とする装置
  8. 前記基板テーブルが回転可能であり、また、前記装置が前記基板テーブルを回転させる手段を有することを特徴とする請求項7に記載の装置
  9. さらに中和器を有することを特徴とする請求項7または8に記載の装置
  10. 真空スパッタリングによって基板上に多層材料を蒸着する方法であって、前記方法が、
    ) 真空槽の中に、回転可能な基板テーブルによって支持された基板と、蒸着ターゲットとを備え、前記基板テーブルと、前記基板と、前記蒸着ターゲットとの互いの間の方向を、前記蒸着ターゲットからスパッタされた材料を前記基板上に蒸着するようにするステップと
    ) 前記蒸着ターゲットから材料がスパッタされるように、請求項1から6のいずれか1項に記載のイオン・ビーム発生装置からの、蒸着ターゲットを照射する複数のイオン・ビームによって前記ターゲットを照射するステップと
    ) 前記蒸着ターゲットが、前記蒸着ターゲットを照射するイオン・ビームによって照射されているとき、前記基板を回転させるステップとを備えることを特徴とする方法。
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