JP2661675B2 - 太陽電池およびその製造方法 - Google Patents

太陽電池およびその製造方法

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JP2661675B2 JP6156984A JP15698494A JP2661675B2 JP 2661675 B2 JP2661675 B2 JP 2661675B2 JP 6156984 A JP6156984 A JP 6156984A JP 15698494 A JP15698494 A JP 15698494A JP 2661675 B2 JP2661675 B2 JP 2661675B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は太陽光を利用して発電を
行なう太陽電池に関し、特に結晶シリコンを発電層とす
電力用の太陽電池に関する。
【0002】
【従来の技術】結晶シリコンを発電層とする電力用高効
率の太陽電池は、一般に結晶シリコン基板とは逆の導電
型を形成するドーパントを800℃程度の温度で結晶シ
リコン基板の一表面から熱拡散させる手法によってpn
接合を形成し、製造される。また、結晶シリコン基板の
裏面側に結晶シリコン基板と同一の導電型であってより
高濃度ドープの裏面コンタクト層を形成する場合にも、
ドーパントの熱拡散が主に用いられる。このようにして
製造される結晶シリコン太陽電池はドーピングプロファ
イルの最適化および表面パッシベーション技術の向上に
よって高性能化し、23%を超える変換効率も報告され
ている。しかし、電力用太陽電池は高効率であるほどコ
スト的に有利であり、一層の変換効率の向上が望まれ
る。このような高効率電力用結晶シリコン太陽電池の性
能制限要因は主にオーミックコンタクト電極部のキャリ
ヤ再結合であり、一層の変換効率の向上のためには、キ
ャリヤ再結合に対する対策が必要となる。このような対
策として、多結晶シリコンをエミッター等に用いる検討
がなされている。この一般的な方策は、例えば1990
年のプロシーディングス・オブ・IEEE・フォトボル
タイック・スペシャリスト・コンファレンスの245ペ
ージに記載されているように、結晶シリコン基板と多結
晶シリコンとの界面に15Å程度の酸化シリコン膜を形
成し、この酸化シリコン膜を部分的に破壊した接合を用
いるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような太
陽電池においては、電極側への少数キャリヤの拡散の抑
制効果は認められるが、直列抵抗の増大するという大き
な問題を伴う。
【0004】したがって、本発明の第一の目的は、直列
抵抗の増大が少なく、かつ電極側への少数キャリヤの拡
散を抑制しオーミックコンタクト電極部のキャリヤ再結
合を低減するコンタクト構造によって、電力用結晶シリ
コン太陽電池をさらに高効率にすることにあり、本発明
の第二の目的は、かかる高効率電力用結晶シリコン太陽
電池の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的は、 (1)一導電型の結晶シリコン基板の少なくとも一表面
多結晶シリコン層を形成してなる太陽電池において、
上記多結晶シリコン層の85%以上が〈111〉配向を
なし、上記多結晶シリコン層中のドーパントが上記結晶
シリコン基板内に50〜1000Åの深さに拡散した拡
散層が形成され、かつ上記多結晶シリコン層と上記結晶
シリコン基板との界面に上記多結晶シリコン層中のドー
パントが蓄積された高濃度拡散層が形成されている構成
とすることによって、 (2)より好ましくは、上記多結晶シリコン層が多層構
造を有し、上記多結晶シリコン層間に高濃度拡散層が存
在する構成とすることによって、 (3)さらに好ましくは、上記多結晶シリコン層と電極
との界面に上記多結晶シリコン層中のドーパントが蓄積
された高濃度拡散層が形成されている構成とすることに
よって、 (4)またさらに好ましくは、上記多結晶シリコン層
接する上記結晶シリコン基板の面が〈100〉面である
構成とすることによって、 (5)より具体的には、上記多結晶シリコン層がエミッ
ターを構成する構造とすることによって、 (6)およびあるいは、上記多結晶シリコン層が裏面コ
ンタクト層を構成する構造とすることによって達成され
る。
【0006】上記第二の目的は、 (7)上記の太陽電池の製造方法であって、ドーパント
化合物ガスを含有するシリコン水素化物を原料ガスとす
る化学蒸着法で非結晶性膜を形成し、所望のパターン形
状に加工した後、加熱結晶化させて上記多結晶シリコン
を形成する製造方法によって、 (8)より好ましくは、上記非結晶性膜の成長の前、後
の少なくとも一方に上記シリコン水素化物を成長室に供
給せず上記ドーパント化合物ガスを成長室に供給する製
造方法によって、 (9)さらに好ましくは、上記非結晶性膜の成長時に少
なくとも一度上記シリコン水素化物を成長室に供給せず
上記ドーパント化合物ガスを成長室に供給する製造方法
によって、 (10)またさらに好ましくは、上記シリコン水素化物
としてジシランあるいは高次シランを用いる製造方法に
よって達成される。
【0007】
【作用】本発明において、 (1)一導電型の結晶シリコン基板の少なくとも一表面
多結晶シリコン層を形成してなる太陽電池において、
多結晶シリコン層の85%以上が〈111〉配向をな
し、多結晶シリコン層中のドーパントが結晶シリコン基
板内に50〜1000Åの深さに拡散した拡散層が形成
され、かつ多結晶シリコン層と結晶シリコン基板との界
面に多結晶シリコン層中のドーパントが蓄積された高濃
度拡散層が形成されている構成では、多結晶シリコン層
と結晶シリコン基板との界面に比較的厚い酸化シリコン
膜が存在しないから、この部分の直列抵抗が問題になら
ないとともに、高濃度拡散層が少数キャリヤの電極側へ
の拡散を抑制する障壁を形成する。このような良好な
面は多結晶シリコン層の85%以上が〈111〉配向を
なす場合に得られるが、その理由は多結晶シリコン層
の粒界が少なくなるためと判断される。また、拡散層の
厚さが50Å未満の場合は、この界面でのキャリヤの再
結合が多くなり、良好な結果が得られない。また、拡散
層の厚さが1000Åより大きい場合には、拡散層内で
のキャリヤの再結合が多くなり、良好な結果が得られな
い。
【0008】(2)多結晶シリコン層が多層構造を有
し、多結晶シリコン層間に高濃度拡散層が存在する構成
とすると、少数キャリヤの電極側への拡散を抑制する障
壁が多重に形成される。
【0009】(3)多結晶シリコン層と電極との界面に
多結晶シリコン層中のドーパントが蓄積された高濃度拡
散層が形成されている構成とすると、直列抵抗が一層低
減できる。
【0010】(4)多結晶シリコン層に接する結晶シリ
コン基板の面が〈100〉面であり、多結晶シリコンの
〈111〉配向面に接する構成とすると、望ましい界面
が得られるが、この場合多結晶シリコン層がエピタキシ
ャル成長し、界面を乱すことがない。
【0011】(5)太陽電池の特性としては、多結晶シ
リコン層がエミッターを構成する構造とする場合に特に
良好な結果が得られるが、これは太陽電池の特性が主に
エミッター側の接合特性によって支配されるためであ
る。
【0012】(6)ただし、多結晶シリコン層が裏面コ
ンタクト層を構成する構造とする場合も、少数キャリヤ
の電極側への拡散を抑制することができる。
【0013】(7)上記の太陽電池の製造方法であっ
て、ドーパント化合物ガスを含有するシリコン水素化物
を原料ガスとする化学蒸着法で非結晶性膜を形成し、所
望のパターン形状に加工した後、加熱結晶化させて多結
晶シリコン層を形成する製造方法によって、結晶シリコ
ン基板との界面が平坦で、粒径が大きく粒界が少ない
〈111〉配向の多結晶シリコンが得られる。特に、非
結晶性膜を小さなコンタクト形状に加工してから加熱結
晶化を行なうことによって粒径が大きく粒界が少ない多
結晶シリコンが得られる。
【0014】(8)非結晶性膜の成長の前、後の少なく
とも一方にシリコン水素化物を成長室に供給せずドーパ
ント化合物ガスを成長室に供給したときには、少数キャ
リヤの電極側への拡散を抑制する障壁が高くなり、直列
抵抗が低減する。
【0015】(9)非結晶性膜の成長時に少なくとも一
度シリコン水素化物を成長室に供給せずドーパント化合
物ガスを成長室に供給したときには、少数キャリヤの電
極側への拡散を抑制する障壁が多段に形成される。この
プロセスは単に非結晶性膜の成長を中断し、この中断時
に成長表面を不活性ガスにさらすプロセスと比較すると
格段に良好な結果が得られる。これは少数キャリヤの電
極側への拡散を抑制する障壁が高くなるためであると判
断される。
【0016】(10)シリコン水素化物としてジシラン
あるいは高次シランを用いたときには、モノシランを用
いた場合に比較して、結晶シリコン基板との界面が平坦
で、粒径が大きく粒界が少ない〈111〉配向の多結晶
シリコンが得られる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1および図2に
よって説明する。
【0018】図1は本発明の一実施例の電力用の太陽電
の構成を示す断面図である。図に示すように、〈10
0〉配向のp型結晶シリコン基板1の光入射側にn拡散
層2が形成され、パッシベーション酸化シリコン膜3、
4が形成され、光入射側の酸化シリコン膜3、4にコン
タクトホールが形成され、酸化シリコン膜3のコンタク
トホール部にn+拡散層10、n型高濃度拡散層5、n+
多結晶シリコン層6、n型高濃度拡散層7、n+多結晶
シリコン層8、n型高濃度拡散層9が形成され、n +
結晶シリコン層6、8は粒径が大きく、n+多結晶シリ
コン層6、8は85%以上が〈111〉配向をしてい
る。また、酸化シリコン膜4のコンタクトホール部にp
+拡散層16、p型高濃度拡散層11、p+多結晶シリコ
ン層12、p型高濃度拡散層13、p+多結晶シリコン
層14、p型高濃度拡散層15が形成され、p + 多結晶
シリコン層12、14は粒径が大きく、p+多結晶シリ
コン層12、14は85%以上が〈111〉配向をして
いる。また、グリッド電極17、裏面電極18が形成さ
れ、反射防止膜19が形成されている。
【0019】この太陽電池においては、n+多結晶シリ
コン層6とp型結晶シリコン基板1との界面に比較的厚
い酸化シリコン膜が存在しないから、この部分の直列抵
抗が問題にならないとともに、図2に示すように、n型
高濃度拡散層5、7、9によって価電子帯端に正孔に対
する局所的ポテンシャルピークが形作られ、ポテンシャ
ルピークは正孔の電極側への拡散を抑制する多重の障壁
を形成し、しかもn+多結晶シリコン層6、8は粒径が
大きいから、n+多結晶シリコン層6、8に粒界が少な
く、またn+多結晶シリコン層6、8は85%以上が
〈111〉配向をしているので、電極表面における再結
合電流が低減され、またn+拡散層10がp型結晶シリ
コン基板1の内部まで侵入しているから、p型結晶シリ
コン基板1とn+多結晶シリコン層6との界面はn+層内
に位置し、界面欠陥によるキャリヤ再結合が防止される
ので、発電性能を向上することができる。また、n+
結晶シリコン層8とグリッド電極17との界面にn型
濃度拡散層9が存在するから、直列抵抗を一層低減する
ことができるので、発電性能をさらに向上することがで
きる。また、n+多結晶シリコン層6に接するp型結晶
シリコン基板1の面が〈100〉面であり、多結晶シリ
コンの〈111〉配向面に接する構成としているから、
望ましい界面が得られ、この場合n+多結晶シリコン層
6がエピタキシャル成長し、界面を乱すことがないの
で、発電性能をさらに向上することができる。また、p
型結晶シリコン基板1の光入射面側にn拡散層2が形成
されているから、面方向の電子の集電性能を高められ、
直列抵抗が低下するとともに、酸化シリコン膜3による
パッシベーション性能が高められる。また、裏面コンタ
クト側においても、p+多結晶シリコン層12とp型結
晶シリコン基板1との界面に比較的厚い酸化シリコン膜
が存在しないから、この部分の直列抵抗が問題にならな
いとともに、図2に示すように、p型高濃度拡散層
1、13、15によって導電帯端に電子に対する局所的
ポテンシャルピークが形作られ、このポテンシャルピー
クは電子の電極側へ拡散を抑制する多重の障壁を形成
し、しかもp+多結晶シリコン層12、14は粒径が大
きいから、p+多結晶シリコン層12、14に粒界が少
なく、またp+多結晶シリコン層12、14は85%以
上が〈111〉配向をしているので、電極表面における
再結合電流が低減され、またp+拡散層16がp型結晶
シリコン基板1の内部まで侵入しているから、p型結晶
シリコン基板1とp+多結晶シリコン層14との界面は
+層内に位置し、界面欠陥によるキャリヤ再結合が防
止されるので、発電性能を向上することができる。ま
た、p+多結晶シリコン層14と裏面電極18との界面
にp型高濃度拡散層15が存在するから、直列抵抗が一
層低減できるので、発電性能をさらに向上することがで
きる。また、p+多結晶シリコン層12に接するp型結
晶シリコン基板1の面が〈100〉面であり、多結晶シ
リコンの〈111〉配向面に接する構成としているか
ら、望ましい界面が得られ、この場合p+多結晶シリコ
ン層12がエピタキシャル成長し、界面を乱すことがな
いから、発電性能をさらに向上することができる。
【0020】つぎに、本発明に係る太陽電池の製造方
法、すなわち図1に示した太陽電池の製造方法について
説明する。まず、〈100〉配向のp型結晶シリコン基
板1の光入射表面の電極形成部を除いた部分にアルカリ
エッチング等によって凹凸(図示せず)を設けた後、リ
ン拡散によってn拡散層2を形成する。つぎに、熱酸化
によりパッシベーション酸化シリコン膜3、4を形成す
る。つぎに、光入射側の酸化シリコン膜3にコンタクト
ホールを形成し、フッ化水素酸水溶液によってコンタク
トホール部の自然酸化シリコン膜を除去した後、フォス
フィンを添加したジシランを原料ガスとする化学蒸着法
で光入射面にリンを含有する非結晶性シリコン膜を形成
するが、非結晶性シリコン膜の成長前、非結晶性シリコ
ン膜の成長の途中および非結晶性シリコン膜の成長後に
ジシランを供給せずにフォスフィンのみを供給して化学
蒸着する。以上の非結晶性シリコン膜の成長は500〜
550℃の温度で行ない、非結晶性シリコン膜中のリン
濃度は4×1020/cm3程度とする。つぎに、非結晶
性シリコン膜を所望の形状に加工したのち、不活性ガス
雰囲気中、750℃で1時間程度熱処理すると、非結晶
性シリコン膜は結晶化し、n+多結晶シリコン層6、8
が得られるが、同時にp型結晶シリコン基板1内にn+
拡散層10が300Å程度形成される。また、n+多結
晶シリコン層6、8の両端および内部にリンが蓄積した
n型高濃度拡散層5、7、9が形成される。このように
形成したn+多結晶シリコン層6、8は粒径が大きく、
+多結晶シリコン層6、8は85%以上が〈111〉
配向をしている。また、裏面コンタクト側も同様なプロ
セスで作成することができる。すなわち、裏面の酸化シ
リコン膜4にコンタクトホールを形成し、フッ化水素酸
水溶液によってコンタクトホール部の自然酸化シリコン
膜を除去した後、ボロンを含有する非結晶性シリコン膜
をジボランを添加したジシランを原料ガスとする化学蒸
着法で形成するが、非結晶性シリコン膜の成長前、非結
晶性シリコン膜の成長の途中および非結晶性シリコン膜
の成長後に、ジシランを供給せずにジボランのみを供給
して化学蒸着する。ついで、非結晶性シリコン膜を所望
の形状に加工した後、加熱結晶化してp+多結晶シリコ
ン層12、14を得る。この時、同時にp型結晶シリコ
ン基板1内にp+拡散層16が形成される。また、p+
結晶シリコン層12、14の両端および内部にボロンが
蓄積したp型高濃度拡散層11、13、15が形成され
る。このように形成したp+多結晶シリコン層12、1
4は粒径が大きく、p+多結晶シリコン層12、14は
85%以上が〈111〉配向をしている。以上のように
各層を形成した後、グリッド電極17および裏面電極1
8を形成し、反射防止膜19を形成する。
【0021】この太陽電池の製造方法においては、p型
結晶シリコン基板1との界面が平坦で、粒径が大きく粒
界が少ない〈111〉配向の多結晶シリコンが得られる
から、発電性能を向上することができる。また、非結晶
性シリコン膜の成長の前、後にジシランを成長室に供給
せずフォスフィンのみを成長室に供給しているから、少
数キャリヤの電極側への拡散を抑制する障壁が高くな
り、また直列抵抗が低減するから、発電性能をさらに向
上することができる。また、非結晶性シリコン膜の成長
時にジシランを成長室に供給せずフォスフィンのみを成
長室に供給しているから、少数キャリヤの電極側への拡
散を抑制する障壁が多段に形成されるので、発電性能を
さらに向上することができる。また、シリコン水素化物
としてジシランを用いているから、モノシランを用いた
場合に比較して、p型結晶シリコン基板1との界面が平
坦で、粒径が大きく粒界が少ない〈111〉配向の多結
晶シリコンが得られるから、発電性能をさらに向上する
ことができる。
【0022】なお、上述実施例においては、p型結晶シ
リコン基板1の両面にそれぞれ + 多結晶シリコン層
6、8、p + 多結晶シリコン層12、14を形成した
が、p型結晶シリコン基板1の片面にのみ多結晶シリコ
ン層を形成してもよい。また、上述実施例においては、
+ 多結晶シリコン層6、8、p + 多結晶シリコン層1
2、14を多層構造としたが、多結晶シリコン層を多層
構造にしなくともよい。また、上述実施例においては、
+多結晶シリコン層6、8間にn型高濃度拡散層7を
設け、p+多結晶シリコン層12、14間にp型高濃度
拡散層13を設けたが、多結晶シリコン層中にドーパン
ト濃度ピークが存在するようにすればよい。また、上述
実施例においては、n+多結晶シリコン層8とグリッド
電極17との界面にn型高濃度拡散層9を形成し、p+
多結晶シリコン層14と裏面電極18との界面にp型
濃度拡散層15を形成したが、多結晶シリコン層と電極
との界面に高濃度拡散層を形成しなくともよい。また、
上述実施例においては、シリコン水素化物としてジシラ
ンを用いたが、シリコン水素化物として高次シランを用
いてもよい。
【0023】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、 (1)多結晶シリコン層と結晶シリコン基板との界面の
直列抵抗が問題にならないとともに、高濃度拡散層が少
数キャリヤの電極側への拡散を抑制する障壁を形成する
から、電極表面における再結合電流が低減されるので、
発電性能を向上することができる。
【0024】(2)多結晶シリコン層が多層構造を有
し、多結晶シリコン層間に高濃度拡散層が存在する構成
とすると、少数キャリヤの電極側への拡散を抑制する障
壁が多重に形成されるから、電極まで拡散する少数キャ
リヤの数は大幅に減少し、電極部のキャリヤ再結合を大
幅に減らすことができる。
【0025】(3)多結晶シリコン層と電極との界面に
多結晶シリコン層中のドーパントが蓄積された高濃度拡
散層が形成されている構成とすると、直列抵抗が一層低
減できるから、発電性能をさらに向上することができ
る。
【0026】(4)多結晶シリコン層に接する結晶シリ
コン基板の面が〈100〉面であり、多結晶シリコンの
〈111〉配向面に接する構成とすると、望ましい界面
が得られるが、この場合多結晶シリコン層がエピタキシ
ャル成長し、界面を乱すことがないから、発電性能をさ
らに向上することができる。
【0027】(5)太陽電池の特性としては、多結晶シ
リコン層がエミッターを構成する構造とする場合に特に
良好な結果が得られる。
【0028】(6)ただし、多結晶シリコン層が裏面コ
ンタクト層を構成する構造とする場合も、少数キャリヤ
の電極側への拡散を抑制することができるから、太陽電
池の特性が向上する。
【0029】(7)上記の太陽電池の製造方法であっ
て、ドーパント化合物ガスを含有するシリコン水素化物
を原料ガスとする化学蒸着法で非結晶性膜を形成し、所
望のパターン形状に加工した後、加熱結晶化させて多結
晶シリコン層を形成する製造方法によって、結晶シリコ
ン基板との界面が平坦で、粒径が大きく粒界が少ない
〈111〉配向の多結晶シリコンが得られるから、発電
性能を向上することができる。
【0030】(8)非結晶性膜の成長の前、後の少なく
とも一方にシリコン水素化物を成長室に供給せずドーパ
ント化合物ガスを成長室に供給したときには、少数キャ
リヤの電極側への拡散を抑制する障壁が高くなり、直列
抵抗が低減するから、発電性能をさらに向上することが
できる。
【0031】(9)非結晶性膜の成長時に少なくとも一
度シリコン水素化物を成長室に供給せずドーパント化合
物ガスを成長室に供給したときには、少数キャリヤの電
極側への拡散を抑制する障壁が多段に形成されるから、
発電性能をさらに向上することができる。
【0032】(10)シリコン水素化物としてジシラン
あるいは高次シランを用いたときには、モノシランを用
いた場合に比較して、結晶シリコン基板との界面が平坦
で、粒径が大きく粒界が少ない〈111〉配向の多結晶
シリコンが得られるから、発電性能をさらに向上するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電力用の太陽電池の構成を
示す断面図である。
【図2】図1に示した太陽電池の平衡状態のバンドダイ
アグラムを模式的に示す図である。
【符号の説明】
1…p型結晶シリコン基板 5…n型高濃度拡散層 6…n+多結晶シリコン層 7…n型高濃度拡散層 8…n+多結晶シリコン層 9…n型高濃度拡散層 10…n+拡散層 11…p型高濃度拡散層 12…p+多結晶シリコン層 13…p型高濃度拡散層 14…p+多結晶シリコン層 15…p型高濃度拡散層 16…p+拡散層 17…グリッド電極 18…裏面電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 寛之 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 蕨迫 光紀 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 筒井 謙 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所 日立研究所内 (72)発明者 村松 信一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所 日立研究所内 (56)参考文献 特開 平5−48124(JP,A) 特開 平4−274374(JP,A)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一導電型の結晶シリコン基板の少なくとも
    一表面に多結晶シリコン層を形成してなる太陽電池にお
    いて、上記多結晶シリコン層の85%以上が〈111〉
    配向をなし、上記多結晶シリコン層中のドーパントが上
    記結晶シリコン基板内に50〜1000Åの深さに拡散
    した拡散層が形成され、かつ上記多結晶シリコン層と上
    記結晶シリコン基板との界面に上記多結晶シリコン層
    のドーパントが蓄積された高濃度拡散層が形成されてい
    ることを特徴とする太陽電池。
  2. 【請求項2】上記多結晶シリコン層が多層構造を有し、
    上記多結晶シリコン層間に高濃度拡散層が存在すること
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
  3. 【請求項3】上記多結晶シリコン層と電極との界面に上
    多結晶シリコン層中のドーパントが蓄積された高濃度
    拡散層が形成されていることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の太陽電池。
  4. 【請求項4】上記多結晶シリコン層に接する上記結晶シ
    リコン基板の面が〈100〉面であることを特徴とする
    請求項1、2または3に記載の太陽電池。
  5. 【請求項5】上記多結晶シリコン層がエミッターを構成
    することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記
    載の太陽電池。
  6. 【請求項6】上記多結晶シリコン層が裏面コンタクト層
    を構成することを特徴とする請求項1ないし5のいずれ
    かに記載の太陽電池。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6のいずれかに記載の太陽
    電池を製造する方法において、ドーパント化合物ガスを
    含有するシリコン水素化物を原料ガスとする化学蒸着法
    で非結晶性膜を形成し、所望のパターン形状に加工した
    後、加熱結晶化させて上記多結晶シリコン層を形成する
    ことを特徴とする太陽電池の製造方法。
  8. 【請求項8】上記非結晶性膜の成長の前、後の少なくと
    も一方に上記シリコン水素化物を成長室に供給せず上記
    ドーパント化合物ガスを成長室に供給することを特徴と
    する請求項7に記載の太陽電池の製造方法。
  9. 【請求項9】上記非結晶性膜の成長時に少なくとも一度
    上記シリコン水素化物を成長室に供給せず上記ドーパン
    ト化合物ガスを成長室に供給することを特徴とする請求
    項7または8に記載の太陽電池の製造方法。
  10. 【請求項10】上記シリコン水素化物としてジシランあ
    るいは高次シランを用いることを特徴とする請求項7、
    8または9に記載の太陽電池の製造方法。
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