JP2661251B2 - 回転電極式粉末製造装置 - Google Patents
回転電極式粉末製造装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、Ti、Zr等、通常のガス、水を用いるアト
マイズ法が適用困難な金属の粉末を製造する回転電極式
粉末製造装置に関する。
マイズ法が適用困難な金属の粉末を製造する回転電極式
粉末製造装置に関する。
[従来の技術] 従来、この種の粉末を製造する装置としては、粉末の
原料金属を略円柱状に形成してなるビレットを、真空チ
ャンバー(以下、チャンバーと略称する。)内の回転軸
に装着してその軸線回りに高速回転させつつ、ビレット
をその先端面と対向するプラズマトーチとの間に生じせ
しめられるプラズマアーク熱で軸方向に溶解し、この溶
融金属を遠心力で飛散させて粉末とするいわゆる回転電
極式粉末製造装置が用いられていた。
原料金属を略円柱状に形成してなるビレットを、真空チ
ャンバー(以下、チャンバーと略称する。)内の回転軸
に装着してその軸線回りに高速回転させつつ、ビレット
をその先端面と対向するプラズマトーチとの間に生じせ
しめられるプラズマアーク熱で軸方向に溶解し、この溶
融金属を遠心力で飛散させて粉末とするいわゆる回転電
極式粉末製造装置が用いられていた。
このような回転電極式粉末製造装置(以下、粉末製造
装置と略称する)の内、特に小径ビレットの溶解を対象
としたものでは、チャンバー内にモータを組み込んで回
転軸とモータ軸とを直結させ、ビレットを30000r.p.m.
程度の高速で安定的に回転させるものが実用化されてい
る。
装置と略称する)の内、特に小径ビレットの溶解を対象
としたものでは、チャンバー内にモータを組み込んで回
転軸とモータ軸とを直結させ、ビレットを30000r.p.m.
程度の高速で安定的に回転させるものが実用化されてい
る。
これに対して、大径のピレットに適用されるもので
は、チャンバーの外部にモータを設ける一方でチャンバ
ー内に増速機構を配設し、このモータを比較的低い回転
数で駆動させて増速機に伝達し、この後、増速機で増速
して回転軸を高速回転させるようになっている。
は、チャンバーの外部にモータを設ける一方でチャンバ
ー内に増速機構を配設し、このモータを比較的低い回転
数で駆動させて増速機に伝達し、この後、増速機で増速
して回転軸を高速回転させるようになっている。
これは、大径ビレットの溶解に伴う高負荷に見合った
大出力モータの軸受が潤滑等の問題から真空中で使用で
きないこと、また、チャンバー外で増速を行うとチャン
バーを貫く軸のシールに完全を期し難いこと、及び、真
空状態で高負荷に見合った大電流をモータを供給する
と、ブラシ部あるいはロータとステータ間においてアー
ク放電が生じ、モータ寿命が著しく損なわれるためであ
る。
大出力モータの軸受が潤滑等の問題から真空中で使用で
きないこと、また、チャンバー外で増速を行うとチャン
バーを貫く軸のシールに完全を期し難いこと、及び、真
空状態で高負荷に見合った大電流をモータを供給する
と、ブラシ部あるいはロータとステータ間においてアー
ク放電が生じ、モータ寿命が著しく損なわれるためであ
る。
[発明が解決しようとする課題] ところで、上述した従来の粉末製造装置で粉末を製造
する際、ビレットの溶解が均一に進行することはまれ
で、ビレットは、その端面が王冠のごとく不均一に溶解
してゆくことが多い。このような場合には、溶解金属が
部分的に飛散してビレット軸線回りの重量バランスが崩
れるために振動の発生が避けられず、この結果ピレット
回転数を下げる等の処置を施す必要が生じて、製造され
る粉末の粒径が不均一になるなどの不具合が生じること
があった。
する際、ビレットの溶解が均一に進行することはまれ
で、ビレットは、その端面が王冠のごとく不均一に溶解
してゆくことが多い。このような場合には、溶解金属が
部分的に飛散してビレット軸線回りの重量バランスが崩
れるために振動の発生が避けられず、この結果ピレット
回転数を下げる等の処置を施す必要が生じて、製造され
る粉末の粒径が不均一になるなどの不具合が生じること
があった。
また、プラズマアークによる連続的な加熱によってビ
レット先端部に軸方向の温度勾配が生じるため、ビレッ
ト表面の溶融層の下に強度が低く変形性に富む半溶融層
が発生することがある。この場合には、半溶融層が遠心
力で大きく変形して重量バランスがさらに悪化し、とき
には、部分的に塊状の未溶解金属の脱落が発生して極端
なアンバランスが生じ、この結果、激しい振動が起こっ
て粉末製造の停止を余儀なくされることもあった。
レット先端部に軸方向の温度勾配が生じるため、ビレッ
ト表面の溶融層の下に強度が低く変形性に富む半溶融層
が発生することがある。この場合には、半溶融層が遠心
力で大きく変形して重量バランスがさらに悪化し、とき
には、部分的に塊状の未溶解金属の脱落が発生して極端
なアンバランスが生じ、この結果、激しい振動が起こっ
て粉末製造の停止を余儀なくされることもあった。
さらに、上述した従来の粉末製造装置のようにモータ
をチャンバー外に設けているものでは、ビレット回転軸
とモータ軸との間にギヤ等の種々の構成要素が介在され
るために、駆動系全体の剛性が低下せざるを得ない。こ
のため、上述の溶解過程で発生する振動が一層増幅さ
れ、軸受やギヤ等の破損を招くのみならず、振動周波数
が駆動系の固有振動数と一致したような場合には回転軸
の湾曲などを含めた修復不可能な致命的破損が生じるこ
とがあった。
をチャンバー外に設けているものでは、ビレット回転軸
とモータ軸との間にギヤ等の種々の構成要素が介在され
るために、駆動系全体の剛性が低下せざるを得ない。こ
のため、上述の溶解過程で発生する振動が一層増幅さ
れ、軸受やギヤ等の破損を招くのみならず、振動周波数
が駆動系の固有振動数と一致したような場合には回転軸
の湾曲などを含めた修復不可能な致命的破損が生じるこ
とがあった。
この発明は、このような背景の下になされたもので、
ビレット溶解中の振動を有効に抑制して、高速で安定的
に粉末製造を行い得る粉末製造装置を提供することを目
的とする。
ビレット溶解中の振動を有効に抑制して、高速で安定的
に粉末製造を行い得る粉末製造装置を提供することを目
的とする。
[課題を解決するための手段] 上記課題を解決するため、発明者らは鋭意検討を重ね
た結果、粉末製造を安定的に行うには、まず、駆動系自
体の許容アンバランス量を増大させることが効果的であ
ることを知見するに至った。そして、さらにビレットの
アンバランスの最も大きな原因となる半溶解金属層の変
形部分を早期に溶解消失せしめることで、ビレットのア
ンバランスの拡大を抑制できることを知見するに至り、
これらの知見に基づいて以下の粉末製造装置を発明した
ものである。
た結果、粉末製造を安定的に行うには、まず、駆動系自
体の許容アンバランス量を増大させることが効果的であ
ることを知見するに至った。そして、さらにビレットの
アンバランスの最も大きな原因となる半溶解金属層の変
形部分を早期に溶解消失せしめることで、ビレットのア
ンバランスの拡大を抑制できることを知見するに至り、
これらの知見に基づいて以下の粉末製造装置を発明した
ものである。
すなわち、この発明の粉末製造装置は、上記電極を上
記ビレット径方向に周期的に揺動させる揺動駆動部と、
上記ビレットの径方向の変位の増大値を検出し、この増
大値に基づいて上記電極のビレット径方向の揺動周期
を、上記電極がビレット外周側に滞留するように変更さ
せる揺動周期制御部とを設けてなるものである。
記ビレット径方向に周期的に揺動させる揺動駆動部と、
上記ビレットの径方向の変位の増大値を検出し、この増
大値に基づいて上記電極のビレット径方向の揺動周期
を、上記電極がビレット外周側に滞留するように変更さ
せる揺動周期制御部とを設けてなるものである。
この場合、上記ビレットの径方向変位の増大値に基づ
いて、上記電極に供給するプラズマ電流を増大させるプ
ラズマ電流制御部を設けることによって、振動のより確
実な抑制を図ることができる。また、上記電極を上記ビ
レットの軸線方向へ昇降させる昇降駆動部と、上記電極
とビレット先端面との間の距離の変動値を検出し、この
変動値を吸収する分だけ上記昇降駆動部を駆動させる昇
降制御部とを設けることによって、制御性をより向上さ
せることができる。
いて、上記電極に供給するプラズマ電流を増大させるプ
ラズマ電流制御部を設けることによって、振動のより確
実な抑制を図ることができる。また、上記電極を上記ビ
レットの軸線方向へ昇降させる昇降駆動部と、上記電極
とビレット先端面との間の距離の変動値を検出し、この
変動値を吸収する分だけ上記昇降駆動部を駆動させる昇
降制御部とを設けることによって、制御性をより向上さ
せることができる。
[作用] 上記構成によれば、上記揺動駆動部と、上記揺動周期
制御部とを設けることにより、アンバランスの最大原因
となる半溶融金属層の変形の発生に対応してビレット外
周側に電極が長時間滞留されるため、この部分に集中的
にプラズマアークが照射されて半溶解金属層が速やかに
溶解消失させられ、この結果バランスが早期に回復す
る。
制御部とを設けることにより、アンバランスの最大原因
となる半溶融金属層の変形の発生に対応してビレット外
周側に電極が長時間滞留されるため、この部分に集中的
にプラズマアークが照射されて半溶解金属層が速やかに
溶解消失させられ、この結果バランスが早期に回復す
る。
この場合、上記電流制御部を付加したものでは、電極
の揺動周期の変更に対応してプラズマ電流が増大させら
れるので、ビレット外周側により大きな熱量が短時間に
与えられる。このため、半溶解金属層がより速やかに溶
解消失せしめられる。
の揺動周期の変更に対応してプラズマ電流が増大させら
れるので、ビレット外周側により大きな熱量が短時間に
与えられる。このため、半溶解金属層がより速やかに溶
解消失せしめられる。
また、上記昇降駆動部及び昇降制御部とを設けたもの
にあっては、ビレットの溶解の進行に伴うビレットと電
極との間の距離変化を相殺するように電極が昇降させら
れて電極とビレットの距離が常に一定に保たれるため、
電極に印加するプラズマ電流と、ビレットに与えられる
単位時間当たりの熱量とが常に一定となる。このため、
ビレット滞留時間やプラズマ電流の増加分の算出が容易
となり、制御性が向上する。
にあっては、ビレットの溶解の進行に伴うビレットと電
極との間の距離変化を相殺するように電極が昇降させら
れて電極とビレットの距離が常に一定に保たれるため、
電極に印加するプラズマ電流と、ビレットに与えられる
単位時間当たりの熱量とが常に一定となる。このため、
ビレット滞留時間やプラズマ電流の増加分の算出が容易
となり、制御性が向上する。
[実施例] 以下、第1図ないし第4図を参照して、本発明の実施
例を説明する。
例を説明する。
第1図において符号1はチャンバーである。このチャ
ンバー1は、円筒状をなす周壁部2の上部に、ドーム状
をなす天井部3が接合されてなる密閉容器であって、天
井部3には真空ポンプ(図示略)と接続される吸引管4
が形成されている。また、天井部3の中央には電極挿入
口5が形成されている。
ンバー1は、円筒状をなす周壁部2の上部に、ドーム状
をなす天井部3が接合されてなる密閉容器であって、天
井部3には真空ポンプ(図示略)と接続される吸引管4
が形成されている。また、天井部3の中央には電極挿入
口5が形成されている。
電極挿入口5の直下には、円筒状のプラズマトーチ
(電極)6と、製造すべき粉末の原料金属(例えばTi、
Zrなど)を略円柱状に成形してなるビレット7とが同軸
的に配置されている。
(電極)6と、製造すべき粉末の原料金属(例えばTi、
Zrなど)を略円柱状に成形してなるビレット7とが同軸
的に配置されている。
プラズマトーチ6は、電極挿入口5に取り付けられた
電極駆動機構8に支持されてアンバー1内に垂下されて
いる。この電極駆動機構8は、プラズマトーチ6を上記
ビレット7の軸線方向に昇降させる昇降駆動部9と、プ
ラズマトーチ6をビレット7の径方向に揺動させる揺動
駆動部10とを備えてなるものである。
電極駆動機構8に支持されてアンバー1内に垂下されて
いる。この電極駆動機構8は、プラズマトーチ6を上記
ビレット7の軸線方向に昇降させる昇降駆動部9と、プ
ラズマトーチ6をビレット7の径方向に揺動させる揺動
駆動部10とを備えてなるものである。
昇降駆動部9は、電極挿入口5を気密に閉塞する支持
台11に第1のモータベース12を介して連結された昇降用
モータ13と、支持台11に回転自在に挿入されて先端が上
記プラズマトーチ6と連結された螺子軸14と、昇降用モ
ータ13のモータ軸15に嵌合された駆動ギヤ16と、上記第
1のモータベース12に回転自在に支持された従動ギヤ17
とを有してなり、昇降用モータ13の回転を駆動ギヤ16を
介して従動ギヤ17に伝達することで、従動ギヤ17と螺合
された螺子軸14を軸線方向に移動させてプラズマトーチ
6を昇降させるようになっている。
台11に第1のモータベース12を介して連結された昇降用
モータ13と、支持台11に回転自在に挿入されて先端が上
記プラズマトーチ6と連結された螺子軸14と、昇降用モ
ータ13のモータ軸15に嵌合された駆動ギヤ16と、上記第
1のモータベース12に回転自在に支持された従動ギヤ17
とを有してなり、昇降用モータ13の回転を駆動ギヤ16を
介して従動ギヤ17に伝達することで、従動ギヤ17と螺合
された螺子軸14を軸線方向に移動させてプラズマトーチ
6を昇降させるようになっている。
また、上記揺動駆動部10は、上記支持台11に第2のモ
ータベース18を介して連結された揺動用モータ19と、こ
の揺動用モータ19のモータ軸20に連結された螺子軸21と
を有してなり、上記モータ19を回転させて螺子軸21と螺
合された第1のモータベース12を水平方向に移動させる
ことにより、上記プラズマトーチ6を、上記昇降駆動部
9と共にビレット7の径方向に揺動させるようになって
いる。
ータベース18を介して連結された揺動用モータ19と、こ
の揺動用モータ19のモータ軸20に連結された螺子軸21と
を有してなり、上記モータ19を回転させて螺子軸21と螺
合された第1のモータベース12を水平方向に移動させる
ことにより、上記プラズマトーチ6を、上記昇降駆動部
9と共にビレット7の径方向に揺動させるようになって
いる。
上記ビレット7は、チャンバー1の下部に配設された
磁気スピンドル22の回転軸23と直結されて軸線回りに回
転自在とされている。この磁気スピンドル22は、回転軸
23と本体24との間に介在される電磁石(図示略)によっ
て回転軸23を非接触状態に保持しつつ回転軸23を高速回
転させるもので、回転軸23の径方向の変位に基づいて上
記電磁石の磁化電流を変化させる、いわゆる能動型のも
のが用いられている。
磁気スピンドル22の回転軸23と直結されて軸線回りに回
転自在とされている。この磁気スピンドル22は、回転軸
23と本体24との間に介在される電磁石(図示略)によっ
て回転軸23を非接触状態に保持しつつ回転軸23を高速回
転させるもので、回転軸23の径方向の変位に基づいて上
記電磁石の磁化電流を変化させる、いわゆる能動型のも
のが用いられている。
第2図に示すように、上記プラズマトーチ6、ビレッ
ト7及び電極駆動機構8の間に制御装置25が配設されて
いる。
ト7及び電極駆動機構8の間に制御装置25が配設されて
いる。
この制御装置25は、プラズマトーチ6とビレット7と
の間に印加する電流を制御する電流制御部26と、この電
流制御部26から出力されるプラズマ電圧信号Vに基づい
て上記昇降駆動部9の昇降用モータ13を制御する昇降制
御部27と、上記ビレット7の径方向の変位を検出する渦
電流式ギャップセンサ(以下、センサと略称する。)28
の出力信号S1に基づいて上記揺動駆動部10の揺動用モー
タ19を制御する揺動周期制御部29とから構成されてい
る。
の間に印加する電流を制御する電流制御部26と、この電
流制御部26から出力されるプラズマ電圧信号Vに基づい
て上記昇降駆動部9の昇降用モータ13を制御する昇降制
御部27と、上記ビレット7の径方向の変位を検出する渦
電流式ギャップセンサ(以下、センサと略称する。)28
の出力信号S1に基づいて上記揺動駆動部10の揺動用モー
タ19を制御する揺動周期制御部29とから構成されてい
る。
ここで、第1図に示すように、上記センサ28はビレッ
ト7の基端側を周方向4等分する位置に各1個づつ合計
4個設けられ、各々の測定方法は、ビレット7の径方向
と正確に一致させられている。
ト7の基端側を周方向4等分する位置に各1個づつ合計
4個設けられ、各々の測定方法は、ビレット7の径方向
と正確に一致させられている。
なお、図中符号29は飛散した溶融金属を冷却する冷却
盤、30は製造された粉末を回収する回収樋である。
盤、30は製造された粉末を回収する回収樋である。
以上のように構成された粉末製造装置にあっては、ま
ず、チャンバー1の内部が吸引口4に接続される真空ポ
ンプの吸引作用によって真空にされ、この後、不活性ガ
ス(例えばAr、Heなど)で満たされる。
ず、チャンバー1の内部が吸引口4に接続される真空ポ
ンプの吸引作用によって真空にされ、この後、不活性ガ
ス(例えばAr、Heなど)で満たされる。
そして、電流制御部26によってプラズマトーチ6とビ
レット7との間に所定のプラズマ電流Aが印加されると
共に、磁気スピンドル22によってビレット7が軸線回り
に高速回転させられる。
レット7との間に所定のプラズマ電流Aが印加されると
共に、磁気スピンドル22によってビレット7が軸線回り
に高速回転させられる。
これにより、プラズマトーチ6とビレット7先端面と
の間にプラズマアークが生じせしめられてビレット7の
先端面が溶解され、この溶融金属が遠心力で飛散させら
れて粉末が製造される。
の間にプラズマアークが生じせしめられてビレット7の
先端面が溶解され、この溶融金属が遠心力で飛散させら
れて粉末が製造される。
このとき、ビレット7の溶解が均一に進行しないとビ
レット7の軸線回りの重量バランスが崩れて振動が誘発
されるため、上記制御装置25では、電流制御部26から出
力される電圧信号Vと各センサ28から出力される変位信
号S1に基づいて、ビレット7の溶解を均一に進行させる
制御が行われる。
レット7の軸線回りの重量バランスが崩れて振動が誘発
されるため、上記制御装置25では、電流制御部26から出
力される電圧信号Vと各センサ28から出力される変位信
号S1に基づいて、ビレット7の溶解を均一に進行させる
制御が行われる。
以下、この制御装置25の作用について説明すると、粉
末製造の開始にあたり、まず、あらかじめ求められたビ
レット7を均一速度で溶解させる条件(以下、均一溶解
モードと略称する。)に従って、電流制御部26からは所
定のプラズマ電流Aが、また揺動周期制御部29からは揺
動用モータ19を所定の間隔で交互に正逆転させる駆動信
号S2がそれぞれ出力される。これにより、ビレット7の
先端面には一定の熱量が与えられ、また、プラズマトー
チ6は、ビレット7の中心と外周縁部との間を周期的に
揺動させられる。
末製造の開始にあたり、まず、あらかじめ求められたビ
レット7を均一速度で溶解させる条件(以下、均一溶解
モードと略称する。)に従って、電流制御部26からは所
定のプラズマ電流Aが、また揺動周期制御部29からは揺
動用モータ19を所定の間隔で交互に正逆転させる駆動信
号S2がそれぞれ出力される。これにより、ビレット7の
先端面には一定の熱量が与えられ、また、プラズマトー
チ6は、ビレット7の中心と外周縁部との間を周期的に
揺動させられる。
上記均一溶解モードに従って粉末製造が開始される
と、まず昇降制御部27は、溶解の進行に伴うプラズマト
ーチ6とビレット7間の距離変化を防止してプラズマ電
流Aを一定に保つため、昇降用モータ13を駆動させる。
と、まず昇降制御部27は、溶解の進行に伴うプラズマト
ーチ6とビレット7間の距離変化を防止してプラズマ電
流Aを一定に保つため、昇降用モータ13を駆動させる。
以下、この昇降制御部27での処理を、第2図及び第3
図を参照して説明すれば、昇降制御部27は、電流制御部
26から出力されるプラズマ電圧信号Vからプラズマ電圧
を測定し(ステップSP1)、ついでこのプラズマ電圧に
基づいてプラズマトーチ6とビレット7間の距離を計算
する(ステップSP2)。そして、この距離を上記均一溶
解モードで定められる所定値と一致させるに必要なプラ
ズマトーチ6の移動量を計算し(ステップSP3)、この
移動量に対応する駆動信号S3を出力して昇降用モータ13
を駆動する。
図を参照して説明すれば、昇降制御部27は、電流制御部
26から出力されるプラズマ電圧信号Vからプラズマ電圧
を測定し(ステップSP1)、ついでこのプラズマ電圧に
基づいてプラズマトーチ6とビレット7間の距離を計算
する(ステップSP2)。そして、この距離を上記均一溶
解モードで定められる所定値と一致させるに必要なプラ
ズマトーチ6の移動量を計算し(ステップSP3)、この
移動量に対応する駆動信号S3を出力して昇降用モータ13
を駆動する。
この昇降制御部26による処理は、粉末製造中絶え間無
く行われており、これによりプラズマトーチ6とビレッ
ト7との距離が常時一定に保たれる。
く行われており、これによりプラズマトーチ6とビレッ
ト7との距離が常時一定に保たれる。
粉末製造の継続によりビレット7の重量バランスに狂
いが生じて振動が誘発されると、この振動に伴って各セ
ンサ28からの出力信号S1に差が生じ、これら出力差から
揺動周期制御部29で振動が検出される。そして、この出
力信号S1の差が、あらかじめ定められた振動安定領域を
越えて大きくなると、揺動周期制御部29において揺動周
期の変更処理が開始される。
いが生じて振動が誘発されると、この振動に伴って各セ
ンサ28からの出力信号S1に差が生じ、これら出力差から
揺動周期制御部29で振動が検出される。そして、この出
力信号S1の差が、あらかじめ定められた振動安定領域を
越えて大きくなると、揺動周期制御部29において揺動周
期の変更処理が開始される。
この揺動周期変更処理は、ビレット7の重量バランス
の狂いが、主にビレット7の先端部に発生する半溶融金
属層のビレット外周側への変形に起因することを考慮し
て行われるものである。すなわち、ビレット7の外周側
にアンバランスの当価質量が存在するものと仮定し、プ
ラズマアークをビレット7の外周側に集中させて当価質
量の速やかな溶解消失を図るべく、上記揺動周期を変更
するものである。
の狂いが、主にビレット7の先端部に発生する半溶融金
属層のビレット外周側への変形に起因することを考慮し
て行われるものである。すなわち、ビレット7の外周側
にアンバランスの当価質量が存在するものと仮定し、プ
ラズマアークをビレット7の外周側に集中させて当価質
量の速やかな溶解消失を図るべく、上記揺動周期を変更
するものである。
以下、この変更処理について第2図及び第4図を参照
して説明する。
して説明する。
センサ28の出力信号S1からビレット7の安定領域を越
える振動が検出されると、まず各センサ28の出力信号S1
が比較されてビレット7の振幅が測定され(ステップSP
4)、ついで、測定された振幅が微分されて振幅増分速
度が計算される(ステップSP5)。
える振動が検出されると、まず各センサ28の出力信号S1
が比較されてビレット7の振幅が測定され(ステップSP
4)、ついで、測定された振幅が微分されて振幅増分速
度が計算される(ステップSP5)。
次に、振幅増分速度からアンバランス増加速度が計算
され(ステップSP6)、このアバランス増加速度から、
アンバランスを減少ひいては消失させるに必要な投入熱
量の増分速度が計算される(ステップSP7)。
され(ステップSP6)、このアバランス増加速度から、
アンバランスを減少ひいては消失させるに必要な投入熱
量の増分速度が計算される(ステップSP7)。
そして、求められた熱量をビレット7の外周部に与え
るための揺動周期が計算され、これに従って揺動用モー
タ19の駆動信号S2が変更される。すなわち、ビレット7
の外周部に短時間で所定の熱量を与えることを目的とし
て、プラズマトーチ6の揺動周期が、通常の揺動周期に
比してビレット7の外周側で長時間滞留するよう変更さ
れる(ステップSP8)。なお、この場合、ステップSP4に
て求められた熱量が揺動周期を変更するだけでは不足す
る程大きい場合には、上記電流制御部26に対して電流上
昇信号S4が出力される。そして、これを受けた電流制御
部26は、不足する上記熱量を補足すて当価質量を確実に
消失させるようにプラズマ電流Aを上昇させてブラズマ
アークの出力を増大させる。
るための揺動周期が計算され、これに従って揺動用モー
タ19の駆動信号S2が変更される。すなわち、ビレット7
の外周部に短時間で所定の熱量を与えることを目的とし
て、プラズマトーチ6の揺動周期が、通常の揺動周期に
比してビレット7の外周側で長時間滞留するよう変更さ
れる(ステップSP8)。なお、この場合、ステップSP4に
て求められた熱量が揺動周期を変更するだけでは不足す
る程大きい場合には、上記電流制御部26に対して電流上
昇信号S4が出力される。そして、これを受けた電流制御
部26は、不足する上記熱量を補足すて当価質量を確実に
消失させるようにプラズマ電流Aを上昇させてブラズマ
アークの出力を増大させる。
揺動周期の変更により、若しくは揺動周期の変更とプ
ラズマ電流Aの上昇によりビレット7の外周部に所定の
熱量が与えられると、センサ28からの出力信号S1に基づ
いて、ビレット7の振幅増分速度が負に転じたか否か、
及び振幅の絶対値が振動安定領域より小さいか否かが判
断され(ステップSP9)、これらの条件を満たさない場
合には、未だアンバランスが解消しないものとして、再
度アンバランス増加速度の計算以下、上記手順が繰り返
される。
ラズマ電流Aの上昇によりビレット7の外周部に所定の
熱量が与えられると、センサ28からの出力信号S1に基づ
いて、ビレット7の振幅増分速度が負に転じたか否か、
及び振幅の絶対値が振動安定領域より小さいか否かが判
断され(ステップSP9)、これらの条件を満たさない場
合には、未だアンバランスが解消しないものとして、再
度アンバランス増加速度の計算以下、上記手順が繰り返
される。
そして、ビレット7の振幅増分速度が負に転じ、かつ
振幅の絶対値が振動安定領域より小さくなると、アンバ
ランスが解消されたものと判断され、プラズマトーチ6
の揺動周期、又は揺動周期とプラズマ電流Aの双方が、
粉末製造開始時の均一溶解モードに復帰させられ(ステ
ップSP10)、これにより処理が終了する。
振幅の絶対値が振動安定領域より小さくなると、アンバ
ランスが解消されたものと判断され、プラズマトーチ6
の揺動周期、又は揺動周期とプラズマ電流Aの双方が、
粉末製造開始時の均一溶解モードに復帰させられ(ステ
ップSP10)、これにより処理が終了する。
以上のように、本実施例の粉末製造装置によれば、溶
解の進行に伴ってビレット7の重量バランスが崩れて
も、これに対応してプラズマトーチ6の揺動周期が変更
させられてビレット7の外周側にプラズマアークが集中
的に照射され、さらにアンバランスの程度によってはプ
ラズマアークの出力も増大させられるので、アンバラン
スの当価質量が速やかに溶解消失させられて重量バラン
スが早期に回復する。従って、アンバランスによる振動
が大幅に抑制されて、高速で安定的に粉末製造を行うこ
とが可能である。
解の進行に伴ってビレット7の重量バランスが崩れて
も、これに対応してプラズマトーチ6の揺動周期が変更
させられてビレット7の外周側にプラズマアークが集中
的に照射され、さらにアンバランスの程度によってはプ
ラズマアークの出力も増大させられるので、アンバラン
スの当価質量が速やかに溶解消失させられて重量バラン
スが早期に回復する。従って、アンバランスによる振動
が大幅に抑制されて、高速で安定的に粉末製造を行うこ
とが可能である。
また、昇降駆動部9と昇降制御部27によってプラズマ
トーチ6とビレット7との間の距離を常に一定に保つよ
うにしているため、印加するプラズマ電流Aと、プラズ
マアークの照射によりビレット7に与えられる単位時間
当たりの熱量との関係が常に一定に保たれる。このた
め、アンバランス解消のために揺動周期を変更する際の
熱量やプラズマトーチ6の滞留時間等の溶解条件が極め
て容易に算出され、この結果、制御性が向上する。
トーチ6とビレット7との間の距離を常に一定に保つよ
うにしているため、印加するプラズマ電流Aと、プラズ
マアークの照射によりビレット7に与えられる単位時間
当たりの熱量との関係が常に一定に保たれる。このた
め、アンバランス解消のために揺動周期を変更する際の
熱量やプラズマトーチ6の滞留時間等の溶解条件が極め
て容易に算出され、この結果、制御性が向上する。
加えて、ビレット7を支持する回転軸23の基端側が磁
気軸受によって非接触状態に保たれているため、径方向
への移動が拘束される従来の軸受を用いた場合に比して
その許容アンバランス量が著しく向上する。このため、
ビレット7の振動に対する駆動系の安定性が向上し、多
少の振動が発生しても安定的に粉末製造を行うことが可
能である。
気軸受によって非接触状態に保たれているため、径方向
への移動が拘束される従来の軸受を用いた場合に比して
その許容アンバランス量が著しく向上する。このため、
ビレット7の振動に対する駆動系の安定性が向上し、多
少の振動が発生しても安定的に粉末製造を行うことが可
能である。
さらに、磁気軸受の採用によって回転軸23の作動負荷
が大幅に低減されたために、その駆動源たる磁気スピン
ドル22の作動電流が小さくなり、この結果、磁気スピン
ドル22をチャンバー1内部に組み込んで、回転軸23とビ
レット7とを直結させることができた。このため、駆動
系の剛性も向上し、振動に対する安定性がより一層向上
する効果が得られた。
が大幅に低減されたために、その駆動源たる磁気スピン
ドル22の作動電流が小さくなり、この結果、磁気スピン
ドル22をチャンバー1内部に組み込んで、回転軸23とビ
レット7とを直結させることができた。このため、駆動
系の剛性も向上し、振動に対する安定性がより一層向上
する効果が得られた。
なお、本実施例の構成は、あくまで一例を示すもの
で、本発明の粉末製造装置はこれに限定されるものでは
ない。
で、本発明の粉末製造装置はこれに限定されるものでは
ない。
例えば、ビレット7の変位やプラズマトーチ6とビレ
ット7との間の距離を測定するための手段としてレーザ
ー計測手段等、種々の計測手段を用いることができる。
ット7との間の距離を測定するための手段としてレーザ
ー計測手段等、種々の計測手段を用いることができる。
また、回転軸23を独立して磁気軸受で非接触状態に保
持しておけば、その駆動手段として磁気スピンドル22を
用いる必然性は無く、通常のモータを用いることもでき
る。この場合、回転軸23とモータ軸とをフレキシブルカ
ップリングなどの軸の移動を許容する連結手段であれ
ば、回転軸23の許容アンバランス量も損なわれないもの
と考えられる。
持しておけば、その駆動手段として磁気スピンドル22を
用いる必然性は無く、通常のモータを用いることもでき
る。この場合、回転軸23とモータ軸とをフレキシブルカ
ップリングなどの軸の移動を許容する連結手段であれ
ば、回転軸23の許容アンバランス量も損なわれないもの
と考えられる。
ここで、上記実施例の効果を明らかにすべく、上記構
成の粉末製造装置と従来の粉末製造装置とを用いて粉末
製造実験を行った際の振動測定結果を第5図ないし第7
図を参照して説明する。なお、このとき使用したビレッ
トの諸元は以下の通りである。
成の粉末製造装置と従来の粉末製造装置とを用いて粉末
製造実験を行った際の振動測定結果を第5図ないし第7
図を参照して説明する。なお、このとき使用したビレッ
トの諸元は以下の通りである。
ビレット寸法 φ100×250l ビレット材質 Ti合金 (実験結果) 従来の粉末製造装置によって粉末製造を行った際の結
果を第5図に示す。
果を第5図に示す。
モータを起動して約100秒間、6000r.p.m.にて予熱回
路を行った後、プラズマ起動(t1)とほぼ同時にビレッ
ト回転数を14000r.p.m.に加速した。加速開始後約200秒
経過した時点(t2)でビレットの溶解が始まったが、こ
れと同時に20μm程度に保たていたビレットの振幅が時
間の経過につれて著しく増大し、約50秒後には振動が極
めて危険な状態に達した。
路を行った後、プラズマ起動(t1)とほぼ同時にビレッ
ト回転数を14000r.p.m.に加速した。加速開始後約200秒
経過した時点(t2)でビレットの溶解が始まったが、こ
れと同時に20μm程度に保たていたビレットの振幅が時
間の経過につれて著しく増大し、約50秒後には振動が極
めて危険な状態に達した。
また、上記の場合と同一条件において、プラズマ電流
や回転数等を適宜手動にて調整して振動の抑制を試みた
結果を第6図に示す。この場合、振動の無限の拡大は防
止できるものの、振幅の増減が大きく、かつ手動調整に
よる効果が現れるまでの応答周期が約30秒と長いため、
短時間にピークを迎えるような振動には全く効果がな
い。
や回転数等を適宜手動にて調整して振動の抑制を試みた
結果を第6図に示す。この場合、振動の無限の拡大は防
止できるものの、振幅の増減が大きく、かつ手動調整に
よる効果が現れるまでの応答周期が約30秒と長いため、
短時間にピークを迎えるような振動には全く効果がな
い。
以上の結果に対して、上記実施例の粉末製造装置で粉
末を製造した際の結果を第7図に示す。なお、この場合
プラズマトーチの揺動周期は、2〜6秒とし、また、ビ
レット外周側におけるプラズマトーチの滞留時間は0〜
6秒で制御した。
末を製造した際の結果を第7図に示す。なお、この場合
プラズマトーチの揺動周期は、2〜6秒とし、また、ビ
レット外周側におけるプラズマトーチの滞留時間は0〜
6秒で制御した。
まず、ビレット回転数を12000r.p.m.に保持して約100
秒間(0〜t3)予熱回転を行った後、プラズマ電流2000
Aを印加したところ、ビレットの溶解が始まっても
(t4)振動の振幅は増大せず30μm程度に保たれた。こ
れより、プラズマトーチの揺動周期変更によって振動が
抑制されて、粉末製造を安定的に行うことができること
が確認された。
秒間(0〜t3)予熱回転を行った後、プラズマ電流2000
Aを印加したところ、ビレットの溶解が始まっても
(t4)振動の振幅は増大せず30μm程度に保たれた。こ
れより、プラズマトーチの揺動周期変更によって振動が
抑制されて、粉末製造を安定的に行うことができること
が確認された。
ついで、実験開始から約280秒経過後(t5)、回転数
を13500r.p.m.に加速し、同時にプラズマ電流の制御を
行った。すると、振動の振幅はかえって減少し、プラズ
マ電流増大により一層振動を抑制できることが明らかと
なった。
を13500r.p.m.に加速し、同時にプラズマ電流の制御を
行った。すると、振動の振幅はかえって減少し、プラズ
マ電流増大により一層振動を抑制できることが明らかと
なった。
[効果] 以上説明したように、この発明によれば、揺動駆動部
と揺動周期制御部により、ビレットに半溶解金属層が生
じて振動が誘発されても、これに対応して電極の揺動周
期が変更されてプラズマアークがピレット外周側に集中
的に照射され、さらにプラズマ電流制御部を設けた場合
にはプラズマ電流も増大されるので、アンバランスの当
価質量速やかに溶解消失されて、重量バランスが早期に
回復する。従って、アンバランスによる振動が大幅に抑
制されて、高速で安定的に粉末製造を行うことが可能で
ある。
と揺動周期制御部により、ビレットに半溶解金属層が生
じて振動が誘発されても、これに対応して電極の揺動周
期が変更されてプラズマアークがピレット外周側に集中
的に照射され、さらにプラズマ電流制御部を設けた場合
にはプラズマ電流も増大されるので、アンバランスの当
価質量速やかに溶解消失されて、重量バランスが早期に
回復する。従って、アンバランスによる振動が大幅に抑
制されて、高速で安定的に粉末製造を行うことが可能で
ある。
さらに、昇降駆動部と昇降制御部とを設けた場合に
は、電極とビレットとの間の距離が一定に保たれて、こ
れらの間に印加されるプラズマ電流とビレットに与えら
れる単位時間当たりの熱量との関係が一定に保たれるた
め、アンバランスを解消するための電極滞留時間やプラ
ズマ電流増大値が容易に算出でき、制御性が向上する。
は、電極とビレットとの間の距離が一定に保たれて、こ
れらの間に印加されるプラズマ電流とビレットに与えら
れる単位時間当たりの熱量との関係が一定に保たれるた
め、アンバランスを解消するための電極滞留時間やプラ
ズマ電流増大値が容易に算出でき、制御性が向上する。
第1図ないし第4図は本発明の一実施例を示すもので、
第1図は粉末製造装置の縦断面図、第2図は制御装置の
ブロック図、第3図は昇降制御部の処理手順を示すフロ
ーチャート、第4図は揺動周期制御部の処理手順を示す
フローチャート、 第5図ないし第7図は粉末製造を実際に行った際のビレ
ット回転時間と振幅との関係を示す図で、第5図は従来
の粉末製造装置を用いた場合、第6図は従来の粉末製造
装置を手動調整して振動抑制を図った場合、そして第7
図は上記実施例の粉末製造装置を用いた場合をそれぞれ
示す図である。 1……真空チャンバー、 6……プラズマトーチ(電極)、 7……ビレット、9……昇降駆動部、 10……揺動駆動部、22……磁気スピンドル、 23……回転軸、26……電流制御部、 27……昇降制御部、29……揺動周期制御部。
第1図は粉末製造装置の縦断面図、第2図は制御装置の
ブロック図、第3図は昇降制御部の処理手順を示すフロ
ーチャート、第4図は揺動周期制御部の処理手順を示す
フローチャート、 第5図ないし第7図は粉末製造を実際に行った際のビレ
ット回転時間と振幅との関係を示す図で、第5図は従来
の粉末製造装置を用いた場合、第6図は従来の粉末製造
装置を手動調整して振動抑制を図った場合、そして第7
図は上記実施例の粉末製造装置を用いた場合をそれぞれ
示す図である。 1……真空チャンバー、 6……プラズマトーチ(電極)、 7……ビレット、9……昇降駆動部、 10……揺動駆動部、22……磁気スピンドル、 23……回転軸、26……電流制御部、 27……昇降制御部、29……揺動周期制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 養成 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三 菱金属株式会社中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−20803(JP,A) 特開 昭64−62405(JP,A) 特開 昭63−176402(JP,A) 特公 昭61−36561(JP,B2)
Claims (3)
- 【請求項1】製造すべき粉末の原料金属からなる略円柱
状のビレットを、その軸線回りに高速回転させると共
に、このビレット先端面を、対向する電極との間に生じ
せしめられるプラズマアークで溶解させることにより、
上記ビレットの溶解金属を遠心力で飛散させて粉末を製
造する回転電極式粉末製造装置において、 上記電極を上記ビレットの径方向に周期的に揺動させる
揺動駆動部と、上記ビレットの径方向の変位の増大値を
検出し、この増大値に基づいて上記電極のビレット径方
向の揺動周期を、上記電極がビレット外周側に滞留する
ように変更させる揺動周期制御部とを設けたことを特徴
とする回転電極式粉末製造装置。 - 【請求項2】上記ビレットの径方向変位の増大値に基づ
いて、上記電極に供給するプラズマ電流を増大させるプ
ラズマ電流制御部を設けたことを特徴とする請求項1記
載の回転電極式粉末製造装置。 - 【請求項3】上記電極を上記ビレットの軸線方向へ昇降
させる昇降駆動部と、上記電極とビレット先端面との間
の距離の変動値を検出し、この変動値を吸収する分だけ
上記昇降駆動部を駆動させる昇降制御部とを設けたこと
を特徴とする請求項1または2記載の回転電極式粉末製
造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1078964A JP2661251B2 (ja) | 1989-03-30 | 1989-03-30 | 回転電極式粉末製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1078964A JP2661251B2 (ja) | 1989-03-30 | 1989-03-30 | 回転電極式粉末製造装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02258905A JPH02258905A (ja) | 1990-10-19 |
JP2661251B2 true JP2661251B2 (ja) | 1997-10-08 |
Family
ID=13676581
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1078964A Expired - Lifetime JP2661251B2 (ja) | 1989-03-30 | 1989-03-30 | 回転電極式粉末製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2661251B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103785846B (zh) * | 2014-01-23 | 2016-01-20 | 西安欧中材料科技有限公司 | 一种钛合金各级球形粉末的制备方法 |
CN106513693B (zh) * | 2016-12-20 | 2018-12-18 | 湖南顶立科技有限公司 | 一种立式旋转雾化制粉设备 |
CN107377986B (zh) * | 2017-08-09 | 2023-04-25 | 宝鸡市泛美材料科技有限公司 | 复合式旋转电极制造球形粉末的设备 |
CN107498060B (zh) * | 2017-10-09 | 2020-01-31 | 北京康普锡威科技有限公司 | 一种低松装比金属粉末的制备装置及制备方法 |
KR102182411B1 (ko) * | 2018-06-11 | 2020-11-24 | 한국생산기술연구원 | Ti 분말 제조 장치 및 방법 |
KR102112602B1 (ko) * | 2018-06-12 | 2020-05-19 | 한국과학기술연구원 | 메탈 3d 프린터용 금속분말 제조 장치 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA1250738A (en) * | 1984-07-11 | 1989-03-07 | Joseph J. Mahon | Method of assembling a motor-speed reducer to a device to be driven |
JPS6220803A (ja) * | 1985-07-17 | 1987-01-29 | Kobe Steel Ltd | 金属粉末製造装置 |
JPS63176402A (ja) * | 1987-01-14 | 1988-07-20 | Kobe Steel Ltd | 回転電極式金属粉末製造装置における消耗電極自動送り制御装置 |
JPS6462405A (en) * | 1987-08-31 | 1989-03-08 | Ishikawajima Harima Heavy Ind | Apparatus for producing rotating disk type metal powder |
-
1989
- 1989-03-30 JP JP1078964A patent/JP2661251B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02258905A (ja) | 1990-10-19 |
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