JP2660836B2 - マルトテトラオース生成アミラーゼ活性を有するポリペプチドとその用途 - Google Patents

マルトテトラオース生成アミラーゼ活性を有するポリペプチドとその用途

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、マルトテトラオース生成アミラーゼ活性を
有するポリペプチドとその用途に関する。 詳細には、特定のアミノ酸配列を有し、且つマルトテ
トラオース生成アミラーゼ活性を有するポリペプチド
と、そのポリペプチドを用いて澱粉質を加水分解しマル
トテトラオース高含有物を製造する方法、並びに、その
マルトテトラオース高含有物を水素添加してマルトテト
ライトール高含有物を製造する方法、更に、それらマル
トテトラオース高含有物またはマルトテトライトール高
含有物を使用して飲食物を製造する方法に関する。 <従来の技術> 澱粉からマルトテトラオースを生成する酵素すなわ
ち、マルトテトラオース生成アミラーゼ(EC 3.2.1.6
0)は、例えば、米国特許第3,654,082号明細書、アーカ
イブス オブ バイオケミストリ アンド バイオフィ
ジックス(Archives of Biochemistry and Biophisic
s)第145巻、第105乃至114頁(1971年)、ビオキミカ
エト ビオフィジカ アクタ(Biochimica et Biophisi
ca Acta)第566巻、第88乃至99頁(1979年)、アグリカ
ルチュラル アンド バイオロジカル ケミストリー
(Agricultural and Biological Chemistry)第46巻、
第3号、第639乃至646頁(1982年)および同誌、第47
巻、第8号、第1761乃至1768頁(1983年)などにも記載
されているように、シュードモナス スツッツェリ(Ps
eudomonas stutzeri)から産生されることが知られてい
る。 しかしながら、これらの記載から明らかなように、マ
ルトテトラオース生成アミラーゼは、一部の酵素的性質
しか知られておらず、工業上、安定して供給し、安心し
て利用する上にはなお不充分であり、より解明されたマ
ルトテトラオース生成アミラーゼの確立が望まれてい
る。 <発明の解決しようとする問題点> 本発明者等は、より詳細に解明されたマルトテトラオ
ース生成アミラーゼ、とりわけ、アミノ酸配列まで解明
されたマルトテトラオース生成アミラーゼ活性を有する
ポリペプチド(以下、本明細書では、単に、ポリペプチ
ドと略称する。)と、その用途について鋭意研究した。 その結果、ポリペプチドは、部分アミノ酸配列とし
て、 (a)Asp−Val−Val−Pro−Asn−His−Met (b)Arg−Phe−Asp−Phe−Val−Arg−Gly−Tyr (c)Phe−Cys−Val−Gly−Glu−Leu−Trp−Lys−Gly および (d)Thr−Phe−Val−Asp−Asn−His−Asp−Thr から選ばれる1種以上の配列を有していることが判明
し、更に詳細には、前記の部分配列がN末端側から近い
順に、(a)、(b)、(c)、(d)の部分配列を有
していることが判明した。 そして、その特徴的性質としては、澱粉に作用して、
主にマルトテトラオースを生成し、SDS−ポリアクリル
アミドゲル電気泳動法で50,000±10,000の分子量を示す
ポリペプチドである。 以下、本発明の内容を詳述し、併せて、本発明の効果
を説明する。 本明細書の記載において、アミノ酸、ペプチド、その
他に関し、略号で表記する場合、それらは当該分野にお
ける慣用略号に基づくものである。それらの例を以下に
列記する。アミノ酸に関し、光学異性体があり得る場合
には、特に明示しなければL体を示すものとする。 DNA :デオキシリボ核酸 RNA :リボ核酸 A :アデニン T :チミン G :グアニン C :シトシン d NTP:デオキシヌクレオチド三リン酸 ddNTP:ジデオキシヌクレオチド三リン酸 d CTP:デオキシシチジン三リン酸 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム Ala :アラニン Arg :アルギニン Asn :アスパラギン Asp :アスパラギン酸 Cys :システイン Gln :グルタミン Glu :グルタミン酸 Gly :グリシン His :ヒスチジン Ile :イソロイシン Leu :ロイシン Lys :リジン Met :メチオニン Phe :フェニルアラニン Pro :プロリン Ser :セリン Thr :スレオニン Trp :トリプトファン Tyr :チロシン Val :バリン 本発明において、ポリペプチドのアミノ酸配列は、マ
ルトテトラオース生成アミラーゼ産生菌からポリペプチ
ド遺伝子をクローニングした後、その塩基配列を解読し
て決定した。 一方、ポリペプチドのN末端を含有する部分のアミノ
酸配列は、ポリペプチドを高純度に精製した後、気相プ
ロテイン シークエンサーを用いて調べた。 ポリペプチド遺伝子のクローニング ポリペプチド産生能を有する供与体微生物より、その
微生物のDNAを分離精製した後、例えば、超音波、制限
酵素などで切断し、得られたDNA断片と、同様にしてベ
クターを切断して得られたベクター断片とを、例えば、
DNAリガーゼなどにより結合させ、ポリペプチド遺伝子
を含む組換えDNAを形成する。 この際、供与体微生物としては、ポリペプチド産生能
を有する微生物、例えば、米国特許第3,654,082号明細
書に記載されているシュードモナス スツッツェリ NR
RL B−3389、本発明者等が土壌より新たに分離したシュ
ードモナス スツッツェリ MO−19、または、これらの
変異株など、更には、ポリペプチド産生能を遺伝子組換
えにより導入した形質転換微生物などが有利に用いられ
る。 シュードモナス スツッツェリ MO−19は、岡山県上
房郡賀陽町の土壌から発見、分離されたものであり、昭
和62年2月13日、工業技術院微生物工業技術研究所に寄
託申請され、微生物受託番号FERM BP−1682で寄託され
ており、菌学的性質は次の通りである。 A.形態的性質 (a)細胞の形及び大きさ 桿菌、0.5乃至0.6×1.0乃至1.2μm 第1図に電子顕微鏡写真(×10,000)を示す。 (b)細胞の多形性の有無 無 (c)運動性の有無 有 (d)鞭毛の着性状態 極毛で1本 (e)胞子及び胞子のう 胞子、胞子のうは形成せず (f)グラム染色性 陰性 (g)抗酸性 陰性 B.培養的性質 (a)肉汁寒天平板培養(28℃、2日) 菌の生育は速く、1乃至3mmのコロニーを形成する。
コロニーは、不透明で湿光をもち、褐色がかった黄色の
円形で、表面は平滑である。 (b)肉汁寒天斜面培養(28℃、2日) 菌の生育は中程度である。コロニーは、不透明で湿光
をもち、褐色がかった黄色の羽毛状で、扁平状の隆起を
持つ。可溶性色素は生成しない。 (c)肉汁液体培養(28℃、2日) 培養1日では、やや濁る程度だが、培養2日では強く
濁り、よく生育する。 表面は膜状のものを形成し、ガス、色素は生成しな
い。 (d)肉汁穿刺培養(28℃、2日) 穿刺部に連鎖状の生育をする。 (e)肉汁ゼラチン穿刺培養 ゼラチンは液化しない。 (f)リトマスミルク(28℃、5日) 培養5日までにアルカリ性となり、ミルクは凝固す
る。 C.生理学的性質 (a)硝酸塩の還元 陽性 (b)脱窒反応 陽性 (c)MRテスト 陰性 (d)VRテスト 陰性 (e)インドールの生成 陰性 (f)硫化水素の生成 陽性 (g)デンプンの分解 分解する (h)クエン酸の利用 利用する (i)無機態窒素の利用法 アンモニウム塩、 硝酸塩共に利用する (j)色素の生成 可溶性色素は生成しない (k)オキシダーゼ 陽性 (l)カタラーゼ 陽性 (m)生育の範囲 pH4乃至7でよく生育し、pH2以下またはpH8以上では
生育せず。温度16乃至35℃でよく生育し、2℃以下また
は42℃以上では生育せず。 (n)酸素に対する態度 好気性 (O)O−Fテスト 酸化型(o) (p)糖類からの酸及びガス生成の有無 D−グルコース、D−マンノース、乳糖、マルトー
ス、デンプンから酸が生成されるが、L−アラビノー
ス、D−キシロース、D−フラクトース、ショ糖、グリ
セロールからは酸が生成されない。D−マンノースから
ガスの生成がみられるが、他の前記の糖類からはガスが
生成されない。 (q)生育pH pH7.7(プロテオース ペプトン グルコース培地) (r)セルロースの分解 陰性 以上の菌学的性質について、バージーズ マニュアル
オブ デターミネイティブ バクテリオロジー(Berg
ey′s Mannual of Determinative Bacteriology)第7
版(1957年)および第8版(1974年)を参照して分類す
れば、シュードモナス スツッツェリと同定され、本菌
をシユードモナス スツッツェリ MO−19と命名した。 供与体微生物由来のDNAは、供与体微生物を、例え
ば、液体培地で約1〜3日間通気攪拌培養し、得られる
培養物を遠心分離して集菌し、次いでこれを溶菌させる
ことによって調製することができる。溶菌方法は、例え
ば、リゾチームやβ−グルカナーゼなどの細胞壁溶解酵
素による処理や超音波処理などが用いられる。また、必
要によりプロテアーゼなどの他の酵素剤やラウリル硫酸
ナトリウムなどの界面活性剤を併用することも、更に凍
結溶解処理を施すことも自由である。 このようにして得られる溶菌物からDNAを分離、精製
するには、常法に従って、例えばフェノール抽出、除蛋
白処理、プロテアーゼ処理、リボヌクレアーゼ処理、ア
ルコール沈澱、遠心分離などの方法を適宜組み合せるこ
とによって行うことができる。 DNAを切断する方法は、例えば、超音波処理、制限酵
素処理などにより行うことができるが、得られるDNA断
片とペクター断片との結合を容易にするためには、制限
酵素、とりわけ特定ヌクレオチド配列に作用する。例え
ば、Sau3A I、EcoR I、Hind III BamH I、Sal I、Sla
I、Xma I、Xba I、Sac I、Pst IなどのII型制限酵素が
適している。 ベクターとしては、宿主微生物で自律的に増殖しうる
ファージ又はプラスミドが適している。 ファージとしては、例えば、エッシェリヒア コリ
(Escherichia coli)を宿主微生物とする場合には、λ
gt・λC、λgt・λBなどが、バチルス ズブチリス
(Bacillus subtilis)を宿主微生物とする場合には、
ρ11、φ1、φ105などが使用できる。 また、プラスミドとしては、例えば、エッシェリヒア
コリを宿主微生物とする場合には、pBR322、pBR325な
どが、バチルス ズブチリスを宿主微生物とする場合に
は、pUB110、pTZ4(pTP4)、pC194などが使用でき、更
に、例えば、エッシェリヒア コリ、バチルス ズブチ
リスなどの二種以上の宿主微生物で自律的増殖の可能
な、例えば、pHV14、TRp7、YEp7、pBS7などのベクター
を利用することも可能である。このようなベクターを、
先きに述べたDNAと同様に制限酵素などで切断し、ベク
ター断片を得る。 DNA断片とベクター断片とを結合させる方法は、公知
のDNAリガーゼを用いる方法であればよく、例えば、DNA
断片とベクター断片とをアニーリングの後、生体外で適
当なDNAリガーゼの作用により組み換えDNAを作成する。
必要ならば、アニーリングの後、宿主微生物に導入し
て、生体内のDNAリガーゼを利用して組み換えDNAにする
こともできる。 宿主微生物としては、組み換えDNAが安定かつ自律的
増殖が可能でその形質発現のできるものであればよい。
なかでも、α−アミラーゼ(EC3.2.1.1)産生能を欠い
ている微生物は、ポリペプチド産生量の測定が容易であ
るだけでなく産生されるポリペプチドの分離、精製も容
易であり有利に利用できる。 宿主微生物に組み換えDNAを導入する方法は、公知の
方法、例えば、宿主微生物がエッシェリヒア属に属する
微生物の場合にはカルシウムイオン存在下で行ない、バ
チルス属に属する微生物の場合にはコンピテントセル法
又はプロトプラスト法などを採用することができる。 組み換えDNAが導入された形質転換微生物の選択方法
は、澱粉を含む平板培地上で生育し、かつ、澱粉からマ
ルトテトラオースを生成するものを選択すればよい。 このようにして一度選択されたポリペプチド遺伝子を
含む組み換えDNAは、形質転換微生物から取り出して、
他の宿主微生物に導入することも容易に実施できること
が判明した。またポリペプチド遺伝子を含む組み換えDN
Aを制限酵素などにより切断してポリペプチド遺伝子を
含むDNA断片とし、これと同様にプラスミドなどのベク
ターを切断して得られるベクター断片とを結合させるこ
とも容易に実施できることが判明した。 また、ポリペプチド遺伝子を含む組み換えDNAは、制
限酵素Sma I(東洋紡績株式会社製造)による切断部位
を有しており、制限酵素Sma Iの作用を受けポリペプチ
ド遺伝子が切断され、その形質発現能を失うことが判明
した。 ポリペプチド遺伝子の塩基配列 ポリペプチドの遺伝子塩基配列は、ジーン(Gene)、
第9巻、第259乃至268頁(1982年)に示されてるジデオ
キシ チェーンターミネーター法で解読すればよい。 この方法は、クローニングにより得られたポリペプチ
ド遺伝子を含むDNA断片を、プラスミドpUC18などのプラ
スミドに制限酵素を利用して、そのクローニング部位に
挿入する。得られた組み換えプラスミドは、形質転換に
よってエッシェリヒア コリ JM83などに移入し、次い
で組み換えプラスミドを有する微生物を選択する。 この微生物を増殖させたものを用いて組み換えプラス
ミドを調製する。 得られた組み換えプラスミドを合成プライマーとアニ
ーリングし、これにクレノウ(Klenow)断片を働かせて
プライマーを伸長させ相補DNAを生成させる。 この反応物をポリアクリルアミドゲル電気泳動、次い
で、ラジオオートグラフィー法を行った後、ポリペプチ
ド遺伝子の塩基配列を決定する。 また、ポリペプチドを菌体外に分泌させるシグナルペ
プチド遺伝子の塩基配列も、同様にして決定する。 ポリペプチドのアミノ酸配列 ポリペプチドのアミノ酸配列は、塩基配列より決定す
る。 また、ポリペプチドを菌体外に分泌させるシグナルペ
プチドのアミノ酸配列も、同様にして決定する。 ポリペプチドのN末端を含有する部分アミノ酸配列 ポリペプチド産生能を有するシュードモナス スツッ
ツェリを栄養培地で培養してポリペプチドを産生させ
る。培養終了後、遠心分離して上清を採取し、これを硫
安分画、イオン交換クロマトグラフィー、高速液体クロ
マトグラフィーにより精製し高純度ポリペプチドとす
る。この試料を用いてジャーナル オブ バイオロジカ
ル ケミストリー(Journal of Biological Chemistr
y)、第256巻、第7990乃至7997頁(1981年)の記載に準
じて、プロティン シークエンサーにより分解し、高速
液体クロマトグラフィーで同定して、ポリペプチドのN
末端を含有する部分アミノ酸配列を決定する。 形質転換微生物によるポリペプチドの調製 上述のようにして得られた形質転換微生物を栄養培地
で培養することにより多量のポリペプチドを安定して産
生しうることを見いだした。 栄養培地には、例えば、炭素源、窒素源、ミネラル、
更に必要ならば、アミノ酸、ビタミンなどの有機微量栄
養素などを含有させればよい。 この際、炭素源としては、澱粉、澱粉部分加水分解
物、グルコース、フラクトース、スクロースなどの糖質
が有利に用いられる。窒素源としては、アンモニアガ
ス、アンモニア水、アンモニウム塩、硝酸塩などの無機
窒素源、ペプトン、酵母エキス、脱脂大豆、コーンステ
ィープリカー、肉エキスなどの有機窒素源が適宜用いら
れる。 培養方法は、例えば、液体培地をpH4〜10、温度25〜6
5℃の範囲に維持しつつ、通気攪拌などの好気的条件下
で約1〜4日培養し、ポリペプチドを生成蓄積せしめれ
ばよい。 培養物中のポリペプチドは、そのまま採取し利用する
こともできるが、一般には常法に従って、濾過、遠心分
離などによりポリペプチド溶液と微生物菌体とに分離し
た後に利用される。 ポリペプチドが菌体中に存在する場合には、細胞を超
音波、界面活性剤、細胞壁溶解酵素などで処理し、次い
で濾過、遠心分離などしてポリペプチド溶液を採取す
る。 このようにして得られるポリペプチド溶液を、例え
ば、減圧濃縮、膜濃縮、澱粉吸着・溶出し、更に、硫
安、硫酸ソーダなどによる塩析、メタノール、エタノー
ル、アセトンなどによる分別沈澱法などを適宜組み合せ
て精製し、より高純度のポリペプチドを採取して利用す
ることも、更に、これらペプチドを常法に従って、担体
結合法、架橋法、包括法などによって固定化して利用す
ることも有利に実施できる。 本発明で利用するポリペプチドは、特定するアミノ酸
配列まで解明され、安心して利用しうるものであればよ
く、先に述べた遺伝子組み換えによる形質転換微生物か
らのもののみに限定されるものではない。 本発明のポリペプチドを利用してマルトテトラオース
高含有物を製造するに際しては、工業的には、澱粉、ア
ミロペプチン、アミロース、澱粉部分加水分解物などの
澱粉質を基質として反応させるのが好ましい。また、必
要ならば、澱粉質含有飲食物の製造に際して、飲食物に
ポリペプチドを作用させ、飲食物にマルトテトラオース
を生成含有せしめ、澱粉質の老化を防止し、飲食物の日
持ちを延長することもできる。 一般的には、5乃至45w/w%程度の澱粉質溶液に、本
発明のポリペプチドを澱粉質グラム当り約1乃至20単位
の割合で加え、pH5乃至9、反応温度約40乃至70℃で0.5
乃至3日間反応させる。 この際、反応液に塩化カルシウムなどのカルシウム塩
を濃度0.0005乃至0.05モル程度共存させることによっ
て、ポリペプチドの耐熱性を向上させ、反応をより容易
に進めることも有利に実施できる。 また、反応物中のマルトテトラオース含量をできるだ
け高めるためには、澱粉質の酸またはα−アミラーゼに
よる液化の程度をできるだけ低く、DE15未満、望ましく
はDE6未満にとどめたものに、ポリペプチドを作用させ
るのが好ましい。 また、反応に際して、ポリペプチドとともに、他の澱
粉質関連酵素、例えば、シクロマルトデキストリングル
カノトランスフェラーゼ(EC2.4.1.19)、α−アミラー
ゼ(EC3.2.1.1)、β−アミラーゼ(EC3.2.1.2)、グル
コアミラーゼ(EC3.2.1.3)、α−グルコシダーゼ(EC
3.2.1.20)、プルラナーゼ(EC3.2.1.41)、イソアミラ
ーゼ(EC3.2.1.68)などを併用して、得られるマルトテ
トラオース高含有物の組成を変えたり、マルトテトラオ
ース含量を高めたりすることも自由である。 とりわけ、プルラナーゼやイソアミラーゼなどの澱粉
枝切酵素を併用して、マルトテトラオース含量を固形物
当り60乃至80w/w%に高めることも有利に実施できる。 このようにして得られるマルトテトラオース含量が固
形物当り40乃至80w/w%程度のマルトテトラオース高含
有物を原料として、分画法などにより夾雑する糖類、デ
キストリンなどを除去し、マルトテトラオースの含量を
更に高めることも自由である。 分画法としては、例えば、特開昭48−4647号公報に記
載される半透膜の利用、特開昭49−102854号公報に記載
される有機沈澱剤の利用、特開昭59−148794号公報に記
載される強酸性カチオン交換樹脂の利用などが適宜選択
され、必要ならば、98w/w%以上の最高純度のマルトテ
トラオース高含有物を採取することも容易に実施でき
る。 次いで、これらのマルトテトラオース高含有物は、通
常、濾過し、活性炭による脱色およびH型、OH型イオン
交換樹脂による脱塩などの精製工程を経た後、濃縮し、
シラップ状製品にする。必要ならば、更に乾燥し、粉末
状製品にすることも自由である。 このようにして得られるマルトテトラオース高含有物
には、通常、マルトテトラオースを固形物当り40w/w%
以上含有する。 更に、マルトテトラオース高含有物を還元して、化学
的により安定なマルトテトライトール高含有物を製造す
ることも有利に実施できる。 例えば、マルトテトラオース高含有物を、濃度約40乃
至60%水溶液にし、オートクレーブに入れ、触媒として
ラネーニッケルを約8乃至10%添加し、攪拌しながら温
度を90乃至140℃に上げ、水素圧を20乃至150Kg/cm2に上
げて水素添加を完了させた後、ラネーニッケルを除去
し、次いで、マルトテトラオース高含有物製造の場合と
同様に、活性炭、イオン交換樹脂で精製し、濃縮してシ
ラップ状製品とするか、更に乾燥して粉末状製品とす
る。 このようにして製造されるマルトテトライトール高含
有物には、通常、マルトテトライトールを固形物当り40
w/w%以上含有する。 以上述べた方法で製造されるマルトテトラオース高含
有物またはマルトテトライトール高含有物は、低甘味の
甘味剤として、また、ボディー付与剤、粘度調節剤、保
湿剤、照付与剤、接着剤、保香剤、結晶防止剤、キャン
ディーのダレ防止剤、澱粉老化防止剤などとして、更に
は、栄養補給用剤などとして広く飲食物に利用される。 例えば、マルトテトラオース高含有物またはマルトテ
トライトール高含有物のシラップ品を加熱し、食品表面
に塗布するなどの利用方法では、他の糖質甘味料と比較
して、その硬化、乾きが速く、たれが少ない特徴を有す
る。しかも、その表面の照、艶は良好である。 また、甘味剤としての利用は、単品で利用されるばか
りでなく、必要ならば、他の甘味剤、例えば、グルコー
ス、マルトース、異性化糖、砂糖、蜂蜜、メープルシュ
ガー、ソルビトール、マルチトール、パラチノース、ジ
ヒドロカルコン、ステビオシド、α−グリコシルステビ
オシド、ラカンカ甘味物、グリチルリチン、α−グリコ
シルグリチルリチン、L−アスパラチル L−フェニル
アラニンメチル、サッカリン、グリシン、アラニンなど
と配合して使用することも自由である。 マルトテトラオース高含有物またはマルトテトライト
ール高含有物は、酸味、塩から味、渋味、旨味、苦味な
ど他の呈味を有する各種物質とよく調和し、耐熱性も大
きいので、広く飲食物の甘味付に、呈味改善に、調味に
自由に利用できる。 例えば、醤油、粉末醤油、味噌、粉末味噌、もろみ、
ひしお、フリカケ、マヨネーズ、ドレッシング、食酢、
三杯酢、粉末すし酢、中華の素、天つゆ、麺つゆ、ソー
ス、ケチャップ、焼肉のタレ、カレールウ、シチューの
素、スープの素、ダシの素、複合調味料、みりん、新み
りん、テーブルシラップ、コーヒーシュガーなど各種調
味料として自由に使用できる。 また、例えば、せんべい、あられ、おこし、餅類、ま
んじゅう、ういろう、あん類、羊羹、水羊羹、錦玉、ゼ
リー、カステラ、飴玉などの各種和菓子、パン、ビスケ
ット、クラッカー、クッキー、パイ、プリン、バターク
リーム、カスタードクリーム、シュークリーム、ワッフ
ル、スポンジケーシ、ドーナツ、チョコレート、チュー
インガム、キャラメル、キャンディーなどの各種洋菓
子、アイスクリーム、シャーベットなどの氷菓、果実の
シロップ漬、氷蜜などのシロップ類、麺類、米飯類、人
造肉などの穀類加工品類、フラワーペースト、ピーナッ
ツペースト、フルーツペースト、スプレッドなどのペー
スト類、ジャム、マーマレード、シロップ漬、糖果など
の果実、野菜の加工食品類、福神漬、べったら漬、千枚
漬、らっきょう漬などの漬物類、たくあん漬の素、白菜
漬の素などの漬物の素類、ハム、ソーセージなどの畜肉
製品類、魚肉ハム、魚肉ソーセージ、カマボコ、チク
ワ、天ぷらなどの魚肉製品、ウニ、イカの塩辛、酢コン
ブ、さきするめ、ふぐのみりん干しなどの各種珍味類、
のり、山菜、するめ、小魚、貝などで製造されるつくだ
煮類、煮豆、ポテトサラダ、コンブ巻などのそう菜類、
プロセスチーズ、粉乳などの乳製品、魚肉、畜肉、果
実、野菜のビン詰、缶詰類、合成酒、果実酒、洋酒など
の酒類、コーヒー、ココア、ジュース、炭酸飲料、乳酸
飲料、乳酸菌飲料などの清涼飲料水、プリンミックス、
ホットケーキミックス、即席ジュース、即席コーヒー、
即席しるこ、即席スープなど即席飲食品などの各種飲食
品への甘味剤、呈味改良剤、物性改良剤などとして自由
に利用できる。 また、これら飲食品を正常に摂取することの困難な病
人や病後の虚弱者、乳幼児、高齢者などに対しては、本
発明のマルトテトラオース高含有物やマルトテトライト
ール高含有物、とりわけ、消化吸収の良好なマルトテト
ラオース高含有物を経管流動食や透析用栄養剤、離乳食
などの栄養補給用剤として利用することも有利に実施で
きる。 その際、液状の栄養補給用剤を製造し、そのままの形
状で利用することも、また、粉末、顆粒などの固状の栄
養補給用剤を製造し、水、塩類溶液、果汁、牛乳などに
溶解して利用することも自由である。 また、マルトテトラオース高含有物または、マルトテ
トライトール高含有物を例えば、家畜、家禽、その他、
蜜蜂、蚕、魚など飼育動物のための飼料、餌料などの嗜
好性を向上させる目的に利用することもできる。 その他、タバコ、練歯みがき、口紅、リップクリー
ム、内服薬、トローチ、肝油ドロップ、口中清涼剤、口
中香錠、うがい薬などの味覚を味わうことのできる嗜好
物、化粧品、医薬品などへの甘味剤、呈味改良剤、品質
改良剤などとしても利用することができる。 以上述べたように、本発明でいう飲食物とは、味覚を
味わうことのできる経口摂取物のみならず、経管流動食
などの栄養補強用剤をも意味する。 また、これら飲食物に、本発明のマルトテトラオース
高含有物または、マルトテトライトール高含有物を含有
せしめる方法は、その製品が完成するまでの工程で含有
せしめればよく、例えば、混和、混捏、溶解、融解、浸
漬、浸透、散布、塗布、噴霧、注入などの公知の方法が
適宜選ばれる。 以下、実験で本発明を詳細に説明する。 実験1 シュードモナス スツッツェリ ポリペプチド
遺伝子のエッシェリヒア コリへのクローニング (1)シュードモナス スツッツェリのポリペプチド遺
伝子を含む染色体DNAの調製 シュードモナス スツッツェリのポリペプチド遺伝子
を含む染色体DNAは、斉藤、三浦等の方法[ビオキミカ
エト ビオフィジカ アクタ(Biochimicaet Biophis
ica Acta)、第72巻、第619乃至629頁(1963年)]に準
じて調製した。即ち、シュードモナス スツッツェリMO
−19(FERM BP−1682)をプレイン ハート インフュ
ージョン培地で30℃、一夜通気攪拌培養した。培養液を
遠心分離にて集菌し、得られた菌体をTES緩衝液(pH8.
0、トリスアミノメタン、塩酸、EDTA、塩化ナトリウム
含有)に懸濁し、次にリゾチームをml当り2mgの割合で
加え、37℃で30分間保持した。これを、−20℃で一夜結
凍した後、TSS緩衝液(pH9.0、トリスアミノメタン、塩
酸、ラウリル硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム含有)を
加え、60℃に加温した後、TESフェノール混液(TES緩衝
液(pH7.5)1容とフェノール4容との混合液)を加
え、氷水中で冷却後、遠心分離し上清を得た。この上清
に2倍容の冷エタノールを加え粗染色体DNAを回収し、
これをSSC緩衝液(pH7.1、塩化ナトリウム、クエン酸3
ナトリウム含有)に溶解し、リボヌクレアーゼ(シグマ
社製造、商品名RNaseA)およびプロテアーゼ(科研製薬
株式会社製造、商品名PronaseE)を作用させ、次いで、
TESフェノール混液を加え、冷却し遠心分離して、得ら
れる上清に2倍容の冷エタノールを加え精製染色体DNA
を回収し、緩衝液(pH7.5、トリスアミノメタン、塩
酸、EDTA含有)に溶解して−20℃に保存した。 (2)プラスミド pBR322の調製 プラスミド pBR322(ATCC 37017)は、ゼイ メイヤ
ーズ(J.Meyers)等の方法[ジャーナル オブ バクテ
リオロジー(Journal of Bacteriology)、第127巻、第
1524乃至1537頁(1976年)]に準じてエッシェリヒア
コリから分離、調製した。 (3)ポリペプチド遺伝子を含む組み換えDNAの作製 実験1−(1)で調製したポリペプチド遺伝子を含む精
製染色体DNAに対して、制限酵素Sau3A I(株式会社ニッ
ポンジーン製造)を作用させ、DNA断片が1〜20Kbpにな
るよう染色体DNAを部分的に切断した。一方、実験1−
(2)で調製したプラスミド pBR322に対して、制限酵
素BamH I(株式会社ニッポンジーン製造)を作用させ、
完全に切断し、次いで、プラスミド断片のセルフライゲ
ーションを防止するため、エッシェリヒア コリ由来の
アルカリフォスファターゼ(宝酒造株式会社製造)を作
用させ、pBR322断片の5′末端を脱リン酸化した。 両断面の結合は、T4DNAリガーゼ(株式会社ニッポン
ジーン製造)を4℃で一夜反応させて行ない、組み換え
DNAを作製した。 (4)組み換えDNAのエッシェリヒア コリへの導入 宿主微生物として、アミラーゼ産生能を欠いているエ
ッシェリヒア コリ HB101(ATCC33694)を用いた。 本微生物をL−ブロスで37℃、4時間培養し集菌した
後、10mM塩化ナトリウム、50mM塩化マンガンを含有する
10mM酢酸塩緩衝液(pH5.6)に懸濁し、遠心分離にて集
菌し、続いて25mM塩化カルシウム、125mM塩化マンガン
を含有する10mM酢酸塩緩衝液(pH5.6)に懸濁したもの
に、実験1−(3)で得た組み換えDNAを加え、氷水中
で30分間静置した。更に、37℃に加温し、L−ブロスを
加え37℃で30分間保ち、これを抗生物質アンピシリン50
μg/mlを含有し、かつ澱粉2mg/mlを含有するL−アガー
平板培養地上に拡げ、37℃で24時間保ち、コロニーを形
成させた。 本平板から、ヨード呈色法により、澱粉を分解し、マ
ルトテトラオースを生成しているコロニーを選択し、ポ
リペプチド遺伝子を含む組み換えDNAが導入されている
形質転換微生物を選択した。本微生物を増殖させ、実験
1−(2)のプラスミドの調製方法に準じて組み換えDN
Aを取り出し、これに各種制限酵素を作用させ、その切
断部位を決定した後、制限酵素Sal I(株式会社ニッポ
ンジーン製造)で部分分解し、次いで、実験1−(3)
と同様にT4DNAリガーゼを作用させ、組み換えDNAを作製
し、実験1−(4)の方法に準じてポリペプチド遺伝子
を含む小型の組み換えDNAを保有する形質転換微生物を
選択した。 本微生物の一菌株をエッシェリヒア コリ TPS618
(FERM BP−1681)と命名し、これが保有する組み換えD
NAをpTPS618と命名した。 組み換えDNA pTPS618について、シュードモナス ス
ツッツェリ由来のDNA部分の制限酵素切断地図を第2図
に示す。 第2図から明らかなように、制限酵素Sma I(東洋紡
績株式会社製造)、EcoR I、Sal I、Kpn I(株式会社ニ
ッポンジーン製造)で切断を受けることが判明した。 一方、制限酵素BamH I、Xho I、Bg1 II、Xba I(以
上、株式会社ニッポンジーン製造)では切断されなかっ
た。 実験2 シュードモナス スツッツェリ由来ポリペプチ
ドのN末端を含有した部分アミノ酸配列 (1)ポリペプチドの調製 シュードモナス スツッツェリ MO−19(FERM BP−1
682)を、実験4に示す方法と同様にして液体培養し、
培地中にポリペプチドを産生させた。遠心分離にて上清
を採取し、硫安塩析によりポリペプチド画分を得、次い
で、陰イオン交換体カラムクロマトグラフィー(東洋曹
達株式会社製造、商品名、DEAE・トヨパール 650s使用
し、更に、スウェーデン国、ファルマシア社製造、商品
名MonoQ使用)により精製して、高度に精製されたポリ
ペプチドを採取した。 本品は、ケイ ウェーバー アンド エム オズボー
ン(K.Weber and M.Osborn)、ジャーナル ブ バイオ
ロジカル ケミストリィ(Journal of Biological Chem
istry)、第244巻、第4406頁(1969年)の記載に準じて
行ったSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法で50,00
0±10,000の分子量を示した。 また、比活性は、600±150単位/mg蛋白質を示した。 本発明でいうマルトテトラオース生成アミラーゼ活性
1単位とは、1.0w/v%可溶性澱粉(pH7.0)5mlに酵素液
0.2mlを加え、40℃で20分間反応させ、生成した還元糖
をネルソン−ソモジー(Nelson−Somogyi)法で測定す
ることにより、1分間に1マイクロモルのグルコシド結
合を切断する酵素量をいう。 (2)N末端を含有する部分アミノ酸配列 実験2−(1)の方法で調製したポリペプチドを、気
相プロティン シークエンサー(アプライドバイオシス
テム社製造、商品名 470A型)にかけ、次いで、高速液
体クロマトグラフィーにより分析して、N末端を含有す
る部分アミノ酸配列を決定した。 結果は、 Asp−Gln−Ala−Gly−Lys−Ser−Pro−Asn−Ala−Val
−Arg−Tyr−His−Gly−Gly−Asp−Glu−Ile−Ile−Leu の配列を有していることが判明した。 実験3 シュードモナス スツッツェリ由来ポリペプチド遺伝
子の塩基配列およびポリペプチドのアミノ酸配列 (1)プラスミド pUC18の調製 プラスミド pUC18は、これを導入したエッシェリヒ
ア コリ JM83(ATCC 35607)から、実験1−(2)の
方法に準じて調製した。 (2)ポリペプチド遺伝子を含む組み換えDNAの作製 実験1−(3)の方法に準じて組み換えDNAを作製し
た。 即ち、実験1−(2)の方法で調製したポリペプチド
遺伝子を含むプラスミドに、各種制限酵素を作用させて
切断し、ポリペプチド遺伝子を含む断片を得、また、実
験4−(1)の方法で調製したプラスミド pUC18を同
様に各種制限酵素で切断し、これら両断片にT4DNAリガ
ーゼを作用させて組み換えDNAを作製した。 (3)組み換えDNAのエッシェリヒア コリへの導入 宿主微生物として、エッシェリヒア コリJM83を用い
た。 この微生物に、実験1−(4)の方法に準じて、組み
換えDNAを移入し、形質転換させた。 次いで、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−
β−ガラクトシド(5−bromo−4−chloro−3−indol
y−β−galactoside or Xgal)を含有する培地に生育さ
せ、無色のプラークを形成した微生物を形質転換微生物
として選択した。 (4)形質転換微生物からの組み換えDNAの調製 形質転換微生物を、抗生物質アンピシリン50μg/mlを
含むL−ブロスで培養し、得られる菌体からアルカリ溶
菌法により組み換えDNAを調製した。 (5)組み換えDNAの塩基配列 ジデオキシ チェーンターミネータ法に従って解読し
た。 すなわち、実験3−(4)で調製した組み換えDNAと
合成プライマー(17塩基)を加え、60℃で20分間アニー
リングした後、dNTP、ddNTP、[α−32P]dCTPおよびク
レノー断片を加え、37℃で30分間反応させ、プライマー
を5′側から3′方向へ伸長させて相補DNAを生成させ
た。これに過剰のdNTPを加えて、さらに37℃で30分間反
応させた後、ホルムアミド色素溶液を加えて反応を停止
させた。次いで、3分間煮沸し、これを6%ポリアクリ
ルアミドゲルを用いて、約25mAで電気泳動し、伸長した
相補DNAを分離した。電気泳動した後、ゲルを固定し乾
燥させた。 本ゲルを用いて、オートラジオグラフィーを行ない、
オートラジオグラム上の塩基断片のシークエンス解析を
行ってポリペプチド遺伝子の塩基配列を決定した。 その結果は、第1−1表に示した。 また、それの5′側の上流に続くシグナルペプチド遺
伝子の塩基配列も同様にして調べた。 その結果は、第1−2表に示した。 (6)ポリペプチドのアミノ酸配列 第1−1表の塩基配列を用いて、ポリペプチドのアミ
ノ酸配列を決定し、その結果を第2−1表に示した。 また、それのN末端側の上流に続くシグナルペプチド
のアミノ酸配列を決定し、その結果を第2−2表に示し
た。 以上の結果から、シュードモナス スツッツェリ由来
ポリペプチドのアミノ酸配列は、第2−1表の配列を有
していることが明らかになった。 第2−2表 Met−Ser−His−Ile−Leu−Arg−Ala−Ala−Val−Leu−
Ala−Ala−Met−Leu−Leu−Pro−Leu−Pro−Ser−Met−
Ala 実験4 形質転換微生物によるポリペプチドの調製 シュードモナス スツッツェリ由来のポリペプチド遺
伝子を含む組み換えDNAを導入した形質転換微生物エッ
シェリヒア コリ TPS618(FERM BP−1681)およびシ
ュードモナス スツッツェリ MO−19(FERM BP−168
2)を用いて、ポリペプチドを調製した。 また、これら形質転換微生物と宿主微生物ならびに供
与体微生物シュードモナス スツッツェリの産生するポ
リペプチド産生量をその活性で比較した。 液体培地は、液化澱粉4w/v%、コーンスティープリカ
ー1.0w/v%、ポリペプトン0.5w/v%、硝酸アンモニウム
0.2w/v%、リン酸二カリウム0.2w/v%、塩化カルシウム
・2水塩0.05w/v%および水からなり、pH7.2に調整して
120℃で20分間減菌し、冷却して調製した。エッシェリ
ヒア コリ TPS618の場合には、この培地に、抗生物質
アンピシリンをml当り50μgの割合で加えて植菌し、ま
たエッシェリヒア コリ HB101の場合には抗生物質を
加えずに植菌し、それぞれ37℃、24時間通気攪拌培養し
た。 また、シュードモナス スツッツェリ MO−19(FERM
BP−1682)の場合には、前記液体培地に抗生物質を加
えることなく、28℃で24時間および96時間培養した。各
培養液を、遠心分離し、上清と菌体とに分離し、上清は
そのまま活性測定し、菌体は超音波処理にて破壊した後
活性測定し、培養液量に換算して活性を求めた。結果
は、第3表に示す。 第3表の結果から明らかなごとく、形質転換微生物か
らのポリペプチド産生量は向上しており、工業的生産方
法として好都合である。 また、これら上清を硫安0.4飽和で塩析して粗ポリペ
プチド剤を調製、採取した。このポリペプチド剤を用い
て澱粉からのマルトテトラオース生成量、至適温度、至
適pH、安定温度、安定pHなどの酵素的性質について比較
したところ、形質転換微生物のポリペプチドは、供与体
微生物シュードモナス スツッツェリの培養24時間のそ
れとよく一致した。 しかしながら、シュードモナス スツッツェリの培養
96時間のポリペプチド剤は、培養24時間のそれとは、至
適温度、至適pH、安定温度、安定pHなどの点で異なって
おり、澱粉質に作用させる上でより優れていることが判
明した。 そこで、次に述べるように、シュードモナス スツッ
ツェリ MO−19の培養96時間の培養液を用いてポリペプ
チドを高度に精製し、詳細に調べた。すなわち、培養液
を膜濾過し、得られる濾液を硫安で塩析し、0.2乃至0.4
飽和沈澱画分を採取して透析し、次いで、陰イオン交換
クロマトグラフィー(東洋曹達株式会社製造、商品名、
DEAE・Toyopear−1 650Sを使用し、更に、スウェーデ
ン国ファルマシア社製造、商品名Mono Qを使用)を行っ
てポリアクリルアミドゲル電気泳動で単一バンドを示す
高純度ポリペプチド溶液を採取した。 この精製工程によって比活性は、約4.3倍に増加し、
ポリペプチドの回収率は約48%であった。 なお、得られたポリペプチドは、比活性680±60(単
位/mg蛋白質)を示し、次のような理化学的性質を有す
る。 (a)作用 澱粉に作用して、主にマルトテトラオースを生成す
る。 (b)基質特異性 澱粉、アミロース、アミロペクチン、グリコーゲンお
よびβ−リミットデキストリンに作用し、シクロデキス
トリン、デキストラン、プルランおよびエルシナンに
は、実質的に作用しない。 (c)至適pH 40℃、20分間で、pH7.0乃至7.5附近。 (d)安定pH 40℃、1時間で、pH6.5乃至9.5附近。 (e)至適温度 pH7.0、20分間で、50℃附近。 (f)安定温度 pH7.0、1時間で、45℃附近まで、但し、カルシウム
イオン共存下では、50℃附近まで活性をほぼ完全に残存
し、55℃附近で約70%の活性を残存する。 (g)阻害、安定化 水銀イオンにより活性が阻害される。 カルシウムイオンにより熱安定性が向上する。 (h)分子量 SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法により、46,
000±1,000。 超遠心分析法により、偏比容×密度=0.75としたと
き、47,000±2,000。 (i)等電点 ポリアクリルアミドゲル等電点電気泳動法により、pI
4.8附近。 (j)紫外部吸収 275乃至280nm附近。 また、この高純度ポリペプチドを約1.0w/v%含有する
10mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)を4℃で1ケ月間放置
したところ、結晶が析出した。本結晶の顕微鏡写真(×
220)を第3図に示す。 更に、この高純度ポリペプチドを用いて、ジャーナル
オブ バイオロジカル ケミストリー(Journal of B
iological Chemistry)、第256巻、第15号、第7990乃至
7997頁(1981年)の記載に準じて、気相プロテイン シ
ークエンサーによりエドマン分解し、その分解物を高速
液体クロマトグラフィーで同定した。 その結果、本ポリペプチドのN末端アミノ酸から20個
までのアミノ酸酸列は、 Asp−Gln−Ala−Gly−Lys−Ser−Pro−Asn−Ala−Val
−Arg−Tyr−His−Gly−Gly−Asp−Glu−Ile−Ile−Leu の順であった。 また、本ポリペプチドを用いて、ザ ジャーナル オ
ブ バイオロジカル ケミストリー(The Journal of B
iological Chemistry)第248巻、第7号、第2296乃至23
02頁(1973年)の記載に準じてC末端鎖のアミノ酸配列
を調べた。 その結果、C末端側から順に、Ala、Gly、Pro、Gluで
あった。 以上の実験結果から、培養96時間のポリペプチドは、
第4表に示されるアミノ酸配列を有しているものと判断
される。 第2−1表と第4表のアミノ酸配列を比較することに
より、培養初期に産生された第2−1表に示されるポリ
ペプチドは、培養期間中にそのC末端側が切断されて第
4表に示されるポリペプチドに低分子化するものと判断
される。 なお、これらアミノ酸配列を、アプライド マイクロ
バイオロジー アンド バイオテクノロジー(Applied
Microbiology and Biotechnology)第23巻、第355乃至3
60頁(1986年)に記載されている各種α−アミラーゼの
アミノ酸配列と比較してみた。 意外なことに、エンド型澱粉分解酵素であるα−アミ
ラーゼのアミノ酸配列において、第1領域乃至第4領域
として特定されている部分アミノ酸配列が、エキソ型澱
粉分解酵素である本ポリペプチドにも存在していること
が判明した。 結果を、第5表に示す。 第5表の結果から明らかなように、本ポリペプチド
は、α−アミラーゼの特定領域のアミノ酸配列と近似し
た部分アミノ酸配列を有しており、この部分アミノ酸配
列が澱粉に作用するに際して大きく関与しているものと
判断される。 すなわち、本ポリペプチドの特定された部分アミノ酸
配列として、 (a)Asp−Val−Val−Pro−Asn−His−Met (b)Arg−Phe−Asp−Phe−Val−Arg−Gly−Tyr (c)Phe−Cys−Val−Gly−Glu−Leu−Trp−Lys−Gly および (d)Thr−Phe−Val−Asp−Asn−His−Asp−Thr の配列を有していることが判明し、しかも、これら部分
アミノ酸配列は、N末端側から近い順に(a)、
(b)、(c)、(d)の部分配列を有していることが
判明した。 以下、本発明の実施例と優れた効果を述べる。 実施例1.ポリペプチド 溶性澱粉3w/v%、コーン スティープ リカー0.5w/v
%、ポリペプトン 0.2w/v%、リン酸二カリウム0.2w/v
%、塩化カルシウム・2水塩0.05w/v%および水からな
る液体培地をpH7.2に調整し、この100mlずつを500ml容
振とうフラスコにとり、120℃で20分間オートクレーブ
した後、シュードモナス スツッツェリ MO−19を1白
金耳ずつ植菌し、27℃で96時間振とう培養した。 培養液のマルトテトラオース生成アミラーゼ活性は、
ml当り約250単位であった。 培養液を遠心分離し、得られる上清のポリペプチド含
有液は、澱粉質からのマルトテトラオース高含有物製造
に有利に利用できる。 実施例2.ポリペプチド 液化澱粉4w/v%、コーン スティープ リカー1.0w/v
%、ポリペプトン 0.5w/v%、硝酸アンモニウム0.2w/v
%、リン酸二カリウム0.2w/v%、塩化カルシウム・2水
塩0.05w/v%、および水からなる液体培地を30l容ジャー
ファーメンターに15l入れ、pH7.0に調整し、120℃で20
分間減菌し、冷却して調製した。この培地に抗生物質ア
ンピシリンをml当り50μgの割合で加えた後、形質転換
微生物エッシェリシア コリ TPS618の種培養液を1v/v
%植菌し、37℃で24時間通気攪拌培養した。培養液のマ
ルトテトラオース生成アミラーゼ活性は、ml当り約300
単位であった。培養液からの菌体を超音波処理し、遠心
分離して得られる上清を、実験2−(1)の方法に準じ
て精製し、高度に精製されたポリペプチド含有液を得
た。 本ポリペプチド含有液は、澱粉質からのマルトテトラ
オース高含有物の製造に有利に利用できる。 実施例3.マルトテトラオース高含有物 コーンスターチ1重量部を澱粉当り0.1w/w%の割合に
α−アミラーゼ(デンマーク国、ノボ社、商品名ターマ
ミール60L)を含む水3.0重量部に攪拌混合し、pH6.5に
調整後、この懸濁液を95乃至100℃に保ち糊化と液化を
同時に起させ、さらに反応を進めてDE4.5になった時
に、120℃に5分間加熱し、これを60℃にまで急速に冷
却し、これに実施例1の方法で得たポリペプチド含有液
(上清)を澱粉グラム当り4単位の割合で加え、pH6.
5、55℃で46時間糖化した。 本糖化物を加熱し、酵素を失活させ、濾過し、活性炭
にて脱色し、H型、OH型イオン交換樹脂にて脱塩し、濃
縮して水分25w/w%のシラップ状マルトテトラオース高
含有物を原料澱粉固形物当り95%の収率で得た。 本品は、グルコースを固形物当り約2%含有し、か
つ、DE約24であって、マルトテトラオースを固形物当た
り約55%含有しており、また、その甘味度は砂糖のそれ
の約25%であった。 本品は、低甘味、低糖度の消化吸収良好な甘味剤とし
て、また、ボディー付与剤、粘度調節剤、保湿剤、照付
与剤、接着剤、保香剤、結晶防止剤、キャンディーのダ
レ防止剤などとして広く飲食物に利用される。 実施例4.マルトテトラオース高含有物 馬鈴薯澱粉1重量部を澱粉当り0.01w/w%の割合にα
−アミラーゼ(ナガセ生化学工業株式会社、商品名、ネ
オスピターゼ)を含む水6重量部に攪拌混合し、pH6.0
に調整後、この懸濁液を85乃至90℃に保ち、糊化と液化
を同時に起させ、直ちに120℃に5分間加熱してDE1.0未
満にとどめ、これを55℃に急冷し、pH7.0に調整し、こ
れに株式会社林原生物化学研究所製造、商品名プルラナ
ーゼ(EC 3.2.1.41)および実施例2の方法で得た高度
に精製されたポリペプチド含有液をそれぞれ澱粉グラム
当り150単位および8単位の割合で加え、pH7.0、50℃で
36時間糖化した。 本糖化物を、実施例3と同様に精製濃縮し、更に噴霧
乾燥して水分1w/w%未満の粉末状マルトテトラオース高
含有物を原料澱粉固形物当り約93%の収率で得た。 本品は、グルコースを固形物当り約2%含有し、か
つ、DE約27であって、マルトテトラオースを固形物当り
約76%含有しており、また、その甘味度は砂糖のそれの
25%であった。 本品は、低甘味、低糖度の消化吸収良好な甘味剤とし
て、実施例3の場合と同様に広く飲食物に利用できる。 実施例5.マルトテトラオース高含有物 実施例4の方法で得たマルトテトラオース高含有物を
強酸性カチオン交換樹脂を用いて、そのマルトテトラオ
ース含量を高めた。 実施例4の方法で製造したマルトテトラオース高含有
物を濃度60w/w%にして原糖液とした。 樹脂は、アルカリ金属型強酸性カチオン交換樹脂(東
京有機化学工業株式会社製造、商品名XT−1007、Na
+型、架橋度6%)を使用し、内径5.4cmのジャケット付
ステンレス製カラム4本を連結して樹脂層全長を20mと
した。カラム内温度を55℃に維持しつつ、原糖液を樹脂
に対して5v/v%加え、これに55℃の温水をSV0.13で流し
て分画し、マルトテトラオース含量90%以上のマルトテ
トラオース高含有画分を採取し、実施例3と同様に精製
し、濃縮して、水分25w/w%のシラップ状マルトテトラ
オース高含有物を原糖固形物当り約60%の収率で得た。 本品は、マルトテトラオースを固形物当り約93%含有
しており、また、その甘味度は砂糖のそれの約25%であ
った。 本品は、低甘味、低糖度の消化吸収良好な甘味剤とし
て、実施例3の場合と同様に広く飲食物に利用できる。 実施例6.マルトテトライトール高含有物 実施例3の方法で得たマルトテトラオース高含有物を
濃縮50%水溶液にし、オートクレーブに入れ、触媒とし
てラネーニッケル10%を添加し、攪拌しながら温度を90
乃至125℃に上げ、水素圧を20乃至100Kg/cm2に上げて水
素化を完了させた。次いで、ラネーニッケルを除去した
後、実施例3と同様に精製し濃縮して、水分25w/w%の
シラップ状マルトテトライトール高含有物を原料のマル
トテトラオース高含有物固形物当り約92%の収率で得
た。 本品は、マルトテトライトールを固形物当り約55%含
有しており、また、その甘味度は砂糖のそれの約30%で
あった。本品は、低甘味、非還元性甘味剤として、ま
た、ボディー付与剤、粘度調節剤、保湿剤、照付与剤、
接着剤、保香剤、結晶防止剤、キャンディーのダレ防止
剤などとして広く飲食物に利用される。 実施例7.マルトテトライトール高含有物 実施例4の方法で得たマルトテトラオース高含有物を
実施例6の方法で準じて水素化し、精製濃縮して水分25
w/w%のシラップ状マルトテトライトール高含有物を原
料のマルトテトラオース高含有物固形物当り約92%の収
率で得た。 本品は、マルトテトライトールを固形物当り約76%含
有しており、また、その甘味度は砂糖のそれの約30%で
あった。 本品は、低甘味、非還元性甘味剤として、実施例6の
場合と同様に広く飲食物に利用できる。 実施例8.甘味料 実施例5の方法で得たシラップ状マルトテトラオース
高含有物1重量部にα−グリコシルステビオシド(東洋
精糖株式会社製造、商品名α−Gスィート)0.02重量部
を均一に混合して得たシラップ状甘味料は、甘味の質が
すぐれ、砂糖の約2倍の甘味を有し、カロリーは甘味度
当り砂糖の約1/2となる。従って、本甘味料は、低カロ
リー甘味料として、カロリーの摂取を制限している人、
例えば、肥満者、糖尿病者などのための低カロリー飲食
物などに対する甘味付に好適である。 また、本甘味料は、虫歯誘発菌によって酸の生成も少
なく、不溶成グルカンの生成も少ないことより、虫歯を
抑制する飲食物などに対する甘味付にも好適である。 実施例9.カスタードクリーム コーンスターチ500重量部、実施例4の方法で得た粉
末状マルトテトラオース高含有物400重量部、マルトー
ス500重量部および食塩5重量部を、篩を通して充分に
混合し、鶏卵1,400重量部を加えて攪拌し、これに沸騰
した牛乳5,000重量部を徐々に加え、更にこれをとろ火
にかけて、攪拌を続け、コーンスターチが完全に糊化し
て全体が半透明になったとき火を止め、これを冷却して
少量のバニラ香料を加えることによりカスタードクリー
ムを製造した。 本品は、なめらかで光沢を有し、甘味が強すぎず美味
である。 実施例10.ういろう 米粉90重量部に、コーンスターチ20重量部、砂糖20重
量部、抹茶粉末1重量部、実施例7の方法で得たシラッ
プ状マルトテトライトール高含有物90重量部および水の
適量を加えて混練した後、これを容器に入れて60分間蒸
して抹茶ういろうを製造した。 本品は、照り、口当りも良好で、風味もよかった。ま
た、澱粉の老化も制御され、長期間安定であった。 実施例11.ハードキャンディー 実施例5の方法で得たシラップ状マルトテトラオース
高含有物70重量部に砂糖90重量部を混合溶解し、減圧下
で水分約2w/w%未満になるまで加熱濃縮して、これにク
エン酸0.15重量部および少量のレモン香料と着香料とを
混和し、次いで、常法に従って成形したハードキャンデ
ィーを製造した。 本品は、吸湿性少なく、ダレを起しにくい歯切れのよ
いハードキャンディーである。 実施例12.つくだ煮 常法に従って砂取り、酸処理して角切りした昆布250
重量部に、醤油212重量部、アミノ酸液300重量部、砂糖
40重量部および実施例3の方法で得たシラップ状マルト
テトラオース高含有物20重量部を加えて煮込みつつ、更
にグルタミン酸ソーダ12重量部、カラメル8重量部およ
び味淋21重量部を加えて煮き上げて昆布の佃煮を製造し
た。 本品は、味、香りだけでなく、色、艶も充分で食欲を
そそる昆布のつくだにである。 実施例13.べったら漬 実施例8の方法で得たシラップ状甘味料4重量部、甘
草製剤0.05重量部、リンゴ酸0.008重量部、グルタミン
酸ナトリウム0.07重量部、ソルビン酸カリウム0.03重量
部およびプルラン0.2重量部を均一に混合してべったら
漬の素を製造した。 大根30Kgを常法に従って食塩により下漬けし、次いで
砂糖で中漬したものを、本べったら漬の素4Kgで調製し
た調味液に漬けて、べったら漬を製造した。 本品は、色艶、香気共に良好で、適度の甘味を有し歯
切れもよかった。 実施例14.経管流動食 実施例4の方法で得た粉末状マルトテトラオース高含
有物550重量部、無水結晶マルトース(林原株式会社製
造、登録商標ファイントース)50重量部、乾燥卵黄190
重量部、脱脂粉乳209重量部、塩化ナトリウム4.4重量
部、塩化カリウム1.85重量部、硫酸マグネシウム4重量
部、チアミン0.01重量部、アスコルビン酸ナトリウム0.
1重量部、ビタミンEアセテート0.6重量部及びニコチン
酸アミド0.04重量部からなる配合物を調製する。 この配合物25gずつをラミネートアルミ製小包に充填
し、ヒートシールして固状の栄養補給用剤を製造した。 本品は、低温貯蔵の必要もなく、室温下で長期間安定
であり、流動性、溶解分散性も良好である。 本品は、1袋分を約150乃至300mlの水に溶解して経管
流動食とし、経管方法により、鼻腔、食道、胃、腸など
へ投与して使用する。 実施例15.錠剤 アスピリン50重量部に実施例4の方法で得た粉末状マ
ルトテトラオース高含有物6重量部およびコーンスター
チ8重量部を充分に混合した後、常法に従って、打錠機
により打錠して、厚さ5.25mm、1錠680mgの錠剤を製造
した。 本品は、吸湿性が低く、物理的強度も充分にあり、し
かも水中での崩壊はきわめて良好であった。 <発明の効果> 上記したことから明らかなように、本発明は、ポリペ
プチドのアミノ酸配列を解明し、その解明されたポリペ
プチドを用いる澱粉質からのマルトテトラオース高含有
物の製造方法並びにそのマルトテトラオース高含有物か
らのマルトテトライトール高含有物の製造方法、更に、
それらマルトテトラオース高含有物またはマルトテトラ
イトール高含有物を使用した飲食物の製造方法に関す
る。 本発明は、特定のアミノ酸配列を有するポリペプチド
を用いることにより、安心して澱粉を加水分解できるの
みならず、この加水分解物およびその水素添加物を利用
して風味良好な飲食物を容易に製造しうることが判明
し、その工業的意義は大きい。 更に、飲食物の製造に際して、澱粉質に含有せしめた
ポリペプチドが、飲食物の風味を損なうことなく、しか
も安心してそのまま食用に供しうることも大きな特徴で
ある。 その上、ポリペプチドの給源として、元来、ポリペプ
チド産生能を有するシュードモナス スツッツェリのみ
ならず、その産生能を有するポリペプチド遺伝子を生体
外遺伝子組換え技術により導入した形質転換微生物も利
用しうることを解明したことは、より広範囲な給源を確
保するとともにポリペプチド産生量の向上を容易に達成
することとなり、その工業的意義は大きい。
【図面の簡単な説明】 第1図は、電子顕微鏡で10,000倍に拡大したシュードモ
ナス スツッツェリ MO−19(FERM BP−1682)の細胞
の形状の一例を示す写真である。 第2図は、組換えDNA pTPS618について、シュードモナ
ス スツッツェリ由来DNA部分の制限酵素切断地図を示
す。 第3図は、顕微鏡で220倍に拡大したポリペプチドの結
晶の一例を示す写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:38) (C12N 9/28 C12R 1:19) (C12N 9/28 C12R 1:38)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.ポリペプチドが、部分アミノ酸配列として、 (a)Asp−Val−Val−Pro−Asn−His−Met (b)Arg−Phe−Asp−Phe−Val−Arg−Gly−Tyr (c)Phe−Cys−Val−Gly−Glu−Leu−Trp−Lys−Gl
    y、 および (d)Thr−Phe−Val−Asp−Asn−His−Asp−Thr から選ばれる1種以上の配列を有していることを特徴と
    するマルトテトラオース生成アミラーゼ活性を有するポ
    リペプチド。 2.ポリペプチドが、部分アミノ酸配列として、N末端
    側から近い順に、 (a)Asp−Val−Val−Pro−Asn−His−Met (b)Arg−Phe−Asp−Phe−Val−Arg−Gly−Tyr (c)Phe−Cys−Val−Gly−Glu−Leu−Trp−Lys−Gly および (d)Thr−Phe−Val−Asp−Asn−His−Asp−Thr の配列を有していることを特徴とする特許請求の範囲第
    (1)項記載のマルトテトラオース生成アミラーゼ活性
    を有するポリペプチド。 3.ポリペプチドが、そのN末端を含有する部分アミノ
    酸配列として、 Asp−Gln−Ala−Gly−Lys−Ser−Pro−Asn−Ala−Val−
    Arg−Tyr−His−Gly−Gly−Asp−Glu−Ile−Ile−Leu の配列を有していることを特徴とする特許請求の範囲第
    (1)項または第(2)項記載のマルトテトラオース生
    成アミラーゼ活性を有するポリペプチド。 4.ポリペプチドが、SDS−ポリアクリルアミドゲル電
    気泳動法で、50,000±10,000の分子量を示すことを特徴
    とする特許請求の範囲第(1)項、第(2)項または第
    (3)項記載のマルトテトラオース生成アミラーゼ活性
    を有するポリペプチド。 5.ポリペプチドが、アミノ酸配列として、 または、 の配列を有していることを特徴とする特許請求の範囲第
    (1)項、第(2)項、第(3)項または第(4)項記
    載のマルトテトラオース生成アミラーゼ活性を有するポ
    リペプチド。 6.ポリペプチドが、それが分泌されるためのシグナル
    ペプチドとして、N末端側上流に、 Met−Ser−His−Ile−Leu−Arg−Ala−Ala−Val−Leu−
    Ala−Ala−Met−Leu−Leu−Pro−Leu−Pro−Ser−Met−
    Ala のアミノ酸配列を有していることを特徴とする特許請求
    の範囲第(5)項記載のマルトテトラオース生成アミラ
    ーゼ活性を有するポリペプチド。 7.ポリペプチドが、マルトテトラオース生成アミラー
    ゼ産生能を有する微生物由来のポリペプチドであること
    を特徴とする特許請求の範囲第(1)項、第(2)項、
    第(3)項、第(4)項、第(5)項または第(6)項
    記載のマルトテトラオース生成アミラーゼ活性を有する
    ポリペプチド。 8.ポリペプチドが、シュードモナス スツッツェリ由
    来のポリペプチドであることを特徴とする特許請求の範
    囲第(1)項、第(2)項、第(3)項、第(4)項、
    第(5)項、第(6)項または第(7)項記載のマルト
    テトラオース生成アミラーゼ活性を有するポリペプチ
    ド。 9.ポリペプチドが、マルトテトラオース生成アミラー
    ゼ遺伝子を含むDNAを導入した形質転換微生物由来のポ
    リペプチドであることを特徴とする特許請求の範囲第
    (1)項、第(2)項、第(3)項、第(4)項、第
    (5)項、第(6)項、第(7)項または第(8)項記
    載のマルトテトラオース生成アミラーゼ活性を有するポ
    リペプチド。 10.部分アミノ酸配列として、 (a)Asp−Val−Val−Pro−Asn−His−Met (b)Arg−Phe−Asp−Phe−Val−Arg−Gly−Tyr (c)Phe−Cys−Val−Gly−Glu−Leu−Trp−Lys−Gl
    y、 および (d)Thr−Phe−Val−Asp−Asn−His−Asp−Thr から選ばれる1種以上の配列を有し、且つマルトテトラ
    オース生成アミラーゼ活性を有するポリペプチドを澱粉
    質に作用せしめ、得られるマルトテトラオース高含有物
    を採取することを特徴とするマルトテトラオース高含有
    物の製造方法。 11.ポリペプチドが、部分アミノ酸配列として、N末
    端側から近い順に、 (a)Asp−Val−Val−Pro−Asn−His−Met (b)Arg−Phe−Asp−Phe−Val−Arg−Gly−Tyr (c)Phe−Cys−Val−Gly−Glu−Leu−Trp−Lys−Gly および (d)Thr−Phe−Val−Asp−Asn−His−Asp−Thr の配列を有していることを特徴とする特許請求の範囲第
    (10)項記載のマルトテトラオース高含有物の製造方
    法。 12.ポリペプチドが、そのN末端を含有する部分アミ
    ノ酸配列として、 Asp−Glu−Ala−Gly−Lys−Ser−Pro−Asn−Ala−Val−
    Arg−Tyr−His−Gly−Gly−Asp−Glu−Ile−Ile−Leu の配列を有していることを特徴とする特許請求の範囲第
    (10)項または第(11)項記載のマルトテトラオース高
    含有物の製造方法。 13.ポリペプチドが、SDS−ポリアクリルアミドゲル
    電気泳動法で、50,000±10,000の分子量を示すことを特
    徴とする特許請求の範囲第(10)項、第(11)項または
    第(12)項記載のマルトテトラオース高含有物の製造方
    法。 14.ポリペプチドが、アミノ酸配列として、 または、 の配列を有していることを特徴とする特許請求の範囲第
    (10)項、第(11)項、第(12)項または第(13)項記
    載のマルトテトラオース高含有物の製造方法。 15.ポリペプチドが、マルトテトラオース生成アミラ
    ーゼ産生能を有する微生物由来のポリペプチドであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第(10)項、第(11)
    項、第(12)項、第(13)項または第(14)項記載のマ
    ルトテトラオース高含有物の製造方法。 16.ポリペプチドが、シュードモナス スツッツェリ
    由来のポリペプチドであることを特徴とする特許請求の
    範囲第(10)項、第(11)項、第(12)項、第(13)
    項、第(14)項または第(15)項記載のマルトテトラオ
    ース高含有物の製造方法。 17.ポリペプチドが、マルトテトラオース生成アミラ
    ーゼ遺伝子を含むDNAを導入した形質転換微生物由来の
    ポリペプチドであることを特徴とする特許請求の範囲第
    (10)項、第(11)項、第(12)項、第(13)項、第
    (14)項、第(15)項または第(16)項記載のマルトテ
    トラオース高含有物の製造方法。 18.マルトテトラオース生成アミラーゼ活性を有する
    ポリペプチドを、他の澱粉質関連酵素とともに作用せし
    めることを特徴とする特許請求の範囲第(10)項、第
    (11)項、第(12)項、第(13)項、第(14)項、第
    (15)項、第(16)または第(17)項記載のマルトテト
    ラオース高含有物の製造方法。 19.マルトテトラオース高含有物がシラップ状または
    粉末状であることを特徴とする特許請求の範囲第(10)
    項、第(11)項、第(12)項、第(13)項、第(14)
    項、第(15)項、第(16)項、第(17)項または第(1
    8)項記載のマルトテトラオース高含有物の製造方法。 20.部分アミノ酸配列として、 (a)Asp−Val−Val−Pro−Asn−His−Met (b)Arg−Phe−Asp−Phe−Val−Arg−Gly−Tyr (c)Phe−Cys−Val−Gly−Glu−Leu−Trp−Lys−Gl
    y、 および (d)Thr−Phe−Val−Asp−Asn−His−Asp−Thr から選ばれる1種以上の配列を有し、且つマルトテトラ
    オース生成アミラーゼ活性を有するポリペプチドを澱粉
    質に作用せしめ、得られるマルトテトラオース高含有物
    を水素添加することを特徴とするマルトテトライトール
    高含有物の製造方法。 21.ポリペプチドが、部分アミノ酸配列として、N末
    端側から近い順に、 (a)Asp−Val−Val−Pro−Asn−His−Met (b)Arg−Phe−Asp−Phe−Val−Arg−Gly−Tyr (c)Phe−Cys−Val−Gly−Glu−Leu−Trp−Lys−Gly および (d)Thr−Phe−Val−Asp−Asn−His−Asp−Thr の配列を有していることを特徴とする特許請求の範囲第
    (20)項記載のマルトテトライトール高含有物の製造方
    法。 22.ポリペプチドが、そのN末端を含有する部分アミ
    ノ酸配列として、 Asp−Gln−Ala−Gly−Lys−Ser−Pro−Asn−Ala−Val−
    Arg−Tyr−His−Gly−Gly−Asp−Glu−Ile−Ile−Leu の配列を有していることを特徴とする特許請求の範囲第
    (20)項または第(21)項記載のマルトテトライトール
    高含有物の製造方法。 23.ポリペプチドが、SDS−ポリアクリルアミドゲル
    電気泳動法で、50,000±10,000の分子量を示すことを特
    徴とする特許請求の範囲第(20)項、第(21)項または
    第(22)項記載のマルトテトライトール高含有物の製造
    方法。 24.ポリペプチドが、アミノ酸配列として、 または、 の配列を有していることを特徴とする特許請求の範囲第
    (20)項、第(21)項、第(22)項または第(23)項記
    載のマルトテトライトール高含有物の製造方法。 25.ポリペプチドが、マルトテトラオース生成アミラ
    ーゼ産生能を有する微生物由来のポリペプチドであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第(20)項、第(21)
    項、第(22)項、第(23)または第(24)項記載のマル
    トテトライトール高含有物の製造方法。 26.ポリペプチドが、シュードモナス スツッツェリ
    由来のポリペプチドであることを特徴とする特許請求の
    範囲第(20)項、第(21)項、第(22)項、第(23)
    項、第(24)項または第(25)項記載のマルトテトライ
    トール高含有物の製造方法。 27.ポリペプチドが、マルトテトラオース生成アミラ
    ーゼ遺伝子を含むDNAを導入した形質転換微生物由来の
    ポリペプチドであることを特徴とする特許請求の範囲第
    (20)項、第(21)項、第(22)項、第(23)項、第
    (24)項、第(25)項または第(26)項記載のマルトテ
    トライトール高含有物の製造方法。 28.飲食物の製造に際し、部分アミノ酸配列として、 (a)Asp−Val−Val−Pro−Asn−His−Met (b)Arg−Phe−Asp−Phe−Val−Arg−Gly−Tyr (c)Phe−Cys−Val−Gly−Glu−Leu−Trp−Lys−Gl
    y、 および (d)Thr−Phe−Val−Asp−Asn−His−Asp−Thr から選ばれる1種以上の配列を有し、且つマルトテトラ
    オース生成アミラーゼ活性を有するポリペプチドを澱粉
    質に作用せしめて得られるマルトテトラオース高含有
    物、または、それを水素添加して得られるマルトテトラ
    イトール高含有物を含有せしめることを特徴とする飲食
    物の製造方法。 29.ポリペプチドが、部分アミノ酸配列として、N末
    端側から近い順に、 (a)Asp−Val−Val−Pro−Asn−His−Met (b)Arg−Phe−Asp−Phe−Val−Arg−Gly−Tyr (c)Phe−Cys−Val−Gly−Glu−Leu−Trp−Lys−Gly および (d)Thr−Phe−Val−Asp−Asn−His−Asp−Thr の配列を有していることを特徴とする特許請求の範囲第
    (28)項記載の飲食物の製造方法。 30.ポリペプチドが、SDS−ポリアクリルアミドゲル
    電気泳動法で、50,000±10,000の分子量を示すことを特
    徴とする特許請求の範囲第(28)項または第(29)項記
    載の飲食物の製造方法。 31.ポリペプチドが、アミノ酸配列として、 または、 の配列を有していることを特徴とする特許請求の範囲第
    (28)項、第(29)項または第(30)項記載の飲食物の
    製造方法。
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