JP2660517B2 - 静電容量型レベルセンサー - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、液体、粉体、粒体などのレベルをフロート
などの可動部を用いずに静電容量式により検出する、静
電容量型レベルセンサーに関するものである。 〔従来の技術とその問題点〕 従来の静電容量型レベルセンサーでは、一対の電極を
対向位置において絶縁体を介して各別に設置しているた
め、電極が必然的に大きくなり、部品点数も多くなっ
て、製造コストが嵩むという欠点がある。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、部品点数が少なく簡潔でコンパクト
な電極構成により、静電容量型レベルセンサーをローコ
ストに製造することにある。 〔発明の構成〕 本発明に係る静電容量型レベルセンサーにおいては、 A.セラミックグリーンシートの表裏にプリント配線を施
すことにより、一対の電極をセラミックグリーンシート
の表裏両面から対向させ、これら電極より導出されて夫
々セラミックグリーンシートの裏面の余部に形成される
伸延部を有し、かつ、セラミックグリーンシートの表面
に余部にシールド電極を形成せしめて裏面の前記伸延部
と対向させた態様となし、 B.上記プリント配線の施された電極シートの裏面を内側
にして筒状に曲成するようにセラミック基材の外周に添
着させ、更にその外周をセラミック外皮で被覆した状態
により焼結一体化することにより、シート内周面とセラ
ミック基材との間に一方の電極とその伸延部および他方
電極の伸延部が埋設されると共に、シート外周面とセラ
ミック外皮との間に他方の電極およびシールド電極が配
設せられた密封状電極となし、 C.該密封電極における一対の電極の各伸延部を別途検出
回路に接続し、かつ、シールド電極を上記検出回路の回
路アースと接続させた構成である。 〔実施例〕 実施例の図面において、１はセラミックグリーンシー
ト、2aはプリント配線によってセラミックグリーンシー
ト１の表面1aに形成せられた導電性被膜からなる電極、
2bは該電極2aと対向してセラミックグリーンシート１の
裏面1bにプリント配線によって形成せられた導電性被膜
からなる電極であり、一端よりシート裏面1bの余部へ導
出された伸延部２′ｂの端部をリード線4bによって別途
検出回路３に接続するための接続面２″ｂに形成する。
２′ａは前記電極2aの一端よりセラミックグリーンシー
ト１に穿設された導通孔５を介してシート裏面1bの余部
へ導出された伸延部であり、前記伸延部２′ｂと平行状
に形成せられ、導出端部をリード線4aによって別途検出
回路３に接続するための接続面２″ａに形成する。2cは
シート裏面1bの前記伸延部２′a,2′ｂと対向するよう
シート表面1aの余部にプリント配線により形成せられた
導電性被膜からなるシールド電極であって、端部にはリ
ード線4cにより別途検出回路３の回路アースに接続する
ための接続面２″ｃが形成されている。 このようにセラミックグリーンシート１の表裏にプリ
ント配線を施すことによって、第２図〔Ａ〕〔Ｂ〕に見
られる電極シート１′が形成される。上記プリント配線
の施された電極シート１′の裏面を内側にして第３図に
示す様に円筒状に曲成するようセラミック基材6aの外周
に添着させると共に、筒状のセラミック外皮6bで被覆し
た状態に焼結一体化することにより、シート内周面１″
ｂに一方の電極2bとその伸延部２′ｂおよび他方電極2a
の伸延部２′ａが配設されると共に、シート外周面１″
ａに他方の電極2aおよびシールド電極2cが配設せられた
密封状電極１″が形成されることになる。 そして、該密封状電極１″における電極2a,2bの伸延
部２′a,2′ｂをリード線4a,4bにより別途検出回路３に
接続すると共に、シールド電極2cをリード線4cにより別
途検出回路３の回路アースと接続させれば、第４図に見
られる静電容量式のレベルセンサーが構成されることに
なる。このような態様でシールド電極2cを設けることに
より、電極2a,2bと検出回路３の回路アースもしくは大
地間の静電容量の変化をシールドすることができ、電極
2a,2b間のみ静電容量変化を検出することができる。従
って、セラミック外皮6bの先端部付近、つまり電極2a,2
bの内装されている範囲内にのみ感知部Ｓが形成せら
れ、シールド電極2cの存在する根部付近には不感帯が形
成されることになる。 〔発明の効果〕 本発明によれば、セラミックグリーンシートの表裏に
所定のプリント配線を施した電極シートを内装させた密
封状電極を用いるのであるから、部品点数が少なく簡潔
でコンパクトな構成によりローコストな静電容量型レベ
ルセンサーを得ることができるのである。そして、先端
方向に一対の電極が対設せられ、根部方向にシールド電
極が存在するという電極配設態様が採られている結果と
して、セラミック外皮の根部付近には不感帯が形成せら
れ、粉粒体の検出時において根部付近に付着する粉粒体
による悪影響を受けることなく、先端部付近の感知部の
みによる正確な検出効果が得られることになる。 また、電極シートを筒状に曲成してセラミック基材と
セラミック外皮に挟持させた態様で焼結一体化した密封
構造であるため、本発明によれば、耐蝕性、耐熱性、耐
圧性、耐磨耗性等の諸特性に優れた高性能な静電容量型
レベルセンサーを提供することができるのである。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明構成におけるセラミックグリーンシート
の外形図であって、〔Ａ〕は表面を示し、〔Ｂ〕は裏面
を示す。第２図は本発明における電極シートの外形図で
あって、〔Ａ〕は表面を示し、〔Ｂ〕は裏面を示す。第
３図は本発明をなす密封状電極の構成部材であって、
〔Ａ〕は円筒状電極シートの斜視図、〔Ｂ〕はセラミッ
ク基材の斜視図、〔Ｃ〕はセラミック外皮の斜視図であ
る。第４図は本発明による静電容量型レベルセンサーの
要部縦断側面図である。第５図は本発明による静電容量
型レベルセンサーの電気接続図である。 １……セラミックグリーンシート、1a……シート表面、
1b……シート裏面、１′……電極シート、１′ａ……電
極シート表面、１′ｂ……電極シート裏面、１″……密
封状電極、１″ａ……シート外周面、１″ｂ……シート
内周面、2a,2b……一対の電極、２′a,2′ｂ……伸延
部、2c……シールド電極、３……検出回路、6a……セラ
ミック基材、6b……セラミック外皮。

Claims (1)

1. (57)【特許請求の範囲】 １．セラミックグリーンシート（１）の表裏にプリント
   配線を施すことにより、一対の電極（2a）（2b）をセラ
   ミックグリーンシート（１）の表裏両面（1a）（1b）か
   ら対向させ、これら電極（2a）（2b）より導出されて夫
   々セラミックグリーンシート（１）の裏面（1b）の余部
   に形成される伸延部（２′ａ）（２′ｂ）を有し、か
   つ、セラミックグリーンシート（１）の表面（1a）の余
   部にシールド電極（2c）を形成せしめて裏面（1b）の前
   記伸延部（２′ａ）（２′ｂ）と対向させた形態とな
   し、 上記プリント配線の施された電極シート（１′）の裏面
   （１′ｂ）を内側にして筒状に曲成するようにセラミッ
   ク基材（6a）の外周へ添着させ、更にその外周をセラミ
   ック外皮（6b）で被覆した状態により焼結一体化するこ
   とにより、シート内周面（１″ｂ）とセラミック基材
   （6a）との間に一方の電極（2b）とその伸延部（２′
   ｂ）および他方電極（2a）の伸延部（２′ａ）が埋設さ
   れると共に、シート外周面（１″ａ）とセラミック外皮
   （6b）との間に他方の電極（2a）およびシールド電極
   （2c）が埋設せられた密封状電極（１″）となし、 該密封状電極（１″）における一対の電極（2a）（2b）
   の各伸延部（２′ａ）（２′ｂ）を別途検出回路（３）
   に接続し、かつ、シールド電極（2c）を上記検出回路
   （３）の回路アースと接続させたことを特徴とする、 静電容量型レベルセンサー。