JP2542222B2 - 静電容量式レベルセンサ―の電極構成 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、液体、粉体、粒体などのレベルをフロート
などの可動部を用いずに静電容量式により検出する。静
電容量式レベルセンサーの電極構成に関するものであ
る。

〔従来技術とその問題点〕

従来の静電容量式レベルセンサーでは、一対の電極を
対向位置において絶縁体を介して各別に設置しているた
め、電極が必然的に大きくなり、部品点数も多くなっ
て、製造コストが嵩むという欠点がある。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、部品点数が少なく簡潔でコンパクト
な電極構成により、静電容量式レベルセンサーをローコ
ストに製造することにある。

〔発明の構成〕

本発明に係る静電容量式レベルセンサーの電極におい
ては、 A.絶縁性シートの表裏にプリント配線を施すことによ
り、一対の電極を絶縁性シートの表裏両面から対向さ
せ、これら電極より導出されて夫々絶縁性シートの裏面
の余部に形成される伸延部を有し、かつ、絶縁性シート
の表面の余部にシールド電極を形成せしめて裏面の前記
伸延部と対向させた態様となし、 B.上記プリント配線の施された電極シートの裏面を内側
にして筒状に曲成することにより、内周面に一方の電極
とその伸延部および他方電極の伸延部が配設せられると
共に、外周面に他方の電極およびシールド電極が配設せ
られた筒状電極シートとなし、 C.該筒状電極シートを筒状の絶縁体ケースに内装して、
電極の伸延部を別途検出回路に接続し、また、シールド
電極を別途検出回路の回路アースと接続させた構成であ
る。

〔実施例〕

実施例の図面において、１は絶縁性シート、2aはプリ
ント配線によって絶縁性シート１の表面1aに形成せられ
た導電性被膜からなる電極、2bは該電極2aと対向して絶
縁性シート１の裏面1bにプリント配線によって形成せら
れた導電性被膜からなる電極であり、一端よりシート裏
面1bの余部へ導出された伸延部２′ｂの端部をリード線
4bによって別途検出回路３に接続するための接続面２″
ｂに形成する。２′ａは前記電極2aの一端より絶縁性シ
ート１に穿設された導通孔５を介してシート裏面1bの余
部へ導出された伸延部であり、前記伸延部２′ｂと平行
状に形成せられ、導出端部をリード線4aによって別途検
出回路３に接続するための接続面２″ａに形成する。2c
は、シート裏面1bの前記伸延部２′a,2′ｂと対向する
ようシート表面1aの余部にプリント配線により形成せら
れた導電性被膜からなるシールド電極であって、端部に
はリード線4cにより別途検出回路３の回路アースに接続
するための接続面２″ｃが形成されている。

このように絶縁性シート１の表裏にプリント配線を施
すことによって第２図〔Ａ〕〔Ｂ〕に見られる電極シー
ト１′が形成される。上記プリント配線の施された電極
シート１′の裏面を内側にして円筒状に曲成すれば、第
３図に見られるよう、内周面１″ｂに一方の電極2bとそ
の伸延部２′ｂおよび他方電極2aの伸延部２′ａが配設
されると共に、外周面１″ａに他方の電極2aおよびシー
ルド電極2cが配設せられた筒状電極シート１″が形成さ
れることになる。

そして該筒状電極シート１″を筒状の絶縁体ケース６
に内装して、電極2a,2bの伸延部２′a,2′ｂをリード線
4a,4bにより別途検出回路３に接続すると共に、シール
ド電極2cをリード線4cにより別途検出回路３の回路アー
スと接続させれば、第４図に見られる静電容量式のレベ
ルセンサーが構成されることになる。

このような態様でシールド電極2cを設けることによ
り、電極2a,2bと検出回路３の回路アースもしくは、大
地間の静電容量の変化をシールドすることができ、電極
2a,2b間のみの静電容量変化を検出することができる。
従って、絶縁体ケース６の先端部付近、つまり電極2a,2
bの内装されている範囲内にのみ感知部Ｓが形成せら
れ、シールド電極2cの存在する根部付近には不感帯が形
成されることになる。

〔発明の効果〕

本発明構成によれば、絶縁性シートの表裏に所定のプ
リント配線を施した電極シートを筒状に曲成して筒状の
絶縁体ケースに内装させるのであるから、部品点数が少
なく簡潔でコンパクトな構成により、ローコストな静電
容量式レベルセンサーを得ることができるのである。

また、先端方向に一対の電極が対設せられ、根部方向
にシールド電極が存在するという、電極配設態様が採ら
れている結果として、絶縁体ケースの根部付近には不感
帯が形成せられ、粉粒体の検出時において、根部付近に
付着する粉粒体による悪影響を受けることなく、先端部
付近の感知部のみによる正確な検出効果がえられること
になる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明構成における絶縁性シートの外形図であ
って、〔Ａ〕は表面を示し、〔Ｂ〕は裏面を示す。第２
図は、本発明構成における電極シートの外形図であっ
て、〔Ａ〕は表面を示し、〔Ｂ〕は裏面を示す。第３図
は本発明構成をなす円筒状電極シートの斜視図である。
第４図は本発明構成による静電容量式レベルセンサーの
要部縦断側面図である。第５図は本発明構成による静電
容量式レベルセンサーの電気接続図である。 １……絶縁性シート,1a……シート表面,1b……シート裏
面,1′……電極シート,1′ａ……電極シート表面,1′ｂ
……電極シート裏面,1″……筒状電極シート,1″ａ……
外周面,1″ｂ……内周面,2a,2b……一対の電極,2′a,
2′ｂ……伸延部,2c……シールド電極,3……検出回路,6
……絶縁体ケース。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】絶縁性シート（１）の表裏にプリント配線
   を施すことにより、一対の電極（2a）（2b）を絶縁性シ
   ート（１）の表裏両面（1a）（1b）から対向させ、これ
   ら電極（2a）（2b）より導出されて夫々絶縁性シート
   （１）の裏面（1b）の余部に形成される伸延部（２′
   ａ）（２′ｂ）を有し、かつ絶縁性シート（１）の表面
   （1a）の余部にシールド電極（2c）を形成せしめて裏面
   （1b）の前記伸延部（２′ａ）（２′ｂ）と対向させた
   態様となし、 上記プリント配線の施された電極シート（１′）の裏面
   （１′ｂ）を内側にして筒状に曲成することにより、内
   周面（１″ｂ）に一方の電極（2b）とその伸延部（２′
   ｂ）および他方電極（2a）の伸延部（２′ａ）が配設さ
   れると共に、外周面（１″ａ）に他方の電極（2a）およ
   びシールド電極（2c）が配設せられた筒状電極シート
   （１″）となし、該筒状電極シート（１″）を筒状の絶
   縁体ケース（６）に内装して、電極（2a）（2b）の伸延
   部（２′ａ）（２′ｂ）を別途検出回路（３）に接続
   し、また、シールド電極（2c）を別途検出回路（３）の
   回路アースと接続させることを特徴とする静電容量式レ
   ベルセンサーの電極構成。