JP2659806B2 - 無機質板の製造方法 - Google Patents
無機質板の製造方法Info
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- JP2659806B2 JP2659806B2 JP16338489A JP16338489A JP2659806B2 JP 2659806 B2 JP2659806 B2 JP 2659806B2 JP 16338489 A JP16338489 A JP 16338489A JP 16338489 A JP16338489 A JP 16338489A JP 2659806 B2 JP2659806 B2 JP 2659806B2
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- sheet
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、無機質板の製造方法に関するものであ
る。さらに詳しくは、この発明は、過速度が大きく生
産性の良好な繊維補強無機質板の製造方法に関するもの
である。
る。さらに詳しくは、この発明は、過速度が大きく生
産性の良好な繊維補強無機質板の製造方法に関するもの
である。
(従来の技術) 従来より、セメントにアスベスト、ロックウール、パ
ルプ等を配合したスラリーよりシート抄造した繊維補強
無機質板が知られており、これらの無機質板は建築用の
外装材、屋根材、天井材等として広く用いられている。
ルプ等を配合したスラリーよりシート抄造した繊維補強
無機質板が知られており、これらの無機質板は建築用の
外装材、屋根材、天井材等として広く用いられている。
このスラリーからシート抄造するには、たとえば第1
図に示したように、ポルトランドセメント、アスベス
ト、ロックウール、パルプ等からなる原料スラリー
(1)より抄造ドラム(2)あるいはハチェットマシー
ン等によってシート(3)を抄造する。次いでこのシー
ト(3)をプレスロール(4)によって加圧脱水した後
に養生硬化させて無機質板としている。
図に示したように、ポルトランドセメント、アスベス
ト、ロックウール、パルプ等からなる原料スラリー
(1)より抄造ドラム(2)あるいはハチェットマシー
ン等によってシート(3)を抄造する。次いでこのシー
ト(3)をプレスロール(4)によって加圧脱水した後
に養生硬化させて無機質板としている。
この方法においては、抄造ドラム(2)により水し
つつシート(3)を抄造する。
つつシート(3)を抄造する。
この抄造法による無機質板の製造は、高効率でシート
抄造することができることから生産性に優れた方法とし
て広く採用されてきてもいる。
抄造することができることから生産性に優れた方法とし
て広く採用されてきてもいる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、この抄造法によってシート(グリーン
シート)を成形する場合には、スラリーに配合する補強
繊維の種類によってスラリーの過速度が大きく相違
し、過速度の大きな補強繊維を用いて生産性を上げよ
うとすると無機質板の補強効果を損い、逆に補強効果を
大きくしようとすると水性が著しく低下するという問
題がある。
シート)を成形する場合には、スラリーに配合する補強
繊維の種類によってスラリーの過速度が大きく相違
し、過速度の大きな補強繊維を用いて生産性を上げよ
うとすると無機質板の補強効果を損い、逆に補強効果を
大きくしようとすると水性が著しく低下するという問
題がある。
このため、これまでは、補強効果を損うことなく、し
かも大きな過速度で安定したシート抄造を可能とする
方策は見出されていないのが実情であった。
かも大きな過速度で安定したシート抄造を可能とする
方策は見出されていないのが実情であった。
この発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたもの
であり、従来の抄造法の欠点を解消し、補強効果を損う
ことなく大きな過速度でシート抄造することのできる
新しい無機質板の製造方法を提供することを目的として
いる。
であり、従来の抄造法の欠点を解消し、補強効果を損う
ことなく大きな過速度でシート抄造することのできる
新しい無機質板の製造方法を提供することを目的として
いる。
(課題を解決するための手段) この発明は、上記の課題を解決するものとして、長繊
維樹種のカッパー価30以上のパルプを配合したセメント
スラリーよりシート抄造することを特徴とする無機質板
の製造方法を提供する。
維樹種のカッパー価30以上のパルプを配合したセメント
スラリーよりシート抄造することを特徴とする無機質板
の製造方法を提供する。
この発明のスラリーに用いるセメントは、普通ポルト
ランドセメントをはじめとする各種のものを用いること
ができ、このセメントには、上記の長繊維樹種のカッパ
ー価30以上のパルプを配合する。長繊維樹種としては杉
やひのき等の針葉樹がある。特にこれらの樹皮からのパ
ルプが好ましく用いられる。
ランドセメントをはじめとする各種のものを用いること
ができ、このセメントには、上記の長繊維樹種のカッパ
ー価30以上のパルプを配合する。長繊維樹種としては杉
やひのき等の針葉樹がある。特にこれらの樹皮からのパ
ルプが好ましく用いられる。
カッパー価は、リグニンの蒸解度を、すなわちリグニ
ン量を示すものであり、カッパー価が大きいほど解消度
も大きいことを意味している。
ン量を示すものであり、カッパー価が大きいほど解消度
も大きいことを意味している。
この発明においてはこのカッパー価が30以上のパルプ
を使用するが、より好ましくはカッパ価50以上のパル
プ、たとえば杉皮からのパルプが好適なものとして使用
される。
を使用するが、より好ましくはカッパ価50以上のパル
プ、たとえば杉皮からのパルプが好適なものとして使用
される。
セメントスラリーにはこのパルプとともに、高水性
を損うことがない限り、これまでに知られているアスベ
スト、ロックウールなどの繊維成分、さらにはフライア
ッシュ、シリカ粉などを配合することができる。
を損うことがない限り、これまでに知られているアスベ
スト、ロックウールなどの繊維成分、さらにはフライア
ッシュ、シリカ粉などを配合することができる。
パルプの配合量は、セメントに対して5〜15重量%程
度の割合とすることができる。もちろんこの値は限定的
なものではない。
度の割合とすることができる。もちろんこの値は限定的
なものではない。
(作 用) この発明の製造方法においては、長繊維樹種のカッパ
ー価30以上という特定のパルプをスラリーに配合するこ
とにより、繊維補強効果を損うことなく、大きな水速
度でシート抄造することができる。
ー価30以上という特定のパルプをスラリーに配合するこ
とにより、繊維補強効果を損うことなく、大きな水速
度でシート抄造することができる。
これにより生産性を大きく向上させることができる。
以下、実施例を示し、この発明の製造方法についてさ
らに詳しく説明する。
らに詳しく説明する。
(実施例) 次の配合 ・ポルトランドセメント 100(重量部) ・高炉水砕 100 ・フライアッシュ 100 ・パルプ 15 ・ロックウール繊維 15 ・混練水 3800 からなる原料をミキサーで混合し、スラリーとする。パ
ルプは水100部に対して4部を混合し、ミキサーにより
2分間撹拌してあらかじめ離解しておく。
ルプは水100部に対して4部を混合し、ミキサーにより
2分間撹拌してあらかじめ離解しておく。
この時のパルプとして表1に示す種類のものを用い
る。得られたスラリーは、300×300mmの過機により30
cmHgの減圧下で過し、グリーンシートを成形する。次
いでこのシートをプレス圧力30kg/cm2でプレス脱水し、
80℃、100%RH養生槽で約70時間湿熱養生し硬化させ
る。
る。得られたスラリーは、300×300mmの過機により30
cmHgの減圧下で過し、グリーンシートを成形する。次
いでこのシートをプレス圧力30kg/cm2でプレス脱水し、
80℃、100%RH養生槽で約70時間湿熱養生し硬化させ
る。
次いで60℃で8時間乾燥して無機質板を得る。
この無機質板について、引張強度を測定した。この時
の試料は、20mm巾×12mm厚とし、5mm/分の条件で引張強
度を測定した。
の試料は、20mm巾×12mm厚とし、5mm/分の条件で引張強
度を測定した。
また過速度は10cmHgの条件下で測定し、定圧過式
の過係数(cc/cm2・分)として算出した。
の過係数(cc/cm2・分)として算出した。
この結果も表1に示した。また比較例もあわせて示し
た。
た。
この表1から明らかなように、長繊維樹種のカッパー
価30以上のパルプを配合することにより、強度を損うこ
となく、大きな過速度が実現される。
価30以上のパルプを配合することにより、強度を損うこ
となく、大きな過速度が実現される。
(発明の効果) この発明により、以上詳しく説明した通り、繊維補強
効果が大きく、しかも水速度も大きいシート抄造が可
能となる。
効果が大きく、しかも水速度も大きいシート抄造が可
能となる。
無機質板の生産性は大きく向上する。
第1図は、抄造法によるシート成形の方法を例示した工
程断面図である。 1……原料スラリー 2……抄造ドラム 3……シート 4……プレスロール
程断面図である。 1……原料スラリー 2……抄造ドラム 3……シート 4……プレスロール
Claims (1)
- 【請求項1】長繊維樹種のカッパー価30以上のパルプを
配合したセメントスラリーよりシート抄造することを特
徴とする無機質板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16338489A JP2659806B2 (ja) | 1989-06-26 | 1989-06-26 | 無機質板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16338489A JP2659806B2 (ja) | 1989-06-26 | 1989-06-26 | 無機質板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0328144A JPH0328144A (ja) | 1991-02-06 |
JP2659806B2 true JP2659806B2 (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=15772865
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16338489A Expired - Fee Related JP2659806B2 (ja) | 1989-06-26 | 1989-06-26 | 無機質板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2659806B2 (ja) |
-
1989
- 1989-06-26 JP JP16338489A patent/JP2659806B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0328144A (ja) | 1991-02-06 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |